JP6171762B2 - Ni基耐熱合金の鍛造加工方法 - Google Patents

Ni基耐熱合金の鍛造加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6171762B2
JP6171762B2 JP2013187763A JP2013187763A JP6171762B2 JP 6171762 B2 JP6171762 B2 JP 6171762B2 JP 2013187763 A JP2013187763 A JP 2013187763A JP 2013187763 A JP2013187763 A JP 2013187763A JP 6171762 B2 JP6171762 B2 JP 6171762B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
forging
grain size
processed
rough
upsetting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013187763A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015054332A (ja
Inventor
信吾 櫻井
信吾 櫻井
元嗣 大▲崎▼
元嗣 大▲崎▼
敦郎 益永
敦郎 益永
健太 山下
健太 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP2013187763A priority Critical patent/JP6171762B2/ja
Publication of JP2015054332A publication Critical patent/JP2015054332A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6171762B2 publication Critical patent/JP6171762B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Forging (AREA)

Description

この発明はNi基耐熱合金の鍛造加工方法に関し、詳しくは直径200mm超の太径の円柱状の鍛造品を得るための鍛造加工方法に関する。
Ni基耐熱合金から成る被処理材を円柱状に加工する方法として、従来4面鍛造による加工方法が知られている。
この4面鍛造加工では、図7に示すように被処理材100の外周周りに90°ごと4面に配置した工具102を、被処理材100に対して軸直角方向の4方向から同時に押し込んで打撃を加え、その動きを、被処理材100を少しずつ回転させながら、更には軸方向に少しずつ送りながら繰返し行って被処理材100に圧下を加え、断面円形に加工する。
この4面鍛造加工では、被処理材を高速で加工することができ、従って難加工材であっても加工が可能である利点を有する。
加工の速度が遅ければ加工の途中で被処理材が冷えてしまい、その場合被処理材が難加工材であると加工不能に陥ってしまうが、4面鍛造加工では加工を高速で行うことができるため、即ち被処理材が冷えて硬く、変形抵抗が大きくなる前に加工を終了することが可能であるため、難加工材であっても加工が可能である。
反面、この4面鍛造加工では、加工の圧下率を大きく取ることができず、加工により歪み付与できるのは表面から近い位置までの範囲に限られてしまう。
一般にこの4面鍛造加工では、直径が200mm近くなると被処理材の横断面の中心部に対し歪みを十分に付与することが難しくなり、加工可能な形状が直径200mm未満の小径のものに限定されてしまう問題がある。
横断面の中心部に十分な歪みが加わらないために、中心部の結晶粒を再結晶によって十分に微細化することが難しいからである。
Ni基耐熱合金から成る部材の高温引張強度や衝撃特性,疲労特性等の機械的特性は、Ni基耐熱合金の結晶粒の粒度に左右される。
Ni基耐熱合金はオーステナイト単相材料であるため、相変態を利用した結晶粒微細化ができず、再結晶温度以上の温度での熱間加工(熱間鍛造)により結晶を再結晶させることで結晶粒を微細化するが、4面鍛造加工では直径が200mmを超す太径の円柱状の部材になると、横断面中心部に対し、再結晶による結晶微細化の効果を十分に及ぼすことが難しいことから、直径が200mm未満の小径のものにその適用が限定されてしまうのである。
直径が200mmを超えるようなNi基耐熱合金から成る太径の円柱状の部材の加工方法として、他に圧延による加工方法があるが、圧延による加工の場合もまた、太径の円柱状の部材に対して、その中心部に到るまで十分な歪みを付与することは難しい。
従って圧延加工の場合においても、中心部に十分な歪みを与えて結晶粒を再結晶により微細化するといったことは難しい。
尚本発明に対する先行技術として、下記特許文献1にはNi基耐熱合金の加工方法として、先ず被処理材に対する鍛伸加工を実施し、その後に鍛伸加工後の被処理材に対しコーナー圧下を行ってこれを多角形状化する整形加工を実施し、しかる後4面鍛造加工を施す点が開示されている。
しかしながらこの特許文献1に開示のものにおいて、粗鍛造加工に相当する鍛伸加工は、据込と鍛伸とを繰り返すものではなく、単に鍛伸加工を行うにすぎないものである点で本発明と異なる。
本発明に対する他の先行技術として、下記特許文献2には「Ni基耐熱合金の製造方法」についての発明が示され、そこにおいて940℃以上1000℃以下の鍛造温度で、1打撃当りの圧下率が7%以上となる加工を同一個所に少なくとも2回以上行うことで、結晶粒径を均一且つ微細にする点が開示されている。
しかしながらこの特許文献2においても、鍛伸を行う点が開示されているものの、据込と鍛伸とを組合せて粗鍛造を行う点の開示はなく、また直径200mm超の太径の柱状材を鍛造加工にて得る点の開示もなく、本発明とは異なる。
更に他の先行技術として、下記特許文献3には「Ni基超合金の鍛造方法」についての発明が示され、そこにおいてNi基超合金のインゴットを1050℃で加熱し高速4面鍛造機で鍛造し、φ200mmの1次鍛造品を形成した後、これよりも低い温度の960℃で高速4面鍛造機を用いて2次鍛造を行い、φ118mmの2次鍛造品を成形する点が開示されている。
この特許文献3に開示の技術では、2次鍛造の温度を低くし、変形抵抗を上げることで内部にまで歪みが加わるようにし、結晶粒の細粒化を図っている。
但しこの特許文献3に開示のものにあっても、鍛伸を行う点が開示されているのみで、据込と鍛伸とを組み合せて粗鍛造を行う点、高速4面鍛造に先立って鍛伸と据込とを組み合せた粗鍛造を行う点等について開示するところはなく、本発明とは異なる。
特開平11−342443号公報 特開2008−200730号公報 特開平3−64435号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、Ni基耐熱合金から成る直径200mm超の太径の円柱状の鍛造品を加工形成することができ、且つ中心部に到るまで結晶を微細化することのできる鍛造加工方法を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、質量%でCr:17.0〜21.0%,Co:11.0〜13.0%,Mo:8.0〜12.0%,Al:1.0〜2.0%,Ti:2.5〜4.0%,Fe:≦6.0%,B:0.001〜0.020%,C:≦0.15%,残部Ni及び不可避的不純物の組成を有するNi基耐熱合金から成る被処理材に対して、前加工としての粗鍛造加工と、被処理材を断面形状が直径200mm超の太径の円柱状の鍛造品に加工し成形する仕上げ鍛造加工とを行い、該粗鍛造加工では、予め1180〜1280℃でのソーキングを行った上で、該ソーキング後の前記被処理材に対して、圧下率20%以上の据込と、圧下率20%以上の鍛伸とを2回以上繰り返し行うとともに、該粗鍛造加工における最終の据込及び鍛伸を含む終盤工程を結晶粒の粒度調整工程として、該粒度調整工程以前の据込及び鍛伸を1030〜1150℃の温度で、また前記終盤の粒度調整工程では据込及び鍛伸を1030〜1080℃の低温度で行って、粗鍛造加工後の被処理材の中心部に到るまでの組織を前記鍛造品に求められる設定結晶粒度以上の細粒組織となし、前記仕上げ鍛造加工では1080℃以下且つ1030℃以上の温度で、前記設定結晶粒度を確保しながら前記被処理材を目標形状の前記鍛造品に成形加工することを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記粗鍛造加工における前記粒度調整工程以前の据込及び鍛伸を1100〜1150℃の温度で行うことを特徴とする。
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記仕上げ鍛造加工として、前記粗鍛造加工後の断面4角形状の被処理材に対しコーナー圧下を行って該被処理材の断面形状を4角よりも角数の多い多角形状に鍛伸により整形する整形加工を準備加工として行った上で、軸直角方向の4方向から被処理材に同時に打撃を加える4面鍛造加工を行うことを特徴とする。
請求項4のものは、請求項1〜3の何れかにおいて、前記設定結晶粒度がASTM結晶粒度No.4以上であることを特徴とする。
発明の作用・効果
本発明におけるNi基耐熱合金はCrを17.0〜21.0%,Coを11.0〜13.0%,Moを8.0〜12.0%と多量に含有した、高温での引張強度の大きい高強度のNi基合金で、熱間加工の際の変形抵抗が大きい加工し難い難加工材である。
本発明では、このような加工し難いNi基耐熱合金を次のようにして直径200mm超の太径の円柱状の部材に鍛造加工する。
詳しくは、本発明では鍛造加工を前加工としての粗鍛造加工と、仕上げ鍛造加工とに分けて実行し、最終の求める鍛造品、即ち直径が200mmを超す太径の円柱状に成形加工する。
本発明では、粗鍛造加工と仕上げ鍛造加工とに、それぞれ次のように役割を分担させる。
本発明では仕上げ鍛造において4面鍛造加工を行う。
この4面鍛造加工は、前述したように高速且つ短時間で加工を終了することが可能であり、従って難加工材であっても加工を良好に完了することができる。
また4面鍛造加工では、被処理材に対して周方向に均等に加工を加えて、表層及びこれに近い領域に歪みを均等に付与することができ、従ってそれらの組織を周方向に均等化することができる。
但しこの4面鍛造では、直径200mm超の太径の円柱状の部材に対して中心部に到るまで十分な歪みを付与すること、即ち中心部に付与した十分な歪みによって結晶粒を十分に微細化することは難しい。
そこで本発明では最終の鍛造品、即ち仕上げ鍛造加工後の円柱状の部材に求められる中心部までの組織の作り込みを、最初の粗鍛造加工で行う。即ち中心部に到るまでの組織の微細化を粗鍛造加工に役割分担させる。
そのため本発明では粗鍛造加工において、先ず1180〜1280℃でのソーキングを行った上で、ソーキング後の被処理材に対して温度1030〜1150℃の下での、圧下率20%以上の据込と、温度1030〜1150℃の下での圧下率20%以上の鍛伸とを合せて2回以上繰り返して行う。
この粗鍛造加工のソーキングではMC型晶出物を母相に固溶させる。固溶したMC型晶出物は、鍛造完了後の時効処理時にM6C型炭化物を微細析出して粒界を強化する。
ここでソーキング温度を1180℃以上とするのは、これよりも低い温度であるとMC型晶出物を十分に固溶させることができないからである。
一方1280℃を超えるとNi基耐熱合金が局部溶融を起してしまう。
本発明では、上記条件で据込と鍛伸とを組み合せて行うことで、粗鍛造加工により中心部に到るまで被処理材全体に十分な歪みを付与する。そしてこれにより据込及び鍛伸の加工直後において、中心部に到るまで被処理材の結晶粒を十分に微細化する。
即ち中心部に到るまで最終の鍛造品に求められる設定結晶粒度以上の細粒組織とする。
そして最終の仕上げ鍛造加工では、1080℃以下の温度の下で上記の設定結晶粒度を確保しながら、4面鍛造加工により被処理材を上記目標形状の鍛造品に成形加工する。
本発明において、粗鍛造加工で圧下率20%以上の据込を行うのは、そのような圧下率で加工を行うことで被処理材の中心部に十分な歪み(歪み量0.22以上)を付与できることによる。
同様に圧下率20%以上の鍛伸を行うのは、その様な圧下率で加工を行うことで被処理材の中心部に十分な歪み(歪み量0.22以上)を付与できることによる。
換言すれば、本発明では粗鍛造加工において中心部に十分な歪み量0.22以上を付与できるように据込と鍛伸とを圧下率20%以上で行う。
尚ここで言うところの圧下率20%以上の加工とは、リヒートとリヒートとの間に行われる加工の合計の圧下率を意味している。
またこの粗鍛造加工において、据込及び鍛伸をそれぞれ1030℃〜1150℃の温度で行うのは、1030℃未満では鍛錬比に関係なく被処理材に再結晶が発生せず、従って再結晶による結晶の微細化が望めないことによる。
一方1150℃超の温度では、温度が高過ぎて据込及び鍛伸の加工直後における結晶粒の粒成長速度が速くなり過ぎ、結晶粒の粗大化を招いてしまうことによる。
尚この粗鍛造加工において、最終の据込及び鍛伸を含む終盤工程でも1150℃に近いような高温で加工を行ってしまうと、高温度の下で結晶粒の粒成長が速くなって粗大結晶粒となってしまい、最終の鍛造品に求められる設定結晶粒度を粗鍛造加工において確保できなくなってしまう。
そこで本発明では、最終の据込と鍛伸とを含む終盤工程を結晶粒の粒度調整工程として設定し、その粒度調整工程においては、据込及び鍛伸の加工を1080℃以下の低温度で行う。
以上のような本発明によれば、中心部に到るまで鍛造品の組織を設定結晶粒度以上の結晶粒度の細粒組織、例えばASTM結晶粒度No.4以上(請求項4)の結晶粒度の細粒組織としながら、直径200mm超の大径の円柱状の鍛造品に良好に加工成形することができる。
本発明のNi基耐熱合金は難加工材であり、粗鍛造加工における上記の粒度調整工程以前においては、据込及び鍛伸の加工は変形抵抗を相対的に小さくできる1100〜1150℃の高い温度の下で行うことが望ましい(請求項2)。
このような温度で据込及び鍛伸を行うことで、良好にそれらの加工を行うことができる。
但しこのような高い温度の下では、再結晶にて生成した結晶粒が速やかに粒成長して粗大化してしまい易いが、本発明では粗鍛造工程の終盤の粒度調整工程において1080℃以下の低温度で据込及び鍛伸の加工を行うため、加工後の結晶粒の粒成長を抑制して、被処理材の組織を中心部に到るまで微細組織に留め置くことができる。
本発明において、粗鍛造加工後の被処理材の断面形状は4角形状とすることができる。
一方仕上げ鍛造加工における上記の4面鍛造加工では、最終形状は断面円形状となる。この4面鍛造加工では、基本的に当初形状が円形に近い断面形状のものを断面円形状化し且つこれを繰り返すことで段階的に細径化して行く。
この場合、粗鍛造加工後の断面4角形状の被処理材に対して直接4面鍛造加工を加えることは難しい。
そこで請求項3に従い、仕上げ鍛造加工において4面鍛造加工前にその準備工程として、粗鍛造加工後の被処理材に対するコーナー圧下を行って、被処理材の断面形状を鍛伸により4角よりも角数の多い多角形状に形状整形する整形加工を行うのが望ましい(請求項3)。
この整形加工は、基本的にコーナー圧下により被処理材の断面形状を円形に近い形に整えるものであり、その加工の本質上、被処理材の中心部に到るまで十分な歪みを加えることは難しいが、本発明では粗鍛造加工で被処理材に必要な歪みを加えて組織を微細化し、仕上げ鍛造加工ではその微細な組織を保持するだけで良いので、仕上げ鍛造加工として上記の整形加工及び4面鍛造加工を行う場合であっても、鍛造品の組織を中心部に到るまで微細組織とすることができる。
ここで仕上げ鍛造加工では、被処理材の中心部に対して加工による一定以上の歪み、詳しくは結晶粒を粗鍛造加工後の結晶粒よりも更に微細化させるために必要な歪みを加えることは必要とせず、鍛造品に求められる最終の形状出しを行うための加工を行えば良い。
即ち仕上げ鍛造加工は、被処理材を最終の目標とする断面形状に成形加工すれば良い。本発明では仕上げ鍛造加工が形状出しのための役割を担っている。
次に、本発明のNi基耐熱合金における各成分の添加理由及び添加量の限定理由を説明する。
Cr:17.0〜21.0%
Crは17.0%未満で耐熱性不足となり、一方21.0%を超えて過剰に含有させると、M23等の炭化物が多量に発生し延性低下となるため含有量を17.0〜21.0%とする。
Co:11.0〜13.0%
Coは11.0%未満で耐熱性不足となり、13.0%を超えて過剰に含有すると、析出を意図しないAl,Tiとの化合物を形成し熱間強度不足となるため含有量を11.0〜13.0%とする。
Mo:8.0〜12.0%
Moは8.0%未満で耐熱性不足となり、12.0%を超えて過剰に含有すると、MC等の炭化物過多となって延性低下となるため含有量を8.0〜12.0%とする。
Al:1.0〜2.0%
Alは1.0%未満でNi(Al,Ti)不足による強度不足を生じ、2.0%を超えて過剰に含有させると、過度のNiAl析出により延性が低下するため含有量を1.0〜2.0%とする。
Ti:2.5〜4.0%
Tiは2.5%未満でNi(Al,Ti)不足による強度不足を生じ、逆に4.0%を超えて過剰に含有させると、Ni(Al,Ti)過剰となってTiC過多となり、延性が低下するため含有量を2.5〜4.0%とする。
Fe:≦6.0%
Feは各種化合物生成による本来意図しない成分変化を防止する為、6.0%以下に規制する。
B:0.001〜0.020%
Bは0.001%未満で粒界強度が不足し、目標とするクリープ特性を達成できず、0.020%を超えて過剰に含有させると、BN晶出による粒界強度が低下するため含有量を0.001〜0.020%とする。
C:≦0.15%
Cは0.15%を超えて過剰に含有させると、TiC,CrC,MoC過多となって延性が低下するため含有量を0.15%以下とする。
本発明の実施例における粗鍛造加工のプロセスを示した図である。 同粗鍛造加工を行った際の各加工品の結晶粒度を示した図である。 同粗鍛造加工を行った際の各加工品の歪み量を示した図である。 同粗鍛造加工後の整形加工のプロセスを示した図である。 整形加工に続く4面鍛造加工のプロセスを加工品の歪み量とともに示した図である。 比較例の粗鍛造加工を行った際の各加工品の結晶粒度を示した図である。 従来公知の4面鍛造による加工方法の説明図である。
次に本発明の実施例を以下に説明する。
表1に示す化学組成のNi基耐熱合金を真空誘導炉で溶解し、更にエレクトロスラグ再溶解(ESR)を行って2.5トンのNi基耐熱合金のインゴットを得た。
そしてそのインゴットから得た加工素材(被処理材)に対して以下に詳述する粗鍛造加工を施し、その後に鍛伸による整形加工及び4面鍛造加工を仕上げ鍛造加工として施し、最終の鍛造品である直径φ200mm超の、ここでは直径374mmの円柱状の鍛造品を得た。
以下にそのプロセスの内容を詳しく説明する。
Figure 0006171762
表2及び図1は、最初の粗鍛造加工のプロセスの内容を具体的に示している。
これら表2及び図1に示しているように粗鍛造加工では、先ず最初に加工素材(被処理材)10(φ530mm×1245mm)に対して1200℃×30hrの条件でソーキング処理(均熱処理)を行った。このソーキング処理により加工素材10を中心部に到るまで均等に1200℃まで均熱し、またMC型晶出物を母相に固溶させた。
尚表2の鍛造温度の欄の数値は、表2中左端の欄の加工(但し鍛伸(4)を除く)開始時の温度(材料の表面温度)を示している。
Figure 0006171762
次に加工素材10の温度を1150℃に低下させた状態で据込(1)を行って、φ750mm,長さが625mmの加工品(被処理材。以下同様)12-1とした。尚このときの打撃数は1とした。
その後に、加工品12-1に対して1150℃×3hrの条件でリヒート(1)を行った上で鍛伸(1)を行い、横断面が500×550mmで、長さが1000mmの断面4角形状の加工品12-2を得た。
続いて加工品12-2に対して1150℃×3hrの条件でリヒート(2)を行い、その上で鍛伸(2)を行って横断面が500×500mm,長さが1100mmの断面4角形状の加工品12-3を得た。尚この鍛伸(2)での打撃数は8とした。
このときの鍛伸(2)での加工率は小さいもので、圧下率は20%未満である。
その後に更にリヒート(3)を、1150℃×3hrの条件で行い、続いて1150℃の下で加工品12-3に対し据込(2)を行って横断面が797×797mm,長さ550mmの断面4角形状の加工品12-4を得た。
次に1080℃の温度の下で鍛伸(3)を行って、横断面が500×500mm,長さ1100mmの断面4角形状の加工品12-5を得た。
引続いて1080℃×3hrの条件でリヒート(4)を行った上で据込(3)を行い、横断面が797×797mmで長さが550mmの断面4角形状の加工品12-6を得た。
更に引続いて鍛伸(4)を行い、横断面が500×500mmで、長さが1100mmの断面4角形状の加工品12-7とした。
尚表2において鍛伸(4)は、リヒート(4)の後に据込(3)を行った後、これに続いて途中加熱することなく行っており、材料の表面温度は時間の経過した分1080℃よりも低下している。そのために表2中では鍛伸(4)に対応する温度を括弧付きで示している。
以上のような粗鍛造加工を行った際の各加工ごと(即ち各加工品12-1〜12-7)の中心部(長手方向及び径方向の中心部),D/4部(長手方向中心部における径方向の中心部と表層との中間部),表層(長手方向中心部での表層)の各部の加工直後の結晶粒度(ASTM結晶粒度番号)が図2に、また歪み量が図3にそれぞれ示してある。
これらの図に示しているようにこの粗鍛造加工では、鍛伸(2)を除く何れの加工でも、加工素材10及び各加工品に対して各部の歪み量が、再結晶による結晶粒微細化に必要な0.22を、特にここでは0.25を超えている。
更に粗鍛造加工の終盤工程(ここでは鍛伸(3)及びこれ以降の工程)では、加工温度を1080℃以下の低い温度としているために、加工中及びその後の結晶粒の粒成長が効果的に抑制されており、粗鍛造加工後の被処理材、即ち加工品12-7の組織が、中心部に到るまでASTM結晶粒度No.4以上の結晶粒度の細粒組織となっている。
この細粒組織は最終の鍛造品、即ちφ374mmの円柱状の部材に求められる設定結晶粒度番号を満たす微細組織である。
以上のような粗鍛造加工を行った後、仕上げ鍛造加工を行った。仕上げ鍛造加工では、先ず最終の4面鍛造加工の前に、その準備工程である鍛伸による整形加工を実施した。
この整形加工では、図4に示しているように粗鍛造加工にて最終的に得られた断面形状が500×500の4角形状である加工品12-7に対して、先ず対角線方向に相対向する一対のコーナーに対する圧下(コーナー圧下)を行って断面形状を6角形状となし、続いて今一方の対角線方向に対向する一対のコーナーに対する圧下(コーナー圧下)を行って、横断面形状が8角形状の加工品14-2とした。加工品14-2の横断面の幅寸法は440mmである。
尚この鍛伸による整形加工では、コーナー圧下によって膨れを生じたコーナーとコーナーとの間の平面部に対する膨れを解消するための加工も併せて行っており、またその間にリヒートも行っている。
図4で示す鍛伸による整形加工では、中心部に対して再結晶により結晶を微細化するために必要な歪み量0.22以上、ここでは0.25以上が付与されていない。
即ちここでの鍛伸による整形加工は、中心部に対してそのような歪み量を付与しない加工量の小さな加工である。これは仕上げ鍛造加工が主として被処理材の断面形状を目標とする断面形状に整形することを目的とした加工であることによる。
以上のような整形加工を終了した後、最終鍛造加工としての4面鍛造加工を行った。
この4面鍛造加工では、図4に示す断面8角形状の最終の加工品14-2に対して、外周周りに90°ごと隔たった位置の4面に配置した工具を軸直角方向から同時に打ち込んで打撃を与え、図5に示すように先ず断面円形のφ420mmの加工品16-1となし、次いで漸次細径化を行って断面がφ400mmの加工品16-2,φ380mmの加工品16-3とし、そして最終的にφ374mmの鍛造品18とした。
このときの各加工ごとの、即ち各加工品16-1,16-2,16-3,鍛造品18における各部の歪み量は図5(B)に示す通りであった。
因みにこの4面鍛造加工後の最終の鍛造品18における結晶粒度は、中心部がASTM結晶粒度No.4,D/4部がNo.5,表層がNo.5であった。
以上のようにこの実施形態では、直径374mmの太径の円柱状の鍛造品でありながら、中心部に到るまでASTM結晶粒度No.4以上の細粒組織を有するものが良好に得られた。
これは中心部に対して0.25の歪み量を加え得ない仕上げ鍛造加工の前に、粗鍛造加工によって最終の鍛造品18の中心部に求められるASTM結晶粒度以上の結晶粒度を有する加工品12-7を加工形成していることによる。
因みに図6は比較例を示したもので、この図6において鍛伸(2)までは、本発明の実施例の粗鍛造工程における鍛伸(2)までの加工と同様の加工を行っている。従って各加工段階ごとの加工品のASTM結晶粒度は、実施例の場合と同様である。
但しこの比較例では、鍛伸(3)が最終の加工であり、しかもその加工を1150℃の高い温度の下で行っている。その結果、粗鍛造加工における最終加工品の中心部の結晶粒度は、ASTM結晶粒度No.2.5で、ASTM結晶粒度No.4よりも粒度番号の小さな、即ち結晶粒が粗く粗大なものであった。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
10 加工素材(被処理材)
12-1,12-2,12-3,12-4,12-5,12-6,12-7,14-1,14-2,16-1,16-2,16-3 加工品(被処理材)
18 鍛造品

Claims (4)

  1. 質量%で
    Cr:17.0〜21.0%
    Co:11.0〜13.0%
    Mo:8.0〜12.0%
    Al:1.0〜2.0%
    Ti:2.5〜4.0%
    Fe:≦6.0%
    B:0.001〜0.020%
    C:≦0.15%
    残部Ni及び不可避的不純物の組成を有するNi基耐熱合金から成る被処理材に対して、前加工としての粗鍛造加工と、被処理材を断面形状が直径200mm超の太径の円柱状の鍛造品に加工し成形する仕上げ鍛造加工とを行い
    該粗鍛造加工では、予め1180〜1280℃でのソーキングを行った上で、該ソーキング後の前記被処理材に対して、圧下率20%以上の据込と、圧下率20%以上の鍛伸とを2回以上繰り返し行うとともに、該粗鍛造加工における最終の据込及び鍛伸を含む終盤工程を結晶粒の粒度調整工程として、該粒度調整工程以前の据込及び鍛伸を1030〜1150℃の温度で、また前記終盤の粒度調整工程では据込及び鍛伸を1030〜1080℃の低温度で行って、粗鍛造加工後の被処理材の中心部に到るまでの組織を前記鍛造品に求められる設定結晶粒度以上の細粒組織となし
    前記仕上げ鍛造加工では1080℃以下且つ1030℃以上の温度で、前記設定結晶粒度を確保しながら前記被処理材を目標形状の前記鍛造品に成形加工することを特徴とするNi基耐熱合金の鍛造加工方法。
  2. 請求項1において、前記粗鍛造加工における前記粒度調整工程以前の据込及び鍛伸を1100〜1150℃の温度で行うことを特徴とするNi基耐熱合金の鍛造加工方法。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記仕上げ鍛造加工として、前記粗鍛造加工後の断面4角形状の被処理材に対しコーナー圧下を行って該被処理材の断面形状を4角よりも角数の多い多角形状に鍛伸により整形する整形加工を準備加工として行った上で、軸直角方向の4方向から被処理材に同時に打撃を加える4面鍛造加工を行うことを特徴とするNi基耐熱合金の鍛造加工方法。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記設定結晶粒度がASTM結晶粒度No.4以上であることを特徴とするNi基耐熱合金の鍛造加工方法。
JP2013187763A 2013-09-10 2013-09-10 Ni基耐熱合金の鍛造加工方法 Active JP6171762B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013187763A JP6171762B2 (ja) 2013-09-10 2013-09-10 Ni基耐熱合金の鍛造加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013187763A JP6171762B2 (ja) 2013-09-10 2013-09-10 Ni基耐熱合金の鍛造加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015054332A JP2015054332A (ja) 2015-03-23
JP6171762B2 true JP6171762B2 (ja) 2017-08-02

Family

ID=52819102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013187763A Active JP6171762B2 (ja) 2013-09-10 2013-09-10 Ni基耐熱合金の鍛造加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6171762B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111534718A (zh) * 2020-05-08 2020-08-14 华能国际电力股份有限公司 一种高铝、钛变形高温合金的制备工艺
CN111534771A (zh) * 2020-06-12 2020-08-14 无锡派克新材料科技股份有限公司 一种镍基高温合金晶粒均匀化方法

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040221929A1 (en) 2003-05-09 2004-11-11 Hebda John J. Processing of titanium-aluminum-vanadium alloys and products made thereby
US7837812B2 (en) 2004-05-21 2010-11-23 Ati Properties, Inc. Metastable beta-titanium alloys and methods of processing the same by direct aging
US10053758B2 (en) 2010-01-22 2018-08-21 Ati Properties Llc Production of high strength titanium
US9255316B2 (en) 2010-07-19 2016-02-09 Ati Properties, Inc. Processing of α+β titanium alloys
US8613818B2 (en) 2010-09-15 2013-12-24 Ati Properties, Inc. Processing routes for titanium and titanium alloys
US10513755B2 (en) 2010-09-23 2019-12-24 Ati Properties Llc High strength alpha/beta titanium alloy fasteners and fastener stock
US8652400B2 (en) 2011-06-01 2014-02-18 Ati Properties, Inc. Thermo-mechanical processing of nickel-base alloys
US9869003B2 (en) 2013-02-26 2018-01-16 Ati Properties Llc Methods for processing alloys
US9192981B2 (en) 2013-03-11 2015-11-24 Ati Properties, Inc. Thermomechanical processing of high strength non-magnetic corrosion resistant material
US9777361B2 (en) 2013-03-15 2017-10-03 Ati Properties Llc Thermomechanical processing of alpha-beta titanium alloys
US11111552B2 (en) 2013-11-12 2021-09-07 Ati Properties Llc Methods for processing metal alloys
US10094003B2 (en) 2015-01-12 2018-10-09 Ati Properties Llc Titanium alloy
US10502252B2 (en) 2015-11-23 2019-12-10 Ati Properties Llc Processing of alpha-beta titanium alloys
CN106903248B (zh) * 2015-12-22 2019-12-31 宁波创润新材料有限公司 锻造方法
JP6857309B2 (ja) * 2017-03-24 2021-04-14 日立金属株式会社 鍛伸材の製造方法
CN113454255B (zh) * 2019-03-29 2022-07-29 日立金属株式会社 Ni基超耐热合金以及Ni基超耐热合金的制造方法
CN110434262A (zh) * 2019-08-12 2019-11-12 中国第一重型机械股份公司 封头板坯类锻件锻造方法
CN110819922B (zh) * 2019-11-13 2021-07-27 中国航发动力股份有限公司 一种改善gh4413g制零件组织的处理方法
CN116251918B (zh) * 2023-02-27 2024-01-23 四川钢研高纳锻造有限责任公司 一种难变形高温合金锻件及其锻造方法
CN117344253B (zh) * 2023-12-04 2024-02-23 东方蓝天钛金科技有限公司 一种消除固溶态Waspaloy合金制螺栓杆部粗晶的方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0364435A (ja) * 1989-08-01 1991-03-19 Daido Steel Co Ltd Ni基超合金の鍛造方法
US5360496A (en) * 1991-08-26 1994-11-01 Aluminum Company Of America Nickel base alloy forged parts
JPH0711403A (ja) * 1993-06-29 1995-01-13 Sumitomo Metal Ind Ltd 耐粒界破壊性を有するNi基合金の製造方法
JPH11342443A (ja) * 1998-05-29 1999-12-14 Daido Steel Co Ltd ニッケル基耐熱合金の加工方法
EP1197570B1 (en) * 2000-10-13 2004-12-29 General Electric Company Nickel-base alloy and its use in forging and welding operations
JP2008200730A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Daido Steel Co Ltd Ni基耐熱合金の製造方法
JP2010235985A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Toshiba Corp 高温強度特性、鍛造性および溶接性に優れた、蒸気タービンの鍛造部品用Ni基合金、並びに蒸気タービン用部材

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111534718A (zh) * 2020-05-08 2020-08-14 华能国际电力股份有限公司 一种高铝、钛变形高温合金的制备工艺
CN111534718B (zh) * 2020-05-08 2021-11-19 华能国际电力股份有限公司 一种高铝、钛变形高温合金的制备工艺
CN111534771A (zh) * 2020-06-12 2020-08-14 无锡派克新材料科技股份有限公司 一种镍基高温合金晶粒均匀化方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015054332A (ja) 2015-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6171762B2 (ja) Ni基耐熱合金の鍛造加工方法
US11566313B2 (en) Method for manufacturing Ni-based alloy member
US10858723B2 (en) Copper-nickel-tin alloy with high toughness
EP2963135B1 (en) Manufacturing process of ni based superalloy and member of ni based superalloy, ni based superalloy, member of ni based superalloy, forged billet of ni based superalloy, component of ni based superalloy, structure of ni based superalloy, boiler tube, combustor liner, gas turbine blade, and gas turbine disk
JP6252704B2 (ja) Ni基超耐熱合金の製造方法
JP6150192B2 (ja) Ni基超耐熱合金の製造方法
EP3023509B1 (en) Ni-based alloy product and method for producing same
JP5652730B1 (ja) Ni基超耐熱合金及びその製造方法
JP2008200730A (ja) Ni基耐熱合金の製造方法
WO2020195049A1 (ja) Ni基超耐熱合金の製造方法およびNi基超耐熱合金
CN116000134B (zh) Gh4738合金冷拔棒材及其制备方法和应用
JP6079404B2 (ja) ディスク形状品の鍛造加工方法
JP6575756B2 (ja) 析出強化型ステンレス鋼の製造方法
JP7375489B2 (ja) Ni基耐熱合金素材の製造方法
JP6299344B2 (ja) ディスク形状品の鍛造加工方法
JP5605546B2 (ja) α+β型チタン合金とその製造方法並びにチタン合金材の製造方法
RU2371512C1 (ru) Способ получения изделия из жаропрочного никелевого сплава
JP2024518681A (ja) 高強度ファスナを製造するための材料およびそれを製造するための方法
TWI564398B (zh) 鎳基合金及其製造方法
TWI568862B (zh) 沃斯田鐵系合金鋼材之製造方法
JP2007321176A (ja) コイルばね用チタン合金棒線およびその製造方法
JPH08225907A (ja) TiAl基合金の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160701

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20161222

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170619

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6171762

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150