JP6156159B2 - 端子台 - Google Patents
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Description
特許文献1の技術では、端子台本体部に対してコイル側端子が配置された側は、電動機を収容したケース部材の内側であるので、ケース部材の内側でボルトを回転させる必要がある。そのため、工具をケース部材の内側に挿入する開口部74がケース部材に備えられており、開口部74を塞ぐ蓋部材70が備えられている。
このように、端子台本体部に対してコイル側端子が配置された側とは反対側において、柱状部を回転させることにより、コイル側端子を接続部材に固定できる。よって、コイル側端子を接続部材に固定するために、端子台のレイアウトの制約条件が増加することを抑制できると共に、部品点数及び作業工数が増加することを抑制できる。
図1は、端子台1が取り付けられた駆動装置の断面図であり、図2は、ケース部材60に取り付けられた状態の端子台1の断面図であり、図3は、端子台1の分解斜視図であり、図4は、蓋部材44が端子台本体部30に取り付けられていない状態で、端子台1を軸第二方向X2に見た側面図であり、図5は、雄ねじ部11を雌ねじ部26に螺合している途中の端子台1の断面図である。
端子台本体部30は、柱状部12が軸方向Xに貫通する柱状部貫通孔31と、軸方向Xに交差する方向に沿ってコイル側端子5が挿入される端子挿入孔37と、端子挿入孔37を挟んで軸方向Xにおける柱状部貫通孔31側とは反対側に設けられ、締結部材25を雄ねじ部11と同軸上に保持する締結部材保持部40と、を備えている。
締結部材保持部40は、締結部材25の軸方向Xの移動を許容しつつ、締結部材25の周方向の回転を規制する回転規制部41を有している。雄ねじ部11が、端子挿入孔37に挿入されたコイル側端子5の端子貫通孔6を貫通して締結部材25の雌ねじ部26に螺合され、コイル側端子5が、柱状部12の先端面13と締結部材25との間に挟まれて固定されている。
本実施形態では、3つの接続部材10が互いに平行な状態で一列に並べられていると共に、3つのコイル側端子5が、3つの接続部材10の配設ピッチと同じピッチで、互いに平行な状態で一列に並べられている。
ここで、3つの接続部材10及びコイル側端子5が、一列に並べられている方向を、配列方向Yと定義する。
本実施形態では、図1、図2及び図5などに示すように、端子台1は、電動機2を収容するケース部材60の開口部61を塞ぐように取り付けられる。そのため、端子台本体部30は、開口部61に取り付けられる取付部45を備えており、開口部61を塞ぐように取り付けられる。なお、本実施形態では、ケース部材60は、車輪に電動機2の駆動力を伝達する変速装置などの動力伝達装置7も収容している。
ケース部材60の液密性を保ち、ケース部材60の内側から外側に、潤滑油などが漏れないように、端子台1にはシール機構が備えられている。
柱状部貫通孔31は、図2に示すように、柱状部12の外周面14に嵌合する嵌合内周面32を備えており、当該嵌合内周面32と柱状部12の外周面14との間にシール部材15が設けられている。柱状部12における後述する大径柱部18の外周面14に、径方向内側に窪む円環状の溝が形成されており、当該円環状の溝に、シール部材15として、弾性部材からなるOリングが嵌め込まれている。
本実施形態では、端子挿入孔37は、図1及び図2に示すように、ケース部材60の内側においてコイル3から延出しているコイル側端子5がそのまま挿入されるように、ケース部材60の内側面63に対して内側(軸第一方向X1側)に配置されている。これに伴い、締結部材保持部40及び柱状部貫通孔31も、ケース部材60の内側面63に対して内側(軸第一方向X1側)に配置されている。このため、端子挿入孔37、締結部材保持部40、及び柱状部貫通孔31が形成されている端子台本体部30の部分(以下、孔形成本体部51と称す)は、ケース部材60の内側面63に対して内側(軸第一方向X1側)に配置されている。端子台本体部30は、ケース部材60の外側面62に取り付けられる取付部45(フランジ部47)から、ケース部材60の内側面63に対して内側に配置される孔形成本体部51まで延出するケース内延出部52を備えている。
ケース内延出部52を設けることにより、コイル3から延出するコイル側端子5のケース部材60の内側における位置や、ケース部材60の壁の厚さに応じて、ケース内延出部52の軸方向Xの延出長さを調節して、これらの配置に適合させることができる。
柱状部12は、図1及び図2に示すように、柱状部貫通孔31に挿入された部分から、取付部45に対して軸第二方向X2側の位置まで、ケース内延出部52の内側を軸第二方向X2に延出している。
柱状部12の軸第二方向X2側の端部には、インバータ70に接続された中間接続部材71(本例では、バスバー)を、接続するための中間接続部17が形成されている。本実施形態では、中間接続部17は、柱状部12の軸第二方向X2側の端面から軸第一方向X1側に延びるボルト挿入孔の内周面にねじ山が形成された雌ねじ部とされている。中間接続部17(雌ねじ部)の中心線は、柱状部12及び雄ねじ部11の軸心と一致している。中間接続部材71の先端部には、ボルト74が貫通する貫通孔72が形成されている。ボルト74は、軸第二方向X2側から貫通孔72に挿入された後、中間接続部17(雌ねじ部)に螺合されて、中間接続部材71を柱状部12に固定する。
図1から図3に示すように、ケース内延出部52と各柱状部12との間に空間が生じるように構成されており、当該空間は、図1及び図2に示すように。柱状部12を流れる電流を検出する電流センサ79の配置空間とされている。電流センサ79は、各柱状部12の周囲を囲むリング状のコアを有するタイプとされている。なお、リング状のコアを有しないコアレス式の電流センサが用いられてもよい。このように、電流センサ79を、ケース部材60の内側と外側とをつなぐ部分に形成した空間に配置して、ケース部材60の外側面62に対して外側(軸第二方向X2側)の空間が電流センサ79の配置のために狭められないようにできる。よって、インバータケース73に覆われたインバータ70の収容空間を小型化できる。なお、インバータケース73は、端子台1及びインバータ70が外部に露出しないように覆うケースであって、ケース部材60に固定される。
図1から図3に示すように、端子台本体部30(孔形成本体部51)は、柱状部12が軸方向Xに貫通する柱状部貫通孔31と、軸方向Xに交差する方向に沿ってコイル側端子5が挿入される端子挿入孔37と、締結部材25を雄ねじ部11と同軸上に保持する締結部材保持部40と、を備えている。
端子挿入孔37は、端子台本体部30を貫通しており、コイル側端子5が挿入される側の反対側も開口している。
本実施形態では、締結部材保持部40の軸第二方向X2側の部分は、締結部材25の円柱状部27が軸方向Xに貫通すると共に嵌合する円柱状の導入孔43を有しており、導入孔43により、締結部材保持部40と端子挿入孔37とが連通する。導入孔43の中心線は、柱状部貫通孔31の中心線と一致している。導入孔43の軸方向長さは、円柱状部27の軸方向長さより短くされている。雄ねじ部11が雌ねじ部26に螺合されると、図5に示す状態から図2に示す状態になり、円柱状部27は、導入孔43を軸第二方向X2に移動して端子挿入孔37の内側に突出し、円柱状部27の軸第二方向X2側の端面が、コイル側端子5に当接する。
雄ねじ部11が雌ねじ部26に螺合されるに従い、図5に示す状態から図2に示す状態になり、面取加工部28は、回転規制部41内を軸第二方向X2に移動する。そして、図2に示すように、円柱状部27の軸第二方向X2側の端面がコイル側端子5に当接し、柱状部12の先端面13との間でコイル側端子5を挟み込んだとき、面取加工部28と導入孔43との段差面との間に隙間が生じるように構成されている。
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
2 :電動機
3 :コイル
4 :コイル導体
5 :コイル側端子
6 :端子貫通孔
10 :接続部材
11 :雄ねじ部
12 :柱状部
13 :先端面
14 :外周面
15 :シール部材(Oリング)
16 :***作部
18 :大径柱部
19 :小径柱部
20 :柱段差面
25 :締結部材
26 :雌ねじ部
27 :円柱状部
28 :面取加工部
30 :端子台本体部
31 :柱状部貫通孔
32 :嵌合内周面
33 :小径孔部
34 :大径孔部
35 :孔段差面
37 :端子挿入孔
40 :締結部材保持部
41 :回転規制部
42 :軸方向移動規制部
43 :導入孔
44 :蓋部材
45 :取付部
46 :シール部材
47 :フランジ部
49 :枠部材
50 :ケース内配置部
51 :孔形成本体部
52 :ケース内延出部
60 :ケース部材
61 :ケース部材の開口部
62 :ケース部材の外側面
63 :ケース部材の内側面
70 :インバータ
71 :中間接続部材
73 :インバータケース
X :軸方向
X1 :軸第一方向
X2 :軸第二方向
Y :配列方向
Claims (6)
- 電動機のコイルを構成するコイル導体に接続された端子であって先端部に端子貫通孔を有するコイル側端子を固定するための端子台であって、
前記コイル側端子の接続先である接続部材と、前記接続部材に前記コイル側端子を固定する締結部材と、前記接続部材及び前記締結部材を保持する端子台本体部と、を備え、
前記接続部材は、柱状に形成され、電流が流れる柱状部と、当該柱状部の先端面から当該柱状部の軸方向に突出するように設けられた雄ねじ部とを備え、
前記締結部材は、前記雄ねじ部に螺合される雌ねじ部を備え、
前記端子台本体部は、前記柱状部が前記軸方向に貫通する柱状部貫通孔と、前記軸方向に交差する方向に沿って前記コイル側端子が挿入される端子挿入孔と、前記端子挿入孔を挟んで前記軸方向における前記柱状部貫通孔側とは反対側に設けられ、前記締結部材を前記雄ねじ部と同軸上に保持する締結部材保持部と、を備え、
前記締結部材保持部は、前記締結部材の前記軸方向の移動を許容しつつ、前記締結部材の周方向の回転を規制する回転規制部を有し、
前記雄ねじ部が、前記端子挿入孔に挿入された前記コイル側端子の前記端子貫通孔を貫通して前記締結部材の前記雌ねじ部に螺合され、前記コイル側端子が、前記柱状部の前記先端面と前記締結部材との間に挟まれて固定される端子台。 - 前記端子台本体部は、前記電動機を収容するケース部材の開口部に取り付けられる取付部と、前記開口部から挿入されて前記ケース部材の内側に配置されるケース内配置部と、を備え、
少なくとも前記端子挿入孔及び前記締結部材保持部が、前記ケース内配置部に設けられ、
前記接続部材は、前記柱状部貫通孔を貫通する部分に対して前記ケース部材の外側の部分に、前記雄ねじ部を回転させるための工具が嵌合する***作部が形成されている請求項1に記載の端子台。 - 前記柱状部貫通孔は、前記柱状部の外周面に嵌合する嵌合内周面を備え、
前記嵌合内周面と前記柱状部の外周面との間にシール部材が設けられている請求項1又は2に記載の端子台。 - 前記端子台本体部は、前記電動機を収容するケース部材の開口部に取り付けられる取付部を備えると共に、前記開口部を塞ぐように取り付けられ、
前記取付部と前記ケース部材との間に、前記開口部の全周を囲むシール部材が設けられている請求項1から3のいずれか一項に記載の端子台。 - 前記締結部材保持部は、前記締結部材の前記軸方向の移動を一定範囲内に規制する軸方向移動規制部を有する請求項1から4のいずれか一項に記載の端子台。
- 複数の前記接続部材が互いに平行な状態で一列に並べられていると共に、複数の前記コイル側端子が、複数の前記接続部材の配設ピッチと同じピッチで、互いに平行な状態で一列に並べられている請求項1から5のいずれか一項に記載の端子台。
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