JP6150252B2 - 透明導電膜基材用塗布フィルム - Google Patents
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Description
0<Ti≦20 …(1)
0≦P ≦300 …(2)
(上記式中、Tiは多層ポリエステルフィルム中のチタン元素量(ppm)、Pはリン元素量(ppm)をそれぞれ意味する)
0<Ti≦20 …(1)
0≦P ≦300 …(2)
(上記式中、Tiは多層ポリエステルフィルム中のチタン元素量(ppm)、Pはリン元素量(ppm)をそれぞれ意味する)
これらの有機溶剤は、必要に応じて二種以上を併用してもよい。
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いてストークスの抵抗則にもとづく沈降法によって粒子の大きさを測定し、平均粒径を求めた。平均粒径の測定法と同様にして粒度分布を求めた。すなわち、等価球分布における大粒子側から積算を行い、下記式から粒度分布比(R)を算出した。
(r)=粒子積算重量が25%のときの粒径/粒子積算重量が75%のときの粒径
ポリエステル原料を約200mg秤量し、クロロホルム/HFIP(ヘキサフルオロ−2−イソプロパノル)の比率3:2の混合溶媒2mlに溶解させる。溶解後、クロロホルム20mlを追加した後、メタノール10mlを少しずつ加える。沈殿物を濾過により除去し、さらに沈殿物をクロロホルム/メタノールの比率2:1の混合溶媒で洗浄し、濾液・洗浄液を回収し、エバポレーターにより濃縮、その後、乾固させる。乾固物をDMF(ジメチルホルムアミド)25mlに溶解後、この溶液を液体クロマトグラフィー(島津製作所製:LC−7A)に供給して、DMF中のオリゴマー量を求め、この値をクロロホルム/HFIP混合溶媒に溶解させたポリエステル原料量で割って、含有オリゴマー量(重量%)とする。DMF中のオリゴマー量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製『MCI GEL ODS 1HU』
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を積層厚さとした。
蛍光X線分析装置((株)島津製作所社製型式「XRF−1500」を用いて、下記表1に示す条件下で、フィルムFP法により単枚測定でフィルム中の元素量を求めた。なお、本方法での検出限界は、通常1ppm程度である。
予め(4)項の要領にて試料フィルムの層構成を確認した後、露出したフィルム断面において、各ポリエステル層の中央部1箇所をNano NaviII/E−Sweep/nano−TA2(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)を用いて、下記測定条件により測定を行い、N=3の平均値をもって、ポリエステル層の軟化点とした。
なお、測定値に関しては、得られた測定チャートより、昇温カーブと降温カーブとの各々のカーブにおける接線を引き、接線の交点を求めた。
次に得られた交点を通り、測定温度軸と垂直に交わる点をもって、軟化点とした。
《測定条件》
昇温速度:5℃/sec
探針:サーマルカンチレバーAN2−200
測定温度範囲:常温(23℃)〜300℃
測定雰囲気:大気圧
試料フィルムをJIS−K−7136に準じ、スガ試験株式会社製(タッチパネル式ヘーズコンピューター HZ−2)ヘーズメーターを用いてエタノール溶液を充填したガラス製セルのヘーズ値を0%とし、試験片を同セル中に浸漬した状態で測定した。
ハードコート層付き両面塗布フィルムにおいて、アンカー層上にアルゴンガス95%と酸素ガス5%とからなる0.4Paの雰囲気下で、酸化インジウム95重量%、酸化スズ5重量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法により、厚さ25nmのITO膜(透明導電性薄膜)を形成した。当該ITO膜上にパターン化(最細部:4μm、8μm、12μm、20μm)されているフォトレジストを塗布して乾燥硬化した後、得られたITO膜を4%の塩化水素水溶液(和光純薬工業製)に浸漬してエッチング処理した。得られたパターン化されたITO膜は180℃×90分間の加熱処理により結晶化させた。得られたパターン化後のITO膜の最細部となる箇所を光学顕微鏡(キーエンス社製 デジタルマイクロスコープ 型番:VHX−200)にて倍率40倍で100箇所検査し、ITOの断線の有無を検査し、以下の基準にて透明導電膜パターン化後の配線断線性を評価した。
コルコートP(コルコート社製)
イソプロピルアルコールを用いて、1%濃度溶液に調製した。
《判定基準》
○:ITO配線の断線が確認されない
△:ITO配線の断線は確認されないが、配線のひび割れ現象が確認される
× :ITO配線の断線が1箇所以上で確認される
ハードコート層用塗布液として、樹脂(日本触媒製 ハルスハイブリッド UV−G301)100質量部、イソシアネート(住化バイエルウレタン製、デスモジュール N−3200)10質量部、トルエン100質量部、メチルエチルケトン100質量部を調製し、試料フィルムの塗布層上に塗布・加熱硬化させることにより、厚さ15g/m2のハードコート層を形成した。その後、ハードコート層に対して、10×10のクロスカットをして、その上に18mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18)を貼り付け、180度の剥離角度で急激にはがした後、剥離面を観察し、より剥離面積が大きい方に対して、剥離面積が5%以下なら○、5%を超え30%以下ならば△、30%を超えるならば×とした。
ハードコート層用塗布液として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート60質量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート6質量部、光重合開始剤(チバスペシャルティケミカル製 イルガキュア 184)4質量部、メチルエチルケトン 200質量部を調整し、試料フィルムの塗布層上に塗布し、紫外線を照射して硬化させ、厚さ10g/m2のハードコート層を形成した。
その直後(初期)、80℃/90%RHの環境下で150時間後(湿熱試験)、ハードコート層に対して、10×10のクロスカットをして、その上に18mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18)を貼り付け、180度の剥離角度で急激にはがした後、剥離面を観察し、より剥離面積が大きい方に対して、剥離面積が5%以下なら○、5%を超え30%以下ならば△、30%を超えるならば×とした。
(8)項でのスパッタリング加工時に、加工部分のフィルム平面性を目視で評価した。
《判定基準》
○:フィルムの加工部分が幅方向全体にわたりうねり、シワの発生なく良好に加工できている。
△:フィルムの加工部分が幅方向において、部分的にうねり、シワが発生する場合がある
×:フィルムの加工部分にうねり、シワ等の発生し、幅方向で均一に加工できていない
新タック化成社製ノンキャリアフィルム「KF4#50」の軽剥離側セパを剥がし、ハードコート層付き両面塗布フィルムのハードコート層表面に貼り合わせた。次に重剥離側セパを剥がし、日本板硝子社製 板ガラス(「フロート板ガラス(5mm厚さ)」に貼り合せ、両面塗布フィルム(ハードコート層側)/粘着層/ガラス構成体を作成した。得られた構成体を両面塗布フィルム側からボールペンのペン先を接触させ、その粘着剤のクッション効果について、下記判定基準により、官能評価を行った。
《判定基準》
○:ペンを接触している間、接触した箇所に粘着層が追従する。接触をやめると粘着層の追従変形が元に戻る(クッション効果を感じることができる)
×:ペンを接触させても粘着層が変形せず、クッション効果が感じることができない
試料フィルムの測定面を試料フィルムの測定面を、直接位相検出干渉法、いわゆるマイケルソンの干渉を利用した2光束干渉法を用いた、非接触表面計測システム「マイクロマップ社製Micromap512)」により表面粗さ(St)を計測した。なお、測定波長は530nmとし、対物レンズは20倍を用いて、20°視野計測し、計12点計測した計測値の内、その最大値と最小値を除く計10点の平均値を採用しその表面粗さ(St)とした。上記測定方法により、塗布フィルムにおいて、熱処理前の塗布層が設けられていないフィルム表面と、塗布層が設けられていないフィルム面にアンカー層を設けた後、180℃、90分間熱処理した後における、アンカー層表面の最大粗さ(St)とを各々測定した。
[ポリエステル(A)の製造方法]
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒としてテトラブトキシチタネートを加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、し、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.55に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、極限粘度0.59、オリゴマー(環状三量体)含有量0.89重量%のポリエステルAを得た。
ポリエステル(A)を、予め160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、極限粘度0.72、オリゴマー(環状三量体)含有量0.46重量%のポリエステル(B)を得た。
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩を加えて反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物を重縮合槽に移し、正リン酸を添加した後、二酸化ゲルマニウムを加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、極限粘度は0.63のポリエステル(C)を得た。
ポリエステル(A)の製造方法において、平均粒子径0.3μmのエチレングリコールに分散させた酸化アルミニウム粒子を粒子のポリエステルに対する含有量が1.5重量%となるように添加する以外は同様にして製造し、ポリエステル(D)を得た。得られたポリエステル(D)は、極限粘度0.59、オリゴマー(環状三量体)含有量0.87重量%であった。
酸化アルミニウム粒子に関して、平均粒径が0.04μmと異なる以外はポリエステル(D)と同様にして製造し、ポリエステル(E)を得た。得られたポリエステル(E)は、極限粘度0.59、オリゴマー(環状三量体)含有量0.87重量%であった。
酸化アルミニウム粒子に関して、平均粒径が0.8μmと異なる以外はポリエステル(D)と同様にして製造し、ポリエステル(F)を得た。得られたポリエステル(F)は、極限粘度0.59、オリゴマー(環状三量体)含有量0.87重量%であった。
上記ポリエステル(B)、(D)をそれぞれ95%、5%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(A)100%の原料をB層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層を最外層(表層)、B層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層(ABA)で、厚み構成比がA:B:A=2:19:2になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、下記塗布液から構成される塗布層(乾燥後)を0.030g/m2になるように塗布した後、この縦延伸フィルムをテンターに導き、横方向に120℃で4.3倍延伸し、225℃で5秒間、熱処理を行った後、フィルムをロール上に巻き上げ、厚さ23μmの塗布フィルムを得た。
(化合物例)
・アクリル樹脂:(IA)下記組成で重合したアクリル樹脂の水分散体
エチルアクリレート/n−ブチルアクリレート/メチルメタクリレート/N−メチロールアクリルアミド/アクリル酸=65/21/10/2/2(重量%)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)
・アクリル樹脂:(IB)下記組成で重合したアクリル樹脂の水分散体
エチルアクリレート/メチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/N−メチロールアクリルアミド/アクリル酸=65/28/3/2/2(重量%)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)
モノマー組成:(酸成分)テレフタル酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/1,4−ブタンジオール/ジエチレングリコール=56/40/4//70/20/10(mol%)
オキサゾリン基およびポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリルポリマー エポクロスWS−500(日本触媒製、1−メトキシ−2−プロパノール溶剤約38重量%を含有するタイプ)
・オキサゾリン化合物:(IVB)
オキサゾリン基含有アクリルポリマー エポクロスWS−300(日本触媒製)
・粒子:(V2)平均粒径90μmのシリカ粒子
コルコートP(コルコート社製)
イソプロピルアルコールを用いて、1%濃度溶液に調製した。さらに両面塗布フィルムにおいて、塗布層上に下記ハードコート層組成から構成されるハードコート層組成物を60℃で1分間加熱することにより塗膜を乾燥させた。その後、高圧水銀ランプにて、積算光量300mJ/cm2の紫外線を照射し、塗布量(乾燥後)が2μm(乾燥後)である、ハードコート層付きの両面塗布フィルムを得た。
バインダー(日本ペイント社製「ルシフラール NAB−007」 100重量部
アクリル系微粒子(積水化成品工業社製 商品名「BMSA−18GN」(平均粒径0.8μm) 0.1重量部
上記成分をメチルイソブチルケトン中に分散させ、固形分濃度40重量%であるハードコート層組成物を調製した。
実施例1において、塗布層、原料配合、厚み構成が異なる以外は実施例1と同様にして製造し、塗布フィルムを得た。
実施例1において、A層の原料としてポリエステル(A)、(C)、(D)をそれぞれ84%、16%の割合で混合した以外は、実施例1と同様の方法で、塗布フィルムを得た。
実施例1において、塗布層の種類を変更する以外は、実施例1と同様の方法で、塗布フィルムを得た。
実施例1において、塗布層の種類を変更する以外は、実施例1と同様の方法で、塗布フィルムを得た。
実施例1において、塗布層の種類を変更する以外は、実施例1と同様の方法で、塗布フィルムを得た。
実施例1において、厚み構成比がA:B:A=2:5:2とし、得られるフィルム厚さを9μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、塗布フィルムを得た。
実施例1において、厚み構成比がA:B:A=2:71:2とし、得られるフィルム厚さを75μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、塗布フィルムを得た。
実施例1において、厚み構成比がA:B:A=4:15:4としたこと以外は、実施例1と同様の方法で、塗布フィルムを得た。
実施例1において、A層の原料が異なる以外は実施例1と同様の方法で塗布フィルムを得た。
実施例1において、表層のポリエステル(D)をポリエステル(E)に変更した結果、
塗布層が設けられていないフィルム表面が極端に平坦になり、フィルム加工適性において、滑り性低下に伴う、シワが発生し、実用上問題あるレベルであった。
実施例1において、表層のポリエステル(D)をポリエステル(F)に変更した結果、
塗布層が設けられていないフィルム表面が粗面化し、透明導電膜パターン化後の配線断線評価において、線幅4μmの加工には対応困難な状であった。
Claims (3)
- 両外層および中間層の少なくとも3層構成からなる、下記式(1)および(2)を同時に満足する多層ポリエステルフィルムの片面に、アクリル樹脂と2種類以上の架橋剤とを含有する塗布液により設けられた塗布層を有し、フィルム厚みが10〜60μmであり、両外層に平均粒径が0.1〜0.6μmの粒子を含有し、両外層を構成するポリエステル層の厚みがそれぞれ3μm以下であり、中間層を構成するポリエステル層の軟化点が両外層を構成するポリエステル層の軟化点以下であり、前記塗布層が設けられていない方の表面の最大粗さ(St)が10〜100nmの範囲であることを特徴とする透明導電膜基材用塗布フィルム。
0<Ti≦20 …(1)
0≦P ≦300 …(2)
(上記式中、Tiは多層ポリエステルフィルム中のチタン元素量(ppm)、Pはリン元素量(ppm)をそれぞれ意味する) - 塗布層を有する面の反対のフィルム表面にアンカー層を有する請求項1記載の透明導電膜基材用両面塗布フィルム。
- 塗布層上にハードコート層を有する請求項1または2に記載の透明導電膜基材用両面塗布フィルム。
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