JP6151415B1 - 運転模擬試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リニアモータおよび直動ガイドを用いて並進機構を構築する場合にも、リニアモータおよび直動ガイドの平行度調整を容易化することが可能な運転模擬試験装置を提供する。【解決手段】この運転模擬試験装置100は、模擬車両1aを含み、Y方向に並進運動されるドーム1と、Y方向に沿って延びる1または複数のリニアモータ31により構成され、ドーム1をY方向に並進運動させる並進駆動部30と、Y方向に沿って延びる1または複数の直動ガイド21により構成され、ドーム1を並進運動させる際のガイドとなる並進ガイド部20と、Y方向に沿って延びるとともに、平面視でY方向と直交するX方向に互いに離間して配置された複数列の第1基台10aと、を備える。複数列の第1基台10aの各々に、並進駆動部30および並進ガイド部20が、X方向に並んで配置されている。【選択図】図3

Description

この発明は、運転模擬試験装置に関し、特に、並進運動可能な移動体を備えた運転模擬試験装置に関する。
従来、並進運動可能な移動体を備え、移動体内の模擬車両に対する運転操作に応じて移動体を並進運動させる運転模擬試験装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、ベルト駆動方式のX方向移動機構と、X方向移動機構上に設置されたY方向移動機構と、Y方向移動機構上に設置されたドームからなる移動体とを備え、ドーム(移動体)をX方向およびY方向に並進運動可能な運転模擬試験装置が開示されている。ドーム内には模擬車両が設けられている。X方向移動機構は、直線状に延びる6対のレールと、各レールの間に1本ずつ配置された6本のベルトと、各ベルトを回転駆動するモータとにより構成されている。6対のレールと6本のベルトとは、Y方向に間隔を隔てて均等(等間隔)になるように並べられている。
しかし、上記特許文献1のようなベルト駆動方式では、加減速性能や応答性の更なる向上を実現することは困難である。そこで、並進運動の駆動源として、ベルト駆動方式に代えてリニアモータおよび直動ガイドを含むリニアモータ駆動方式を採用することが考えられる。
特開2007−33561号公報
しかしながら、上記特許文献1のように6本のベルトおよび6対のレールを均等に配列する構成を、単純にリニアモータおよび直動ガイドに置き換えるだけでは、それぞれのリニアモータおよび直動ガイドの平行度を確保するための調整(平行度調整)が極めて難しくなるという問題点が発生する。
具体的には、平行度調整は、一般に、互いに隣接するリニアモータおよび直動ガイドの間で間隔を測定しながら互いに平行になるように調整が行われるため、上記特許文献1のように合計18本の多数の要素間では、互いに隣接する要素が相互に平行になるように順次位置調整を繰り返す必要がある。その結果、合計18本の要素の両端に至るまでに誤差が蓄積される結果、平行度を精度よく確保することが極めて困難になるという問題点があると考えられる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、リニアモータおよび直動ガイドを用いて並進機構を構築する場合にも、リニアモータおよび直動ガイドの平行度調整を容易化することが可能な運転模擬試験装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明による運転模擬試験装置は、模擬車両を含み、第1方向に並進運動される移動体と、第1方向に沿って延びる1または複数のリニアモータにより構成され、移動体を第1方向に並進運動させる第1並進駆動部と、第1方向に沿って延びる1または複数の直動ガイドにより構成され、移動体を並進運動させる際のガイドとなる第1並進ガイド部と、第1方向に沿って延びるとともに、平面視で第1方向と直交する第2方向に互いに離間して配置された複数列の第1基台と、を備え、複数列の第1基台の各々に、第1並進駆動部および第1並進ガイド部が、第2方向に並んで配置され、第1並進ガイド部は、第1基台の第2方向の両端部近傍に一対配置され、第1並進駆動部は、第1基台の一対の第1並進ガイド部の間の位置に複数配置され、複数の第1並進駆動部のうちの少なくとも2つは、それぞれ、一対の第1並進ガイド部の近傍に配置されている
この運転模擬試験装置では、上記のように、第1方向に沿って延びる1または複数のリニアモータにより構成され、移動体を第1方向に並進運動させる第1並進駆動部と、第1方向に沿って延びる1または複数の直動ガイドにより構成され、移動体を並進運動させる際のガイドとなる第1並進ガイド部とを設け、複数列の第1基台の各々に、第1並進駆動部および第1並進ガイド部を、第2方向に並んで配置する。これにより、第1並進駆動部と第1並進ガイド部とを、共通の第1基台にまとめて設置することにより集約することができる。そして、第1並進駆動部および第1並進ガイド部の第1基台への設置数を適切に調整すれば、第1基台をたとえば2列または3列程度配置するだけで、移動体の並進機構を構築することが可能となる。この場合、隣接する第1基台相互の平行度を確保するだけで全ての第1基台(第1基台に設置されるそれぞれの第1並進駆動部および第1並進ガイド部)の平行度が確保できるようになるので、誤差の蓄積を抑制することができる。以上から、本発明によれば、リニアモータおよび直動ガイドを用いて並進機構を構築する場合にも、リニアモータおよび直動ガイドの平行度調整を容易化することができる。
ここで、複数の第1基台を用いる理由について説明する。平行度を確保するためには、加工精度が確保可能な単一の基台上に、全てのリニアモータおよび直動ガイドを直接組み付けることが望ましいと考えられる。すなわち、単一の基台を用いる場合、単一の基台の加工精度によって各要素間の平行度が決まることになり、加工装置次第で十分な平行度を確保することが可能となる。しかし、運転模擬試験装置では、長手寸法で数十m、短手寸法でも十m以上となる大型の並進運動機構を構築する場合があり、そのような大型の並進運動機構に適合する大きさの単一の基台を設けることは現実的には困難である。これに対して、本発明によれば、第1基台を複数列に分けて設けることによって、大型の並進運動機構にも容易に適用することができる。そして、第1並進駆動部および第1並進ガイド部を複数列の第1基台の各々に集約することによって、個々の第1基台上のリニアモータ(第1並進駆動部)および直動ガイド(第1並進ガイド部)間の平行度を第1基台に対する加工精度によって決めることが可能になる。
さらに、本発明では、平行度調整が容易になるため、経年変化などによる平行度の悪化に対しても迅速な復旧が可能となる。また、高い平行度を確保することが可能となるので、並進運動時の直動ガイドの送り抵抗を軽減でき、リニアモータのクリアランス変動も抑制できる。その結果、第1並進駆動部による理論推力値(設計値)を安定して確保することが容易になる。
上記の運転模擬試験装置において、好ましくは、第1基台は、第2方向に間隔を隔てて2列または3列に並んで設けられている。このように構成すれば、たとえば3列の第1基台間であれば、中央の第1基台を基準として、両側に隣接する第1基台をそれぞれ基準となる中央の第1基台に対して平行度調整を行うだけで、誤差の累積を生じることなく各第1基台の平行度を確保することができる。また、2列の第1基台であれば、それら2列の第1基台相互の平行度調整を行うだけで済む。したがって、運転模擬試験装置が長手寸法で数十mにも達する第1基台を備える場合でも、平行度調整の容易化を図ることができ、その結果、十分な平行度を確保することができる。
この場合、好ましくは、移動体は、第1並進ガイド部により支持された第1支持台によって第2方向に移動可能に支持されており、複数列の第1基台は、平面視において、第1支持台の第2方向の中心に対して第2方向に対称又はほぼ対称となるように2列配置されている。このように構成すれば、第1基台を1箇所にまとめて配置する場合と比較して、第1並進駆動部による第1方向の推力を第1支持台に均等に付与することが可能となるので、水平面内(第1方向および第2方向により規定される面内)での第1支持台の回転方向のモーメント(横振れ)を抑制することが可能となる。その結果、第1並進ガイド部の直動ガイドに大きな横方向荷重が加わり送り抵抗が大きくなることを抑制できるので、移動体(第1支持台)を高加減速で並進運動させることが可能となる。
上記第1基台が第2方向に対称又はほぼ対称となるように2列配置される構成において、好ましくは、2列の第1基台は、第1支持台の第2方向のベッセル点又はその近傍に対応する位置にそれぞれ配置されている。なお、「ベッセル点」とは、均等荷重の梁を2点支持したときに、梁の両端間距離に与えるたわみの影響が最小になる支持位置として定義される。上記のように2列の第1基台をベッセル点又はその近傍に配置すれば、第1基台の総数を抑制しつつ、第1基台上(第1並進ガイド部上)で支持される第1支持台の変形を極力小さくすることができる。たとえばXY方向(第1方向および第2方向)に並進運動可能な運転模擬試験装置では、長軸側の並進機構上に短軸側の並進機構を設置した第1支持台を配置し、短軸側の並進機構上に移動体(模擬車両など)が設置される。このため、長軸側の並進機構上に設置される第1支持台は、移動体などの設置物を含めた総重量が大きくなりやすい一方、高加減速を可能とするべく極力軽量化する必要がある。そのため、第1支持台は最低限の剛性が確保されている構造になり易い(すなわち、変形しやすい)。その結果、第1支持台の変形は並進運動を行う上で大きな影響を及ぼすことから、上記構成により変形を抑制することによって、第1支持台(第1支持台上の移動体)の運動特性や制御性を向上させることが可能となる。
上記第1基台が第2方向に対称又はほぼ対称となるように2列配置される構成において、好ましくは、第1支持台の第2方向の中心又はその近傍を通る位置に配置された第2基台をさらに備え、第2基台には、第1並進駆動部が設けられずに第1並進ガイド部が配置されている。このように構成すれば、2列の第1基台の間で、第2基台によって第1支持台を支持しつつ送り案内をすることが可能となるので、第1支持台の変形をさらに効果的に抑制することができる。また、第2基台には第1並進駆動部を設けないので、第2基台を設ける場合でも装置構成が複雑化するのを抑制することができる。
上記の運転模擬試験装置において、好ましくは、複数の第1並進駆動部のうちの少なくとも2つは、第1並進駆動部同士間の第1距離よりも、第1並進駆動部および第1並進駆動部に隣接する第1並進ガイド部間の第2距離が小さくなるように配置されている。このように構成すれば、推力の作用点である第1並進駆動部と第1並進ガイド部との間の第2距離を小さくすることができる。その結果、推力発生時に、水平面内(第1方向および第2方向により規定される面内)で第1並進ガイド部に作用する回転方向のモーメントを軽減することができる。これにより、直動ガイドの送り抵抗が大きくなることを抑制することができるので、移動体を高加減速で並進運動させることが可能となる。
上記の運転模擬試験装置において、好ましくは、第1並進駆動部は、一体化された複数のリニアモータにより構成されている。このように構成すれば、複数のリニアモータを組み付けて一体化する段階でそれぞれのリニアモータ同士の平行度を確保することが可能となるので、一体化された複数のリニアモータを単位として平行度調整を行うだけでリニアモータ同士の平行度調整が済むようになる。その結果、同数のリニアモータを個別に配置する場合と比較して、個々のリニアモータの平行度調整を容易化することができる。
上記の運転模擬試験装置において、好ましくは、リニアモータは、コアレス型リニアモータである。このように構成すれば、コア付きのリニアモータでは磁石とコアとの磁気吸引力に起因してコギングが発生し、リニアモータの推力ムラを生じるのに対して、コアレス型リニアモータによってコギングに起因する推力ムラの発生を防ぐことが可能となる。なお、コアレス型は、コア付き型と比較して推力が小さいため、推力確保に複数のコアレス型リニアモータを設けることが好ましい。その場合でも、本発明によれば、共通の第1基台に複数のコアレス型リニアモータをまとめて配置することにより、各コアレス型リニアモータの平行度調整を容易化することができる。
上記の運転模擬試験装置において、好ましくは、移動体を支持する第1支持台と、第1支持台の下方に設けられた第1基台、第1並進駆動部および第1並進ガイド部を含み、第1支持台を第1方向に並進運動させる第1並進機構と、第1支持台の下方に配置され、第1方向に延びるとともに第1支持台の第1方向への並進運動に伴って第1方向に移動するように第1支持台に接続された一対の第1配線ダクトとをさらに備え、一対の第1配線ダクトは、平面視で、第1支持台が第1並進機構の中央に位置する場合に、第1支持台に対して第1方向に対称又はほぼ対称となるように設けられている。このように構成すれば、第1支持台が第1方向の一方側および他方側のいずれの方向に移動する場合でも、両側の第1配線ダクトの抵抗を均一化することができる。すなわち、第1支持台が中央から第1方向の一方側に移動する場合、一方側の第1配線ダクトは一方側に押しのけられ、他方側の第1配線ダクトは一方側に引っ張られることになる。逆に、第1支持台が中央から第1方向の他方側に移動する場合、他方側の第1配線ダクトは他方側に押しのけられ、一方側の第1配線ダクトは一方側に引っ張られることになる。そのため、一方側および他方側の第1配線ダクトを第1支持台に対して対称又はほぼ対称とすることによって、第1支持台を移動させる際の一対の第1配線ダクトに起因する抵抗を、第1方向の一方側と他方側とでほぼ等しくすることができる。その結果、本発明によれば、移動体の並進駆動に追従する配線ダクトの移動に伴う抵抗のアンバランスに起因するリニアモータの推力ムラの発生を抑制することができる。
上記の運転模擬試験装置において、好ましくは、一対の第1配線ダクトは、第1支持台から第1方向の一方側および他方側にそれぞれ延びるとともに、互いにほぼ等しい長さを有する。このように構成すれば、容易に、第1方向の一方側および他方側の第1配線ダクトを互いに対称又はほぼ対称とすることができる。また、一対の第1配線ダクトの長さをほぼ等しくすることによって、第1支持台を移動させる際の一対の第1配線ダクトに起因する抵抗を、より正確に、第1方向の一方側と他方側とで均一化することができる。
この場合、好ましくは、一対の第1配線ダクトは、それぞれ、一対の第1配線ダクトの総重量が互いにほぼ等しくなるように分配された複数の配線を収容している。このように構成すれば、一対の第1配線ダクトの総重量をほぼ等しくすることによって、第1支持台を第1方向に沿って移動させる際の第1配線ダクトの慣性抵抗も、第1方向の一方側と他方側とでほぼ等しくすることができる。これにより、第1支持台を移動させる際の一対の第1配線ダクトに起因する抵抗を、より一層均一にすることができる。
上記の運転模擬試験装置において、好ましくは、一対の第1配線ダクトは、それぞれ、第1方向の一方側および他方側に延びた後、平面視で重なるように折り返して第1支持台の中央部に向かって延びる折り返し構造を有しており、一対の第1配線ダクトの各々の一端は、平面視で第1支持台の中央部近傍に配置されており、一対の第1配線ダクトの各々の他端は、一端よりも下方で、かつ、平面視で第1並進機構の中央部近傍の位置に固定されている。このように構成すれば、第1支持台が第1並進機構の中央に位置する場合に、一対の第1配線ダクトの一端および他端をそれぞれ第1支持台の中央部近傍で、移動体の直下の位置に配置することができる。これにより、たとえば第1支持台の端部に第1配線ダクトの一端を接続する場合と異なり、第1支持台上で配線等を移動体の直下の位置まで水平方向に引き回す必要が生じないので、第1支持台上から移動体に引き回される配線等の経路長を極力小さくすることができる。その結果、第1並進機構上の積載物重量を軽減して加減速性能を向上させることができるとともに、装置構成(配線構造)が複雑化するのを抑制することができる。
上記の運転模擬試験装置において、好ましくは、第1支持台上で移動体を支持する第2支持台と、第1支持台上に設置され、第2方向に沿って延びる1または複数のリニアモータにより構成された第2並進駆動部と、第2方向に沿って延びる1または複数の直動ガイドにより構成された第2並進ガイド部と、を含み、第2支持台を第2方向に並進運動させる第2並進機構と、第2方向に延びるとともに、第1支持台および第2支持台に接続された一対の第2配線ダクトとをさらに備え、第1支持台および第2支持台がそれぞれ第1並進機構および第2並進機構の中央に位置する場合に、一対の第1配線ダクトおよび一対の第2配線ダクトが、平面視で十字形状をなすように配置されている。このように構成すれば、第1支持台を第1方向に移動させる際の一対の第1配線ダクトに起因する抵抗を均一化できることに加えて、さらに、第2支持台を第2方向に移動させる際の一対の第2配線ダクトに起因する抵抗を、第2方向の一方側と他方側とでほぼ等しくすることができる。したがって、直交する第1方向および第2方向への移動が可能な2軸の並進機構を備える構成においても、第1方向および第2方向の両方への配線ダクトの移動に伴う抵抗のアンバランスに起因するリニアモータの推力ムラの発生を抑制することができる。
この場合、好ましくは、一対の第2配線ダクトは、第2支持台から第2方向の一方側および他方側にそれぞれ延びるとともに、互いにほぼ等しい長さを有する。このように構成すれば、容易に、第2方向の一方側および他方側の第2配線ダクトを互いに対称又はほぼ対称とすることができる。また、一対の第2配線ダクトの長さをほぼ等しくすることによって、第2支持台を移動させる際の一対の第2配線ダクトに起因する抵抗を、より正確に、第2方向の一方側と他方側とで均一化することができる。
上記一対の第2配線ダクトを備える構成において、好ましくは、一対の第2配線ダクトは、それぞれ、第2方向の一方側および他方側に延びた後、平面視で重なるように折り返して第2支持台の中央部に向かって延びる折り返し構造を有しており、一対の第2配線ダクトの各々の一端は、平面視で第2支持台の中央部近傍に接続されており、一対の第2配線ダクトの各々の他端は、一端よりも下方で、かつ、平面視で第2並進機構の中央部近傍の位置に固定されている。このように構成すれば、第2支持台が第2並進機構の中央に位置する場合に、一対の第2配線ダクトの一端および他端をそれぞれ第2支持台の中央部近傍で、移動体の直下の位置に配置することができる。その結果、第2支持台上から移動体に引き回される配線等の経路長を極力小さくすることができるので、第2並進機構上の積載物重量を軽減して加減速性能を向上させることができるとともに、装置構成(配線構造)が複雑化するのを抑制することができる。
上記の運転模擬試験装置において、好ましくは、一対の第1配線ダクトを複数組備え、複数組の一対の第1配線ダクトは、平面視で、第1支持台が第1並進機構の中央に位置する場合に、それぞれ、第1支持台の中央部に対して、第1方向のみならず、第2方向にも対称又はほぼ対称となる位置に配置されている。このように構成すれば、一対の第1配線ダクトを複数組設ける場合でも、第1支持台を移動させる際の一対の第1配線ダクトに起因する抵抗を、第1方向の一方側と他方側とで均一化することができる。また、第1配線ダクトに起因する抵抗力の作用位置が第2方向に対称又はほぼ対称になるので、抵抗力に起因して第1支持台に作用する曲げモーメントのバランスをとることが可能となる。その結果、リニアモータの推力ムラの要因となるような第1支持台の非対称な変形が生じるのを抑制することができる。
上記の運転模擬試験装置において、好ましくは、第1並進機構は、第1並進機構の第2方向の中央部において第1方向に沿って延びる第2基台と、第2基台上に設けられた一対の第1並進ガイド部とを含み、一対の第1配線ダクトは、第2基台上で一対の第1並進ガイド部の間に第1方向に沿って延びるように配置されている。このように構成すれば、第1並進ガイド部によって第1支持台の第1方向への案内に伴う摩擦抵抗も効果的に低減することができる。そして、一対の第1並進ガイド部の設置部としての第2基台を、一対の第1配線ダクトの設置部としても機能させることができるので、第1並進ガイド部用の第2基台と第1配線ダクト用の基台とを別々に設ける場合と比較して、装置構成が複雑化するのを抑制することができる。
上記の運転模擬試験装置において、好ましくは、第1並進機構のリニアモータは、第2方向における第1並進機構の中央部に対して第2方向の一方側および他方側にそれぞれ配置され、一対の第1配線ダクトは、第2方向における第1支持台の両端部近傍および中央部にそれぞれ設けられ、第1支持台の両端部近傍の第1配線ダクトは、第1並進機構のリニアモータの可動子に対する配線を収容し、第1支持台の中央部の第1配線ダクトは、移動体に対する配線を収容する。このように構成すれば、移動体の直下に位置する第1支持台の中央部の第1配線ダクトに移動体に対する配線を収容することによって、移動体への配線の経路長を極力小さくすることができる。また、移動体側への配線と比較して大電力を供給するために太く重くなり易い可動子に対する動力配線を、第2方向の一方側および他方側の第1配線ダクトに分散して配置することができるので、それぞれの第1配線ダクトの重量のバランスをとることができる。その結果、一対の第1配線ダクトの組毎の抵抗の均一化を図ることができるので、リニアモータの推力ムラの発生をより効果的に抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、リニアモータおよび直動ガイドを用いて並進機構を構築する場合にも、リニアモータおよび直動ガイドの平行度調整を容易化することができる。
一実施形態による運転模擬試験装置の全体構成を示す模式的な斜視図である。 一実施形態による運転模擬試験装置の全体構成を示す模式的な平面図である。 Y軸並進機構をY方向から見た模式図である。 第1基台をY方向から見た模式図である。 第2基台をY方向から見た模式図である。 第1配線ダクトおよび第2配線ダクトの位置関係を説明するための模式的な分解斜視図である。 YサドルがY軸並進機構の中央に位置する場合の一対の第1配線ダクトの配置を示した模式図である。 図7においてYサドルを移動させた状態を示した模式図である。 X軸並進機構をX方向から見た模式図である。 XサドルがX軸並進機構の中央に位置する場合の一対の第2配線ダクトの配置を示した模式図である。 運転模擬試験装置の第1変形例による第1基台を示した模式図である。 運転模擬試験装置の第2変形例による第1基台を示した模式図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図10を参照して、一実施形態による運転模擬試験装置100について説明する。
(運転模擬試験装置の概要)
図1に示すように、本実施形態による運転模擬試験装置100は、ユーザが搭乗可能な模擬車両を備え、模擬車両内におけるユーザの運転操作に応じた車両の運転走行をシミュレートする装置(いわゆるドライビングシミュレータ)である。
本実施形態の運転模擬試験装置100は、ユーザが搭乗可能な模擬車両1aを収容するドーム1を移動させることにより、運転中に発生する加速度をシミュレート可能なように構成されている。後述するように、運転模擬試験装置100は、模擬車両1aに設定した直交座標系における3軸方向(Z、X、Y方向)および3軸周りの回転方向(ヨー、ピッチ、ロール方向)の合計6軸方向に、模擬車両1aを動かすことが可能である。なお、X、Y方向は、水平面内で直交する2方向であり、Z方向はXおよびY方向と直交する上下方向である。ヨー、ピッチ、ロール方向は、それぞれ、Z軸、X軸、Y軸周りの回転方向である。Y方向およびX方向は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1方向」および「第2方向」の一例である。
図1および図2に示すように、運転模擬試験装置100は、模擬車両1aを含むドーム1と、ドーム1をY方向に移動させるためのY軸並進機構2とを備える。また、運転模擬試験装置100は、ドーム1をX方向に移動させるためのX軸並進機構3を備える。なお、ドーム1は、特許請求の範囲の「移動体」の一例である。Y軸並進機構2は、特許請求の範囲の「第1並進機構」の一例である。X軸並進機構3は、特許請求の範囲の「第2並進機構」の一例である。
また、運転模擬試験装置100は、ドーム1を揺動駆動可能に支持するヘキサポッド機構(揺動機構)4を備える。運転模擬試験装置100は、下方から、Y軸並進機構2、X軸並進機構3、ヘキサポッド機構4、ドーム1をこの順番で積み上げた構成を有している。運転模擬試験装置100は、これらのY軸並進機構2、X軸並進機構3およびヘキサポッド機構4の動作を組み合わせることにより、模擬車両1aを収容するドーム1を6軸方向に移動させる。運転模擬試験装置100は、運転シミュレーションの制御を行うための制御装置5を備える。制御装置5により、Y軸並進機構2、X軸並進機構3およびヘキサポッド機構4の動作が制御される。制御装置5により、Y軸並進機構2、X軸並進機構3およびヘキサポッド機構4の動作が制御される。制御装置5は、Y軸並進機構2の外部に設置されている。制御装置5とY軸並進機構2、X軸並進機構3、ヘキサポッド機構4およびドーム1との間は、各種配線により接続されている。
ドーム1は、内部に模擬車両1aを収容可能な箱状構造を有する。ドーム1は、模擬車両1aの周囲に設置された表示装置やスピーカを備えている。模擬車両1aは人が搭乗して運転操作を行えるよう、実際の車両と同様に作られている。制御装置5は、ドーム1内のユーザの運転操作に応じて、シミュレーション画像の表示やシミュレーション音声の出力が可能である。
ヘキサポッド機構4は、たとえば油圧シリンダや電動アクチュエータなどによりそれぞれ独立して伸縮可能な複数本(たとえば3対6本)のリンクを組み合わせて構成されたパラレルリンク機構である。ヘキサポッド機構4は、制御装置5によるそれぞれのリンクの伸縮量の制御によって、ドーム1を6軸方向に並進運動および揺動(傾斜)させることが可能である。ヘキサポッド機構4は、Xサドル6上に設置されている。
Xサドル6は、Yサドル7上でドーム1およびヘキサポッド機構4を支持する支持体である。Xサドル6は、形鋼や鋼管などの鋼材の組み合わせにより構成された網目状の骨組み構造を有する。この網目状の骨組み構造により、Xサドル6の軽量化が図られている。なお、各図では、簡略化を図るためXサドル6を平板として図示している。Xサドル6は、全体として略矩形の平板状の外形形状に形成されている。Xサドル6は、たとえば約3m〜約7m(X寸法)×約2m〜約4m(Y寸法)程度の大きさを有する。なお、Yサドル7は、特許請求の範囲の「第1支持台」の一例であり、Xサドル6は、特許請求の範囲の「第2支持台」の一例である。
X軸並進機構3は、制御装置5による駆動制御に従って、Xサドル6(ドーム1およびヘキサポッド機構4)をX方向に移動させる。X軸並進機構3は、X方向に延びるYサドル7上に設置されている。本実施形態では、X軸並進機構3は、後述するように、直動ガイド41とリニアモータ51との組み合わせにより構成されている。Yサドル7は、特許請求の範囲の「支持台」の一例である。
Yサドル7は、ドーム1、ヘキサポッド機構4およびX軸並進機構3を支持する支持台である。Yサドル7は、形鋼や鋼管などの鋼材の組み合わせにより構成された網目状の骨組み構造を有する。この網目状の骨組み構造により、Yサドル7の軽量化が図られている。なお、各図では、簡略化を図るためYサドル7を平板として図示している。Yサドル7は、Y軸並進機構2の後述する複数の基台(第1基台10aおよび第2基台10b)の各々に架け渡されるように、全体としてX方向に延びる長方形の平板状形状に形成されている。Yサドル7は、たとえば約10〜約15m(X寸法)×約3m〜約7m(Y寸法)程度の大きさを有する。
Y軸並進機構2は、Yサドル7の下方に設けられ、Yサドル7をY方向に並進運動させるように構成されている。Y軸並進機構2は、制御装置5による駆動制御に従って、Yサドル7(ドーム1)をY方向に移動させる。本実施形態では、Y軸並進機構2は、後述するように、直動ガイド21とリニアモータ31との組み合わせにより構成されている。リニアモータ31は、特許請求の範囲の「コアレス型リニアモータ」の一例である。
このように、運転模擬試験装置100は、Xサドル6とYサドル7とを備えている。Yサドル7がY軸並進機構2によってY方向に移動され、Xサドル6がYサドル7上のX軸並進機構3によってX方向に移動される。したがって、ドーム1は、Y軸並進機構2およびYサドル7によってY方向に移動可能に支持されている。ドーム1は、X軸並進機構3およびXサドル6によってX方向に移動可能に支持されている。
運転模擬試験装置100は、Y方向に延びるとともにYサドル7のY方向への並進運動に伴ってY方向に移動するようにYサドル7に接続された一対の第1配線ダクト60を備えている。一対の第1配線ダクト60は、Yサドル7の下方に配置されている。なお、「一対の第1配線ダクト60」とは、Yサドル7から互いに反対方向に延びるY1方向側の第1配線ダクト60と、Y2方向側の第1配線ダクト60とのペアを意味する。本実施形態では、一対の第1配線ダクト60は、合計4組(4対)設けられている。
また、運転模擬試験装置100は、Yサドル7およびXサドル6に接続された一対の第2配線ダクト70を備えている。一対の第2配線ダクト70は、Yサドル7およびXサドル6の間で、それぞれX方向に延びるように設けられている。なお、「一対の第2配線ダクト70」とは、Xサドル6から互いに反対方向に延びるX1方向側の第2配線ダクト70と、X2方向側の第2配線ダクト70とのペアを意味する。一対の第2配線ダクト70は、合計2組(2対)設けられている。一対の第2配線ダクト70は、Yサドル7上でのXサドル6のX方向への並進運動に伴ってX方向に移動する。
各配線ダクト(第1配線ダクト60、第2配線ダクト70)は、多数の枠状(筒状)部材を長軸方向に接続して各接続箇所で折り曲げ変形可能となるように構成した構造(中空のキャタピラ(登録商標)構造)を有する管状部材である。各配線ダクト内には、リニアモータ31への配線(動力線、信号線)、リニアモータ51への配線、ヘキサポッド機構4およびドーム1への配線やホースなどの各種の配線部材が配置される。配線は、電気配線(信号線、動力線など)に限らず、光、気体または液体などを供給するための配線(光ファイバ、エアホース、ヘキサポッド機構4を油圧駆動させるための油圧ホースなど)であってもよい。
本実施形態の構成例では、Y軸並進機構2は、2つの並進機構の内の長軸側であり、Y方向の動作範囲(ストローク量)は非常停止のための予備ストロークも含めて約25m〜約35mである。Y軸並進機構2は、Y方向において約10m/s2(約1G)以上の加速度を発生させることが可能である。X軸並進機構3は、短軸側であり、X方向のストローク量は非常停止のための予備ストロークも含めて約5m〜約10mである。X軸並進機構3は、X方向において約3m/s2以上の加速度を発生させることが可能である。
図2に示すように、Y軸並進機構2のY方向の動作範囲の両端部と、X軸並進機構3のX方向の動作範囲の両端部とには、それぞれ、非常停止用のダンパ機構8が複数ずつ設けられている。ダンパ機構8は、予備ストローク領域を超えた場合のXサドル6またはYサドル7とそれぞれ接触して、制動力を付与しながらXサドル6またはYサドル7をそれぞれ停止させる。
(Y軸並進機構の構造)
次に、Y軸並進機構2の構造について詳細に説明する。
本実施形態では、運転模擬試験装置100は、Y方向に沿って延びる2列の第1基台10aおよび1列の第2基台10bと、ドーム1を並進運動させる際のガイドとなる並進ガイド部20と、ドーム1をY方向に並進運動させる並進駆動部30と、を備える。2列の第1基台10aおよび1列の第2基台10bと、第1基台10aに設置された並進駆動部30および並進ガイド部20と、第2基台10bに設置された並進ガイド部20とにより、ドーム1をY方向に移動させるためのY軸並進機構2が構成されている。並進ガイド部20および並進駆動部30は、それぞれ、特許請求の範囲の「第1並進ガイド部」および「第1並進駆動部」の一例である。
本実施形態では、各々の並進駆動部30が、Y方向に沿って延びる複数(4本)のリニアモータ31(図4参照)により構成されている。また、各々の並進ガイド部20が、Y方向に沿って延びる複数(2本)の直動ガイド21(図4参照)により構成されている。また、本実施形態では、2列の第1基台10aの各々に、複数(2つ)の並進駆動部30および複数(2つ)の並進ガイド部20が、X方向に並んで配置されている。
〈基台〉
図2および図3に示すように、Y軸並進機構2の2列の第1基台10aおよび1列の第2基台10bは、それぞれY方向に沿って延びるとともに、平面視でX方向に互いに離間して配置されている。第1基台10aおよび第2基台10bは、Y方向に直線状に形成されている。第1基台10aおよび第2基台10bは、平面視で矩形状を有する。第1基台10aおよび第2基台10bは、金属材料(鋳鉄や鋼材など)により構成されている。第1基台10aおよび第2基台10bは、それぞれ、たとえばY方向に数m単位で分割されており、分割部分をY方向に沿って連結することにより長尺の基台として構成されている。第1基台10aおよび第2基台10bは、たとえばY方向の全長で約40m〜約50mの長さを有する。各第1基台10aおよび第2基台10bのY方向の両端部には、それぞれ、ダンパ機構8が配置されている。
図3に示すように、第1基台10aおよび第2基台10bは、X方向の中央部に、Z方向(下方向)に窪んだ凹部11を有している。第1基台10aおよび第2基台10bは、凹部11のX方向の両側の壁部12が凹部11の底面に対して上方に突出した形状を有する。凹部11および両側の壁部12は、第1基台10a(第2基台10b)の全長にわたってY方向に延びている。凹部11の底面(上面)および壁部12の上面はそれぞれ平坦面として形成されている。第1基台10a(第2基台10b)のうち、X方向の両側の壁部12がそれぞれ並進ガイド部20の設置部として構成されている。X方向の中央の凹部11は、並進駆動部30の設置部として構成されている。
このように、図3では、合計3列の基台(第1基台10aおよび第2基台10b)が設けられている例を示している。合計3列の第1基台10aおよび第2基台10bは、X方向に等間隔(中心間隔)DBで配置されている。
第1基台10aは、平面視において、Yサドル7のX方向の中心に対してX方向に対称又はほぼ対称となるように一対(2列)配置されている。なお、第1基台10aは、X方向に間隔を隔てて2列または3列に並んで設けることが好ましく、本実施形態では、2列の第1基台10aが設けられている。一対(2列)の第1基台10aは、X方向においてYサドル7の中心からそれぞれ間隔DBを隔てて配置されている。第1基台10aには、複数の並進駆動部30および複数の並進ガイド部20が、X方向に並んで配置されている。
本実施形態では、一対(2列)の第1基台10aは、Yサドル7のX方向のベッセル点PB又はその辺り(近傍)に対応する位置にそれぞれ配置されている。Yサドル7は、平面視(図2参照)において、X方向に直線状に延びる矩形形状を有する。Yサドル7は、Y方向から見て(図3参照)、一対の第1基台10aに跨がるように設けられている。Yサドル7のベッセル点PBは、Yサドル7を均等荷重の梁と仮定し、梁を2点支持したときに、梁の両端間距離に与えるたわみの影響が最小になる支持位置として定義される。Yサドル7のベッセル点PBは、具体的には、均等荷重を受ける2点の支持点間の距離がYサドル7のX方向の長さの約55%となる位置である。本実施形態では、一対の第1基台10aが第2基台10bと合わせて3箇所(3点)でYサドル7を支持することから、一対の第1基台10aは、3点支持でYサドル7のたわみが最小になるベッセル点PB近傍の位置に配置されている。第1基台10aは、第1基台10aにおけるX方向両側の並進ガイド部20の間の範囲を支持点(X方向に幅を持つ支持点)と考え、この支持点がベッセル点PB又はその辺り(近傍)に配置されていればよい。安定した支持のためには、第1基台10aにおけるX方向両側の並進ガイド部20の間に、ベッセル点PBが位置することが好ましい。言い換えると、第1基台10aの一対の並進ガイド部20(直動ガイド21)が、ベッセル点PBを挟んでX方向の両側にそれぞれ配置されるように、第1基台10aが配置されていることが好ましい。
また、本実施形態では、1列の第2基台10bは、Yサドル7のX方向の中心又は中心あたり(中心近傍)を通る位置に配置されている。第2基台10bは、Yサドル7のX方向の中心又は中心あたりでYサドル7を支持している。したがって、Y軸並進機構2の全体としては、Yサドル7のX方向の中心又は中心あたりと、X方向の2つのベッセル点PB又はその辺りとの3箇所で、3つの基台(第1基台10aおよび第2基台10b)がそれぞれYサドル7を支持している。第2基台10bには、並進駆動部30が設けられずに並進ガイド部20が配置されている。
〈並進ガイド部〉
並進ガイド部20は、それぞれの第1基台10a上および第2基台10b上に設置され、Yサドル7をY方向に移動可能に支持している。並進ガイド部20によって、Yサドル7のX方向およびZ方向の移動が拘束されている。
図4および図5に示すように、本実施形態では、並進ガイド部20は、第1基台10a(第2基台10b)のX方向の両端部近傍に一対配置されている。すなわち、並進ガイド部20は、第1基台10a(第2基台10b)のX方向両側の壁部12の上面上にそれぞれ設置されている。したがって、XZ断面で見た場合、2列の第1基台10aの各々は、Yサドル7のベッセル点PB又はその辺り(図3参照)に対応する位置(第1基台10aの中心)の両側の壁部12でYサドル7を2点支持している。同様に、XZ断面で見た場合、第2基台10bは、Yサドル7のX方向中心部に対応する位置(第2基台10bの中心)の両側の壁部12でYサドル7を2点支持している。
各並進ガイド部20は、X方向において、各第1基台10a(第2基台10b)の中心位置に対して対称に配置されている。また、各並進ガイド部20は、各第1基台10a(第2基台10b)の壁部12の上面上において同じ高さ位置に設置されている。
図4および図5の例では、各並進ガイド部20は、2本の直動ガイド21によって構成されているため、個々の基台(第1基台10aおよび第2基台10b)上には、2対4本の直動ガイド21が設けられている。Y軸並進機構2の全体(図3参照)としては、3列の基台(第1基台10aおよび第2基台10b)上の6箇所に2本ずつ、合計12本の直動ガイド21が設けられている。
直動ガイド21は、基台(第1基台10a、第2基台10b)上にY方向に沿って延びるように設けられ、Yサドル7をY方向へ移動可能に支持している。直動ガイド21は、直線状に延びる案内レール22と、案内レール22に係合するスライドブロック23とによって構成されている。スライドブロック23の案内レール22側の内面部には、ボールまたはローラ(ころ)などの転動体(図示せず)が収容されている。直動ガイド21は、転動体の転がりによって、案内レール22に沿ってスライドブロック23を低抵抗かつ精密に移動させることが可能である。
案内レール22は、各基台(第1基台10aおよび第2基台10b)の壁部12の上面上に固定されている。スライドブロック23は、Yサドル7の下面に固定されている。スライドブロック23は、1本の案内レール22上に複数配置されている。たとえば図9では、スライドブロック23は、Yサドル7のY方向の全長にわたって分布するように、1本の案内レール22に対して16個配置されている。
〈並進駆動部〉
図4に示すように、並進駆動部30は、2列の第1基台10aの凹部11上にそれぞれ設置されている。各第1基台10aにおいて、並進駆動部30は、一対の並進ガイド部20の間の位置に一対配置されている。並進駆動部30は、第1基台10aの両端にわたってY方向に直線状に延びる(図2参照)ように形成され、Yサドル7にY方向の推力を付与することが可能である。並進駆動部30は、第1基台10aの一対の並進ガイド部20の間の位置に一対配置されている。そのため、Y軸並進機構2の全体(図3参照)としては、2列の第1基台10a上の合計4箇所に並進駆動部30が設けられている。図3に示すように、Y軸並進機構2のリニアモータ31(並進駆動部30)は、Y軸並進機構2の中央部に対してX方向の一方側(X1方向側)および他方側(X2方向側)にそれぞれ配置されている。
本実施形態では、図4に示すように、第1基台10aの一対の並進駆動部30は、並進駆動部30同士間の第1距離D1よりも、並進駆動部30および並進駆動部30に隣接する並進ガイド部20間の第2距離D2が小さくなるように配置されている。すなわち、一対の並進駆動部30のうち、一方(X1方向)側の並進駆動部30aは、同じ一方側の並進ガイド部20aの近傍に、一方側の並進ガイド部20aと隣接するように配置されている。他方(X2方向)側の並進駆動部30bは、同じ他方側の並進ガイド部20bの近傍に、他方側の並進ガイド部20bと隣接するように配置されている。この結果、たとえば中心位置同士の比較で、互いに隣接する並進駆動部30および並進ガイド部20間の第2距離D2が、並進駆動部30同士間の第1距離D1よりも小さくなっている。
各並進駆動部30は、X方向において、第1基台10aの中心位置に対して対称に配置されている。したがって、一方側(X1方向)の並進ガイド部20aと並進駆動部30aとの間の第2距離D2と、他方側(X2方向)の並進駆動部30bと並進ガイド部20bとの間の第2距離D2とが等しい。また、各並進駆動部30は、第1基台10aの凹部11内の上面上において同じ高さ位置に設置されている。
本実施形態では、並進駆動部30は、一体化された複数のリニアモータ31により構成されている。図4に示した例では、個々の並進駆動部30の4本のリニアモータ31が一体化されている。なお、一体化とは、ここでは、複数のリニアモータ31のそれぞれの可動子およびそれぞれの固定子が、対応する共通の構造体(可動子ユニット、固定子ユニット)に一体的に組み付けられている構造を意味する。
図4の構成例では、並進駆動部30は、複数のリニアモータ31の固定子を一体化した固定子ユニット32と、複数のリニアモータ31の可動子を一体化した可動子ユニット33とを含む。固定子ユニット32が第1基台10a上に設置され、可動子ユニット33がYサドル7の下面側に設置されている。
固定子ユニット32は、上方に立ち上がるとともにY方向に沿って延びる一対の支持壁32aを有するU字状断面の支持部と、一対の支持壁32aの内側表面(対向面)に設置された永久磁石32bとをリニアモータ31の構成単位(単一の固定子)とする。固定子ユニット32は、構成単位の一部(支持壁32a)を共通化してX方向に4つ配列した結果、5つの支持壁32aにより櫛歯状の断面形状に形成されている。永久磁石32bは、各支持壁32aの互いに対向する内側表面にそれぞれ設けられている。永久磁石32bは隣接する支持壁32aの間で所定間隔を隔ててX方向に対向する。対向する一対の永久磁石32bは対向面が互いに異極となるように着磁され、それぞれY方向に沿ってS極とN極とが交互に並ぶように配列されている。
可動子ユニット33は、固定子ユニット32の永久磁石32b間の4箇所の隙間部分にそれぞれ配置された4つのコイル部33aを備える。1つ1つのコイル部33aがリニアモータ31の構成単位である。また、可動子ユニット33は、固定子ユニット32の上方で固定子ユニット32と上下に対向するように配置された支持ブロック33bを備える。支持ブロック33bは、Yサドル7の下面に固定されている。4つのコイル部33aは、それぞれ、支持ブロック33bの下面から下方に延びるように設けられている。可動子ユニット33は、X方向に対向する一対の永久磁石32bによるX方向の磁界中に配置されたコイル部33aに電流供給が行われることにより、Y方向の推力を発生させる。
本実施形態では、リニアモータ31は、コアレス型リニアモータである。すなわち、可動子ユニット33のコイル部33aに鉄芯(コア)が設けられていない。そのため、リニアモータ31は、固定子ユニット32の永久磁石32bと可動子ユニット33のコイル部33aとの間に磁気吸引力が発生しないように構成されている。
〈第1配線ダクト〉
図1〜図3に示すように、本実施形態では、運転模擬試験装置100は、Yサドル7に対してY方向の一方側(Y1方向側)および他方側(Y2方向側)にそれぞれ延びる一対の第1配線ダクト60を、合計4組(4対)備えている。一対の第1配線ダクト60は、X方向におけるYサドル7の両端部近傍および中央部にそれぞれ設けられている。X方向の両端部近傍の第1配線ダクト60は、図3に示した3列の基台よりもX方向の両外側にそれぞれ配置されたダクト支持部65上に一対ずつ設置されている。X方向の中央部の2組(2対)の第1配線ダクト60は、中央の第2基台10b上に設置されている。
図2に示したように、一対の第1配線ダクト60は、平面視で、Yサドル7がY軸並進機構2の中央に位置する場合に、Yサドル7に対してY方向に対称又はほぼ対称となるように設けられている。また、4組の一対の第1配線ダクト60は、平面視で、Yサドル7がY軸並進機構2の中央に位置する場合に、それぞれ、Yサドル7の中央部に対して、X方向にも対称又はほぼ対称となる位置に配置されている。具体的には、図3に示すように、中央の2組の第1配線ダクト60は、それぞれ、Yサドル7の中央(第2基台10bの中央とほぼ一致する)からX方向に距離D3の位置に配置されている。また、両端部近傍の2組の第1配線ダクト60は、それぞれ、Yサドル7の中央からX方向に距離D4の位置に配置されている。
図6に示すように、一対の第1配線ダクト60は、それぞれ、Y方向の一方側(Y1方向側)および他方側(Y2方向側)に延びた後、平面視で重なるように折り返してYサドル7の中央部に向かって延びる折り返し構造を有している。
一対の第1配線ダクト60の各々の一端61は、平面視でYサドル7の中央部近傍に配置されている。たとえば図7に示すように、第1配線ダクト60の一端61は、Yサドル7の下面側に設けられた端子ボックス63に接続されている。
一対の第1配線ダクト60の各々の他端62は、一端61よりも下方で、かつ、平面視でY軸並進機構2の中央部近傍の位置に固定されている。たとえば、第1配線ダクト60の他端62は、Y軸並進機構2の設置面FLに固定されるか、あるいは第2基台10b上(ダクト支持部65上)に設置された端子ボックス64に接続されて固定されている。
この結果、図8に示すように、第1配線ダクト60は、一端61を可動側、他端62を固定側として、固定端(他端62)側では凹部11(ダクト支持部65)に沿って敷かれ、湾曲部を形成してからYサドル7に接続されており、Yサドル7の移動に伴って、第1配線ダクト60は、湾曲部を形成する部分が変化するようにYサドル7の移動に追従する。
なお、端子ボックス63は、たとえば、Yサドル7上の端子ボックス74(図10参照)と、第1配線ダクト60内に収容される配線とを接続している。端子ボックス64は、たとえば、制御装置5と端子ボックス64とをつなぐ配線と、第1配線ダクト60内に収容される配線とを接続している。
本実施形態では、一対の第1配線ダクト60は、Yサドル7からY1方向側およびY2方向側にそれぞれ延びるとともに、互いにほぼ等しい長さを有する。なお、第1配線ダクト60は折り重なっているため、第1配線ダクト60の長さは、折り重なる上側部分の長さと下側部分の長さとの合計である。第1配線ダクト60の長さは、図7のように第1配線ダクト60の両端位置が揃っている場合のY方向長さL1の2倍(2×L1)に相当する。本実施形態では、それぞれの第1配線ダクト60は、たとえば約20m〜約30m程度の所定長さに統一されている。
また、本実施形態では、一対の第1配線ダクト60は、それぞれ、一対の第1配線ダクト60の総重量が互いにほぼ等しくなるように分配された複数の配線を収容している。具体的には、図6に示すように、Yサドル7の両端部近傍の第1配線ダクト60は、Y軸並進機構2のリニアモータ31の可動子(コイル部33a)に対する配線81を収容している。すなわち、X1方向側の一対の第1配線ダクト60は、X1方向側の第1基台10aの並進駆動部30(図3参照)を構成する可動子ユニット33に電力供給を行うための配線81を収容している。X2方向側の一対の第1配線ダクト60は、X2方向側の第1基台10aの並進駆動部30(図3参照)を構成する可動子ユニット33に電力供給を行うための配線81を収容している(なお、図6では、Y1方向側の一部の第1配線ダクト60についてのみ配線を図示している)。また、Yサドル7の中央部の第1配線ダクト60は、ドーム1(ヘキサポッド機構4およびX軸並進機構3)に対する配線82を収容している。このように、それぞれの第1配線ダクト60は、配線の接続先への配線経路長が最も小さくなる(配線の接続先の位置に最も近いダクトに収容される)ように、配線の接続先に応じて分配された配線を収容している。
それぞれの第1配線ダクト60についてみると、X方向両側の第1基台10aには、それぞれ2つの並進駆動部30が設置されているので、X方向両側の一対の第1配線ダクト60の各々が1つの並進駆動部30に対応する。すなわち、Y1方向側の第1配線ダクト60とY2方向側の第1配線ダクト60とが、それぞれ、1つの並進駆動部30に含まれる4つのリニアモータ31への配線81を収容する。その結果、X方向両側の2組(2対)の第1配線ダクト60は、それぞれY1方向側とY2方向側とで総重量がほぼ等しくなっている。
ここで、可動子(コイル部33a)に対する配線81は、大電力を供給するために太く重くなる。一方、ドーム1に対する配線82は、可動子(コイル部33a)に対する配線81と異なり、1本当たりの重量が少ない一方で、本数が非常に多くなる。そこで、ドーム1に対する配線82を収容するX方向中央部の第1配線ダクト60では、配線82の種類を問わずに、Y1方向側の第1配線ダクト60とY2方向側の第1配線ダクト60とで収容する配線82の本数がほぼ等しくなっている。その結果、X方向中央の2組の第1配線ダクト60は、それぞれY1方向側とY2方向側とで総重量がほぼ等しくなっている。
(X軸並進機構の構造)
次に、図9を参照して、X軸並進機構3の構造について説明する。X軸並進機構3は、基本的な構造はY軸並進機構2と同様であるので、簡略化して説明する。なお、図9では、Xサドル6上のヘキサポッド機構4等を省略している。
運転模擬試験装置100は、ドーム1をX方向に並進運動させる1つの並進駆動部50と、ドーム1をX方向に並進運動させる際のガイドとなる4つの並進ガイド部40とを備える。並進駆動部50および並進ガイド部40により、X軸並進機構3が構成されている。並進ガイド部40および並進駆動部50は、それぞれ、特許請求の範囲の「第2並進ガイド部」および「第2並進駆動部」の一例である。Y軸並進機構2とは異なり、X軸並進機構3には、基台が設けられておらず、Yサドル7が共通の1つの基台として機能している。すなわち、並進駆動部50および並進ガイド部40は、共通の基台を介さずに、それぞれYサドル7上に直接設置されている。X軸並進機構3にも複数の第1基台を設けると共に、並進駆動部50および並進ガイド部40を各第1基台上に集約して配置しても良い。
本実施形態では、並進駆動部50は、X方向に沿って延びる3本のリニアモータ51により構成されている。各々の並進ガイド部40は、X方向に沿って延びる1本または2本の直動ガイド41により構成されている。
4つの並進ガイド部40は、Y方向に間隔を隔てて設けられている。並進ガイド部40は、それぞれのYサドル7上に設置され、Xサドル6をX方向に移動可能に支持している。4つの並進ガイド部40は、Yサドル7のY1方向側とY2方向側とにそれぞれ2つずつ、2対配置されている。並進ガイド部40によって、Xサドル6のY方向およびZ方向の移動が拘束されている。なお、図2に示したように、2対の並進ガイド部40のX方向の両端部に、それぞれダンパ機構8(図9では図示省略)が配置されている。
並進駆動部50は、Yサドル7のY方向の中央近傍の位置に1つ設置されている。並進駆動部50は、Yサドル7上でX方向に直線状に延びる(図2参照)ように形成され、Xサドル6にX方向の推力を付与することが可能である。並進駆動部50は、2対の並進ガイド部40の間の位置に設置されている。
図9に示した例では、並進駆動部50は、並進駆動部30と同様の構成を有しており、一体化された3本のリニアモータ51により構成されている。並進駆動部50は、3本のリニアモータ51の固定子を一体化した固定子ユニット52と、3本のリニアモータ51の可動子を一体化した可動子ユニット53とを含む。固定子ユニット52がYサドル7上に設置され、可動子ユニット53がXサドル6の下面側に設置されている。
〈第2配線ダクト〉
本実施形態では、図2に示したように、運転模擬試験装置100は、Xサドル6に対してX方向の一方側(X1方向側)および他方側(X2方向側)にそれぞれ延びる一対の第2配線ダクト70を、合計2組(2対)備えている。一対の第2配線ダクト70は、Y方向におけるXサドル6の中央部近傍にそれぞれ設けられている。2組の第2配線ダクト70は、2対の並進ガイド部40の間に2つ並んで配置されている。
一対の第2配線ダクト70は、平面視で、Xサドル6がX軸並進機構3の中央に位置する場合に、Xサドル6に対してX方向に対称又はほぼ対称となるように設けられている。そして、Yサドル7およびXサドル6がそれぞれY軸並進機構2およびX軸並進機構3の中央に位置する場合(図2参照)に、一対の第1配線ダクト60および一対の第2配線ダクト70が、平面視で十字形状をなすように配置されている。すなわち、図2では、X方向中央の2組(2対)の第1配線ダクト60と、2組(2対)の第2配線ダクト70とが、平面視で十字形状に配置されている。
図6に示したように、一対の第2配線ダクト70は、それぞれ、X方向の一方側(X1方向側)および他方側(X2方向側)に延びた後、平面視で重なるように折り返してXサドル6の中央部に向かって延びる折り返し構造を有している。
一対の第2配線ダクト70の各々の一端71は、平面視でXサドル6の中央部近傍に接続されている。たとえば、図10に示すように、第2配線ダクト70の一端71は、Xサドル6の下面側に設けられた端子ボックス73に接続され、Xサドル6に固定されている。一対の第2配線ダクト70の各々の他端72は、一端71よりも下方で、かつ、平面視でX軸並進機構3の中央部近傍の位置に固定されている。たとえば、第2配線ダクト70の他端72は、Yサドル7上に設置された端子ボックス74に接続されている。
この結果、第2配線ダクト70は、図8に示した第1配線ダクト60と同様、一端71を可動側、他端72を固定側として、固定端(他端72)側ではYサドル7に沿って敷かれ、湾曲部を形成してからXサドル6に接続されており、Xサドル6の移動に伴って、第2配線ダクト70は、湾曲部を形成する部分が変化するようにXサドル6の移動に追従する。
なお、端子ボックス73は、たとえば、Xサドル6上のドーム1およびヘキサポッド機構4側に接続される配線と、第2配線ダクト70内に収容される配線とを接続している。端子ボックス74は、たとえば、第2配線ダクト70内に収容される配線と端子ボックス63とを接続している。
本実施形態では、一対の第2配線ダクト70は、Xサドル6からX方向の一方側および他方側にそれぞれ延びるとともに、互いにほぼ等しい長さを有する。第2配線ダクト70の長さは、図10のように第2配線ダクト70の両端位置が揃っている場合のX方向長さL2の2倍(2×L2)に相当する。本実施形態では、それぞれの第2配線ダクト70は、たとえば約7m〜約12m程度の所定長さに統一されている。
本実施形態では、一対の第2配線ダクト70も、一対の第1配線ダクト60と同様、それぞれ、一対の第2配線ダクト70の総重量が互いにほぼ等しくなるように分配された複数の配線82を収容している。配線82の分配方法は、上記第1配線ダクト60への配線分配方法と同様である。
(平行度調整について)
次に、Y軸並進機構2の平行度調整について説明する。本実施形態では、2列の第1基台10aの各々に、2つの並進駆動部30および2つの並進ガイド部20が配置され、1列の第2基台10bに2つの並進ガイド部20が配置されており、合計3つの基台に並進駆動部30および並進ガイド部20が集約されている。そのため、Y軸並進機構2の平行度は、個々の基台上での各要素(並進駆動部30および並進ガイド部20)間の第1の平行度と、個々の基台相互の第2の平行度との2つによって確保される。
第1の平行度は、同一基台の中での調整となるため、各基台の幾何公差および寸法公差を十分な精度で確保する必要がある。幾何公差および寸法公差は、主として、基台(第1基台10aおよび第2基台10b)の加工精度により決定される。上記の通り、第1基台10aおよび第2基台10bは、それぞれ、複数の分割部分を連結することにより構成されている。そのため、個々の分割部分を所定の寸法公差内に収まるように加工する。また、各要素(並進駆動部30および並進ガイド部20)が共通の基台に取り付けられるため、基台の加工精度が各要素の幾何公差(平行度)を決定づける。本実施形態では、数m単位で分割された分割部分について所定の寸法公差が確保され、各分割部分を連結した場合に各要素の取付位置が所定の真直度および所定の平行度の条件を満たしていれば、3つの基台を平行に並べた場合(第2の平行度が確保された場合)に各要素間の平行度を確保できる。したがって、条件を満たすように基台自体の加工および基台上の取付部の加工(タップなど)を行えば、第1の平行度が確保できる。
第2の平行度は、第1基台10aと第2基台10bとの間の調整であるため、幾何公差のみを確保すればよい。そのため、第2の平行度は、合計3列の基台(第1基台10aおよび第2基台10b)の相互間の設置位置の調整作業によって決まる。設置位置調整は、隣接する基台間で互いのX方向の間隔db(図3参照)を測定しながら、微調整を繰り返すことにより行われる。すなわち、中央の第2基台10bの案内レール22の第1基台10a側の側面を基準として、両側の第1基台10aの直動ガイド21のスライドブロック23の第2基台10bの側面が基準と平行になるように、平行度調整が行われる。本実施形態では、3列の基台に各要素を集約したことにより、第2基台10bに対する両側の第1基台10aの平行度を確保するだけで済む。また、たとえば3列の基台の外側にさらに基台を配置する場合、測定基準を変える必要があるため誤差の累積が生じるが、本実施形態のように3列配置までであれば、誤差の累積が生じることなく平行度調整が可能となる。
以上の2種の平行度と寸法公差を確保することにより、全てのリニアモータ31および直動ガイド21間の平行度が確保され、動作の安定性が担保される。なお、少なくとも、案内要素である直動ガイド21の平行度が確保されていればよい。そして、少なくとも直動ガイド21の平行度を確保した上で、リニアモータ31の平行度を直動ガイド21に合わせ込むように調整するのが好ましい。
(本実施形態の効果)
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態では、上記のように、Y方向に沿って延びる複数のリニアモータ31により構成され、ドーム1をY方向に並進運動させる並進駆動部30と、Y方向に沿って延びる複数の直動ガイド21により構成され、ドーム1を並進運動させる際のガイドとなる並進ガイド部20とを設け、2列の第1基台10aの各々に、2つの並進駆動部30および2つの並進ガイド部20をX方向に並んで配置する。これにより、並進駆動部30と並進ガイド部20とを、共通の第1基台10aに複数ずつまとめて設置することにより集約することができる。その結果、本実施形態のように基台10を3列程度配置するだけで、Y軸並進機構2を構築することが可能となる。この場合、隣接する第1基台10a相互の平行度を確保するだけで全ての第1基台10a(第1基台10aに設置されるそれぞれの並進駆動部30および並進ガイド部20)の平行度が確保できるようになるので、誤差の蓄積を抑制することができる。以上から、本実施形態の運転模擬試験装置100によれば、リニアモータ31および直動ガイド21を用いて並進機構を構築する場合にも、リニアモータ31および直動ガイド21の平行度調整を容易化することができる。
また、本実施形態の運転模擬試験装置100によれば、第1基台10aを2列に分けて設けることによって、大型のY軸並進機構2を容易に構築することができる。そして、並進駆動部30および並進ガイド部20を2列の第1基台10aの各々に集約することによって、個々の第1基台10a上のリニアモータ31(並進駆動部30)および直動ガイド21(並進ガイド部20)間の平行度を第1基台10aに対する加工精度によって決めることが可能になる。
さらに、本実施形態の運転模擬試験装置100では、平行度調整が容易になるため、経年変化などによる平行度の悪化に対しても迅速な復旧が可能となる。また、高い平行度を確保することが可能となるので、並進運動時の直動ガイド21の送り抵抗を軽減でき、リニアモータ31のクリアランス変動も抑制できる。その結果、並進駆動部30による理論推力値(設計値)を安定して確保することが容易になる。
また、本実施形態では、上記のように、第1基台10aを、X方向に間隔を隔てて2列に並んで設ける。これにより、中央の第2基台10bを基準として、両側に隣接する第1基台10aをそれぞれ基準となる中央の第2基台10bに対して平行となるように調整するだけで、誤差の累積を生じることなく各第1基台10aの平行度を確保することができる。したがって、運転模擬試験装置100が長手寸法で数十mにも達する第1基台10aを備える場合でも、平行度調整の容易化を図ることができ、その結果、十分な平行度と寸法公差を確保することができる。
また、本実施形態では、上記のように、平面視において、Yサドル7のX方向の中心に対してX方向に対称又はほぼ対称となるように第1基台10aを2列配置する。これにより、第1基台10aを1箇所にまとめて配置する場合と比較して、並進駆動部30によるY方向の推力をYサドル7に均等に付与することが可能となるので、水平面内(XY平面内)でのYサドル7の回転方向のモーメント(横振れ)を抑制することが可能となる。その結果、直動ガイド21に大きな横方向荷重が加わり送り抵抗が大きくなることを抑制できるので、ドーム1(Yサドル7)を高加減速で並進運動させることが可能となる。
また、本実施形態では、上記のように、2列の第1基台10aを、Yサドル7のX方向のベッセル点PB又はその辺りに対応する位置にそれぞれ配置する。これにより、第1基台10aの総数を抑制しつつ、第1基台10a上(並進ガイド部20上)で支持されるYサドル7の変形を極力小さくすることができる。本実施形態の運転模擬試験装置100では、Y軸並進機構2上にX軸並進機構3を設置したYサドル7を配置し、X軸並進機構3上にドーム1およびヘキサポッド機構4が設置される。このため、Yサドル7は、ドーム1などの設置物を含めた総重量が大きくなりやすい一方、高加減速を可能とするべく極力軽量化する必要がある。Yサドル7は、最低限の剛性が確保された構造を有しているが、変形しやすい。Yサドル7の変形は並進運動を行う上で大きな影響を及ぼすことから、上記構成により変形を抑制することによって、Yサドル7(Yサドル7上のドーム1)の運動特性や制御性を向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、上記のように、Yサドル7のX方向の中心又はその近傍を通る位置に第2基台10bを配置し、第2基台10bに、並進駆動部30を設けずに並進ガイド部20を配置する。これにより、2列の第1基台10aの間で、第2基台10bによってYサドル7を支持しつつ送り案内をすることが可能となるので、Yサドル7の変形をさらに効果的に抑制することができる。また、第2基台10bには並進駆動部30を設けないので、第2基台10bを設ける場合でも装置構成が複雑化するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、並進ガイド部20を、第1基台10aのX方向の両端部近傍に一対配置する。並進駆動部30を、第1基台10aの一対の並進ガイド部20の間の位置に一対配置する。そして、一対の並進駆動部30を、並進駆動部30同士間の第1距離D1よりも、並進駆動部30および並進駆動部30に隣接する並進ガイド部20間の第2距離D2が小さくなるように配置する。これにより、推力の作用点である並進駆動部30と並進ガイド部20との間の第2距離D2を小さくすることができる。その結果、推力発生時に、水平面内(XY平面内)で並進ガイド部20に作用する回転方向のモーメントを軽減することができる。これにより、直動ガイド21の送り抵抗が大きくなることを抑制することができるので、ドーム1を高加減速で並進運動させることが可能となる。
また、本実施形態では、上記のように、並進駆動部30を、一体化された4本のリニアモータ31により構成する。これにより、4本のリニアモータ31を組み付けて一体化する段階でそれぞれのリニアモータ31同士の平行度を確保することが可能となるので、一体化された4本のリニアモータ31を単位として平行度調整を行うだけでリニアモータ31同士の平行度調整が済むようになる。その結果、同数のリニアモータ31を個別に配置する場合と比較して、個々のリニアモータ31の平行度調整を容易化することができる。
また、本実施形態では、上記のように、並進駆動部30をコアレス型リニアモータ31により構成する。これにより、コア付き型のリニアモータを用いる場合と異なり、コアレス型リニアモータ31によってコギングに起因する推力ムラの発生を防ぐことが可能となる。また、本実施形態のように、複数のコアレス型リニアモータ31を設ける場合でも、共通の第1基台10aに複数のコアレス型リニアモータ31まとめて配置することにより、各コアレス型リニアモータ31の平行度調整を容易化することができる。
ところで、運転模擬試験装置では、移動体内のシミュレーション表示および音声出力や、運転操作のセンシングなどのための各種配線やホースが上部の移動体まで引き回される。これらの配線類は、移動体(サドル)が移動する場合に移動に伴って追従する配線ダクト内に収容される。配線が多数になるため、配線ダクトの総重量も大きくなる。
その結果、配線ダクトの配置によっては、並進機構により一方側に移動する場合と、他方側に移動する場合とで、配線ダクトの移動に伴う抵抗の大きさがばらつくことになる。リニアモータ駆動方式を採用する場合、摩擦抵抗を極力低減できる分、摩擦抵抗の大きいベルト駆動方式では問題となり難い配線ダクトの移動に伴う抵抗のアンバランスが無視できなくなる。すなわち、リニアモータ駆動方式では、移動体の並進駆動に追従する配線ダクトの移動に伴う抵抗のアンバランスによってリニアモータの推力ムラが発生するという問題点がある。特に、高加速度および高速で移動体を並進運動させる必要のある運転模擬試験装置においては、リニアモータの推力ムラを抑制して推力のバランスをとることが望ましい。
そこで、本実施形態では、上記のように、Yサドル7の下方に配置され、Y方向に延びるとともにYサドル7のY方向への並進運動に伴ってY方向に移動するようにYサドル7に接続された一対の第1配線ダクト60を設ける。そして、平面視で、Yサドル7がY軸並進機構2の中央に位置する場合に、Yサドル7に対してY方向に対称又はほぼ対称となるように一対の第1配線ダクト60を配置する。これにより、Yサドル7がY1方向側およびY2方向側のいずれの方向に移動する場合でも、両側の第1配線ダクト60の抵抗を均一化することができる。
具体的には、図8に示したように、Yサドル7が中央からY1方向側に移動する場合、Y1方向側にある第1配線ダクト60はY1方向側に押しのけられ、Y2方向側にある第1配線ダクト60はY1方向側に引っ張られることになる。ここで、第1配線ダクト60を押しのける場合の抵抗力と、第1配線ダクト60を引っ張る場合の抵抗力とは必ずしも一致せず、引っ張る方が抵抗力は大きくなる。そのため、配線ダクトがYサドル7の片側(たとえばY2方向側)にのみ設けられ、全ての配線が片側のみに集中して配置されている場合には、Yサドル7がY1方向側へ移動する場合の抵抗力と、Yサドル7がY2方向側へ移動する場合の抵抗力とが相違するため、移動方向によってリニアモータ31の推力ムラが発生する。
これに対して、本実施形態では、一対の第1配線ダクト60をYサドル7に対してY方向に対称又はほぼ対称となるように設けることによって、Yサドル7がY1方向およびY2方向のいずれの側に移動する場合でも、進行方向側の第1配線ダクト60は押しのけられ、反対方向側の第1配線ダクト60は引っ張られるように移動するため、第1配線ダクト60に起因する抵抗を、移動方向によらずにほぼ等しくすることができる。その結果、本実施形態の運転模擬試験装置100によれば、ドーム1の並進駆動に追従する第1配線ダクト60の移動に伴う抵抗のアンバランスに起因するリニアモータ31の推力ムラの発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、一対の第1配線ダクト60を、Yサドル7からY1方向側およびY2方向側にそれぞれ延びるとともに、互いにほぼ等しい長さを有するように構成する。これにより、容易に、Y1方向側およびY2方向側の第1配線ダクト60を互いに対称又はほぼ対称とすることができる。また、一対の第1配線ダクト60の長さをほぼ等しくすることによって、Yサドル7を移動させる際の一対の第1配線ダクト60に起因する抵抗を、より正確に、Y1方向側とY2方向側とで均一化することができる。
また、本実施形態では、上記のように、一対の第1配線ダクト60のそれぞれに、一対の第1配線ダクト60の総重量が互いにほぼ等しくなるように分配された複数の配線(81、82)を収容する。これにより、Yサドル7をY方向に沿って移動させる際の第1配線ダクト60の慣性抵抗も、Y1方向側とY2方向側とでほぼ等しくすることができる。これにより、Yサドル7を移動させる際の一対の第1配線ダクト60に起因する抵抗を、より一層均一にすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、一対の第1配線ダクト60を、それぞれ、Y1方向側およびY2方向側に延びた後、平面視で重なるように折り返してYサドル7の中央部に向かって延びる折り返し構造を有するように構成する。そして、X方向の中央側の一対の第1配線ダクト60の各々の一端61を、平面視でYサドル7の中央部近傍に配置し、一対の第1配線ダクト60の各々の他端62を、一端61よりも下方で、かつ、平面視でY軸並進機構2の中央部近傍の位置に固定する。これにより、Yサドル7がY軸並進機構2の中央に位置する場合に、一対の第1配線ダクト60の一端61および他端62をそれぞれYサドル7の中央部近傍で、ドーム1の直下の位置(図2参照)に配置することができる。その結果、Yサドル7上からドーム1に引き回される配線等の経路長を極力小さくすることができるので、Y軸並進機構2上の積載物重量を軽減して加減速性能を向上させることができるとともに、装置構成(配線構造)が複雑化するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、Yサドル7およびXサドル6がそれぞれY軸並進機構2およびX軸並進機構3の中央に位置する場合に、一対の第1配線ダクト60および一対の第2配線ダクト70を、平面視で十字形状をなすように配置する。これにより、Yサドル7をY方向に移動させる際の一対の第1配線ダクト60に起因する抵抗を均一化できることに加えて、さらに、Xサドル6をX方向に移動させる際の一対の第2配線ダクト70に起因する抵抗を、X1方向側とX2方向側とでほぼ等しくすることができる。したがって、XY方向への移動が可能な2軸の並進機構を備える構成においても、X方向およびY方向の両方への配線ダクト(60、70)の移動に伴う抵抗のアンバランスに起因するリニアモータ(31、51)の推力ムラの発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、一対の第2配線ダクト70を、Xサドル6からX1方向側およびX2方向側にそれぞれ延びるとともに、互いにほぼ等しい長さを有するように構成する。これにより、容易に、X1方向側およびX2方向側の第2配線ダクト70を互いに対称又はほぼ対称とすることができる。また、一対の第2配線ダクト70の長さをほぼ等しくすることによって、Xサドル6を移動させる際の一対の第2配線ダクト70に起因する抵抗を、より正確に、X1方向側とX2方向側とで均一化することができる。
また、本実施形態では、上記のように、一対の第2配線ダクト70を、それぞれ、X1方向側およびX2方向側に延びた後、平面視で重なるように折り返してXサドル6の中央部に向かって延びる折り返し構造を有するように構成する。そして、一対の第2配線ダクト70の各々の一端71を、平面視でXサドル6の中央部近傍に接続し、一対の第2配線ダクト70の各々の他端72を、一端71よりも下方で、かつ、平面視でX軸並進機構3の中央部近傍の位置に固定する。これにより、Xサドル6がX軸並進機構3の中央に位置する場合に、一対の第2配線ダクト70の一端71および他端72をそれぞれXサドル6の中央部近傍で、ドーム1の直下の位置(図2参照)に配置することができる。その結果、Xサドル6上からドーム1に引き回される配線等の経路長を極力小さくすることができるので、X軸並進機構3上の積載物重量を軽減して加減速性能を向上させることができるとともに、装置構成(配線構造)が複雑化するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、4組の一対の第1配線ダクト60を、それぞれ平面視で、Yサドル7がY軸並進機構2の中央に位置する場合に、Yサドル7の中央部に対してX方向に対称又はほぼ対称となる位置に配置する。これにより、一対の第1配線ダクト60を複数組設ける場合でも、Yサドル7を移動させる際の一対の第1配線ダクト60に起因する抵抗を、Y1方向側とY2方向側とで均一化することができる。また、第1配線ダクト60に起因する抵抗力の作用位置がX方向に対称又はほぼ対称になるので、抵抗力に起因してYサドル7に作用する曲げモーメントのバランスをとることが可能となる。その結果、リニアモータ31の推力ムラの要因となるようなYサドル7の非対称な変形が生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、一対の第1配線ダクト60を、第2基台10b上で一対の並進ガイド部20の間にY方向に沿って延びるように配置する。これにより、並進ガイド部20によってYサドル7のY方向への案内に伴う摩擦抵抗も効果的に低減することができる。そして、一対の並進ガイド部20の設置部としての第2基台10bを、一対の第1配線ダクト60の設置部としても機能させることができるので、並進ガイド部20用の第2基台10bと第1配線ダクト60用の基台とを別々に設ける場合と比較して、装置構成が複雑化するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、Yサドル7の両端部近傍の第1配線ダクト60に、Y軸並進機構2のリニアモータ31の可動子に対する配線81を収容し、Yサドル7の中央部の第1配線ダクト60に、ドーム1に対する配線82を収容する。これにより、ドーム1の直下に位置するYサドル7の中央部の第1配線ダクト60にドーム1に対する配線82を収容することによって、ドーム1への配線82の経路長を極力小さくすることができる。また、ドーム1側への配線82と比較して大電力を供給するために太く重くなり易い可動子に対する動力配線(配線81)を、X1方向側およびX2方向側の第1配線ダクト60に分散して配置することができるので、それぞれの第1配線ダクト60の重量のバランスをとることができる。その結果、一対の第1配線ダクト60の組毎の抵抗の均一化を図ることができるので、リニアモータ31の推力ムラの発生をより効果的に抑制することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、X方向およびY方向に並進運動可能な運転模擬試験装置100の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば1軸(X軸またはY軸)のみに対して移動可能な運転模擬試験装置に本発明を適用してもよい。すなわち、X軸並進機構3およびXサドル6を省略した構成としてよい。
また、上記実施形態では、2列の第1基台10aと1列の第2基台10bとを設けた構成を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2基台10bに代えて第1基台10aを設けることにより、3列の第1基台10aを設けてもよい。また、第2基台10bを設けずに2列の第1基台10aのみとしてもよい。
また、上記実施形態では、第1基台10aに2つの並進駆動部30を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1基台10aに1つまたは3つ以上の並進駆動部30を設置してもよい。
また、上記実施形態では、一対の並進駆動部30を、並進駆動部30同士間の第1距離D1よりも、並進駆動部30および並進駆動部30に隣接する並進ガイド部20間の第2距離D2が小さくなるように配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1距離D1と第2距離D2とが等しいか、または第2距離D2の方が大きくなってもよい。
また、上記実施形態では、第1基台10aに2つの並進ガイド部20を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1基台10aに1つまたは3つ以上の並進ガイド部20を設置してもよい。たとえば、図11に示す第1変形例のように、第1基台110aに2つの凹部11と3つの壁部12とを設け、3つの壁部12上のそれぞれに合計3つの並進ガイド部20を設置してもよい。図11の第1変形例では、3つの並進ガイド部20と2つの並進駆動部30とがX方向に交互に並んで配置されている。第2基台10bについても同様に、3つ以上の並進ガイド部20を設置してもよい。
また、上記実施形態では、各並進駆動部30を一体化された4本のリニアモータ31によって構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、並進駆動部30のリニアモータ31を、一体化せずに個別に設けてもよい。
また、上記実施形態では、各並進駆動部30を4本のリニアモータ31によって構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、並進駆動部30を4本以外の数のリニアモータ31によって構成してもよい。並進駆動部30に設けるリニアモータ31の数は、必要となる推力合計、並進駆動部30の設置数などに応じた数とすればよい。
また、上記実施形態では、並進駆動部30をコアレス型リニアモータ31により構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、並進駆動部30をコア付き型のリニアモータにより構成してもよい。
また、上記実施形態では、各並進ガイド部20を2本の直動ガイド21によって構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、並進ガイド部20に2本以外の数の直動ガイド21によって構成してもよい。並進ガイド部20に設ける直動ガイド21の数は、積載物の重量、並進ガイド部20の設置数などに応じた数とすればよい。
また、上記実施形態では、永久磁石32bとコイル部33aとがX方向に対向するタイプのリニアモータ31の例を示したが、本発明はこれに限られない。図12に示す第2変形例のように、永久磁石32bとコイル部33aとがZ方向(上下)に対向するリニアモータ31により並進駆動部130を構成してもよい。図12の第2変形例の並進駆動部130では、固定子ユニット32が壁部12の内側面に設置され、Z方向に並ぶ各支持壁32aがX方向に突出するように形成されている。可動子ユニット33は上下に延びる支持ブロック33bを備え、コイル部33aが支持ブロック33bからX方向に延びて支持壁32a間(永久磁石32b間)に配置されている。
また、上記実施形態では、可動子側がコイル(コイル部33a)、固定子側が磁石(永久磁石32b)となるタイプのリニアモータ31を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、可動子側が磁石、固定子側がコイルであってもよい。また、本発明では、可動子側および固定子側の両方がそれぞれコイルであってもよい。
また、上記実施形態では、2列の第1基台10aを、Yサドル7のベッセル点PBまたはその近傍に対応する位置にそれぞれ配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、2列の第1基台10aを、Yサドル7のベッセル点PB以外の位置に配置してもよい。たとえば2列の第1基台10aがYサドル7の両端をそれぞれ支持するように配置されてもよい。
また、上記実施形態では、X軸並進機構3に1つの並進駆動部50を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、X軸並進機構3に複数の並進駆動部50を設けてもよい。
また、上記実施形態では、並進駆動部50を3本のリニアモータ51によって構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、並進駆動部50を3本以外の数のリニアモータ51によって構成してもよい。
また、上記実施形態では、X軸並進機構3に4つの並進ガイド部40を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、X軸並進機構3に4つ以外の数の並進ガイド部40を設けてもよい。
また、上記実施形態では、並進ガイド部40を1本または2本の直動ガイド41によって構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、並進ガイド部40を3本以上の数の直動ガイド41によって構成してもよい。
また、上記実施形態では、4組(4対)の第1配線ダクト60を設けた構成を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1配線ダクト60がY1方向側とY2方向側との一対を単位として設けられている限りにおいて、4組以外の数の第1配線ダクト60が設けられてもよい。第2配線ダクト70についても同様であり、2組(2対)以外の数の第2配線ダクト70が設けられてもよい。
また、上記実施形態では、一対の第1配線ダクト60に、第1配線ダクト60の総重量が互いにほぼ等しくなるように配線(81、82)を分配して収容した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、一対の第1配線ダクト60相互の総重量が互いに異なっていてもよい。一対の第2配線ダクト70についても同様であり、一対の第2配線ダクト70相互の総重量が互いに異なっていてもよい
また、上記実施形態では、一対の第1配線ダクト60を、それぞれ、平面視で重なるように上下に折り返した折り返し構造を有するように構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1配線ダクト60を、水平面内で折り返す構造としてもよい。すなわち、第1配線ダクト60を、Yサドル7から離間するようにY方向に延びた後、平面視でU字状になるように折り返してYサドル7に向かってY方向に延びるように構成してもよい。第2配線ダクト70についても同様に、平面視でU字状を呈する折り返し構造としてもよい。
また、上記実施形態では、一対の第1配線ダクト60の一端61をそれぞれYサドル7の中央部近傍に配置し、一対の第1配線ダクト60の他端62をそれぞれX軸並進機構2の中央部近傍に固定する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば一端61をYサドル7のY方向の端縁部に配置してもよい。この場合、一対の第1配線ダクト60のそれぞれの一端61の位置が、平面視でYサドル7に対してY方向に対称又はほぼ対称になるようにすればよい。また、他端62をY軸並進機構2の中央部からY方向にずれた位置に配置してもよい。この場合、一対の第1配線ダクト60のそれぞれの他端62の位置が、平面視でY軸並進機構2の中央部からY方向に対称又はほぼ対称になるようにすればよい。
同様に、上記実施形態では、一対の第2配線ダクト70の一端71をそれぞれXサドル6の中央部近傍に配置し、一対の第2配線ダクト70の他端72をそれぞれX軸並進機構3の中央部近傍に固定する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、一対の第2配線ダクト70のそれぞれの一端71の位置が平面視でXサドル6に対してX方向に対称又はほぼ対称になるように、一端71をXサドル6のX方向の端縁部に配置してもよい。また、一対の第2配線ダクト70のそれぞれの他端72の位置が平面視でX軸並進機構3の中央部からX方向に対称又はほぼ対称になるように、他端72をX軸並進機構3の中央部からX方向にずれた位置に配置してもよい。
また、上記実施形態では、4組(4対)の第1配線ダクト60を、Yサドル7の中央部に対して、Y方向のみならずX方向にも対称又はほぼ対称となる位置に配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。第1配線ダクト60をX方向には非対称となるように配置してもよい。
また、上記実施形態では、X方向中央部の2組(2対)の第1配線ダクト60を、第2基台10b上で一対の並進ガイド部20の間に配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、X方向中央部の2組(2対)の第1配線ダクト60用のダクト支持部65を別途設けて、X方向両端の2組(2対)の第1配線ダクト60と同様にダクト支持部65上に配置してもよい。
また、上記実施形態では、Yサドル7の両端部近傍の第1配線ダクト60に、Y軸並進機構2のリニアモータ31の可動子に対する配線81を収容し、Yサドル7の中央部の第1配線ダクト60に、ドーム1に対する配線82を収容した例を示したが、本発明はこれに限られない。Yサドル7の両端部近傍の第1配線ダクト60にドーム1に対する配線82を収容してもよいし、Yサドル7の中央部の第1配線ダクト60に可動子に対する配線81を収容してもよい。
また、上記実施形態において説明した第1基台10aおよび第2基台10bや、第1配線ダクト60、第2配線ダクト70、Xサドル6およびYサドル7などの寸法、並進機構のストロークおよび加速度などの数値は、あくまで参考のための例示であり、本発明はこれに限られない。
1 ドーム(移動体)
1a 模擬車両
2 Y軸並進機構(第1並進機構)
3 X軸並進機構(第2並進機構)
6 Xサドル(第2支持台)
7 Yサドル(第1支持台)
10a、110a 第1基台
10b 第2基台
20 並進ガイド部(第1並進ガイド部)
21、41 直動ガイド
30、130 並進駆動部(第1並進駆動部)
31、51 リニアモータ(コアレス型リニアモータ)
40 並進ガイド部(第2並進ガイド部)
50 並進駆動部(第2並進駆動部)
60 第1配線ダクト
61 一端
62 他端
70 第2配線ダクト
71 一端
72 他端
81、82 配線
100 運転模擬試験装置
X方向(第2方向)
Y方向(第1方向)

Claims (18)

  1. 模擬車両を含み、第1方向に並進運動される移動体と、
    前記第1方向に沿って延びる1または複数のリニアモータにより構成され、前記移動体を前記第1方向に並進運動させる第1並進駆動部と、
    前記第1方向に沿って延びる1または複数の直動ガイドにより構成され、前記移動体を並進運動させる際のガイドとなる第1並進ガイド部と、
    前記第1方向に沿って延びるとともに、平面視で前記第1方向と直交する第2方向に互いに離間して配置された複数列の第1基台と、を備え、
    前記複数列の第1基台の各々に、前記第1並進駆動部および前記第1並進ガイド部が、前記第2方向に並んで配置され
    前記第1並進ガイド部は、前記第1基台の前記第2方向の両端部近傍に一対配置され、
    前記第1並進駆動部は、前記第1基台の一対の前記第1並進ガイド部の間の位置に複数配置され、
    複数の前記第1並進駆動部のうちの少なくとも2つは、それぞれ、一対の前記第1並進ガイド部の近傍に配置されている、運転模擬試験装置。
  2. 前記第1基台は、前記第2方向に間隔を隔てて2列または3列に並んで設けられている、請求項1に記載の運転模擬試験装置。
  3. 前記移動体は、前記第1並進ガイド部により支持された第1支持台によって前記第2方向に移動可能に支持されており、
    前記複数列の第1基台は、平面視において、前記第1支持台の前記第2方向の中心に対して前記第2方向に対称又はほぼ対称となるように2列配置されている、請求項2に記載の運転模擬試験装置。
  4. 2列の前記第1基台は、前記第1支持台の前記第2方向のベッセル点又はその近傍に対応する位置にそれぞれ配置されている、請求項3に記載の運転模擬試験装置。
  5. 前記第1支持台の前記第2方向の中心又はその近傍を通る位置に配置された第2基台をさらに備え、
    前記第2基台には、前記第1並進駆動部が設けられずに前記第1並進ガイド部が配置されている、請求項3または4に記載の運転模擬試験装置。
  6. 前記複数の第1並進駆動部のうちの少なくとも2つは、前記第1並進駆動部同士間の第1距離よりも、前記第1並進駆動部および前記第1並進駆動部に隣接する前記第1並進ガイド部間の第2距離が小さくなるように配置されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の運転模擬試験装置。
  7. 前記第1並進駆動部は、一体化された複数の前記リニアモータにより構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の運転模擬試験装置。
  8. 前記リニアモータは、コアレス型リニアモータである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の運転模擬試験装置。
  9. 前記移動体を支持する第1支持台と、
    前記第1支持台の下方に設けられた前記第1基台、前記第1並進駆動部および前記第1並進ガイド部を含み、前記第1支持台を前記第1方向に並進運動させる第1並進機構と、
    前記第1支持台の下方に配置され、前記第1方向に延びるとともに前記第1支持台の前記第1方向への並進運動に伴って前記第1方向に移動するように前記第1支持台に接続された一対の第1配線ダクトとをさらに備え、
    前記一対の第1配線ダクトは、平面視で、前記第1支持台が前記第1並進機構の中央に位置する場合に、前記第1支持台に対して前記第1方向に対称又はほぼ対称となるように設けられている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の運転模擬試験装置。
  10. 前記一対の第1配線ダクトは、前記第1支持台から前記第1方向の一方側および他方側にそれぞれ延びるとともに、互いにほぼ等しい長さを有する、請求項9に記載の運転模擬試験装置。
  11. 前記一対の第1配線ダクトは、それぞれ、前記一対の第1配線ダクトの総重量が互いにほぼ等しくなるように分配された複数の配線を収容している、請求項10に記載の運転模擬試験装置。
  12. 前記一対の第1配線ダクトは、それぞれ、前記第1方向の一方側および他方側に延びた後、平面視で重なるように折り返して前記第1支持台の中央部に向かって延びる折り返し構造を有しており、
    前記一対の第1配線ダクトの各々の一端は、平面視で前記第1支持台の中央部近傍に配置されており、
    前記一対の第1配線ダクトの各々の他端は、前記一端よりも下方で、かつ、平面視で前記第1並進機構の中央部近傍の位置に固定されている、請求項9〜11のいずれか1項に記載の運転模擬試験装置。
  13. 前記第1支持台上で前記移動体を支持する第2支持台と、前記第1支持台上に設置され、前記第2方向に沿って延びる1または複数のリニアモータにより構成された第2並進駆動部と、前記第2方向に沿って延びる1または複数の直動ガイドにより構成された第2並進ガイド部と、を含み、前記第2支持台を前記第2方向に並進運動させる第2並進機構と、
    前記第2方向に延びるとともに、前記第1支持台および前記第2支持台に接続された一対の第2配線ダクトとをさらに備え、
    前記第1支持台および前記第2支持台がそれぞれ前記第1並進機構および前記第2並進機構の中央に位置する場合に、前記一対の第1配線ダクトおよび前記一対の第2配線ダクトが、平面視で十字形状をなすように配置されている、請求項9〜12のいずれか1項に記載の運転模擬試験装置。
  14. 前記一対の第2配線ダクトは、前記第2支持台から前記第2方向の一方側および他方側にそれぞれ延びるとともに、互いにほぼ等しい長さを有する、請求項13に記載の運転模擬試験装置。
  15. 前記一対の第2配線ダクトは、それぞれ、前記第2方向の一方側および他方側に延びた後、平面視で重なるように折り返して前記第2支持台の中央部に向かって延びる折り返し構造を有しており、
    前記一対の第2配線ダクトの各々の一端は、平面視で前記第2支持台の中央部近傍に接続されており、
    前記一対の第2配線ダクトの各々の他端は、前記一端よりも下方で、かつ、平面視で前記第2並進機構の中央部近傍の位置に固定されている、請求項13または14に記載の運転模擬試験装置。
  16. 前記一対の第1配線ダクトを複数組備え、
    複数組の前記一対の第1配線ダクトは、平面視で、前記第1支持台が前記第1並進機構の中央に位置する場合に、それぞれ、前記第1支持台の中央部に対して、前記第1方向のみならず、前記第2方向にも対称又はほぼ対称となる位置に配置されている、請求項9〜15のいずれか1項に記載の運転模擬試験装置。
  17. 前記第1並進機構は、
    前記第1並進機構の前記第2方向の中央部において前記第1方向に沿って延びる第2基台と、
    前記第2基台上に設けられた一対の前記第1並進ガイド部とを含み、
    前記一対の第1配線ダクトは、前記第2基台上で前記一対の第1並進ガイド部の間に前記第1方向に沿って延びるように配置されている、請求項9〜16のいずれか1項に記載の運転模擬試験装置。
  18. 前記第1並進機構の前記リニアモータは、前記第2方向における前記第1並進機構の中央部に対して前記第2方向の一方側および他方側にそれぞれ配置され、
    前記一対の第1配線ダクトは、前記第2方向における前記第1支持台の両端部近傍および中央部にそれぞれ設けられ、
    前記第1支持台の両端部近傍の前記第1配線ダクトは、前記第1並進機構の前記リニアモータの可動子に対する配線を収容し、
    前記第1支持台の中央部の前記第1配線ダクトは、前記移動体に対する配線を収容する、請求項9〜17のいずれか1項に記載の運転模擬試験装置。
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