JP6156688B2 - プラズマ発生装置およびプラズマ発生装置を有する洗浄装置 - Google Patents

プラズマ発生装置およびプラズマ発生装置を有する洗浄装置 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマ発生装置およびプラズマ発生装置を有する洗浄装置に関する。
従来のプラズマ発生装置は、気泡を含む液体中において放電を行うことにより気泡にオゾンおよびヒドロキシラジカル等を発生させて液体を改質する。特許文献1は、従来のプラズマ発生装置の一例を開示している。
プラズマ発生装置は、ケース部材およびケース部材の内部空間を気体収容部および液体収容部に区画する隔壁部を有する。気体収容部は、気体を収容する。液体収容部は、液体を収容する。隔壁部は、気体収容部および液体収容部を連通する気体通路を有する。プラズマ発生装置は、気体通路を中心として気体収容部に配置された第1電極と、気体通路を中心として液体収容部に配置された第2電極との間に高電圧を供給して放電を発生させる。プラズマ発生装置は、液体収容部に収容される液体内の気体の領域においてプラズマを生成する。プラズマ発生装置は、液体に含まれる水および気体に含まれる酸素からオゾンおよびヒドロキシラジカル等を生成する。
特開2012−43769号公報
プラズマ発生装置は、オゾンおよびヒドロキシラジカル等の発生量が第1電極と第2電極との間の距離に応じて変化する。気体通路と第2電極との間の距離は、特に、オゾンおよびヒドロキシラジカル等の発生量に大きな影響を与える。本願発明者は、気体通路と第2電極との間の距離を変化させた実験を行なうことによって、オゾンおよびヒドロキシラジカル等の発生動作にともなってプラズマ発生装置が高い雑音電界強度および大きな騒音を発生する状態を有することを確認した。
本発明は、以上の背景をもとに創作されたものであり、オゾンおよびヒドロキシラジカルの発生動作において、高い雑音電界強度および大きな騒音の発生を抑制するプラズマ発生装置およびプラズマ発生装置を用いた洗浄装置を提供することを目的とする。
本手段は、「プラズマ発生部、プラズマ電源部、および気体供給部を有するプラズマ発生装置であって、前記プラズマ発生部は、液体収容部、気体収容部、隔壁部、第1電極、および第2電極を有し、前記隔壁部は、前記液体収容部と前記気体収容部を区画し、前記気体収容部と前記液体収容部とを連通する気体通路を有し、前記液体収容部は、少なくとも水を含む液体を収容可能であり、前記気体供給部は、少なくとも酸素を含む気体を前記気体収容部に供給可能であり、前記第1電極は、前記気体収容部に配置され、前記第2電極は、前記第1電極と前記第2電極との間で放電を生じさせることができるように前記液体収容部に配置され、前記プラズマ電源部は、前記放電が生じるように前記第1電極および前記第2電極に電圧をかけることが可能であり、前記気体通路の中心から前記第2電極までの第2電極分離距離は、前記気体収容部に前記気体が供給されるときに前記液体収容部のうちの前記気体通路の開口まわりに形成される気泡の最大半径(Rmax)よりも大きく、前記気泡の最大半径(Rmax)は、前記気体通路の孔半径(δ)、前記気体通路の気体流量(V)、前記液体の表面張力(σ)、前記液体の密度(ρ)、重力加速度(g)、および円周率(π)を下記数式に代入することにより算出され
プラズマ発生装置」を含む。
上記プラズマ発生装置は、気体通路の中心から第2電極の気体通路側端部までの第2電極分離距離が気泡の最大半径よりも大きい。気泡の最大半径は、気体通路の孔半径(δ)、気体通路の気体流量(V)、液体の表面張力(σ)、液体の密度(ρ)、重力加速度(g)、および円周率(π)に基づいて上記数式により算出される。このため、プラズマ発生部は、気体収容部内の第1電極と液体と接する第2電極との間で放電を生じさせることができる。このため、プラズマ発生部は、第1電極と第2電極の間でのアーク放電状態の発生を抑制することができる。このため、プラズマ発生装置は、高い雑音電界強度および大きな雑音の発生を抑制することができる。
上記手段の一形態は、「前記プラズマ発生部は、前記液体収容部および前記気体収容部を構成するケース部材を有し、前記ケース部材は、少なくとも前記隔壁部と接する部分が金属部材で形成されるプラズマ発生装置」を含む。
上記手段の一形態は、「洗浄装置であって、前記洗浄装置は、前記プラズマ発生装置を有するプラズマ発生装置を有する洗浄装置」を含む。
上記手段の一形態は、「前記洗浄装置は、洗浄処理部および液体通路を有し、前記洗浄処理部は、被洗浄対象物を収容し、前記液体通路は、前記液体収容部と前記洗浄処理部を連通するプラズマ発生装置を有する洗浄装置」を含む。
上記手段の一形態は、「前記洗浄装置は、除毛器具配置部を有し、前記除毛器具配置部は、除毛器具を支持するための構造を有するプラズマ発生装置を有する洗浄装置」を含む。
本プラズマ発生装置および本プラズマ発生装置を有する洗浄装置は、ヒドロキシラジカル等の発生動作において、高い雑音電界強度および大きな騒音の発生を抑制することに貢献する。
第1実施形態のプラズマ発生部の断面構造図を含むプラズマ発生装置の概略構成図。 第1実施形態のプラズマ発生装置におけるプラズマ発生部の気泡発生状態を模式的に示す気体通路を含む部分拡大断面図。 第1実施形態におけるプラズマ発生装置の動作を説明するための一状態を模式的に示す気体通路を含む部分拡大断面図。 図3に示される状態に継続する状態を模式的に示す気体通路を含む部分拡大断面図。 第1実施形態のプラズマ発生装置における気体通路部の中心から第2電極までの距離と雑音電界強度の関係を示すグラフ。 第1実施形態のプラズマ発生装置における第2電極分離距離が気泡の最大半径よりも小さい場合での第2電極の配置と気泡の位置関係を示す図。 第2実施形態の洗浄装置の斜視図。 図7に示される洗浄装置に挿入する除毛器具に関する図であり、(a)は除毛器具の斜視図、(b)は刃部における内刃および外刃の模式構成図。 図7に示される洗浄装置に図8(a)に示される除毛器具を装填した状態の側断面図。 図9の9Z−9Z平面の断面構造を示す断面図。 図9の一点鎖線円の拡大構造を示す部分拡大図。 第3実施形態のプラズマ発生部の断面構造図を含むプラズマ発生装置の概略構成図。 第4実施形態の洗浄装置のプラズマ発生装置および洗浄処理部を模式的に示す概略構成図。
(第1実施形態)
図1を参照して、プラズマ発生装置1の構成について説明する。
プラズマ発生装置1は、プラズマ発生部10、プラズマ電源部2、気体供給部3、第1リード線4、第2リード線5、および気体導入配管6を有する。第1リード線4および第2リード線5は、プラズマ電源部2とプラズマ発生部10とを電気的に接続する。気体導入配管6は、気体供給部3とプラズマ発生部10との間の気体搬送経路を形成する。
プラズマ発生部10は、略円筒状のケース部材11を有する。ケース部材11は、例えば、樹脂により形成される。
ケース部材11は、隔壁部12を有する。隔壁部12は、ケース部材11の内部空間を気体収容部14および液体収容部15に区画する。隔壁部12は、例えば、セラミックスにより形成される。
液体収容部15は、液体20を収容する。液体収容部15は、液体20として、例えば、水を収容する。
気体収容部14は、気体導入口17を有する。気体導入口17は、気体導入配管6が挿入されている。気体供給部3は、気体導入配管6を介して気体収容部14内に少なくとも酸素を含む気体を供給する。気体供給部3は、例えば、酸素を含む気体として大気を供給する。気体収容部14は、気体供給部3が供給する大気を収容する。
隔壁部12は、気体通路13を有する。気体通路13は、気体収容部14と液体収容部15を連通する。気体供給部3から気体収容部14内に供給される大気は、気体通路13を通って液体収容部15に送り出される。
プラズマ発生部10は、シール材16を有する。シール材16は、液体収容部15の外周にリング状に配置される。シール材16は、ケース部材11と隔壁部12との隙間を塞ぎ、液体収容部15内の液体20が気体収容部14内に漏れ出るのを抑制する。
プラズマ発生部10は、気体通路13の径を100μm〜800μmの範囲の小さな値にすることで、液体収容部15に収容された液体20が気体通路13を通って気体収容部14内に漏れ出るのを抑制する。
プラズマ発生部10は、第1電極18および第2電極19を有する。第1電極18は、ドーナツ形状を有し、例えば、炭素素材で構成される。第1電極18は、表面が例えば、セラミックの誘電体で被覆された構成を有する。第1電極18は、隔壁部12の気体収容部14側の表面に、中心が気体通路13となるように配置される。
第2電極19は、ドーナツ形状を有し、例えば、鉄素材で構成される。第2電極19は、隔壁部12の液体収容部15側の表面に、中心が気体通路13となるように配置される。
つまり、第1電極18および第2電極19は、隔壁部12の両表面に同心状に配置される。第1電極18は、気体収容部14が収容する気体内に配置される。一方、第2電極19は、少なくとも第1電極18の表面との間に放電を生じさせる表面が、液体20と接触する位置に配置される。
第1電極18は、第2リード線5を介してプラズマ電源部2に電気的に接続される。第2電極19は、第1リード線4を介してプラズマ電源部2に電気的に接続される。プラズマ電源部2は、第1電極18と第2電極19との間に電圧を供給する。
図2を参照して、気体通路13の液体収容部15側の開口端13Aに成長する気泡24の大きさと第2電極19の配置位置の関係について説明する。
気体供給部3が気体収容部14に供給する気体は、気体通路13を通って液体収容部15に送り出される。液体収容部15に送り出される気体は、気体通路13の液体収容部15側の開口端13Aにおいて、大きさが気泡半径Rとなる気泡24を成長させる。
気泡24は、成長して気泡半径Rが大きくなると、気体通路13の開口端13Aからせん断されて液体収容部15の液体20内に解き放たれる。
最大半径Rmaxは、プラズマ発生装置1の動作条件下で想定される最大の気泡24の半径である。
気体通路13の中心から第2電極19の気体通路13側端部19Aまでの第2電極分離距離Dは、気泡24の気泡半径Rの最大値である最大半径Rmaxの値よりも大きい。
次に、上述したプラズマ発生装置1の動作ならびにオゾンおよびヒドロキシラジカル等の生成過程について説明する。
オゾンおよびヒドロキシラジカル等を液体20に放出する過程は、気体供給過程、気泡成長過程、ヒドロキシラジカル生成過程、および気泡放出過程から成る。
気体供給部3は、気体供給過程において、大気を気体収容部14に供給する。気体収容部14に供給された大気は、気体通路13を介して液体収容部15に圧送される。気体供給部3は、流量が0.01L/min〜1.0L/min程度の大気を、気体導入配管6を介して気体収容部14に送り込む。このとき、気体供給部3が吐出する圧力は、0.01MPa〜0.5MPa程度である。気体供給部3は、流量制御部が気体の供給流量を制御する。
気体供給部3が気体収容部14に気体を供給するとき、気体収容部14の圧力は、0.1MPa〜0.6MPa程度の陽圧状態となる。気体収容部14は、陽圧状態において、気体通路13を経て液体収容部15へ向う気体の流れを形成する。また、気体収容部14の圧力が陽圧のとき、液体20は、気体通路13を通って気体収容部14内に漏れ出るのが抑制される。
図3は、気体通路13の開口端13Aにおける液体20および気体の状態が示されている。
プラズマ発生部10は、気泡成長過程において、大気を気体収容部14から液体収容部15に圧送して、気体通路13の液体収容部15側の開口端13Aにおいて酸素を含む気泡24を成長させる。
プラズマ電源部2は、ヒドロキシラジカル生成過程において、第1電極18と第2電極19との間に電圧を供給する。プラズマ電源部2は、好ましくは、0.5KV〜10KV程度の高電圧を発生する。プラズマ電源部2は、好ましくは、大気圧のもとにおいてグロー放電を可能にする1W〜100W程度の電力を発生する。プラズマ電源部2は、電圧制御手段を有する。電圧制御手段は、プラズマ電源部2が出力する電圧を、大気圧あるいはそれ以上の圧力の気体雰囲気のもとで第1電極18と第2電極19との間に放電を生じさせる値に設定する。
なお、大気圧のもとでプラズマを生成する技術については、たとえば文献A(岡崎幸子、「大気圧グロー放電プラズマとその応用」、レビュー講演:20th JSPFAnnual Meeting)に報告されている。
プラズマ発生部10は、第1電極18の表面と、液体に接触する第2電極19の表面との間の少なくとも一部の領域における放電によって、液体収容部15が収容する液体20内の気泡の領域においてプラズマを生成する。プラズマ発生部10は、気体通路13の開口端13Aにおいて成長途中の気泡24の気液境界面近傍の領域でプラズマを顕著に発生させる。プラズマ発生部10は、気体通路13の開口端13Aでプラズマを生成させることにより、液体20である水および気体に含まれる酸素によってオゾンおよびヒドロキシラジカル等を生成する。
プラズマ発生部10は、液体20内に成長した気泡24内の気液境界面近傍の気体に電位差を生じさせてプラズマを生成させる。プラズマ発生部10は、ヒドロキシラジカル等が生成されやすい気体通路13の液体20に臨む開口端13Aにおける気液境界面の近傍に電位差を生じさせることで、より多くのオゾンおよびヒドロキシラジカル等を生成する。また、プラズマ発生部10は、気体通路13の液体20に臨む開口端13A近傍の気泡24だけでなく、液体20の中に送り出された気泡24内でもオゾンやヒドロキシラジカル等を生成する。
気泡24の大きさについて説明する。
気泡24は、浮力が開口端13Aに対する付着力よりも大きくなるとき、開口端13Aからせん断されて液体20中に解き放たれる。
気泡24の最大半径Rmaxは、気泡半径Rを下記数式(1)基づいて求めた値となる。
「δ」は、気体通路13の半径を示す。「V」は、気体通路13の気体の流量を示す。「σ」は、液体収容部15に収容された液体20の表面張力を示す。「ρ」は液体20の密度を示す。「g」は、重力加速度を示す。「π」は、円周率を示す。
気体通路13の気体の流量「V」は、気体供給部3から気体収容部14に供給される気体の流量として等価的に示すことができる。
気泡24は、成長して気泡半径Rが最大半径Rmaxの値に達すると、浮力が開口端13Aに対する付着力よりも大きくなる。気泡24は、浮力以外のせん断力が作用するとき、気泡半径Rが最大半径Rmaxよりも小さい状態で開口端13Aからせん断されて液体20中に解き放たれる。
第2電極分離距離Dが気泡24の最大半径Rmaxよりも大いとき、第2電極19は、気泡24の大きさが最大となる場合においても、液体収容部15の液体20と接した状態で放電が行われる。つまり、第2電極19は、気体内に配置される状態での放電が抑制される。
液体20と接する第2電極19と気体収容部14に配置された第1電極18との間での放電時に生成されたオゾンおよびヒドロキシラジカル等は、気体の流れに伴って、液体収容部15へ送り出される。
プラズマ発生部10は、気泡放出過程において、液体収容部15に収容される液体20の流れにより、オゾンおよびヒドロキシラジカル等を含んだ気泡24にせん断力を作用させる。
図4は、気体通路13の開口端13Aにおける気泡24の状態が示されている。
液体収容部15に収容される液体20は、液体収容部15に導入されるとき、移動方向25で示される液体の流れに沿って移動する。移動方向25で移動する液体20が成長する気泡24にあたるとき、液体20の流れは、気泡24にせん断力として作用する。気泡24は、最大半径Rmaxよりも小さい気泡半径Rの状態で、気体通路13の開口端13Aから液体20中へ解き放たれる。
液体20中に解き放たれた気泡24は、微細な気泡であるため、液体20の隅々にまで拡散する。拡散した微細な気泡24は、その一部が液体20中に容易に溶解する。液体20は、気泡24に含まれているオゾンが溶解すると、オゾン濃度が急激に上昇する。
文献B(高橋正好、「マイクロバブルとナノバブルによる水環境の改善」、アクアネット、2004.6)は、通常、オゾンおよびヒドロキシラジカル等を含んだ微細な気泡はマイナスに帯電していることが多いことを報告している。
マイナスに帯電した気泡24の他の一部は、液体20中に含まれる有機物、油脂物、染料、たんぱく質、および細菌等に容易に吸着する。液体20中の有機物等は、液体20に溶解したオゾンおよびヒドロキシラジカル等と、有機物等に吸着した気泡24に含まれるオゾンおよびヒドロキシラジカル等によって分解される。
ヒドロキシラジカルは、120kcal/mol程度のエネルギーを有している。ヒドロキシラジカルが有するエネルギーは、100kcal/mol程度である窒素原子と窒素原子との二重結合(N=N)、炭素原子と炭素原子との二重結合(C=C)、および炭素原子と窒素原子との二重結合(C=N)の結合エネルギーを上回る。このため、窒素および炭素等の結合からなる有機物は、ヒドロキシラジカルによって容易にその結合が切断されて分解される。このような有機物の分解に寄与するオゾンおよびヒドロキシラジカル等は、塩素等のような残留性がなく、短期間で消滅するため、環境に配慮した物質でもある。
プラズマ発生部10は、第2電極分離距離Dを小さくすることで気体通路13の液体20に臨む開口端13Aにおける気液境界面の近傍の電位差を大きくすることができる。このため、プラズマ発生部10は、第2電極分離距離Dを小さくすることでオゾンおよびヒドロキシラジカル等の生成効率を高くすることができる。
しかしながら、本発明者は、第2電極分離距離Dが小さい場合、プラズマ発生装置1が大きな雑音を発生する現象を見出した。
ここで、本願発明者は、プラズマ発生装置1が発生する雑音と第2電極分離距離Dとの関係の確認を行った。雑音と第2電極分離距離Dとの関係は、第2電極分離距離Dが異なる複数種類の試作品の雑音電界強度を測定することで行った。また、雑音電界強度は、電磁波が遮断された電波暗室において、電磁波を電気信号として検出するEMIテストレシーバーによる電磁波の大きさを測定することにより行った。測定する電磁波の大きさは、プラズマ発生装置1から10cm離れた場所での値である。確認に用いたプラズマ発生装置1は、数式(1)に基づいて求めた最大半径Rmaxが1.49mmである。
図5を参照して、第2電極分離距離Dとプラズマ発生装置1が発生する雑音電界強度との関係について説明する。
図5における実線は、200MHzの測定周波数での結果である。図5における点線は、30MHzの測定周波数での結果である。
プラズマ発生装置1は、第2電極分離距離Dを小さくしていくと、1.49mmを境として雑音電界強度が激増する。その理由は次のように考えられる。
図6を参照して、第2電極分離距離Dが最大半径Rmaxよりも小さい第2電極19の配置について説明する。
第2電極分離距離Dが最大半径Rmaxの1.49mm以下であるとき、半径が最大半径Rmaxとなる大きさに成長した気泡24は、第2電極19の気体通路13側端部19Aを含む部分と接する。このため、第1電極18と第2電極19との間での放電は、気体収容部14内の第1電極18と気泡24と接する第2電極19の気体通路側端部との間で行われる。つまり、第1電極18と第2電極19との間の放電は、気体内で行われることになる。気体内で放電が行われるとき、第1電極18と第2電極19との間は、第2電極19から供給される電子が第2電極19の表面に発生する高い電界によって放出されてアーク放電状態となる。このため、プラズマ発生装置1は、高い雑音電解強度を発生する。
第2電極分離距離Dが最大半径Rmaxの1.49mmよりも大きいとき、気泡24は、第2電極19と接するよりも前に半径が最大半径Rmaxに達する。このため、第1電極18と第2電極19との間での放電は、気体収容部14内の第1電極18と液体収容部15に収容された液体20に接する第2電極19との間で行われる。このため、第1電極18と第2電極19との間は、第2電極19から供給される電子が、正イオンが液体20に衝突して連続的に放出された電子となってグロー放電状態となる。プラズマ発生装置1は、発生する雑音電解強度が低くなる。
プラズマ発生装置1は、以上の事項を踏まえて、数式(1)に基づいて求めた最大半径Rmaxよりも大きい第2電極分離距離Dを有する。このため、プラズマ発生装置1は、高い雑音電界強度および大きな騒音の発生を抑制することに貢献する。
プラズマ発生装置1は、以下の効果を奏する。
(1)プラズマ発生装置1は、気体通路13の中心から第2電極19の気体通路13側端部19Aまでの第2電極分離距離Dが気泡24の最大半径Rmaxよりも大きい。気泡24の最大半径Rmaxは、気体通路の孔半径(δ)、気体通路の気体流量(V)、液体の表面張力(σ)、液体の密度(ρ)、重力加速度(g)、および円周率(π)に基づいて上記数式(1)により算出される。このため、プラズマ発生部10は、気体収容部14内の第1電極18と液体20と接する第2電極19との間で放電を生じさせることができる。このため、プラズマ発生部10は、第1電極18と第2電極19の間でのアーク放電状態の発生を抑制することができる。このため、プラズマ発生装置1は、高い雑音電界強度および大きな雑音の発生を抑制することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態の洗浄装置30は、第1実施形態のプラズマ発生装置1を用いる。プラズマ発生装置1は第1実施形態のプラズマ発生装置1と同一の構成を有する。なお、プラズマ発生装置1に関して、その説明の一部または全部を省略する。
図7を参照して、洗浄装置30の構成について説明する。
除毛器具100(図8参照)の洗浄装置としての洗浄装置30は、除毛器具100を挿入する開口31を有する。洗浄装置30は、筐体40の前面上部に操作部42、表示部43、および通気窓44を有する。筐体40は、除毛器具配置部としてのスタンド部41を有する。スタンド部41は、開口31側の内面に接触端子45を有する。洗浄装置30は、筐体40の背面に洗浄液としての液体を収容するタンク50を有する。使用者は、開口31に被洗浄処理対象物としての除毛器具100を挿入する。
図8を参照して、被洗浄処理対象物としての除毛器具100の構成について説明する。
図8(a)に示される除毛器具100は、把持部101およびヘッド部102を有する。把持部101は、操作スイッチ103を有する。使用者は、操作スイッチ103を操作して除毛器具100の動作を制御する。ヘッド部102は、刃部104を有する。刃部104は、二枚の外刃105を有する。
以下、把持部101からヘッド部102へ伸びる方向を除毛器具100の前後方向における前方向とする。二枚の外刃105が併設される方向を除毛器具100の上下方向、上下方向に対して垂直に交わる方向を除毛器具100の左右方向とする。
外刃105は、前方に突出するように湾曲して逆U字状に形成される。外刃105は、多数の刃穴であるスリットが形成されている。
図8(b)に示されるように、刃部104は、外刃105の内側に、外刃105の湾曲に沿う逆U字状の内刃106を有する。内刃106は、除毛器具100が有する動力源が発生する駆動力を用いて左右方向に往復動する。
除毛器具100は、内刃106を外刃105に対して左右方向に相対移動させることで、外刃105のスリット内に挿入された体毛を、外刃105と内刃106とで協働して切断する。つまり、内刃106は、外表面106Aを外刃105の内表面105Aに摺接させながら左右方向に相対移動する。刃部104が摺動部を構成しており、内刃106の外表面106Aおよび外刃105の内表面105Aが摺動面107を構成している。
使用者は、除毛器具100を洗浄するとき、刃部104が先に挿入される向きで除毛器具100を洗浄装置30の開口31に挿入する。除毛器具配置部としてのスタンド部41は、除毛器具100を支持する。
図9を参照して、除毛器具100が挿入された洗浄装置30の構成について説明する。
洗浄装置30は、プラズマ発生部10、プラズマ電源部2、気体供給部3、受皿60、タンク50、オーバーフロー部32、およびポンプ70を有する。プラズマ発生部10、プラズマ電源部2、および気体供給部3は、プラズマ発生装置1を構成している。
受皿60は、開口31を通じて挿入された除毛器具100のヘッド部102を受容する。タンク50は、洗浄液としての液体を貯留する。オーバーフロー部32は、受皿60に連通される。ポンプ70は、タンク50内の液体を以下に説明する循環経路を介して洗浄装置30内で循環させる。洗浄装置30は、カートリッジ80、開閉弁33、および液体を循環するための循環経路を有する。カートリッジ80は、液体を濾過するフィルタ81を有する。開閉弁33は、タンク50内の気密状態を制御する。
循環経路は、液体導入経路91、排水経路92、第1経路93、第2経路94、および第3経路95から形成される。液体導入経路91は、タンク50に貯留された液体を受皿60に導入する。排水経路92は、受皿60から排出される液体をカートリッジ80に導く。第1経路93は、オーバーフロー部32から排出される液体をカートリッジ80に導く。第2経路94は、カートリッジ80から排出された液体をポンプ70に導く。第3経路95は、ポンプ70から送出される液体をタンク50に導く。また、タンク50には、気密経路96を介して開閉弁33が接続される。
以下、各構成部品について説明する。
筐体40のスタンド部41は、開口31から挿入される除毛器具100の把持部101と当接して除毛器具100を受皿60と共に支持する。スタンド部41は、内面に接触端子45を有する。接触端子45は、除毛器具100の把持部101背面に設けられた背面端子108との接触により除毛器具100が装着されたことを検知する。接触端子45は、除毛器具100と接触して除毛器具100に制御信号および駆動電力を供給する。
筐体40は、前部上方にファン34を有する。ファン34は、除毛器具100の洗浄後にヘッド部102を乾燥させる。筐体40は、タンク50と接する後面に第1連結口46、第2連結口47、および第3連結口48を有する。第1連結口46は、タンク50のタンク吐出口51と連結されて、液体導入経路91と繋がれる。第2連結口47は、タンク50のタンク流入口52と連結されて、第3経路95と繋がれる。第3連結口48は、タンク50のタンク通気口53と連結されて気密経路96と繋がれる。
受皿60は、除毛器具100のヘッド部102の形状に沿った凹形状であり、底壁部に貫通孔62を有する。プラズマ発生部10は、受皿60の底壁部の背面側に設けられる。プラズマ発生部10の液体収容部15は、貫通孔62を介して受皿60の内部空間と連通する。受皿60の内部空間は、プラズマ発生部10の液体収容部15と一体となって洗浄液としての液体を貯留する。
図10に示されるように、洗浄装置30は、受皿60の底壁部背面側にヒータ35を有する。ヒータ35は、ファン34と連動してヘッド部102の乾燥を行う。
オーバーフロー部32は、入口が受皿60と繋がり、出口が第1経路93と繋がる。第1経路93は、オーバーフロー部32の出口から、受皿60後部に設けられた中継口61を介してカートリッジ80に至る。
タンク50は、タンク吐出口51、タンク流入口52、およびタンク通気口53を前面に有する。洗浄装置30は、タンク通気口53を開閉してタンク吐出口51からの液体吐出を制御する。タンク50が筐体40へ装着されるとき、タンク吐出口51は、第1連結口46に連結され、タンク50に貯留された液体を液体導入経路91を通じて受皿60に導入する。タンク流入口52は、第2連結口47に連結され、第3経路95を通ってポンプ70の送出口71と繋がる。タンク通気口53は、第3連結口48に連結され、気密経路96を通って開閉弁33と繋がる。
カートリッジ80は、フィルタ81を内部に収容した略箱状体であり、上部にカートリッジ流入口82を有し、前部にカートリッジ流出口83を有する。カートリッジ80は、筐体40の下部後方に着脱自在に設けられる。カートリッジ80が筐体40に装着されるとき、カートリッジ流入口82は、排水経路92を通って受皿排出口63と繋がるとともに、第1経路93を通ってオーバーフロー部32の出口と繋がる。カートリッジ流出口83は、第2経路94を通ってポンプ70の吸入口72と繋がる。
洗浄装置30の動作について説明する。
使用者は、除毛器具100を、ヘッド部102が洗浄装置30の受皿60に受容されるように洗浄装置30に挿入する。
使用者の操作部42に対する操作に応じて、洗浄装置30は、タンク50から液体導入経路91を介して受皿60およびプラズマ発生装置1の液体収容部15内に液体を導入する。気体供給部3は、大気をベースとして酸素を含有した所定流量の気体をプラズマ発生部10の気体収容部14内に送り込む。
気体収容部14は、陽圧状態とされて、気体通路13を経て液体収容部15へ向う気体の流れを形成する。プラズマ発生部10は、気体通路13の液体収容部15側の開口端13Aにおいて酸素を含む微細な気泡24を成長させる。成長する気泡24は、開口端13Aから液体中へ解き放たれ、液体の隅々にまで拡散する。
プラズマ電源部2は、図1に示される第1電極18と第2電極19との間に高電圧を供給して放電を生じさせる。プラズマ発生部10は、第2電極分離距離Dが気泡24の最大半径Rmaxよりも大きい。気泡24の最大半径Rmaxは、気体通路の孔半径(δ)、気体通路の気体流量(V)、液体の表面張力(σ)、液体の密度(ρ)、重力加速度(g)、および円周率(π)に基づいて上記数式(1)により算出される。プラズマ発生部10は、気体に接触する第1電極18の表面と、液体に接触する第2電極19の表面との間における放電によって、液体収容部15が収容する液体20内の気体の領域においてプラズマを生成する。
プラズマ発生装置1は、気体通路13の開口端13Aでプラズマを発生させることにより、液体20である水および気体に含まれる酸素によってオゾンおよびヒドロキシラジカル等を生成する。
生成されたオゾンおよびヒドロキシラジカル等は、上述した気体の流れとともに液体収容部15および受皿60内に貯留された液体中に送り出される。受皿60およびプラズマ発生部10の液体収容部15が貯留する液体は、オゾンおよびヒドロキシラジカル等が溶解した洗浄液としての機能を備える。
図11を参照して、プラズマ発生装置1を有する洗浄装置30のプラズマ発生部10および除毛器具100の刃部104の構成を説明する。
除毛器具100の摺動部である刃部104の摺動面107を構成する外刃105の内表面105Aおよび内刃106の外表面106Aは、第1電極18および第2電極19のうちの少なくともいずれか一方の近傍に対向配置される。
除毛器具100は、洗浄動作において、接触端子45を介して与えられる制御信号に基づいた動作を行なう。刃部104の内刃106は、左右方向に往復振動する。
洗浄装置30は、以下の効果を奏する。
(2)洗浄装置30は、プラズマ発生装置1を有する。スタンド部41は、除毛器具100を支持する。受皿60は、除毛器具100のヘッド部102を受容する。受皿60およびプラズマ発生部10の液体収容部15は、洗浄液としての液体を貯留する。プラズマ発生部10の第2電極分離距離Dは、気泡24の最大半径Rmaxよりも大きい。気泡24の最大半径Rmaxは、気体通路の孔半径(δ)、気体通路の気体流量(V)、液体の表面張力(σ)、液体の密度(ρ)、重力加速度(g)、および円周率(π)に基づいて上記数式(1)により算出される。プラズマ発生部10が生成するオゾンおよびヒドロキシラジカル等は、液体収容部15および受皿60内に貯留された液体中に送り出される。この構成によれば、洗浄液としての機能を備える液体は、ヘッド部102に供給される。このため、洗浄装置30は、ヘッド部102に付着した有機物等を分解する。また、プラズマ発生部10は、第1電極18と第2電極19の間でのアーク放電状態の発生を抑制することができる。このため、プラズマ発生部10は、高い雑音電界強度および大きな雑音の発生を抑制することができる。このため、洗浄装置30は、使用者に与える不快感および周辺の電子機器へ与えるノイズを抑制して除毛器具100の洗浄を行なうことができる。
(第3実施形態)
第3実施形態のプラズマ発生装置110は、第1実施形態のプラズマ発生装置1と比較して以下の部分において異なる構成を有し、その他の部分において同一の構成を有する。なお、第1実施形態のプラズマ発生装置1と共通する構成については同一の符号を付して、その説明の一部または全部を省略する。
第1実施形態のプラズマ発生装置1は、プラズマ発生部10のケース部材11が樹脂により形成される。一方、第3実施形態のプラズマ発生装置110は、プラズマ発生部120のケース部材121が金属により形成される。
図12を参照して、プラズマ発生装置110の構成について説明する。
プラズマ発生装置110は、プラズマ発生部120、プラズマ電源部2、気体供給部3、第1リード線4、第2リード線5、および気体導入配管6を有する。第1リード線4および第2リード線5は、プラズマ電源部2とプラズマ発生部10とを電気的に接続する。気体導入配管6は、気体供給部3とプラズマ発生部10との間の気体搬送経路を形成する。
プラズマ発生部120は、略円筒状のケース部材121を有する。ケース部材121は、例えば、金属部材であるアルミニウムにより形成される。
第1電極18と第2電極19との間に高電圧が供給され放電が生じるとき、放電にともなって雑音電界が発生する。このとき、進行した雑音電界はアルミニウムのケース部材121によって減衰され、プラズマ発生装置110から出される雑音電界の強度は抑制される。
本実施形態のプラズマ発生装置110は、第1実施形態のプラズマ発生装置1が奏する(1)と同様の効果を奏する。すなわち、プラズマ発生装置1が雑音電界強度および雑音の発生を抑制することができる旨の効果を奏する。また、本実施形態のプラズマ発生装置110は、以下の効果を奏する。
(3)プラズマ発生装置110は、プラズマ発生部120、プラズマ電源部2、気体供給部3を有する。プラズマ発生部120は、ケース部材121を有する。ケース部材121は、アルミニウムにより形成される。この構成によれば、プラズマ発生装置110は、第1電極18と第2電極19との間での放電にともなって発生する雑音電界をアルミニウムのケース部材121によって減衰させる。このため、プラズマ発生装置110は、高い雑音電界強度および大きな雑音の発生を抑制する効果を高めることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態の洗浄装置130は、第2実施形態の洗浄装置30と比較して以下の部分において異なる構成を有し、その他の部分において同一の構成を有する。なお、第2実施形態の洗浄装置30と共通する構成については同一の符号を付して、その説明の一部または全部を省略する。
第1実施形態の洗浄装置30は、除毛器具100のヘッド部102を受容する受皿60を有する。一方、第4実施形態の洗浄装置130は、プラズマ発生装置140の液体収容部15と連結された洗浄処理部160を有する。
図13を参照して、洗浄装置130の構成について説明する。
図13は、洗浄装置130が有するプラズマ発生装置140およびプラズマ発生装置140の液体収容部15と連結された洗浄処理部160が示されている。
洗浄装置130は、プラズマ発生装置140、洗浄処理部160、および液体通路162を有する。プラズマ発生装置140は、プラズマ発生部150、プラズマ電源部2、気体供給部3、第1リード線4、第2リード線5、および気体導入配管6を有する。
プラズマ発生部150は、略円筒状のケース部材151を有する。ケース部材151は、例えば、金属であるアルミニウムにより形成される。
洗浄処理部160は、処理部ケース部材161を有する。液体通路162は、洗浄処理部160の処理部ケース部材161およびプラズマ発生部150のケース部材121を連通する。液体通路162は、処理部ケース部材161との連結部に第1液体搬送口164を有する。液体通路162は、プラズマ発生部150のケース部材151との連結部に第2液体搬送口165を有する。
洗浄装置130の動作について説明する。
洗浄装置130は、第1液体搬送口164および第2液体搬送口165を有する液体通路162を介してプラズマ発生部150の液体収容部15と洗浄処理部160の処理部ケース部材161との間で液体を搬送する。
プラズマ発生部150は、第1電極18と第2電極19との間で放電を行なうことで、液体収容部15中の液体20内における気体の領域においてプラズマを生成する。プラズマ発生部150は、液体20である水および気体に含まれる酸素からオゾンおよびヒドロキシラジカル等を生成する。オゾンおよびヒドロキシラジカル等を含んだ液体20は、液体通路162を介して処理部ケース部材161に洗浄液163として搬送される。
処理部ケース部材161は、除毛器具100におけるヘッド部102の刃部104を受容する。洗浄装置130は、処理部ケース部材161においてプラズマ発生部150の液体収容部15から搬送された洗浄液163内のオゾンおよびヒドロキシラジカル等が刃部104に付着した有機物等を分解する。
本実施形態の洗浄装置130は、第2実施形態の洗浄装置30が奏する(2)と同様の効果を奏する。また、洗浄装置130は、以下の効果を奏する。
(4)洗浄装置130は、プラズマ発生装置140、洗浄処理部160、および液体通路162を有する。洗浄処理部160は、ヘッド部102の刃部104を受容する。洗浄装置130は刃部104を処理部ケース部材161内で洗浄する。この構成によれば、プラズマ発生部150は、ケース部材151が第2液体搬送口165を除く部分を覆う。このため、プラズマ発生部150は、第1電極18と第2電極19との間での放電にともなって発生する雑音電界をプラズマ発生部150の大部分を覆うアルミニウムのケース部材151によってより減衰させる。このため、洗浄装置130は、高い雑音電界強度および大きな雑音の発生に対する抑制効果をさらに高めることができる。
(その他の実施形態)
本プラズマ発生装置および本洗浄装置は、第1〜第4実施形態以外の実施形態を含む。以下、本プラズマ発生装置および本洗浄装置のその他の実施形態としての第1〜第4実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、技術的に矛盾しない範囲において互いに組み合わせることもできる。
・第1〜第4実施形態のプラズマ発生装置および洗浄装置は、液体収容部15が液体としての水を収容する。ただし、液体収容部が収容する液体は水に限られない。例えば、変形例のプラズマ発生装置および洗浄装置は、液体収容部が液体として少なくとも水を含む液体を収容する。
・第1〜第4実施形態のプラズマ発生装置および洗浄装置は、液体収容部15が液体としての水を収容する。ただし、液体収容部が収容する液体は水に限られない。例えば、変形例のプラズマ発生装置および洗浄装置は、液体収容部が液体として洗浄剤を収容する。
・第1実施形態のプラズマ発生装置1は、気体通路13が形成された隔壁部12を有する。ただし、隔壁部および気体通路は、第1実施形態に例示された構成に限られない。例えば、変形例のプラズマ発生装置は、隔壁部としてガラス板を用い、ガラス板に写真製版とエッチングにより形成した孔径が約1μm〜10μm程度の微細孔により気体通路を構成する。または、形例のプラズマ発生装置は、ガラス板に代えて他の材料を用いる。
・第1実施形態のプラズマ発生装置1は、気体供給部3が大気を気体収容部14に供給する。ただし、気体供給部が供給する気体は、第1実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例のプラズマ発生装置は、大気とは酸素濃度が異なる気体を供給する。または、気体供給部は、気種選択部を有し、大気中の気体および他の複数種類の気体を選択的に供給する構成を有する。
・第1実施形態のプラズマ発生装置1は、プラズマ発生部10が略円筒状のケース部材11を有する。ただし、ケース部材の形状は第1実施形態に例示された内容に限られない。例えば、変形例のプラズマ発生装置は、プラズマ発生部が、角筒状のケース部材を有する。または、プラズマ発生部は、ケース部材がその他の形状を有する。
・第1実施形態のプラズマ発生装置1は、隔壁部12が気体通路13有する。ただし、隔壁部および気体通路の構成は、第1実施形態に例示された構成に限られない。例えば、変形例のプラズマ発生装置は、隔壁部が複数の気体通路を有する。
・第2実施形態の洗浄装置30は、受皿60に受皿排出口63を有する。ただし、受皿の構成は、第2実施形態に例示された構成に限られない。例えば、変形例の洗浄装置は、受皿に排水溝を形成し、液体を排水経路から排出する。
・第1実施形態のプラズマ発生装置1は、第2電極19が、ドーナツ形状を有する鉄素材で構成される。ただし、第2電極19の構成は、第1実施形態に例示された構成に限られない。例えば、変形例のプラズマ発生装置は、第2電極が、発泡状の構成を有する。または、第2電極は、メッシュ状の構成を有する。
・第3実施形態のプラズマ発生装置110は、ケース部材121が金属であるアルミニウムにより形成される。ただし、ケース部材の構成は、第3実施形態に例示される内容に限られない。例えば、変形例のプラズマ発生装置は、ケース部材の少なくとも隔壁部と接する部分が金属であるアルミニウムにより形成される。
プラズマ発生装置は、気体通路を通る第1電極と第2電極との間の経路で放電が生じる。このため、気体通路の近傍で強い雑音電界が発生する。プラズマ発生装置は、気体通路の近傍で発生する雑音電界をケース部材のアルミニウム部によって減衰させる。
本変形例のプラズマ発生装置は、少ない金属材料を用いて効果的に雑音電界強度および雑音の発生を抑制することができる。
・第3実施形態のプラズマ発生装置110は、ケース部材121が金属であるアルミニウムにより形成される。ただし、ケース部材の構成は、第3実施形態に例示される内容に限られない。例えば、変形例のプラズマ発生装置は、ケース部材が金属である銅により形成される。
D…第2電極分離距離、1…プラズマ発生装置、2…プラズマ電源部、3…気体供給部、10…プラズマ発生部、11…ケース部材、12…隔壁部、13…気体通路、14…気体収容部、15…液体収容部、18…第1電極、19…第2電極、20…液体、30…洗浄装置、100…除毛器具、110…プラズマ発生装置、120…プラズマ発生部、121…ケース部材、130…洗浄装置、140…プラズマ発生装置、150…プラズマ発生部、151…ケース部材、160…洗浄処理部、162…液体通路。

Claims (5)

  1. プラズマ発生部、プラズマ電源部、および気体供給部を有するプラズマ発生装置であって、
    前記プラズマ発生部は、液体収容部、気体収容部、隔壁部、第1電極、および第2電極を有し、
    前記隔壁部は、前記液体収容部と前記気体収容部を区画し、前記気体収容部と前記液体収容部とを連通する気体通路を有し、
    前記液体収容部は、少なくとも水を含む液体を収容可能であり
    前記気体供給部は、少なくとも酸素を含む気体を前記気体収容部に供給可能であり
    前記第1電極は、前記気体収容部に配置され、
    前記第2電極は、前記第1電極と前記第2電極との間で放電を生じさせることができるように前記液体収容部に配置され、
    前記プラズマ電源部は、前記放電が生じるように前記第1電極および前記第2電極に電圧をかけることが可能であり
    前記気体通路の中心から前記第2電極までの第2電極分離距離は、前記気体収容部に前記気体が供給されるときに前記液体収容部のうちの前記気体通路の開口まわりに形成される気泡の最大半径(Rmax)よりも大きく、
    前記気泡の最大半径(Rmax)は、前記気体通路の孔半径(δ)、前記気体通路の気体流量(V)、前記液体の表面張力(σ)、前記液体の密度(ρ)、重力加速度(g)、および円周率(π)を下記数式に代入することにより算出され
    プラズマ発生装置。
  2. 前記プラズマ発生部は、前記液体収容部および前記気体収容部を構成するケース部材を有し、
    前記ケース部材は、少なくとも前記隔壁部と接する部分が金属部材で形成される
    請求項1に記載のプラズマ発生装置。
  3. 洗浄装置であって、
    前記洗浄装置は、請求項1または2に記載のプラズマ発生装置を有する
    プラズマ発生装置を有する洗浄装置。
  4. 前記洗浄装置は、洗浄処理部および液体通路を有し、
    前記洗浄処理部は、被洗浄対象物を収容し、
    前記液体通路は、前記液体収容部と前記洗浄処理部を連通する
    請求項3に記載のプラズマ発生装置を有する洗浄装置。
  5. 前記洗浄装置は、除毛器具配置部を有し、
    前記除毛器具配置部は、除毛器具を支持するための構造を有する
    請求項3または4に記載のプラズマ発生装置を有する洗浄装置。
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