JP6149715B2 - 光センサ及びヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光センサ及びヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUD装置)に関する。
従来、集光部材を備える光センサが知られている。特許文献1に開示の光センサ(火炎センサ)は、光量を検出する検出素子(放電管)と、両端に孔を有し、素子に向かう程径が小さくなる筒状の筒部(集光部材)とを備えている。ここで、反射面は、放物面又は円錐面からなり、紫外線を反射しやすいように鏡面状態とされることが好ましく、少なくとも内面が金属など紫外線を反射する材料から構成されている。
特開2011−214893号公報
特許文献1に開示の光センサは、集光部材により入射光を全て集光するので、様々な方向からの入射光を検出することが可能となる。しかしながら、このような光センサでは、集光により検出素子が高温となるため、検出素子の検出結果においてノイズ又は誤差が発生したり、検出素子の劣化が早まること等により、検出精度が悪化するという課題が生じていた。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、検出精度が悪化することを避ける光センサ及びHUD装置を提供することにある。
開示される発明のひとつにおいて光センサは、光量を検出する検出素子と、両端に開口を有し、検出素子に向かう程、内周孔の径が小さくなる筒状の筒部とを備え、筒部は、透光性であり、検出素子とは反対側から入射する入射光を、反射により検出素子に向けて集光される反射光と、透過により筒部の外側に放出される透過光とに分けることを特徴とする。
このような発明によると、筒部は、両端に開口を有し、検出素子に向かう程、内周孔の径が小さくなるので、検出素子とは反対側の様々な方向から入射する入射光を、集光することができる。また、入射光が、筒部により、反射により検出素子に向けて集光される反射光と、透過により筒部の外側に放出される透過光とに分けられる。これによれば、入射光が全て検出素子に集光する訳ではないので、光が熱に変換され、検出素子が高温となることを避けることができる。したがって、検出精度が悪化することを避けることができる。
また、開示される発明の他のひとつは、移動体に搭載され、移動体の投影面に画像を投影することにより、画像を虚像として移動体の室内から視認可能に表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、光量を検出する検出素子と、両端に開口を有し、検出素子に向かう程、内周孔の径が小さくなる筒状の筒部とを備え、筒部が、透光性であり、検出素子とは反対側から入射する入射光を、反射により検出素子に向けて集光される反射光と、透過により筒部の外側に放出される透過光とに分ける光センサと、光センサの検出結果に基づいて、虚像の表示を制御する制御手段と、を具備することを特徴とする。
このような発明によると、HUD装置が備える光センサに入射する入射光が、筒部により、反射光と透過光とに分けられる。そして、反射光は検出素子に向けて集光され、透過光は筒部の外に放出される。これによれば、入射光が全て検出素子に集光する訳ではないので、外光が熱に変換され、検出素子が高温となることを避けることができる。さらに、光センサの検出結果に基づいて、HUD装置が移動体の室内から視認可能に表示する虚像が制御される。以上により、精度よく検出された外光の光量に応じた表示を、長期間維持することができる。
第1実施形態における光センサを具備するHUD装置の車両への搭載状態を示す模式図である。 第1実施形態におけるHUD装置の表示状態を示す正面図である。 第1実施形態におけるHUD装置を示す模式図である。 第1実施形態における表示器の構成を示す斜視図である。 第1実施形態における光センサを示す断面図である。 第2実施形態における光センサを部分的に示す模式図である。 第2実施形態における誘電体多層膜の特性を示すグラフである。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の第1実施形態による光センサ50は、HUD装置100に具備されている。HUD装置100は、フロントウインドシールド3及びインストルメントパネル4を有する移動体としての車両2において、当該インストルメントパネル4内に搭載されている。HUD装置100は、ここで車両2において、フロントウインドシールド3の室内側の面は、画像が投影される投影面3aを、湾曲する凹面状又は平坦な平面状等に形成している。また、車両2においてフロントウインドシールド3は、室内側の面と室外側の面とで、光路差を抑制するものであってもよいし、あるいは当該光路差抑制のために蒸着膜ないしはフィルム等を室内側の面に設けたものであってもよい。
画像が投影面3aに投影される車両2では、その室内において、投影面3aにより反射した当該画像の光束が乗員のアイポイント6に到達する。乗員は、アイポイント6への到達光束を知覚することで、フロントウインドシールド3の前方に結像された画像の虚像7を視認する。なお、図2に示すように、虚像7としては、車両の走行速度の指示表示7aや、ナビゲーションシステムによる車両の進行方向の指示表示7b、車両に関するウォーニング表示7c等が表示される。
以下、HUD装置100について簡単に説明する。HUD装置100は、図3に示すように、表示器10、凹面鏡20、光センサ50、及びコントローラ30等を具備している。
表示器10は、例えば図4に示すように、バックライト12、投射レンズ14、及び液晶パネル16を備えている。
バックライト12は、光源12a、集光レンズ12b、拡散板12c等を有している。光源12aは、例えば発光ダイオードからなる発光素子であり、光源用回路基板18上に配置されている。光源12aは、光源用回路基板18上の配線パターン(図示しない)を通して、コントローラ30及び電源(図示しない)と電気的に接続されている。光源12aは、通電により電流量に応じて発光することで、光源光を集光レンズ12bに向けて投射する。集光レンズ12bは、合成樹脂ないしはガラス等からなる透光性の凸レンズであり、光源12aと拡散板12cとの間に配置されている。集光レンズ12bは、光源12aからの光源光を集光して拡散板12cに向けて射出する。拡散板12cは、光拡散材が練り込まれたポリカーボネイト等の合成樹脂により形成される、半透明又は乳白色の板であり、集光レンズ12bと投射レンズ14との間に配置されている。拡散板12cは、拡散により輝度の均一性を調整した光源光を投射レンズ14に向けて射出する。
投射レンズ14は、合成樹脂ないしはガラス等からなる透光性の凸レンズであり、バックライト12と液晶パネル16との間に配置されている。投射レンズ14は、バックライト12からの光源光を集光して液晶パネル16に向けて投射する。
液晶パネル16は、例えばドットマトリクス型のTFT液晶パネルである。液晶パネル16には、図示しないが、2次元方向に複数の液晶画素が配列されており、電気的に接続されたコントローラ30により各液晶画素が制御される。これにより、液晶パネル16は、投射レンズ14からの光源光を透過させて画像を表示し、当該画像を凹面鏡20に向けて投射する。
ここで、表示器10は、画像を表示可能であれば、他の方式であってもよい。例えば、反射型の液晶素子を用いて画像を表示するものであってもよい。また例えば、微小電気機械システム(MEMS)によりレーザ光束を走査することで画像を表示するものであってもよい。
凹面鏡20は、図3に示すように、合成樹脂ないしはガラス等からなる基材の表面に、反射面20aとしてアルミニウムを蒸着させること等により、形成されている。反射面20aは、凹面鏡20の中心が凹む凹面として、滑らかな曲面状に形成されている。かかる形状により、凹面鏡20は、表示器10からの画像の光を車両2の投影面3aに向けて反射することにより、投影面3aに画像を投影する。なお、図3では、画像の光の経路が破線で示されている。
ここで、本実施形態では、1枚の凹面鏡20を用いて表示器10からの画像の光を投影面3aに投影する例を示した。しかしながら、表示器10からの画像の光を投影面3aに投影するものであれば、複数の凹面鏡を用いてもよい。もしくは、平面鏡、又はその他の光学素子のうち少なくとも1種を所定数ずつ用いてもよい。
光センサ50は、当該光センサ50に入射する光の光量を検出する。図1,3,5に示すように、HUD装置100のユニットにおいて、表示器10及び凹面鏡20等の光学系とは別の箇所に配置されている。具体的には、光センサ50の内周孔58が、インストルメントパネル4においてフロントウインドシールド3に向けて配置され、インストルメントパネル4に空いた入射窓4aを通して光を取り込むことが可能となっている(以下、光源光及び画像の光と区別するため、外光という)。インストルメントパネル4の入射窓4aは、外部からHUD装置100の内部構造が覗き見られることを防ぐ。
以下、図5を用いて光センサ50について詳細に説明する。光センサ50は、検出素子52、筒部54、及びカバー63を備えている。
検出素子52は、例えば、センサ用回路基板52aと、当該センサ用回路基板52a上に固定され、PN接合を有するフォトダイオード52bと、を有している。フォトダイオード52bは、半導体材料としてのシリコンのバンドギャップよりも大きなエネルギーの波長を有する外光を受光すると、光起電力効果によって光電流を発生させる。そして、半田を用いて、フォトダイオード52bの端子(図示しない)と、センサ用回路基板52aの検出回路(図示しない)とが、電気的に接続されているため、発生した光電流を検出回路にて光量として検出可能となっている。ここで特に、光の波長が短波長である場合、フォトダイオード52bの受光面側に設けられた拡散層(図示しない)にて吸収されることで熱に変換される光の割合が増大して、検出感度が落ちる。この結果、本実施形態の検出素子52は、赤外光から紫外光までの光量を検出するようになっている。
筒部54は、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)等の合成樹脂ないしはガラスからなる透光性の筒状部材であり、入射孔63aと検出素子52との間に配置されている。また、筒部54は、両端の端面56a,56bに円形の開口57a,57bを有し、入射孔63a側から検出素子52に向かう程、内周孔58の径DIが小さくなっており、その縮小率は、検出素子52に向かう程漸次増加する。すなわち、内周孔58を形成する内周壁面59は、自由曲面状に形成されている。また、内周孔58は、レンズが設けられていないレンズレスである中空に形成されている。一方、筒部54の外周における外周壁面60についても、検出素子52側の径が小さくなっている。
カバー63は、合成樹脂からなり、表示器10及び凹面鏡20等の光学系のハウジング40と一体にカップ状に形成されており、検出素子52及び筒部54を保持しつつ、空間を介して筒部54を覆う部材である。カバー63は、遮光性であり、光を吸収可能となっている。またカバー63は、入射孔63aを有している。入射孔63aは、筒部54よりも入射側に、より詳細には入射窓4aと筒部54の入射側の開口57aとの間に、設けられている。かかる配置により、入射孔は、外光の入射光の光量を調整すると共に、外部から光センサ50の内部構造を覗き見ることを防ぐ。ここで、入射孔63aの径DHは、入射窓4aの径DWよりも小さく設定されている。また、入射孔63aの径DHは、入射側の開口57aにおける内周孔58の径DI1よりも小さく設定されている。
さて、HUD装置100のコントローラ30は、マイクロコンピュータを主体として形成される制御回路であり、光センサ50及び表示器10と電気的に接続されている。そして、コントローラ30は、光センサ50から検出結果として入力される電気信号に基づいて、表示器10が表示する画像を制御することで、車両2の室内から視認可能な虚像7の表示を制御する。特に本実施形態では、コントローラ30は、光センサ50からの検出結果に基づいて、表示器10の光源12aの出力を制御することにより、車両2の室内から視認可能な虚像7の表示輝度を制御する。具体的には、光センサ50の検出光量が大きな場合には表示輝度を大きくし、検出光量が小さな場合には表示輝度を小さくする。かかる制御は、車両2の周囲の明るさに応じて、適切なコントラストで見やすい虚像7の表示を提供することを目的とする。
このような構成の光センサ50に入射する外光の制御について、以下に補足する。外光は、例えば太陽光であり、車両2の外から直接、又はフロントウインドシールド3を介して光センサ50に入射する。
ここで、仮に入射孔60aと検出素子52との間に筒部54が存在しないとすれば、入射孔63aを通過する入射光のうち直線的に検出素子52に向かうものだけが、検出素子52に到達することとなる。換言すると、かかる構成の光センサは、特定の方向からの外光しか検出できないこととなる。
この点、第1実施形態では、筒部54が、検出素子52とは反対側から入射する入射光を、反射により検出素子52に向けて集光される反射光と、透過により筒部54の外側に放出される透過光とに分ける。具体的には、様々な方向からの外光が、入射孔63aを通過した後、入射光として内周壁面59の法線方向に対して斜めに入射して、内周壁面59によって一部が反射され、透過した残部が筒部54の媒質中に進む。外光の反射光は、入射孔63a側から検出素子52に向かう程、内周孔58の径DIが小さくなる筒部54により、検出素子52の方向に向かうようになっている。このように、様々な方向からの外光が、検出素子52に到達することとなる。検出素子52に到達した外光は、拡散層やセンサ用回路基板52a上にて直ぐに熱に変換される場合もあれば、光電流を生じさせて検出回路の電気抵抗により熱に変換される場合もある。外光の透過光の一部は、筒部54の外周壁面60を透過してカバー63での吸収により熱に変換され、残部は、外周壁面60に反射されて検出素子52に向かう場合、筒部54の媒質中での吸収により熱に変換される場合等がある。なお、外光の一部は、入射孔63aを通過した後、内周壁面59に入射せずに、直接検出素子52に到達するものである。
(作用効果)
以上説明した第1実施形態の作用効果を以下に説明する。
第1実施形態によると、筒部54は、両端に開口57a,57bを有し、検出素子52に向かう程、内周孔58の径DIが小さくなるので、検出素子52とは反対側の様々な方向から入射する入射光を、集光することができる。また、入射光が、筒部54により、反射により検出素子52に向けて集光される反射光と、透過により筒部54の外側に放出される透過光とに分けられる。これによれば、入射光が全て検出素子52に集光する訳ではないので、光が熱に変換され、検出素子52が高温となることを避けることができる。したがって、検出精度が悪化することを避けることができる。
また、第1実施形態によると、筒部54よりも入射側において、入射光の光量を調整する入射孔63aが設けられているので、検出素子52が高温となることを避けることができる。さらには、外部から内部構造が覗き見られることを防ぐことができる。
また、第1実施形態によると、入射孔63aの径は、入射側の開口57aにおける内周孔58の径DI1よりも小さいので、入射光が筒部54の端面56aに当たって乱反射することを抑制することができる。
また、第1実施形態によると、空間を介して筒部54を覆うカバー63が、入射孔63aを有し、透過光を吸収する。これによれば、入射光の光量の調整と、透過光の吸収との両方を、一部品で容易に行なうことができる。
また、第1実施形態によると、HUD装置100が備える光センサ50に入射する入射光が、筒部54により、反射光と透過光とに分けられる。そして、反射光は検出素子52に向けて集光され、透過光は筒部54の外に放出される。これによれば、入射光が全て検出素子に集光する訳ではないので、外光が熱に変換され、検出素子52が高温となることを避けることができる。さらに、光センサ50の検出結果に基づいて、HUD装置100が車両2の室内から視認可能に表示する虚像7が制御される。以上により、精度よく検出された外光の光量に応じた表示を、長期間維持することができる。
また、仮に集光部材として内周孔58にレンズを用いた場合、インストルメントパネル4において、フロントウインドシールド3に向けて配置されると、フロントウインドシールド3前方に別の虚像が形成され、乗員がレンズによって撮影されているように感じてしまい、気分が落ち着かない。しかしながら、内周孔58がレンズレスとなっている光センサ50を具備するHUD装置100では、乗員がそのように感じ難い。
(第2実施形態)
図6〜7に示すように、本発明の第2実施形態は第1実施形態の変形例である。第2実施形態について、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
第2実施形態の筒部254は、図6に示すように、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)等の合成樹脂ないしはガラスからなる透光性の筒状基材255と、当該筒状基材255の内周壁面259において、誘電体多層膜261とを有している。筒状基材255は、第1実施形態における筒部54と同様の配置及び形状となっている。なお、以下誘電体多層膜261の分光特性を中心に説明するため、図6では、筒部254の形状が部分的かつ模式的に示されている。
誘電体多層膜261は、例えば酸化シリコン(SiO)や酸化チタン(TiO)等の2種類以上の屈折率の異なる誘電体を積層して形成された多層膜である。誘電体多層膜261は、内周壁面259の法線方向に沿って積層されており、光の反射及び干渉を利用して、特定の波長の光を透過させ、また他の特定の波長の光を反射させる。特に第2実施形態の誘電体多層膜261は、可視光の反射率が、赤外光又は紫外光の反射率よりも高くなるような反射特性を有している。ここで、かかる反射特性は、必ずしも全ての波長の可視光に対して成立する必要はなく、例えば可視光の各波長に対する反射率の平均値が、赤外光又は紫外光の各波長に対する反射率の平均値よりも高くなっていれば足りる。また逆に、透過特性としては、可視光の反射率が、赤外光又は紫外光の反射率よりも低くなっている。
このような誘電体多層膜261は、用いられる誘電体の屈折率、及び各層の膜厚を、適宜設定することで実現される。例えば、Essential Macleod等の薄膜計算ソフト等を用いることで、所望の特性の誘電体多層膜261を容易に設計することができる。特に第2実施形態の誘電体多層膜261は、内周壁面259の法線方向に対して斜めに入射する入射光に応じた膜厚が設定されている。具体的には、法線方向からの光に比べて斜めからの光の反射スペクトルが短波長側にシフトする特性を考慮して、膜厚が厚めに設定されている。例えば、内周壁面259の法線方向に対して60度の角度で入射する入射光に対して、図7に示すような反射率にて、各波長の光を反射するようになっている。
このような構成の光センサ250に入射する外光の制御について、以下に補足する。外光は、例えば太陽光であり、車両2の外から直接、又はフロントウインドシールド3を介して光センサ250に入射する。また例えば、外光は、例えば、外灯の可視光、車両2の室内にて乗員のステータスをモニタリングするために投射された赤外光、又は車両2から障害物を検出するために投射された赤外光等が挙げられる。
具体的には、図6に示すように、可視光、赤外光、及び紫外光を含む、様々な方向からの外光が、入射孔63aを通過した後、検出素子52とは反対側から入射する入射光として、誘電体多層膜261に、内周壁面259の法線方向に対して斜めに入射する(図6では法線方向に対して60度の例を示す)。そして、誘電体多層膜261の分光特性により、外光のうち可視光は主として誘電体多層膜261に反射され、赤外光及び紫外光は主として誘電体多層膜261を透過する。外光の反射光は、入射孔63a側から検出素子52に向かう程、内周孔58の径DIが小さくなる筒部254により、検出素子52の方向に向かうようになっている。このように、様々な方向からの外光が、入射時よりも可視光の比率を高くして(換言すると、赤外光又は紫外光の比率を低くして)、検出素子52に到達することとなる。検出素子52に到達した外光の反射光は、拡散層やセンサ用回路基板52a上にて直ぐに熱に変換される場合もあれば、光電流を生じさせて検出回路の電気抵抗により熱に変換される場合もある。外光の透過光の一部は、筒部54の外周壁面60を透過してカバー63での吸収により熱に変換され、残部は、外周壁面60に反射されて検出素子52に向かう場合、筒部54の媒質中での吸収により熱に変換される場合等がある。なお、外光の一部は、入射孔63aを通過した後、内周壁面259に入射せずに、直接検出素子52に到達するものもある。
第2実施形態においても、筒部254が、検出素子52とは反対側から入射する入射光を、反射により検出素子52に向けて集光される反射光と、透過により筒部254の外側に放出される透過光とに分ける。したがって、第2実施形態によっても、第1実施形態に準じた作用効果の発揮が可能となる。
また、第2実施形態によると、筒部254の内周壁面259に設けられる誘電体多層膜261は、可視光の反射率が、赤外光又は紫外光の反射率よりも高い反射特性を有する。これによれば、誘電体多層膜261が赤外光又は紫外光の反射を抑制することで、検出素子52に集光される光量を減少させ、検出素子52が高温となることを避けることができる。さらには、入射光に対して、可視光の比率を高くして光量を検出できるので、可視光を精度よく検出することができる。特に、車両2に搭載されるHUD装置200においては、車両2の室内に存在しうるドライバステータスモニタやレーダ等からの赤外光又は紫外光の比率を低くして光量を検出できる。
また、第2実施形態によると、誘電体多層膜261は、内周壁面259の法線方向に対して斜めに入射する入射光に応じた膜厚を有する。これによれば、内周壁面259に斜めに入射する入射光を、当該膜厚に応じた分光特性にて、確実に分光することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に、第1〜第2実施形態に関する変形例1としては、光センサ50,250は、入射孔63aを有していなくてもよい。あるいは、光センサ50,250自体が入射孔63aを有していなくてもよく、インストルメントパネル4の入射窓4aを入射孔として利用するものであってもよい。
第1〜第2実施形態に関する変形例2では、筒部54,254は、カバー63を有していなくてもよい。
第1〜第2実施形態に関する変形例3では、入射孔63aの径DHは、入射側の開口57aにおける内周孔58の径DI1以上であってもよい。
第1〜第2実施形態に関する変形例4では、筒部54,254又は入射孔63aは、楕円又は多角形であってもよい。
第2実施形態に関する変形例5では、誘電体多層膜261は、外周壁面60に設けられていてもよいし、内周壁面259及び外周壁面60の両面に設けられていてもよい。また、内周壁面259及び外周壁面60のうち一部に設けられていてもよい。
第1〜第2実施形態に関する変形例6では、光センサ50,250は、HUD装置100,200に具備されるものでなくてもよい。例えば、物体からの反射光を検出する物体認識装置等にも本発明の光センサを適用可能である。
第1〜第2実施形態に関する変形例7では、HUD装置100,200は、内周孔58が、インストルメントパネル4において、フロントウインドシールド3に向けて配置されるものでなくてもよい。
第1〜第2実施形態に関する変形例8では、HUD装置100,200は、車両2以外の船舶ないしは飛行機等の各種移動体(輸送機器)に、本発明を適用してもよい。
100,200 ヘッドアップディスプレイ装置(HUD装置)、50,250 光センサ、3 フロントウインドシールド、4 インストルメントパネル、7 虚像、30 コントローラ、52 検出素子、54,254 筒部、57a,57b 開口、58 内周孔、59,259 内周壁面、60 外周壁面、261 誘電体多層膜、63 カバー、63a 入射孔、DI,DI1,DH 径

Claims (8)

  1. 光量を検出する検出素子(52)と、
    両端に開口(57a,57b)を有し、前記検出素子に向かう程、内周孔(58)の径(DI)が小さくなる筒状の筒部(54,254)とを備え、
    前記筒部は、透光性であり、前記検出素子とは反対側から入射する入射光を、反射により前記検出素子に向けて集光される反射光と、透過により前記筒部の外側に放出される透過光とに分けることを特徴とする光センサ。
  2. 入射側の前記開口(57a)における前記内周孔の径(DI1)よりも小さい入射孔(63a)が、
    前記筒部よりも入射側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
  3. さらに、空間を介して前記筒部を覆うカバー(63)を備え、
    前記カバーは、前記入射孔を有し、前記透過光を吸収することを特徴とする請求項2に記載の光センサ。
  4. 前記筒部は、内周壁面(259)及び外周壁面(60)の少なくとも一方において、誘電体多層膜(261)を有し、
    前記誘電体多層膜は、可視光の反射率が、赤外光又は紫外光の反射率よりも高い反射特性を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光センサ。
  5. 前記誘電体多層膜は、前記内周壁面の法線方向に対して斜めに入射する入射光に応じた膜厚を有することを特徴とする請求項4に記載の光センサ。
  6. 移動体(2)に搭載され、前記移動体の投影面(3a)に画像を投影することにより、前記画像を虚像(7)として前記移動体の室内から視認可能に表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
    光量を検出する検出素子(52)と、両端に開口(57a,57b)を有し、前記検出素子に向かう程、内周孔(58)の径(DI)が小さくなる筒状の筒部(54,254)とを備え、前記筒部が、透光性であり、前記検出素子とは反対側から入射する入射光を、反射により前記検出素子に向けて集光される反射光と、透過により前記筒部の外側に放出される透過光とに分ける光センサ(50,250)と、
    前記光センサの検出結果に基づいて、前記虚像の表示を制御する制御手段(30)と、を具備することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
  7. 前記移動体は、インストルメントパネル(4)及びフロントウインドシールド(3)を有し、
    レンズレスの前記内周孔は、前記インストルメントパネルにおいて、前記フロントウインドシールドに向けて配置されることを特徴とする請求項6に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
  8. 前記筒部は、内周壁面(59,259)及び外周壁面(60)の少なくとも一方において、誘電体多層膜(261)を有し、
    前記誘電体多層膜は、可視光の反射率が、赤外光又は紫外光の反射率よりも高い反射特性を有することを特徴とする請求項6又は7に記載のヘッドアップディスプレイ装置。
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