JP6177161B2 - 室外機及びこれを用いた空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パワーモジュールを用いて圧縮機を駆動する室外機及びこれを用いた空気調和装置に関する。
従来から、空気調和装置において圧縮機に供給する電力を制御するために電力制御用の半導体素子を有するパワーモジュールが用いられている。このパワーモジュールは主としてインバータ回路のスイッチング素子として用いられるものであって、スイッチング動作を行う際に発熱する。ここで、この発熱を利用して空気調和装置において循環する冷媒を加熱することが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1には、パワーモジュールが筐体で覆われているとともに、筐体の放熱面が圧縮機に導入される冷媒に熱的に接続されており、パワーモジュールで発生する熱を冷媒に熱伝達させる空気調和装置が開示されている。
特開2003−153552号公報(請求項1参照)
特許文献1において、パワーモジュールは電気品箱内に設置されている。そのため、パワーモジュールの駆動により発生するノイズは電気品箱において吸収される。そして、ノイズは電気品箱から室外機の筐体へ伝わり、室外機の筐体において電気的に接地される構造になっている。一方で、パワーモジュールを電気品箱の外部である圧縮機に設置し、パワーモジュールから直接圧縮機を加熱することも考えられている。しかしながら、この場合にはパワーモジュールより発生するノイズは外部へ伝播しやすくなるため、パワーモジュールから生じるノイズが周囲の部品に与える悪影響を抑制することが望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、パワーモジュールを利用して圧縮機内部の冷媒の寝込みを防止するとともに、パワーモジュールから発生するノイズを軽減することができる室外機及びこれを用いた空気調和装置を提供することである。
本発明の室外機は、電動機を備えた圧縮機と、圧縮機に接続された熱交換器と、熱交換器に送風を行う室外ファンとが筐体内に設置された室外機であって、圧縮機の外郭であって電動機よりも下の位置に取り付けられ、圧縮機の電動機に電力を供給する際に駆動するパワーモジュールと、筐体の内部を室外ファンが収容される送風機室と圧縮機が収容される機械室とに仕切る仕切り板と、機械室内において圧縮機及びパワーモジュールの側面を囲うように設けられた防音部材とを有し、仕切り板には、圧縮機の上部を覆う切り起こし部が形成されており、防音部材には、筐体の底面からパワーモジュールが取り付けられた位置を含む高さ位置まで、透磁性材料を含有する透磁性領域が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、パワーモジュールが圧縮機の外郭に取り付けられていることにより、パワーモジュールから発生した熱を用いて圧縮機に冷媒が寝込むのを防止することができるとともに、圧縮機の上部に切り起こし部が設けられていることにより、パワーモジュールから上方へ伝達するノイズを切り起こし部が吸収することができるため、パワーモジュールのノイズを低コストで軽減することができる。
本発明の空気調和装置の好ましい実施形態を示す冷凍サイクル回路図である。 本発明の室外機の好ましい室外機の一例を示す模式図である。 図2の室外機に収容された圧縮機の外観構成を示す模式図である。 図2の圧縮機の内部構造の一例を示す断面図である。 図2の室外機におけるインバータ装置の一例を示すブロック図である。 図2の室外機の機械室の一例を示す模式図である。 図6の室外機における仕切り板の一例を示す模式図である。 図6の室外機における防音部材の一例を示す模式図である。 本発明の室外機の別の実施形態を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の実施形態における空気調和装置の冷凍サイクル回路11の冷凍サイクル回路図である。以下に示す空気調和装置1の各構成は一例を示したものであり、これらに限定されるものではない。図1に示すように、図1の空気調和装置1は、冷媒を循環させる冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)を利用して冷房運転及び暖房運転を行うものであって、室外機1A及び室内機1Bを有している。そして、空気調和装置1は、室外機1Aと室内機1Bとは冷媒配管を介して接続された冷凍サイクル回路11を構成している。
冷凍サイクル回路11には、冷媒が充填されており、冷媒配管内を冷媒が循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うものである。充填される冷媒は、例えばアンモニア冷媒やフロン冷媒であるがこれに限定されず公知の冷媒を用いることができる。この冷凍サイクル回路11は、圧縮機21、流路切替器22、室外熱交換器23、室内熱交換器25及び膨張弁27が接続されたものである。このうち、圧縮機21、流路切替器22、室外熱交換器23及び膨張弁27は室外機1Aに設置されており、室内熱交換器25は室内機1Bに設置されている。
圧縮機21は、冷媒を高温高圧に圧縮するものであり、例えば、ロータリー型の圧縮機からなっている。流路切替器22は、例えば第1から第4までの4つのポートを形成した四方弁からなっており、冷房運転や暖房運転等の運転状態に応じて、冷凍サイクル回路内の接続関係を切り換えるものである。流路切替器22は、第1ポート45が圧縮機21の吐出側である吐出管91に接続されている。流路切替器22は、第4ポート48が室内熱交換器25に接続されている。流路切替器22は、第3ポート47が圧縮機21の吸入側に接続されている。流路切替器22は、第2ポート46が室外熱交換器23に接続されている。流路切替器22において、冷房運転時には第1ポート45と第2ポート46とが接続され、第3ポート47と第4ポート48とが接続される。一方、暖房運転時には第1ポート45と第4ポート48とが接続され、第2ポート46と第3ポート47とが接続される。
室外熱交換器23は、膨張弁27から供給された冷媒と室外の空気とを熱交換するものであり、あるいは、圧縮機21から供給された冷媒と室外機との空気を熱交換するものである。室外熱交換器23は、例えば冷媒を通過させる伝熱管と、伝熱管を流れる冷媒と外気との間の伝熱面積を大きくするためのフィンとを備えた構造を有している。室外ファン24は、室外熱交換器23に送風を行うものであって、室外熱交換器23内部を流れる冷媒と室外の空気とが熱交換された空気を室外機の外へ排出する。
室内熱交換器25は、暖房運転時には圧縮機21から供給された冷媒と室内の空気とを熱交換するものであり、冷房運転時には膨張弁27から供給された冷媒と室内の空気とを熱交換するものである。室内熱交換器25は、例えば冷媒を通過させる伝熱管と、伝熱管を流れる冷媒と外気との間の伝熱面積を大きくするためのフィンとを備えた構造を有している。また、室内機には室内熱交換器25に送風を行う室内ファン26が設けられている。室内ファン26は、室内の空気を吸い込み、吸い込んだ室内の空気と室内熱交換器25内部を流れる冷媒とが熱交換された空気を室内に送りだすものである。
膨張弁27は、冷媒を減圧する減圧手段であり、例えば、電子膨張弁で形成されている。膨張弁27は、暖房運転時において室内熱交換器25から供給された冷媒を減圧して室外熱交換器23へ供給する。また、膨張弁27は、冷房運転時において室外熱交換器23から供給された冷媒を減圧して室内熱交換器25へ供給する。
次に、図1を参照して空気調和装置1の冷房運転時の動作例について説明する。まず、流路切替器22において圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23とが接続され、圧縮機21の吸引側と室内熱交換器25とが接続される。そして、低圧ガスの冷媒が圧縮機21において圧縮され高圧ガスとなる。高圧ガス状態の冷媒は、室外熱交換器(凝縮器)23において外気と熱交換され、冷媒のエネルギーを熱源(空気や水)に伝達することで凝縮し高圧液冷媒となる。その後、冷媒は膨張弁27で減圧され低圧二相状態となり、室内熱交換器25に流入する。室内熱交換器(蒸発器)25において、冷媒と熱交換された水または空気等は冷却される。その後、室内熱交換器25から流出した冷媒は圧縮機21に吸入される。
次に、図1を参照して空気調和装置1の暖房運転時の動作例について説明する。まず、流路切替器22において圧縮機21の吐出側と室内熱交換器25とが接続され、室外熱交換器23と圧縮機21の吸引側とが接続される。そして、圧縮機21に冷媒は低圧ガスで入り、圧縮されて高圧ガスとなる。その後、高圧ガス状態の冷媒は、室内熱交換器(凝縮器)25に流入する。冷媒は室内熱交換器25内の経路を通過するに従い、冷媒のエネルギーが負荷側の水または空気等に伝達される。この際、冷媒は凝縮して高圧液冷媒となるとともに、熱交換された水や室内空気は加熱される。
その後、高圧液冷媒は、室内熱交換器(凝縮器)25から膨張弁27に流入する。膨張弁27において室内熱交換器25の複数のパスを通った冷媒が集約されるとともに減圧され低圧二相状態になる。低圧二相状態の冷媒は室外熱交換器(蒸発器)23に至り、室外熱交換器23において、冷媒は外気の水や空気のエネルギーを吸収して蒸発し低圧ガスになる。その後、冷媒は流路切替器22を介して圧縮機21の吸入側へ戻る。
図2は本発明の室外機の好ましい室外機の一例を示す模式図である。図2の室外機1Aは、筐体2の内部に圧縮機21及び流路切替器22(図示せず)を収容したものであって、筐体2の内部を機械室2Aと送風機室2Bとに仕切る金属製の仕切り板201を有している。そして、機械室2A側には圧縮機21及び流路切替器22が配置されているとともに、圧縮機21等の室外機1Aの動作を制御するための電気品箱41及びパワーモジュール42が収容されている。一方、送風機室2B側には室外熱交換器23及び室外ファン24が配置されている。
図3は図2の室外機1Aに収容された圧縮機21の外観構成を示す模式図である。図3の圧縮機21は外郭80に覆われたものであり、外郭80は例えば天板部81、胴部82及び低板部83を溶接等で接合することにより内部に密閉空間が形成された構造を有している。天板部81には圧縮機21で圧縮された冷媒を圧縮機21の外部に排出する吐出管91が接続されている。この吐出管91は冷媒配管を介して第1ポート45に接続されている(図1参照)。
胴部82は、上接続管72及び下接続管73を介して吸入マフラー61に接続されている。吸入マフラー61は、吸入管71、上接続管72、及び下接続管73を備えており、図1に示す冷凍サイクル回路11から冷媒接続管を介して供給された冷媒を吸入し、圧縮機21へ供給するものである。吸入管71は吸入マフラー61の上端に設けられており、上接続管72及び下接続管73は、吸入マフラー61の下端に設けられている。具体的には、吸入管71は、冷凍サイクル回路11から冷媒配管を介して冷媒を吸入後、上接続管72を介して上圧縮機124(図4参照)に冷媒を供給し、下接続管73を介して下圧縮機125(図4参照)に冷媒を供給する。
図4は図2の圧縮機の内部構造の一例を示す断面図である。図4に示すように、圧縮機21は、電動機102、圧縮機構部123を含むものである。電動機102は、例えばブラシレス直流モータからなっており、ステータ131とロータ132とを備えている。
ステータ131は、巻線、鉄心、及び基板等から形成されるものであり(いずれも図示せず)、鉄心に所定回数巻付けられた巻線が誘導磁界を生むことで、ロータ132に対して回転磁界を発生させるものである。
ロータ132は、永久磁石を有し、ステータ131で生じた回転磁界により回転するものである。ロータ132にはクランクシャフト122が固定されており、クランクシャフト122は、自身の回転に連動して偏芯回転するクランクシャフト上偏芯部122a及びクランクシャフト下偏芯部122bを備えている。
圧縮機構部123は、上圧縮機124及び下圧縮機125から形成されている。上圧縮機124は、フレーム141、上シリンダ142、及び仕切り部材143から形成されている。下圧縮機125は仕切り部材143、下シリンダ144、及びシリンダヘッド145から形成されている。上シリンダ142は上接続管72に接続されており、クランクシャフト上偏芯部122aに偏芯回転により駆動し、冷媒を圧縮する。下シリンダ144は下接続管73に接続されておりクランクシャフト下偏芯部122bの偏芯回転により駆動し、冷媒を圧縮する。
次に、図3及び図4を参照して圧縮機21の動作例について説明する。なお、冷凍サイクル回路11を循環する冷媒は吸入管71を介して吸入マフラー61の内部に吸い込まれる。電動機102のステータ131において回転磁界が発生してロータ132が回転すると、ロータ132の回転とともにクランクシャフト122が回転する。クランクシャフト122は回転すると、クランクシャフト上偏芯部122aにより、図示しない上ローリングピストンが偏芯回転し、同時に、クランクシャフト下偏芯部122bにより、図示しない下ローリングピストンが偏芯回転する。このとき、冷媒は、上接続管72を介して上シリンダ142に供給される。同時に、冷媒は、下接続管73を介して下シリンダ144に供給される。そして上ローリングピストンと上ベーン(図示せず)とにより冷媒が圧縮され、圧縮された冷媒は吐出管91より外部へ吐出される。
なお、上記で説明した圧縮機21の構成はツインロータリー形圧縮機の一例を示すものであり、これに限定されるものではなく、例えば、シングルロータリー形圧縮機であってもよいし、ベーン圧縮機であってもよい。また、圧縮機21の電動機102はブラシレスDCモータである場合について例示しているが、交流モータ等のインバータを用いた公知のモータを用いることができる。
図1及び図3に示すように、圧縮機21は、電気品箱41の内部に収容された電気部品及び電気品箱41の外部である圧縮機21の外郭80に設置されたパワーモジュール42を用いて駆動される。具体的には、電気品箱41内の電気部品及びパワーモジュール42はインバータ装置31を構成しており、圧縮機21はインバータ装置31から供給される電力により駆動する。電気品箱41とパワーモジュール42とは配線51により接続されており、パワーモジュール42と圧縮機21とは、天板部81において配線53により電気的に接続されている。つまり、圧縮機21は配線53を介してインバータ装置31と電気的に接続された状態になっている。
図5は図2の室外機1Aにおけるインバータ装置31の一例を示すブロック図である。図5に示すように、インバータ装置31は、コンバータ回路111、インバータ回路112、制御部113を有している。
コンバータ回路111は、商用電源である交流電源101に接続されており、交流電源101から供給された交流を整流して直流に変換するものである。具体的には、コンバータ回路111は、例えば整流器及び昇圧チョッパ回路等の公知の構成からなるものであり、交流を整流した後に整流した直流を平滑化し、平滑化した直流をインバータ回路112に供給するものである。
インバータ回路112は、コンバータ回路111から供給された平滑された直流を交流に変換して圧縮機21の電動機102に供給するものであって、例えば平滑コンデンサ等とスイッチング素子として機能するパワーモジュール42から構成されている。上述したように、インバータ回路112のうち、平滑コンデンサ等は電気品箱41内に収容されており、パワーモジュール42は圧縮機21の外郭80に取り付けられている。インバータ回路112の動作は制御部113により制御されており、制御部113からパワーモジュール42へスイッチング信号が供給されることにより、インバータ回路112から圧縮機21へ所定の電力が供給される。
制御部113は、外部からの制御信号に基づいてパワーモジュール42を制御している。さらに、室外機1Aには所定の周期でパワーモジュール42の温度を伝熱部43を介して検出する温度検知部44が設置されており、制御部113は温度検知部44の検出結果に応じてパワーモジュール42の動作を制御する機能を有している。これにより、パワーモジュール42は、さまざまな条件に基づいて、その条件に適したスイッチング信号でパワーモジュール42内部に実装されているスイッチング素子のスイッチング動作を制御する。この結果、電動機102が条件に応じた回転数で回転して出力トルクを生成し、圧縮機21は条件に応じて駆動することになる。
また、制御部113は、圧縮機21が停止した際に、圧縮機21内の冷媒の寝込みを防止するために、電動機102を加熱するための拘束通電を実行する機能を有している。ここで、拘束通電が実行された際にはパワーモジュール42もスイッチング動作を行うために発熱する。パワーモジュール42は圧縮機21の外郭80(胴部82)に設けられているとともに、圧縮機21の外郭80において電動機102の位置Hcよりも下側に設置されている。従って、電動機102の熱が伝達しにくい領域をパワーモジュール42により加熱することができるため、冷媒の寝込みを効率的に抑制することができる。
なお、制御部113は、拘束通電時において高周波欠相電流が電動機102に印加されるように制御する。あるいは、制御部113は、運転周波数よりも高い周波数の高周波電圧を電動機102が印加するように制御してもよい。これにより、電動機102が銅損により発熱するとともに、パワーモジュール42がスイッチング動作により発熱する。パワーモジュール42において発生した熱は、伝熱部43を介して圧縮機21の外郭80に伝達され、圧縮機21が加熱される。すると、電動機102の巻線インピーダンスが高くなり、巻線に流れる電流が小さくなって銅損は減るものの、その分、高周波電圧印加による鉄損が発生し、効果的に巻線を加熱することができる。
このパワーモジュール42は、ワイドバンドギャップ素子から構成されるものであって、インバータ回路112におけるスイッチング素子として機能するものである。ワイドバンドギャップ素子は、窒化ガリウム(GaN)等の窒化物半導体、炭化ケイ素(SiC)、又は、ダイヤモンド等のように、バンドギャップが2[eV]よりも大きな半導体のことであり、耐熱性の高い素子である。例えば、窒化ガリウム(GaN)のバンドギャップは、3.4[eV]であり、炭化ケイ素(SiC)のバンドギャップは、3.2[eV]である。また、窒化ガリウム(GaN)の絶縁破壊電界強度は、3.0[MV/cm]であり、炭化ケイ素(SiC)の絶縁破壊電界強度は、3.0[MV/cm]である。また、従来から回路素子の材料として利用されているシリコン(Si)は、バンドギャップが1.1[MV/cm]であり、絶縁破壊電界強度が0.3[MV/cm]である。
絶縁破壊電界強度が大きく、バンドギャップ幅が大きいということは、耐圧を維持しつつ、素子を薄くしてオン抵抗を低くすることができることを意味する。オン抵抗を低くすることができれば、電力損失を低減させることができる。電力損失を低減させることができることにより発熱量が減る。発熱量が減ることにより、モジュールを小型化して熱容量が小さくなったとしても温度が上昇しにくくなる。
なお、バンドギャップとは、物質内部で、電子の存在できないエネルギー領域のことである。また、ここでいう絶縁破壊電界強度とは、半導体や絶縁体において、絶縁破壊を引き起こす最大電界強度である。
すなわちワイドバンドギャップ素子は、従来のシリコンで形成される素子と比較して、バンドギャップ幅が約3倍広く、絶縁破壊電界強度が約10倍大きい。そのため耐熱性や耐電圧性が、シリコンで形成されている素子よりも優れている。よって、ワイドバンドギャップ素子を用いることにより、冷却構造を小型化することができる。
さらに、窒化ガリウム(GaN)や炭化ケイ素(SiC)はシリコン(Si)に比べて、電界飽和速度が速い。具体的には、窒化ガリウム(GaN)の場合には電界飽和速度は2.7[1×10cm/s]であり、炭化ケイ素(SiC)の場合には電界飽和速度は2.0[1×10cm/s]であり、シリコン(Si)の場合には電界飽和速度は1.0[1×10cm/s]である。電界飽和速度が速いということは、高調波駆動が可能なことを意味するものである。高調波駆動が可能になることにより周辺部品を小型化できる。
パワーモジュール42は、上記で説明したバンドギャップ素子を用いてスイッチング素子を実装することとしている。そのため、高温に強く耐熱性に優れており、電力損失が小さいため、発熱量も少なく、モジュールを小型化することができる。よって、従来に比べてパワーモジュール42は電気品箱41内部に設けられる必要はなく、かつ、ヒートシンク等を取り付けて放熱する必要もない。このため、バンドギャップ素子でパワーモジュール42を形成した場合、パワーモジュール42は、構造的な制約を受けることがなくなる。よってパワーモジュール42を電気品箱41から物理的に離れた場所に設けることができる。
すなわち、パワーモジュール42が耐熱性に優れたワイドバンドギャップ素子から構成されていることにより、長時間にわたり拘束通電を実行することができる。一方、パワーモジュール42を圧縮機21の外郭80に設置することにより、パワーモジュール42の発熱を利用して冷媒の寝込みを防止することができるとともに、パワーモジュール42において発生した熱を圧縮機21の外郭80側に熱伝導させて放熱し、パワーモジュール42の熱対策を行うことができる。
次に、パワーモジュール42より発生するノイズについて説明する。ノイズは、電流や電圧が急激に変化するところ、つまり、磁界や電界が急激に変化するところに発生する。図1の空気調和装置1の場合、例えば圧縮機21及び制御部113等から発生するとともに、特にインバータ回路に含まれるパワーモジュール42から発せられるノイズ量は多い。すなわち、パワーモジュール42は、コンバータ回路111から供給された直流出力をスイッチングすることでPWM信号を生成する。そして、パワーモジュール42はPWM信号を電動機102に供給し、電動機102において回転磁界を発生させ回転を制御する。つまり、パワーモジュール42では、スイッチングを行うことにより磁界や電界が急激に変化するため、ノイズが発生しやすい。
ノイズによる影響は、例えば、パワーモジュール42より発生するノイズにより電気品箱41内の電気部品、さらには室内機1Bの電気部品が誤動作を起こす可能性がある。このようなことから、空気調和装置1を含む各汎用家電製品については、他の機器から悪影響を受けたり、または、他の機器へ悪影響を与えたりしないように規制するための各々のEMC・EMI基準がある。
従来の室外機において、パワーモジュール42は電気品箱41の中に設置され、この電気品箱41は、室外機1Aの筐体2に周囲を囲まれている。このため、各々が発生するノイズは電気品箱41から室外機1Aの筐体2を伝わり電気的に接地される。また、電気品箱41に囲まれた構造であるために、外部からのノイズによる影響を受け難い構造となっている。
図6は図2の室外機1Aの機械室2Aの一例を示す模式図である。図6の機械室2Aにおいては、パワーモジュール42は、周辺に電気品箱41で囲われていない状態で圧縮機21の側面に配置されている。このため、パワーモジュール42より発生するノイズが低減せず、他の周辺機器へ悪影響を及ぼす可能性がある。または、外部からのノイズの影響を受けやすくなるため、パワーモジュール42が誤動作を起こす可能性もある。そのため、ノイズの影響を低減する必要がある。そこで、パワーモジュール42のノイズが他の電気部品等に悪影響を及ぼすのを抑制するために、室外機1Aの仕切り板201には切り起こし部201aが形成されている。
図7は図6の室外機における仕切り板の一例を示す模式図である。図6及び図7の仕切り板201は、圧縮機21の上部を覆うように切り起こし部201aを有した構造となっている。つまり、切り起こし部201aの高さ位置H1は圧縮機21の高さ位置Hcよりも高くなっている。なお、切り起こし部201aの位置H1は、パワーモジュール42より発生したノイズのうち、上部に伝播したノイズが漏洩せず、高くなり過ぎないように、圧縮機21の天板部81の位置Hcの近くに位置することが望ましい。すると、パワーモジュール42より発生したノイズのうち、上方向へ伝達するノイズは切り起こし部201aにより吸収される。そして、切り起こし部201aに吸収されたノイズは仕切り板201に電気的に接続された室外機1Aの筐体2を伝わり電気的に接地させることができる。この切り起こし部201aは金属製の仕切り板201を切り起こしたものであるため、単に圧縮機21の上部に導電性の板部材を設ける場合に比べて簡単な構造でノイズを抑制することができる。
さらに、室外機1Aは、運転中の圧縮機21から発生する騒音を低減する防音部材202を有している。図8は図6の室外機1Aにおける防音部材202の一例を示す模式図である。図7及び図8の防音部材202は、圧縮機21及びパワーモジュール42の側面を囲うように設置されている。特に、防音部材202には、透磁性材(低透磁性材もしくは高等磁性材)を含有する透磁性領域202aが形成されており、この透磁性領域は筐体2の底板からパワーモジュール42が取り付けられた高さ位置Hmよりも高い位置H10まで形成されている。この透磁性領域202aは、例えば防音部材202内に透磁性材料を含有させて形成してもよいし、防音部材202に磁気シールド材を貼り付けて形成したものであってもよい。
このように、防音部材202が透磁性領域202aを有することにより、パワーモジュール42から発生するノイズのうち、横方向に伝播するノイズを防音部材202において吸収することができる。特に、透磁性領域202aが高さ位置H10まで形成されていることにより、低透磁性材を使用する量を最小限に抑え、よりコストの低減を図る。
なお、透磁性領域202aは筐体2の底面からパワーモジュール42が取り付けられた位置Hmを含む高さ位置H10に形成されていればよく、防音部材202のすべての領域に透磁性領域202aが形成されていてもよい。
上記実施形態によれば、圧縮機21の側面に設置されたパワーモジュール42を防音部材202及び仕切り板201で覆うことで低いコストで、パワーモジュール42から発生するノイズを軽減するとともに、外部から伝播するノイズの影響を受けにくい構造を実現することができる。
また、室外機1Aが機械室2A内において圧縮機21及びパワーモジュール42の側面を囲うように設けられた防音部材をさらに有する場合、圧縮機21から発生する騒音を低減することができる。特に、防音部材202に筐体2の底面からパワーモジュール42が取り付けられた位置を含む高さ位置H10まで透磁性領域202aが形成されているとき、パワーモジュール42から発生するノイズを透磁性領域202aで遮断し、パワーモジュール42から発生するノイズの影響をさらに抑制することができる。
なお、本発明の実施形態は上記実施形態に限定されない。たとえば、上記実施形態において、パワーモジュール42は、機械室2A内において筐体の側壁に対向する位置に設置されている場合について例示しているが、仕切り板201に対向する位置に設置されるものであってもよい。具体的には、図9は本発明の室外機の別の実施形態を示す模式図である。この場合であっても、仕切り板201及び切り起こし部201aにより、パワーモジュール42から発生するノイズが外部へ及ぼす影響を抑制することができる。なお、図9において、パワーモジュール42は防音部材202を介さずに直接仕切り板201に対向する場合について例示しているが、図6と同様に防音部材202が設置されたものであってもよい。
1 空気調和装置、1A 室外機、1B 室内機、2 筐体、2A 機械室、2B 送風機室、11 冷凍サイクル回路、21 圧縮機、22 流路切替器、23 室外熱交換器、24 室外ファン、25 室内熱交換器、26 室内ファン、27 膨張弁、31 インバータ装置、41 電気品箱、42 パワーモジュール、43 伝熱部、44 温度検知部、45 第1ポート、46 第2ポート、47 第3ポート、48 第4ポート、51 配線、53 配線、61 吸入マフラー、71 吸入管、72 上接続管、73 下接続管、80 外郭、81 天板部、82 胴部、83 低板部、91 吐出管、101 交流電源、102 電動機、111 コンバータ回路、112 インバータ回路、113 制御部、122 クランクシャフト、122a クランクシャフト上偏芯部、122b クランクシャフト下偏芯部、123 圧縮機構部、124 上圧縮機、125 下圧縮機、131 ステータ、132 ロータ、141 フレーム、142 上シリンダ、143 仕切り部材、144 下シリンダ、145 シリンダヘッド、201 仕切り板、201a 切り起こし部、202 防音部材、202a 透磁性領域、H1 切り起こし部の高さ位置、H10 透磁性領域の高さ位置、Hc 圧縮機の高さ位置、Hm パワーモジュールの位置。

Claims (7)

  1. 電動機を備えた圧縮機と、前記圧縮機に接続された熱交換器と、前記熱交換器に送風を行う室外ファンとが筐体内に設置された室外機であって、
    前記圧縮機の外郭であって前記電動機よりも下の位置に取り付けられ、前記圧縮機の前記電動機に電力を供給する際に駆動するパワーモジュールと、
    前記筐体の内部を前記室外ファンが収容される送風機室と前記圧縮機が収容される機械室とに仕切る仕切り板と
    前記機械室内において前記圧縮機及び前記パワーモジュールの側面を囲うように設けられた防音部材と
    を有し、
    前記仕切り板には、前記圧縮機の上部を覆う切り起こし部が形成されており、
    前記防音部材には、前記筐体の底面から前記パワーモジュールが取り付けられた位置を含む高さ位置まで、透磁性材料を含有する透磁性領域が形成されている
    ことを特徴とする室外機。
  2. 前記パワーモジュールは、前記圧縮機の外郭における前記仕切り板に対向する位置に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の室外機。
  3. 前記パワーモジュールと前記圧縮機の外郭との間に設けられ、前記パワーモジュールにおける発熱を前記圧縮機の外郭に伝熱する伝熱部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の室外機。
  4. 前記パワーモジュールは、ワイドギャップ半導体素子から構成されたスイッチング素子を備えたものであり、
    前記パワーモジュールの動作を制御する制御部をさらに有し、
    前記制御部は、前記圧縮機が停止した時には、前記電動機を加熱する電流を流す拘束通電を実行するものであり、
    前記スイッチング素子を動作させて前記電動機に電流を流す拘束通電を実行することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の室外機。
  5. 前記制御部は、前記拘束通電の際、高周波欠相電流を前記パワーモジュールに流すことを特徴とする請求項に記載の室外機。
  6. 前記制御部は、前記拘束通電の際、高周波交流電流を前記パワーモジュールに流すことを特徴とする請求項に記載の室外機。
  7. 請求項1〜のいずれか1項の室外機を有する空気調和装置。
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