JP6156351B2 - 車両のパワートレイン支持構造 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、横置きエンジンの出力を後輪に伝達するトランスファーを備えたパワートレインをマウントブラケットで支持するような車両のパワートレイン支持構造に関する。
従来、車幅方向に回転軸が位置する横置きエンジンを備えた車両において、前輪のみが駆動する前輪駆動車と、四輪が駆動する四輪駆動車とが設定されていることがある。
前輪駆動車の場合、横置きエンジン、及びトランスミッションで構成されたパワートレインは、例えば、車幅方向の両端を装着される右マウントブラケット、及び左マウントブラケットと、トランスミッションに装着されるリヤマウントブラケットとを介して車体に支持されている。
一方、四輪駆動車の場合、横置きエンジン、トランスミッション、及びトランスファーで構成されたパワートレインは、例えば、車幅方向の両端を装着される右マウントブラケット、及び左マウントブラケットと、トランスファーに装着されるリヤマウントブラケットとを介して車体に支持されている。
このようにリヤマウントブラケットは、前輪駆動車ではトランスミッションに連結されるが、四輪駆動車ではトランスファーに連結されることがある。
例えば、特許文献1に記載の車両のパワートレイン構造は、横置きエンジンの四輪駆動車において、リヤマウントブラケットの前部(エンジンリヤマウントブラケット66)をトランスファーの側部に連結固定し、リヤマウントブラケットの後部(メンバ側取付け部材60)をエンジンリヤマウントメンバに連結固定している。
このエンジンリヤマウントメンバは、運転席と助手席との間において、車両上方に膨出するとともに、前後方向に延びるトンネル部の下方を、車幅方向で橋架するような形状に形成さてれている。そして、トンネル部とエンジンリヤマウントメンバとで囲われた空間内を挿通するプロペラシャフトの側方に、リヤマウントブラケットの後部(メンバ側取付け部材60)が位置するように配置されている。
ところで、昨今では、乗員が乗り込む車室内空間の確保、並びペダルレイアウトの最適化などの観点から、フロアパネルの車室内への張り出し等を抑制したいというニーズがある。
しかしながら、特許文献1は、プロペラシャフトの側方にマウントブラケットが位置することで、トンネル部における車幅方向の長さが長くなるため、運転席及び助手席のスペースが狭くなるおそれがあった。
このため、特許文献1の車両のパワートレイン構造では、アクセルペダルやブレーキペダルの配置スペースに制約が生じて、適切なドライビングポジションを設定できないという問題があった。
特開2003−104078号公報
本発明は、上述の問題を鑑みて、横置きエンジンを搭載した車両において、トランスファーを備えた場合であっても、車室内への影響を抑制できる車両のパワートレイン支持構造を提供することを目的とする。
この発明は、車両の車幅方向に回転軸が位置する横置きエンジン、ドライブシャフトを介して、前記横置きエンジンの出力を前輪に伝達するトランスミッション、及びプロペラシャフトを介して、前記トランスミッションの出力を後輪に伝達するトランスファーで構成したパワートレインと、該パワートレインの後部、及び車体を連結するとともに、前記パワートレインを揺動可能に弾性支持するリヤマウントブラケットとを備えた車両のパワートレイン支持構造であって、前記リヤマウントブラケットの前部を、前記ドライブシャフトの下方で、かつ前記トランスミッションと前記トランスファーとが車幅方向で重合する車両上下方向の位置において、中間ブラケットを介して前記トランスファーに連結する構成とし、前記中間ブラケットに、弾性を有するとともに、前記リヤマウントブラケットの前部が連結する前部マウントブッシュを備えたことを特徴とする。
上記トランスミッションとトランスファーとが車幅方向で重合するとは、車両側面視においてトランスミッションとトランスファーとが重なり合った状態であればよく、トランスミッションとトランスファーとが車幅方向で当接していなくてもよい。
上記リヤマウントブラケットは、弾性を有する弾性部材を一体的に備えたリヤマウントブラケット、あるいはトランスファー側ブラケット、車体側ブラケット、及び弾性を有する弾性部材で構成したリヤマウントブラケットなどとすることができる。
この発明により、横置きエンジンを搭載した車両において、トランスファーを備えた場合であっても、車室内への影響を抑制することができる。
具体的には、ドライブシャフトの下方において、リヤマウントブラケットをトランスファーに連結したことにより、車両のパワートレイン支持構造は、車体に対するリヤマウントブラケットの位置を車両前方側に配置することができる。
さらに、トランスミッションとトランスファーとが車幅方向で重合する車両上下方向の位置において、リヤマウントブラケットの前部をトランスファーに連結することにより、車両のパワートレイン支持構造は、車体に対するリヤマウントブラケットの位置を車両下方側に容易に配置することができる。
例えば、トランスファーの後端下方に配置したサスペンションクロスメンバに、車両前後方向に延びるリヤマウントブラケットの後部を連結した場合、車両のパワートレイン支持構造は、サスペンションクロスメンバと略同等の車両上下方向の位置で、かつサスペンションクロスメンバよりも車両前方の位置にリヤマウントブラケットを配置することができる。
これにより、車両のパワートレイン支持構造は、車体に対するパワートレインの搭載位置を車両下方側に下げることができる。このため、例えば、前輪駆動と四輪駆動とが設定された車両において、車両のパワートレイン支持構造は、前輪駆動車におけるリヤマウントブラケットとトランスミッションとの連結位置と、四輪駆動車におけるリヤマウントブラケットとトランスファーとの連結位置とを、容易に略同位置にすることができる。
つまり、車両のパワートレイン支持構造は、例えば、前輪駆動と四輪駆動とが設定された車両において、前輪駆動車の全高と、四輪駆動車の全高とを略同一にすることができる。
さらに、車体に対するパワートレインの搭載位置を車両下方側に配置できることで、車両のパワートレイン支持構造は、フロアパネル及びダッシュパネルの車室内側への膨出を抑制するとともに、プロペラシャフトが挿通するフロアトンネルの大型化を抑制することができる。
従って、車両のパワートレイン支持構造は、車体に対するパワートレインの搭載位置を車両下方に下げることができ、トランスファーを備えた場合であっても、車室内への影響を抑制することができる。
また本発明は、前記リヤマウントブラケットの前部と前記トランスファーとを、中間ブラケットを介して連結する構成とし、前記中間ブラケットに、弾性を有するとともに、前記リヤマウントブラケットの前部が連結する前部マウントブッシュを備えたことを特徴とする。
この発明により、車両のパワートレイン支持構造は、トランスファーを作り分けることなく、容易に前部マウントブッシュを介在させることができる。
具体的には、横置きエンジンの車両であっても車種ごとに前部マウントブッシュの大きさなどが異なることがあるため、前部マウントブッシュをトランスファーに一体的に備えた場合、車種ごとにトランスファーケースを作り分ける必要がある。
これに対して、中間ブラケットを設けるとともに、中間ブラケットに前部マウントブッシュを備えたことにより、車両のパワートレイン支持構造は、トランスファーケースを作り分けることなく、車種ごとに適した前部マウントブッシュを介してトランスファーとリヤマウントブラケットとを連結することができる。
従って、車両のパワートレイン支持構造は、中間ブラケットを介してトランスファーとリヤマウントブラケットとを連結することで、トランスファーを作り分けることなく、容易に前部マウントブッシュを介在させることができる。
またこの発明は、車両の車幅方向に回転軸が位置する横置きエンジン、ドライブシャフトを介して、前記横置きエンジンの出力を前輪に伝達するトランスミッション、及びプロペラシャフトを介して、前記トランスミッションの出力を後輪に伝達するトランスファーで構成したパワートレインと、該パワートレインの後部、及び車体を連結するとともに、前記パワートレインを揺動可能に弾性支持するリヤマウントブラケットとを備えた車両のパワートレイン支持構造であって、前記リヤマウントブラケットの前部を、前記ドライブシャフトの下方で、かつ前記トランスミッションと前記トランスファーとが車幅方向で重合する車両上下方向の位置において、弾性を有する前部マウントブッシュを介して前記トランスファーに連結する構成とし、前記前部マウントブッシュを、前記トランスファーに一体的に備えたことを特徴とする。
この発明により、車両のパワートレイン支持構造は、車体に対するパワートレインの搭載位置を車両下方に下げることができ、トランスファーを備えた場合であっても、車室内への影響を抑制することができる。
さらに、車両のパワートレイン支持構造は、部品点数の増加を抑制するとともに、前部マウントブッシュを介してリヤマウントブラケットとトランスファーとを連結することができる。
この発明の態様として、前記リヤマウントブラケットの後部に、車体に螺合する連結ボルトの挿通を車両上下方向から許容するボルト挿通孔を有するとともに、弾性を有する後部マウントブッシュを備えることができる。
この発明により、車両のパワートレイン支持構造は、車体に対するパワートレインの搭載位置を下げても、車体側との干渉を抑制することができる。
具体的には、例えば、車幅方向から連結ボルトの挿通を許容する後部マウントブッシュを有するリヤマウントブラケットを、サスペンションクロスメンバに連結する場合、サスペンションクロスメンバの上面側にリヤマウントブラケットを支持するメンバ側ブラケットを配置する必要がある。
さらに、略円筒状の後部マウントブッシュの場合、後部マウントブッシュの外径によって、車両上下方向におけるリヤマウントブラケットの長さが長くなり易い。このため、メンバ側ブラケットの高さが高くなり、車体に対するパワートレインの搭載位置を下げると、トランスファーやプロペラシャフトが、メンバ側ブラケットと干渉するおそれがある。
これに対して、車両上下方向から連結ボルトの挿通を許容する後部マウントブッシュをリヤマウントブラケットに備えたことにより、車両のパワートレイン支持構造は、車両上下方向におけるリヤマウントブラケットの長さを短く抑制することができる。
例えば、略円筒状の後部マウントブッシュの場合、後部マウントブッシュにおける径方向の長さに対して、軸方向の長さの方が短くなり易い。このため、車両上下方向から連結ボルトを後部マウントブッシュに挿入するリヤマウントブラケットは、車幅方向から連結ボルトを挿通する場合に比べて、車両上下方向における長さを短く抑制することができる。
これにより、車両のパワートレイン支持構造は、リヤマウントブラケットの後部が連結される連結箇所の高さを、車幅方向から連結ボルトの挿通する場合に比べて低く抑えることができる。
従って、車両のパワートレイン支持構造は、車両上下方向から連結ボルトの挿通を許容する後部マウントブッシュによって、車体に対するパワートレインの搭載位置を下げても、トランスファーやプロペラシャフトなどが車体側と干渉することを防止できる。
またこの発明の態様として、前記ドライブシャフトよりも車両後方で、かつ前記プロペラシャフトよりも車両下方に、車幅方向に延びるクロスメンバと、前記前輪を転舵可能に連結するとともに、前記クロスメンバに固定したステアリングギヤボックスとを備え、前記クロスメンバに、車幅方向に延びるとともに車両下方に凹設した凹溝部を備え、前記ステアリングギヤボックスを、前記クロスメンバの前記凹溝部に配置することができる。
この発明により、車両のパワートレイン支持構造は、車体に対するパワートレインの搭載位置をより車両下方に下げることができる。
具体的には、横置きエンジンを備えた車両において、ステアリングギヤボックスは、パワートレインよりも車両後方に配置されることが多い。このため、車体に対するパワートレインの搭載位置を下げると、例えば、トランスファーの後端やプロペラシャフトと、ステアリングギヤボックスとが干渉するおそれがある。
そこで、クロスメンバに形成した凹溝部に、ステアリングギヤボックスを配置したことにより、車両のパワートレイン支持構造は、車体に対するステアリングギヤボックスの搭載位置を車両下方に下げることができる。つまり、車両のパワートレイン支持構造は、パワートレインとステアリングギヤボックスとが干渉することなく、車体に対するパワートレインの搭載位置をより車両下方に下げることができる。
さらに、例えば、前輪駆動と四輪駆動とが設定された車両において、車両のパワートレイン支持構造は、車体に対するステアリングギヤボックスの搭載位置を、前輪駆動車と四輪駆動車とで略同位置にすることができる。このため、車両のパワートレイン支持構造は、前輪駆動車と四輪駆動車とにおける車体に対するパワートレインの搭載位置の差をより抑制でき、共通部品の割合を増加することができる。
加えて、車体に対するパワートレインの搭載位置、及びステアリングギヤボックスの搭載位置が、前輪駆動車と四輪駆動車とで略同位置になることで、車両のパワートレイン支持構造は、例えば、足回りにおけるジオメトリーを前輪駆動車と四輪駆動車とで共通化することができる。
従って、車両のパワートレイン支持構造は、クロスメンバの凹溝部にステアリングギヤボックスを配置したことにより、車体に対するパワートレインの搭載位置をより車両下方に下げることができるとともに、前輪駆動及び四輪駆動が設定された車両における設計を容易にすることができる
たこの発明の態様として、前記車体に対して前記横置きエンジンを揺動可能に弾性支持するエンジン側マウントブラケットと、前記車体に対して前記トランスミッションを揺動可能に弾性支持するミッション側マウントブラケットとを備え、前記リヤマウントブラケットを、車体における車幅方向の略中央に配置し、前記エンジン側マウントブラケット、及び前記ミッション側マウントブラケットを、前記リヤマウントブラケットの前部に対して車両前方で、かつ車両上方の位置において、前記パワートレインを懸架する構成とすることができる。
上記エンジン側マウントブラケットは、車体側ブラケット、弾性を有する弾性部材、及びエンジン側ブラケットで構成したマウントブラケットなどとすることができる。
上記ミッション側マウントブラケットは、車体側ブラケット、弾性を有する弾性部材、及びミッション側ブラケットで構成したマウントブラケットなどとすることができる。
この発明により、車両のパワートレイン支持構造は、重量物であるパワートレインをバランスよく支持するとともに、車室内への影響を抑制することができる。
具体的には、例えば、前輪駆動と四輪駆動とが設定された車両において、前輪駆動車のパワートレインの重心位置と、四輪駆動車のパワートレインの重心位置とは、構成部品の違いから異なるものとなる。
このため、重心位置に合わせてリヤマウントブラケットを配置すると、前輪駆動車と四輪駆動車とでは、車幅方向におけるリヤマウントブラケットの位置が異なる位置となる。
そこで、リヤマウントブラケットを車幅方向略中央に配置することで、車両のパワートレイン支持構造は、前輪駆動車のパワートレインと、四輪駆動車のパワートレインとを略同位置で支持することができる。
この際、エンジン側マウントブラケット、ミッション側マウントブラケット、及びリヤマウントブラケットを結ぶ仮想線が平面視略三角形を形成しているため、車両のパワートレイン支持構造は、パワートレインをバランスよく支持することができる。
従って、車両のパワートレイン支持構造は、エンジン側マウントブラケット、ミッション側マウントブラケット、及びリヤマウントブラケットでパワートレインを揺動可能に支持することにより、重量物であるパワートレインをバランスよく支持するとともに、車室内への影響を抑制することができる。
本発明により、横置きエンジンを搭載した車両において、トランスファーを備えた場合であっても、車室内への影響を抑制できる車両のパワートレイン支持構造を提供することができる。
車両の構成を説明する説明図。 車両のパワートレインにおける外観を示す平面図。 右側面視におけるパワートレイン支持構造の要部を示す要部右側面図。 底面視におけるパワートレイン支持構造の要部を示す要部底面図。 車両下方から見たパワートレイン支持構造における要部の分解状態を示す分解斜視図。 別の実施形態におけるパワートレイン支持構造の要部を示す要部右側面図。 別の実施形態におけるパワートレイン支持構造の要部を示す要部底面図。 別の実施形態におけるトランスファーを示す右側面図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
まず、本実施形態における車両1のパワートレイン支持構造について、図1から図5を用いて詳しく説明する。
なお、図1は車両1の構成を説明する説明図を示し、図2は車両1のパワートレイン7における外観の平面図を示し、図3は右側面視におけるパワートレイン支持構造の要部右側面図を示し、図4は底面視におけるパワートレイン支持構造の要部底面図を示し、図5は車両下方から見たパワートレイン支持構造における要部の分解斜視図を示している。
また、図中において、矢印Fr及びRrは車両前後方向を示しており、矢印Frは車両前方を示し、矢印Rrは車両後方を示している。さらに、矢印Rh及びLhは車幅方向を示しており、矢印Rhは車両右方向を示し、矢印Lhは車両左方向を示している。加えて、図3中の上方を車両上方とし、図3中の下方を車両下方とする。
車両1は、図1に示すように、車幅方向に沿ってクランク軸が位置するように配置した横置きエンジン10の出力を、ドライブシャフト2を介して前輪3に伝達するとともに、横置きエンジン10の出力をプロペラシャフト4、及びリヤデフ5を介して後輪6に伝達するパワートレイン7を、その前部に配置した、所謂、FFベースの四輪駆動車である。
より詳しくは、車両1の前部は、図2に示すように、ダッシュパネル(図示省略)から車両前方に延びる左右一対のフロントサイドフレーム(図示省略)と、フロントサイドフレームの下方に配置したサブフレーム40との間において、サブフレーム40の後方に固定したステアリングギヤボックス8よりも車両前方に、横置きエンジン10が位置するようにパワートレイン7を配置して構成している。
なお、ステアリングギヤボックス8は、乗員が操作するステアリングホイール(図示省略)と、前輪3とを連結するとともに、ステアリングホイールの操作による入力回転を、車幅方向に延びる略筒状の本体筒部8a(図4参照)に収容された歯車を介して、前輪3の向きを変更する舵取り装置として機能する。
サブフレーム40は、車両前後方向に延びる左右一対の前後メンバ41と、前後メンバ41の前端を車幅方向に連結するフロントクロスメンバ42と、前後メンバ41の後端を車幅方向に連結するとともに、ロアアーム9などの足回り部材が連結されるサスペンションクロスメンバ43とで、平面視略ロ字状に一体的に構成している。
このサスペンションクロスメンバ43は、図3に示すように、車両上方側に位置するアッパパネル44と、車両下方側に位置するロアパネル45とを車両上下方向で重ね合せて接合して一体的に形成している。
より詳しくは、アッパパネル44は、図3に示すように、サスペンションクロスメンバ43における上面を形成する天板部441と、天板部441の後端から車両後方下方へ延設したインナ後壁部442と、天板部441の前端から車両前方下方へ延設したインナ前壁部443と、インナ前壁部443の前端から車両前方へ延設した前方縁部444とで一体形成している。
天板部441には、車両1における車幅方向略中央において、後述するリヤマウントブラケット70を連結する連結ボルト45aの挿通を許容するボルト開口孔(図示省略)と、ステアリングギヤボックス8が配置されるとともに、車幅方向に延びる凹溝部分441aとを、車両前方からこの順番で形成している。
凹溝部分441aは、ステアリングギヤボックス8の本体筒部8aに沿って、車両下方に突出した略凹溝状に形成している。この凹溝部分441aは、ステアリングギヤボックス8における本体筒部8aを配置可能な大きさで形成している。
インナ前壁部443には、後述するリヤマウントブラケット70を車両前方から挿入可能な大きさで開口形成したブラケット挿通孔443aを備えている。
ロアパネル45は、図3に示すように、アッパパネル44の天板部441に対して車両下方で対向するとともに、前方縁部444と当接する底板部451と、底板部451の後端から車両上方に延設したアウタ後壁部452とで一体形成している。
底板部451には、アッパパネル44のボルト開口孔に対して車両下方で対向する位置に、連結ボルト45aの挿通を許容するボルト開口孔(図示省略)を開口形成している。
パワートレイン7は、図1から図3に示すように、車幅方向に沿ってクランク軸が位置するように配置した横置きエンジン10と、横置きエンジン10の出力をドライブシャフト2に出力するトランスミッション20と、トランスミッション20の出力をプロペラシャフト4に出力するトランスファー30とで構成している。
横置きエンジン10は、車両左側に出力軸(クランク軸)が位置するようにして、車両幅方向左側に配置している。
トランスミッション20は、横置きエンジン10に対して車両左側に配置されるとともに、横置きエンジン10の出力軸と略同軸上に入力軸が位置するようにして、横置きエンジン10に締結固定している。このトランスミッション20は、複数の歯車を切替えて入力回転を減速して、入力軸に対して車両後方下方に平行配置した出力軸に出力する。
そして、トランスミッション20の出力軸に連結される左右一対のドライブシャフト2は、トランスミッション20の出力軸に対して略同軸上に配置されている。なお、車両右側の前輪3に連結されるドライブシャフト2は、後述するトランスファー30を介してトランスミッション20の出力軸に連結している。
トランスファー30は、トランスミッション20における車両右側の出力軸と略同軸上に入力軸が位置するように配置するとともに、締結ボルト30aを用いてトランスミッション20の車両右側に締結固定している。
このトランスファー30は、図3に示すように、車両後方に位置するトランスファーケース31と、車両前方に位置するカバー32とで構成される内部空間に、トランスミッション20からの入力が伝達されるリングギヤと、リングギヤと噛合するとともに出力軸であるドライブピニオンを収容保持している。
なお、ドライブピニオンの後端には、プロペラシャフト4のフランジヨーク4aが連結されるコンパニオンフランジ33を装着している。
さらに、トランスファーケース31の下部には、図4及び図5に示すように、車両の前方下方、及び車両後方下方に向けて延設するとともに、後述する中間ブラケット80を支持する一対の支持脚部34を備えている。
この一対の支持脚部34における先端には、車両1の車幅方向略中央に配置した中間ブラケット80と当接するボス部35を、車両右方向へ向けて形成している。このボス部35には、中間ブラケット80を締結する締結ボルト80aが螺合するネジ孔(図示省略)をそれぞれ形成している。
上述したような構成のパワートレイン7は、図2及び図3に示すように、フロントサイドフレームとサブフレーム40との間において、車両右側から車幅方向に沿って配置した右側マウントブラケット50、及び左側マウントブラケット60と、右側マウントブラケット50、及び左側マウントブラケット60よりも車両後方に配置したリヤマウントブラケット70を介して車体側に揺動可能に支持されている。
右側マウントブラケット50は、図2に示すように、横置きエンジン10の車幅方向右側上部と、車両右側のフロントサイドフレームとを揺動可能に連結している。この右側マウントブラケット50は、横置きエンジン10に固定されるエンジン側ブラケット51と、フロントサイドフレームに固定される車体側ブラケット52とを、弾性を有するゴム製のマウントブッシュ(図示省略)を介して連結して構成している。
左側マウントブラケット60は、図2に示すように、トランスミッション20の車幅方向左側上部と、車両左側のフロントサイドフレームとを揺動可能に連結している。この左側マウントブラケット60は、トランスミッション20に固定されるミッション側ブラケット61と、フロントサイドフレームに固定される車体側ブラケット62とを、弾性を有するゴム製のマウントブッシュ(図示省略)を介して連結して構成している。
リヤマウントブラケット70は、図3及び図4に示すように、車両1における車幅方向略中央において、トランスファー30の下部右側面に締結された中間ブラケット80を介して、トランスファー30とサスペンションクロスメンバ43とを揺動可能に連結している。
より詳しくは、リヤマウントブラケット70は、図3から図5に示すように、車幅方向に沿って挿入される連結ボルト70a及びナット70bによって、中間ブラケット80に連結されるブラケット前部71と、車両上下方向に沿って挿入される連結ボルト45a及びナット45bによって、サスペンションクロスメンバ43に連結されるブラケット後部72とを、車両前方からこの順番で接合して一体的に形成している。
なお、リヤマウントブラケット70は、サスペンションクロスメンバ43におけるインナ前壁部443よりも車両前方において、中間ブラケット80と連結するように、ブラケット前部71、及びブラケット後部72を構成している。
ブラケット前部71は、車幅方向に所定間隔を隔てて対面するとともに、中間ブラケット80(後述する前部マウントブッシュ81)を挟持する左右一対の対向板73と、対向板73の上面、及び下面を車幅方向に連結する上下一対の補強板74とで一体的に形成している。
対向板73は、図5に示すように、車両前後方向に長い略矩形の金属平板を折り曲げて形成しており、車幅方向が厚み方向となる対向板本体部73aと、対向板本体部73aの車両上下方向端部から車幅方向外側へ向けて延設した対向板壁部73bとで一体形成している。
さらに、対向板73の対向板本体部73aにおける前端には、連結ボルト70aの挿通を許容するボルト挿通孔73cをそれぞれ開口形成している。
補強板74は、対向板73の対向板壁部73bにおける後端を車幅方向で連結する大きさに形成している。
ブラケット後部72は、図3及び図5に示すように、サスペンションクロスメンバ43に連結した状態において、アッパパネル44とロアパネル45とで挟持される構成であって、車両上下方向を軸方向とする略円筒状の後部マウントブッシュ75と、後部マウントブッシュ75が圧入される金属製のブッシュ支持筒部76とで構成している。
後部マウントブッシュ75は、詳細な図示を省略するが、連結ボルト45aが挿入可能な内径を有する小径管状部材と、小径管状部材よりも大径の大径管状部材と、周面が対面するように同軸上に配置した小径管状部材及び大径管状部材との間に充填した弾性を有する合成ゴムとで構成している。なお、後部マウントブッシュ75における連結ボルト45aの挿通を許容する内部空間を、ボルト挿通孔75aとする。
ブッシュ支持筒部76は、後部マウントブッシュ75の圧入を許容する内径、及び軸方向長さを有する略円筒状に形成している。このブッシュ支持筒部76の外周面には、ブラケット前部71の後端が溶接等によって接合している。
中間ブラケット80は、図3から図5に示すように、車幅方向を軸方向とする略円筒状の前部マウントブッシュ81と、所定の厚みを有するアルミ合金製のブラケット本体82とで構成している。
前部マウントブッシュ81は、詳細な図示を省略するが、連結ボルト70aが挿入可能な内径を有する小径管状部材と、小径管状部材よりも大径の大径管状部材と、周面が対面するように同軸上に配置した小径管状部材及び大径管状部材との間に充填した弾性を有する合成ゴムとで構成している。
ブラケット本体82は、側面視略逆三角形状に形成され、車両前後方向における両端に、トランスファー30のボス部35に螺合する締結ボルト80aの挿通を許容するボルト挿通孔82cを、車幅方向に沿って開口形成している。
さらに、ブラケット本体82には、前部マウントブッシュ81が圧入されるブッシュ開口孔(図示省略)を開口形成している。
このブッシュ開口孔は、車両前後方向におけるドライブシャフト2の位置と略同じ車両前後方向の位置近傍において、トランスミッション20の下端近傍とトランスファー30とが車幅方向で重なり合う車両上下方向の位置近傍に開口形成している。
つまり、トランスファー30とリヤマウントブラケット70との連結位置が、車両前後方向におけるドライブシャフト2の位置であって、かつドライブシャフト2よりも車両下方において、トランスミッション20の下端近傍とトランスファー30とが車幅方向で重なり合う車両上下方向の位置となるように中間ブラケット80を構成している。
一方、車体に対して、トランスファー30とリヤマウントブラケット70と連結位置が、サスペンションクロスメンバ43のインナ前壁部443よりも車両前方で、かつドライブシャフト2の下方の位置となるように、リヤマウントブラケット70、及び中間ブラケット80を構成している。
より詳しくは、底面視におけるトランスミッション20の出力軸に沿った車幅方向の仮想線と、底面視における車両1の車幅方向の仮想中心線とが交差する交点位置において、その交点位置の上方に位置するパワートレイン7の下端近傍が、トランスファー30に対するリヤマウントブラケット70の連結位置となるように、中間ブラケット80を構成している。
さらに、側面視において、トランスミッション20の出力軸から車両下方に延びるTM側仮想線と、サスペンションクロスメンバ43に連結された後部マウントブッシュ75における軸方向の仮想中点から車両前方に延びる車体側仮想線との交点位置が、車体に対するトランスファー30及びリヤマウントブラケット70の連結位置となるように、リヤマウントブラケット70及び中間ブラケット80を構成している。
以上のような構成でパワートレイン7を支持する車両1のパワートレイン支持構造は、横置きエンジン10を搭載した車両1において、トランスファー30を備えた場合であっても、車室内への影響を抑制することができる。
具体的には、ドライブシャフト2の下方において、リヤマウントブラケット70をトランスファー30に連結したことにより、車両1のパワートレイン支持構造は、車体に対するリヤマウントブラケット70の位置を車両前方側に配置することができる。
さらに、トランスミッション20とトランスファー30とが車幅方向で重合する車両上下方向の位置において、ブラケット前部71をトランスファー30に連結することにより、車両1のパワートレイン支持構造は、車体に対するリヤマウントブラケット70の位置を車両下方側に容易に配置することができる。
詳しくは、トランスファー30の後端下方に配置したサスペンションクロスメンバ43に、リヤマウントブラケット70のブラケット後部72を連結したことで、車両1のパワートレイン支持構造は、サスペンションクロスメンバ43と略同等の車両上下方向の位置で、かつサスペンションクロスメンバ43よりも車両前方の位置にリヤマウントブラケット70を配置することができる。
これにより、車両1のパワートレイン支持構造は、車体に対するパワートレイン7の搭載位置を車両下方側に下げることができる。このため、例えば、前輪駆動と四輪駆動とが設定された車両1において、車両1のパワートレイン支持構造は、前輪駆動車におけるリヤマウントブラケットとトランスミッション20との連結位置と、四輪駆動車におけるリヤマウントブラケット70とトランスファー30との連結位置とを、容易に略同位置にすることができる。
つまり、車両1のパワートレイン支持構造は、例えば、前輪駆動と四輪駆動とが設定された車両1において、前輪駆動車の全高と、四輪駆動車の全高とを略同一にすることができる。
さらに、車体に対するパワートレイン7の搭載位置を車両下方側に配置できることで、車両1のパワートレイン支持構造は、フロアパネル及びダッシュパネルの車室内側への膨出を抑制するとともに、プロペラシャフト4が挿通するフロアトンネルの大型化を抑制することができる。
従って、車両1のパワートレイン支持構造は、車体に対するパワートレイン7の搭載位置を車両下方に下げることができ、トランスファー30を備えた場合であっても、車室内への影響を抑制することができる。
また、連結ボルト45aの挿通を車両上下方向から許容するボルト挿通孔75aを有するとともに、弾性を有する後部マウントブッシュ75をブラケット後部72に備えたことにより、車両1のパワートレイン支持構造は、車体に対するパワートレイン7の搭載位置を下げても、車体側との干渉を抑制することができる。
具体的には、例えば、車幅方向から連結ボルトの挿通を許容する後部マウントブッシュを有するリヤマウントブラケットを、サスペンションクロスメンバ43に連結する場合、サスペンションクロスメンバ43の上面側にリヤマウントブラケットを支持するメンバ側ブラケットを配置する必要がある。
さらに、略円筒状の後部マウントブッシュの場合、後部マウントブッシュの外径によって、車両上下方向におけるリヤマウントブラケットの長さが長くなり易い。このため、メンバ側ブラケットの高さが高くなり、車体に対するパワートレイン7の搭載位置を下げると、トランスファー30やプロペラシャフト4が、メンバ側ブラケットと干渉するおそれがある。
これに対して、車両上下方向から連結ボルト45aの挿通を許容する後部マウントブッシュ75をリヤマウントブラケット70に備えたことにより、車両1のパワートレイン支持構造は、車両上下方向におけるリヤマウントブラケット70の長さを短く抑制することができる。
より詳しくは、後部マウントブッシュ75の場合、後部マウントブッシュ75における径方向の長さに対して、軸方向の長さの方が短くなり易い。このため、車両上下方向から連結ボルト45aを後部マウントブッシュ75に挿入するリヤマウントブラケット70は、車幅方向から連結ボルトを挿通する場合に比べて、車両上下方向における長さを短く抑制することができる。
これにより、車両1のパワートレイン支持構造は、リヤマウントブラケット70のブラケット後部72が連結されるサスペンションクロスメンバ43の厚みを、車幅方向から連結ボルト45aの挿通する場合に比べて薄く抑えることができる。
従って、車両1のパワートレイン支持構造は、車両上下方向から連結ボルト45aの挿通を許容する後部マウントブッシュ75によって、車体に対するパワートレイン7の搭載位置を下げても、トランスファー30やプロペラシャフト4などが車体側と干渉することを防止できる。
また、サスペンションクロスメンバ43に凹溝部分441aを備え、ステアリングギヤボックス8を、サスペンションクロスメンバ43の前記凹溝部分441aに配置したことにより、車両1のパワートレイン支持構造は、車体に対するパワートレイン7の搭載位置をより車両下方に下げることができる。
具体的には、横置きエンジン10を備えた車両1において、ステアリングギヤボックス8は、パワートレイン7よりも車両後方に配置されることが多い。このため、車体に対するパワートレイン7の搭載位置を下げると、例えば、トランスファー30の後端やプロペラシャフト4と、ステアリングギヤボックス8とが干渉するおそれがある。
そこで、サスペンションクロスメンバ43に形成した凹溝部分441aに、ステアリングギヤボックス8を配置したことにより、車両1のパワートレイン支持構造は、車体に対するステアリングギヤボックス8の搭載位置を車両下方に下げることができる。つまり、車両1のパワートレイン支持構造は、パワートレイン7とステアリングギヤボックス8とが干渉することなく、車体に対するパワートレイン7の搭載位置をより車両下方に下げることができる。
さらに、例えば、前輪駆動と四輪駆動とが設定された車両1において、車両1のパワートレイン支持構造は、車体に対するステアリングギヤボックス8の搭載位置を、前輪駆動車と四輪駆動車とで略同位置にすることができる。このため、車両1のパワートレイン7支持構造は、前輪駆動車と四輪駆動車とにおける車体に対するパワートレイン7の搭載位置の差をより抑制でき、共通部品の割合を増加することができる。
加えて、車体に対するパワートレイン7の搭載位置、及びステアリングギヤボックス8の搭載位置が、前輪駆動車と四輪駆動車とで略同位置になることで、車両1のパワートレイン支持構造は、例えば、足回りにおけるジオメトリーを前輪駆動車と四輪駆動車とで共通化することができる。
従って、車両1のパワートレイン支持構造は、サスペンションクロスメンバ43の凹溝部分441aにステアリングギヤボックス8を配置したことにより、車体に対するパワートレイン7の搭載位置をより車両下方に下げることができるとともに、前輪駆動及び四輪駆動が設定された車両1における設計を容易にすることができる。
また、ブラケット前部71とトランスファー30とを、中間ブラケット80を介して連結する構成とし、前部マウントブッシュ81を中間ブラケット80に備えたことにより、車両1のパワートレイン支持構造は、トランスファーケース31を作り分けることなく、容易に前部マウントブッシュ81を介在させることができる。
具体的には、横置きエンジン10の車両1であっても車種ごとに前部マウントブッシュ81の大きさなどが異なることがあるため、前部マウントブッシュ81をトランスファー30に一体的に備えた場合、車種ごとにトランスファーケース31を作り分ける必要がある。
これに対して、中間ブラケット80を設けるとともに、中間ブラケット80に前部マウントブッシュ81を備えたことにより、車両1のパワートレイン支持構造は、トランスファーケース31を作り分けることなく、車種ごとに適した前部マウントブッシュ81を介してトランスファー30とリヤマウントブラケット70とを連結することができる。
従って、車両1のパワートレイン支持構造は、中間ブラケット80を介してトランスファー30とリヤマウントブラケット70とを連結することで、トランスファーケース31を作り分けることなく、容易に前部マウントブッシュ81を介在させることができる。
また、横置きエンジン10を揺動可能に弾性支持する右側マウントブラケット50と、トランスミッション20を揺動可能に弾性支持する左側マウントブラケット60とを備え、リヤマウントブラケット70を、車体における車幅方向の略中央に配置し、右側マウントブラケット50、及び左側マウントブラケット60を、ブラケット前部71に対して車両前方で、かつ車両上方の位置において、パワートレイン7を懸架する構成としたことにより、車両1のパワートレイン支持構造は、重量物であるパワートレイン7をバランスよく支持するとともに、車室内への影響を抑制することができる。
具体的には、例えば、前輪駆動と四輪駆動とが設定された車両1において、前輪駆動車のパワートレイン7の重心位置と、四輪駆動車のパワートレイン7の重心位置とは、構成部品の違いから異なるものとなる。
このため、重心位置に合わせてリヤマウントブラケット70を配置すると、前輪駆動車と四輪駆動車とでは、車幅方向におけるリヤマウントブラケット70の位置が異なる位置となる。
そこで、リヤマウントブラケット70を車幅方向略中央に配置することで、車両1のパワートレイン支持構造は、前輪駆動車のパワートレイン7と、四輪駆動車のパワートレイン7とを略同位置で支持することができる。
この際、右側マウントブラケット50、左側マウントブラケット60、及びリヤマウントブラケット70を結ぶ仮想線が平面視略三角形を形成しているため、車両1のパワートレイン支持構造は、パワートレイン7をバランスよく支持することができる。
従って、車両1のパワートレイン支持構造は、右側マウントブラケット50、左側マウントブラケット60、及びリヤマウントブラケット70でパワートレイン7を揺動可能に支持することにより、重量物であるパワートレイン7をバランスよく支持するとともに、車室内への影響を抑制することができる。
なお、上述の実施形態において、ブラケット前部71と、後部マウントブッシュ75を備えたブラケット後部72とでリヤマウントブラケット70を構成したが、これに限定せず、例えば、ブラケット前部、及びブラケット後部にマウントブッシュを備えたトルクロッドであってもよい。
また、リヤマウントブラケット70のブラケット後部72を、サスペンションクロスメンバ43に直接的に連結する構成としたが、これに限定せず、例えば、車体側ブラケットを介してサスペンションクロスメンバ43に連結する構成としてもよい。
また、合成ゴムを充填した前部マウントブッシュ81、及び後部マウントブッシュ75としたが、これに限定せず、液封マウントブッシュなどであってもよい。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のリヤマウントブラケットの前部は、実施形態のブラケット前部71に対応し、
以下同様に、
リヤマウントブラケットの後部は、ブラケット後部72に対応し、
クロスメンバは、サスペンションクロスメンバ43に対応し、
凹溝部は、凹溝部分441aに対応し、
エンジン側マウントブラケットは、右側マウントブラケット50に対応し、
ミッション側マウントブラケットは、左側マウントブラケット60に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、別の実施形態におけるパワートレイン支持構造の要部右側面図を示す図6、パワートレイン支持構造の要部底面図を示す図7、及びトランスファー30の右側面図を示す図8のように、トランスファーケース31の下部から車両前方下方へ延設したブッシュ圧入部36に、前部マウントブッシュ81を圧入する構成としてもよい。
つまり、中間ブラケット80を介すことなく、トランスファー30に一体的に設けた前部マウントブッシュ81に対して、リヤマウントブラケット70を連結する構成としてもよい。
このブッシュ圧入部36は、トランスファー30の前部マウントブッシュ81とリヤマウントブラケット70との連結位置が、上述の実施形態と同等の位置となるように形成している。
このような構成の場合であっても、上述した実施形態と同様に、車両1のパワートレイン支持構造は、横置きエンジン10を搭載した車両1において、トランスファー30を備えた場合であっても、車室内への影響を抑制することができる。
さらに、前部マウントブッシュ81をトランスファー30に一体的に備えたことにより、車両1のパワートレイン支持構造は、部品点数の増加を抑制するとともに、前部マウントブッシュ81を介してリヤマウントブラケット70とトランスファー30とを連結することができる。
1…車両
2…ドライブシャフト
3…前輪
4…プロペラシャフト
6…後輪
7…パワートレイン
8…ステアリングギヤボックス
10…横置きエンジン
20…トランスミッション
30…トランスファー
43…サスペンションクロスメンバ
45a…連結ボルト
50…右側マウントブラケット
60…左側マウントブラケット
70…リヤマウントブラケット
71…ブラケット前部
72…ブラケット後部
75…後部マウントブッシュ
75a…ボルト挿通孔
80…中間ブラケット
81…前部マウントブッシュ
441a…凹溝部分

Claims (5)

  1. 車両の車幅方向に回転軸が位置する横置きエンジン、ドライブシャフトを介して、前記横置きエンジンの出力を前輪に伝達するトランスミッション、及びプロペラシャフトを介して、前記トランスミッションの出力を後輪に伝達するトランスファーで構成したパワートレインと、
    該パワートレインの後部、及び車体を連結するとともに、前記パワートレインを揺動可能に弾性支持するリヤマウントブラケットとを備えた車両のパワートレイン支持構造であって、
    前記リヤマウントブラケットの前部を、
    前記ドライブシャフトの下方で、かつ前記トランスミッションと前記トランスファーとが車幅方向で重合する車両上下方向の位置において、中間ブラケットを介して前記トランスファーに連結する構成とし
    前記中間ブラケットに、
    弾性を有するとともに、前記リヤマウントブラケットの前部が連結する前部マウントブッシュを備えた
    車両のパワートレイン支持構造。
  2. 車両の車幅方向に回転軸が位置する横置きエンジン、ドライブシャフトを介して、前記横置きエンジンの出力を前輪に伝達するトランスミッション、及びプロペラシャフトを介して、前記トランスミッションの出力を後輪に伝達するトランスファーで構成したパワートレインと、
    該パワートレインの後部、及び車体を連結するとともに、前記パワートレインを揺動可能に弾性支持するリヤマウントブラケットとを備えた車両のパワートレイン支持構造であって、
    前記リヤマウントブラケットの前部を、
    前記ドライブシャフトの下方で、かつ前記トランスミッションと前記トランスファーとが車幅方向で重合する車両上下方向の位置において、弾性を有する前部マウントブッシュを介して前記トランスファーに連結する構成とし、
    前記前部マウントブッシュを、
    前記トランスファーに一体的に備えた
    車両のパワートレイン支持構造。
  3. 前記リヤマウントブラケットの後部に、
    車体に螺合する連結ボルトの挿通を車両上下方向から許容するボルト挿通孔を有するとともに、弾性を有する後部マウントブッシュを備えた
    請求項1または請求項2に記載の車両のパワートレイン支持構造。
  4. 前記ドライブシャフトよりも車両後方で、かつ前記プロペラシャフトよりも車両下方に、
    車幅方向に延びるクロスメンバと、
    前記前輪を転舵可能に連結するとともに、前記クロスメンバに固定したステアリングギヤボックスとを備え、
    前記クロスメンバに、
    車幅方向に延びるとともに車両下方に凹設した凹溝部を備え、
    前記ステアリングギヤボックスを、
    前記クロスメンバの前記凹溝部に配置した
    請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の車両のパワートレイン支持構造。
  5. 前記車体に対して前記横置きエンジンを揺動可能に弾性支持するエンジン側マウントブラケットと、
    前記車体に対して前記トランスミッションを揺動可能に弾性支持するミッション側マウントブラケットとを備え、
    前記リヤマウントブラケットを、
    車体における車幅方向の略中央に配置し、
    前記エンジン側マウントブラケット、及び前記ミッション側マウントブラケットを、
    前記リヤマウントブラケットの前部に対して車両前方で、かつ車両上方の位置において、前記パワートレインを懸架する構成とした
    請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の車両のパワートレイン支持構造。
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