JP6164945B2 - カメラモジュール用液晶性樹脂組成物 - Google Patents

カメラモジュール用液晶性樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6164945B2
JP6164945B2 JP2013126457A JP2013126457A JP6164945B2 JP 6164945 B2 JP6164945 B2 JP 6164945B2 JP 2013126457 A JP2013126457 A JP 2013126457A JP 2013126457 A JP2013126457 A JP 2013126457A JP 6164945 B2 JP6164945 B2 JP 6164945B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystalline
resin composition
crystalline resin
camera module
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013126457A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015000949A (ja
Inventor
智明 横田
智明 横田
淳一郎 杉浦
淳一郎 杉浦
吉昭 田口
吉昭 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to JP2013126457A priority Critical patent/JP6164945B2/ja
Publication of JP2015000949A publication Critical patent/JP2015000949A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6164945B2 publication Critical patent/JP6164945B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、カメラモジュール用液晶性樹脂組成物に関する。
液晶性ポリエステル樹脂に代表される液晶性樹脂は、優れた機械的強度、耐熱性、耐薬品性、電気的性質等をバランス良く有するため高機能エンジニアリングプラスチックとして広く利用されている。最近では、液晶性樹脂は、これらの特長を生かして、精密機器部品に使用されるようになっている。
精密機器、特にレンズがあるような光学機器の場合、わずかなゴミ、埃等が機器性能に影響を与える。例えばカメラモジュールのような光学機器に用いられる部品においては、小さなゴミ、油分、埃がレンズに付着すると、カメラモジュールの光学特性が著しく低下する。このような光学特性の低下を防ぐ目的で、通常、カメラモジュールを構成する部品(以下、「カメラモジュール用部品」という場合がある。)は、組み立て前に超音波洗浄され、表面に付着している小さなゴミ、油分、埃等が除去される。
上記のように、液晶性樹脂組成物を成形してなる成形体は、高分子の分子配向が表面部分で特に大きいため成形体表面が剥離しやすいので、この成形体を超音波洗浄すると表面が剥離して毛羽立ちという起毛現象が生じ、この毛羽立った起毛部分は小さなゴミが発生する原因となる。
したがって、液晶性樹脂組成物をカメラモジュール用部品の原料として用いる場合には、成形体を超音波洗浄しても成形体表面が起毛しないような特殊な液晶性樹脂組成物を用いる。特殊な液晶性樹脂組成物としては、液晶性樹脂と特定のタルクとカーボンブラックとを含むカメラモジュール用液晶性樹脂組成物が開示されている(特許文献1参照)。
特開2009−242453号公報
しかし、本発明者らの検討では、特許文献1に記載されるカメラモジュール用液晶性樹脂組成物では成形体表面の起毛抑制が不十分であり、より一層、成形体表面が起毛しにくい成形体を製造するためのカメラモジュール用液晶性樹脂組成物が求められる。
また、本発明者らの検討によれば、従来のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物を成形して、レンズホルダー等の成形体を製造した場合、ブリスター(膨れ)が発生し、カメラモジュールとしての動作に支障をきたす場合があった。
更に、本発明者らの検討によれば、従来のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物を成形して、レンズホルダーハウジング等の成形体を製造した場合、成形収縮率が大きく又は小さすぎ(膨張)、カメラモジュール組み立て時に不具合をきたすことがあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、表面が起毛しにくく、機械強度が高く、ブリスターが発生しにくく、寸法安定性が高いカメラモジュール用部品を製造するための、カメラモジュール用液晶性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、表面の起毛については、液晶性樹脂と特定の繊維状充填剤と特定の共重合体とを、特定の割合で含有するカメラモジュール用液晶性樹脂組成物を用いることで、抑制できることを見出した。
また、ブリスターの発生については、タルク等の特定の板状充填剤を無機充填剤の1種として特定量用いることで、抑制できることを見出した。即ち、上記板状充填剤の含有量を増やすことで、カメラモジュール用液晶性樹脂組成物の溶融粘度を上げることにより、この樹脂組成物の溶融張力を上げて、エアーが溶融樹脂中に潜り込むことを防ぎ、これによりブリスターの発生を抑制した。
なお、上記繊維状充填剤は起毛の抑制効果及び機械強度の向上効果は高いものの、溶融粘度の上昇効果が低く、一方で上記板状充填剤は溶融粘度の上昇効果は高いものの、起毛の抑制効果及び機械強度の向上効果が低いため、どちらか一方を用いるのみでは起毛の発生及びブリスターの発生の両方を抑制することは困難であるが、特定の繊維状充填剤とタルク等の特定の板状充填剤とを特定量併用することで、起毛抑制とブリスター抑制とを両立できることを見出した。
更に、寸法安定性については、特定の繊維状充填剤とタルク等の特定の板状充填剤とを特定量併用することで、高くできることを見出した。本発明者らは、カメラモジュール用液晶性樹脂組成物の流動方向の成形収縮が負である(即ち、上記樹脂組成物が膨張する)ことが寸法安定性を低くしていると推定した。そこで、カメラモジュール用液晶性樹脂組成物に上記繊維状充填剤と上記板状充填剤とを添加することで異方性を乱し、上記樹脂組成物の流動方向の成形収縮を正(即ち、収縮)にシフトさせることで、寸法安定性を高くした。
以上の通りにして、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には本発明は以下のものを提供する。
(1) (A)液晶性樹脂、(B1)繊維状充填剤及び(B2)板状充填剤からなる(B)無機充填剤、並びに(C1)オレフィン系共重合体及び(C2)スチレン系共重合体から選択される少なくとも1種の(C)共重合体を含有し、(A)成分の含有量が57〜77質量%、(B1)成分の含有量が5〜15質量%、(B2)成分の含有量が6〜18質量%、(B)成分の含有量が21〜33質量%、(C)成分の含有量が2〜10質量%であり、前記(B1)繊維状充填剤は、平均繊維径が1.0μm以下、且つ平均繊維長が5〜50μmであり、前記(B2)板状充填剤は、平均粒子径が50μm以下であり、前記(C1)オレフィン系共重合体は、α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとから構成され、前記(C2)スチレン系共重合体は、スチレン類とα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとから構成されるカメラモジュール用液晶性樹脂組成物。
(2) 前記(B2)板状充填剤の平均粒子径は10〜20μmである(1)に記載のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物。
(3) 更に(D)カーボンブラックを含有し、その含有量が1〜5質量%である(1)又は(2)に記載のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物。
本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物を原料として、カメラモジュール用部品を製造すれば、表面が起毛しにくく、機械強度が高く、ブリスターが発生しにくく、寸法安定性が高いカメラモジュール用部品が得られる。
一般的なカメラモジュールを模式的に示す断面図である。 実施例及び比較例において、ブリスター発生サンプル数を確認するのに用いた成形体を示す上面図である。 実施例及び比較例において、成形収縮率を求める際に測定した試験片寸法の測定箇所を示す上面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
<カメラモジュール用液晶性樹脂組成物>
本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物は、(A)液晶性樹脂、(B)無機充填剤、及び(C)共重合体を含有する。
[(A)液晶性樹脂]
本発明で使用する(A)液晶性樹脂とは、光学異方性溶融相を形成し得る性質を有する溶融加工性ポリマーを指す。異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した慣用の偏光検査法により確認することが出来る。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leitz偏光顕微鏡を使用し、Leitzホットステージに載せた溶融試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することにより実施できる。本発明に適用できる液晶性ポリマーは直交偏光子の間で検査したときに、たとえ溶融静止状態であっても偏光は通常透過し、光学的に異方性を示す。
上記のような(A)液晶性樹脂の種類としては特に限定されないが、芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドであることが好ましい。また、芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドを同一分子鎖中に部分的に含むポリエステルもその範囲にある。これらは60℃でペンタフルオロフェノールに濃度0.1重量%で溶解したときに、好ましくは少なくとも約2.0dl/g、更に好ましくは2.0〜10.0dl/gの対数粘度(I.V.)を有するものが好ましく使用される。
本発明に適用できる(A)液晶性樹脂としての芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドとして特に好ましくは、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミンの群から選ばれた少なくとも1種以上の化合物を構成成分として有する芳香族ポリエステル、芳香族ポリエステルアミドである。
より具体的には、
(1)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上からなるポリエステル;
(2)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上と、(b)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上と、(c)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、及びそれらの誘導体の少なくとも1種又は2種以上、とからなるポリエステル;
(3)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上と、(b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上と、(c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上、とからなるポリエステルアミド;
(4)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上と、(b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上と、(c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上と、(d)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、及びそれらの誘導体の少なくとも1種又は2種以上、とからなるポリエステルアミド等が挙げられる。更に上記の構成成分に必要に応じ分子量調整剤を併用してもよい。
本発明に適用できる(A)液晶性樹脂を構成する具体的化合物の好ましい例としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸、2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、レゾルシン、下記一般式(I)で表される化合物、及び下記一般式(II)で表される化合物等の芳香族ジオール;テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、及び下記一般式(III)で表される化合物等の芳香族ジカルボン酸;p−アミノフェノール、p−フェニレンジアミン等の芳香族アミン類が挙げられる。
Figure 0006164945
(X:アルキレン(C〜C)、アルキリデン、−O−、−SO−、−SO−、−S−、及び−CO−より選ばれる基である)
Figure 0006164945
Figure 0006164945
(Y:−(CH−(n=1〜4)及び−O(CHO−(n=1〜4)より選ばれる基である。)
本発明に用いられる(A)液晶性樹脂の調製は、上記のモノマー化合物(又はモノマーの混合物)から直接重合法やエステル交換法を用いて公知の方法で行うことができるが、通常は溶融重合法やスラリー重合法等が用いられる。エステル形成能を有する上記化合物類はそのままの形で重合に用いてもよく、また、重合の前段階で前駆体から該エステル形成能を有する誘導体に変性されたものでもよい。これらの重合に際しては種々の触媒の使用が可能であり、代表的なものとしては、ジアルキル錫酸化物、ジアリール錫酸化物、二酸化チタン、アルコキシチタンけい酸塩類、チタンアルコラート類、カルボン酸のアルカリ及びアルカリ土類金属塩類、BFの如きルイス酸塩等があげられる。触媒の使用量は一般にはモノマーの全重量に対して約0.001〜1質量%、特に約0.01〜0.2質量%が好ましい。これらの重合方法により製造されたポリマーは更に必要があれば、減圧又は不活性ガス中で加熱する固相重合により分子量の増加を図ることができる。
上記のような方法で得られた(A)液晶性樹脂の溶融粘度は特に限定されない。一般には成形温度での溶融粘度が剪断速度1000sec−1で10MPa以上600MPa以下のものが使用可能である。しかし、それ自体あまり高粘度のものは流動性が非常に悪化するため好ましくない。なお、上記(A)液晶性樹脂は2種以上の液晶性樹脂の混合物であってもよい。
本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物において、(A)液晶性樹脂の含有量は、57〜77質量%である。(A)成分の含有量が57質量%以上であれば流動性、成形体表面の起毛抑制という理由で好ましく、(A)成分の含有量が77質量%以下であれば耐熱性という理由で好ましい。また、(A)成分の好ましい含有量は、60〜75質量%である。
[(B)無機充填剤]
(B)無機充填剤は、(B1)平均繊維径1.0μm以下、且つ平均繊維長が5〜50μmの繊維状充填剤、及び(B2)平均粒子径50μm以下の板状充填剤からなる。
(B1)繊維状充填剤の平均繊維径は1.0μm以下であり、好ましい平均繊維径は0.3〜0.6μmである。上記平均繊維径が1.0μm以下であると、成形体表面の起毛抑制効果が高くなりやすい。なお、本明細書において、平均繊維径としては、実体顕微鏡画像をCCDカメラからPCに取り込み、画像測定機によって画像処理手法により測定された値を採用する。
また、(B1)繊維状充填剤の平均繊維長は5〜50μmであり、好ましい平均繊維長は5〜30μmであり、より好ましい平均繊維長は7〜30μmである。上記平均繊維長が5μm以上であると、カメラモジュールとして必要な機械強度、荷重たわみ温度が保持されやすく、50μm以下であると、成形体表面の起毛抑制効果が高くなりやすい。なお、本明細書において、平均繊維長としては、実体顕微鏡画像をCCDカメラからPCに取り込み、画像測定機によって画像処理手法により測定された値を採用する。
以上の形状を満足する繊維状充填剤であれば、何れの繊維を用いることもできるが、(B1)繊維状充填剤としては、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、更にステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属からなる繊維等の金属繊維等の無機質繊維状物質が挙げられる。(B1)成分として2種以上の繊維状充填剤を用いてもよい。本発明においては(B1)成分として、チタン酸カリウム繊維を使用することが好ましい。
(B1)成分の含有量は、本発明のカメラモジュール用液晶性組成物において、5〜15質量%である。(B1)成分の含有量が5質量%以上であると、カメラモジュールとして必要な機械強度、荷重たわみ温度が確保されやすく、15質量%以下であると、成形体表面の起毛抑制効果が高くなりやすい。より好ましい上記含有量は7〜13質量%である。
(B2)板状充填剤は、平均粒子径が50μm以下である。上記平均粒子径が50μm以下であると、成形体表面の起毛抑制効果が高くなりやすい。好ましい上記平均粒子径は10〜20μmである。なお、本明細書において、平均粒子径としては、レーザ回折/散乱式粒度分布測定法で測定した値を採用する。
以上の形状を満足する板状充填剤であれば、何れの充填剤を用いることもできるが、(B2)板状充填剤としては、タルク、マイカ、ガラスフレーク、各種の金属箔等が挙げられる。(B2)成分として2種以上を用いてもよい。本発明においては(B2)成分として、タルク及びマイカを使用することが好ましく、タルクを使用することがより好ましい。
(B2)成分の含有量は、本発明のカメラモジュール用液晶性組成物において、6〜18質量%である。(B2)成分の含有量が6質量%以上であると、ブリスターが発生しにくく、18質量%以下であると、成形体表面の起毛抑制効果が高くなりやすい。好ましい上記含有量は7〜16質量%である。
なお、(B)無機充填剤の含有量((B1)成分と(B2)成分との合計量)は、本発明のカメラモジュール用樹脂組成物において、21〜33質量%である。(B)成分の含有量が21質量%以上であると、寸法安定性が高く、33質量%以下であると、成形体表面の起毛抑制効果が高くなりやすい。好ましい上記含有量は21〜30質量%である。
[(C)共重合体]
(C)共重合体は、(C1)オレフィン系共重合体及び(C2)スチレン系共重合体から選択される少なくとも1種である。(C)成分をカメラモジュール用液晶性樹脂組成物に配合させることが、当該組成物を成形してなる成形体を超音波洗浄したときの、成形体表面の起毛を抑えることに寄与する。
起毛を抑える理由については明確になっておるわけではないが、ある一定量配合させることにより、成形体表面状態を変化させ、その変化が起毛を抑えることに寄与していると考えている。
(C1)オレフィン系共重合体は、α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとから構成される。
α−オレフィンは特に限定されず、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン等が挙げられるが、中でもエチレンが好ましく用いられる。α,β−不飽和酸のグリシジルエステルは下記一般式(IV)で示されるものである。α,β−不飽和酸のグリシジルエステルユニットは、例えばアクリル酸グリシジルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、エタクリル酸グリシジルエステル、イタコン酸グリシジルエステル等であるが、特にメタクリル酸グリシジルエステルが好ましい。
Figure 0006164945
(C1)オレフィン系共重合体中の、α−オレフィンの含有量は87〜98質量%、α,β−不飽和酸のグリシジルエステルの含有量は13〜2質量%であることが好ましい。
本発明で用いる(C1)オレフィン系共重合体は、本発明を損なわない範囲で上記2成分以外に第3成分としてアクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、α−メチルスチレン、無水マレイン酸等のオレフィン系不飽和エステルの1種又は2種以上を、上記2成分100質量部に対し0〜48質量部含有してもよい。
本発明の(C1)成分であるオレフィン系共重合体は、各成分のモノマー、ラジカル重合触媒を用いて通常のラジカル重合法により容易に調製することができる。より具体的には、通常、α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルをラジカル発生剤の存在下、500〜4000気圧、100〜300℃で適当な溶媒や連鎖移動剤の存在下又は不存在下に共重合させる方法により製造できる。また、α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステル及びラジカル発生剤を混合し、押出機の中で溶融グラフト共重合させる方法によっても製造できる。
(C2)のスチレン系共重合体は、スチレン類とα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとから構成される。α,β−不飽和酸のグリシジルエステルについては、(C1)成分で説明したものと同様であるため説明を省略する。
スチレン類としては、スチレン、α−メチルスチレン、ブロム化スチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられるが、スチレンが好ましく用いられる。
本発明で用いる(C2)スチレン系共重合体は、上記2成分以外に第3成分として他のビニルモノマーを1種以上使用して共重合した多元共重合体であってもよい。第3成分として好適なものは、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、無水マレイン酸等のオレフィン系不飽和エステルの1種又は2種以上である。これらに由来する繰り返し単位を(C2)スチレン系共重合体中に40質量%以下導入した共重合体が(C2)成分として好ましい。
(C2)スチレン系共重合体において、α,β−不飽和酸のグリシジルエステル含有量は2〜20質量%であり、スチレン類含有量は80〜98重量%であることが好ましい。
(C2)スチレン系共重合体は、各成分のモノマー、ラジカル重合触媒を用いて通常のラジカル重合法により調製することができる。より具体的には、通常、スチレン類とα,β−不飽和酸のグリシジルエステルをラジカル発生剤の存在下、500〜4000気圧、100〜300℃で適当な溶媒や連鎖移動剤の存在下又は不存在下に共重合させる方法により製造できる。また、スチレン類とα,β−不飽和酸のグリシジルエステル及びラジカル発生剤とを混合し、押出機の中で溶融グラフト共重合させる方法によっても製造できる。
なお、(C)共重合体としては、(C1)オレフィン系共重合体が耐熱性の点で好ましいが、(C1)成分と(C2)成分との割合は、適宜、要求される特性に沿って選択することができる。
(C)共重合体の含有量((C1)成分と(C2)成分との合計量)は、本発明のカメラモジュール用樹脂組成物において、2〜10質量%である。(C)成分の含有量が2質量%以上であることは、成形体表面の起毛抑制の点で必要であり、10質量%以下であることは流動性を損なわず、良好な成形体を得るという理由で必要である。より好ましい上記含有量は2〜7質量%である。
[(D)カーボンブラック]
本発明に任意成分として用いる(D)カーボンブラックは、樹脂着色に用いられる一般的に入手可能なものであれば、特に限定されるものではない。通常、(D)カーボンブラックには一次粒子が凝集して出来上がる塊状物が含まれているが、50μm以上の大きさの塊状物が著しく多く含まれていない限り、本発明の樹脂組成物を成形してなる成形体の表面に多くのブツ(カーボンブラックが凝集した細かいブツブツ状突起物(細かい凹凸))は発生しにくい。上記塊状物粒子径が50μm以上の粒子の含有率が20ppm以下であると、成形体表面の起毛抑制効果が高くなりやすい。好ましい含有率は5ppm以下である。
(D)カーボンブラックの配合量としては、カメラモジュール用液晶性樹脂組成物において、1〜5質量%の範囲が好ましい。カーボンブラックの配合量が1質量%未満であると、得られる樹脂組成物の漆黒性が低下し、遮光性に不安が出てくることになり、5質量%を超えると不経済であり、またブツ発生の可能性が高くなる。
[その他の成分]
本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物には、本発明の効果を害さない範囲で、その他の重合体、一般に合成樹脂に添加される公知の物質、即ち、酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、難燃剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑剤、離型剤、結晶化促進剤、結晶核剤、及びシリカ、石英粉末等の粉状充填剤等も要求性能に応じ適宜添加することができる。
[カメラモジュール用液晶性樹脂組成物の調製]
本発明のカメラモジュール用樹脂組成物の調製は特に限定されない。例えば、上記(A)、(B)、及び(C)成分並びに任意で上記(D)成分及びその他の成分を配合して、これらを1軸又は2軸押出機を用いて溶融混練処理することで、カメラモジュール用液晶性樹脂組成物の調製が行われる。
[カメラモジュール用液晶性樹脂組成物]
本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物中の(B)成分の形状と、配合される前の(B)成分の形状とは異なる。上述の(B)成分の形状は配合される前の形状である。配合される前の形状が上述の通りであれば、表面が起毛しにくいカメラモジュール用部品が得られる。
上記のようにして得られた本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物は、溶融粘度が50Pa・sec以下であることが好ましい。流動性が高く、成形性に優れる点も本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物の特徴の一つである。ここで、溶融粘度は、シリンダー温度350℃、せん断速度1000sec−1の条件で、ISO 11443に準拠した測定方法で得られた値を採用する。
本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物は、荷重たわみ温度が200℃以上であることが好ましい。耐熱性に優れる点も本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物の特徴の一つである。なお、荷重たわみ温度はISO 75−1,2に準拠した方法で測定された値を採用する。
<カメラモジュール用部品及びカメラモジュール>
上記カメラモジュール用液晶性樹脂組成物を用いて、カメラモジュール用部品を製造する。本発明の樹脂組成物を原料として用いれば、カメラモジュール用部品の表面が起毛しにくくなる。カメラモジュール用部品は、超音波洗浄されるため、超音波洗浄されても表面が起毛しにくいことが求められる。本発明の樹脂組成物を用いれば、カメラモジュール用部品の超音波洗浄をより強い条件で行っても、ゴミ等の原因となる脱落物が生じないか、ほとんど生じない。したがって、カメラモジュール用部品が完成品に組み込まれた後に、このカメラモジュール用部品の表面が起毛することにより生じるゴミで、完成品の品質に影響を与えることはほとんど無い。
本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物を成形してなるカメラモジュール用部品について説明する。一般的なカメラモジュールの断面を図1に模式的に示した。図1に示す通り、カメラモジュール1は、基板10と、光学素子11と、リード配線12と、レンズホルダー13と、バレル14と、レンズ15と、IRフィルター16と、ガイド17とを備える。
光学素子11は基板10上に配置されており、光学素子11と基板10との間はリード配線12で電気的に接続されている。
ガイド17は、基板10上に配置され、レンズホルダー13は、ガイド17上に配置されており、ガイド17及びレンズホルダー13は、光学素子11を覆う。レンズホルダー13は頂部に開口が形成されており、この開口壁面には螺旋状の溝部が形成されている。
バレル14は円筒状であり、円筒状の内部にレンズ15が略水平になるように保持されている。また、円筒の一端の側壁には螺旋状の凸部が形成されており、この螺旋状の凸部と、レンズホルダー13の開口壁面に形成された螺旋状の溝部とが螺合することで、バレル14はレンズホルダー13と連結する。また、円筒状のバレル14の一端を閉じるように、IRフィルター16が、バレル14の一端に配置される。図1に示すように、IRフィルター16とレンズ15は略平行に並ぶ。
図1に示すようなカメラモジュール1においては、レンズホルダー13が、レンズホルダー13に巻かれたコイル(図示せず)が発生する磁力とコイルの周囲に配置された永久磁石(図示せず)との作用によってガイド17上を上下することで、レンズ15と光学素子11との間の距離が変化する。この距離を調整することでカメラのフォーカス調整を行うことができる。
上記のようなカメラモジュール1において、カメラモジュール用部品であるレンズホルダー13やバレル14を、本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物を原料として製造することができる。一般的な液晶性樹脂組成物はこれらの部品を製造するための原料として適さない。一般的な液晶性樹脂組成物を原料としてレンズホルダー13やバレル14を製造すると以下の問題を生じる。
一般的な液晶性樹脂組成物を成形してなる成形体は、高分子の分子配向が表面部分で特に大きいため成形体表面が起毛しやすく、この起毛は小さなゴミが発生する原因となる。この小さなゴミがレンズ15等に付着するとカメラモジュールの性能が低下する。
レンズホルダー13、バレル14等のカメラモジュール用部品は、表面の埃や小さなゴミを除去する目的で、カメラモジュール1に組み込まれる前に超音波洗浄される。しかし、一般的な液晶性樹脂組成物を成形してなる成形体の表面は起毛しやすいため、超音波洗浄すると表面が毛羽立つ。このような問題が生じることから、通常、液晶性樹脂組成物を成形してなる成形体を超音波洗浄することはできない。
上記のフォーカス調整は、レンズホルダー13が、レンズホルダー13に巻かれたコイル(図示せず)が発生する磁力とコイルの周囲に配置された永久磁石(図示せず)との作用によってガイド17上を上下することで行われる。このとき、一般的な液晶性樹脂組成物を成形してなる成形体は、上記の通り、表面が起毛しやすいため、表面が剥離して剥離物が生じる可能性がある。この剥離物は小さなゴミとなりレンズ15等に付着してカメラモジュールの性能を低下させる可能性が高い。
以上の通り、通常、液晶性樹脂組成物をレンズホルダー13やバレル14の原料として用いると不具合が生じやすいが、本発明のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物は、成形体としたときに、この成形体を超音波洗浄しても起毛の問題がほとんど生じないほど成形体の表面状態が改良されているため、レンズホルダー13やバレル14の原料として好ましく用いることができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
<材料>
液晶性樹脂(液晶性ポリエステルアミド樹脂):ベクトラ(登録商標)E950i(ポリプラスチックス(株)製)
繊維状充填剤1:大塚化学(株)製 ティスモN−102(チタン酸カリウム繊維、平均繊維径0.3〜0.6μm、平均繊維長10〜20μm)
繊維状充填剤2:日東紡(株)製 PF70E001(ミルドファイバー、平均繊維径10μm、平均繊維長70μm)
板状充填剤:松村産業(株)製 クラウンタルクPP(タルク、平均粒子径12.8μm、平均アスペクト比6)
オレフィン系共重合体:住友化学(株)製 ボンドファースト2C(エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(グリシジルメタクリレートを6質量%含有))
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製 VULCAN XC305(カーボンブラック、平均粒子径20nm、粒子径50μm以上の粒子の割合が20ppm以下、粒状)
<カメラモジュール用液晶性樹脂組成物の製造>
上記成分を、表1に示す割合で二軸押出機((株)日本製鋼所製TEX30α型)を用いて、シリンダー温度350℃にて溶融混練し、カメラモジュール用液晶性樹脂組成物ペレットを得た。
<溶融粘度>
実施例及び比較例のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物の溶融粘度を、上記ペレットを用いて測定した。具体的には、キャピラリー式レオメーター(東洋精機製キャピログラフ1D:ピストン径10mm)により、シリンダー温度350℃、せん断速度1000sec−1の条件で、見かけの溶融粘度をISO 11443に準拠して測定した。測定には、内径1mm、長さ20mmのオリフィスを用いた。結果を表1に示す。
<曲げ試験>
実施例及び比較例のペレットを、成形機(住友重機械工業社製 「SE100DU」)を用いて、以下の成形条件で成形し、130mm×13mm×0.8mmの曲げ試験片を作製した。この試験片を用いて、ASTM D790に準拠し、曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。結果を表1に示す。
〔成形条件〕
シリンダー温度: 350℃
金型温度: 90℃
射出速度: 33mm/sec
保圧: 50MPa
<荷重たわみ温度>
実施例及び比較例のペレットを、成形機(住友重機械工業社製 「SE100DU」)を用いて、以下の成形条件で成形し、測定用試験片(4mm×10mm×80mm)を得た。その後、ISO 75−1,2に準拠した方法で荷重たわみ温度を測定した。なお、曲げ応力としては、1.8MPaを用いた。結果を表1に示す。
〔成形条件〕
シリンダー温度: 350℃
金型温度: 80℃
射出速度: 33mm/sec
<成形体表面の起毛状態(表面起毛抑制効果)の評価>
実施例及び比較例のペレットを、成形機(住友重機械工業社製 「SE30DUZ」)を用いて、以下の成形条件で成形し、12.5mm×120mm×0.8mmの成形体を得た。この成形体を半分に切断したものを試験片として使用した。
〔成形条件〕
シリンダー温度: 350℃
金型温度: 90℃
射出速度: 80mm/sec
〔評価〕
半分に切断した成形体を3分間、室温の水中で超音波洗浄機(出力300W、周波数45kHz)にかけた。その後、超音波洗浄機にかける前後の成形体を比較して、成形体表面の毛羽立った部分の面積(起毛面積)を画像測定器((株)ニレコ製LUZEXFS)にて評価した。なお、評価面積は750mm(12.5mm×60mm)であり、上記評価面積に対する上記起毛面積の割合(%)を結果として用いた。結果を表1に示す。
起毛面積が少ないほど、起毛抑制効果が高い評価となる。
<ブリスター発生サンプル数>
実施例及び比較例のペレットを、成形機((株)ソディック製 「TR−100EH」)を用いて、以下の成形条件で成形し、図2に示す成形体サンプル(最大面積を有する部分の寸法:50mm×5mm×0.2mm)を得た。その際、ガスベントをグリスで塞いで、ガスの排出を困難にすることで、ブリスターを発生させやすくした。20個の成形体サンプルについて、ブリスターが発生しているか否かを目視で観察し、ブリスター発生サンプル数を確認した。結果を表1に示す。
〔成形条件〕
シリンダー温度: 350℃
金型温度: 140℃
射出速度: 150mm/sec
保圧: 75MPa
<成形収縮率>
実施例及び比較例のペレットを、成形機(ファナック(株)製 「S2000i 100B」)を用いて、以下の成形条件で成形し、測定用試験片(80mm×80mm×1mmt)を得た。1日静置したこの試験片の寸法を、図3に示す流動方向測定箇所及び直角方向測定箇所で測定した。測定された試験片寸法と、上記測定箇所に対応する金型上の箇所における金型寸法とから、式:(金型寸法−試験片寸法)/金型寸法×100に従い、成形収縮率を求めた。なお、金型寸法は、流動方向で79.981mm、直角方向で79.994mmであった。結果を表1に示す。
〔成形条件〕
シリンダー温度: 350℃
金型温度: 90℃
射出速度: 33mm/sec
保圧: 50MPa
Figure 0006164945
表1に記載の結果から明らかなように、実施例のペレットを用いて製造した成形体は、超音波洗浄しても表面が毛羽立たないことが確認された。また、上記成形体は、ブリスター発生サンプル数が少なく、流動方向の成形収縮率が正であることが確認された。これらの結果から、実施例のペレットを成形してなる成形体は、比較例等の通常の液晶性樹脂組成物ペレットを成形してなる成形体と比較して、表面状態が大きく異なり、ブリスターが発生しにくく、寸法安定性が高いといえる。
また、実施例のペレットを用いて製造した成形体は、耐熱性に優れることが確認された。
更に、実施例のペレットを用いて製造した成形体は、機械強度が高いことが確認された。よって、実施例のペレットを成形することで、機械強度が高く、具体的には、例えば、駆動の衝撃によって割れてしまう不具合が起こりにくいカメラモジュール用部品を製造することができる。
1 カメラモジュール
10 基板
11 光学素子
12 リード配線
13 レンズホルダー
14 バレル
15 レンズ
16 IRフィルター
17 ガイド

Claims (3)

  1. (A)液晶性樹脂、
    (B1)繊維状充填剤及び(B2)板状充填剤からなる(B)無機充填剤、並びに
    (C1)オレフィン系共重合体及び(C2)スチレン系共重合体から選択される少なくとも1種の(C)共重合体
    を含有し、
    (A)成分の含有量が57〜77質量%、(B1)成分の含有量が5〜15質量%、(B2)成分の含有量が6〜18質量%、(B)成分の含有量が21〜33質量%、(C)成分の含有量が2〜10質量%であり、
    前記(B1)繊維状充填剤は、平均繊維径が1.0μm以下、且つ平均繊維長が5〜50μmであり、
    前記(B2)板状充填剤は、平均粒子径が50μm以下であり、
    前記(B2)板状充填剤は、タルクであり、
    前記(C1)オレフィン系共重合体は、α−オレフィンとα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとから構成され、
    前記(C2)スチレン系共重合体は、スチレン類とα,β−不飽和酸のグリシジルエステルとから構成されるカメラモジュール用液晶性樹脂組成物。
  2. 前記(B2)板状充填剤の平均粒子径は10〜20μmである請求項1に記載のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物。
  3. 更に(D)カーボンブラックを含有し、その含有量が1〜5質量%である請求項1又は2に記載のカメラモジュール用液晶性樹脂組成物。
JP2013126457A 2013-06-17 2013-06-17 カメラモジュール用液晶性樹脂組成物 Active JP6164945B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013126457A JP6164945B2 (ja) 2013-06-17 2013-06-17 カメラモジュール用液晶性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013126457A JP6164945B2 (ja) 2013-06-17 2013-06-17 カメラモジュール用液晶性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015000949A JP2015000949A (ja) 2015-01-05
JP6164945B2 true JP6164945B2 (ja) 2017-07-19

Family

ID=52295670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013126457A Active JP6164945B2 (ja) 2013-06-17 2013-06-17 カメラモジュール用液晶性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6164945B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10829634B2 (en) 2017-12-05 2020-11-10 Ticona Llc Aromatic polymer composition for use in a camera module
US11086200B2 (en) 2019-03-20 2021-08-10 Ticona Llc Polymer composition for use in a camera module
US11722759B2 (en) 2019-03-20 2023-08-08 Ticona Llc Actuator assembly for a camera module
US12032272B2 (en) 2021-07-14 2024-07-09 Ticona Llc Polymer composition for use in a camera module

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6165608B2 (ja) * 2013-12-03 2017-07-19 Jxtgエネルギー株式会社 全芳香族液晶ポリエステル樹脂組成物およびその射出成形品を構成部材として含むカメラモジュール部品
JP6400861B2 (ja) * 2016-07-11 2018-10-03 ポリプラスチックス株式会社 液晶性樹脂組成物
JP6762228B2 (ja) * 2016-12-26 2020-09-30 ポリプラスチックス株式会社 カメラモジュール用液晶性樹脂組成物及びそれを用いたカメラモジュール
WO2019054187A1 (ja) * 2017-09-12 2019-03-21 ポリプラスチックス株式会社 耐摺動摩耗部材用液晶性樹脂組成物及びそれを用いた耐摺動摩耗部材
WO2019065063A1 (ja) * 2017-09-29 2019-04-04 ポリプラスチックス株式会社 耐摺動摩耗部材用液晶性樹脂組成物及びそれを用いた耐摺動摩耗部材
CN110079058A (zh) 2018-01-26 2019-08-02 上野制药株式会社 液晶聚酯树脂组合物
US11084925B2 (en) 2018-02-20 2021-08-10 Ticona Llc Thermally conductive polymer composition
JP2023035021A (ja) 2021-08-31 2023-03-13 上野製薬株式会社 液晶ポリマー組成物
WO2024122582A1 (ja) * 2022-12-08 2024-06-13 ポリプラスチックス株式会社 液晶性樹脂組成物及びそれを用いたカメラモジュール

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4604716B2 (ja) * 2004-12-28 2011-01-05 住友化学株式会社 固体撮像素子収納ケース用組成物、固体撮像素子収納ケースおよび固体撮像装置
JP2012021147A (ja) * 2010-06-16 2012-02-02 Toray Ind Inc 液晶性ポリエステル樹脂組成物及びそれからなるコネクター

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10829634B2 (en) 2017-12-05 2020-11-10 Ticona Llc Aromatic polymer composition for use in a camera module
US11725106B2 (en) 2017-12-05 2023-08-15 Ticona Llc Aromatic polymer composition for use in a camera module
US11086200B2 (en) 2019-03-20 2021-08-10 Ticona Llc Polymer composition for use in a camera module
US11722759B2 (en) 2019-03-20 2023-08-08 Ticona Llc Actuator assembly for a camera module
US12032272B2 (en) 2021-07-14 2024-07-09 Ticona Llc Polymer composition for use in a camera module

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015000949A (ja) 2015-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6164945B2 (ja) カメラモジュール用液晶性樹脂組成物
JP5680788B2 (ja) カメラモジュール用液晶性樹脂組成物
JP6174406B2 (ja) カメラモジュール用液晶性樹脂組成物
JP5826411B2 (ja) カメラモジュール用液晶性樹脂組成物及びそれを用いたカメラモジュール
JP6581659B2 (ja) カメラモジュール用液晶性樹脂組成物及びそれを用いたカメラモジュール
JP6762228B2 (ja) カメラモジュール用液晶性樹脂組成物及びそれを用いたカメラモジュール
JP6190089B1 (ja) カメラモジュール用液晶性樹脂組成物、その製造方法、及び上記組成物を用いたカメラモジュール
JP6823760B2 (ja) 耐ボールベアリング摺動摩耗部材用液晶性樹脂組成物及びそれを用いた耐ボールベアリング摺動摩耗部材
TW201925343A (zh) 耐滑動磨耗構件用液晶性樹脂組合物及使用該組合物的耐滑動磨耗構件
JP2020007394A (ja) 耐摺動摩耗部材用液晶性樹脂組成物及びそれを用いた耐摺動摩耗部材
JP7101323B1 (ja) 耐ボールベアリング摺動摩耗部材用液晶性樹脂組成物及びそれを用いた耐ボールベアリング摺動摩耗部材
JP2023123057A (ja) カメラモジュール用液晶性樹脂組成物及びそれを用いたカメラモジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170613

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170620

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6164945

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250