JP6174700B2 - ドリル - Google Patents

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Description

本発明はドリルに関し、特に、ガイド穴や座ぐり穴の加工に用いられるドリルに関する。
斜面への深穴加工を必要とする場合、従来から2枚刃のスクエアエンドミルで座面を前加工し、その後ドリルにて穴加工を行うことが通常行われている。スクエアエンドミルは先端側の中心が窪んだ形状であるために、スクエアエンドミルで前加工された底面は中央部が盛り上がった加工面となり、その後でドリルにて穴加工する際にドリルが傾いた状態で加工されるおそれがあった。また、座ぐり穴加工を行う際にも、加工される底面は平面であることが求められる。
そこで、特許文献1では、先端角が170〜190°、ドリルの芯厚がドリルの直径の0.20〜0.40倍、切刃の中凹み量がドリルの直径に対して0.01〜0.06倍、切刃の外周端部に−1〜−20°の後退角度を有する加工底面が平面となる座ぐり加工用のドリルが開示されている。そして、特許文献1のドリルでは、切刃に対して回転方向に設けられた溝の開き角が90°より大きい形状からなる。また、特許文献2では、切刃に対して回転方向に設けられた溝の開き角(溝幅)が75〜85°で、切刃側の中凹み量がドリルの直径の0.03〜0.07倍、ヒール側の中凹み量がドリルの直径の0.35〜0.70倍のドリルが開示されている。そして、溝の開き角を75〜85°とすることにより、切屑を小さくカールさせて、切屑の排出性を高めることが記載されている。
特開2009−56534号公報 特開2012−30306号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたドリルでは、溝の開き角が広いために切屑は詰まりにくいものの、切屑が分断されずに溝の中に留まり、加工穴の内壁面を切屑が傷つけて加工面が荒れたり、切屑が切刃に噛みこんでドリルが折損してしまったりする場合があった。また、特許文献2では、溝の開き角が狭いために切屑は溝の壁面に当たってカールしやすくなるものの、切屑の排出量が多くなると切屑が排出されなくなって切屑が溝の中に留まり、同様に、加工面が荒れたりドリルが折損してしまったりする場合があった。
本発明は、この問題点を解決するものであり、切屑の排出量が多くなる加工条件であっても、切屑排出性が良好なドリルを提供することにある。
本発明のドリルは、回転中心軸を有するドリル本体と、該ドリル本体の先端側に設けられた2つの切刃と、該2つの切刃の後方でかつ各切刃からドリルの回転方向にそれぞれ設けられた切屑排出溝と、前記各切刃からドリルの逆回転方向にそれぞれ設けられた2つのヒールとを備えたものであって、ドリル先端角が170〜190°であり、芯厚が前記ドリルの直径に対して0.10〜0.25倍であり、前記切屑排出溝の開き角が85〜110°であり、前記切屑排出溝を有する位置での前記回転中心軸に直交する断面において、前記切屑排出溝のうちの前記切刃側に位置する切刃側壁面の外周端から前記ヒール側に位置するヒール側壁面の外周端にかけて次第に曲率半径が小さくなる曲線を有し、前記2つのヒールの前記逆回転方向の端部にそれぞれ第1ギャッシュが設けられ、先端側から見た前記回転中心軸を中心とする円において、2つの前記第1ギャッシュ同士で挟まれた中心稜部が前記中心を含めて存在するとともに、ドリルの直径(D)に対する前記中心稜部の長さ(L)の比(L/D)が0.15〜0.25であり、かつ、側方から見たとき、前記中心稜部の前記中心に向かう中心稜部先端角が170〜190°である。
本発明のドリルによれば、ドリル先端角が170〜190°であることから、加工される溝底面は平面となり、座ぐり加工用に最適である。また、その後にドリルにて穴加工を行うガイド穴加工の場合でも、ドリルが傾いた状態で加工されることなく、位置精度の高い加工穴が形成できる。また、芯厚がドリルの直径に対して0.10〜0.25倍であり、切屑排出溝の開き角が85〜110°であるとともに、切屑排出溝を有する位置での回転中心軸に直交する断面図において、切屑排出溝のうちの切刃側に位置する切刃側壁面からヒール側に位置するヒール側壁面に向かって次第に曲率半径が小さくなる曲線からなることによって、切屑は小さくカールされたり、分断されたりはしにくいが、切屑は適度にカールしながら切屑排出溝の曲面に沿って後方にスムーズに送られる状態となる。そのため、切屑の排出量が増えた場合でも切屑が切屑排出溝内に溜まることなく、良好な切屑排出性を維持できる。
本発明のドリルの実施態様について、(a)は側面図、(b)は一部拡大側面図である。 図1のドリルを先端から見た正面図である。 図1のドリルの切屑排出溝を有する位置における、ドリルの回転中心軸に直交する断面図である。 図3のドリルにおける切刃側壁面付近の拡大図である。 図3のドリルにおけるヒール側壁面付近の拡大図である。
本発明のドリルについて、図1−5を用いて説明する。
図1−5のドリル1はソリッドタイプのドリルであり、少なくとも切刃3を含む部分が、超硬合金、サーメット、cBN等の硬質材料からなり、ドリル1の回転中心軸Oを中心とした直径Dの略円柱状のドリル本体2を備えている。
図1、図2によれば、ドリル1は、回転中心軸Oを有するドリル本体2と、ドリル本体2の先端側に設けられた2つの切刃3と、2つの切刃3の後方でかつ各切刃3からドリル1の回転方向にそれぞれ設けられた切屑排出溝10と、切屑排出溝10に接して切刃3の対岸の位置に設けられたヒール4 とを具備している。
また、切刃3は、ドリル1の中心O1の近傍から直径Dの円の外周端に亘って設けられ、かつドリル本体2の側面に続いている。すなわち、ドリル本体2は、2つの切刃3と、2つの切屑排出溝10と、2つのヒール4と、2つの第1ギャッシュ6とを具備している。また、ヒール4の切刃3とは反対側のヒール終端13は、切屑排出溝10に接して切刃3の対岸の位置に設けられている。
図2の先端から見た正面図 において、切刃3の逆回転方向には先端逃げ面5が設けられている。また、図1によれば、ドリル1の先端において、ヒール4の切刃3とは反対側のヒール終端13から後方(ドリル1の後端側)に向かって第1ギャッシュ終点17までの逆回転方向には第1ギャッシュ6が設けられている。 すなわち、逆回転方向に、切刃3−先端逃げ面5−ヒール4−第1ギャッシュ6−切屑排出溝10の順に配置されている。第1ギャッシュ6は、ドリル1の先端の回転中心軸Oとその近傍である中心部における接触抵抗を低減する。
また、図1に示すように、切屑排出溝10はドリル本体2の外周に、ドリル本体2の先端から所定の長さに亘ってらせん状に設けられる。切屑排出溝10と先端逃げ面5との交差稜線が切刃3である。なお、図1において、回転中心軸Oは一点鎖線で示す。
本実施態様では、図1に示す側面図 において、ドリル先端角αが170〜190°である。すなわち、ドリル先端角αが170°よりも小さいと、加工される溝底面は中心の***が大きい凸形状となり、その後に深穴加工用のドリルにて穴加工を行う際に深穴加工用のドリルが傾いた状態で加工され、傾いた加工穴が形成される。また、ドリル先端角αが190°を超える場合でも、加工底面は中心の凹みが大きい凹形状となる。しかも、ドリル1の切刃3の外周側端部の肉厚が薄くなるので、外周側端部の強度が弱くなる。そのため、ドリル1の外周側端部が欠損しやすくなる。なお、ドリル先端角αは、側面視で2つの切刃3、3がなす角度と定義される。
また、図3に示す切屑排出溝10を有する位置での回転中心軸Oに直交する断面において、芯厚d がドリル1の直径Dに対して0.10〜0.25倍である。芯厚dがドリル1の直径Dに対して0.10倍より小さいと、ドリル1の強度が低くなりドリル1が折損してしまう。芯厚dがドリル1の直径Dに対して0.25倍より大きいと、切屑排出溝10が小さくなり、切屑が詰まりやすくなる。なお、芯厚dは、ドリル1の中心部に描かれる最も大きな円cの直径で定義され、図3に示すように、2つの切屑排出溝10の溝底11間の距離に等しくなる。 なお、溝底11、14は2つの切屑排出溝10のそれぞれに設けられている。また、本実施態様によれば、溝底11は第1ギャッシュ6に含まれている。直径Dに対する芯厚dのより望ましい範囲は、0.13〜0.25倍であり、さらに望ましくは0.15〜0.20倍である。
第1ギャッシュ6は、中心O1に対して点対称に2つ設けられている。そして、ドリル1を先端側から見たとき、中心O1を含む部分には、2つの第1ギャッシュ6、6で挟まれた中心稜部8が設けられている。中心稜部8は、側方から見たときに、中心稜部8の両側から中心O1に向かう中心稜部先端角βが170〜190°であり、かつドリル1の直径(D)に対する中心稜部8の長さ(L)の比(L/D)が0.15〜0.25である。この構成からなる中心稜部8の存在によって、切屑の排出性が良好で、かつ中心稜部8の欠損を抑制できる。ここで、ドリル1の直径Dは、2つの切刃3、3の外周端間の距離を指し、直径Dのドリル1で穴加工をすると、直径Dの穴を形成することができる。また、中心稜部先端角βは、中心稜部8を側方から見たときの先端側の端部稜線について、回転中心軸Oを中心としてその両側の稜線がなす角を指す。さらに、中心稜部8の長さ(L)は、第1ギャッシュ6とヒール4との交差稜線である2つの第1ギャッシュ稜線9のそれぞれを延長して、中心O1における2本の第1ギャッシュ稜線9間の長さを指す。
また、本実施態様によれば、中心稜部8の長さ(L)に対する中心稜部8の幅(W)の比(W/L)が0.15〜0.40である。これによって、中心O1付近における切削抵抗を小さくできるとともに、中心稜部8の欠損を抑制できる。ここで、中心稜部8の幅(W)は、中心稜部8の中心O1における幅を指す。
なお、本実施態様では、切刃3から第1ギャッシュ6の終端までの距離(a)が、ドリルの直径(D)に対する比(a/D)で0.3〜0.5である。この第1ギャッシュ6は、切刃3の近傍における切屑排出溝10を大きくして、発生した直後で進行方向が定まらない切屑が切屑排出溝10内に詰まることを抑制するという働きをする。
さらに、図 3において、切屑排出溝10の開き角γが85〜110°である。開き角γが85°より小さいと切屑排出溝10が小さくなり、切屑が詰まりやすくなる。開き角γが110°より大きいと、切屑が切屑排出溝10によってカールされず切屑排出溝10を飛び出してしまい、切屑が加工面に衝突して加工面が荒れる。なお、切屑排出溝10の開き角γは、図 3において、切屑排出溝10の切刃3側の外周端Pと回転中心軸Oとを結ぶ直線L1(破線で示す。)と、切屑排出溝10のヒール4側の外周端Qと回転中心軸Oとを結ぶ直線L2(破線で示す。)とのなす角度で定義される。
また、ドリル1は、図 3の切屑排出溝を有する位置での回転中心軸Oに直交する断面において、切屑排出溝10のうちの切刃3側に位置する切刃側壁面14から、溝底11を通り、ヒール4側に位置するヒール側壁面15に向かって次第に曲率半径が小さくなる曲線からなる。 これによって、切屑は小さくカールされたり、分断されたりはしにくいが、切屑は適度にカールしながら切屑排出溝10の曲面に沿って後方にスムーズに送られる状態となる。そのため、排出量が増えた場合でも切屑が切屑排出溝10内に溜まることなく、良好な切屑排出性を維持できる。
ここで、本実施態様によれば、切刃側壁面14の外周端Pにおける曲率半径はドリル1の直径Dに対して1.10〜1.60倍であり、溝底11における曲率半径はドリル1の直径Dに対して0.56〜0.9倍であり、ヒール側壁面15の外周端Qにおける曲率半径はドリル1の直径Dに対して0.45〜0.55倍である。ここで、本発明においては、溝底11は芯厚dの特定に用いられる直径dの円cとドリル1との交点と定義される。また、溝底11よりも点P側が切刃側壁面14 、溝底11よりも点Q側がヒール側壁面15と定義される。そして、本発明において、切刃側壁面14からヒール側壁面15までの曲率半径を測定する際には、図3 の断面図における切刃側壁面14の曲線およびヒール側壁面15の曲線をそれぞれ4等分して、8か所のそれぞれの部分での曲率半径を測定して比較する。また、溝底11における曲率半径は、上記8か所のうちの溝底11に隣接する2か所を含む範囲で曲率半径を求める。
また、本実施態様では、図4に示すように、切刃側壁面14は、切刃側壁面14の外周端Pと回転中心軸Oとを結ぶ直線L1に対して逆回転方向に中凹みしており、切刃側壁面14の最大中凹み量w1がドリルの直径Dに対して0.01〜0.04倍である。これによって、切刃側壁面14に延在する切刃3も中凹みした形状となり、切刃3にすくいがついて切刃3の切れ味が良くなる。
ここで、本実施態様では、先端側から見たとき、切刃3はドリル1の逆回転方向に凹状をなしており、切刃3の凹部の高さ(H)が中心稜部8の幅(W)以下の大きさからなる。すなわち、ヒール4の切刃3側は凹状に窪んでおり、切刃3の凹部の高さ(H)に相当するヒール4の切刃3側の窪み量(H)が中心稜部8の幅(W)以下の大きさからなる。これによって、ドリル1で切削した加工面にできる凸部の高さを低くすることができ、 ドリル1の加工面がより平坦になる効果がある。なお、ドリル1で切削した加工面にできる凸部の高さは、切刃3の凹部の高さ(H)が反映される。H/Wの望ましい範囲は、0.51〜0.70である。
さらに、ヒール側壁面15は、図5に示すように、ヒール側壁面15の外周端Qと回転中心軸Oとを結ぶ直線L2に対して回転方向に中凹みしており、ヒール側壁面15の最大中凹み量w2がドリル1の直径Dに対して0.05〜0.10倍である。これによって、切屑の流れを妨げることなく、切屑を所望の形状にカールさせながら切屑を後方に排出させることができる。
また、切刃3の外周端、すなわち切刃3の先端面と外周面との間のコーナ部には、第2ギャッシュ18が設けられている。これによって、コーナ部の欠損を抑制することができる。
さらに、本実施態様によれば、直径(D)が3mm以下、特に1〜3mmと小さく、切屑排出溝10の容積が小さいドリル1の場合であっても、切屑排出性が良好であり、特に有効である。
超硬合金製のドリル本体からなり(TiAl)N系の硬質層をコーティングした表1に示す形状のドリルを準備した。なお、切刃側壁面からヒール側壁面までの曲率半径は、切刃側壁面14の曲線およびヒール側壁面15の曲線をそれぞれ4等分して、8か所のそれぞれの部分での曲率半径を測定した。表1には、点Pを含む部分(表中Pと記載)、溝底、点Qを含む部分(表中Qと記載)のみを表記したが、点Pを含む部分と溝底との間、および溝底と点Qを含む部分との間の曲率半径は、両者の曲率半径の間の数値であった。そして、ドリルの性能を下記切削条件によって評価した。結果は表2に示した。
(切削条件)
被削材 :S45C
加工径 :φ8mm
加工速度:75m/分
回転数 :3000回/分
送り :0.14mm/回転
切込深さ:12mm
切削形態:突き加工
切削環境:湿式切削
評価項目:加工底面の形状、加工穴数250穴時点での切屑排出性、加工可能な穴数、加工終了時点でのドリルの状態
Figure 0006174700
Figure 0006174700
表1、2に示すように、ドリル先端角が170°よりも小さい試料No.I−1では加工底面が凹形状となり、ドリル先端角が190°よりも大きい試料No.I−5では加工底面が凸形状となり、底面を平面またはほぼ平面にできなかった。また、試料No.I−5では切刃の外周端に欠損が発生して加工穴数が少なくなった。さらに、芯厚がドリルの直径に対して0.10倍よりも小さい試料No.I−6ではドリルが折損してしまった。また、芯厚がドリルの直径に対して0.25倍よりも大きい試料No.I−22および切屑排出溝の開き角が85°より小さい試料No.I−10では切屑排出溝が小さくなり、切屑が詰まり気味であった。切屑排出溝の開き角が110°より大きい試料No.I−13では、切屑が切屑排出溝から飛び出して加工面に接触し、加工面の面粗度が悪くなった。さらに、切刃側壁面とヒール側壁面との曲率半径が同じで、かつヒール側壁面よりも溝底における曲率半径が小さい試料No.I−14、およびヒール側壁面よりも溝底における曲率半径が小さい試料No.I−15では、切屑が切屑排出溝の壁面に引っかかって切屑の流れが悪く、切屑が詰まり気味であった。
これに対して、ドリル先端角が170〜190°、芯厚がドリルの直径に対して0.10〜0.25倍、切屑排出溝の開き角が85〜110°、切刃側壁面からヒール側壁面に向かって次第に曲率半径が小さくなる曲線からなる試料No.I−2〜4、7〜9、11、12、16〜21、23〜26では、加工底面の形状が平面またはほぼ平面であり、切屑排出性およびドリルの状態が良好で、加工穴数が多いものであった。
実施例1のドリル本体に実施例1の硬質層をコーティングした図1〜3の形状で、表3に示す寸法のドリルを準備した。なお、ドリルの直径は3mm、芯厚は0.45mm、ドリル先端角αは180°、先端から見た切屑排出溝の開き角γは89度、a/Dは0.4とした。そして、ドリルの性能を下記切削条件によって評価した。結果は表3に示した。
(切削条件)
被削材 :S45C
加工径 :φ3mm
加工速度:75m/分
回転数 :8000回/分
送り :0.065mm/回転
切込深さ:4.5mm
切削形態:突き加工
切削環境:湿式切削
評価項目:加工底面の形状、加工穴数250穴時点での切屑排出性、加工できた穴数、加工終了時点でのドリルの切刃状態
Figure 0006174700
表3に示すように、
いずれの試料においても、加工底面の形状が平面または凹凸が150μmより小さく、切屑排出性およびドリルの状態が良好で、加工穴数が多いものであった。特に、L/Dが0.15〜0.25であり、かつ、中心稜部先端角βが170〜190°である試料No.II−2〜4、7、8、10〜16では、切屑排出性およびドリルの状態が良好で、中心稜部にチッピングが発生することもなく、加工穴数が多いものであった。
1 ドリル
2 ドリル本体
3 切刃
4 ヒール
5 先端逃げ面
6 第1ギャッシュ
8 中心稜部
9 第1ギャッシュ稜線
10 切屑排出溝
11 溝底
13 ヒール終端
14 切刃側壁面
15 ヒール側壁面

17 第1ギャッシュ終端
18 第2ギャッシュ
O 回転中心軸
D ドリルの直径
α ドリル先端角
β 中心稜部先端角
γ 切屑排出溝の開き角
c 屑排出溝を有する位置での回転中心軸に直交する断面において、ドリルの中心部に描かれる最も大きな円
d 芯厚
P 切屑排出溝の切刃側の外周端
Q 切屑排出溝のヒール側の外周端
L1 点Pと回転中心軸Oとを結ぶ直線
L2 点Qと回転中心軸Oとを結ぶ直線
w1 切刃側壁面の最大中凹み量
w2 ヒール側壁面の最大中凹み量

Claims (7)

  1. 回転中心軸を有するドリル本体と、該ドリル本体の先端側に設けられた2つの切刃と、該2つの切刃の後方でかつ各切刃からドリルの回転方向にそれぞれ設けられた切屑排出溝と、前記各切刃からドリルの逆回転方向にそれぞれ設けられた2つのヒールとを備えたドリルであって、ドリル先端角が170〜190°であり、芯厚が前記ドリルの直径に対して0.10〜0.25倍であり、前記切屑排出溝の開き角が85〜110°であり、前記切屑排出溝を有する位置での前記回転中心軸に直交する断面において、前記切屑排出溝のうちの前記切刃側に位置する切刃側壁面の外周端から前記ヒール側に位置するヒール側壁面の外周端にかけて次第に曲率半径が小さくなる曲線を有し、
    前記2つのヒールの前記逆回転方向の端部にそれぞれ第1ギャッシュが設けられ、先端側から見た前記回転中心軸を中心とする円において、2つの前記第1ギャッシュ同士で挟まれた中心稜部が前記中心を含めて存在するとともに、ドリルの直径(D)に対する前記中心稜部の長さ(L)の比(L/D)が0.15〜0.25であり、かつ、側方から見たとき、前記中心稜部の前記中心に向かう中心稜部先端角が170〜190°であるドリル。
  2. 前記切刃側壁面は、該切刃側壁面の外周端と前記回転中心軸とを結ぶ直線に対して逆回転方向に中凹みしており、前記切刃側壁面の最大中凹み量が前記ドリルの直径に対して0.01〜0.04倍であり、前記ヒール側壁面は、該ヒール側壁面の外周端と前記回転中心軸とを結ぶ直線に対して回転方向に中凹みしており、前記ヒール側壁面の最大中凹み量が前記ドリルの直径に対して0.05〜0.10倍である請求項1に記載のドリル。
  3. 前記切屑排出溝の溝底における曲率半径が前記ドリルの直径に対して0.56〜0.9倍である請求項1または2に記載のドリル。
  4. 前記中心稜部の長さ(L)に対する前記中心稜部の幅(W)の比(W/L)が0.15〜0.40である請求項1乃至3のいずれか記載のドリル。
  5. 先端側から見たとき、切刃はドリルの逆回転方向に凹部を有しており、前記切刃の凹部の高さ(H)が前記中心稜部の幅(W)以下の大きさからなる請求項記載のドリル。
  6. 前記ドリルの直径(D)が3mm以下である請求項1乃至のいずれか記載のドリル。
  7. 前記切刃における外周側に、第2ギャッシュが設けられている請求項1乃至のいずれ
    か記載のドリル。
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