JP6155916B2 - 原稿読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、原稿読取装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、原稿の端を精度よく判別することを技術的な課題とした読取装置として、読取位置を通過する原稿に光をあてる光源と、その光源からの光の反射光を受光する受光部と、その光源からの光を受光部に向け反射するような角度分傾斜して配置され、原稿で反射されるよりも多くの光量を原稿がない際に受光部に反射する反射部と、その受光部の光量が反射部からの光量より変化した際に原稿の端と判別する判別部とを備えるよう構成された画像読取装置が知られている(特許文献1)。
また、原稿の読取対象領域に照射する光の光量差を少なくすることを課題とした読取装置として、光源の光が入射する入射面とその入射面から入射した光を第1及び第2の方向へ出射する出射面等を有する導光体と、導光体の入射面に向かって原稿を照射するための光を発する光源と、導光体の第1又は第2の方向の一方から出射した光を原稿に向かって反射する反射板と、導光体の第1又は第2の方向の他方から出射した光と前記反射板で反射した光とによって照射された原稿の画像読取領域からの反射光により原稿の画像を読み取る読取部とを備えた画像読取装置が知られている(特許文献2)。
特開2012−39316号公報 特開2011−71608号公報
この発明は、搬送される原稿を読取窓部に接近させて通過させるよう案内する読取案内部材がその搬送中の原稿の接触により傾いた状態になって当該読取案内部材に設置されている背景反射部材の設置(反射)角度が変動することがあっても、その背景反射部材の設置角度の変動に起因して読み取り画像の背景部に不要な有色部分が発生することを防止できる原稿読取装置及びその読取装置を用いた画像形成装置を提供するものである。
この発明(A1)の原稿読取装置は、
搬送される原稿の情報を読み取る読取窓部と、
前記原稿を前記読取窓部に接近させて通過させるよう案内する読取案内部材と、
前記読取案内部材により案内されて前記読取窓部を通過する原稿に光を照射する光源と、
前記光源からの光を前記読取窓部に導く導光体と、
前記光源からの光により発生する反射光を受光する受光部と、
前記読取案内部材の一部に前記光源からの光を前記受光部に前記読取窓部を通過させてから受光させるよう反射させる角度で配置され、前記原稿が存在しない状態のときに前記原稿で反射される原稿反射光の光量よりも多い光量の反射光を反射する背景反射部材と
を有し、
前記読取案内部材は、前記原稿の搬送方向下流側の後端部が搬送中の原稿が接触したときに持ち上げられて一定の角度まで傾いた状態になり得るよう取り付けられており、
前記導光体は、前記光源からの光を前記背景反射部材に照射させる方向に導いて出射させる出射面を有し、前記出射面の副走査方向における幅が、前記読取案内部材が前記傾いた状態になるときの前記背景反射部材でも前記受光部に受光させるよう反射させ得る光を出射する寸法に設定されていることを特徴とするものである。
また、この発明(B1)の画像形成装置は、上記発明A1の原稿読取装置と、前記原稿読取装置で読み取られた原稿の情報に基づいて画像を形成する画像形成部とを備えているものである。
上記発明A1の原稿読取装置によれば、搬送される原稿を読取窓部に接近させて通過させるよう案内する読取案内部材がその搬送中の原稿の接触により傾いた状態になって当該読取案内部材に設置されている背景反射部材の設置(反射)角度が変動することがあっても、その背景反射部材の設置角度の変動に起因して読み取り画像の背景部に不要な有色部分が発生することを防止できる。
上記発明B1の画像形成装置では、原稿読取装置における読取案内部材が搬送中の原稿の接触により傾いた状態になって当該読取案内部材に設置されている背景反射部材の設置角度が変動することがあっても、その背景反射部材の設置角度の変動に起因して読み取り画像の背景部に不要な有色部分が発生することが防止され、その原稿の読み取り情報に基づく画像の形成を支障なく行うことができる。
実施の形態1に係る原稿読取装置を備えた画像形成装置の要部を示す概略説明図である。 図1の原稿読取装置の内部構造等を示す概略説明図である。 図2の原稿読取装置の一部(読取窓部の周辺部)を拡大して示す概略説明図である。 (a)は読取案内部材(背景反射部材)が静止した状態にあるときを拡大して示す説明図、(b)は読取案内部材(背景反射部材)が傾いた状態にあるときを拡大して示す説明図である。 原稿読取装置による原稿の読み取り情報(読み取り画像)の一例と画像処理領域等の関係と、不要な有色部分が発生した状態の一例を示す平面概念図である。 図3の原稿読取装置の一部における原稿の読み取り動作の一部を示す概略説明図である。 導光体の構成とその作用効果を示す概略説明図である。 第1の出射面の幅が異なる各背景反射部材の設置角度を変更したときの読取高さの値と受光部における読取(受光)可能な範囲をそれぞれ示す図である。 図8に、背景反射部材の設置角度に関する設定範囲及び傾き範囲とそのときの読取高さの変動範囲とを追加して示したときの図である。 背景反射部材の設置角度の変動の有無に対する光の各反射状態及び受光部への各受光状態を概念的に示す概略説明図である。 不要な有色部分が発生する場合の背景反射部材の設置角度を変更したときの読取高さの値と受光部における読取(受光)可能な範囲をそれぞれ示す図である。 試験で適用した原稿読取装置における背景反射部材の設置角度とその読取高さの変動範囲との関係を示す図である。 図12に、図8の内容を重ねて示すとともに、背景反射部材の設置角度に関する傾き範囲と受光不能域を追加して示したときの図である。
以下、この発明を実施するための形態(以下「実施の形態」という)について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係る原稿読取装置1を備えた画像形成装置100を概略的に示している。
<画像形成装置の全体の構成>
実施の形態1に係る画像形成装置100は、原稿9の情報を読み取る原稿読取装置1と、原稿読取装置1で読み取った原稿の情報(読み取り画像)に基づいて画像を記録媒体の一例としての記録紙30に形成する画像形成部2と、画像形成部2に供給する記録紙30を収容するとともに送り出す給紙部3とを備えている。この画像形成装置100では、画像形成部2と給紙部3を本体101の内部に収容した状態で配置する一方で、原稿読取装置1を本体101の上方の位置に所要の空間をあけた状態で配置している。本体101は、その上面部に上記空間を利用した状態で、画像が形成された記録紙30を排出して収容するための排出収容部102を形成している。
原稿読取装置1は、筐体10を有しており、その筐体10の前面側の上部にタッチパネル111と複数の操作ボタン112を有する操作部としてのコントロールパネル110を配置している。タッチパネル111は、ユーザーに操作メニューや警告、メッセージ等を表示する表示部を兼ねるとともに、表示した操作メニューに対する各種設定等の入力情報を受け付けるものである。また、操作ボタン112は、原稿9が複数の異なるサイズを含むものであるときに、ユーザーによって操作入力することができるミックス原稿サイズボタン112aを少なくとも含んでいる。このミックス原稿サイズの入力手段については、操作ボタン112aの形態に代えて、例えばタッチパネル111にミックス原稿サイズを選択するための入力画面を表示する形態の手段としてもよい。
また、原稿読取装置1は、筐体10の上面部に、原稿9を置く光透過性の原稿台11と、その原稿台11を少なくとも覆う状態で筐体10に対して開閉操作できる原稿カバー12とを設けている。原稿カバー12には、原稿9を読取位置まで搬送するとともに読み取り後の原稿9を排出する自動原稿搬送部13と、自動原稿搬送部13により送るべき原稿9を置くための原稿トレイ12aと、自動原稿搬送部13から排出される原稿9を収容するため収容部12bが設けられている。
画像形成部2は、イエロー(Y),マゼンダ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色のトナー像を形成する像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kと、その各像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kで形成されたトナー像を記録紙30に転写するまで中継して搬送する中間転写ユニット26と、中間転写ユニット26から記録紙30に転写したトナー像を定着する定着ユニット27とを備えている。
4つの像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、使用するトナー(現像剤)の色が異なる点を除けばほぼ共通した電子写真方式を利用した構成からなるものである。すなわち、各像形成ユニット20はいずれも、矢印で示す方向に回転駆動する感光ドラム21と、感光ドラム21の表面を所要の電位に帯電する帯電装置22と、感光ドラム21の表面に画像情報に基づく露光をして静電潜像を形成する接触式等の露光装置23と、観光ドラム21に形成された静電潜像を対応する色のトナーで現像してトナー像とする現像装置24Y,24M,24C,24Kと、感光ドラム21上のトナー像を中間転写ユニット26(中間転写ベルト26a)に一次転写させる接触式等の一次転写装置25等を備えたものである。露光装置23には、原稿読取装置1で読み取られた原稿9の情報や画像形成装置1の外部等から入力される画像情報に基づいて所要の処理が施された画像信号が入力されるようになっている。
中間転写ユニット26は、各像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの一次転写位置を通過するように周回する無端状の中間転写ベルト26aを使用するものである。中間転写ベルト26aは、駆動ロール26b,従動ロール26c、張力を付与するテンションロール26c等に代表される複数のロールによって回転可能に支持されており、駆動ロール26bにより矢印で示す方向に回転するようになっている。また、中間転写ユニット26には、中間転写ベルト26aを挟んで従動ロール26cと対向する位置に接触式等の二次転写装置26dが配置されている。
定着ユニット27は、筐体27aの内部に、加熱手段にて所要の温度に加熱されて矢印で示す方向に回転駆動するロール形態、ベルト形態等の加熱用回転体28bと、加熱用回転体27bに所要の圧力で接触して回転するロール形態、ベルト形態等の加圧用回転体27cと、定着後の記録紙30を排出収容部102に排出するよう搬送する排出ロール27d等を備えている。
給紙部3は、所要のサイズ、種類等からなる複数枚の記録紙30を積み重ねた状態で収容する引き出し式の収容体31と、その収容体31に収容される記録紙30を1枚ずつ搬送路に送り出すロール方式等の送出装置32等で構成されている。収容体31は、例えば複数(31A,31B)装備され、その各収容体31A,31Bを本体101の上下方向に並べた状態で配置している。給紙部3と像形成部2の二次転写位置(中間転写ベルト26aと二次転写装置26dの間)との間には、給紙部3から送り出された記録紙30を二次転写位置まで搬送する供給搬送路28が配置されている。供給搬送路28は、複数の搬送ロール対28a〜28cと図示しない搬送ガイド材等で構成されている。
<原稿読取装置の構成>
図2は、実施の形態1に係る原稿読取装置1(の内部構造等)を示している。
原稿読取装置1は、原稿カバー12における原稿トレイ12aに置かれたシート状の原稿9を自動原稿搬送部13により収容部12bにむけて搬送する途上で原稿9の情報を移動させながら読み取る原稿移動読取モードと、筐体10の上面における原稿台11に置かれたシート状、冊子状等の原稿9を固定した状態で読み取る原稿固定読取モードとを備えている。そして、この原稿読取装置1では、その2つの読取モード(機能)をユーザーの選択操作により切り替えて利用できるようになっている。ちなみに、図2は、原稿移動読取モードを選択したときの読み取り待機状態を示している。
原稿読取装置1の筐体10の上面部には、原稿固定読取モード時に原稿9を置いてその原稿9の読み取り窓となる原稿台11が配置されている。また、筐体10の上面部のうち原稿台11の一端側であって原稿カバー12の自動原稿搬送部13と対向する位置には、原稿移動読取モード時において自動原稿搬送部13により搬送される原稿9の読み取り窓となる読取窓部14が配置されている。原稿台11と読取窓部14はいずれも、無色透明のガラス板等により構成されている。さらに、筐体10の内部には、上記各読取モード時において原稿9に光を照射する照明ユニット15と、照明ユニット15からの光により発生する反射光を受光する受光部17とが配置されている。図2においては、照明ユニット15から発した光の主な進む経路(光路:光束の中心軸)を二点鎖線で示している。
照明ユニット15は、原稿固定読取モード時に照明ユニット15を移動させて原稿9の読み取りを行うときの直線状の読取方向(副走査方向)に往復移動する稼働型のものである。具体的には、上記副走査方向に対して往復移動するよう支持された第1のキャリッジ(移送体)150に、光を発する光源16と、光源16からの光の一部を原稿9にむけて反射させる反射部材としてのリフレクタ152と、原稿9等からの反射光を受ける第1の鏡面反射板153とを搭載した構成になっている。第1のキャリッジ150は、筐体10の内部において副走査方向に沿って伸びるよう配置されるレール155に案内されて往復移動する。また、リフレクタ152は、光源16から発せられる光の一部が読取位置Prの方向に反射されるように角度及び位置が調整されている。
光源16としては、図2や図3に示すように、複数のLED(Light Emitting Diode)チップ161を基板162上に直線状に並べて配置したライン型のLEDアレイ160と、このLEDアレイ160からの光を読取窓部14に導く導光体4とで主に構成したものを適用している。
LEDアレイ160は、そのライン方向(LEDチップの直線状に並ぶ方向)が、原稿移動読取モード時における原稿9の搬送方向(又は副走査方向)とほぼ直交する方向(主走査方向/図2の紙面の鉛直方向)に沿って延びる状態で配置されている。このため、第1のキャリッジ150も主走査方向に沿って延びる細長い形態の構造物になっている。
一方、導光体4は、図3等に示すように、LEDアレイ160の光の発生側に配置される主走査方向に長い形状のものであり、光透過性部材により主に構成されるものである。実施の形態1における導光体4は、LEDアレイ160の各LEDチップ161からの光(光束)を入射する入射面41と、複数のLEDチップ161から発せられた光の一部を読取位置Pr及び後記の背景反射部材5に直接照射させる方向に導いて出射させる第1の出射面42と、その光の他の一部をリフレクタ152に照射させる方向に導いて出射させる第2の出射面43とを有した多面体の形状に形成されている。また、この導光体4には、入射面41から入射した光を第2の出射面43に向けて反射させる反射面44が形成されている。
この照明ユニット15は、原稿移動読取モード時には読取窓部14の下方となる基準位置(ホームポジション)に移動して停止した状態に保たれ、原稿固定読取モード時には原稿台11の下方となる副走査方向の領域を往復移動するよう制御される。
受光部17は、照明ユニット15から得られる原稿9等からの反射光を結像させて読み取る受光ユニット170と、照明ユニット15から得られる原稿9等からの反射光を反射させて受光ユニット170まで導く反射ユニット175とで構成されている。
受光ユニット170は、原稿カバー12の自動原稿搬送部13が配置された端部とは反対側の端部側となる筐体10の内部位置に配置されており、原稿9等からの反射光を最終的に受光して読み取る固体撮像素子171と、原稿9等からの反射光を結像させて固体撮像素子171に導く結像レンズ172等を備えている。固体撮像素子171としては、入力光をR(赤)、G(緑)、B(青)の色信号を生成する一次元ラインセンサが3列一組で配置された電荷結合素子(CCD)を使用している。この固体撮像素子171は、結像レンズ172で結像されて受光される反射光を上記各色(R,G,B)に分けて光電変換してR,G,Bの色の画像信号を原稿9の読み取り情報(電圧信号)として出力する。
反射ユニット175は、原稿固定読取モード時に照明ユニット15と共に副走査方向に往復移動する稼働型のものである。具体的には、上記副走査方向に対して往復移動するよう支持された第2のキャリッジ(移送体)176に、照明ユニット15の第1の鏡面反射板153からの反射光を受ける第2の鏡面反射板177と、この第2の鏡面反射板177からの反射光を受ける第3の鏡面反射板178とを搭載した構成になっている。第2のキャリッジ176は、筐体10の内部において副走査方向に沿って伸びるよう配置される図示しないレールに案内されて往復移動する。また、照明ユニット15における第1の鏡面反射板153をはじめ、反射ユニット175における第2の鏡面反射板177及び第3の鏡面反射板178は、読取位置Prに原稿9が存在する場合に、原稿9によって反射された原稿反射光(図2における二点鎖線)が受光部17(最終的に固体撮像素子171)に到達するよう角度及び位置等が調整されている。
この反射ユニット175は、原稿移動読取モード時には上記ホームポジションに移動して照明ユニット15と共に停止した状態に保たれ、原稿固定読取モード時には原稿台11の下方となる副走査方向の領域を往復移動するよう制御される。特にその原稿固定読取モード時には、反射ユニット175は、第1の照明ユニット15の副走査方向への移動中、原稿9の読取位置Prから固体撮像素子171までの光路(二点鎖線で示す直線)の長さが変動しないように、第2のキャリッジ176の移動量が第1のキャリッジ150の移動量の半分になるよう構成されている。つまり、照明ユニット15と反射ユニット175は、第1のキャリッジ150及び第2のキャリッジ176の移動量の関係により、受光ユニット170に対して縮小結像光学系を構成している。
自動原稿搬送部13は、原稿トレイ12aから取り込んだ原稿9を、その搬送中の原稿9の情報を読み取る基準となる読取位置Prを通過させた後に収容部12bに排出させるよう搬送する、ほぼU字状の形状に曲がる経路からなる原稿搬送路18を有している。
ここで、読取位置Prは、筐体10の上面部において原稿台11の一端側となる位置に配置される平面長方形の読取窓部14のうち原稿9の搬送方向におけるほぼ中央となる位置に設定されている。読取窓部14は、その平面長方形の長手(長辺)方向が、主走査方向に沿って延びる状態で配置されている。
原稿搬送路18は、原稿トレイ12aに置かれた原稿9を1枚ずつ取り込むロール式等の取り込み機構18aと、取り込み機構18aによって取り込まれた原稿9を読取位置Prまで搬送する第1〜第3の搬送ロール対18b〜18dと、読み取り完了後の原稿9を収容部12bに排出するよう搬送する第1〜第2の排出ロール対18e,18fと、原稿搬送ロール対や排出ロール対により搬送される原稿9の搬送通路(空間)を形成して原稿9を搬送進路に沿って案内する搬送ガイド材18g,18h等で構成されている。第1〜第3の搬送ロール対18b〜18dと第1〜第2の排出ロール対18e,18fは、原稿9を原稿搬送路18内において所要の搬送速度で搬送するよう対応する回転速度で回転駆動するようになっている。また、取り込み機構18aの付近には、原稿トレイ12aにおける原稿9の有無を検知する検知センサSn1が配置されており、また第3の搬送ロール対18dの付近には、搬送される原稿9が通過することを検知する検知センサSn2が配置されている。
また、自動原稿搬送部13は、図2や図3に示されるように、第3の搬送ロール対18dと第1の排出ロール対18eとの間であって読取窓部14と対向する位置に、原稿搬送路18に沿って搬送される途上の原稿9を読取位置Prに案内するとともに読取位置Prを通過した後に排出方向に案内する読取案内部材19が配置されている。また、読取案内部材19には、その読取窓部14と対向する円弧状の下面部の一部に背景反射部材5が設けられている。読取窓部14と原稿台11との間には、読取窓部14を通過した原稿9を第1の排出ロール18eが存在する排出用の原稿搬送路18側に案内するための排出案内部材18jが設けられている。
読取案内部材19は、読取窓部14と対向する下面が基本的に原稿9を案内するための湾曲状の曲面形状で形成されており、その下面の一部に背景反射部材5を配置するための底面(上面)が平面である窪み部19aを設けており、また、その主走査方向に沿う長手方向の両端部に読取窓部14の表面と接触して案内部材全体の姿勢を安定させる脚部19bが設けられている。実施の形態1における読取案内部部材19は、その上面に設けた突起(ボス)19cを、筐体10の固定支持材120に一部(上面部)が固定された弾性支持材121(例えばステンレス鋼線等の材料からなる部材)の取り付け孔に嵌め入れた状態で取り付けられている。
また、この読取案内部材19は、原稿9が搬送されず存在していないときには、図4aに例示するように、その脚部19bが読取窓部14の表面14aに接触することで静止して安定した状態に保たれる。この際、背景反射部材5の読取窓部の表面14aとなす角度θが、その背景反射部材5の設置角度(又は反射角度)になる。一方、この読取案内部材19は、上述した取り付け状態により、原稿9が搬送されているときには、図4bに例示するように、読取案内部材19の原稿の搬送方向Cの下流側となる後端部19dがその搬送中の原稿9の一部が接触したときに持ち上げられて、案内部材19の全体が一定の角度(最大の傾き量)βまで傾いた状態になり得るようになっている。この際、読取案内部材19は、原稿の搬送方向Cの上流側となる前端部19eを支点とした状態で後端部19dが持ち上げられることにより、その案内部材全体が傾いた状態になる。このように読取案内部材19の後端部19dを持ち上げるような原稿9としては、例えば、厚紙の(腰の強い)原稿や、一部(搬送時の先端、後端、側端、内側部など)が反って曲がったように変形している原稿などである。
背景反射部材5は、照明ユニット15の光源16から発する光を、背景反射部材5で反射させて読取位置Prを通過させてから受光部17の受光ユニット170(最終的には固体撮像素子171)に受光させるよう反射させるものである。また、背景反射部材5は、原稿9が存在しない状態のときに原稿9で反射される原稿反射光の光量よりも多い光量の反射光を反射するように設定されているものである。「原稿9が存在しない状態のとき」とは、自動原稿搬送部13により搬送される原稿9が読取窓部14(読取位置Pr)を通過していないときや、原稿9が読取窓部14を通過している際に原稿9が実際に存在していない状態(背景部)になるときをいう。実施の形態1における背景反射部材5は、読取案内部材19の下面部の一部に形成した窪み部19aの平面部に、フィルム状の鏡面反射部材(アルミニウムの蒸着フィルムなど)を貼り付けることで構成されている。また、背景反射部材5は、主走査方向に延びる細長い帯状の平面形状である。
さらに、原稿読取装置1は、背景反射部材5から反射される背景反射光の光量と原稿9から反射される原稿反射光の光量の差(光量差)を利用して、受光部17で受光される背景反射光及び原稿反射光の読み取り情報から、原稿9の端部及びサイズを自動的に検出する機能と原稿9の搬送時の傾き量を検出する機能を有している。これらの機能は、原稿読取装置1の図示しない読み取り画像処理部で行われる。
すなわち、原稿9の端部の検出機能については、背景反射部材5の背景反射光の光量は上述した通りそもそも原稿9が存在しない状態のときに原稿反射光の光量よりも多い光量に設定されているのに対し、原稿9の原稿反射光は原稿9の表面が紙の繊維等に起因する微細な凹凸等の存在により光を乱反射しやすいので、原稿反射光の光量が背景反射光の光量よりも少なくなる関係が成立し、この結果、原稿9からの反射光量に基づいて読取位置Prにおける原稿9の有無(つまりは先端と後端)を検出することができる。
具体的には、原稿端部の検出機能は、以下のようにして原稿9の搬送方向における先端及び後端を検出するようになっている。まず、読取位置Prに原稿9が存在していない(到達していない)状態から原稿9が存在する(到達した)状態になると、受光部15で受光する反射光が背景反射光から原稿反射光に変化して光量が減ることになるので、これにより原稿9の先端9a(厳密には先端の少なくとも一部)が通過したと判別する。一方、読取位置Prにおいて原稿9が存在している状態から原稿9が存在しない(通過した)状態になると、受光部15で受光する反射光が原稿反射光から背景反射光に変化して光量が増えることになるので、これにより原稿9の後端(厳密には後端の少なくとも一部)が通過したと判別する。
また、原稿9のサイズの検出機能については、原稿9の傾き量の検出と共に行われる。図5は、受光部17の固体撮像素子171で読み取られる画像処理領域と原稿の情報(読み取り画像)との関係の一例を模式的に示している。
画像処理領域173iは、原稿9の搬送方向Cとほぼ直交する主走査方向の最大幅Wmが、固体撮像素子171の最大受光幅で規定され、原稿9の搬送方向Cとほぼ平行する副走査方向の長さLが、原稿9の搬送状態に対応して決定される読み取り時間で区切られる。つまり、副走査方向の長さLの読み取り開始は、原稿9の搬送時における先端の通過が検知センサSn2で検知された時点t1であり、その副走査方向の長さLの読み取り終了は、原稿9の搬送時における後端の通過が検知センサSn2で検知されてから所定の時間が経過した後の時点t2となる。図5中の90iは、原稿9の読み取り画像である。この原稿の読み取り画像90iは、原稿9が搬送方向Cに対して角度α(傾き量)だけ傾いた状態で搬送されたときのものを例示している。また、画像処理領域173iのうち原稿の読み取り画像90i以外の部分は、背景反射部材5から反射される背景反射光で構成される背景部の画像50iである。
画像処理領域173iにおいて原稿9の(仮の)先端が前述したように判別されると、その時点t3から判別される先端の情報が集計されて予測の先端Es(の連続した位置及び長さ)が判別される。これにより、原稿9の予測の先端Esにおける一端から他端までの固体撮像素子171の画素の画素数aと、1つの画素あたりの原稿幅方向の長さbとに基づいて、原稿9の搬送方向Cにおける幅サイズLwが演算されて検出される(Lw=a×b)。続いて、この予測の先端Esが判別されると、その予測の先端Esが搬送方向Cに対する傾き角度αが演算されて算出される。また、画像処理領域173iにおいて原稿9の(仮の)後端が判別されると、その時点t4から判別される後端の情報が集計されて予測の後端Ee(の連続した位置及び長さ)が判別される。これにより、原稿9の読み取り画像90iにおける仮の先端の検出時点t3と仮の後端の検出時点t4から原稿9の通過所要時間tsが取得され、この通過所要時間tsと原稿搬送路18における原稿9の搬送速度Vとに基づいて、原稿9の搬送方向Cにおける長さサイズLnが演算されて検出される(Ln=V×ts)。
ちなみに、固体撮像素子171で読み取られる原稿9の読み取り画像90iは、その読み取り画像90iに傾き量(傾き角度α)が存在している場合、その傾きのある読み取り画像90i(データ)を傾き角度αが0となるように回転処理され、これにより傾きのない原稿9の読み取り画像に補正される。この傾き量の補正処理は、電子傾き補正手段として行われる。
<画像形成装置の動作>
次に、画像形成装置100の基本的な動作について、原稿読取装置1の基本動作と画像形成部2の基本動作とに分けて説明する。
はじめに、原稿読取装置1では、ユーザーが原稿9を原稿台11と原稿トレイ12aのいずれか一方に置き、コントロールパネル110のタッチパネル111及び操作ボタン112を操作して原稿読み取りを指示すると、原稿9の読み取り動作が開始する。この際、原稿読み取りの指示を受けると、例えば原稿トレイ12aにおける原稿9の有無を検知する検知センサSn1が原稿9のないことを検知している場合は原稿固定読取モードが自動で選択されるのに対し、検知センサSn1が原稿9のあることを検知している場合は原稿移動読取モードが自動で選択される。
原稿固定読取モードが選択された場合は、照明ユニット15の光源16が発光し始めるとともに、第1のキャリッジ155及び第2のキャリッジ176が駆動することにより照明ユニット15及び反射ユニット175が原稿台11の下方を副走査方向にそれぞれ移動し始める。
これにより、原稿台11に置かれた原稿9は移動する照明ユニット15で照明され、そのときの原稿9の原稿台11と対面する表面で反射した原稿反射光が、第1の鏡面反射153、第2の鏡面反射板177及び第3の鏡面反射板178で順次反射された後に受光部17に受光される。受光部17では、その原稿反射光が結像レンズ172を通して固体撮像素子171に結像され、原稿の読み取り情報として読取画像処理部などに出力される。ちなみに、読取画像処理部では、固体撮像素子171から得られたアナログの画像信号(R,G,B)をサンプリング(標本化)して保持した後に増幅等の処理をしたものを、デジタルの画像データ(R,G,B)にA/D変換する等の処理が行われる。
一方、原稿移動読取モードが選択された場合は、第1のキャリッジ155及び第2のキャリッジ176が駆動することにより照明ユニット15及び反射ユニット175が読取窓部14の下方となるホームポジションに移動して停止するとともに、照明ユニット15の光源16が発光し始める。照明ユニット15の光源16から発せられた光は、その一部が読取窓部14における読取位置Prを直接照射し、他の一部がリフレクタ152で反射されて読取窓部14における読取位置Prを照射する。これに併せて、自動原稿搬送部13が駆動して原稿トレイ12aに置かれた原稿9を1枚ずつ原稿搬送路18を通して読取窓部14における読取位置Prを通過させるよう搬送する。
これにより、図2や図6に例示するように、読取窓部14における読取位置Prを通過する原稿9はホームポジションに停止している照明ユニット15で照明され、そのときの原稿9の読取位置Prを通過する表面部分で反射した原稿反射光が、第1の鏡面反射板153、第2の鏡面反射板177及び第3の鏡面反射板178で順次反射された後に受光部17に継続して受光される。受光部17では、その原稿反射光が結像レンズ172を通して固体撮像素子171に結像され、原稿の読み取り情報として読み取り画像処理部などに出力される。その後、読取窓部14を通過した原稿9は、原稿搬送路18を通して収容部12bに順次排出されて収容される。
また、原稿読取装置1では、原稿移動読取モードにおいて原稿の読み取り指示の際にミックス原稿サイズボタン112aが選択されている場合、図示しない読み取り画像処理部において前述した原稿9の端部及びサイズの検知や傾き量の検知が実行される。この際、原稿トレイ12aから自動原稿搬送部13により搬送される原稿9の1枚ごとに、その原稿の端部及びサイズや傾き量が検知される。また、その傾き量が存在する場合には、原稿9の読み取り情報について前述した電子傾き補正が行われる。
次に、画像形成部2では、原稿読取装置1から受信した原稿9の読み取り情報に基づいて以下の画像形成動作が行われる。
まず、画像形成部2の図示しない画像処理部において、原稿読取装置1から受信した読み取り情報がY,M,C,Kの各色の画像信号に変調された後、対応する像形成ユニット20(Y,M,C,K)の各露光装置23に送信される。そして、各像形成ユニット20(Y,M,C,K)では、矢印で示す方向に回転し始める感光ドラム21が帯電装置22で所要の電位に帯電された後に、その帯電された感光ドラム21の表面に露光装置23からの画像信号に基づく露光により所要の電位からなる静電潜像が形成される。
次いで、この感光ドラム21に形成された静電潜像は、対応する現像装置24(Y,M,C,K)により現像されて所要の色のトナー像となる。続いて、像形成ユニット20(Y,M,C,K)の各感光ドラム21に形成されたトナー像は、中間転写ユニット26における矢印で示す方向に回転する中間転写ベルト26aに一次転写装置25により一次転写された後、中間転写ベルト26aにより二次転写装置26dと対向する二次転写位置まで搬送される。
一方、給紙部3では、上記画像形成部2のトナー像の二次転写動作に合わせて、複数の収容体31A,31Bの1つに収容されている所要のサイズ等からなる記録紙30が送り出され、供給搬送路28を通して画像形成部2の二次転写位置まで搬送される。そして、その二次転写位置において中間転写ベルト26a上のトナー像が二次転写装置26dにより記録紙30に二次転写される。
その後、トナー像が二次転写された記録紙30は、定着ユニット27に導入されてトナー像が記録紙30に定着された後、排出収容部102に排出される。これにより、記録紙30の片面にトナーで構成される所要の画像が形成される。以上の画像形成に関する動作は、原稿9の枚数や画像形成枚数に応じた分だけ同様に繰り返される。
<原稿読取装置の詳細な構成>
ところで、この原稿読取装置1においては、原稿移動読取モードによる原稿9の読み取りを行う際、前述したように原稿9の一部が読取案内部材19の後端部19d等に接触することによりその後端部19dを一時的に持ち上げて案内部材全体を一定の角度βまで傾けた状態にすることがあり、その結果、読取案内部材19に配置されている背景反射部材5の設置(反射)角度θも一時的に変動することがある(図4b)。この場合、原稿読取装置1では、その背景反射部材5の設置角度θの変動に起因した以下の読み取り不良が発生することがある。
すなわち、このときの原稿9の読み取り情報では、図5に例示するように、その読み取り画像90i以外となる背景部50iに、白以外の有色に色づいた線状の不要な有色部分95が発生することがある。この不要な有色部分95は、原稿9の読み取り途中の位置(換言すれば読み取り画像90iの左右外側になる部分の一部)であって、原稿9の読み取り時の主走査方向(原稿9の搬送方向Cとほぼ直交する方向)に延びた状態で存在するように発生する。
本発明者らの研究によれば、この不要な有色部分95の発生は、主に以下の理由によるものであることが判明した。まず、図10に例示するように、背景反射部材5の設置角度θが上記の事情により一時的に変動(θ→θn)すると、その変動したときの背景反射部材5から反射される背景反射光BHnが、正常な背景反射部材5から反射される背景反射光BHと異なる角度に正反射されるので受光部17における固体撮像素子171(受光面171a)に入射しなくなる。これにより、そのときの読み取り情報の背景部50iにおける該当部分については、その受光した光量が正常な背景反射光BHの本来の光量よりも大幅に減少することになるので、諧調判定により背景部(白色部分)ではなく白色以外の有色の部分であると認識されてしまうことが判明した。そして、この不要な有色部分95が発生した場合には、読み取り画像処理部において前述した原稿端部の検出機能により、かかる線状の不要な有色部分95を原稿9の端部であると誤って検出することがある。また、その誤検出をした場合には、原稿9の傾き量を正確に検出することができず、誤った傾き量の補正をしてしまう等の不具合を誘発することがあった。図10における点線は、背景反射部材5や鏡面反射板153における各反射面に対する垂線を示している。
そこで、実施の形態1に係る原稿読取装置1では、図7に例示するように、導光体4における第1の出射面42の副走査方向における幅Eを、搬送中の原稿9の接触により読取案内部材19が傾き角度βだけ傾いた状態になるときの背景反射部材5nでも受光部17(固体撮像素子171の受光面171a)に受光させるよう反射させ得る光SHxを出射することが可能な寸法に設定している。
実施の形態1では、導光体4における第1の出射面42の幅Eについて、従前の導光体4の出射面(42)の幅Eに比べて相対的に広げることで対応している。より具体的には、導光体4においては、第1の出射面42の幅Eを広げる一方で、第2の出射面43の出射面幅(図7におけるほぼ縦方向の寸法)を少し狭くするという寸法の調整をした。このため、第1の出射面42の幅Eは、第2の出射面43に近い側の端部を延長させて広げるという寸法の調整をした結果になっている。なお、第1の出射面42の幅Eについては、この調整の仕方に限定されず、例えば、第2の出射面43の出射面幅を変更せずに、第1の出射面42における第2の出射面43から遠い側の端部を延長(延設)させて広げるという寸法の調整をして対応しても構わない。
これにより、原稿読取装置1では、読取案内部材19が一時的に傾き角度βだけ傾いた状態になって背景反射部材5nも設置角度θから同じ傾き角度βだけ傾いた状態になっても、導光体4の幅Eに設定された第1出射面42から出射する光の一部SHxが、その傾いた状態にある背景反射部材5nで正反射してから受光部17に受光されるようになる。そして、そのときの読み取り部分については、その受光した光量が正常な背景反射光BHの本来の光量とほぼ同じ(僅かに減少した程度の)光量となるので、諧調判定により背景部(白色部分)として正常に認識されるようになり、これまでのような有色部分95として認識及び発生することがなくなる。また、このことにより読み取り画像処理部では、前述した原稿端部の検出機能により原稿9の読み取り中において背景部に原稿9の端部が存在すると誤って検出することもなく、前記したような不具合が誘発されるおそれもなくなる。
そして、本発明者らは、更に研究を重ねた結果、以下の事実があることが判明した。
はじめに、従来においては、図10に示されるように、背景反射部材5の設置角度θが読取案内部材19の一時的な傾き状態により変動(θ→θn:θ<θn)した場合、導光体4における第1の出射面42から出射される光源16の光(光束の中心軸)が各背景反射部材5,5nに達して反射される位置と読取窓部14のガラス板表面との距離(読取高さ:Rh)について比べると、設置角度θが変動した場合における読取高さRhbがその変動する前における読取高さRhaよりも高くなる(Rhb>Rha)。つまり、背景反射部材5の設置角度θが読取案内部材19の傾きにより大きい設置角度(θn)に変動すると、そのときの読取高さRhが高い値(Rhb)になる。
また、それと同時に、背景反射部材5の設置角度θが大きな値に変動すると、導光体4における第1の出射面42から出射される光源16の光が、背景反射部材5nで反射されたときに第1の鏡面反射板153に対して大幅に異なる角度で入射され、その後も異なった角度で反射されて受光部17まで導かれることになる。
したがって、背景反射部材5の設置角度θがある一定以上の角度を超えて大きく変動したときには、その背景反射部材5nにおける読取高さRhが高くなり、また、その背景反射部材5nから反射される背景反射光BHnが図10に例示するように受光部17における固体撮像素子171の受光面171aに入射されなくなる。
この知見より、背景反射部材5の設置角度θを変更したときの読取高さRhと受光部17における固体撮像素子171(受光面171a)での読取(受光)可能な範囲との関係を調べたところ、図11に示す結果が得られた。
この試験で適用した原稿読取装置1では、導光体4としてはアクリル系樹脂を用いて形成し、第1の出射面42における幅Eを4mmに設定したものを使用した。固体撮像素子171としては、その受光面171aの幅Eと対応する寸法が0.42mmのものを使用した。
また、読取案内部材19として、その傾き角度βの最大値が2.5°であるものを使用した。この傾き角度βの最大値は、読取窓部14のガラス板表面からの後端部19dの浮き量に換算すると、0.28mmになる。
さらに、背景反射部材5としては、粗面加工したアルミニウムフィルムからなり、副走査方向における幅寸法が5.4mmのものを使用した。
図11に示す結果から、背景反射部材5の設置角度θが大きくなるにつれて、固体撮像素子171による読み取り(受光)が可能になるときの読取高さRhの範囲(直線で示す最大値)は、次第に小さい値になることがわかる。
一方、この試験で適用した原稿読取装置1では、背景反射部材5について、その設置角度θが13〜15°の設定範囲(公差範囲)に納まるよう上記読取案内部材19に配置した場合、背景反射部材5における読取高さRhが、設置(反射)角度θ以外の部品のバラツキ(個体差)という要因により、図12に示すような範囲(二本の傾斜する直線で囲まれる範囲)で変動する。図12中に黒丸で示す中心値は、読取案内部材19が搬送中の原稿9の接触により傾いた状態にならない場合(静的な状態にある場合)、背景反射部材5の設置角度θの範囲を示す2本の直線と、読取高さRhの変動範囲を示す2本の傾斜直線とで囲まれる範囲(横長の平行四辺形で示す領域)内において中心になる部分である。
さらに、この原稿読取装置1では、読取案内部材19が搬送中の原稿9の接触により傾いた状態にならず静的な状態にある場合、図13に示すように図12に図11の内容を重ねて示すと、図12で示した上記範囲(横長の平行四辺形で示す領域)が図11で示した読取可能な読取高さRhの範囲を示す領域内に含まれる関係になるので、その図12に示した上記範囲は、いわば読取案内部材19(背景反射部材5)が静的な状態にあるときの実質的な読取可能な範囲になる。
また、この原稿読取装置1においては、読取案内部材19が上記最大の傾き角度β(2.5°)まで傾くように取り付けられているため、その読取案内部材19に配置されている背景反射部材5の設置角度θが、図13に示すように13〜15°の設定範囲から15.5〜17.5°の傾き範囲まで変動し得ることになる。この場合、背景反射部材5の設置角度θが15.5〜17.5°の傾き範囲にあるときの読取高さ変動範囲の一部に、図13に例示するような読取可能な範囲から逸脱する領域(受光不能域)が発生するのである。
以上のことから、このような原稿読取装置1では、背景反射部材5の設置角度θが最大の傾き範囲になった場合、その読取高さRhの変動も考慮すると、受光不能域が発生することがあり、このときに読み取り情報のなかに前述した不要な有色部分95が発生することになる。
これに対し、実施の形態1では、上記不要な有色部分95が発生することを防止するため、前述した通り導光体4における第1の出射面42の幅Eについて従前の導光体4の出射面(42)の幅Eに比べて相対的に広げるという構成を採用している。
図8は、導光体4における第1の出射面42の幅Eを「5mm」及び「6mm」とした場合に、背景反射部材5の設置角度θを変更したときの読取高さRhと受光部17における固体撮像素子171(受光面171a)での読取可能な範囲との関係をそれぞれ調べた結果について示している。
図8に示す結果からは、導光体4における第1の出射面42の幅Eを広げるにつれて、背景反射部材5の設置角度θが変動した場合でも、読取可能な(読取高さの)範囲が増える傾向にあることがわかる。
そして、この図8の結果に図12の内容を重ねて示すと、図9に示す結果が得られる。図9に示す結果からは、導光体4における第1の出射面42の幅Eを「4mm」から「5mm」に広げることにより、図13において示していた受光(読取)不能域が発生しなくなることがわかる。また、その出射面42の幅Eを「4mm」から「6mm」まで広げた場合は、受光(読取)不能域が更に確実に発生しなくなることがわかる。
以上のことから、導光体4における第1の出射面42の幅Eを広げるという構成を採用した原稿読取装置1では、背景反射部材5の設置角度θが最大の傾き範囲になった場合、その読取高さRhの変動を考慮したとしても、受光不能域が発生することがなくなり、このときの読み取り情報のなかにも前述したごとき不要な有色部分95が発生することがなくなる。
[他の実施形態]
実施の形態1では、導光体4として、図7に示すような入射面41、第1の出射面42、第2の出射面4及び反射面44を有する形状のもの適用した場合を例示したが、導光体4としては、この他にも、例えば、図7に示す方向から見たときの側面(断面)形状が長方形(入射面41と第1の出射面42を有する形状)等の形状からなるものを適用することも可能である。
また、実施の形態1では、原稿読取装置1における光源16として点光源でもあるライン型のLEDアレイを適用する場合を例示したが、その光源16としては他の種類の光源(例えば、冷陰極蛍光管ランプ(CCFL)、キセノンランプ(Xeランプ)、ハロゲンランプなど)を適用しても構わない。
また、実施の形態1では、原稿読取装置1における背面反射部材5として読取案内部材19の一部にフィルム状の反射部材を貼り付けて構成する場合を示したが、この他にも、背面反射部材5としては、例えば、読取案内部材19の読取窓部14と対向する下面の一部に背面反射部材5として要求される反射特性を有する反射面部を直接形成して構成するようにしてもよい。
さらに、実施の形態1では、原稿読取装置1を画像形成装置100と組み合わせて使用する場合を例示したが、原稿読取装置1については、この他にも、例えば原稿読取装置1を単独で(スキャナーとして)使用するように構成したり、あるいは、原稿読取装置1をファクシミリの原稿読取手段として機能させるよう構成してもよい。
この他、画像形成装置100については、画像読取装置1で読み取った原稿の情報に基づく画像の形成が可能なものであればよく、その像形成部の画像形成方式、中間転写方式の構成や有無等については特に限定されない。画像形成方式としては、例えば、インクジェット記録方式等も可能である。
1 …原稿読取装置
2 …画像形成部
4 …導光体
5 …背景反射部材
5n…傾いた状態になるときの背景反射部材
9 …原稿
14…読取窓部
16…光源
17…受光部
19…読取案内部材
19a…窪み部(読取案内部材の一部)
19d…読取案内部材の後端部
42…第1の出射面
100…画像形成装置
E …第1の出射面の副走査方向における幅

Claims (2)

  1. 搬送される原稿の情報を読み取る読取窓部と、
    前記原稿を前記読取窓部に接近させて通過させるよう案内する読取案内部材と、
    前記読取案内部材により案内されて前記読取窓部を通過する原稿に光を照射する光源と、
    前記光源からの光を前記読取窓部に導く導光体と、
    前記光源からの光により発生する反射光を受光する受光部と、
    前記読取案内部材の一部に前記光源からの光を前記受光部に前記読取窓部を通過させてから受光させるよう反射させる角度で配置され、前記原稿が存在しない状態のときに前記原稿で反射される原稿反射光の光量よりも多い光量の反射光を反射する背景反射部材と
    を有し、
    前記読取案内部材は、前記原稿の搬送方向下流側の後端部が搬送中の原稿が接触したときに持ち上げられて一定の角度まで傾いた状態になり得るよう取り付けられており、
    前記導光体は、前記光源からの光を前記背景反射部材に照射させる方向に導いて出射させる出射面を有し、前記出射面の副走査方向における幅が、前記読取案内部材が前記傾いた状態になるときの前記背景反射部材でも前記受光部に受光させるよう反射させ得る光を出射する寸法に設定されている原稿読取装置。
  2. 請求項1に記載の原稿読取装置と、
    前記原稿読取装置で読み取られた原稿の情報に基づいて画像を形成する画像形成部と
    を備えている画像形成装置。
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