JP6161666B2 - ニット製衣服、及びその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、襟や袖ぐりにいわゆる襟ゴムや脇ゴム等の付属編(以下単に「付属編」ともいう)を有するセーターやベスト等のニット製衣服に関し、詳細には、かかる付属編の基端縁に沿って袋編部を備えたニット製衣服、及びその製造方法に関する。
従来、横編地からなるセーターやベストは、襟ぐりや袖ぐりの周囲に設けられる襟ゴムや脇ゴムと呼ばれる付属編が、広くリンキングという手法により縫着されている。このリンキングは、編地のループ1つずつに縫製糸を通しながら縫製する縫製方法で、襟ゴム等の付属編を身頃部に縫着する際には、付属編の基端部端縁に沿って、表編地と裏編地からなる袋編部を設けて付属編の横断面をY字やU字に形成し、この袋編部を挟み代として身頃部の襟ぐりや袖ぐりの端縁を挟んで縫着するものである(例えば、特許文献1の産業上の利用分野、及び従来の技術参照)。
ところが、リンキングによる縫製は、編地のループにリンキングマシンのポイント針を1つずつ通す技術の習得に多数の年月を要することから、近年では人材の確保が問題となっている。
一方、付属編としては挟み代としての袋編部を備えないものも広く用いられている。袋編部を備える付属編が重厚な高級感のある印象を与えるのに対し、袋編部を備えない付属編は、すっきりとしたシンプルな印象を与えるものであり、両者は、衣服のデザインにより使い分けがなされている。
この袋編部を備えない付属編は、一般に、かがり縫いにより身頃部に縫着されている。その縫着方法は、付属編の基端側に編成した折代部を内側に折り返し、付属編の本体部分と身頃部の間に折代部を挟んだ状態で、折線部に沿って、線状にミシン縫製を行うとともに、付属編と身頃部の端縁部をいわゆるオーバーロックミシンでかがり縫いするものであり、リンキングに比べて技術の習得が容易である。
そこで、本発明者は、袋編部を有する付属編についても、線状の縫製とかがり縫いにより身頃部に縫着する方法を開発すべく鋭意研究を重ねる。
特開平2−283396号公報
しかし、線状の縫製とかがり縫いで縫着する付属編に設けられる折代部は、天竺編みで編成すると先端が丸くなってその後の作業がやり辛くなるため、リブ編等、前後のニードルベッドを必要とする編成により形成される。すると、袋編部を備える付属編の場合、表編地に続く折代部と裏編地に続く折代部の両方にそれぞれ一対のニードルベッドを要するため、合計でニードルベットを2対備えた横編機が必要となるという問題が生じる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、袋編部を備えた付属編に前後一対のニードルベッドしか備えない横編み機であっても折代部を編成できるようにし、この折代部を用いて付属編を身頃部に対しかがり縫いしたニット製衣服の提供、及び、該ニット製衣服の製造方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りに縫着される付属編が身頃部に縫着された端縁に沿って延びる帯状の袋編部を備えるニット製衣服であって、前記付属編は、前記袋編部に連続して一又は複数コースに編成された一枚編地からなる折線部と、前記折線部に連続した一枚編地からなり前記折線部で内側かつ袋編部側へ折り返された折代部とを備え、前記身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りの端部と前記袋編部の間に前記折代部を挟んだ状態で、前記折線部に沿って前記袋編部の前記折線部側の端部に、又は折線部上に設けられた線状縫製線と、前記身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りの端縁と前記折代部の端縁とを合わせて縁どるかがり縫いとにより前記身頃部と前記付属編が縫着されていることを特徴とする。
尚、ここで「線状縫製線」とは、環縫いや本縫い等による曲線状、又は直線状の縫製線をいうものとする。
本発明に係るニット製衣服では、このように、折代部を一枚の編地とすることで、折代部を前後一対のニードルベットのみで編成することができる。また、付属編の身頃部に対する縫着を線状縫製線とかがり縫いとにより行うことで、特殊な技能を有さない作業者であっても容易に縫着を行うことができる。
前記袋編部は、表編地が裏編地より一又は複数コース多めに編成されていることが好ましい。本願のニット製衣服では、付属編の袋編部に身頃部の編地を挟み込まないため袋編部が膨らみに欠け意匠性に劣るという問題が有る。このように、表編地を裏編地より一又は複数コースだけ多めに編成することで、従来のリンキングによる縫着と同様に、袋編部に膨らみを持たせることができる。
前記折線部は、熱収縮糸により編成されたコースを含むことが好ましい。こうすることで、熱収縮糸が加熱により収縮する性質を利用して、折線部をスチームアイロン等で加熱するだけで容易に折代部を折り曲げることができ、また折代部を折り曲げた状態を半永久的に維持することができる。
前記熱収縮糸により編成されたコースは、裏目の天竺編みを含むことが好ましい。熱収縮糸で編成するコースを天竺編みにすることで、リブ編等にする場合に比べて、折り曲げによる皺の発生を抑制することができ、また、裏目とすることで折代部を自動的に内側に折り曲げることができる。
前記線状縫製線は、環縫いであることが好ましい。こうすることで、ニット製衣服の表側に現れる線状縫製線をチェーンステッチ状のリンキングに類似した縫製線とすることができる。
本発明は、身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りに縫着される付属編が身頃部に縫着された端縁に沿って延びる帯状の袋編部を備えるニット製衣服の製造方法であって、身頃部を形成する身頃部形成工程と、前記身頃部形成工程と並行又は前後して付属編を形成する付属編形成工程と、前記身頃部と前記付属編を縫着する付属編縫着工程とを備え、前記付属編形成工程は、前後一対のニードルベッドを備えた横編み機で前記付属編を編成する付属編編成工程と、前記付属編を折り曲げる付属編折り曲げ工程とを有し、前記付属編編成工程において、前編地と後編地からなる袋編部を編成し、続けて前記袋編部に連続して一又は複数コースの一枚の編地からなる折線部を編成したのち前記折線部に続けて一枚の編地からなる折代部を編成して前記付属編を形成し、前記付属編折り曲げ工程において、前記付属編編成工程で編成した付属編の折代部を折線部で折り曲げ、前記付属編縫着工程において、前記付属編折り曲げ工程で折り曲げた付属編の折代部を内側にして、前記身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りの端部と前記袋編部の間に前記折代部を挟んだ状態で、前記折線部に沿って前記袋編部の前記折線部側の端部を、又は折線部上を線状縫製線で縫製したのち、前記折代部の端縁を前記身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りの端縁に重ね合わせてかがり縫いすることにより、前記身頃部と前記付属編とを縫着することを特徴とする。
本発明のニット製衣服の製造方法は、前記付属編編成工程において、前記袋編部の前編地を後編地より一又は複数コースだけ多めに編成することが好ましい。
本発明のニット製衣服製造方法では、前記付属編編成工程において、前記折線部の少なくとも1コースを熱収縮糸で編成し、前記付属編折り曲げ工程において、前記折り曲げ部を加熱して前記熱収縮糸を収縮させることにより前記付属編を折り曲げることが好ましく、熱収縮糸で編成するコースの少なくとも一部を裏目の天竺編みで編成することが好ましく、また、前記付属編縫着工程において、前記線状縫製線を環縫いにより縫製することが好ましい。
以上説明したように、本発明のニット製衣服、及びニット製衣服の製造方法によれば、 袋編部を備える付属編に一対しかニードルベッドを備えない横編み機で折代部を編成可能であり、高度な技術を有するリンキングではなく、比較的容易な線状縫製やかがり縫いで付属編を身頃部に縫着可能なニット製衣服、及びニット製衣服の製造方法を提供できる。
本発明の一の実施の形態に係るニット製衣服の正面図である。 図1に示した付属編の横断面(ハッチング部)と裏面側を示した部分斜視図であり、(a)は、折白部を折り曲げる前の状態を、(b)は、折代部を折り曲げた状態を、(c)は、折代部を折り曲げた付属編と身頃部を線状縫製線により縫着した状態を、(d)は、折代部の端縁と身頃部の端縁をかがり縫いにより縫着した状態を示す。 図2に示した付属編の編成を2コースごとに分割表示した編成図である。図中、B,Fは、それぞれ前側及び後側のニードルベッドを示し、矢印は、編成方向(キャリッジの走行方向)を示し、Xは編み糸、Yは熱収縮糸を示す。
以下、適宜図面を用いながら本発明の実施形態について詳述する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限られるものではない。
図1は、本発明の一の実施の形態に係るVネックのベストからなるニット製衣服100である。ニット製衣服100は、身頃部1と、身頃部1の襟ぐり13の周縁に縫着される襟ゴム(付属編)2と、袖ぐり14の周縁に縫着される脇ゴム(付属編)3とを主に備えている。
尚、襟ゴム2及び脇ゴム3は、付属編の例を示したものであるが、付属編は、襟ゴム2及び脇ゴム3に限られるものではない。また、襟ゴム2と脇ゴム3とを合わせて単に付属編2,3ともいう。
身頃部1は、前身頃11と後身頃12とを備える。前身頃11、及び後身頃12は、それぞれ横編み機で編成されたのち所定の形状に裁断され側部15及び肩部16をかがり縫いにより縫着されて身頃部1に形成される。身頃部1は、下端の裾ゴム部17が2×2リブに編成され、裾ゴム部17より上側の肩部16までのグランド部18が全て天竺編みに編成されている。身頃部1の編み糸Xとしては、特に限定されず、アクリル70%、ウール30%の撚糸や、アクリル50%、綿50%の撚糸等、公知の編み糸を適宜に用いることができる。
襟ゴム2、及び脇ゴム3は、図2に示すように、それぞれリブ編部4と、袋編部5と、折線部6と、折代部7とを備えている。リブ編部4は、襟ゴム2、又は脇ゴム3の先端縁側(図2の左側)を構成し、身頃部1と同じ編み糸Xからなる2×1のリブ編組織を有している。
袋編部5は、図2に示すように、リブ編部4に続けて付属編2,3の基端側(図2の右側)に設けられ編み糸Xにより表編地5aと裏編地5bが共に天竺編からなる袋編に編成されている。
図3は、付属編2の編成図を示し、袋編部6は、S7〜S16に示すように、表編地5aが12コースに編成されるのに対し裏編地5bが8コースに編成され、表編地5aを裏編地5bより4コース多く編成することで、袋編部5の間に身頃部1の端縁を挟み込んでいるかのように表編地が外側へ膨らむよう構成されている。
折線部6は、図2(a)に示すように、袋編部5と折代部7の境界部をなし、図3のS18、S19に示すように、編み糸Xと熱収縮糸Yを1コースずつ交互に編成した4コースの裏目の天竺組織を有している。熱収縮糸Yとしては、ポリエステルの芯糸にナイロン糸をカバリングしたカバリングヤーン(FTY)が好ましく用いられるが、スチームアイロン等で熱を加えることで収縮する編み糸であれば特に限定されず、公知の熱収縮糸を適宜に用いることができる。
折代部7は、図2(a)に示すように、折線部6に連続して付属編2,3の基端側に設けられ、図3の工程S20からS22に示すように、コース方向に裏目2目と表目1目を繰り返す編組織を有している。このように、裏目のみの天竺編にするのではなく、表目を挟むことで先端が丸くなることを抑制している。
付属編2、3は、図2(a)の状態で、折線部6をスチームアイロン等で加熱すると熱収縮糸Yが収縮し、折代部7が図2(b)のように折り返る。ここで、折線部6の熱収縮糸Yは、裏目の天竺に編まれているので、ループが収縮すると裏側に折り返る。
付属編2は、図2(c)に示すように、袋編部5の折線部6側の端部に、折線部6に沿った線状縫製線9を有している。本実施形態では、線状縫製線として、擬似リンキング、又は環縫いと呼ばれるチェーン状のステッチを採用している。環縫いとしては、二重環縫いが好ましく用いられる他、単環縫いにしてもよい。線状縫製線9は、表側(図2各図の下側)から縫製され、袋編部5の前後の編地5a,5bと、折代部7(又は折線部6)と、身頃部1とをまとめて縫着している。このように、直線状縫製線9を折線部6に沿って袋編部5の折線側端部に設けることで、より、袋編部を備える付属編をリンキングに縫製したものに外観を似せることができる。ただし、線状縫製線9は、折線部6上に設けてもよい。
加えて、図2(d)に示すように、付属編2,3は、折代部7の端縁と身頃部1の襟ぐり13や袖ぐり14の端縁とを揃えてかがり縫いがされている。尚、図中符号8は、かがり縫いのステッチを示している。
(製造方法)
次に、ニット製衣服100の製造方法について説明する。本発明のニット製衣服100の製造方法は、主に、身頃部1を形成する身頃部形成工程A1と、付属編2,3を形成する付属編形成工程A2と、身頃部1と付属編2,3を縫着する付属編縫着工程A3とを備えている。
(身頃部形成工程A1)
身頃部形成工程A1では、まず予め横編み機で編成された前身頃用、後身頃用の編地をそれぞれ所定の型紙に合わせて裁断し、前身頃部11、及び後身頃部12を形成する。次に、前身頃部11と後身頃部12の側部15と肩部16をオーバーロックミシンを用いてかがり縫いにより縫着する。ただし、前身頃部11と後身頃部12は、共通の編地から裁断してしてもよい。
(付属編形成工程A2)
付属編形成工程A2は、付属編2,3を形成する工程で、前後一対にニードルベッドを備えた横編み機にて付属編2,3を編成する付属編編成工程A21と、付属編を折り曲げる付属編折り曲げ工程A22とを有している。
(付属編編成工程A21)
図3は、付属編2,3の編成図を示し、S1からS21は、2コースごとの工程を示している。図3中、符号Fは前側のニードルベットを、符号Bは後側のニードルベッドを示し、左向きの矢印はキャリッジが左行することを、右向きの矢印はキャリッジが右行することを示している。
付属編編成工程A22では、まず、前後のニードルベッドに編み糸Xを架け渡すようにして編み出し部41(図2参照、図3においては、編み出し部41の編成図は省略)を編成したのち、図3のS1からS5に示すように、編み糸Xで2×1のリブ編部4を編成する。リブ編部4の編み終わり部42(図2参照)では、図3のS6に示すように、次の袋編部5の編成に備えて、前後のニードルベッドの全ての編針に編み糸を給糸する。S6の編成は、全ての針に給糸を行うものであれば他の編成組織を採用してもよく、例えば、前後のニードルベッドに交互に、かつ総針に給糸するいわゆるゴム編みにしてもよい。
リブ編部4の編成が終了すると、図3のS7からS16に示すように、続けて袋編部5の編成を行う。袋編部5は、前側のニードルベッドFを使った天竺編みと後側のニードルベッドBを使った天竺編みを交互に繰り返しながら筒状の編地を編成する。本実施形態では、図3のS9の左行と右行や、S11の右行とS14の左行、S14の左行と右行のところで前側ニードルベッドFによる編成を2コース連続して行うことで、前編地5aのコース数が後編地5bのコース数より4コース多くなるように編成している。このように、後編地5bよりも前編地5aを一又は複数コース多く編成することで、前編部5aに膨らみを持たせることができる。
袋編部5の編成が終了すると、S17に示すように、前側ニードルベッドFの編針に係止したループを半分ずつ2回に分けて後側のニードルベッドBの編針に目移しする。
目移しが完了すると、S18及びS19に示すように、編み糸Xと、熱収縮糸Yを用いて折線部6を編成する。本実施形態では、キャリッジが複数組の編成カムを有する横編み機を用いることを想定し、S18及びS19工程では、1回のキャリッジの右行又は左行で編み糸Xによる天竺編みと熱収縮糸Yによる天竺編みを同時に行い、キャリッジ一往復で編み糸Xによるコースと熱収縮糸Yによるコースを交互にして計4コース編成する。
折線部6の編成が終了したら、図3のS20からS22に示すように、折線部6に続けて編み糸Xで折代部7の編成を行う。折代部7は、後側のニードルベッドBへの2針の給糸と前側のニードルベッドFへの1針の給糸を交互に繰り返しながら、後側のニードルベッドBの全編針に編み糸を給糸し前側のニードルベッドFには1針置きに編み糸Xを給糸して編成する。
(付属編折り曲げ工程A22)
付属編2,3の編成が終了したら、付属編2,3の折線部6にスチームアイロンを当てて付属編2,3を折り曲げる。この際、折線部6の熱収縮糸Yのコースが裏目の天竺に編成されているため、折代部7は、付属編2,3の裏側に自動的に折り返る。尚、付属編2,3の折り曲げは、熱収縮糸Yを十分に加熱収縮して、付属編2,3を十分に折り曲げることができ、編地を痛めることがなければ、スチームアイロンに限らず、他のアイロンや加熱手段を適宜に用いることができる。
(付属編縫着工程A3)
身頃部形成工程A1と付属編形成工程A2がともに終了し、身頃部1と付属編2,3が完成したら、付属編2,3を身頃部1に縫着する。縫着に先立ち、付属編2,3は、長さ方向の両端を縫い合わせて輪状に形成する。輪状に形成した付属編2,3は、図2(c)に示すように、まず、付属編2,3と襟ぐり13回り、又は袖ぐり14回りの端部とを間に折代部7を挟むようにして重ね合わせ、表側となる袋編部5の表編地5a側からミシンの針を通し、袋編部5の折線部6側の端部を折線部6に沿って、表編地5aから折代部7(又は折線部6)線状縫製線を形成すべく縫製を行う。線状縫製線9としては、単環縫いや二重環縫い等の環縫い(又は、擬似リンキング)が好ましく用いられる他、2本の縫製糸を用いる本縫い等、他の縫製方法を採用してもよい。また、折線部6上に線状縫製線9を設けてもよい。
線状縫製線9の縫製が終了したら、折代部7と身頃部1の襟ぐり回りや袖ぐり回りの端縁を重ねて、オーバーロックミシンで折代部7及び身頃部1の端縁を揃えるべく切断しながらこの切断縁をかがり縫いする。かがり縫いには、例えば4本の縫製糸によるかがり縫いを用いることができるが、縫製糸の種類や本数、かがり縫いのステッチの形状は特に限定されず、公知のかがり縫いの形状を適宜に選択できる。
本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、例えば、本発明のニット製衣服は、ベストに限らず、カーディガンやセーター等、付属編を有するニット製衣服をすべて含む。付属編についても、襟ゴムや脇ゴムに限らず、袋編部を有すれば、前立て、袖ゴム、裾ゴムなど、全ての付属編を含む。リブ編部は、2×1のリブ編に限らず公知のリブ編を適宜に用いることができるし、リブ編部自体を省略することもできれば、リブ編部の代わりに別の編成による組織を設けることもできる。身頃部、及び付属編は、ともに公知の編成方法を適宜に用いることができる。折線部は熱収縮糸によるコースを少なくとも1コース含めば足り、4コースに限らず3コース以下でも5コース以上でもよく、編み糸Xと熱収縮糸Yのコースを交互にではなく任意に並べかえることができる。身頃部と付属編を異なる編み糸で編成してもよいし、付属編の各部で異なる編み糸を用いてもよい。また、本発明の製造方法は、前後一対しかニードルベッドを備えない横編み機で製造可能とするために発明されたものであるが、前後に2対のニードルベッドを備える横編み機を用いて編成してもよいことは言うまでもない。1つのキャリッジに1組しか編成カムを備えない横編み機を用いることもできる。
100 ニット製衣服
1 身頃部
13 襟ぐり
14 袖ぐり
2 襟ゴム(付属編)
3 脇ゴム(付属編)
5 袋編部
5a 表編地
5b 裏編地
6 折線部
7 折代部
8 かがり縫いのステッチ
9 線状縫製線
X 編み糸
Y 熱収縮糸

Claims (10)

  1. 身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りに縫着される付属編が身頃部に縫着された端縁に沿って延びる帯状の袋編部を備えるニット製衣服であって、
    前記付属編は、前記袋編部に連続して前記一又は複数コースに編成された一枚編地からなる折線部と、前記折線部に連続した一枚編地からなり前記折線部で内側かつ袋編部側へ折り返された折代部とを備え、
    前記身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りの端部と前記袋編部の間に前記折代部を挟んだ状態で、前記折線部に沿って前記袋編部の前記折線部側の端部に、又は折線部上に設けられた線状縫製線と、前記身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りの端縁と前記折代部の端縁とを合わせて縁どるかがり縫いとにより前記身頃部と前記付属編が縫着されていることを特徴とするニット製衣服。
  2. 前記袋編部は、表編地が裏編地より一又は複数コース多めに編成されている請求項1に記載のニット製衣服。
  3. 前記折線部は、熱収縮糸により編成されたコースを含む請求項1又は請求項2に記載のニット製衣服。
  4. 前記熱収縮糸により編成されたコースが裏目の天竺編みを含む請求項3に記載のニット製衣服。
  5. 前記線状縫製線が、環縫いである請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のニット製衣服。
  6. 身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りに縫着される付属編が身頃部に縫着された端縁に沿って延びる帯状の袋編部を備えるニット製衣服の製造方法であって、
    身頃部を形成する身頃部形成工程と、
    前記身頃部形成工程と並行又は前後して付属編を形成する付属編形成工程と、
    前記身頃部と前記付属編を縫着する付属編縫着工程とを備え、
    前記付属編形成工程は、前後一対のニードルベッドを備えた横編み機で前記付属編を編成する付属編編成工程と、前記付属編を折り曲げる付属編折り曲げ工程とを有し、
    前記付属編編成工程において、前編地と後編地からなる袋編部を編成し、続けて前記袋編部に連続して一又は複数コースの一枚の編地からなる折線部を編成したのち前記折線部に続けて一枚の編地からなる折代部を編成して前記付属編を形成し、
    前記付属編折り曲げ工程において、前記付属編編成工程で編成した付属編の折代部を折線部で折り曲げ、
    前記付属編縫着工程において、前記付属編折り曲げ工程で折り曲げた付属編の折代部を内側にして、前記身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りの端部と前記袋編部の間に前記折代部を挟んだ状態で、前記折線部に沿って前記袋編部の前記折線部側の端部を、又は折線部上を線状縫製線で縫製したのち、前記折代部の端縁を前記身頃部の襟ぐり回り、又は袖ぐり回りの端縁に重ね合わせてかがり縫いすることにより、前記身頃部と前記付属編とを縫着することを特徴とするニット製衣服の製造方法。
  7. 前記付属編編成工程において、前記袋編部の前編地を後編地より一又は複数コースだけ多めに編成する請求項6に記載のニット製衣服の製造方法。
  8. 前記付属編編成工程において、前記折線部の少なくとも1コースを熱収縮糸で編成し、
    前記付属編折り曲げ工程において、前記折り曲げ部を加熱して前記熱収縮糸を収縮させることにより前記付属編を折り曲げる請求項6、又は請求項7に記載のニット製衣服の製造方法。
  9. 前記付属編編成工程において、熱収縮糸で編成するコースの少なくとも一部を裏目の天竺編みで編成する請求項8に記載のニット製衣服の製造方法。
  10. 前記付属編縫着工程において、前記線状縫製線を環縫いにより縫製する請求項6から請求項9のいずれか1項に記載のニット製衣服の製造方法。
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