JP6151887B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、特定条件の下で視認される潜像画像を生成する画像形成装置に関する。
近年、画像読取及び画像形成により画像の複写を行う画像形成装置の機能が向上し、画像の複写精度が向上しており、書類などの原稿画像を容易且つ高精度に複写することができる。このような高機能の画像形成装置では、例えば複写が禁止されるべき書類などを複写して不正な複写物を容易に作成することができ、原本と見分けがつかない高精度な複写物を得ることができる。そこで、原稿画像の不正な複写を防止するために、複写を禁止すべき原稿画像に対して、複写防止パターン又は透かし文字等を合成する技術が実現されている。
特許文献1においては、基材に本人を特定する情報を可視インキで印刷すると共に、この本人特定情報を符号化した情報を、可視光波長領域では吸収がなく赤外光波長領域のみ吸収する赤外吸収インキで印刷した身分証明証が提案されている。例えば本人特定情報として顔写真画像を印刷し、符号化情報として2次元コードを印刷する。これにより身分証明証の偽造を防止できる。
特許文献2においては、基材上に第1の網点領域及び第2の網点領域が複数配置されて可視画像が形成され、第1の網点領域は赤外吸収特性を含まない色材を用いて構成された領域を有し、第2の網点領域は赤外吸収特性を含む色材を用いて構成された第2aの網点領域及び赤外吸収特性を含まない色材を用いて構成された第2bの網点領域を有し、第2aの網点領域によって潜像画像が形成された網点印刷物が提案されている。
特開2000−309154号公報 特許第4214262号
しかしながら特許文献1に記載の技術は、可視光波長領域では吸収がなく赤外光波長領域のみ吸収する赤外吸収インキを用いて符号化情報を印刷する必要があるため、このような赤外吸収インキを扱う特別な画像形成装置が必要である。よってこの技術を一般的な画像形成装置に適用することは難しいという問題がある。
特許文献2に記載の技術は、一般的な画像形成装置にて用いられるC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(ブラック)の基本4色のインキ(又はトナー)のうち、Kインキがカーボンブラックを主体とした黒色顔料で紫外線領域から赤外線領域までの全域に亘る吸収特性を示すのに対し、CMYインキを重ね合わせたプロセスブラックが赤外線を吸収しないことを利用したものである。第2aの網点領域をKインキで構成し、他の領域をCMYインキのプロセスブラックで構成することにより、赤外線カメラなどの特殊な装置で印刷物を観察した場合に、Kインキで構成された潜在画像のみを視認することができる。
特許文献2に記載の技術のように、CMYの少なくとも一つを含む第一の色材と、Kの第二の色材との2種の色材を用い、その特性差に基づいて潜像画像を形成する場合、可視光下で潜像画像が視認できないことが求められる。このため、第一の色材の組み合わせを最適化して、第二の色材と等色となるように色制御を行うことが重要である。しかしながら、従来の例えば電子写真方式が採用されたプリンタ、複写機又は複合機等の一般的な画像形成装置では、前述のような色制御が不十分であり、人間が認識できる程度の色差が生じる。このため、赤外線カメラなどの特殊な装置を用いるまでもなく、潜像画像が視認可能となる場合があり、潜像画像としての性能が十分ではないという問題があった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、可視光下での視認性が低い潜像画像を生成することができる画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る画像形成装置は、赤外線を反射する複数の第1色材を含む混色グレー、及び、赤外線を吸収する第2色材を含む単色グレーを用いて、前記混色グレー及び前記単色グレーによる元画像中に、赤外線環境下で視認される前記単色グレーによる潜像画像を含む画像を形成するための画像処理を行う画像処理装置と、該画像処理装置が生成した画像を媒体上に形成する画像形成手段とを備える画像形成装置であって、前記画像処理装置は、前記混色グレー及び前記単色グレーが、可視光下で略等色となるように、前記混色グレーを構成する複数の各第1色材の濃度を決定する決定手段と、前記元画像各画素のC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)の階調値及び前記潜像画像各画素のCMYKの階調値の乗算を行うことにより、前記元画像及び前記潜像画像を合成する合成手段とを有し、前記画像形成手段は、前記決定手段が決定した濃度に基づいて前記第1色材及び前記第2色材を用い、前記合成手段が合成した画像を形成することを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記第1色材の各色の中間調の画像を前記画像形成手段に形成させる処理を行う形成処理手段と、該形成処理手段の処理により前記画像形成手段が形成した媒体を読取手段にて読み取った読取画像を取得する読取画像取得手段とを備え、前記決定手段は、前記読取画像取得手段が取得した読取画像に含まれる各色の中間調に基づいて、各第1色材の濃度を決定するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記第1色材の色毎に入力階調及び出力階調が対応付けられたテーブルと、該テーブルを用いて画像の階調調整を行う調整手段とを備え、前記決定手段は、前記読取画像取得手段が取得した読取画像に含まれる各色の中間調に基づいて、前記混色グレーを構成する各第1色材の混合量が所定混合量となるように、前記テーブルを補正するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、複数の前記第1色材の混合量が異なる複数の前記混色グレーの画像、及び、前記単色グレーの画像を含む画像を前記画像形成手段に形成させる処理を行う形成処理手段と、該形成処理手段の処理により前記画像形成手段が形成した媒体を読取手段にて読み取った読取画像を取得する読取画像取得手段とを備え、前記決定手段は、前記読取画像取得手段が取得した読取画像に含まれる複数の前記混色グレー及び前記単色グレーに基づいて、各第1色材の濃度を決定するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記第1色材の色毎に入力階調及び出力階調が対応付けられたテーブルと、該テーブルを用いて画像の階調調整を行う調整手段とを備え、前記決定手段は、前記読取画像取得手段が取得した読取画像に含まれる各色の中間調に基づいて、前記単色グレーと略等色となる前記混色グレーの各第1色材の混合量を決定し、前記混色グレーを構成する各第1色材の混合量が決定した混合量となるように、前記テーブルを補正するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、複数の前記第1色材の混合量が異なる複数の前記混色グレーの画像、及び、前記単色グレーの画像を含む画像を前記画像形成手段に形成させる処理を行う形成処理手段と、該形成処理手段の処理により前記画像形成手段が形成した画像に基づく前記混色グレーの中間調の選択を受け付ける選択受付手段とを備え、前記決定手段は、前記選択受付手段が受け付けた前記混色グレーの選択に基づいて、各第1色材の濃度を決定するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記第1色材の色毎に入力階調及び出力階調が対応付けられたテーブルと、該テーブルを用いて画像の階調調整を行う調整手段とを備え、前記決定手段は、前記選択受付手段が受け付けた前記混色グレーの選択に基づいて、前記単色グレーと略等色となる前記混色グレーの各第1色材の混合量を決定し、前記混色グレーを構成する各第1色材の混合量が決定した混合量となるように、前記テーブルを補正するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記元画像中に前記潜像画像を含む画像として、前記混色グレー及び前記単色グレーによる網点画像を生成する網点画像生成手段と、該網点画像生成手段が生成した網点画像を他の画像に重畳する重畳手段とを備えることを特徴とする。
本発明においては、赤外線を反射する複数の第1色材(例えばCMYの有彩色の色材)を含む混色グレーと、赤外線を吸収する第2色材(例えばKの無彩色の色材)を含む単色グレーとを用いて、混色グレー及び単色グレーによる基本画像中に、単色グレーによる特定画像を含む画像の形成を行う。また、可視光下で混色グレー及び単色グレーが略等色となるように、混色グレーを構成する第1色材の濃度の決定手段を画像処理装置に設ける。これにより、形成された画像は、可視光下で基本画像が視認され、赤外線環境下で特定画像が視認される。
また、本発明においては、第1色材の各色の中間調が描かれた画像を、プリンタなどの画像形成手段により記録用紙などの媒体に形成し、形成した画像をスキャナなどの読取手段にて読み取る。画像形成手段及び読取手段は、画像処理装置が備えていてもよく、他の装置が備えるものを利用してもよい。また第2色材の単色グレーと略等色なグレーとするための第1色材の各色の混合量は、画像形成手段の特性に応じて定まるため、これを予め測定して記憶しておく。
画像形成のためにテーブルなどを用いて画像の各色の階調を調整する画像処理が行われる。そこで本発明においては、見本の画像を読み取って得られた読取画像に基づいて、予め記憶した所定の混合量となるようにテーブルの補正を行うことによって、混色グレーを構成する各第1色材の濃度決定を行う。
また、本発明においては、複数の第1色材の混合量を変えた混色グレーの中間調と、単色グレーとが描かれた画像を、プリンタなどの画像形成手段により記録用紙などの媒体に形成し、形成した画像をスキャナなどの読取手段にて読み取る。画像形成手段及び読取手段は、画像処理装置が備えていてもよく、他の装置が備えるものを利用してもよい。見本画像の読取により得られた読取画像に基づいて、単色グレーと略等色の混色グレーの中間調を調べることができ、この中間調となる混色グレーにおける第1色材の混合量を調べることにより、単色グレーの階調に対応する第1色材の混合量を決定することができる。
画像形成のためにテーブルなどを用いて画像の各色の階調を調整する画像処理が行われる。そこで本発明においては、見本の画像を読み取って得られた読取画像に基づいて決定した混合量となるようにテーブルの補正を行うことによって、混色グレーを構成する各第1色材の濃度決定を行う。
また、本発明においては、複数の第1色材の混合量を変えた混色グレーの中間調と、単色グレーとが描かれた画像を、プリンタなどの画像形成手段により記録用紙などの媒体に形成する。形成された見本画像をユーザが目視で調べることにより、単色グレーと略等色の混色グレーの中間調を選択することができる。そこでユーザによる混色グレーの中間調の選択を受け付け、この中間調となる混色グレーにおける第1色材の混合量を調べることにより、単色グレーの階調に対応する第1色材の混合量を決定することができる。
画像形成のためにテーブルなどを用いて画像の各色の階調を調整する画像処理が行われる。そこで本発明においては、ユーザの選択に基づいて決定した混合量となるようにテーブルの補正を行うことによって、混色グレーを構成する各第1色材の濃度決定を行う。
また、本発明においては、混色グレー及び単色グレーによる網点画像を生成する。この網点画像は、略等色の混色グレー及び単色グレーによる基本画像中に、単色グレーによる特定画像が埋め込まれた画像である。生成した網点画像と他の画像とを重畳することによって、簡易な方法でセキュリティ用の潜像画像が埋め込まれた画像を生成することができる。
本発明による場合は、単色グレー及び混色グレーを略同色とすることができるため、可視光下での視認性が低い潜像画像を埋め込んだ画像を生成することができる。また見本の画像を形成し、形成した画像の読み取り又は形成した画像に基づくユーザの選択受付を行って、混色グレーを構成する各色の濃度を決定する構成とすることにより、濃度の決定を容易に行うことができ、利便性及び汎用性等の高い画像処理装置又は画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す模式図である。 画像形成装置の構成を示すブロック図である。 画像形成装置による画像形成処理の手順を示すフローチャートである。 潜像画像を説明するための模式図である。 潜像画像を説明するための模式図である。 潜像画像を説明するための模式図である。 潜像画像を説明するための模式図である。 実施の形態1に係る画像形成装置が行う濃度決定処理の手順を示すフローチャートである。 見本画像の一例を示す模式図である。 K−CMY相関テーブルの一例を示す模式図である。 実施の形態2に係る画像形成装置が行う濃度決定処理の手順を示すフローチャートである。 見本画像の一例を示す模式図である。 K−CMY相関テーブルの一例を示す模式図である。 実施の形態2の変形例に係る画像形成装置が行う濃度決定処理の手順を示すフローチャートである。
(実施の形態1)
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す模式図である。本実施の形態に係る画像形成装置1は、ネットワークを介してPC(Personal Computer)などの外部装置から入力された画像データに応じて、シート(記録用紙)などの所定媒体に対して多色又は単色の画像を形成する装置である。画像形成装置1は、露光ユニット11、現像器12a〜12d、感光体ドラム13a〜13d、クリーナユニット14a〜14d、帯電器15a〜15d、中間転写ベルト17及び定着ユニット22等を備えて構成されている。
本実施の形態の画像形成装置1は、カラー画像を色分解して得られる減法混色の3原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)にブラック(K)を加えた4色を用いたカラーの画像形成を行うことができる。このため画像形成装置1は、各色に対応する4つずつの現像器12a〜12d、感光体ドラム13a〜13d、クリーナユニット14a〜14d及び帯電器15a〜15dを備え、これらにより色毎に画像を形成する画像ステーションが構成されている。4つの画像ステーションは、中間転写ベルト17の移動方向(副走査方向)に沿って適長離隔して配置してある。
感光体ドラム13a〜13dは、円筒状をなしており、その軸方向が中間転写ベルト17の移動方向に交差するように、中間転写ベルト17の下側に配置されている。帯電器15a〜15dは、感光体ドラム13a〜13dの表面を所定の電位に帯電させるためのものであり、図示の例では接触型のローラ型帯電器が画像形成装置1に搭載されている。ただし接触型のブラシ型帯電器、又は、チャージャー型の帯電器等を用いてもよい。
露光ユニット11は、レーザ照射部及び反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニットを用いて構成されている。ただし発光素子をアレイ状に並べた例えばEL(Electro Luminescence)又はLED(Light Emitting Diode)書込ヘッド等を用いてもよい。露光ユニット11は、CMYKの各色の画像データによって変調されたレーザビームそれぞれを感光体ドラム13a〜13dに照射する。これにより帯電された感光体ドラム13a〜13dには、入力された画像データに応じて露光され、その表面にCMYKの各色の画像データによる静電潜像が形成される。現像器12a〜12dは、CMYKの各色のトナーを収納しており、静電潜像が形成された感光体ドラム13a〜13dの表面にトナーをそれぞれ供給し、静電潜像をトナー像に顕像化する。クリーニングユニット14a〜14dは、現像及びトナー像の転写後に感光体ドラム13a〜13dの表面に残留したトナーを除去するとともに回収する。
また画像形成装置1は、中間転写ローラ16a〜16d、中間転写ベルト17、駆動ローラ171、従動ローラ172、クリーニングユニット19及び中間転写ベルトテンション機構(図示は省略する)等を備えている。中間転写ローラ16a〜16d、駆動ローラ171、従動ローラ172及び中間転写ベルトテンション機構は、中間転写ベルト17を所定方向(図中の矢印参照)に回転駆動するためのものである。中間転写ベルト17は、感光体ドラム13a〜13dの上方に配置され、駆動ローラ11aと従動ローラ11bとの間に張架されている。中間転写ローラ16a〜16dは、中間転写ベルト17を挟んで各感光体ドラム13a〜13dに対向する位置に、回転可能に支持されている。中間転写ローラ16a〜16dには、感光体ドラム13a〜13dの表面に担持されたトナー像を中間転写ベルト17上に転写するために、トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の転写バイアスが印加される。中間転写ベルト17は、各感光体ドラム13a〜13dに接触するように設けられており、感光体ドラム13a〜13dに形成された各色のトナー像を、中間転写ベルト17の外周面に順次重ねて転写することにより、中間転写ベルト11の外周面にカラーのトナー像が形成される。中間転写ベルト17は、厚さが1100μm〜1150μm程度のフィルムを無端状に形成したものである。
感光体ドラム13a〜13dから中間転写ベルト17へのトナー像の転写は、中間転写ベルト11の内周面に接触する中間転写ローラ16a〜16dにより行われる。中間転写ローラ16a〜16dには、トナー像を転写するための高電圧の転写バイアスが印加されている。中間転写ローラ16a〜16dは、直径が18〜110mm程度の金属製(例えば、ステンレス製)の軸に導電性の弾性材(例えば、EPDM、発泡ウレタン等)を被覆して構成されている。この導電性の弾性材によって、中間転写ベルト17に均一な高電圧を印加することができる。なお中間転写ローラ16a〜16dに代えて、ブラシ状の中間転写部材を用いることもできる。
各感光体ドラム13a〜13dにて各色に応じて顕像化されて静電像は、中間転写ベルト17で積層されることにより入力された画像となる。中間転写ベルト17にて積層された画像は、中間転写ベルト17の回転によって、転写ローラ21との対向位置に搬送され、用紙上に転写される。このとき転写ローラ21は中間転写ベルト17を所定のニップ圧で圧接すると共に、転写ローラ21にはトナーを用紙に転写するための電圧(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。なお、転写ローラ21と中間転写ベルト17とのニップ圧を所定値に維持するために、転写ローラ21又は駆動ローラ171のいずれか一方を硬質材料(金属等)で構成し、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ又は発泡性樹脂ローラ等)で構成することができる。
感光体ドラム13a〜13dとの接触により中間転写ベルト17に付着したトナー、又は、転写ローラ21によって用紙上に転写されず中間転写ベルト17上に残存したトナーは、次工程での混色を防止するために、クリーニングユニット19によって除去及び回収される。クリーニングユニット19は、中間転写ベルト17に接触するクリーニング部材として例えばクリーニングブレードを有している。クリーニング部材が接触する中間転写ベルト17は、反対側から従動ローラ172で支持されている。
トナー像が転写された用紙は、定着ユニット22に導かれ、ヒートローラ24と加圧ローラ25との間を通過して加熱及び加圧を受ける。これによって、用紙に転写されたトナー像は用紙の表面に定着する。トナー像が定着した用紙は、給紙ローラ27cによって排紙トレイ29上に排出される。
また画像形成装置1は、給紙トレイ20、手差トレイ26、排紙トレイ29及び用紙搬送路S等を備えている。給紙トレイ20は、画像形成に使用する用紙を収納しておくためのトレイであり、画像形成装置1の下部に設けられている。排紙トレイ29は、画像形成を行った用紙をフェイスダウンで載置するためのトレイであり、画像形成装置1の上部に設けられている。用紙搬送路Sは、給紙トレイ20に収納されている用紙を転写ローラ21及び定着ユニット22を経由して排紙トレイ29へ送るためのものであり、画像形成装置1内を略垂直方向に配置されている。また用紙搬送路Sには、転写ローラ21、定着ユニット22、レジストローラ23、搬送ローラ27a〜27h、ピックアップローラ28a及び28b等が配置されている。
搬送ローラ27a〜27hは、用紙の搬送を促進及び補助するための小型ローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ28aは、給紙トレイ20の端部に設けられ、給紙トレイ20に収納された用紙を1枚毎に用紙搬送路Sへ供給する呼び込みローラである。レジストローラ23は、用紙搬送路Sを搬送される用紙をいったん保持し、中間転写ベルト17のトナー像の先端と用紙の先端とを合わせるタイミングで、用紙を転写ローラ21へ搬送する機能を有している。
定着ユニット22は、ヒートローラ24及び加圧ローラ25等を有している。ヒートローラ24及び加圧ローラ25は、用紙を挟んで回転するよう構成されている。ヒートローラ24は、図示しない温度検出器により温度が検出され、後述のプリンタコントローラによって所定の定着温度となるように温度制御がなされている。ヒートローラ24は、加圧ローラ25と共に用紙を熱圧着することで、用紙に転写された多色のトナー像を溶融、混合及び圧接し、用紙に対して熱定着させる。
また、画像形成装置1には、予め多数の用紙を収納するための給紙トレイ20が備えられていると共に、ユーザが少数枚の用紙に画像形成を行う際に給紙トレイ20の開閉動作を行わなくてもよいように、少数の用紙を載置する手差トレイ26が備えられている。ピックアップローラ28a又は28bは、給紙トレイ20又は手差トレイ26から用紙を1枚ずつ用紙搬送路Sへ導く。
用紙の片面のみの画像形成を行う場合、給紙トレイ20に収納された用紙はピックアップローラ28aによって給紙され、搬送ローラ27aによってレジストローラ23まで用紙搬送路Sを搬送され、用紙の先端と中間転写ベルト17上のトナー像の先端とを合わせるタイミングで転写ローラ21へ搬送され、用紙にトナー像が転写される。その後、用紙は定着ユニット22を通過することによって未定着のトナーが熱で溶融及び固着され、搬送ローラ27b及び27cを経て排紙トレイ29上に排出される。
また手差トレイ26に載置された用紙はピックアップローラ28bによって給紙され、搬送ローラ27f、27e及び27dを経てレジストローラ23まで用紙搬送路Sを搬送される。これ以降は給紙トレイ20から給紙される用紙と同様の処理がなされ、画像が形成された用紙が排紙トレイ29に排出される。
用紙の両面に画像形成を行う場合、上記の処理により片面の画像形成が終了して定着ユニット22を通過した用紙は、後端が搬送ローラ27cにて停止され、搬送ローラ27cが逆回転することによって搬送ローラ27g、27hが設けられた反転経路に導かれた後、レジストローラ23を経て裏面の画像形成が行われ、排紙トレイ29に排出される。
画像形成装置1が用いるCMYKの4色のトナーは、一般的な処方で製造されるものである。これらのトナーに用いられる色材は、可視光域に吸収・反射特性を持つ有機顔料である。例えばシアン顔料は銅フタロシアニン系の顔料であり、マゼンタ顔料はジメチルキナクリドン系の顔料であり、イエロー顔料はベンズイミダゾロン系の顔料であり、黒顔料はカーボンブラック系の顔料であり、これらはいずれも市販されている一般的な有機材料である。黒顔料は、可視光域のみでなく、赤外線域にも吸収特性を持つ。このため、CMYKの4色のトナーを用いて形成された画像は、赤外線下においてKトナーで形成された部分が視認される。
図2は、画像形成装置1の構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、ネットワークを介してPC2などの外部装置から入力された文字、図形又は写真等の画像データをページ記述言語の形式で受信し、受信した画像データを基に画像形成に用いる実行データを生成して画像形成を行うプリンタなどの装置である。PC2は、スキャナ3が接続され、スキャナ3の読み取り処理によって得られた読取画像を取得すると共に、この読取画像を画像形成装置1へ与えることができる。画像形成装置1は、プリンタコントローラ100、プリントエンジン110及び操作パネル120等を備えて構成されている。プリントエンジン110及び操作パネル120は、プリンタコントローラ100に接続され、プリンタコントローラ100との間でデータの授受を行う。またプリンタコントローラ100には、ネットワークを介してPC2などの外部装置が接続されている。
プリンタコントローラ100は、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、HDD(Hard Disk Drive)103、ネットワークコントローラ104及びビデオコントローラ105等を備えて構成されている。CPU101は、プリンタコントローラ100内の各部の制御処理を行う。RAM102は、外部装置から受信した画像データ、この画像データを基に生成された実行データ及び濃度補正情報等の各種の情報を一時的に記憶する。HDD103は、画像データ、実行データ及びプリントエンジン110の特性(例えば濃度、階調又はドット再現等の特性)データ等を格納する。ネットワークコントローラ104は、ネットワークを介してPC2などの外部装置との間でデータの送受信を行う。ビデオコントローラ105は、プリントエンジン110の動作を制御する。
プリントエンジン110は、画像形成部111、濃度センサ112及び温湿度センサ113等を備えて構成されている。画像形成部111は、用紙に画像を形成する処理を行うものであり、図1に示した各機構の動作を制御する。濃度センサ112及び温湿度センサ113は、画像形成装置1のキャリブレーションを行う際などに用いられる。操作パネル120は、HDD103に保存された画像を形成する指示など、ユーザの指示に係る操作を受け付けてプリンタコントローラ100へ通知する。
図3は、画像形成装置1による画像形成処理の手順を示すフローチャートである。PC2にてユーザが原稿の画像形成指示を行うことによって、PC2のプリンタドライバなどから画像形成装置1への画像入力がなされる。画像形成装置1は、ネットワークコントローラ104にてPC2からの画像データを受信することによって、画像の入力を受け付ける(ステップS1)。このときに入力される画像データは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色で表されるデータである。
次いで画像形成装置1は、入力されたRGBの画像データをCMYKの画像データに変換する色変換処理を行う(ステップS2)。色変換処理では、プリンタコントローラ100のファームウェアに実装したカラーマネージメントモジュールを用いて、ICCプロファイルのカラーテーブルに基づいた色変換演算がCPU101にて実施される。
次いで画像形成装置1は、色変換処理により得られたCMYKの画像データに対して、階調補正処理を行う(ステップS3)。階調補正処理では、例えば出力の階調再現性を重視した低コントラスト化処理などが、HDD103に予め記憶された階調補正テーブルを用いて、CPU101にて実施される。その後、画像形成装置1は、中間調調整処理を行う(ステップS4)。中間調調整処理では、プリントエンジン110の機差バラツキ、経時変化及び環境変化等による各色の変動を補正し、形成される画像が常に一定の状態を保つために行う処理であり、HDD103に予め記憶された中間調テーブルを用いて、CPU101にて実施される。これらの処理は一般的な処理であるため、詳細な処理手順の説明は省略するが、例えば中間調テーブルにCMYKの各色について入力階調−出力階調の対応を記憶しておき、ステップS3の処理後の画像データの階調値を中間テーブルに応じて変換する処理を行うことができる。以上のステップS1〜S4の処理で得られたCMYKの画像データは、RAM102に記憶される。
本実施の形態に係る画像形成装置1は、ユーザが作成した原稿などの元画像に対して、潜像画像を埋め込んだ画像を生成し、生成した画像を形成する機能を備えている。潜像画像の詳細は後述するが、潜像画像は原稿などの画像と共にPC2から入力されるか、又は、HDD103に予め記憶されている。ユーザによって潜像画像の埋め込みが指示された場合、画像形成装置1は、潜像画像についても上記のステップS1〜S4と同様の処理を行う。ただしステップS3の階調補正処理にて用いる階調補正テーブル、及び、ステップS4の中間調調整処理にて用いる中間調テーブルは、潜像画像用のものを用いてよい。ステップS1〜S4の処理で得られたCMYKの潜像画像の画像データは、RAM102に記憶される。
次いで画像形成装置1は、潜像画像の有無を判定し(ステップS5)、潜像画像がある場合(S5:YES)、RAM102から原稿などの元画像と潜像画像とを読み出して画像の合成処理を行う(ステップS6)。画像合成処理では、元画像の指定位置において、元画像の画素と潜像画像の画素との演算処理が行われる。演算処理としては両画素の画素値の乗算を行うことが好適である。画像合成処理を行った後、画像形成装置1は、合成後の画像データをプリントエンジン110の画像形成部111へ与えることにより画像形成を行い(ステップS7)、処理を終了する。また潜像画像がない場合(S5:NO)、画像形成装置1は、合成処理を行わずに、RAM102に記憶されたデータを画像形成部111へ与え、画像形成を行い(ステップS7)、処理を終了する。
なお上記の説明では、図3に示すフローチャートのステップS1〜S6の処理を画像形成装置1が全て行う構成としたが、これに限るものではない。ステップS1〜S6の処理の一部又は全部をPC2にて予め行い、処理済みの画像データを画像形成装置1へ入力し、画像形成を行う構成としてもよい。
図4〜図7は、潜像画像を説明するための模式図である。各図においては、上側に示した画像の一部を拡大した画像を下側に示してある。本実施の形態に係る画像形成装置1が扱う潜像画像は、図4に示すように、グレーの網点の集合で表された網点画像である。なお、図示の網点の形状、サイズ及び配置等は一例であって、これに限るものではない。図示の例は、縦横のサイズ(画素数)が等しい矩形網点を用いている。網点を構成する各画素はグレー(又は黒)であるが、K単色のグレー画素と、CMY混色のグレー画素とが混在している。黒はグレーに包含されるものとする。
図5は、図4に示した網点画像のうち、Kの単色グレー部分を抜き出した画像である。図5に示す画像は、図4に示した画像を赤外線下で視認した場合に得られる画像であり、潜像画像となる。各網点は、一部が単色グレーの画素であってもよく、全部が単色グレーの画素であってもよい。網点に含まれる単色グレーの画素の割合を変化させることによって、面積階調の表現を実現することができる。図5下側に示す例では、画像の色が濃い部分は6つの単色グレー画素による網点で構成され、画像の色が薄い部分は1つの単色グレー画素による網点で構成され、全体として図5上側に示す画像を構成している。単色グレーの網点の形状、サイズ及び配置等も図5に示すものに限らない。
図6は、図4に示した網点画像のうち、CMYの混色グレー部分を抜き出した画像である。網点を構成する各画素は、可視光下において単色グレーと等色となるように決定された混合量で混色されたCMYで構成されている。図6に示す画像は、図4に示した画像から図5に示した画像を差し引いたものに相当するが、赤外線下では赤外線を反射し、画像を視認することはできない。
図7は、図4に示した網点画像を、ユーザが作成した原稿などの画像に重畳した合成画像であり、図3に示したフローチャートのステップS6の処理により得られる画像である。2つの画像の重畳方法はどのような方法であってもよいが、グレーの網点の画素値を保持するためには乗算処理を用いることが好適である。図7に示す合成画像を赤外線下で視認した場合、Kの単色グレーのみが視認され図5に示す画像となる(ただし潜像画像を重畳する元の画像(原稿などの画像)は、Kの単色グレーが用いられておらず、CMYによるカラー又はモノクロの画像であるものとする)。
このように本実施の形態に係る画像形成装置1は、原稿などの画像に対して赤外線下でのみ視認できる潜像画像を重畳した画像を生成し、生成した画像を用紙に形成して出力することができる。形成された画像は、可視光下では原稿などの画像として視認され、赤外線下では潜像画像のみが視認される。ただし可視光下にて潜像画像が視認されないためには、Kの単色グレーとCMYの混色グレーとが可視光下で等色である必要がある。このため画像形成装置1は、混色グレー及び単色グレーが等色となるように、CMYの各色の濃度を適切に決定する必要がある。そこで画像形成装置1は、CMYの各色の濃度を決定する機能を有しており、例えば装置のメンテナンス時又はトナー交換時等に濃度決定を行う。以下、画像形成装置1による混色グレーを構成するCMYの各色の濃度決定処理について説明する。
図8は、実施の形態1に係る画像形成装置1が行う濃度決定処理の手順を示すフローチャートである。画像形成装置1は、混合量を決定するために、CMYKの各色についての見本画像を生成し、生成した見本画像の形成を行う(ステップS21)。図9は、見本画像の一例を示す模式図である。見本画像は予め定められた画像であり、例えばHDD103に画像データが記憶されている。見本画像は、CMYKの各色について、複数の中間調が描かれた画像であり、そのレイアウト及び階調等が予め定められている。図示の見本画像は、CMYKの各色について用紙の水平方向に長い長方形が複数描かれ、各色の階調が水平方向へ徐々に変化するよう各長方形内に色が付されている。各色は、網点面積率を変化させることで中間調が表現されている。なお図示の見本画像は一例であって、これに限るものではない。
ユーザは、見本画像が形成された用紙をスキャナ3にて読み取り、読み取りにより得られた読取画像をPC2からネットワークを介して画像形成装置1へ与える。なお、画像形成装置1がいわゆる複合機のようなスキャナを備える構成である場合には、画像形成装置1が備えるスキャナを用いて見本画像の読み取りを行えばよい。またスキャナ3は読み取りがリニアな特性となるよう予め補正されているものとし、見本画像の各色の階調に応じたRGB値の読取画像が得られる。画像形成装置1は、このようにして与えられた見本画像の読取画像を取得する(ステップS22)。画像形成装置1は、取得した読取画像をRAM102に記憶する。
次いで画像形成装置1は、Kの階調補正処理を行う(ステップS23)。Kの階調補正処理では、予め設定されている見本画像のKの階調と、読み取りにより得られた読取画像のKの階調とを比較し、適切な入力値−出力値の対応を算出する。画像形成装置1は、例えば見本画像に描かれたKの中間調の例えば16点について、入力値−出力値の対応を算出し、残りの点については線形補間などの演算により入力値に対する出力値を算出する。画像形成装置1は、算出したKの入力値−出力値の対応を中間調テーブルとしてHDD103に記憶し、図3のフローチャートのステップS4の中間調調整処理にて用いる。
CMYの混色グレーとKの単色グレーとを等色とするためのCMYの各色の濃度はプリントエンジン110の出力特性に応じて一義的に決まる。そこでKの濃度に対するCMYの混合量の対応関係を予め調べ、K−CMY相関テーブルとしてHDD103に記憶しておく。図10は、K−CMY相関テーブルの一例を示す模式図であり、KとCMYの各色との対応をグラフ化して示したものである。画像形成装置1は、HDD103からK−CMY相関テーブルを読み出す(ステップS24)。
次いで画像形成装置1は、K−CMY相関テーブル及び読取画像に基づいて、CMYの階調補正を行う(ステップS25)。CMYの階調補正では、K−CMY相関テーブルに設定されているCMYの各色の階調と、読取画像のCMYの各色の階調とを比較し、CMYの各色について適切な入力値−出力値の対応を算出する。例えば画像形成装置1は、Kの一階調に対して出力される実際の濃度をステップS23で作成した中間調テーブルから取得することができ、このKの濃度に対応するCMYの各色の濃度をK−CMY相関テーブルから取得することができるため、このようにして取得される濃度が実際の出力となるよう読取画像に基づいてCMYの各色についての入力値−出力値の対応を算出すればよい。画像形成装置1は、例えばCMYの中間調の例えば各16点について、入力値−出力値の対応を算出し、残りの点については線形補間などの演算により入力値に対する出力値を算出する。画像形成装置1は、算出したCMYの各色の入力値−出力値の対応をそれぞれ中間調テーブルとしてHDD103に記憶し、図3のフローチャートのステップS4の中間調調整処理にて用いる。
これらの処理によって、Kの単色グレーに対する混色グレーのCMYの各色の濃度が適切に決定され、得られた中間調テーブルを用いて潜在画像に対する中間調調整処理を行うことによって、Kの単色グレーとCMYの混色グレーとが等色となるようにCMYの濃度が適切に制御される。
以上の構成の画像形成装置1は、CMYKの各色の中間調が描かれた見本画像を形成し、この見本画像を読み取った読取画像を基に、Kの単色グレーとCMYの混色グレーとが可視光下で等色となるようCMYの濃度を決定する構成とすることにより、プリントエンジン110の特性に応じた適切な濃度を決定することができる。これにより、可視光下で視認されることのない潜像画像を含む画像の形成を行うことができる。
なお、本実施の形態においては、画像形成装置1がスキャナを備えない構成としたが、これに限るものではなく、スキャナを備える構成であってよい。また画像形成装置1が色材としてトナーを使用する構成としたが、これに限るものではなく、インクなどのその他の色材を使用して画像形成を行う画像形成装置であってよい。また図8に示した濃度決定処理を画像形成装置1が行う構成としたが、これに限るものではなく、PC2などの他の装置にてこの処理を行い、処理結果を画像形成装置1へ与える構成であってよい。
(実施の形態2)
上述の実施の形態1に係る画像形成装置1は、見本画像をスキャナ3にて読み取った読取画像に基づいて、CMYの濃度を自動的に決定する構成である。これに対して実施の形態2に係る画像形成装置1は、見本画像をユーザが目視にて確認し、その結果を画像形成装置1へ入力することによってCMYの濃度を決定する構成である。
図11は、実施の形態2に係る画像形成装置1が行う濃度決定処理の手順を示すフローチャートである。画像形成装置1は、濃度を決定するために、Kの単色グレーとCMYの混色グレーとが描かれた見本画像を生成し、生成した見本画像の形成を行う(ステップS31)。図12は、見本画像の一例を示す模式図である。見本画像は予め定められた画像であり、例えばHDD103に画像データが記憶されている。見本画像は、Kの単色グレーの1つの階調と、混合量を変化させた複数のCMYの混色グレーとが描かれた画像であり、そのレイアウト及び階調(濃度)等が予め定められている。Kの単色グレーは網点面積率を変えることで階調を表現したものであり、CMYの混色グレーは各色の網点面積率を変えて重ねることにより混合量を変化させて階調を表現したものである。
図示の見本画像は、K=70%の単色グレーに対して、125通りの中間調の混色グレーが描かれている。混色グレーは、単色グレーに近い色となるCMYの混合量を予め算出しておき、算出した混合量を基準に各色の濃度を増減したものである。図示の例では、K=70%の単色グレーに近い混色グレーは、C=77%、M=68%、Y=63%で混合した場合であった。そこでこれらの濃度を基準とし、基準濃度とこの濃度に対する−4%、−2%、+2%、+4%の濃度との5通りを各色について考慮し、5×5×5=125通りの混合量の組み合わせを生成したものである。なお図示の見本画像はK=70%の単色グレーに関するものであるが、同様にしてK=80%、90%、100%等のように異なる条件での見本画像を複数生成する(図示は省略する)。ただし図示の見本画像は一例であってこれに限るものではない。
画像形成装置1のユーザは、用紙に形成された見本画像を目視にて確認し、見本画像中に描かれた1つの単色グレーに対して濃度及び色目等が最も近い混色グレーを選択し、操作パネル120にて選択した混色グレーの濃度を入力する。なおユーザは、複数の見本画像について混色グレーの選択を行う。画像形成装置1は、見本画像に基づくユーザの選択を操作パネル120にて受け付ける(ステップS32)。
次いで画像形成装置1は、受け付けたユーザの選択に基づいて、K−CMY相関テーブルを生成する(ステップS33)。図13は、K−CMY相関テーブルの一例を示す模式図であり、KとCMYの各色との対応をグラフ化して示したものである。本例では、K=70%、80%、90%、100%の4条件について見本画像の生成及び選択の受け付けを行った場合であり、これら4条件以外について画像形成装置1は線形補間などの処理を行って補間する。
その後、画像形成装置1は、K−CMY相関テーブルに基づいてCMYの階調補正を行う(ステップS34)。CMYの階調補正では、K−CMY相関テーブルの対応関係となるように、Kの濃度に対するCMYの各色の濃度を決定し、決定した濃度となるように中間調テーブルの入力値−出力値の対応関係を補正する。画像形成装置1は、補正した中間調テーブルをHDD103に記憶し、以後の中間調調整処理にて用いる。
これらの処理によってCMYの濃度が適切に設定され、得られた中間調テーブルを用いて潜在画像に対する中間調調整処理を行うことによって、Kの単色グレーとCMYの混色グレーとが等色となるようにCMYの濃度が適切に制御される。
以上の構成の実施の形態2に係る画像形成装置1は、見本画像をユーザが目視で確認し、単色グレーに近い混色グレーを選択する構成であるため、スキャナ3を備えない又はスキャナ3を利用できない場合であっても、混色グレーのCMY各色の濃度を決定することができる。
(変形例)
上述の実施の形態2に係る画像形成装置1は、図12に示した見本画像をユーザが目視で確認する構成であるが、これに限るものではなく、この見本画像をスキャナ3にて読みとって、読取画像に基づいて混色グレーの混合量を画像形成装置1が決定する構成であってもよい。図14は、実施の形態2の変形例に係る画像形成装置1が行う濃度決定処理の手順を示すフローチャートである。変形例に係る画像形成装置1は、濃度を決定するために、単色グレーと複数の混色グレーとが描かれた見本画像(図12参照)を生成し、生成した見本画像の形成を行う(ステップS41)。
ユーザは、見本画像が形成された用紙をスキャナ3にて読み取り、読み取りにより得られた読取画像をPC2からネットワークを介して画像形成装置1へ与える。画像形成装置1は、このようにして与えられた見本画像の読取画像を取得する(ステップS42)。次いで画像形成装置は、取得した読取画像に基づいて、Kの単色グレーに近い混色グレーを選択し(ステップS43)、選択した混色グレーのCMYの混合量に基づいてK−CMY相関テーブルを生成する(ステップS44)。その後、画像形成装置1は、K−CMY相関テーブルに基づいてCMYの階調補正を行う(ステップS45)。
このように見本画像をユーザが目視で確認するのではなく、スキャナ3にて読み込む構成であってもよく、画像形成装置1がスキャナを搭載している場合には、変形例の構成が好適である。
なお、実施の形態2に係る画像形成装置1のその他の構成は、実施の形態1に係る画像形成装置1の構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
また上述の実施の形態1、2では、各色の階調が8ビットなどで表されるカラー画像又はグレースケール画像等を画像形成装置1が扱うことを想定し、見本画像及びK−CMY相関テーブル等の構成並びにこれらを用いた処理の手順等を説明した。しかし、階調が1ビットで表される2値画像(白黒画像)を扱う構成であってもよく、この場合には各色について最大濃度点についてのみK−CMY相関テーブルの生成及び中間調テーブルの補正等の処理を行えばよい。また見本画像の形成は、網点画像をディザ処理したものが望ましく、更には見本画像の網点が図4などに示した網点と同じ形状であることが望ましい。
1 画像形成装置
2 PC
3 スキャナ(読取手段)
11 露光ユニット
12a〜12d 現像器
13a〜13d 感光体ドラム
14a〜14d クリーナユニット
15a〜15d 帯電器
16a〜16d 中間転写ローラ
17 中間転写ベルト
20 給紙トレイ
21 転写ローラ
22 定着ユニット
23 レジストローラ
24 ヒートローラ
25 加圧ローラ
27a〜27h 搬送ローラ
28a、28b ピックアップローラ
29 排紙トレイ
100 プリンタコントローラ(画像処理装置)
101 CPU(決定手段、形成処理手段、調整手段、網点画像生成手段、重畳手段)
102 RAM
103 HDD
104 ネットワークコントローラ(読取画像取得手段)
105 ビデオコントローラ
110 プリントエンジン
111 画像形成部(画像形成手段)
112 濃度センサ
113 温湿度センサ
120 操作パネル(選択受付手段)

Claims (8)

  1. 赤外線を反射する複数の第1色材を含む混色グレー、及び、赤外線を吸収する第2色材を含む単色グレーを用いて、前記混色グレー及び前記単色グレーによる元画像中に、赤外線環境下で視認される前記単色グレーによる潜像画像を含む画像を形成するための画像処理を行う画像処理装置と、該画像処理装置が生成した画像を媒体上に形成する画像形成手段とを備える画像形成装置であって、
    前記画像処理装置は、
    前記混色グレー及び前記単色グレーが、可視光下で略等色となるように、前記混色グレーを構成する複数の各第1色材の濃度を決定する決定手段と、
    前記元画像各画素のC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(黒)の階調値及び前記潜像画像各画素のCMYKの階調値の乗算を行うことにより、前記元画像及び前記潜像画像を合成する合成手段と
    有し、
    前記画像形成手段は、前記決定手段が決定した濃度に基づいて前記第1色材及び前記第2色材を用い、前記合成手段が合成した画像を形成すること
    を特徴とする画像形成装置
  2. 前記第1色材の各色の中間調の画像を前記画像形成手段に形成させる処理を行う形成処理手段と、
    該形成処理手段の処理により前記画像形成手段が形成した媒体を読取手段にて読み取った読取画像を取得する読取画像取得手段と
    を備え、
    前記決定手段は、前記読取画像取得手段が取得した読取画像に含まれる各色の中間調に基づいて、各第1色材の濃度を決定するようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置
  3. 前記第1色材の色毎に入力階調及び出力階調が対応付けられたテーブルと、
    該テーブルを用いて画像の階調調整を行う調整手段と
    を備え、
    前記決定手段は、前記読取画像取得手段が取得した読取画像に含まれる各色の中間調に基づいて、前記混色グレーを構成する各第1色材の混合量が所定混合量となるように、前記テーブルを補正するようにしてあること
    を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置
  4. 複数の前記第1色材の混合量が異なる複数の前記混色グレーの画像、及び、前記単色グレーの画像を含む画像を前記画像形成手段に形成させる処理を行う形成処理手段と、
    該形成処理手段の処理により前記画像形成手段が形成した媒体を読取手段にて読み取った読取画像を取得する読取画像取得手段と
    を備え、
    前記決定手段は、前記読取画像取得手段が取得した読取画像に含まれる複数の前記混色グレー及び前記単色グレーに基づいて、各第1色材の濃度を決定するようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置
  5. 前記第1色材の色毎に入力階調及び出力階調が対応付けられたテーブルと、
    該テーブルを用いて画像の階調調整を行う調整手段と
    を備え、
    前記決定手段は、前記読取画像取得手段が取得した読取画像に含まれる各色の中間調に基づいて、前記単色グレーと略等色となる前記混色グレーの各第1色材の混合量を決定し、前記混色グレーを構成する各第1色材の混合量が決定した混合量となるように、前記テーブルを補正するようにしてあること
    を特徴とする請求項4に記載の画像形成装置
  6. 複数の前記第1色材の混合量が異なる複数の前記混色グレーの画像、及び、前記単色グレーの画像を含む画像を前記画像形成手段に形成させる処理を行う形成処理手段と、
    該形成処理手段の処理により前記画像形成手段が形成した画像に基づく前記混色グレーの中間調の選択を受け付ける選択受付手段と
    を備え、
    前記決定手段は、前記選択受付手段が受け付けた前記混色グレーの選択に基づいて、各第1色材の濃度を決定するようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置
  7. 前記第1色材の色毎に入力階調及び出力階調が対応付けられたテーブルと、
    該テーブルを用いて画像の階調調整を行う調整手段と
    を備え、
    前記決定手段は、前記選択受付手段が受け付けた前記混色グレーの選択に基づいて、前記単色グレーと略等色となる前記混色グレーの各第1色材の混合量を決定し、前記混色グレーを構成する各第1色材の混合量が決定した混合量となるように、前記テーブルを補正するようにしてあること
    を特徴とする請求項6に記載の画像形成装置
  8. 前記元画像中に前記潜像画像を含む画像として、前記混色グレー及び前記単色グレーによる網点画像を生成する網点画像生成手段と、
    該網点画像生成手段が生成した網点画像を他の画像に重畳する重畳手段と
    を備えること
    を特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1つに記載の画像形成装置
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