JP6147817B2 - フォーカルプレーンシャッタ及び撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フォーカルプレーンシャッタ及び撮像装置に関する。
デジタルカメラ等に用いられるフォーカルプレーンシャッタには、シャッタ幕を走行させる動力源として、ねじりコイルばねを備えるものがある。この種のシャッタは、シャッタ幕の露光動作前にねじりコイルばねを所定の角度だけ捩って保持しておき、保持を解除したときに解放されるねじりコイルばねの復元力によるトルクを利用してシャッタ幕を走行させ、露光する。
ねじりコイルばねを用いるフォーカルプレーンシャッタは、例えば以下のような構成を有する。即ち、ねじりコイルばねの一端を係止した駆動部材の駆動ピンをシャッタ幕の羽根を支持するアームに係合させておく。露光前にねじりコイルばねを所定の角度だけ捩って保持する。露光動作時は、レリーズ信号によってこの保持を解除し、ねじりコイルばねの復元力によって駆動部材の駆動ピンを円弧状の開口(長孔)の一端部から他端部に向って移動させることにより、シャッタ幕を走行させる。
このような構成を有するフォーカルプレーンシャッタでは、駆動ピンが長孔の他端部に到達したとき、駆動ピンが長孔の他端部に衝突して衝撃が発生する。この衝撃を緩和するための緩衝部材を有するフォーカルプレーンシャッタが例えば特許文献1に開示されている。
特開平8−297311号公報
上記のようなフォーカルプレーンシャッタにおいて、ねじりコイルばねは、ねじりトルクによる駆動部材への駆動力を発生するだけでなく、駆動部材のがたつきを抑えるため、巻き軸方向への付勢力を発生する圧縮ばねとしての役割を有している。そのため、ねじりコイルばねは圧縮ばねとしても機能するように、巻き線の間に隙間がある。
また近年、受光素子の大型化に伴うシャッタ幕の大型化やシャッタ速度の高速化が求められることから、シャッタ幕を走行させるための必要駆動力も大きくなっている。そのため、ねじりコイルばねの必要トルクが大きくなっている。
駆動ピンがより大きなトルクで駆動されると、駆動ピンが長孔の他端部に衝突したときの衝撃力もより大きくなる。衝撃力が大きくなると、緩衝部材等の対策だけでは衝撃力を十分に緩衝しきれず、衝撃がねじりコイルばねに伝わり、ねじりコイルばね自身が揺れる(振動する)ことがある。
ねじりコイルばねが振動すると、シャッタ全体やカメラの筐体と共振することがある。また、ねじりコイルばねの振動により、空気が振動したり、ねじりコイルばねのコイル線同士が摺動したりすることにより、残響音(鳴き)が発生することがある。
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであり、コイルばねの振動の少ないフォーカルプレーンシャッタとそれを用いる撮像装置を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明に係るフォーカルプレーンシャッタは、
開閉自在に配置されたシャッタ幕と、
前記シャッタ幕と連結され、前記シャッタ幕を開閉駆動する駆動部材と、
ねじりトルクによって前記駆動部材を駆動する、巻き線が離間した離間巻き部と巻き線が密着した密着巻き部とを有するコイルばね(例えば、ねじりコイルばね)と、
を備える。このような構成により、コイルばねの振動を抑制することができる。
(2)例えば、前記コイルばねの、前記離間巻き部と前記密着巻き部との巻き数の比が1:1〜1:6とすることができる。
(3)例えば、前記コイルばねは、2以上の前記密着巻き部と1以上の前記離間巻き部とが交互に配置され、両端部が前記密着巻き部としてもよい。
(4)例えば、前記コイルばねは、2以上の前記離間巻き部と1以上の前記密着巻き部とが交互に配置され、両端部が前記離間巻き部としてもよい。
(5)例えば、前記コイルばねの外周の少なくとも一部を覆うカバー部を備えてもよい。このような構成により、さらにコイルばねの振動を抑制することができる。
(6)例えば、前記コイルばねはコイル巻き軸方向に圧縮されて配設されていてもよい。このような構成により、コイルばねの振動を抑制しつつ、コイルばねに隣接する部材のがたつきを防止することができる。
(7)上記目的を達成するため、本発明に係る撮像装置は、上記(1)から(6)のいずれか1つに記載のフォーカルプレーンシャッタを備える。
本発明によれば、コイルばねの振動の少ないフォーカルプレーンシャッタとそれを用いる撮像装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るフォーカルプレーンシャッタの平面図である。 図1に示すフォーカルプレーンシャッタの左側面図である。 図1に示すフォーカルプレーンシャッタの分解斜視図である。 (a)は図1のA−A方向の縦断面図、(b)は従来技術に係るコイルばねとその周辺部材の断面図である。 (a)は本発明の他の実施形態に係るコイルばねとその周辺部材の断面図、(b)はさらに他の実施形態に係るコイルばねとその周辺部材の断面図である。 本発明の一実施形態に係るフォーカルプレーンシャッタを用いる撮像装置の斜視図である。
以下に本発明の実施の形態に係るフォーカルプレーンシャッタ1の構造について図面を参照しつつ説明する。なお、説明において「上」、「下」、「左」、「右」と方向を示すことがある。これは特記しない場合は、単に図1における紙面上の方向を意味するものであって、発明を限定するものではない。
フォーカルプレーンシャッタ1は、図6に示すように、例えば撮像素子を有する撮像装置200に用いるものである。フォーカルプレーンシャッタ1は、図1及び図2に示すように、先幕(図示せず)と後幕12の2つのシャッタ幕を収容するシャッタ幕収容部110と、2つのシャッタ幕を駆動する駆動機構100(図2参照)と、駆動機構100を制御する図示しない制御部から制御信号を伝える信号回路及び電磁石用の通電回路等を構成した基板60と、を備える。
フォーカルプレーンシャッタ1は、図2に示すように、底部に略矩形の箱状のシャッタ幕収容部110を、シャッタ幕収容部110の側部に駆動機構100を、駆動機構100の上部に平板状の基板60を、それぞれ備えている。
シャッタ幕収容部110は、図3に示すように地板10、中間板19、補助板18、カバー部材17の4枚の板材を備える。地板10と中間板19との間には後幕12が開閉可能に収容され、中間板19と補助板18との間には図示しない先幕が開閉可能に収容されている。カバー部材17は、シャッタ幕収容部110の全体を背面からカバーする保護部材である。
地板10には、図1及び図3に示すように、略矩形の開口部(画枠)11が設けられている。開口部11は、シャッタ幕12(と先幕)が開いたときに光を通過させて、フォーカルプレーンシャッタ1の背後に配置される図示しない撮像素子を露光する。なお、中間板19、補助板18、及びカバー部材17にも同様な開口部が設けられているが、図1及び図3ではシャッタ幕12の背面にあるため見えない。
後幕12は、4枚の羽根12a、12b、12c、12d(以下、「12a〜12d」と記載する。)から構成される。なお、図示しないが先幕についても後幕12と同様に4枚の羽根から構成されている。図1及び図3は、後幕12の4枚の羽根12a〜12dが開口部11を覆って閉じた状態を図示している。これは露光動作が終了したときの状態である。このとき、図示しない先幕の羽根は、図1の開口部11の上方位置の、中間板19と補助板18との間に引き込まれていて開口部11を覆っていない状態である。
後幕12の4枚の羽根12a〜12dは、それぞれが第1アーム15に回動可能に結合され、また第2アーム16にも羽根12a〜12dのそれぞれが回動可能に結合されている。第1アーム15は、その一端が後幕12を開閉するための後述する駆動レバー支持部45の中心軸と同軸上に回動可能に結合されている。
第1アーム15は、後述の駆動ピン23と係合している。そして駆動ピン23によって第1アーム15が動かされると、それに結合された羽根12a〜12dがリンク機構によって開閉するように動く。つまり、後幕12は駆動ピン23によって開閉駆動される。
なお、図示しない先幕についても4枚の羽根のそれぞれが2つのアームに回動可能に結合されているが、その構造は後幕12と基本的に同じである。また先幕と後幕12の材質は特に限定されないが、金属又は合成樹脂を薄板状に成形したものが好適に用いられる。
次に先幕と後幕12を走行させるための駆動機構100について説明する。駆動機構100は、図3に示すように、シャッタ幕収容部110の右側部に、地板10と支持構造部材である板金50との間に各種部材を配置して構成されている。なお、駆動機構100は後幕12を駆動するための機構と図示しない先幕を駆動する機構とを備えるが、最初に後幕12を駆動する機構を説明する。
駆動機構100は、後幕12に結合された第1アーム15を旋回させるための駆動レバー(駆動部材)20と、ねじりトルクによって駆動レバー20を回転させるように駆動する後幕用のコイルばね(ねじりコイルばね)30を備える。
駆動レバー20は、中空のばね軸受部21と、ばね軸受部21からコイルばね30を挟んで離間した位置に突出したばね係止部22と、駆動レバー20の底面から下方(地板10の背面方向)に突出した駆動ピン23と、鉄片25とを備える。
ばね軸受部21は、その中空部分に地板10に立設された駆動レバー支持部45が嵌挿されている。そのため、駆動レバー20の全体が駆動レバー支持部45を中心に回転可能である。
駆動レバー支持部45の先端部は、ラチェット40の中心孔を固定し、かつ板金50の支持孔54に固定され、支持されている。駆動レバー支持部45の先端部はさらに基板60の貫通孔61を貫通している。
ばね係止部22は、コイルばね30の一端が係止され、コイルばね30からのねじりトルクを受けて駆動レバー20に伝える部分である。
駆動ピン23は、図3に示すように駆動レバー20の下方に配設され、地板10の長孔部13に挿入されている。長孔部13に挿入された駆動ピン23の先端部は、地板10の背面側で後幕12の第1アーム15と係合している。駆動ピン23は、長孔部13に沿って移動して第1アーム15を駆動することにより、第1アーム15に結合された後幕12を開閉するように駆動する。
長孔部13は、地板10に設けられた開口部であり、図1に示す平面図の上下方向に円弧状に設けられている。駆動ピン23が長孔部13の上端部13aに位置しているときのフォーカルプレーンシャッタ1の分解図を図3に示す。このとき後幕12の4枚の羽根12a〜12dは、開口部11を覆う状態、つまりシャッタが閉じた状態である。これに対して、駆動ピン23が長孔部13の下端部(図3では下端部は見えない)に移動すると、後幕12の4枚の羽根12a〜12dは図1の開口部11の下方位置に引き込まれて開口部11を開いた状態、つまりシャッタが開いた状態となる。
駆動ピン23が長孔部13の下端位置に移動したときに、後述の電磁石51を通電励磁することによって鉄片25が磁化される。磁化された鉄片25は電磁石51に吸着し、駆動レバー20を保持する。
次に、駆動レバー20を付勢するコイルばね30について説明する。コイルばね30は、ねじることによってねじりトルクが発生するコイルばねとして機能する。
コイルばね30はばね軸受部21に嵌め込まれている。コイルばね30は、その一端が駆動レバー20のばね係止部22に係止され、他端がラチェット40の切欠41に係止されている。
駆動レバー20が図3に示す状態から(図1から見て)反時計回りに回転されると、ばね係止部22も反時計回りに回転する。コイルばね30は他端がラチェット40の切欠41に係止されて固定されているので、コイルばね30はばね係止部22によってねじられてねじりトルクが発生する。このねじりトルクは、駆動レバー20を時計回りに回転させるように作用する。
コイルばね30は、ねじりトルクを利用するねじりばねであるが、駆動レバー20のがたつきをなくすために、コイルの巻き軸方向に駆動レバー20を付勢する圧縮ばねとしての役割も有している。コイルばね30の詳細な構成については後述する。
なお、コイルばね30の材質は特に限定されないが、スプリング用のステンレス鋼又はピアノ線が好適に用いられる。
ラチェット40は、フォーカルプレーンシャッタ1を製造したときに、所定の初期ねじりトルクをコイルばね30に与えるための調整用のラチェット機構である。したがってラチェット40を最初に調整した後は、撮像のための露光動作時にラチェット40自体は動作しない。
図3に示すように、板金50には、通電用の励磁用端子52、53を備えた電磁石51が固定されている。励磁用端子52、53は基板60に接続されている。電磁石51は、駆動ピン23が長孔部13に沿って長孔部13の下端部まで旋回したときに鉄片25と相対して当接する位置にある。鉄片25が電磁石51に当接したときに、電磁石51が通電されて励磁されると、電磁石51は鉄片25を吸着保持する。
以上、後幕12を駆動するための駆動機構100について説明した。先幕についても基本的な構成は後幕12と同じである。先幕は後幕12と同様、4枚の羽根で構成され、それぞれは先幕用の第1アームと第2アームとに結合されている。先幕用の第1アームは、その一端が先幕用の駆動レバー支持部46と同軸上に回動可能に結合されている。
地板10に立設された駆動レバー支持部46には先幕用の駆動レバー26が回転可能に嵌挿されている。駆動レバー26は、ばね軸受部27と、下方(地板10の背面方向)に突出した駆動ピン28と、鉄片29とを備える。ばね軸受部27には先幕用コイルばね33が嵌め込まれている。コイルばね33の両端部は駆動レバー26と歯車42にそれぞれ係止されている。
駆動レバー支持部46は、その先端部は歯車42の中心孔が固定されるとともに、板金50の支持孔58に固定されている。そして先端部はさらに基板60の貫通孔62を貫通している。
また励磁用端子56、57を備えた先幕用の電磁石55が板金50に固定されている。電磁石55は、駆動レバー26の駆動ピン28が長孔部14に沿って図1から見て反時計回りに旋回すると、鉄片29と相対して当接する位置にある。鉄片29が電磁石55に当接したときに電磁石55が励磁されると、電磁石55は鉄片29を吸着保持する。
最後に、基板60は、板金50にネジ63により取り付けられている。基板60には、駆動機構100を制御する制御部(図示せず)からの制御信号を伝える信号回路及び電磁石51、55に通電して励磁する通電回路等が構成されている。回路の詳細については本発明と関係ないため省略する。
次に、フォーカルプレーンシャッタ1の動作について説明する。
図1又は図3に示す状態は、露光動作が終了したときの状態である。この状態から、図示しない制御部からの信号により、図示しないチャージ部材がセットレバー71を時計回りに回転させる。すると駆動レバー20、26がそれぞれセットレバー71の所定の係合部と係合し、駆動レバー20、26はコイルばね30、33をねじりながら反時計回りに回転する。
駆動レバー20が反時計回りに所定量だけ回転すると、鉄片25が電磁石51に当接する。この段階で、制御部は電磁石51へ通電する信号を送出し、電磁石51は鉄片25を吸着保持する。この保持力は、ねじられたコイルばね30が駆動レバー20に及ぼすトルクよりも大きい。
また駆動レバー26が反時計回りに所定量だけ回転すると、鉄片29が電磁石55に当接する。この段階で、制御部は電磁石55へ通電する信号を送出し、電磁石55は鉄片29を吸着保持する。この保持力は、ねじられたコイルばね33が駆動レバー26に及ぼすトルクよりも大きい。
その後、制御部からの信号によりチャージ部材が解放され、セットレバー71は元の位置に戻り、駆動レバー20、26との係合が解消される。しかし駆動レバー20、26は、電磁石51、55がそれぞれ鉄片25、29を吸着保持しているので元の位置には戻らない。
以上で駆動レバー20、26のセットが完了する。このとき、後幕12はシャッタ幕収容部110の開口部11の下方位置に引き込まれて開口部11を覆っていない。また先幕は開口部11を覆って閉じている状態である。
この状態でレリーズボタンが押されると、制御部はまず先幕用の電磁石55への通電を停止する信号を送出する。すると電磁石55による保持が解除された先幕用の駆動レバー26(駆動ピン28)は、コイルばね33のねじりトルクにより長孔部14に沿って時計回りに旋回を開始する。同時に駆動ピン28に係合された先幕用の第1アームが旋回して先幕が開き始める。
電磁石55への通電を停止してからシャッタ速度ごとにプログラムにより設定された時間が経過すると、プログラムに従って制御部は電磁石51への通電を停止する信号を送出する。すると電磁石51による保持が解除された後幕用の駆動レバー20(駆動ピン23)は、長孔部13に沿ってコイルばね30のねじりトルクにより時計回りに旋回を開始する。同時に駆動ピン23に係合された第1アーム15が旋回して後幕12が閉じ始める。
このようにして、開いていく先幕との間にスリットを形成して後幕12が追いかけて閉じていく、スリット走行が実現される。最終的に駆動ピン28が長孔部14の上端部14aに到達すると、先幕の羽根はすべて図1のシャッタ幕収容部110の上方位置に収容される。また駆動ピン23が長孔部13の上端部13aに到達すると、後幕12は図1に示すように開口部11を完全に閉じた状態となる。
以上により1回の露光動作が完了する。この露光動作において、電磁石51、55の通電が停止すると、コイルばね30、33のねじりトルクにより付勢された駆動ピン23、28が高速で移動し、長孔部13、14の上端部13a、14aに衝突する。このときの衝撃で、コイルばね30、33が振動する。
この振動を抑制するための、コイルばね30の構成について以下に説明する。なお、コイルばね33の構成はコイルばね30の構成と同じであるので説明を省略する。
コイルばね30は、ねじりによるトルクを利用するコイルばねであるが、コイル巻き軸方向(駆動レバー支持部45の軸方向)に駆動レバー20を付勢する圧縮コイルばねとしての役割も有する。コイル巻き軸方向に駆動レバー20を付勢する理由は、駆動レバー20のがたつきを防止して、駆動ピン23が安定して長孔部13を走行できるようにするためである。
そのため、コイルばね30は、巻き線を離間させて巻いた部分(離間巻き部)を有する。さらに、巻き線を密着させて巻いた部分(密着巻き部)をも有する。
コイルばね30の具体的構成を図4(a)に示す。図4(a)は、図1のA−A方向、即ち左側面から見たコイルばね30とラチェット40及びその周辺部材の断面を示している。図4(a)からわかるように、離間させるとは、隣り合う巻き線間に隙間があるようにすることである。また密着させるとは、隣り合う巻き線間に隙間がないようにすることである。
コイルばね30は、図4(a)に示すように、ラチェット40側にある巻き線が離間した離間巻き部91と、ラチェット40と反対側にある巻き線が密着した密着巻き部92とから構成される。その割合は、離間巻き数と密着巻き数との比として概ね1:3.8である。
このように、離間巻き部91に加えて密着巻き部92を設けることにより、全体が離間巻きである図4(b)で示すコイルばね30A(従来技術)に比較して、コイルばね30の振動が抑制される。
コイルばね30は、コイル巻き軸方向に駆動レバー20を付勢するため、コイル巻き軸方向に若干圧縮されて組み込まれて(配設されて)いる。この圧縮による必要な付勢力は、付勢対象の部材(駆動レバー20)の大きさや他部材の構成等により変化するが、概ね10〜200gf程度が好ましい。
図4(a)に示すように、ラチェット40の内側はコイルばね30を収容するように窪んでいる。そしてコイルばね30の離間巻き部91側の端部は、ラチェット40の窪みの底面に当接している。窪み部分は、ラチェット40がコイルばね30の外周を覆うカバー部43となるように構成されている。
コイルばね30は、密着巻き部92よりも離間巻き部91のほうが振動しやすい。そこで、離間巻き部91が振動したときに離間巻き部91の外周に当接してその振動を抑えるカバー部43を離間巻き部91の周囲の少なくとも一部に設ける。これにより、コイルばね30が振動したときに、カバー部43がコイルばね30の外周に当接して、さらに振動を抑制する効果が得られる。「一部」とは、コイル巻き軸方向の一部でもよいし、円周方向の一部でもよい。図4(a)に示す構造では、離間巻き部91のうちコイル巻き軸方向の一部の全円周領域をカバーする構成としている。
従来技術では、図4(b)に示すように、コイルばね30Aは全体が均等な離間巻き部で構成されている。この場合、駆動ピン23が長孔部13の上端部13aに衝突したときの衝撃によりコイルばね30Aが振動することを十分抑制できなかった。
コイルばね30の効果を調べるため、衝突時の音響をマイクで拾って周波数解析した。図4(b)に示す従来技術の構成の場合、駆動ピン23が長孔部13の上端部13aに衝突したときの衝撃によるコイルばね30Aの振動により、衝突音の後に周波数が0〜1.5kHzの帯域で100ミリ秒程度の時間の残響が測定された。
それに対して、本実施の形態に係る図4(a)に示す構成では、この残響時間をほぼゼロにまで低減することができた。
以上説明したように、本実施の形態の構成によれば、コイルばね30は離間巻き部91と密着巻き部92とを有するため、駆動ピン23が長孔部13の上端部13aに衝突したときの衝撃を受けたコイルばね30の振動を抑制することができる。その結果、共振や残響音の少ないフォーカルプレーンシャッタ1を提供することができる。
さらに、離間巻き部91の外周囲にカバー部43を設けたため、さらにコイルばね30の振動を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態に係るフォーカルプレーンシャッタ1について説明した。しかし本発明の実施の形態はこれに限られるものではない。
(変形例)
上記の実施の形態では、コイルばね30の離間巻き部91と密着巻き部92との巻き数の比は1:3.8とした。しかしこの比率は任意である。例えば、離間巻き部91と密着巻き部92との巻き数の比としては、1:1〜1:6とすることができ、より好ましくは1:2〜1:5とすることでき、さらに好ましくは1:3〜1:4とすることができる。
上記の実施の形態では、離間巻き部91と密着巻き部92とを1カ所ずつ形成した。しかしこれらの数と位置は任意である。
例えば、図5(a)に示すように、両端部に2カ所の離間巻き部91を設け、中央部に1カ所の密着巻き部92を設けてもよい。また逆に図5(b)に示すように、両端部に2カ所の密着巻き部92を設け、中央部に1カ所の離間巻き部91を設けてもよい。またこれ以上の数の離間巻き部91と密着巻き部92を交互に組み合わせてもよい。このような場合、離間巻き部91と密着巻き部92のそれぞれを合計した部分の巻き数の比が上記の範囲であればよい。
上記の実施の形態では、コイルばね30の離間巻き部91の外周の一部をラチェット40でカバーしてカバー部43とした。しかしカバー部43をラチェット40が兼用する必要はなく、構成は任意である。
例えば、ラチェット40の反対側にカバー部を設けてもよい。またコイルばね30の中央付近に設けてもよい。つまり、離間巻き部91でなく、密着巻き部92に、あるいは両方に設けてもよい。また構造的に可能であれば、全長に亘ってカバー部を設けてもよい。なおカバー部は、コイルばね30が振動していないときにはコイルばね30の外周に接触していなくてもよい。
上記の実施の形態では、コイルばね30は直接駆動レバー20を駆動した。しかしこれに限らず、コイルばね30のトルク付勢力を利用するものであれば適用可能である。つまりシャッタ幕を駆動する付勢力を間接的に駆動レバー20(駆動ピン23)に相当する部材に伝え、いずれかの部材に衝撃を発生するタイプのものであっても適用可能である。
上記の実施の形態では、後幕12と先幕の2つのシャッタ幕を有しており、それぞれのコイルばね30、33に本発明を適用した。しかし2つのコイルばねのうちのどちらかだけに適用してもよい。また駆動機構も上記の実施の形態に限られず、種々のタイプに適用可能である。例えばノーマリーオープンタイプ、ノーマリークローズタイプのいずれでもよく、また駆動部材の保持方法としてダイレクトタイプに限らず、係止タイプとしてもよい。つまり、シャッタ幕を開閉する動力源としてコイルばねを用いるものであれば、本発明が適用可能である。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
本発明に係るフォーカルプレーンシャッタは、撮像素子又は銀塩フィルムを用いる撮像装置に用いることができる。撮像装置は、例えばコンパクト(デジタル)カメラや一眼(デジタル)カメラなどの、フォーカルプレーンシャッタを用いる各種光学機器である。
1 フォーカルプレーンシャッタ
10 地板
11 開口部(画枠)
12 後幕(シャッタ幕)
12a、12b、12c、12d (後幕の)羽根
13、14 長孔部
13a、14a (長孔部の)上端部
15 第1アーム
16 第2アーム
17 カバー部材
18 補助板
19 中間板
20、26 駆動レバー(駆動部材)
21、27 ばね軸受部
22 ばね係止部
23、28 駆動ピン
25、29 鉄片
30、33 コイルばね(ねじりコイルばね)
30A (従来技術の)コイルばね
32 ばね端部
40 ラチェット(カバー部)
41 切欠
42 歯車
43 カバー部
45、46 駆動レバー支持部
50 板金
51、55 電磁石
52、53、56、57 励磁用端子
54、58 支持孔
60 基板
61、62 貫通孔
63 ネジ
71 セットレバー
91 離間巻き部
92 密着巻き部
100 駆動機構
110 シャッタ幕収容部
200 撮像装置

Claims (7)

  1. 開閉自在に配置されたシャッタ幕と、
    前記シャッタ幕と連結され、前記シャッタ幕を開閉駆動する駆動部材と、
    ねじりトルクによって前記駆動部材を駆動する、巻き線が離間した離間巻き部と巻き線が密着した密着巻き部とを有するコイルばねと、
    を備える、フォーカルプレーンシャッタ。
  2. 前記コイルばねの、前記離間巻き部と前記密着巻き部との巻き数の比が1:1〜1:6である、請求項1に記載のフォーカルプレーンシャッタ。
  3. 前記コイルばねは、2以上の前記密着巻き部と1以上の前記離間巻き部とが交互に配置され、両端部が前記密着巻き部である、請求項1又は2に記載のフォーカルプレーンシャッタ。
  4. 前記コイルばねは、2以上の前記離間巻き部と1以上の前記密着巻き部とが交互に配置され、両端部が前記離間巻き部である、請求項1又は2に記載のフォーカルプレーンシャッタ。
  5. 前記コイルばねの外周の少なくとも一部を覆うカバー部を備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフォーカルプレーンシャッタ。
  6. 前記コイルばねはコイル巻き軸方向に圧縮されて配設されている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフォーカルプレーンシャッタ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のフォーカルプレーンシャッタを備える、撮像装置。
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