JP6176704B2 - トイレットロールの製造方法及びトイレットロール - Google Patents

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本発明は、紙管内面に消臭剤が付与された消臭機能を有するトイレットロールの製造方法及びトイレットロールに関する。
トイレットロールに用いる紙管は、複数の紙管原紙を螺旋状に巻いて筒状にしたスパイラル紙管が一般的であり、このスパイラル紙管は、ペーパーコアマシンとも称される紙管製造設備において、紙管原紙を巻き取った各原反ロールから繰出された各紙管原紙をマンドレルシャフトに螺旋状に巻き付けて製造する。
したがって、トイレットロールの紙管内面に消臭剤を付与するには、紙管製造設備とは別の設備で消臭剤を予め紙管原紙に塗布して巻き取った原反ロールを製造し、この原反ロールを紙管製造設備にセットして紙管を製造する方法と、紙管製造設備において、原反ロールから繰出された紙管原紙をマンドレルシャフトに巻き付けるまでの間に、消臭剤を付与する方法とが考えられる。これらの方法は、使用する消臭剤に応じた専用の付与装置を構築することになるため消臭剤を紙管原紙に十分な量を付着させやすい。しかし、いずれの方法を採っても既存設備に対して、消臭剤を塗布するための新たな付与装置を設ける必要があり、また、紙管製造の工程数は増加する。
一方、マンドレルシャフトに紙管原紙を巻き付けてスパイラル紙管を製造する方法では、紙管の内面となる部分がマンドレルシャフトと摺れつつ移動することになるため、その摩擦を低減するために紙管原紙に対して滑剤を付与することがしばしば行なわれる。したがって、この滑剤とともに消臭剤を紙管原紙に付与することができれば、設備付加や工程増加を最小限に留められる。
特許第3538588号 特許第4430362号 特許第3978192号 特許第4159061号 特開2011−131464号 特許第5032398号
そこで、本発明の主たる課題は、新規設備や新規工程を要することなく、紙管内面に消臭剤が付与されたトイレットロールを製造することを可能にすることにある。
上記課題を解決した本発明とその効果は次記のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
原反ロールから繰出された複数の紙管原紙をマンドレルシャフトに螺旋状に巻いて連続的に筒状部分を形成し、その筒状に形成された部分をトイレットロールの複数倍幅以上の幅でカットして長尺の紙管を形成する紙管形成工程と、
長尺の紙管にトイレットロールの複数倍幅以上の幅のトイレットペーパー原紙を巻いてログを形成する工程と、
ログを切断して個々のトイレットロールにする工程と、を有し、
前記紙管形成工程において、前記原反ロールから繰出された複数の紙管原紙のうち紙管内面に位置する紙管原紙の紙管内面側となる面に、マンドレルシャフトに巻き付ける前に滑剤と消臭剤とを混合した薬液をロール転写により0.5〜1.5g/m2塗工する、ことを特徴とするトイレットロールの製造方法。
〔請求項2記載の発明〕
滑剤として流動パラフィンを用い、消臭剤として親水性液体消臭剤を用い、
前記親水性液体消臭剤を流動パラフィンに分散させたW/Oエマルジョンを前記滑剤である流動パラフィンに混合した薬液を用いる、請求項1記載のトイレットロールの製造方法。
〔請求項3記載の発明〕
前記親水性液体消臭剤は、ポリフェノール系消臭剤を含む請求項2記載のトイレットロールの製造方法。
〔請求項4記載の発明〕
滑剤として流動パラフィンを用い、消臭剤として平均粒径2〜12.0μmの微粒粉体状消臭剤を用い、
前記微粒粉体状消臭剤を流動パラフィンに分散させた油系ディスパージョンを、前記滑剤である流動パラフィンに混合して薬液とする、請求項1記載のトイレットロールの製造方法。
〔請求項5記載の発明〕
滑剤として流動パラフィンを用い、消臭剤として親油性液体消臭剤を用い、
前記親油性液体消臭剤と流動パラフィンと混合したものを、前記滑剤である流動パラフィンに混合して薬液とする、請求項1記載のトイレットロールの製造方法。
〔請求項6記載の発明〕
帯状のトイレットペーパーが紙管に巻かれているトイレットロールであって、
親水性液体消臭剤を流動パラフィンに分散させたW/Oエマルジョンと流動パラフィンとが混合された薬液が塗布された紙管内面を有する、ことを特徴とするトイレットロール。
〔請求項7記載の発明〕
帯状のトイレットペーパーが紙管に巻かれているトイレットロールであって、
微粒粉体状消臭剤を流動パラフィンに分散させた油系ディスパージョンと流動パラフィンとが混合された薬液が塗布された紙管内面を有する、ことを特徴とするトイレットロール。
〔請求項8記載の発明〕
帯状のトイレットペーパーが紙管に巻かれているトイレットロールであって、
親油性液体消臭剤と流動パラフィンと混合したものを流動パラフィンに混合した薬液が塗布された紙管内面を有する、ことを特徴とするトイレットロール。
以上の本発明によれば、新規設備や新規工程を要することなく、紙管内面に消臭剤が付与されたトイレットロールを製造することができるようになる。
本発明の実施形態に係るトイレットロールの製造方法を示す図である。 本発明の実施形態に係る長尺紙管の製造方法を示す図である。 本発明の実施形態に係る長尺紙管の製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るトイレットロールの斜視図である。 本発明の実施形態に係る紙管の輪切り断面を示す図である。
本発明の実施形態を図1〜5を参照しながら以下に説明する。但し、本発明は、この実施形態に限られない。
「ロールペーパーの製造方法」
次に、本発明の実施形態に係るトイレットロールの製造方法例を特に図1〜図3を参照しながら説明する。但し、本発明のロールペーパーの製造方法は、この方法に必ずしも限定されるわけではない。
本実施形態のロールペーパーの製造方法は、図1に示すように、長尺のスパイラル紙管30を製造する紙管形成工程(A)と、その長尺のスパイラル紙管を用いてログを製造するログ製造工程(B)と、ログを裁断して個々のトイレットロールにする裁断工程(C)を有している。
〔紙管製造工程(A)〕
本実施形態の紙管製造工程は、図1中(A)及び図2に示すように、原反ロール31A,32Aから繰出された二枚の帯状の紙管原紙31,32のうち一方の紙管原紙31の一方面に糊付けロール51により糊44を付与し、他方の紙管原紙32の一方面にロール転写装置55により滑剤を含む薬液を塗工し、前記一方の紙管原紙31の糊付けされた面に他方の紙管原紙32の薬液非塗工面を対面させて幅方向に一部重ね、その他方の紙管原紙32の薬液塗工面をマンドレルシャフト52に対向する面、すなわち紙管内面となる面にして、各紙管原紙31,32をマンドレルシャフト52に螺旋状に巻き付けて連続的に筒状部分29を形成し、その筒状部分29をトイレットロールの複数倍幅以上の幅でカッター58によりカットして長尺のスパイラル紙管30(スパイラル式紙管とも称される)を形成する。なお、本実施形態では、2枚の紙管原紙31,32をスパイラル巻きしているが、3枚以上の紙管原紙をスパイラル巻きして長尺の紙管を形成してもよい。
紙管原紙31に対する糊44の付与量は特に限定されないが、0.1〜5.0g/m2程度である。また、糊44は、本発明の効果を妨げない範囲で既知の紙管用のものを用いることができ、アクリル系接着剤、ホットメルト接着剤、澱粉糊、PVA(ポリビニルアルコール)等が例示できる。
図示の形態では、各紙管原紙31,32のマンドレルシャフトへの巻き付けは、一対のプーリー53,53間に巻き掛けられた平ベルト54により、マンドレルシャフト52上の所定部分に位置する筒状部分29に回転力を与え、その回転により紙管原紙31,32をマンドレルシャフト52の軸心に対して所定角度で引き込んで、螺旋状に巻くようにしている。図示例では、一対のプーリー53,53を二機配置して二つの平ベルト54,54により、筒状部分29に回転力を与えているが、一機の一対のプーリーと平ベルトにより筒状部分に回転力を与えるようにしてもよい。また、図示しないが、筒状部分に平ベルトではなくロールを当接させて回転力を与えるようにしても、各紙管原紙31,32をマンドレルシャフト52に巻き付けることができる。
ここで、紙管原紙31,32をマンドレルシャフト52に巻き付けてスパイラル紙管の形成するにあたっては、図示例からも理解されるように、紙管原紙31,32が連続的にマンドレルシャフト52に送り込まれることにより筒状部分29が長くなり、その筒状部分29が連続的に形成されてマンドレルシャフト52の先端方向に伸びていく。その過程では、図3に示すように、筒状部分29の内面29Aがマンドレルシャフト52の周面に摺接しながら、マンドレルシャフト52の先端方向に向かって移動していくことになる。本実施形態では、この摺接の際の摩擦を低減するために予め滑剤を含む薬液21をロール転写装置55によって塗工するが、特徴的にその薬液中に消臭剤をも含ませる。
本実施形態において、ロール転写装置55で塗工する消臭剤及び滑剤を含む薬液21の塗布量は、0.5〜1.5g/m2である。0.5g/m2未満であると滑り性を向上させる効果及び消臭効果を発現させることが難しくなる。また、1.5g/m2を超えるとコスト高となり、またベタツキが生じたり、紙管原紙の表面強度が低下してマンドレルシャフトとの摺接時に却って紙管原紙32を破損させるおそれが高まる。
本実施形態に係る薬液21を塗工するロール転写装置55は、一般的に滑剤を塗工するために採用されるブレードコーター、フレキソコーター、グラビアコーター等の塗工機が利用できる。
紙管原紙31,32は、米坪が120〜220g/m2、紙厚が150〜500μmが望ましい。紙種としては、コートボール紙、クラフト紙、白コートボール紙が適する。上記紙管原紙であると、薬液の塗工がしやすく、強度も十分なものとすることができる。なお、長尺紙管30を形成するにあたって、各紙管原紙31,32は、異なる種のものであってもよく、例えば、各紙管原紙31,32は米坪が異なるものであってもよい。
本実施形態における薬液21に用いる滑剤は、流動パラフィンが特に望ましい。流動パラフィンのより具体的な例としては、昭和シェル石油株式会社製のオンジナオイルが挙げられる。もちろん、本発明の流動パラフィンは、これに限定されるものではない。流動パラフィンは、紙管原紙に浸透して定着しやすいうえ、親水性溶液のエマルジョン化や、粉状体のディスパージョン化を容易に行なうことができ、親水性消臭剤、粉体消臭剤、親油性消臭剤と混合してともに塗工することができる。特に、下記の第1〜第3の例に示す流動パラフィンを用いた薬液とするのが望ましい。なお、設備及び工程は増加するが、薬液塗工後にさらに流動パラフィンのみを塗工するとより薬液21の定着性が高まる。
(薬液の第1例)
薬液の第1例は、親水性液体消臭剤を予め流動パラフィン中に乳化してW/Oエマルジョンとし、そのW/Oエマルジョンを、滑剤である流動パラフィンに混合したものである。このように調整した薬液とすることで、流動パラフィンとW/Oエマルジョンが十分な混合状態となるため、塗工時に消臭剤と滑剤のいずれか一方が偏って塗工されることがなく、両者を均一に塗工することができる。そして、消臭剤が流動パラフィンの滑剤としての効果を阻害することなく、また、塗工後には親水性液体消臭剤の効果も十分に発揮される。なお、W/Oエマルジョンのみを塗工しても、滑向上効果が十分とはならない。
W/Oエマルジョンを製造するには、本発明の効果を妨げない範囲で、公知のW/O(油中水滴)型を形成する乳化剤を用いることができる。例えば、食品等に用いられるプロピレングリコール等、公知の界面活性剤系の乳化剤の中から適宜、選択して用いることができる。
本例における親水性液体消臭剤は、消臭剤を水や水性溶媒に溶解させたものを含む意である。親水性液体消臭剤としては、ポリフェノール系消臭剤、金属錯体水溶液、トリポリリン酸水素アルミニウム水溶液などが例示できる。特に、好適なものは、ポリフェノール系消臭剤である。ポリフェノール系消臭剤は、茶 柿、ブドウ等の植物及び植物の加工品から抽出されるポリフェノール、及びそのポリフェノールの誘導体であり、フェノール系水酸基による反応性により、悪臭成分の一つであるアンモニアに対する消臭機能を有する。もちろん、アンモニアに加えて、硫化水素、メチルメルカプタン、トリメチルアミンに対して反応性を有して消臭機能を有するものも存在し、用いるポリフェノール系消臭剤はそのようなものであってもよい。例えば、ポリフェノール誘導体の中には、特許3919729号のように人為的に分子量の高いポリフェノールに対して適宜の官能基を持たせて、特定の成分に対する消臭機能を付加或いは高めたものが知られているが、そのようなものであってもよい。なお、ポリフェノール系消臭剤は、ポリフェノール、ポリフェノール誘導体の何れか一方に限定されるわけではなく、双方が含まれていてもよい。また、数種のポリフェノール、ポリフェノール誘導体の混合物でもよい。
また、ポリフェノール系消臭剤のなかでも、特にタンニン及びその誘導体が望ましい。タンニン及びタンニン誘導体は、分子量が大きくフェノール系水酸基を多く有するため消臭機能に優れる。なお、タンニンは、縮合型タンニン、加水分解型タンニンのいずれでよい。また、タンニンのなかでも、柿由来の柿タンニンは、分子量が非常に大きく、消臭効果に極めて優れるため、ポリフェノール系消臭剤としては、この柿タンニン及び柿タンニン誘導体の少なくとも一方を含むようにするのがよい。
ポリフェノール系消臭剤のより具体的な製品としては、リリース科学工業株式会社製のPancil COS-15、Pancil COS-17、Pancil CL-10、Pancil AS-10、Pancil AS-20、Pancil BA-210-1、Pancil COS-5、Pancil FG-22、Pancil FG-25、Pancil FG-30、Pancil FG-60、Pancil FG-70、Pancil FG-99、Pancil FX-10、Pancil PO -10、Pancil BA-200E-1があり、本例では、これらを用いることができる。
(薬液の第2例)
薬液の第2例は、平均粒径2〜12.0μmの微粒粉体状消臭剤を流動パラフィンに分散させた油系ディスパージョンを、滑剤である流動パラフィンに混合し、微粒粉体状消臭剤の濃度を10〜50重量%としたものである。油系ディスパージョンとしてから、流動パラフィンに混合することで、滑剤の機能を損なうことなく消臭剤を塗付できるという利点がある。
本例における微粒粉体状消臭剤の具体例としては、酸化亜鉛、ジルコニウム化合物、天然ゼオライト、合成ゼオライト、活性炭、合成シリカが例示できる。これらであれば、紙管形成に適した滑剤の効果を得る事ができる。
本例において、微粒粉体状消臭剤の平均粒径が2μm未満であると混合の初期に偏りが生じ、均一になるまでに長時間を要する。また、12μmを超えると液中で沈降しやすく、均一な塗布が困難となる。なお、ここでの平均粒子径とは、マイクロトラック法によるメジアン径である。
(薬液の第3例)
薬液の第3例は、親油性液体消臭剤を予め流動パラフィンに20〜40%混合させたものである。20%以下であると消臭効果が発揮されず、40%以上であると滑剤としての機能を阻害する。予め親油性液体消臭剤を流動パラフィンに混合させることで、例えば滑剤の塗付の後に消臭剤を塗付し滑剤の効果を損なう、消臭剤の塗付の後に滑剤の塗付し本来の消臭効果が発揮されないといった問題を防ぐ事ができる。
本例における親油性液体消臭剤の具体例としては、ベタイン化合物、スギ、ヒノキ等から抽出された精油類が例示できる。これらであれば、滑剤の機能を損なうことなく消臭剤を塗付できる。
〔ログ製造工程(B)〕
本実施形態では、上記の長尺のスパイラル紙管30の製造と平行して又はその後において、ログ製造工程(図3中(B)にて、ログ70を製造する。なお、ログ70とは、最終製品であるトイレットロール10の直径と同径でありかつ幅が最終製品の複数倍幅以上ある中間製品である。
このログ70の製造は、連続的に又は段階的に、紙管形成工程(A)で製造した長尺のスパイラル紙管30に対して、これと実質的に同幅又はそれよりも若干幅狭のペーパーシート原紙71,71を、ロール71A,71Aから繰り出すとともに巻き付けてログ70を形成する。この巻き付けは、既知のワインダー装置X2が利用できる。なお、図示例は、二つのロール71A,71Aからトイレットペーパー原紙71,71を繰り出して、重ね合わせ部81にて2プライのトイレットペーパー原紙72とした後、ミシン目線形成装置82にてミシン目線の形成を行なった後、巻き取り装置83にて巻き取り2プライ構造となるようにしている。なお、図示の形態では、2つのロール71A、71Aからトイレットペーパー原紙71、71を繰り出し、積層構造とした2プライ構造のトイレットペーパー原紙72としているが、本発明に係るトイレットペーパー原紙は、この2プライに限定されず、1プライ若しくは3プライ以上であってもよい。さらには、複数プライ構造とする場合には、各原紙の米坪や物性等は同じである必要もない。また、予め積層されたシートを巻き取ったロールから積層シートを繰出して長尺紙管30に巻き付けてログ70を形成すようにしてもよい。
なお、図示の本実施形態では、ミシン目線形成装置82を設けてミシン目線を付与する形態を示しているが、本発明では必ずしもミシン目線形成装置及びミシン目線の付与は必須ではない。また、本実施形態において、図示はしないが、ミシン目線付与装置82の前段に既知のコンタクトエンボス付与装置を設けてコンタクトエンボスを付与してもよいし、重ね合わせ部81の前段で各トイレットペーパー原紙71,71にエンボスロールでエンボスを付与するようにしてもよいし、その付与したエンボスの凸部頭頂に接着剤を付与して係る接着剤でシート同士を積層一体化するようにしてもよい。
〔ログ切断工程(C)〕
以上のように、ログ70を製造したならば、このログ70を既知のログアキュームレーターX3で複数本をストックしつつ後段のログカッター設備X4へと移動させる。そして、その後に図1中(C)に示すように、既知のログカッター91でログ70を製品幅に裁断し、図4に示すような、個々のトイレットロール10,10…とする。このログの切断と同時に、長尺の紙管も裁断され、長尺の紙管も個々の紙管となる。
「トイレットロール」
次いで、本発明に係るトイレットロールの実施形態を説明する。本実施形態に係るトイレットロールは、上記トイレットロールの製造方法により製造することができる。このトイレットロール10は、図4に示すとおり、紙管11に帯状のトイレットペーパー12が巻かれたものである。トイレットロール10の大きさ等は、幅L1が100〜115mm、直径L2が100〜120mm、巻き長さ(トイレットペーパーの全長)が18〜70m、紙管内径L3が35〜50mmであるのが望ましい。この大きさであれば一般的なトイレットロール用のペーパーホルダーが利用でき、トイレットペーパーの長さも十分である。
本実施形態のトイレットペーパー12は、微細な凹凸であるクレープを有する家庭用薄葉紙である。但し、その具体的な組成・構成は限定されない。好ましくは、1プライから3プライのプライ構造を有し、トイレットペーパーでの紙厚が、100〜350μm、米坪が11.0〜25.0g/m2である。この範囲であれば使用時の柔らかさや吸水性を確保できる。なお、本発明に係る米坪とは、JIS P 8124(1998)の米坪測定方法によるものであり、紙厚とは、JIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて5回測定した平均値をいう。測定は、1プライのものは1プライ、2プライのものは2プライ、3プライのものは3プライで実施する。
本実施形態に係るトイレットロール10は、図5に紙管11の輪切り断面を示すように、紙管11の内面に流動パラフィンが塗布されており、その流動パラフィンとともに消臭剤が付与されている。図示例では、紙管原紙の表面に流動パラフィンが膜状に形成されているように示されているが、本実施形態に係るトイレットロールでは紙管原紙中に流動パラフィンが一部浸透して、それとともに消臭剤も一部浸透する態様となる。なお、消臭剤は、上記「トイレットロールの製造方法」の欄で説明したものである。
この本実施形態に係るトイレットロールでは、消臭剤が紙管内面全体に均一に消臭剤が付与されており、トイレットペーパーを使いきるまでその消臭効果が発揮される。また、バインダーで定着させるような場合と比較して、消臭剤や接着剤がはげ落ちるということもない。
10…トイレットロール、11…紙管、11A…紙管内面、12…トイレットペーパー、L1…ロールペーパーの幅、L2…ロールペーパーの直径、L3…紙管内径、20…流動パラフィン及び消臭剤が位置する部分、21…薬液、29…筒状部分、29A…筒状部分の内面、30…長尺のスパイラル紙管、31,32…紙管原紙、31A,32A…原反ロール、44…糊、51…糊付けロール、52…マンドレルシャフト、53…プーリー、54…平ベルト、55…ロール転写装置、58…カッター、70…ログ、71…トイレットペーパー原紙、71A…ロール、72…2プライのトイレットペーパー原紙、81…重ね合わせ部、82…ミシン目線形成装置、83…巻き取り装置、91…ログカッター。

Claims (8)

  1. 原反ロールから繰出された複数の紙管原紙をマンドレルシャフトに螺旋状に巻いて連続的に筒状部分を形成し、その筒状に形成された部分をトイレットロールの複数倍幅以上の幅でカットして長尺の紙管を形成する紙管形成工程と、
    長尺の紙管にトイレットロールの複数倍幅以上の幅のトイレットペーパー原紙を巻いてログを形成する工程と、
    ログを切断して個々のトイレットロールにする工程と、を有し、
    前記紙管形成工程において、前記原反ロールから繰出された複数の紙管原紙のうち紙管内面に位置する紙管原紙の紙管内面側となる面に、マンドレルシャフトに巻き付ける前に滑剤と消臭剤とを混合した薬液をロール転写により0.5〜1.5g/m2塗工する、ことを特徴とするトイレットロールの製造方法。
  2. 滑剤として流動パラフィンを用い、消臭剤として親水性液体消臭剤を用い、
    前記親水性液体消臭剤を流動パラフィンに分散させたW/Oエマルジョンを前記滑剤である流動パラフィンに混合した薬液を用いる、請求項1記載のトイレットロールの製造方法。
  3. 前記親水性液体消臭剤は、ポリフェノール系消臭剤を含む請求項2記載のトイレットロールの製造方法。
  4. 滑剤として流動パラフィンを用い、消臭剤として平均粒径2〜12.0μmの微粒粉体状消臭剤を用い、
    前記微粒粉体状消臭剤を流動パラフィンに分散させた油系ディスパージョンを、前記滑剤である流動パラフィンに混合して薬液とする、請求項1記載のトイレットロールの製造方法。
  5. 滑剤として流動パラフィンを用い、消臭剤として親油性液体消臭剤を用い、
    前記親油性液体消臭剤と流動パラフィンと混合したものを、前記滑剤である流動パラフィンに混合して薬液とする、請求項1記載のトイレットロールの製造方法。
  6. 帯状のトイレットペーパーが紙管に巻かれているトイレットロールであって、
    親水性液体消臭剤を流動パラフィンに分散させたW/Oエマルジョンと流動パラフィンとが混合された薬液が塗布された紙管内面を有する、ことを特徴とするトイレットロール。
  7. 帯状のトイレットペーパーが紙管に巻かれているトイレットロールであって、
    微粒粉体状消臭剤を流動パラフィンに分散させた油系ディスパージョンと流動パラフィンとが混合された薬液が塗布された紙管内面を有する、ことを特徴とするトイレットロール。
  8. 帯状のトイレットペーパーが紙管に巻かれているトイレットロールであって、
    親油性液体消臭剤と流動パラフィンと混合したものを流動パラフィンに混合した薬液が塗布された紙管内面を有する、ことを特徴とするトイレットロール。
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