JP6145282B2 - 空気弁と空気弁の連結機構、および副弁付き空気弁 - Google Patents
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Description
なお、公知の空気弁は、管路に水を満たす場合には、弁箱内の遊動弁体とフロート弁体が降下した開弁状態で管路中の大量の空気を大空気孔から排出し、空気弁内に水が満たされるとフロート弁体と遊動弁体が浮力で上昇して大小の空気孔が閉弁する。水の中に含まれる空気が浮上して空気弁内に溜まると水面と共にフロート弁体が降下して小空気孔が開弁し、小空気孔を通して排気される。そして、管路内の水を抜く場合には、空気弁の遊動弁体とフロート弁体が降下して大小の空気孔が開弁するため多量の空気が管路に吸入され、管路内の負圧を抑制する。
突起部は、所定間隔を開けて形成された複数の爪部であることを特徴とする。
本発明による空気弁の連結機構によれば、空気弁の下部開口と他の部材の開口との一方に突起部を設けて他方の開口に嵌合させたので、地震等で空気弁が振動しても空気弁と他の部材とがずれたり外れたりすることを防止でき、空気弁と他の部材との連結部から漏液することを抑制できる。しかも、突起部を爪部としたことで、他方の開口内の爪部以外の部分での流体の流通を抑制しないため、流体の流れに対する抵抗が小さい。
突起部は、所定間隔を開けて形成された複数の爪部であることを特徴とする。
本発明による空気弁によれば、空気弁の下部開口から他の部材の開口に突出して嵌合する突起部を設けたので、地震等で空気弁が振動しても空気弁と他の部材とがずれたり外れたりすることを防止でき、空気弁と他の部材との連結部から漏液することを抑制できる。しかも、空気弁の下部開口に爪部を突出して形成して他の部材の開口に嵌合させることで、下部開口内の爪部以外の部分での流体の流通を抑制しないため、流体の流れに対する抵抗が小さい。
空気弁は管路の上部に設置されるため地震等が発生すると管路より振れが大きいが、空気弁と立ち上がり管とがずれたり外れたりすることを突起部によって防止して漏液を抑制できる。
本発明によれば、副弁の副弁体で連通路を閉弁することで、空気弁内のフロート弁体等を調整することができ、しかも、地震等の際に、空気弁と副弁とがずれたり外れたりすることを突起部によって防止して漏液を抑制できる。しかも、突起部を爪部としたことで、他方の開口内の爪部以外の部分での流体の流通を抑制しないため、流体の流れに対する抵抗が小さい。
本発明による副弁付き空気弁は管路の端末に設置されるため、地震等が発生すると振れが大きいが、空気弁と副弁、そして副弁と管路をそれぞれ突起部によって嵌合して係止したから、空気弁や副弁が管路からずれたり外れたりすることを防止でき、フランジ部のボルト止め部が緩んだりずれたりすることを抑制して漏液を防止できる。
図1に示す空気弁1は、液体、例えば上水道等の水を流す管路2に直交させて設けた立ち上がり管3の上端部に連結されている。空気弁1は、略カップ形状を有している弁箱5の上端の開口に大空気孔6が形成された蓋体7が設置されて覆われ、弁箱5の下部には管路2に連通する下部開口8が形成されている。弁箱5内には、上端の開口部が大空気孔6に連通し、周囲の壁面には水の通過孔が形成された略有底筒状のフロート弁体ガイド10が配設されている。フロート弁体ガイド10の上端部は蓋体7に液密に連結されている。
また、蓋体7には大空気孔6の周囲の裏面に遊動弁体13の表面が当接して液密に封止するための大空気孔弁座14がリング状に形成されている。
下部開口8の周囲には例えば円板型のフランジ部24が形成されており、フランジ部24には周縁部にボルト17とナット18で締結するための挿通孔が所定間隔で形成されている。
しかも、空気弁1の下部開口8に爪部23を設けた構成であるから、既存または既設の管路2の立ち上がり管3に空気弁1を取り付けできる。
また、空気弁1の下部開口8は立ち上がり管3の内面3aと同一内径を有しており、爪部23以外の部分では水の通過流量を阻害しないため、爪部23による水の流通の阻害を最小限に抑えることができる。
例えば、図3及び図4は本発明の第二実施形態による空気弁30を示すものであり、本第二実施形態による空気弁30では、弁箱5の下部開口8には円筒状の円筒突起31が突起部として形成され、この円筒突起31は立ち上がり管3の内面3a内に延びて嵌合されている。この円筒突起31の延出部分の外径は、立ち上がり管3の内径より例えば1〜5mm程度小さく形成されており、寸法誤差があっても空気弁30の設置を容易にすると共に、横ずれを防止できる範囲に設定されている。また、円筒突起31の延出部分の長さは例えば10〜20mm程度であり、ガスケット26の厚みがあっても、或いは図示しないボルトが緩んで多少浮き上がったとしても、円筒突起31が係止した状態が保てる長さに設定されている。その余の構成は第一実施形態による空気弁1と同一である。
本第三実施形態による副弁付き空気弁35は、管路2の立ち上がり管3と空気弁35との間に副弁37を取り付けた構成を備えており、副弁37は例えば空気弁35の交換や空気弁35内のフロート弁体11や遊動弁体13等の点検等を行うために設けている。本第三実施形態における空気弁35は第一実施形態における空気弁1の下部開口8に爪部23を設けない構成である。
また、副弁37の弁箱39において、上部開口47の外周には、空気弁35のフランジ部24に対向する上部フランジ部52が形成され、下部開口49の外周には立ち上がり管3のフランジ部25に対向する下部フランジ部53が形成されている。そして、これら上部フランジ部52と空気弁35のフランジ部24、下部フランジ部53と立ち上がり管3のフランジ部25とはそれぞれガスケット26を介して図示しないボルトとナットによって連結されている。爪部48、50は第一実施形態の爪部23と同様のものであり、詳細な説明を省略する。
しかも、副弁37の上部開口47と下部開口49に爪部48、50をそれぞれ設けた構成であるから、既設の立ち上がり管3と空気弁35との間に副弁37を取り付けできる。また、副弁37の上部開口47と下部開口49は爪部48、50以外の部分で水の通過流量を阻害しない。
図7に示す第四実施形態による副弁付き空気弁55は、上述した第三実施形態による副弁付き空気弁35とほぼ同様な構成を有しており、同一の部分には同一の符号を用いて説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
図7に示す副弁付き空気弁55は、副弁56の上部開口47と下部開口49には爪部48、50に代えて円筒突起31と同様な円筒突起57,58がそれぞれ設けられている。そして、立ち上がり管3と副弁56との間には縦管60が連結されている。縦管60は、例えば埋設位置が深い管路2に空気弁55を接続すると、空気弁55などのメンテナンスが難しいため、縦管60を連結することによってメンテナンスできる程度の地表面近くの地中まで立ち上げるようにしたものである。
また、副弁56の下部開口49に設けた円筒突起58は縦管60の管体61の内面61aの上部に突出して嵌合され、上部開口47に設けた円筒突起57は空気弁55の下部開口8内に突出して嵌合されている。円筒突起57、58は第二実施形態の円筒突起31と同様のため、詳細な説明を省略する。
図9に示す縦管66は管体61の内面61aの下部だけでなく、上部にも爪部67が所定間隔で複数(図では4個)形成されて、上方に突出している。この場合、副弁56の下部開口49には円筒突起58は設けられておらず、爪部67が副弁56の下部開口49に嵌合している。この爪部67は第一実施形態の爪部23と同様のものであるため、詳細な説明を省略する。
また、図10に示す縦管69は管体61の内面61aの上部と下部にそれぞれ円筒突起70,71が突出して形成されているため、下部の円筒突起71は立ち上がり管3の内面3aに嵌合され、上部の円筒突起70は副弁56の下部開口49に嵌合している。この円筒突起70,71は第二実施形態の円筒突起31と同様のため、詳細な説明を省略する。
なお、空気弁1,30を縦管60,66,69を介して立ち上がり管3に連結する場合、または副弁付き空気弁35、55を縦管60,66,69を介してまたは直接、立ち上がり管3に連結する場合、各連結部の突起部として爪部23、48、50、67と円筒突起31,57,58を任意に組み合わせて形成し、嵌合するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、縦管60、66、69は副弁37、56と立ち上がり管3との間に連結するようにしたが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、空気弁1、30、35、55に縦管60,66、69を直接連結してもよく、その場合、いずれか一方に爪部23、67、または円筒突起31、70を形成すればよい。
さらに、上述した実施形態による空気弁1,30,35,55は、遊動弁体13を備えているが、遊動弁体13を設けずにフロート弁体11によって大空気孔6を開閉する空気弁に構成してもよい。
2 管路
3 立ち上がり管
5、39 弁箱
6 大空気孔
8 下部開口
11 フロート弁体
12 小空気孔
13 遊動弁体
14 大空気孔弁座
23、48,50、64 爪部
24、25、52、53、62、63 フランジ部
31、57,58 円筒突起
37 副弁
40 副弁本体
47 上部開口
49 下部開口
60 縦管
61,66、69 管体
Claims (5)
- 弁箱に設けられていて他の部材の開口に連通する下部開口を備えた空気弁の連結機構であって、
前記空気弁の下部開口と前記他の部材の開口とのいずれか一方の開口に設けられていて他方の開口内に進入して嵌合可能な突起部を備え、
前記突起部は、所定間隔を開けて形成された複数の爪部であることを特徴とする空気弁の連結機構。 - 弁箱に設けられていて他の部材の開口に連通する下部開口と、該下部開口に設けられていて前記他の部材の開口内に進入して係合可能な突起部とを備え、
前記突起部は、所定間隔を開けて形成された複数の爪部であることを特徴とする空気弁。 - 前記他の部材は、流体が流通する管路に設けた立ち上がり管または流体の連通路を開閉可能な副弁体を有する副弁である請求項2に記載された空気弁。
- 弁箱の下部に設けられた下部開口を備えた空気弁と、
前記下部開口に連通する流体の連通路を開閉可能な副弁体を有する副弁と、を備え、
前記空気弁の下部開口と前記副弁の連通路の上部開口とのいずれか一方の開口に設けられていて他方の開口内に進入して嵌合可能な突起部を備え、
前記突起部は、所定間隔を開けて形成された複数の爪部であることを特徴とする副弁付き空気弁。 - 前記副弁の下部開口に、流体が流通する管路の立ち上がり管に進入して嵌合可能な前記突起部が設けられている請求項4に記載された副弁付き空気弁。
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JP2013029804A JP6145282B2 (ja) | 2013-02-19 | 2013-02-19 | 空気弁と空気弁の連結機構、および副弁付き空気弁 |
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