JP6172510B2 - 燃料電池用単セル - Google Patents

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Description

本発明は、複数枚を積層して燃料電池スタックを構成する燃料電池用単セルに関し、とくに、周囲にフレームを有する膜電極接合体を備えた燃料電池用単セルに関するものである。
この種の燃料電池用単セルとしては、燃料電池及びその製造方法の名称で特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に記載の燃料電池は、周囲に樹脂フレームを有する膜電極接合体(MEA)を備えている。膜電極接合体は、電解質膜の一方の面に、カソード側の触媒層及び拡散層を積層すると共に、他方の面に、アノード側の触媒層及び拡散層を備えており、その周縁部を挟むように樹脂フレームが形成されている。
そして、燃料電池は、上記のフレーム及び膜電極接合体をカソード側及びアノード側のセパレータで挟持した構造になっている。この燃料電池は、複数枚を積層し、その積層方向に所定荷重を付与した状態にして燃料電池スタックを構成する。
特開2008−146872号公報
ところで、この種の燃料電池用単セルでは、互いに異種材料である膜電極接合体と樹脂フレームとを一体化しているため、電解質膜の膨潤及び収縮や、アノード側とカソード側とのガスの差圧などによって膜電極接合体と樹脂フレームとの接合部に応力集中が生じると、膜電極接合体を破損するおそれがある。とくに、膜電極接合体において比較的弱い電解質膜を破損するおそれがある。
これに対して、特許文献1の燃料電池は、一対のセパレータによって膜電極接合体と樹脂フレームとの接合部を挟持した構造ではあるものの、厚さ方向において接合部を充分に拘束し得るものではなく、依然として接合部に応力集中が生じる可能性があることから、このような問題点を解決することが課題であった。
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、周囲にフレームを有する膜電極接合体を備えた燃料電池用単セルであって、少なくとも電解質膜とフレームとの接合部を含む領域に応力集中が生じるのを防ぐことができる燃料電池用単セルを提供することを目的としている。
本発明に係る燃料電池用単セルは、複数枚を積層して燃料電池スタックを構成する燃料電池用単セルであって、電解質膜を触媒層を有する一対の電極層で挟持した構造を有する膜電極接合体と、膜電極接合体の周囲に形成したフレームと、フレーム及び膜電極接合体との間にガス流路を形成する一対のセパレータとを備えている。そして、上記単セルは、膜電極接合体の電解質膜とフレームとの接合部、及び各電極層の触媒層とフレームとの接合部を含む端部の領域を厚さ方向に拘束する接合部拘束手段と、前記接合部を含む端部の領域に対して厚さ方向に押圧力を付与する押圧力付与手段を備えた構成としており、上記構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
本発明の燃料電池用単セルは、上記構成を採用したことから、電解質膜の膨潤及び収縮や、アノード側とカソード側とのガスの差圧などが生じても、膜電極接合体とフレームとの接合部全体のうちの最も弱い部分である電解質膜とフレームとの接合部、及び各電極層の触媒層とフレームとの接合部を含む端部の領域を厚さ方向に保持するとともに厚さ方向の変位を吸収して、膜電極接合体の発電エリアとフレームとの接合部に応力集中が生じるのを防ぐことができ、その結果、膜電極接合体を保護し得る。
本発明の燃料電池用単セルを備えた燃料電池スタックを説明する斜視図(A)及び分解状態の斜視図(B)である。 第1実施形態を説明する単セルの要部の断面図(A)及び膜電極接合体の拡大図(B)である。 単セルの平面図である。 ばね機構のばね定数と発生応力低減率との関係を示すグラフである。 第2実施形態を説明する単セルの平面図(A)及び単セルの要部の断面図(B)である。 図3に示す押圧力付与手段としてのばね機構を説明する斜視図である。 第3実施形態を説明する単セルの平面図(A)及び単セルの要部の断面図(B)である。
〈第1実施形態〉
図1に示す燃料電池FCは、矩形板状の燃料電池用単セル(以下、「単セル」とする。)Cを複数枚積層して成る積層体(燃料電池スタック)Sを備えている。この燃料電池FCは、積層体Sの積層方向の一端部(図1B中で右側端部)に、集電板54A及びスペーサ55を介してエンドプレート56Aが設けてあると共に、他端部に、集電板54Bを介してエンドプレート56Bが設けてある。また、燃料電池FCは、積層体Sに対し、単セルCの長辺側となる両面(図1B中で上下面)に、締結板57A,57Bが設けてあると共に、短辺側となる両面に、補強板58A,58Bが設けてある。
そして、燃料電池FCは、各締結板57A,57B及び補強板58A,58BをボルトBにより両エンドプレート56A,56Bに連結する。これにより、燃料電池FCは、図1(A)に示すケース一体型構造となり、積層体Sをその積層方向に拘束・加圧して個々の単セルCに所定の接触面圧を加え、ガスシール性や導電性等を良好に維持する。
上記の燃料電池FCにおいて、積層体Sを構成する単セルCは、図2に示すように、電
解質膜1を一対の電極層2,3で挟持した構造を有する膜電極接合体Mと、膜電極接合体Mの周囲に形成したフレームFと、フレームF及び膜電極接合体Mとの間でガス流路G,Gを形成する一対のセパレータ4,4を備えている。
膜電極接合体Mは、いわゆるMEA(Membrane Electrode Assembly)であって、固体高分子から成る電解質膜1をアノード側及びカソード側の電極層2,3で挟持したものである。フレームFは、樹脂製であって、例えば射出成形により、膜電極接合体1と一体化してある。アノード側及びカソード側の電極層2,3については、後に詳しく述べる。
各セパレータ4,4は、例えばステンレス製であって、図1(B)に示すように、膜電極接合体Mに対応する中央領域が波形状に形成されている。このとき、セパレータ4は、波形状の断面が長辺方向に連続したものとなっていて、この波形状の断面によって膜電極接合体Mとの間に長辺方向に連続するガス流路G,Gを夫々形成する。
また、各セパレータ4は、例えばプレス加工により表裏反転形状に形成されている。したがって、各セパレータ4は、膜電極接合体M側となるセル内面側では、凸部により膜電極接合体Mに接触すると共に、凹部によりガス流路Gを形成している。セル外面側では、セル内面側の凸部及び凹部の部分が、逆に凹部及び凸部になっている。
膜電極接合体MのフレームF、及び各セパレータ4は、図3に示すように、両側の短辺に沿って、反応用ガス及び冷却用流体を夫々流通させるためののマニホールド穴H1〜H3,H4〜H6を有している。反応用ガスは、アノードガス(水素含有ガス)とカソードガス(空気)であり、冷却用流体は一例として水である。
図3の左側に示す一方の短辺側において、各マニホールド穴H1〜H3は、上側から、アノードガス供給用(H1)、冷却用流体排出用(H2)及びカソードガス排出用(H3)であり、積層方向に互いに連通して夫々の流路を形成する。また、図3の右側に示す他方の短辺側において、各マニホールド穴H4〜H6は、上側から、カソードガス供給用(H4)、冷却用流体供給用(H5)及びアノードガス排出用(H6)であり、積層方向に互いに連通して夫々の流路を形成する。これらのマニホールド穴H1〜H6は、上記構成に対し、流体の種類や供給及び排出の位置関係などを変更することが可能である。
また、セパレータ4とフレームFの縁部同士の間や、マニホールド穴H1〜H6の周囲には、ガスシール(図示せず)が設けてある。単セルCを複数枚を積層した状態では、単セルC同士すなわち隣接するセパレータ4同士の間にもガスシールを設ける。このガスシールは、個々の層間において、カソードガス、アノードガス及び冷却用流体の夫々の流通域を気密的に分離すると共に、その層間に所定の流体が流れるように、該当するマニホールド穴H1〜H6の周縁部の適当な箇所に開口を有する。
上記燃料電池FCを構成する単セルCにおいて、膜電極接合体Mの各電極層2,3は、図2(B)に示すように、電解質膜1側から、触媒層2A,3Aと、多孔質体から成る第1ガス拡散層2B,3Bと、金属多孔体から成る第2ガス拡散層2C,3Cを順に備えている。
第1ガス拡散層2B,3Bは、例えばカーボン材料で形成してある。この第1ガス拡散層2B,3Bは、具体的には、カーボン繊維のランダムな積層体をバインダで固め、PTFE等の撥水処理を施したものや、カーボンブラック等の凝集体をPTFE等のバインダで焼結したものである。
第2ガス拡散層2C,3Cは、第1ガス拡散層を形成する多孔質体とは区別される金属多孔体であり、導電性を有する。この第2ガス拡散層2C,3Cには、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム及びアルミニウム合金、クロム及びクロム合金、ニッケル及びニッケル合金、並びにマグネシウム及びマグネシウム合金のうちのいずれか1種類以上の金属を用いることができる。また、第2ガス拡散層2C,3Cは、具体的な形態として、金網、パンチングメタル、エッチングメタル、及びエキスパンドメタル等であり、この実施形態では、図(B)に示す如く金網である。
ここで、この実施形態の単セルCにおける膜電極接合体Mは、図2に示すように、各層の端部が面内方向(図2で左右方向となる面に沿う方向)にずれた配置になっている。すなわち、電解質膜1の端部に対し、上側のアノード側の触媒層2Aの端部は、内側(図2で左側)に位置している。下側のカソード側の触媒層3Aの端部は、電解質膜1の端部と同じ位置である。
また、電解質膜1の端部に対し、アノード側の第1及び第2のガス拡散層2B,2Cの端部、並びにカソード側の第1及び第2のガス拡散層3B,3Cの端部は、外側(図2で右側)に位置し、且つ互いに同じ位置である。なお、アノード側及びカソード側は、上下逆でも構わない。フレームFは、上記の如く各層の端部がずれている膜電極接合体Mに対して一体的に形成してある。
上記の単セルCは、膜電極接合体M、フレームF及びセパレータ4に加えて、膜電極接合体Mのうちの少なくとも電解質膜1とフレームFとの接合部を含む領域を厚さ方向に拘束する接合部拘束手段と、前記接合部を含む領域に対して厚さ方向に押圧力を付与する押圧力付与手段を備えている。
この実施形態の単セルCは、膜電極接合体MとフレームFとの接合部全体のうち、膜電極接合体Mのアクティブエリア(発電エリア)とフレームFとの接合部に対して、接合部拘束手段及び押圧力付与手段を備えたものとなっている。膜電極接合体Mのアクティブエリアとは、少なくとも電解質膜1と両触媒層2A,3Aで構成されるエリアである。
したがって、この実施形態で対象となる接合部は、図2(B)に示すように、アノード側触媒層2AとフレームFとの接合部P1と、電解質膜1及びカソード側触媒層3AとフレームFとの接合部P2である。よって、接合部拘束手段は、両接合部P1,P2を含む領域APを厚さ方向に拘束する。また、押圧力付与手段は、両接合部P1,P2を含む領域APに対して厚さ方向に押圧力を付与する。
接合部拘束手段は、セパレータ4の一部、及び電極層2,3の表面側に配置される少なくとも一層の多孔体により構成されており、その多孔体が金属製多孔体である。具体的には、接合部拘束手段は、図2(A)に示すセパレータ4のセル内面側の凸部4Aと、両接合部P1,P2よりも外側に延出する第1及び第2のガス拡散層2B,2C,3B,3Cにより構成されている。第2のガス拡散層2C,3Cは、先述したように金属多孔体(金網)である。この実施形態では、第2のガス拡散層2C,3Cとともに第2のガス拡散層2B,3Bも接合部拘束手段を構成している。
また、押圧力付与手段は、積層体(燃料電池スタック)Sにおいて単セルC同士の間に介装されるばね機構5であり、ばね機構5のばね定数が、2000N/cm以上であるものとしている。ばね機構5は、図2(A)に示すように、基板5Aに多数のばね機能部5Bを所定間隔で配列したものであって、前記押圧力付与手段と、単セルCの積層方向に荷重を付与する手段を兼用している。なお、積層体Sにおいて、単セルC同士の間には冷却用流体の流路Rが形成される。
ばね機構5におけるばね機能部5Bは、例えば、基端を固定端とし且つ先端を自由端とした舌片状の板ばねである。そして、ばね機構5は、表裏反転形状であるセパレータ4のセル内面側の凸部4A、すなわちセル外面側の凹部の底面に接触するばね機能部5Bを有し、これにより、押圧力付与手段として、両接合部P1,P2を含む領域APに対して厚さ方向に押圧力を付与する。
上記の構成を備えた単セルCは、膜電極接合体MとフレームFとの接合部全体のうちの最も弱い部分、すなわち少なくとも電解質膜1とフレームFとの接合部P2を含む領域APに対して、接合部拘束手段及び押圧力付与手段を設けているので、電解質膜1の膨潤及び収縮や、アノード側とカソード側とのガスの差圧などが生じても、少なくとも電解質膜1とフレームFとの接合部P2を含む領域APに応力集中が生じるのを防止することができる。
また、この実施形態の単セルCでは、電解質膜1とフレームFとの接合部P2だけでなく、膜電極接合体Mのアクティブエリア(発電エリア)とフレームFとの接合部P1,P2における応力集中を防止している。
より具体的には、接合部拘束手段としてのセパレータ4の凸部4Aと、第1及び第2のガス拡散層2B,2C,3B,3Cとにより、両接合部P1,P2を含む領域APを厚さ方向に拘束し、且つ、押圧力付与手段としてのばね機構5により前記領域APに対して厚さ方向に押圧力を付与しているので、電解質膜1の膨潤及び収縮や、アノード側とカソード側とのガスの差圧などが生じても、両接合部P1,P2を含む領域APを充分に保持して応力集中を防ぐことができ、その結果、膜電極接合体Mを保護し得るものとなる。
また、上記の単セルCは、接合部拘束手段を、セパレータ4の一部、及び電極層2,3の表面側に配置される多孔体により構成したので、既存の構成部品を利用して、両接合部P1,P2を含む領域APの応力集中を防止する効果を得ることができ、製造コストの低減などにも貢献することができる。
さらに、上記の単セルCは、接合部拘束手段を構成する多孔体が、金属製多孔体(第2ガス拡散層2C,3C)であるから、電極層2,3の表面の剛性が高められ、この金属多孔体に押圧力付与手段の押圧力を作用させるので、両接合部P1,P2を保持する機能のさらなる向上を実現することができる。
さらに、上記の単セルCは、押圧力付与手段が、積層体Sにおいて単セルC同士の間(流路R)に介装されるばね機構5であるから、積層方向に荷重を付与する手段と押圧力付与手段とを共通の部品で構成することが可能となる。これにより、特別な部品を用いることなく、両接合部P1,P2を充分に保持して応力集中を防止する効果を得ることができ、製造コストの低減などにも貢献することができる。
さらに、上記の単セルCは、図4に示すように、接合部P1,P2における発生応力を低減することができる。図4は、ばね機構5のばね定数と発生応力低減率との関係を示すグラフである。上記の単セルCでは、ばね機構5のばね定数を2000N/cm以上としている。これは、図4から明らかなように、ばね定数を2000N/cm以上にすると、応力集中の感度(発生応力低減率の変化)が小さくなり、安定した保持機能が得られるからである。
そして、上記の単セルCを積層して成る燃料電池スタック(積層体S)は、各単セルCにおいて膜電極接合体Mが保護され、良好な発電性能を長期にわたって維持することができ、このほか、部品点数の削減や製造コストの低減などを実現することができる。
〈第2実施形態〉
図5及び図6は、本発明の第2実施形態を説明する図である。なお、以下実施形態において、第1実施形態と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図5(A)に示す単セルCは、膜電極接合体Mとフレーム1との接合部Pを、図中矢印で示すガス流路のガス流れ方向に沿って有している。
この単セルCは、図5(B)に示すように、接合部Pにおいて、膜電極接合体Mを形成する各層の端部が、第1実施形態とは異なり、電解質膜1の端部に対して、アノード側及びカソード側の触媒層2A,3Aの端部が内側(図5左側)に位置している。また、電解質膜1の端部に対して、第1及び第2のガス拡散層2B,2C,3B,3Cの端部が外側に位置している。なお、膜電極接合体Mとセパレータ4の周縁部同士の間は、シール材6により封止されている。
そして、この実施形態の単セルCは、膜電極接合体Mのうちの少なくとも電解質膜1とフレームFとの接合部P3と、触媒層2A,3AとフレームFとの接合部P4,P5を含む領域APを厚さ方向に拘束する接合部拘束手段と、前記接合部を含む領域に対して厚さ方向に押圧力を付与する押圧力付与手段を備えている。上記の接合部P3〜P5は、第1実施形態と同様に、膜電極接合体Mのアクティブエリア(発電エリア)とフレームFとの接合部である。
接合部拘束手段は、セパレータ4の一部、及び電極層2,3の表面側に配置される金属製の多孔体により構成されている。具体的には、接合部拘束手段は、セパレータ4のセル内面側の凸部4Aと、接合部P3〜P5よりも外側に延出する第1及び第2のガス拡散層2B,2C,3B,3Cにより構成されている。
ここで、積層時に隣接する単セルC同士の間、すなわち図5(B)中で隣接するセパレータ4,4同士の間には、冷却用流体の流路Rが形成されている。この流路Rにおける冷却用流体の流れ方向は、図5(A)に示すガス流れ方向と同様で、図5(B)においては紙面垂直方向である。
また、押圧力付与手段は、積層体(燃料電池スタック)Sにおいて単セルC同士の間に介装されるばね機構15である。このばね機構15は、図6に示すように、基板15Aに、舌片状のばね機能部15Bを縦横に配列したものである。また、ばね機構15は、基板15Aの側部に、基板15Aに連続する延出部15Cと、延出部15Cに連続して上側及び下側に曲成したばね片15D,15Eとを所定間隔で有している。そして、ばね機構15は、隣接するセパレータ4,4の間において、セル内面側の凸部4Aの裏側となる凹部同士の間に、延出部15C及び上下のばね片15D,15Eを配置している。
上記のばね機構15は、積層体(燃料電池スタック)Sにおいて、単セルC同士の間(流路R)に介装することで、前記押圧力付与手段と、積層方向に荷重を付与する手段を兼用している。
また、ばね機構15における延出部15C及びばね片15D,15Eは、冷却用流体の流路Rにおいて、同流体の脇流れを抑制する。つまり、上記の流路Rは、アクティブエリアの両側に、前記凸部4Aの裏側となる凹部同士の空間を有しているので、この空間に冷却用流体が流れ易くなって、いわゆる脇流れが生じ、アクティブエリアの冷却効率が低下するおそれがある。
これに対して、ばね機構15は、延出部15C及びばね片15D,15Eを障害物として上記空間に配置することで、冷却用流体が主にアクティブエリアに流れるようにしており、しかも、延出部15C及びばね片15D,15Eを押圧力付与手段として接合部を含む領域APに対して厚さ方向に押圧力を付与している。
上記構成を備えた単セルCは、ガス流路のガス流れ方向に沿って存在する膜電極接合体Mとフレーム1との接合部Pにおいて、電解質膜1の膨潤及び収縮や、アノード側とカソード側とのガスの差圧などが生じても、少なくとも電解質膜1とフレームFとの接合部P3を含む領域APを充分に保持して応力集中を防ぐことができ、その結果、膜電極接合体Mを保護し得るものとなる。
また、単セルCは、押圧力付与手段と積層方向に荷重を付与する手段とが共通のばね機構15により構成されるので、特別な部品を用いることなく、接合部P3〜P5を充分に保持して応力集中を防止する効果を得ることができ、製造コストの低減などにも貢献することができる。
〈第3実施形態〉
図7(A)に示す単セルCは、膜電極接合体Mとフレーム1との接合部Pを、図中矢印で示すガス流路のガス流れ方向に交差する方向(図7で上下方向)に沿って有しており、図7(B)に示すように、第2実施形態と同様の基本構成を備えたものである。なお、図7(B)は、セパレータ4のセル内側面の凸部の位置での断面図である。したがって、図7(B)には表れないセル内側面の凹部によってガス流路が形成され、セパレータ4のセル外側には冷却用流体の流路Rが形成される。反応用ガスや冷却用流体の流れ方向は、図5(B)において左右方向である。
上記構成を備えた単セルCは、先の実施形態と同様に、電解質膜1の膨潤及び収縮や、アノード側とカソード側とのガスの差圧などが生じても、少なくとも電解質膜1とフレームFとの接合部P3を含む領域APを充分に保持して応力集中を防ぐことができ、その結果、膜電極接合体Mを保護し得るものとなる。また、単セルCは、ばね機構15の採用により、特別な部品を用いることなく、接合部P3〜P5を含む領域APを充分に保持して応力集中を防止する効果を得ることができ、しかも、製造コストの低減などにも貢献することができる。
本発明に係る燃料電池用単セルは、その構成が上記各実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、各構成部位の細部を変更することが可能である。例えば、単セルは、各電極層を構成する層の数や材料を変更することができる。さらに、接合部拘束手段は、各実施形態では電極層の表面側を形成する多孔体を採用した場合を説明したが、電極層とは部材を用いることも可能である。さらに、押圧力付与手段にあっても、各実施形態に示したばね機構以外の部品を使用することができる。
C 燃料電池用単セル
F フレーム
G ガス流路
M 膜電極接合体
P,P1〜P5 接合部
R 冷却用流体の流路
S 積層体(燃料電池スタック)
1 電解質膜
2 アノード側の電極層
2A,3A 触媒層
2B,3B 第1ガス拡散層(接合部拘束手段)
2C,3C 第2ガス拡散層(接合部拘束手段:金属多孔体)
3 カソード側の電極層
4 セパレータ
4A セパレータの凸部(接合部拘束手段)
5,15 ばね機構(押圧力付与手段)

Claims (12)

  1. 複数枚を積層して燃料電池スタックを構成する燃料電池用単セルであって、
    電解質膜を触媒層を有する一対の電極層で挟持した構造を有する膜電極接合体と、
    膜電極接合体の周囲に形成したフレームと、
    フレーム及び膜電極接合体との間にガス流路を形成する一対のセパレータと、
    膜電極接合体の電解質膜とフレームとの接合部、及び各電極層の触媒層とフレームとの接合部を含む端部の領域を厚さ方向に拘束する接合部拘束手段と、
    前記接合部を含む端部の領域に対して厚さ方向に押圧力を付与する押圧力付与手段を備えたことを特徴とする燃料電池用単セル。
  2. 前記接合部拘束手段が、セパレータの一部、及び電極層の表面側に配置される多孔体により構成されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用単セル。
  3. 膜電極接合体とフレームとの接合部を、ガス流路のガス流れ方向に沿って有することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池用単セル。
  4. 膜電極接合体とフレームとの接合部を、ガス流路のガス流れ方向に交差する方向に沿って有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池用単セル。
  5. 前記接合部拘束手段を構成する多孔体が、金属製多孔体であることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池用単セル。
  6. 前記押圧力付与手段が、燃料電池スタックにおいて単セル同士の間に介装されるばね機構であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池用単セル。
  7. 前記ばね機構のばね定数が、2000N/cm以上であることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池用単セル。
  8. 複数枚を積層して燃料電池スタックを構成する燃料電池用単セルであって、
    電解質膜を一対の電極層で挟持した構造を有する膜電極接合体と、
    膜電極接合体の周囲に形成したフレームと、
    フレーム及び膜電極接合体との間にガス流路を形成する一対のセパレータと、
    膜電極接合体のうちの少なくとも電解質膜とフレームとの接合部を含む領域を厚さ方向に拘束する接合部拘束手段と、
    前記接合部を含む領域に対して厚さ方向に押圧力を付与する押圧力付与手段を備え、
    前記接合部拘束手段が、セパレータの一部、及び電極層の表面側に配置される多孔体により構成されることを特徴とする燃料電池用単セル。
  9. 前記接合部拘束手段を構成する多孔体が、金属製多孔体であることを特徴とする請求項8に記載の燃料電池用単セル。
  10. 複数枚を積層して燃料電池スタックを構成する燃料電池用単セルであって、
    電解質膜を一対の電極層で挟持した構造を有する膜電極接合体と、
    膜電極接合体の周囲に形成したフレームと、
    フレーム及び膜電極接合体との間にガス流路を形成する一対のセパレータと、
    膜電極接合体のうちの少なくとも電解質膜とフレームとの接合部を含む領域を厚さ方向に拘束する接合部拘束手段と、
    前記接合部を含む領域に対して厚さ方向に押圧力を付与する押圧力付与手段を備え、
    前記押圧力付与手段が、燃料電池スタックにおいて単セル同士の間に介装されるばね機構であることを特徴とする燃料電池用単セル。
  11. 前記ばね機構のばね定数が、2000N/cm以上であることを特徴とする請求項10に記載の燃料電池用単セル。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の燃料電池用単セルを積層して成ることを特徴とする燃料電池スタック。
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