JP6160199B2 - 電気自動車の制動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、個々の電動モータにより駆動される車輪を具え、該車輪を対応する電動モータの回生、または摩擦ブレーキ、或いはこれら双方により制動可能な電気自動車に用いられ、当該車輪の制動ロック状態からの回転復帰を速やかに生起させるための制動制御装置に関するものである。
車輪の制動ロック時における制動制御装置としては従来、例えば特許文献1に記載のようなものが提案されている。
この提案技術は、動力源としてエンジンおよび電動モータモータを搭載したハイブリッド車両を前提とし、車輪を制動ロック状態から回転復帰させるためのアンチスキッド制御が開始されたら、電動モータによる回生制動を停止してモータ駆動力を0にするというものである。
特開2002−095107号公報
しかし、上記した提案技術のように、アンチスキッド制御が開始された時、電動モータのモータ駆動力を0にするのでは、以下のような問題がある。
つまり、低μ路での制動時にモータ駆動車輪がスリップ率を増大され、制動ロック傾向になると、低μ路面故にこの低μ路面からモータ駆動車輪への車輪回転トルクが小さいため、車輪を制動ロック状態から回転復帰させるのに時間がかかり、その車輪速を速やかに復帰させ得ない。
かように車輪の回転復帰が遅れると、車輪がスリップ率を増大されたままの状態が長い時間に亘って続き、この間スリップ率が、最大摩擦係数(最大制動力)を生起させる理想スリップ率(0.15程度)から外れた状態のままであって、制動距離が伸びるという問題があった。
本発明は、駆動車輪が個々の電動モータにより駆動される電気自動車にあっては、これら車輪を制動状態から電動モータにより略リアルタイムに駆動可能であり、加えて車輪の制動ロック状態からの回転復帰は電動モータの車輪駆動によっても実現可能であるとの観点から、
この着想を具体化して、車輪の制動ロック状態からの速やかな回転復帰を実現し、車輪の回転復帰遅れにより制動距離が伸びるという上記の問題を解消し得るようにした電気自動車の制動制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明による電気自動車の制動制御装置は、これを以下のごとくに構成する。
先ず本発明の前提となる電気自動車を説明するに、これは、
個々の電動モータにより駆動される車輪を具え、該車輪を対応する電動モータの回生、または摩擦ブレーキ、或いはこれら双方により制動可能な電気自動車である。
かかる電気自動車に用いる本発明の制動制御装置は、
前記車輪の制動ロック傾向を検出する制動ロック検出手段と、を備え
該制動ロック時モータ制御手段は、記電動モータを、該電動モータから対応車輪へ向かう駆動力がクリープ駆動力の範囲内の一定値となるよう制御するとともに、前記一定の駆動力が電気自動車のヨー共振周波数よりも高い高周波数で前記対応車輪へ向かうよう前記電動モータを制御する
ことを特徴とする。
かかる本発明による電気自動車の制動制御装置にあっては、車輪の制動ロック傾向が検出された時、該車輪に係わる電動モータを、該電動モータから対応車輪に駆動力が向かうよう制御するため、
かかる駆動力の付与により、車輪の制動ロック状態からの速やかな回転復帰を実現し得て、低μ路上であっても車輪の制動ロック状態からの回転復帰遅れを生ずることがなく、制動距離が伸びるという前記の問題を解消することができる。
本発明の一実施例になる制動制御装置を具えた電気自動車の制駆動系に係わる全体制御システムを示す概略系統図である。 図1における車両コントローラの、制動制御装置に係わる部分の機能別ブロック線図である。 図2における車輪制動ロック検知部および制動ロック車輪必要駆動トルク演算部が車輪の摩擦制動時において実行する制御プログラムを示すフローチャートである。 図2における車輪制動ロック検知部および制動ロック車輪必要駆動トルク演算部が車輪の回生制動時において実行する制御プログラムを示すフローチャートである。 図3の制御プログラムによる動作タイムチャートである。 図1における電気自動車のアクセルペダル釈放状態でのコースト走行中における駆動力特性を示すコースト時駆動力特性図である。 図3の制御プログラムによる動作を、クリープ駆動力が制動ロック車輪の回転復帰に必要な車輪駆動トルクに満たないトルク不足である場合につき示す、タイムチャートである。 図1の電気自動車におけるインホイールモータ駆動車輪である左右後輪のサスペンション装置を示す説明図である。 図2における左右輪駆動力差制限部が実行する制御プログラムのフローチャートである。 図2における左右輪駆動力差制限部が実行する制御プログラムの別例を示すフローチャートである。 図2における加速防止制御部が実行する制御プログラムを示すフローチャートである。 図2の制動制御装置による動作タイムチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
<実施例の構成>
図1は、本発明の一実施例になる制動制御装置を具えた電気自動車の制駆動系に係わる全体制御システムを示す概略系統図である。
この電気自動車は、左右前輪1FL,1FRおよび左右後輪1RL,1RRを具え、左右後輪1RL,1RRを、それぞれのホイールに内蔵させた個々の電動モータ3RL,3RR(インホイールモータIWM)により駆動して走行可能であり、また左右前輪1FL,1FRの転舵により操向可能である。
電動モータ3RL,3RRはそれぞれ、発電機としても機能し得るモータ/ジェネレータで、上記の通りモータ駆動される左右後輪1RL,1RRを、所定の発電負荷に応動して回生制動し得るものとする。
電気自動車は更に、左右前輪1FL,1FRおよび左右後輪1RL,1RRと共に回転するブレーキディスク4FL,4FRおよび4RL,4RRを具え、これらブレーキディスク4FL,4FRおよび4RL,4RRを車体側のキャリパ5FL,5FRおよび5RL,5RRにより挟圧して、ブレーキディスク4FL,4FRおよび4RL,4RRを介し左右前輪1FL,1FRおよび左右後輪1RL,1RRを摩擦制動される。
これら左右前輪1FL,1FRおよび左右後輪1RL,1RRの摩擦制動は、上記のブレーキディスク4FL,4FR,4RL,4RRおよびキャリパ5FL,5FR,5RL,5RRを含む、以下のような液圧ブレーキ装置によりこれを行うものとする。
キャリパ5FL,5FR,5RL,5RRは、運転者が車両の制動に際して踏み込むブレーキペダル6の踏力に応動してブレーキブースタ7による倍力下でブレーキペダル踏力対応のマスターシリンダ液圧Pmを出力するタンデムマスターシリンダ8に接続するが、その経路中にブレーキ液圧制御ユニット9を挿置する。
ブレーキ液圧制御ユニット9はマスターシリンダ液圧Pmを元圧とし、通常は左右前輪1FL,1FR(キャリパ5FL,5FR)および左右後輪1RL,1RR(キャリパ5RL,5RR)へのブレーキ液圧Pwfl,Pwfr,Pwrl,Pwrrを全てマスターシリンダ液圧Pmと同じ液圧にし、これらブレーキ液圧により対応するキャリパ5FL,5FR,5RL,5RRを液圧作動させてブレーキディスク4FL,4FR,4RL,4RR(車輪1FL,1FR,1RL,1RR)の摩擦制動を行うが、必要に応じてブレーキ液圧制御ユニット9はブレーキ液圧Pwfl,Pwfr,Pwrl,Pwrrを個々に制限するためのものである。
例えば、左右前輪1FL,1FRおよび左右後輪1RL,1RRのうち、車輪の制動ロック傾向を解消するアンチスキッド制御を行う場合、ブレーキ液圧制御ユニット9は、制動ロック車輪1FL,1FR,1RL,1RR(キャリパ5FL,5FR,5RL,5RR)へのブレーキ液圧Pwfl,Pwfr,Pwrl,Pwrrを個々にマスターシリンダ液圧Pmよりも低い値に制限して、対応車輪の制動ロックを収束させるよう機能する。
それ以外にもブレーキ液圧制御ユニット9は、必要に応じてブレーキ液圧Pwfl,Pwfr,Pwrl,Pwrrを個々に制限する。
電気自動車は、前記した電動モータ3RL,3RR(インホイールモータIWM)の駆動制御、および上記したブレーキ液圧制御ユニット9のブレーキ液圧制御を統合制御するために車両コントローラ11を具える。
車両コントローラ11は、車両の統合制御に必要な各種の情報を検出するセンサ群12からの検出値、例えばアクセル開度APOや、ブレーキペダル踏力Fbrや、車輪速(周速度)Vw(便宜上、全車輪1FL,1FR,1RL,1RRの車輪速を同じ符号Vwで示した)等を取得し、これら入力情報を基に後述の演算によって、一方ではモータ駆動力指令Tm(便宜上、両モータの制駆動力指令を同じ符号Tmで示した)により電動モータ3RL,3RRの駆動・回生制御を行い、他方ではブレーキ力指令Tbr(便宜上、全車輪1FL,1FR,1RL,1RRのブレーキ力指令を同じ符号Tbrで示した)によりブレーキ液圧制御ユニット9を介してブレーキ液圧Pwfl,Pwfr,Pwrl,Pwrrを個々に制御する。
モータ駆動力指令Tmによる電動モータ3RL,3RRの駆動・回生制御に当たっては、モータコントローラ13が車両コントローラ11からのモータ駆動力指令Tmに応動し、
強電バッテリ14からモータ駆動力指令Tmに対応した電力を電動モータ3RL,3RRに供給して電動モータ3RL,3RRを指令Tmが達成されるよう駆動したり、
電動モータ3RL,3RRを所定の発電負荷により指令Tmが達成されるよう回生させると共に回生により得られた発電力を強電バッテリ14に蓄電する。
ブレーキ力指令Tbrによるブレーキ液圧Pwfl,Pwfr,Pwrl,Pwrrの制御に当たっては、ブレーキコントローラ15が車両コントローラ11からのブレーキ力指令Tbrに応動し、ブレーキ液圧制御ユニット9を介してブレーキ液圧Pwfl,Pwfr,Pwrl,Pwrrを個々に、ブレーキ力指令Tbrが達成されるよう制御する。
<制動制御装置>
以下、上記電気自動車において制動ロック車輪の回転復帰を高応答に行わせるための本実施例による制動制御装置を説明する。
この制動制御装置は、図2に概略を示すごとく、車輪制動ロック検知部20と、制動ロック車輪必要駆動トルク演算部30と、左右輪駆動力差制限部40と、加速防止制御部50とから成り、最終的に制動ロック車輪の回転復帰を高応答にするためのモータ駆動力(トルク)指令Tmを求めるものである。
<車輪制動ロック検知部20および制動ロック車輪必要駆動トルク演算部30>
前二者の車輪制動ロック検知部20および制動ロック車輪必要駆動トルク演算部30は、前記したブレーキ液圧による摩擦制動時である場合、電気自動車の走行準備完了時に実行開始される図3の制御プログラムに基づき以下のごとくに、車輪制動ロックを検知すると共に、この検知結果に応じて制動ロック車輪必要駆動トルクを演算する。
ステップS21においては、マスターシリンダ液圧Pmを読み込み、ステップS22においては、マスターシリンダ液圧Pmから運転者が要求している目標減速度tGxを演算する。
ステップS23においては、車輪1FL,1FR,1RL,1RRの車輪速Vwから、これら車輪の制動ロック傾向を個々に判定すると共に、走行路面が低μ路か否かを判定する。
つまりステップS23では、車輪1FL,1FR,1RL,1RRが低μ路上での制動ロック傾向か否かを個々に判定する。
この車輪制動ロック判定に際しては、アンチスキッド制御においてよく知られている任意の手法を用いることができ、ステップS22で求めた目標減速度tGxより車輪速Vwが2割以上低い車輪を制動ロック傾向であると判定しても良いし、全車輪の車輪速Vwから求めた車体速推定値に対する車輪速Vwのスリップ率を基に、このスリップ率が理想スリップ率0.15よりも若干大きな0.2以上である車輪を制動ロック傾向と判定してもよい。
また低μ路判定についても任意の既知の方法を用いることができ、例えば制動ロック判定時に車輪回転角速度dω/dtと、車輪1FL,1FR,1RL,1RRおよびインホイールモータ3RL,3RRの回転慣性Itと、ブレーキ液圧から推定可能なタイヤ回転軸周りの車輪制動トルクTbと、車輪1FL,1FR,1RL,1RRの推定輪荷重Fzと、タイヤ動半径Rとを用いた次式の演算により路面摩擦係数μを演算し、μ<0.5である時をもって低μ路と判定する。
μ={Tb+(dω/dt/It)}/R/Fz ・・・(1)
ステップS23で低μ路制動ロック発生と判定された場合、ステップS24において低μ路制動ロック判定により、このことを示すように対応するフラッグFLAGslipを1にセットする。
次のステップS25においては、当該制動ロックを生じた該当車輪(制動ロック車輪)以外の車輪(他輪)のブレーキ液圧を増圧するよう指令すると共に、
ステップS26において、該当車輪を速やかに回転復帰させるための制動ロック車輪必要駆動トルクTwsを、制動ロック状態に応じ決定する。
ステップS25で他輪ブレーキ液圧増圧指令を求めるに際しては、車輪スリップ率と制動力との関係などからピーク制動力に対する制動ロック時の制動力の低下割合を予めマップ化しておき、これに基づき、低μ路制動ロック車輪での制動力低下を補うのに必要なグリップ輪ブレーキ液圧増圧必要量を上記の他輪ブレーキ液圧増圧指令として求め、これを図1におけるブレーキコントローラ15に指令して、ステップS25での他輪ブレーキ液圧増圧指令を実現する。
ステップS26における、制動ロック車輪を速やかに回転復帰させるための制動ロック車輪必要駆動トルクTwsは、以下の演算により求める。
Tws=(dω0/dt+V0×S0/R/t)×I/G ・・・(2)
但し、
dω0/dt[rad/s]:制動ロック判定時車輪角加速度
V0[m/s]:制動ロック判定時車体速
S0[-]:制動ロック判定時車輪スリップ率(例えば-0.2)
R[m]:タイヤ動半径
t[s]:回転復帰(スリップ率)復帰時間
ヨー共振周期より充分短い値(例えば0.1s)
I[kgm]:回転慣性(車輪およびモータ駆動系の回転慣性合計)
G:モータ駆動系の減速ギヤ比
ステップS26で上式の演算により求めた制動ロック車輪必要駆動トルクTwsを基に、次のステップS27においては、この制動ロック車輪必要駆動トルクTwsを実現するのに必要なモータトルク指令値Tmを求め、これを図1におけるモータコントローラ13に指令する。
かくして、制動ロック車輪が左右後輪1RLおよび/または1RRである場合、当該制動ロック車輪は対応するインホイールモータ5RLおよび/または5RRから指令値Tmに対応するモータトルクを与えられて駆動され、制動ロック状態から速やかに回転を復帰される。
ステップS23で低μ路制動ロック判定がなされなかった場合、つまり高μ路判定がなされたり、制動ロック車輪が存在せず、全輪が路面グリップ状態と判定する場合は、ステップS28においてグリップまたは高μ路判定により対応するフラッグFLAGslipを0にする。
次いで制御はステップS27に進むが、今回はステップS26を経由しないことから、制動ロック車輪必要駆動トルクTwsが存在せず、従って左右後輪1RL,1RRの上記回転復帰用駆動が無駄に行われることはない。
図2の車輪制動ロック検知部20および制動ロック車輪必要駆動トルク演算部30は、前記したインホイールモータ3RL,3RRによる回生制動時である場合、電気自動車の走行準備完了時に実行開始される図4の制御プログラムに基づき以下のごとくに、車輪制動ロックを検知すると共に、この検知結果に応じて制動ロック車輪必要駆動トルクを演算する。
図4の制御プログラムは、基本的に図3のそれと同様なものであるため、同様のステップには同一符号を付して示す。
つまりステップS21において、マスターシリンダ液圧Pmを読み込み、ステップS22において、マスターシリンダ液圧Pmから運転者が要求している目標減速度tGxを演算する。
ステップS22およびステップS23間に追加したステップS31においては、ブレーキ液圧による摩擦制動との協調により目標減速度tGxを達成するのに必要なインホイールモータ3RL,3RRの回生制動トルクTwc(負値)を演算する。
ステップS23においては、車輪1FL,1FR,1RL,1RRが低μ路上での制動ロック傾向か否かを個々に判定し、低μ路制動ロックした車輪が存在すると判定した場合、ステップS24において、このことを示すように対応するフラッグFLAGslipを1にセットする。
次のステップS25においては、当該制動ロックを生じた制動ロック車輪以外の他輪のブレーキ液圧を増圧するよう指令して、制動ロック車輪での制動力低下を他輪のブレーキ液圧増により補う。
図3のステップS26に代えて設定したステップS32では、図3のステップS26におけると同様にして、制動ロック車輪を速やかに回転復帰させるのに必要な制動ロック車輪付加トルクΔTwsを演算し、ステップS31で求めた回生制動トルクTwc(負値)に上記の制動ロック車輪付加トルクΔTwsを足し込むことにより、制動ロック車輪必要トルク(Twc+ΔTws)を求める。
図3のステップS27に代えて設定したステップS33では、ステップS32で求めた制動ロック車輪必要トルク(Twc+ΔTws)を実現するのに必要なモータトルク指令値Tmを求め、これを図1におけるモータコントローラ13に指令する。
かくして、制動ロック車輪が左右後輪1RLおよび/または1RRである場合、当該制動ロック車輪は対応するインホイールモータ5RLおよび/または5RRから指令値Tmに対応するモータトルクにより駆動されるが、回生制動トルクをΔTwsだけ低下されたことにより、制動ロック状態から速やかに回転を復帰される。
<制動制御の効果>
上記した制動制御の効果を、図3の制御プログラムが実行された場合につき、図5を参照しつつ以下に説明する。
図5は、車輪速Vwが摩擦制動によって実線図示のごとくに低下し、瞬時t1に車輪速Vwが制動ロック判定値V0未満となって、低μ路制動ロック判定がなされた場合の動作タイムチャートである。
従来は前記した通り電動モータのモータ駆動力を0にしていたため、制動ロック(瞬時t1)に呼応してアンチスキッド制御が開始されても、低μ路故に路面摩擦力でモータ駆動車輪を制動ロック状態から回転復帰させるのに時間がかかり、制動ロック判定瞬時t1以後も車輪速Vwが破線で示すごとく引き続き低下して、モータ駆動車輪がスリップ率(車体速Vに対する車輪速Vwの乖離度合い)を増大される。
これにより車輪の回転復帰が遅れると、車輪がスリップ率を増大されたままの状態が長い時間に亘って続き、この間スリップ率が、最大摩擦係数(最大制動力)を生起させる理想スリップ率(0.15程度)から大きく外れた状態のままであって、制動距離が伸びるという問題を避けられない。
これに対し本実施例では、個々の電動モータ3RL,3RRにより駆動される左右後輪1RL,1RRが低μ路で制動ロックを生じた場合、その制動ロック判定瞬時t1に、図3のステップS26およびステップS27において、制動ロック車輪を速やかに回転復帰させるための制動ロック車輪必要駆動トルクTwsを求めると共に、このTwsを実現するのに必要なモータトルク指令値Tmを図1のモータコントローラ13に指令するため、
制動ロック車輪を、その車輪速Vwの制動ロック判定瞬時t1以後における実線で示す変化状態から明らかなように、速やかに回転復帰させることができる。
よって、左右後輪1RL,1RRが低μ路で制動ロックを生じた場合においても、制動ロック判定時t1以後にスリップ率を理想スリップ率から大きく外れた状態のままにされることがなく、制動距離が伸びるという前記の問題を解消することができる。
なお、本実施例のごとく個々の電動モータ3RL,3RRにより車輪1RL,1RRを駆動されて走行可能な電気自動車の場合、これら駆動車輪1RL,1RRの車輪速Vwを対応する電動モータ3RL,3RRの駆動制御用に不可欠な回転レゾルバで高精度に検出し得ることから、上記の効果が顕著なものとなる。
<車両のコースト走行時駆動力制御>
図1における電気自動車のアクセルペダル釈放状態でのコースト走行中における駆動力特性を図6に示す。
この図6は、横軸に車速Vを目盛り、この車速Vに対するコースト駆動力Tdの変化特性を示すもので、本実施例においては、車速Vが例えば10km/h程度の設定車速Vs未満である間、コースト駆動力Tdがクリープ駆動力Td_Lとなり、車速Vが設定車速Vs以上である間、コースト駆動力Tdがコースト回生力Td_Hになるものとする。
本実施例においては、前記(2)式の演算により求めた制動ロック車輪の回転復帰に必要な車輪駆動トルクTwsがクリープ駆動力Td_Lよりも小さい場合、駆動トルクTwsを当該小さな一定値として前記したモータ駆動力制御に資する。
かように、制動ロック車輪必要駆動トルクTwsをクリープ駆動力Td_Lよりも小さな一定値とする場合、車両が制動中なのに加速される違和感をTws< Td_Lによりなくし得ると共に、Twsが小さな一定値であることによりアンチスキッド制御との動作干渉を防止することができる。
そして車速Vが高く、前記(2)式の演算により求めた制動ロック車輪の回転復帰に必要な車輪駆動トルクTwsをクリープ駆動力Td_Lで賄いきれず、トルクが不足する場合は、図7に示す通り、モータ駆動力Tmをヨー共振周期より短い周期ΔTM1(ヨー共振周波数よりも高周波数)で車輪スリップ率が復帰するように付加した後、直ちにモータ駆動力Tmを0にして停止する制御を行う。
かかる短い周期でのモータ駆動力Tmの付加により、車輪速Vwは図7に示すごとく制動ロック判定時t1から短い周期ΔTM1の経過時t2には制動ロック判定車輪速V0に戻って、速やかに車体速Vへ復帰する。
よって、ヨー共振周波数を励起しない高い周波数で車輪速Vw(スリップ率)が、制動ロック判定時以前の状態に復帰することとなり、旋回走行中にアンチスキッド制御が行われる場合においても、制動距離を短縮し得るという前記の効果を達成することができる。
<サスペンション装置>
図8は、本実施例における電気自動車のインホイールモータ駆動車輪(左右後輪)1RL,1RRに係わるサスペンション装置を示す。
左右後輪1RL,1RRは、それぞれのホイール内にインホイールモータ3RL,3RRを内蔵し、これらインホイールモータ3RL,3RRをアッパーアーム16Uとロアアーム16Lとにより車体17に対し上下方向ストローク可能に取り付けて懸架する。
なお車体17は、メインフレーム17aに対しサブフレーム17bをソフトマウント18により結合して構成し、アッパーアーム16Uはメインフレーム17aに上下方向揺動可能に取り付け、ロアアーム16Lはサブフレーム17bに上下方向揺動可能に取り付ける。
車輪1RL,1RRの接地点で発生する制駆動力および横力の大半はロアアーム16Lを介して車体17のサブフレーム17bに入力され、このサブフレーム17bがソフトマウント18を介してメインフレーム17aに結合されていることから、車輪1RL,1RRへの制駆動力および横力がメインフレーム17a(車室)に達するのを緩和することができる。
かかるサスペンション装置の主たる前後共振は、メインフレーム17aおよびサブフレーム17b間の前後共振と、サスペンション装置自体の前後共振であり、前者の共振周波数は後者のそれよりも低く、10Hz程度の共振周波数に設定される。
<左右輪駆動力差制限部40>
図2における左右輪駆動力差制限部40について以下に説明する。
この左右輪駆動力差制限部40は、図9に示す制御プログラムを実行して以下のごとくにインホイールモータ駆動車輪である左右後輪1RL,1RR の駆動力差を制限する。
図9の制御プログラムは、電気自動車の走行準備完了時に開始され、先ずステップS41において図3,4により演算した左右後輪1RL,1RRのモータトルク指令値Tmを読み込む。
次のステップS42においては、先ずこれら左右後輪1RL,1RR のモータトルク指令値Tmから左右後輪駆動力差があるか否かを、次いでこの左右後輪駆動力差の継続時間がヨー共振周期の半分以上か否かにより、左右後輪駆動力差が継続中か否かを判定する。
従ってステップS42は、本発明における左右輪駆動力差演算手段に相当する。
ステップS42で左右後輪駆動力差継続判定がなされなければ、ステップS43をスキップして制御をステップS44に進め、ステップS41で読み込んだ(図3,4で演算した)モータトルク指令値Tmをそのまま図1のモータコントローラ13へ出力して、前記の制御に資する。
ステップS42で左右後輪駆動力差継続判定がなされた場合、ステップS43において、ステップS41で読み込んだ(図3,4で演算した)モータトルク指令値Tmのうち、駆動力の大きい側の後輪に係わるモータトルク指令値Tmを、駆動力の小さい側の後輪に係わるモータトルク指令値に合わせるよう制限し、
かかる制限により同じになったモータトルク指令値TmをステップS43において図1のモータコントローラ13を介し左右後輪1RL,1RR へ出力することにより、車両にヨーモーメントが加わるのを防止する。
図2の左右輪駆動力差制限部40は、図9に代え図10の制御プログラムを実行して左右後輪1RL,1RR の駆動力差を制限することもできる。
図10において、図9と同様な処理を行うステップは同一符号により示し、ステップS41では図3,4により演算した左右後輪1RL,1RRのモータトルク指令値Tmを読み込む。
次のステップS45においては、これら左右後輪1RL,1RR のモータトルク指令値Tmから左右後輪駆動力差を求めると共に、この左右後輪駆動力差をヨー共振周波数よりも高い周波数成分の通過が可能なハイパスフィルタに通してハイパスフィルタ処理する。
従ってステップS45は、本発明における左右輪駆動力差演算手段に相当する。
ステップS46においては、左右後輪1RL,1RRの駆動力(モータトルク指令値Tm)を大小比較し、右後輪1RRの駆動力が左後輪1RLの駆動力以上か否かをチェックする。
右後輪1RRの駆動力が左後輪1RLの駆動力以上であれば、ステップS47において、駆動力が小さい方の左後輪1RLの駆動力に、ステップS45で求めたフィルタ処理済左右輪駆動力差を加算して求めた値を右後輪1RRの駆動力指令値(モータトルク指令値Tm)とし、
右後輪1RRの駆動力が左後輪1RLの駆動力以上でなければ、つまり左後輪1RLの駆動力が右後輪1RRのそれより大きければ、ステップS48において、駆動力が小さい方の右後輪1RRの駆動力に、ステップS45で求めたフィルタ処理済左右輪駆動力差を加算して求めた値を左後輪1RLの駆動力指令値(モータトルク指令値Tm)とする。
ステップS44においては、ステップS47またはステップS48で上記のごとく同じにされたモータトルク指令値Tmを図1のモータコントローラ13を介し左右後輪1RL,1RR へ出力することにより、車両にヨーモーメントが加わるのを防止する。
<加速防止制御部50>
図2における加速防止制御部50は上記の制動制御中に、車輪速Vwが急な路面状態変化(路面μ回復)などにより車体速Vを上回るようになった場合において、当該Vw> V状態を図11の動作タイムチャートに示すごとき要領で防止する。
図11は、図7につき前述したと同様に瞬時t1から開始された制動ロック防止用の制動制御中、瞬時t2´に路面摩擦係数が低μから高μに変化した場合のタイムチャートである。
加速防止制御部50は、車輪スリップ率(車輪速Vw)が瞬時t3に、制動ロック傾向を示す負値から駆動スリップ傾向を示す正値(車輪速Vw_H)になったのを(車輪速Vwが駆動スリップ判定車輪速V1以上になったのを)判定すると(本発明における高車輪速検出手段の作用)、
前記(2)式と同様な考え方に基づく演算により、瞬時t3からメンバ(バネ下構造物)の前後共振周期よりも短い周期ΔTM2が経過する瞬時t4までのうちに駆動スリップ車輪のスリップ率を0となすのに必要なモータ回生トルクTm_Lを演算し、これを図2のモータコントローラ13へ指令して駆動スリップ車輪のモータトルクTmを図11のごとく回生トルクTm_Lに対応した値に制御する。
ここで、上記の駆動スリップ率復帰時間ΔTM2[s]は前記の制動ロック率復帰時間ΔTM1[s]に対し短い傾向となり、例えば0.05sなどに設定する。
また駆動スリップ判定車輪速V1も、制動ロック判定車輪速V0(スリップ率換算値で-0.2)より、スリップ率換算値で一層厳しい-0.02などに設定する。
かかる短い周期でのモータ回生力Tm_Lの付加により、車輪速Vwは図11に示すごとく駆動スリップ判定時t3から短い周期ΔTM2の経過時t4には車体速Vに復帰する。
<実施例の効果>
上記した実施例の効果を、図12に基づき以下に説明する。
図12は上から順に、或る車輪の車輪速Vw、ブレーキ液圧Pb、および上記実施例による制動制御の結果になるモータトルクTmの時系列変化をそれぞれ示す。
一点鎖線で示すVw(従来)およびブレーキ液圧Pb(従来)はそれぞれ、上記した実施例の制動制御を実行しなかった場合における一般的なアンチスキッド制御のみによる車輪速Vwおよびブレーキ液圧Pbの変化タイムチャートである。
一般的なアンチスキッド制御のみによると、車体速Vを基準に定めた制動ロック判定車輪速V0(スリップ率換算で-0.2)およびスリップ率復帰判定車輪速V2(スリップ率換算で-0.05)と、車輪速Vw(従来)との対比に基づき、車輪速Vw(従来)が制動ロック判定車輪速V0未満となる瞬時t1より、該当車輪のブレーキ液圧Pb(従来)を演算周期ごとに低下させる。
ブレーキ液圧Pb(従来)の低下により車輪速Vw(従来)の低下傾向が止まり、車輪速Vw(従来)が増加傾向となる瞬時t2よりブレーキ液圧Pb(従来)を瞬時t2の値に保圧し、車輪速Vw(従来)の復帰を待つ。
かかる保圧により車輪速Vw(従来)が復帰してスリップ率復帰判定車輪速V2に達した瞬時t3以後、ブレーキ液圧Pb(従来)を演算周期ごとに増大させ、この贈圧は、当該贈圧により車輪速Vw(従来)が制動ロック判定車輪速V0未満となる瞬時t4まで行われる。
瞬時t4以降は、瞬時t1〜t4におけると同様なアンチスキッド制御サイクルが繰り返される。
ところで前記した実施例の制動制御を実行し、低μ路制動ロック判定瞬時t1より制動ロック車輪にモータトルクTm=Tws(一定の制動ロック車輪必要駆動トルク)を付与した場合、
車輪速Vwは実線のVw(実施例)により示すごとく、制動ロック判定車輪速V0未満になる度に、モータトルクTm=Twsにより車体速Vへと速やかに復帰され、車体速Vおよび制動ロック判定車輪速V0間の範囲内に収まる。
よってブレーキ液圧Pbを、実線のPb(実施例)により示すごとく、アンチスキッド制御のみによるブレーキ液圧Pb(従来)よりも高く保つことができる。
つまり、車輪(左右後輪1RL,1RR)が低μ路で制動ロックを生じた場合においても、低μ路制動ロック判定時t1以後に当該車輪がスリップ率を理想スリップ率から大きく外れた状態のままにされることがなく、制動距離が伸びるという前記した従来の問題を解消することができる。
なお、本実施例のごとく個々の電動モータ3RL,3RRにより車輪1RL,1RRを駆動されて走行可能な電気自動車の場合、これら駆動車輪1RL,1RRの車輪速Vwを対応する電動モータ3RL,3RRの駆動制御用に不可欠な回転レゾルバで高精度に検出し得ることから、上記の効果が顕著なものとなる。
なお本実施例では、上記の効果を得るための制動ロック車輪必要駆動トルクTwsをクリープ駆動力Td_Lよりも小さな一定値としたため、車両が制動中なのに加速されるという違和感をTws< Td_Lによりなくし得ると共に、Twsが小さな一定値であることによりアンチスキッド制御との動作干渉を防止することができる。
更に本実施例では、上記一定の小さな制動ロック車輪必要駆動トルクTwsが電気自動車のヨー共振周波数よりも高い高周波数で制動ロック車輪へ向かうよう電動モータ3RL,3RRを制御するため、
車輪速Vwは図7に示すごとく、制動ロック判定時t1から短い周期ΔTM1の経過時t2には制動ロック判定車輪速V0に戻って、速やかに車体速Vへ復帰することとなる。
よって、ヨー共振周波数を励起しない高い周波数で車輪速Vw(スリップ率)が、制動ロック判定時以前の状態に復帰し、旋回走行中にアンチスキッド制御が行われる場合においても、制動距離を短縮し得るという上記の効果を達成することができる。
また本実施例では、図10につき前述した通りインホイールモータ駆動車輪1RL,1RRの駆動力差(左右輪駆動力差)が、電気自動車のヨー共振周波数よりも低い周波数成分を含まなくなるよう、駆動力指令値の高い車輪の駆動力指令値を低下させるため、
路面状態の急変などにより左右輪駆動力差が発生した場合でも、車両にヨーモーメントが発生するのを防止し得ると共に、左右輪駆動力差の発生時間をヨー共振周波数以上の周波数に抑えることでヨー挙動の発生を防止することができる。
更に本実施例では、図11につき前述したとおり、対応制動ロック車輪の車輪速Vwが車体速Vよりも高い時は、当該車輪の車輪速Vwを車体速Vに一致させるのに必要な制動力が、サスペンションメンバの前後共振周波数および車輪バネ下構造物の前後共振周波数のうち低い前後共振周波数よりも高い高周波数(短い周期ΔTM2)で対応車輪に向かうよう電動モータを回生制御するため、
路面状態の急変などにより車輪速Vwが車体速Vより高くなった場合でも、上記ばね下構造物またはサスペンションメンバの前後共振より高い周波数の回生制御により車輪駆動力が抑制されることとなり、バネ上構造物(車室)に加速感が及ぶのを回避することができる。
<その他の実施例>
なお上記は、本発明による制動制御装置の一例を示すに過ぎず、車体速が制動開始時の車体速よりも上昇したのを検出する車体速上昇検出手段を設け、これによる車体速上昇検出時は、車輪の制動ロック傾向を即座に解消するのに必要な駆動力がヨー共振周波数よりも高い高周波数で制動ロック車輪へ瞬時に向かい、以後この駆動力が速やかに低下されるよう電動モータを制御するよう構成しても同様な効果を達成することができる。
1FL,1FR 左右前輪
1RL,1RR 左右後輪
3RL,3RR インホイールモータ(電動モータ)
4FL,4FR,4RL,4RR ブレーキディスク
5FL,5FR,5RL,5RR キャリパ
6 ブレーキペダル
7 ブレーキブースタ
8 タンデムマスターシリンダ
9 ブレーキ液圧制御ユニット
11 車両コントローラ
12 センサ群
13 モータコントローラ
14 強電バッテリ
15 ブレーキコントローラ
16U アッパーアーム
16L ロアアーム
17 車体
17a メインフレーム
17b サブフレーム
18 ソフトマウント
20 車輪制動ロック検知部
30 制動ロック車輪必要駆動トルク演算部
40 左右輪駆動力差制限部
50 加速防止制御部

Claims (4)

  1. 個々の電動モータにより駆動される車輪を具え、該車輪を対応する電動モータの回生、または摩擦ブレーキ、或いはこれら双方により制動可能な電気自動車に用いられる制動制御装置において、
    前記車輪の制動ロック傾向を検出する制動ロック検出手段と、
    該手段により前記車輪の制動ロック傾向が検出された時、該車輪に係わる前記電動モータを、該電動モータから対応車輪に駆動力が向かうよう制御する制動ロック時モータ制御手段と、を備え
    該制動ロック時モータ制御手段は、記電動モータを、該電動モータから対応車輪へ向かう駆動力がクリープ駆動力の範囲内の一定値となるよう制御するとともに、前記一定の駆動力が電気自動車のヨー共振周波数よりも高い高周波数で前記対応車輪へ向かうよう前記電動モータを制御する
    ことを特徴とする電気自動車の制動制御装置。
  2. 請求項に記載された、電気自動車の制動制御装置において、
    前記制動ロック時モータ制御手段は、車体速が前記制動の開始時における車体速よりも上昇したのを検出する車体速上昇検出手段を具え、該手段による車体速上昇検出時は、前記車輪の制動ロック傾向を即座に解消するのに必要な駆動力がヨー共振周波数よりも高い高周波数で前記対応車輪へ瞬時に向かい、以後この駆動力が速やかに低下されるよう前記電動モータを制御するものであることを特徴とする電気自動車の制動制御装置。
  3. 請求項に記載された、電気自動車の制動制御装置において、
    前記制動ロック時モータ制御手段は、前記対応車輪の車輪速が車体速よりも高いのを検出する高車輪速検出手段を具え、該手段による高車輪速検出時は、前記対応車輪の車輪速を車体速に一致させるのに必要な制動力が、サスペンションメンバの前後共振周波数および車輪バネ下構造物の前後共振周波数のうち低い前後共振周波数よりも高い高周波数で前記対応車輪に向かうよう前記電動モータを回生制御するものであることを特徴とする電気自動車の制動制御装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載された、電気自動車の制動制御装置において、
    前記制動ロック時モータ制御手段は、前記電動モータにより制駆動される車輪への駆動力指令値から左右輪駆動力差を演算する左右輪駆動力差演算手段を具え、該手段で求められた左右輪駆動力差が、電気自動車のヨー共振周波数よりも低い周波数成分を含まなくなるよう、駆動力指令値の高い車輪への駆動力指令値を低下させるものであることを特徴とする電気自動車の制動制御装置。
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