JP6141497B2 - 測定対象物の寸法特性を特定する方法及び測定機器 - Google Patents

測定対象物の寸法特性を特定する方法及び測定機器 Download PDF

Info

Publication number
JP6141497B2
JP6141497B2 JP2016149588A JP2016149588A JP6141497B2 JP 6141497 B2 JP6141497 B2 JP 6141497B2 JP 2016149588 A JP2016149588 A JP 2016149588A JP 2016149588 A JP2016149588 A JP 2016149588A JP 6141497 B2 JP6141497 B2 JP 6141497B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interest
region
measurement object
calibration value
measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016149588A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017032556A (ja
Inventor
アクセル ゲーナーマイアー
アクセル ゲーナーマイアー
フィリップ イェスター
フィリップ イェスター
フランク ヴィヅレ
フランク ヴィヅレ
Original Assignee
カール・ツアイス・インダストリーエレ・メステクニク・ゲーエムベーハー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by カール・ツアイス・インダストリーエレ・メステクニク・ゲーエムベーハー filed Critical カール・ツアイス・インダストリーエレ・メステクニク・ゲーエムベーハー
Publication of JP2017032556A publication Critical patent/JP2017032556A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6141497B2 publication Critical patent/JP6141497B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/18Closed-circuit television [CCTV] systems, i.e. systems in which the video signal is not broadcast
    • H04N7/183Closed-circuit television [CCTV] systems, i.e. systems in which the video signal is not broadcast for receiving images from a single remote source
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • G01B11/24Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring contours or curvatures

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Description

本発明は、測定対象物の寸法特性を特定する方法及びこれに対応する測定機器に関するものである。特に、本発明は、投影機として知られているものを用いて、即ち、測定対象物の2D(二次元)画像をディスプレイ上に提供する測定機器を用いて、例えば対象のエッジ(辺縁)の位置及び/または輪郭(プロファイル)を測定する方法に関するものである。
独国特許出願公開第19805040号明細書(特許文献1)は、測定対象物を支持するためのワークピース(加工対象物)テーブルを有し、ワークピース・テーブルの上方に配置されて垂直方向に変位可能なカメラを有する従来技術の測定機器を開示している。ワークピース・テーブルの下方には、透過光として知られている形で測定対象物を照明する光源が配置されている。カメラによって結果的に記録される画像は、測定対象物をシルエットとして示す。しかし、測定方法のより具体的な詳細は、同文献には記載されていない。
デジタル投影機の一例は、米国特許出願公開第2010/0225666号明細書(特許文献2)によって開示されている。投影機が測定対象物のデジタル画像を生成し、測定対象物の描画がディスプレイ上の画像上に重ね合わせられて、測定対象物が所定のワークピースの公差(許容誤差)内の描画に相当するか否かをチェックすることができる。
実際の光学系の撮像対象、従って実際の光学測定機器のカメラも、常に収差を呈することが知られており、これらの収差は、部分的には製造公差に由来し、部分的には光学設計中のトレードオフ及び/または内在する物理現象に由来する。これらの収差は、現実の撮像光学系の、理論的にしか可能でない理想的な光学像からの偏差を表す。代表的な収差は、球面収差、非点収差、コマ収差、像面の曲がり(他の用語:焦点面偏差−FPD(focal plane deviation))及び(光学的)歪みを含む。光学測定機器の測定精度を増加させるために、撮像光学系によって記録される画像中の収差を、実際の画像評価の前、間または後に、計算によって補正することができ、ここでは以前の較正動作において得られた較正値を用いる。例えば、米国特許第6538691号明細書(特許文献3)は、デジタルカメラの画像歪みのコンピュータで実現される補正を記載している。
これらの文献において用いられている既知の方法及び測定機器及び較正方法は、特に撮像光学系をワークピース・テーブルに対して異なる作動距離に調整することができる場合に、まだ最適ではない。上記の収差は、特定の作動距離についてしか、最適な方法で頻繁に最小化されない。
独国特許出願公開第19805040号明細書 米国特許出願公開第2010/0225666号明細書 米国特許第6538691号明細書
こうした背景を考慮すれば、本発明の目的は、測定時間及びコストの意味で効率的であり、かつ高度な測定精度を提供する、測定対象物の測定を可能にする、導入部で説明した種類の方法及び測定機器を提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、この目的は測定対象物の寸法特性を特定する方法によって達成され、この方法は、
ワークピース・テーブルと、画像センサ及び撮像光学系を有するカメラとを具えた光学測定機器を用意するステップであって、この撮像光学系が、収差を呈し、かつワークピース・テーブルに対する複数の異なる作動位置に焦点を結ぶように構成されているステップと、
上記複数の異なる作動位置のうちの所定の作動位置について上記収差が最小化されるように選択された第1較正値を用意するステップと、
上記カメラの像面の曲がりを表す第2較正値を用意するステップと、
測定対象物をワークピース・テーブル上に位置決めするステップと、
測定対象物上に第1関心領域を規定するステップと、
第1関心領域に対するカメラの第1作動距離を決定するステップと、
第1作動距離及び第2較正値を用いて、第1関心領域が上記所定の作動位置に来るように、撮像光学系を焦点合わせするステップと、
第1関心領域が上記所定の作動位置にある間に、第1関心領域の画像を記録するステップと、
上記画像に基づいて、かつ上記第1較正値に基づいて、第1関心領域内の測定対象物の寸法特性を表す測定値を定めるステップと
を含む。
本発明の他の態様によれば、上記目的は、測定対象物の寸法特性を特定する測定機器によって達成され、この測定機器は、
ワークピース・テーブルと、画像センサ及び撮像光学系を有するカメラであって、この撮像光学系が、収差を呈し、ワークピース・テーブルに対する複数の異なる作動位置に焦点を結ぶように構成されたカメラと、
複数の異なる作動位置のうちの所定の作動位置について上記収差が最小化されるように選択された第1較正値を提供するための第1メモリと、
上記カメラの像面の曲がりを表す第2較正値を提供するための第2メモリと、
測定対象物上に第1関心領域を規定するための評価兼制御装置とを具え、
上記評価兼制御装置は、
a)第1関心領域に対するカメラの第1作動距離を決定し、
b)第1作動距離を用いて、かつ第2較正値を用いて、第1関心領域が上記所定の作動位置に来るように、上記撮像光学系を焦点合わせし、
c)第1関心領域が上記所定の作動位置にある間に、カメラを用いて第1関心領域の画像を記録し、
d)上記画像に基づいて、かつ上記第1較正値に基づいて、第1関心領域内の測定対象物の寸法特性を表す測定値を定める
ように構成されている。
上記の新規な方法及び測定機器は、複数の可能な作動位置のうちの所定の作動位置について、上記収差、特に上記撮像光学系の個別の収差が所定の品質基準に従って最小化されるように選択された第1較正値を利用する。換言すれば、上記の新規な方法及び測定機器は、例えば測定対象物についての測定値が補正した画像に基づいて定まる前に、さらにはその後に、計算による上記光学系の収差の補正を可能にする較正を必要とする。特に、第1較正値は、撮像光学系の歪みが、1つの所定の作動距離だけについて、あるいは1つの所定の作動位置について最小化されるように選択する。
複数の異なる可能な作動位置のうちの所定の作動位置に対する較正は、最適な作動位置を提供し、即ち最適な測定面を撮像光学系の直前に提供し、この最適な作動位置は、上記の較正及び結果的な補正により、最高の測定精度を有する測定結果を可能にする。1つの所定の作動位置にあるこの測定面は、ある程度まで「最良の測定面」を構成する。しかし、上記複数の可能な作動位置のうちの他の作動位置については、特にこれらの他の作動位置について別個の較正を実行しておらず、その結果、当該作動位置に依存する第1較正値が利用可能でない場合に、測定誤差がより大きくなり得る。
この理由で、上記の新規な方法及び測定機器は、第1較正値の提供、あるいは「最良の測定面」の提供に加えて、撮像光学系の選択的な焦点合わせによって、測定対象物上で測定される関心領域(ROI(region of interest)とも称する)が「最良の測定面」のできる限り近くに来るという特徴を含む。像面の曲がりに起因して、正確な焦点位置が第1関心領域の横方向位置に依存し得るので、このことは重要である。一例として、像面の曲がりに起因して、測定対象物の右上隅は撮像光学系の焦点に位置することができるのに対し、同時に、同じ測定対象物の左下隅は最適な焦点外に位置し得る。
上記の新規な方法及び測定機器は、特に、最初の焦点合わせステップを計測学的に用いて、測定対象物上の関心領域の局所的焦点を定める思想に基づき、この局所的焦点は像面の曲がりに依存する。換言すれば、この場合の第1関心領域は、最初の焦点測定を用いて、できる限り最適に、(空間的横方向に依存する)撮像光学系の焦点に来る。しかし、その後に、撮像光学系を第1関心領域に対して選択的に再焦点合わせ(リフォーカス)または焦点ぼけ(デフォーカス)させて、第1関心領域を所定の作動位置のできる限り近くにもっていき、この所定の作動位置は、第1較正値及びそれに基づく画像補正に起因して、最良の測定面を表す。従って、第1関心領域は、第1測定面に来るか、少なくとも上記最良の測定面に目標を定めたやり方で、そのできる限り近くに来る。ここで、上記新規な方法及び測定機器は、第1関心領域が、測定画像の記録にとって最適な焦点に位置しないことがあることを許容する。実際の場合に、このことは、測定対象物が横方向に高さの変化がない場合でも、カメラの焦点合わせが、第1関心領域の横方向位置に依存することを意味する。第1関心領域が、例えば測定対象物の右上隅に位置する場合、上記の新規な方法及び測定機器におけるカメラの焦点合わせは、第1関心領域を測定対象物の左下隅であるように選択した場合の焦点合わせとは異なり得る。しかし、両方の場合において、上記較正に基づいて最良である測定面は、測定される関心領域を目標とするやり方でこの関心領域に来る。
従って、上記の新規な方法及び測定機器は、関心領域に対する局所的な焦点ぼけを許容して、所定の作動位置についての撮像光学系の較正から得られた最良の測定面のできる限り近くに、さらには最良の測定面に、関心領域をもっていく。
測定される関心領域に対する撮像光学系の選択的な「焦点ずらし」は、まさに像面の曲がりを表す、即ち、空間的横方向に依存する撮像光学系の焦点を表す第2較正値を用いて実行する。従って、換言すれば、第2較正値は、関心領域についての最適な焦点位置と上記較正に基づいて最良である測定面との間の、空間的横方向に依存する(光軸に沿った、あるいは焦点方向の)距離を表す。
一部の好適例では、第2較正値を、複数のドットを有するドット・マトリクスを記録することによって決定することができ、これらのドットは、マトリクスの様式で1つの所定の作動位置に分布し、この作動位置は上記較正による最良の測定面を表す。ドット・マトリクス内の一部のドットは、記録した画像中に尖鋭に表現することができる、というのは、これらのドットは較正された作動位置で最適に焦点が合っているからである。しかし、他のドットは、像面の曲がりに起因して、より尖鋭でなく、さらには全体的に不尖鋭に撮像することができる。最初は不尖鋭に撮像されたドットをできる限り尖鋭に撮像するために、即ち、これらのドットを空間的横方向に依存する焦点にもっていくためにカメラの作動位置を変更する場合、こうした作動位置の変更は、観測される関心領域にとって最良の測定面からの、最適な焦点位置の空間的横方向に依存する距離を表す。第2較正値中に表現され、上記の新規な方法及び測定装置において、測定画像を記録する前に、較正された最良の測定面内または測定面上に関心領域をできる限り最適に位置決めするために利用される像面の曲がりに相当するものは、まさにこの情報である。
第2較正値を記録することは、上記の新規な方法の一部となり得る。しかし、このことは上記の新規な方法の前に行うことができる、というのは、上記の新規な方法及び測定機器に求められるすべてのことが、画像記録の前に上記作動位置を調整するために、最良の測定面からの、最適な焦点の空間的横方向に依存する距離を用いることであるからである。
上記の新規な方法及び測定機器は、高度な測定精度での測定対象物の測定を可能にする、というのは、測定対象物上の個別の関心領域が、その横方向位置に応じて、かつカメラの個別の像面の曲がりに応じて、最良の測定面に最適に位置決めされるからである。好適例では、上記の新規な方法及び測定機器が、上記の新規な方法により測定対象物が最適な作動位置に来た後に、測定対象物の1つの画像のみを記録する。従って、上記の新規な方法及び測定機器は比較的迅速な測定を可能にする。画像記録前の、即ち撮像光学系の焦点合わせ前の最終的な作動位置の設定も、既知であるが空間的横方向に依存する焦点位置に基づいて迅速に見出すことができる。
さら、上記の新規な方法及び測定機器は、1つだけの所定の作動位置について一組の第1較正値で動作することを可能にする。その結果、上記の新規な方法及び測定機器は、比較的小さい第1較正値の集合を必要とするに過ぎない。
最後に、撮像光学系の光学設計を、場合によっては第1較正値を利用して、複数の可能な作動位置のうちの1つに合わせて最適化すれば十分である、というのは、上記の新規な方法及び測定機器は、複数の可能な作動位置にもかかわらず、測定対象物上の関心領域がいずれも最高の測定精度が達成されるように位置決めされることを保証するからである。
従って、全体的に、上記の新規な方法及び測定機器は、時間及びコストの意味で効率的な測定を可能にし、高度な測定精度を提供する。上述した目的は完全に達成される。
本発明の好適例では、第1較正値が、所定の作動位置における撮像光学系の歪み誤差の補正、特に焦点に依存する歪み誤差の補正をもたらす。
歪み誤差は、光学測定機器の測定精度に特に強い悪影響を与える、というのは、歪み誤差は記録された画像中の測定対象物のエッジ位置及び他の特徴に影響し得るからである。従って、較正値を利用した歪み誤差の補正は、高度な測定精度に特に有利に寄与する。ここでは、こうした改良が、上記の新規な方法及び測定機器からの恩恵を特別な度合いで受ける、というのは、歪み誤差の補正及びそのために必要な較正を「最良の測定面」に限定することができるからである。
他の改良では、撮像光学系を最初に第1関心領域上に焦点合わせして、上記作動距離を決定する。
この改良では、最初の焦点測定を利用して、第1作動距離を瞬時に決定する。その後の撮像光学系の(再)焦点合わせは、第1関心領域が所定の作動位置に来るように、従って目標とする焦点ぼけに相当するように行う。この改良は、特に非常に未知の特性及び/または大きな公差を有する測定対象物の場合に、第1作動距離の非常に単純で正確な決定を可能にする。その代わりに、あるいはこれに加えて、第1作動距離は、CAD(computer aided design:コンピュータ支援設計)データ、及び例えばワークピース・テーブル表面のような基準点または基準面に合わせた測定装置の較正に基づいて決定することもできる。
本発明の他の改良では、測定対象物上に第2関心領域を規定し、この第2関心領域は第1関心領域から横方向に間隔をおき、第2較正値を用いて、第1関心領域及び第2関心領域の各々が所定の作動位置(または「最良の測定面」)のできる限り近くに来るように、撮像光学系を焦点合わせする。
一部の好適例では、上記最良の測定面を、(焦点方向について、あるいは撮像光学系の光軸に平行に見て)第1関心領域と第2関心領域との間の中央に位置決めすることができる。他の好適例では、重み付けした基準を用いることができ、この基準では、例えば、第1関心領域及び第2関心領域のサイズ、あるいはこれらのサイズ比率を考慮に入れて、最良の測定面をできる限り最適に、2つの関連する関心領域にもっていく。特に好適な例では、測定対象物の1つの画像のみを記録し、補正し、評価し、第1及び第2関心領域についての測定値を、1つの画像に基づいて定める。この改良は、第1及び第2関心領域がある距離だけ互いに間隔をおいている場合、及び/または、これらの領域が1つの画像中に個別の強度な像面の曲がりに起因する尖鋭性の変化を伴って撮像される場合でも、特に高速な測定を高度な測定精度で可能にする。
他の改良では、撮像光学系をさらに第2関心領域上に焦点合わせして第2作動距離を決定し、第1作動距離、第2作動距離、及び第2較正値を用いて撮像光学系を焦点合わせして、第1関心領域及び第2関心領域の各々を、上記所定の作動位置のできる限り近くにもっていく。
この改良では、第2作動距離を第2関心領域に対して個別に測定し、上記最良の測定面は、第2作動距離に応じて、かつ測定した第1作動距離を考慮に入れて配置する。この構成は、広幅の測定対象物の複数の関心領域にわたって特に高度な測定精度を可能にする。その代わりに、あるいはこれに加えて、原則的に、第1作動距離を測定するか、さもなければ決定した後に、第2作動距離を、例えばCADデータのみに基づいて決定することが考えられる。
他の改良では、第1関心領域と第2関心領域とが互いに境界を接して、共通の関心領域のセグメント(区分)を形成する。
この改良では、共通の「大きな」関心領域を2つ以上のセグメントに分割して、撮像光学系を個々のセグメントに対してできる限り最適に焦点合わせする。この改良は、大面積の関心領域の、最適な測定精度での測定を可能にする。
他の改良では、CADデータ集合を利用可能にし、このCADデータ集合は測定対象物の公称の寸法特性を表し、このCADデータ集合に基づいて第1及び/または第2作動距離を決定する。
この改良では、上記の新規な方法及び測定機器が測定対象物の公称データを利用して、上記最良の測定面を第1及び/または第2関心領域に対してできる限り最適に配置する。この改良は、作動距離の個別の測定を省略して測定を加速することを可能にする。しかし、この改良は、第1及び/または第2作動距離の個別の測定と組み合わせても有利であり、というのは、第1及び/または第2作動距離の測定のための探索領域をCADデータに基づいて低減することができるからであり、このことは同様により高速な測定を可能にする。
他の改良では、測定対象物上に追加的な関心領域を規定し、第2較正値を用いて追加的な関心領域を所定の作動位置にもって来た後に、測定対象物の追加的な画像を記録する。撮像光学系を再焦点合わせする前に、この追加的な領域上に焦点を合わせることによって、追加的な関心領域までの追加的な作動距離を測定し、この追加的な作動距離を用いて、追加的な関心領域を上記所定の作動位置のできる限り近くにもっていくことが有利である。
この改良では、上記追加的な関心領域が、上記最適な測定面の第1及び/または第2関心領域とは(焦点方向に)異なる配置で測定される。この改良は、撮像光学系の追加的な焦点合わせを必要とし、従って、測定時間に関しては不利であるように思われる。しかし、この改良は、互いに横方向に間隔をおいた異なる関心領域の最適な測定を可能にする。
他の改良では、第1関心領域の面積の重心を特定して、この面積の重心に対して第1作動距離を決定する。
この改良では、撮像光学系の再焦点合わせ、及び結果的な、上記最良の測定面の、第1関心領域への、または第1関心領域内への配置を、この関心領域の面積の重心に対して行う。この改良は、特に大面積の関心領域についての再現可能な測定精度を可能にし、従って有利である。
他の改良では、第1較正値がさらに、テレセントリックエラー及び/またはコマ収差を補正するための距離依存性の補正値を含み、第1作動距離及びこの距離依存性の補正値に応じて上記(寸法特性を表す)測定値を定める。
この改良では、上記の新規な方法及び測定機器が、撮像光学系の収差を、撮像光学系からの測定される関心領域の距離に応じて個別に補正することによって、さらに増加した測定精度を可能にする。距離依存性の補正は、第1関心領域の既知の空間依存性の焦点位置、及び上記最良の測定面からのこの焦点位置の距離により、比較的容易に可能である。
他の改良では、測定対象物の表面トポグラフィー(形状)を、第2較正値に応じて測定する。
この改良では、上記の新規な方法及び測定機器が、測定対象物の測定上の特徴の3D(三次元)位置情報を提供し、この情報を有利に用いて、平坦であるが滑らかでない測定対象物を測定することができる。「高さ情報」は、撮像光学系の空間的横方向に依存する焦点を表す第2較正値に基づいて、非常に容易かつ費用効果的に定めることができる。
他の改良では、第2較正値を数値表形式で用意し、数値表中の各値は空間依存性の焦点シフトを表す。
数値表中の各値が、上記最良の測定面に直交する方向の、横方向位置に応じた距離を表すように、空間依存性の焦点シフトは、上記最良の測定面に有利に関係する。数値表形式での第2較正値の提供は、例えば空間依存性の焦点が、撮像光学系によって記録されるドット・マトリクスに基づいて決定される点で、非常に単純かつ費用効果的である。
他の改良では、第2較正値を、特にゼルニケ(Zernike)多項式として知られている空間依存性の多項式の係数の形式で用意する。
この改良は、第2較正値の記録中には直接捕捉されない「測定位置」におけるより高度な測定精度を可能にする。さらに、この改良は、撮像光学系が非常に大きな領域を横方向に捕捉する場合に有利である、というのは、この場合、第2較正値を提供するためのメモリ必要量を小さく保つことができるからである。
他の改良では、第2較正値が、非点収差から生じる像面の曲がりの、方向依存性の寄与分をさらに含む。
この改良では、関心領域内の測定対象物のエッジ位置を有利に考慮に入れる。この改良により、撮像光学系の非点収差の結果として発生し得る測定誤差が非常に効率的に最小化される。
上述した特徴、及びこれから以下に説明する特徴は、本発明の範囲から逸脱することなしに、個別に示した組合せだけでなく、他の組合せでも、あるいは単独でも用いることができることは言うまでもない。
本発明の好適な実施形態を図面中に例示し、以下の記載では、これらの実施形態をより詳細に説明する。
新規な測定機器の好適な実施形態を示す概略図である。 図1の測定機器を示す図であり、測定対照に対する2つの異なる作動位置を例示する。 図2の測定機器を示す図であり、第2作動位置を有する。 上記の新規な方法の好適な実施形態を説明するためのフローチャートである。 測定対象のカメラ画像を示す図であり、第1関心領域に印を付けてある。 他のカメラ画像を、関心領域に印を付けて示す図である。
図1では、新規な測定機器の好適な実施形態の全体を参照番号10で表す。測定機器10はワークピース・テーブル12を有し、ここではワークピース・テーブル12上に測定対象物14を配置する。参照番号16は関心領域(ROI)を表し、この関心領域内に、例えば測定対象物14のエッジが延びる。その意図は、例えばエッジ及び/またはエッジ・プロファイルの位置を測定することにある。
ワークピース・テーブル12の上方には、画像センサ20及び撮像光学系22を有するカメラ18が配置されている。従って、カメラ18は、測定対象物を上方から垂直方向に見る。これは、こうした測定機器にとって一般的な配置である。しかし、その代わりに、あるいはこれに加えて、カメラ18または追加的なカメラ(ここでは図示せず)を、測定対象物に対して異なる向きに配置することができる。
好適な実施形態では、画像センサ20が、マトリクスの様式に配置された複数の画素を有するCMOS(complementary metal oxide semiconductor:相補型金属酸化物半導体)またはCCD(charge coupled device:電荷結合素子)センサである。好適な実施形態では、撮像光学系22が、少なくとも対物側がテレセントリックである撮像光学系である。一部の好適な実施形態では、撮像光学系22の対物側及び撮像側がテレセントリックである。しかし、原則的には、撮像光学系22は非テレセントリックな撮像光学系とすることもできる。いずれの場合にも、撮像光学系22は光学素子(ここでは図示せず)、特にレンズを含み、これらの光学素子で、測定対象物14を、それ自体は既知の方法で画像センサ20上に結像させる。実際には、像は理想的でなく、即ち、撮像光学系22はその構成及び/または個別の収差に起因する収差を有し、画像センサ20によって記録される測定対象物14の画像が実際の測定対象物14からの偏差を有するという結果を伴う。特に、撮像光学系22は焦点に依存する歪みを呈し得る。この歪みに起因して、関心領域16のエッジがカメラ画像中でシフトし、回転し、及び/または歪んでいるように見えることがあり、このことは測定精度に関して不利である。従って、測定精度を増加させるために、画像センサ20によって記録された画像を、(第1)較正値に基づく計算によって補正することが慣用されている。(第1)較正値は一般に、既知の寸法特性を有する基準測定対象物に対して定められる。こうした測定機器用の撮像光学系の較正はその分野の専門家に知られ、このことが、本明細書ではこの問題を詳細に説明していない理由である。
参照番号24で示すように、カメラ18は調整可能な作動位置を有し、あるいはワークピース・テーブル12及びその上に配置された測定対象物14に対する調整可能な作動距離24を有する。作動距離24は、特に、測定対象物14上への撮像光学系22の焦点設定と関連する。従って、種々の焦点設定が種々の作動位置に対応する。一部の好適な実施形態では、カメラ18をワークピース・テーブル12に対して垂直方向に変位させることができ、ここではこのことを矢印25によって示す。この調整方向を一般にZ軸と称する。その代わりに、あるいはこれに加えて、撮像光学系が可変の焦点設定を有することができ、このことは、例えば互いに対して可動なレンズ素子によって実現される。一部の好適な実施形態では、カメラ18を追加的に、ワークピース・テーブル12または測定対象物14に対して、一般にXY平面と称する水平面内で変位させることができる。他の好適な実施形態では、カメラ18及びワークピース・テーブル12をXY平面内で互いに対して強固に配置することができる。
参照番号26は照明装置を表し、この場合、照明装置はワークピース・テーブル12の下方に配置されている。従って、この好適な実施形態では、ワークピース・テーブル12は少なくとも部分的に光透過性である。ここでは、測定対象物14がカメラ18と照明装置26との間に配置され、これにより、カメラ18は透過光照明として知られているものを用いてワークピース14を記録する。その代わりに、あるいはこれに加えて、他の好適な実施形態では、測定機器10が参照光照明として知られているものを有することができ、参照光照明により、測定対象物14を上方から、あるいはカメラ18が見る方向に対してある角度で照明する。
参照番号28は評価兼制御装置を表す。評価兼制御装置28は、測定対象物14に対するカメラ18の作動位置、及び画像記録を制御する。これに加えて、評価兼制御装置28は画像評価を可能にし、従って、測定対象物の必要な寸法特性を表す測定値の特定を可能にする。さらに、評価兼制御装置28は、カメラ18によって記録された画像の補正を、(第1)較正値に基づいて実行する。
この目的のために、評価兼制御装置は、プロセッサ30、及びプロセッサ30と通信する1つ以上のメモリを有する。ここでは一例として第1メモリ32を図示し、このメモリに、所定の作動位置24についての撮像光学系22の個別の収差を表す第1較正値を記憶する。従って、メモリ32内の較正値は、これらの収差の計算による補正を可能にする。
本発明の1つの態様によれば、測定機器10が第2メモリ34を有し、このメモリに、撮像光学系22のいわゆる像面の曲がり(焦点面偏差)を具体的に表す第2較正値を記憶する。カメラ18の像面の曲がりは、以下でさらに図2及び3を参照してより詳細に説明する。
ここでは、第3メモリ36に評価兼制御プログラムが記憶され、評価兼制御プログラムは、プロセッサ30に、カメラ18の制御及び記録された画像の評価を実行させる。
参照番号38はインタフェースを表現するディスプレイを表し、このインタフェースを介して、ユーザが1つ以上の関心領域16を規定することができる。一部の好適な実施形態では、ディスプレイ38がタッチスクリーン・モニタであり、ユーザは1つ以上の関心領域16を、表示された測定対象物14の画像に基づいて指定することができる。一部の好適な実施形態では、測定対象物14の公称の特性を表すCADデータ42に基づいて、関心領域を規定することができる。その代わりに、あるいはこれに加えて、ディスプレイ38は測定対象物14の現在画像を表示することができ、ユーザはこの現在画像に基づいて関心領域16を規定することができる。タッチスクリーン・モニタの代わりに、あるいはそれに加えて、マウス及び/またはキーボード、あるいは他の入力媒体を用いた操作が可能である。
以下の図面では、同一の参照番号はいずれも図1中と同じ要素を表す。
図2に、測定対象物14及びカメラ18を、測定対象物14に対するカメラ18の2つの異なる作動距離24a、24b、及び結果的な、較正された「最良の測定面」のための2つの異なる作動位置46a、46bと共に示す。さらに、参照番号44はカメラ18の像面の曲がりを一例として(この場合は誇張した様式で)示す。曲線44は、撮像光学系22の最適な焦点が横方向位置に依存すること、即ち、撮像光学系22の光軸45に直交するXY平面内の観測位置に依存することを示す。一例として、カメラ18が作動位置24aに焦点を合わせていれば、関心領域16aのエッジはその焦点に最適に位置するのに対し、カメラ18が作動位置24bに焦点を合わせていれば、関心領域16aに対して横方向にオフセットした関心領域16bのエッジはその焦点に最適に位置する。いずれの場合も、測定面46a、46b内に位置する最適な焦点ではなく、測定面46a、46bは、メモリ32内の第1較正値による較正に基づく最良の測定面を表す。第1較正値による構成に基づいて、特に、測定面46内に位置する測定対象物のすべての点について、撮像光学系22の歪みが計算により補正される。
従って、図3によれば、上記の新規な方法及び測定機器が、作動位置上への結像光学系22の焦点合わせを含み、これにより、上記最良の測定面46が、関心領域16の位置に、できる限り正確に位置付けられる。換言すれば、上記の新規な方法及び測定機器では、第1関心領域16ができる限り正確に作動位置に来るように、測定光学系22が焦点を合わせ、この作動位置において、最小の歪み及び/または個別の収差の最小化が、第1較正値による較正に基づいて実現される。一部の好適な実施形態では、図4を参照して以下に説明するように、焦点合わせを少なくとも2つのステップで行う。
ステップ50によれば、上記の新規な方法に、撮像光学系22の較正または測定機器10の較正が先行する。この較正は第1較正値を生成し、第1較正値は、当該第1較正値に基づく計算による記録された画像の補正が、所定の作動位置について所望の高度な測定精度をもたらすように選択する。撮像光学系22の収差、及び例えば機械的ガイドの製造公差から生じ得る測定機器10の他のあらゆる誤差が、1つの所定の作動位置で記録した画像について最小化される。
ステップ52によれば、上記の新規な方法が、ワークピース・テーブル12上への測定対象物14の位置決めから始まる。さらに、ステップ54、56によれば、測定対象物14上の1つ以上の関心領域ROIを規定する。これらの関心領域は、ステップ52の前でも、即ち個別の測定対象物14をワークピース・テーブル12上に位置決めする前でも規定することができる。図2を参照して例示するように、1つの測定対象物14上の複数の関心領域16a、16bを規定することができる。
ステップ58によれば、撮像光学系22を1つ以上の関心領域16a、16b上に焦点合わせする。好適な実施形態では、撮像光学系22を、例えば撮像光学系22をその焦点合わせ範囲全体にわたって走査することによって、複数の可能な作動位置に順次焦点合わせする。撮像光学系22が、その構成に起因して、非常に大きな作動範囲または焦点合わせ範囲を有する場合、撮像光学系22をその作動範囲または焦点合わせ範囲全体の一部分のみにわたって焦点合わせすれば十分なことがあり、この部分は、すべての関心領域をカバーするように、以前に規定した関心領域に応じて選択する。
好適な実施形態では、プロセッサ30がカメラ、及び/または測定対象物に対する結像光学系22の焦点設定を順次増分的に調整し、各増分において画像記録をトリガ(起動)する点で、1つ以上の関心領域16a、16b上への焦点合わせが自動的である。1つ以上の関心領域16a、16bの個別の焦点位置は、それ自体は既知の方法で、隣接する画像点間の閾値基準に基づいて決定することができる。その代わりに、あるいはこれに加えて、ユーザが手動で1つ以上の関心領域16a、16b上に焦点を合わせることができる。さらに、1つ以上の関心領域16a、16bの正確な焦点位置を決定するための他の従来の方法も原則的に可能である。
簡単のため、以下では、最初に、測定対象物上の1つの関心領域16のみについて測定値が定まるものと仮定する。ステップ60によれば、
選択した関心領域16にとって最適な局所的焦点と、上記較正に基づいて最良な測定面(BMP:best measurement plane)46との間の、焦点方向の、即ち光軸に平行な方向の距離Dを決定する。ここでは、上記の新規な方法及び測定機器が、メモリ34からの、カメラ18の像面の曲がり44を表す第2較正値を利用する。一部の好適な実施形態では、特に、複数の関心領域についてそれぞれの距離D(n)を決定しなければならない場合に、測定対象物14のCADデータを追加的に用いる。
ステップ62によれば、その後に、最良の測定面46が関心領域16のできる限り近くに来るように、カメラ18を再焦点合わせする。一部の好適な実施形態では、図3に示すように、上記再焦点合わせの動作を利用して、関心領域を最良の測定面46に正確にもっていく。ステップ58によれば、焦点は以前に関心領域16上に最適に設定されている、ということから始まり、従って、ステップ62は、関心領域16に対して焦点ぼけ(デフォーカス)させることを含む。こうして、関心領域16は上記の最適な局所的焦点から意図的に外され、その代わりに、上記構成に基づいて最良である測定面46に来て、その間には、局所的な画像の尖鋭さの結果的な劣化は許容される。
実際的な実施形態では、このことは、ステップ62によるカメラ18の再焦点合わせが、選択した関心領域が光軸45に直交する横方向の作動面内に位置する場所に応じて異なる焦点位置をもたらすことを意味する。
ステップ64によれば、測定機器10は、その後に、今回見出した作動位置にある測定対象物の像を記録する。ステップ66によれば、画像評価の前に、第1較正値を利用して画像を補正して、特に撮像光学系22の歪みを最小化する。ステップ68によれば、関心領域16についての測定値を、補正した画像に基づいて定める。このことから外れて、他の好適な実施形態では、未補正の画像に基づいて暫定的な測定値を最初に定めて、その後に、対応して選択した第1較正値を利用して、この暫定的な測定値を補正する。
一部の好適な実施形態では、ステップ70によれば、メモリ34からの第2較正値を用いて、測定対象物14のトポグラフィーを随意的に測定することがさらに可能である、というのは、横方向の作動面内の異なる個別の焦点位置が高さ情報を表すからである。
既に示したように、一部の好適な実施形態では、例えば図2に例示するように、上記の新規な方法及び測定機器が複数の関心領域を利用する。一部の変形例では、ステップ64により複数の画像を記録し、ステップ62による再焦点合わせを、複数の関心領域について別個に行う。これらの変形例では、複数の関心領域を、各々に対応する画像を記録して評価する前に、最良の測定面46にもっていくことができる。その結果、これらの変形例は、関心領域毎に非常に高度な測定精度を可能にする。
他の変形例では、上記の新規な方法及び測定機器がいずれも、1つの画像記録だけを利用し、即ち、ステップ64では単一の画像を記録し、ステップ66により補正し、ステップ68により、この1つの補正した画像に基づいて、複数の関心領域についての測定値を定める。好適な実施形態では、最良の測定面46が、評価した全関心領域のできる限り近くに位置決めされるように、例えば、最良適合(ベストフィット)アルゴリズムにより最適な局所的焦点位置どうしの間に来るように再焦点合わせを行えば有利である。一部の好適な実施形態では、上記最良の測定面が、複数の関心領域にとって最適な焦点位置どうしの間の(焦点方向の)中央に来る。
一部の好適な実施形態では、第1関心領域についての第1作動距離をステップ58により決定した後に、CADデータを有利に用いて、第2関心領域からの第2作動距離を迅速に決定することができる。さらに、一部の好適な実施形態は、測定対象物のCADデータにも基づいて第1作動距離を決定する用意をする。この目的のために、上記最良の測定面をワークピース・テーブルの表面上に構成することができることが有利である。
一部の好適例では、ステップ66において、撮像光学系22の歪みだけでなく、距離に依存するテレセントリック性及び/または距離に依存するコマ収差及び/または距離に依存する歪みも、第1較正値に基づいて補正され、ここでは(焦点方向の)距離情報が、第2較正値に基づいて、または像面の曲がりに基づいて、そして関心領域の局所的焦点位置に基づいて特定される。
図5に、例えば孔の境界をなす円形のエッジ・プロファイル74を有する測定対象物の画像40’を示す。参照番号16’は、この場合正方形の形状を有する関心領域を示す。関心領域16’は、面積の重心76を有し、特に面積の重心76がエッジ・プロファイル74の領域内に来るように、エッジ・プロファイル74に対して位置決めされる。一部の好適な実施形態では、ステップ58による関心領域16’上への焦点合わせを、面積の重心76に対して目標を定めたやり方で実行する。このことは、広幅の関心領域を規定する場合に特に有利である。一部の好適な実施形態では、関心領域がここに示す正方形から逸脱した形状、特に自由形状を有することができる。一例として、関心領域16’が、測定されるエッジのエッジ・プロファイル74に従うことができる。面積の重心76上に焦点合わせすることによって、こうした関心領域についても、目標を定めた再焦点合わせが可能になり、このことは高度な測定精度のためになる。
図6に、エッジ・プロファイル74を有する他の画像40”を示す。この場合、複数の関心領域16a、16b、16cに印を付け、これらの関心領域は互いに境界を接し、従って共通の関心領域のセグメントを形成する。この好適な実施形態では、複数の関心領域毎に最適な焦点位置を決定し、焦点ぼけ(デフォーカス)は、関心領域16a、16b、16cの各々が1つの最良の測定面のできる限り近くに来るような方法で行うことが有利である。既に上述したように、このことは最良適合(ベストフィット)アルゴリズムを用いて有利に行うことができる。他の好適な実施形態では、上記最良の測定面が、ワークピース・テーブルの表面または他の基準点の最寄り位置及びそこからより遠くに離れた位置にある2つの焦点位置間の中央に来る。

Claims (17)

  1. 測定対象物(14)の寸法特性を特定する方法であって、
    ワークピース・テーブル(12)と、画像センサ(20)及び撮像光学系(22)を有するカメラ(18)とを具えた光学測定機器(10)を用意するステップであって、前記撮像光学系(22)が、収差を呈し、かつ前記ワークピース・テーブル(12)に対する複数の異なる作動位置に焦点を結ぶように構成されているステップと、
    前記複数の異なる作動位置のうちの所定の作動位置(46)について前記収差が最小化されるように選択された第1較正値(32)を用意するステップと、
    前記カメラの像面の曲がり(44)を表す第2較正値(34)を用意するステップと、
    前記測定対象物(14)を前記ワークピース・テーブル(12)上に位置決めするステップと、
    前記測定対象物(14)上に第1関心領域(16)を規定するステップと、
    前記第1関心領域(16)に対する前記カメラ(18)の第1作動距離(24)を決定するステップと、
    前記第1作動距離(24)及び前記第2較正値(34)を用いて、前記第1関心領域(16)が前記所定の作動位置(46)に来るように、前記撮像光学系(22)を焦点合わせするステップと、
    前記第1関心領域(16)が前記所定の作動位置(46)にある間に、前記第1関心領域(16)の画像(40)を記録するステップと、
    前記画像(40)に基づいて、かつ前記第1較正値(32)に基づいて、前記第1関心領域(16)内の前記測定対象物(14)の寸法特性を表す測定値を定めるステップと
    を含む方法。
  2. 前記第1較正値(32)が、前記所定の作動位置(46)における前記撮像光学系(22)の歪み誤差の補正をもたらす、請求項1に記載の方法。
  3. 前記撮像光学系(22)を最初に前記第1関心領域(16)上に焦点合わせして、前記第1作動距離(24)を決定する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記測定対象物(14)上に第2関心領域(16b)を規定し、当該第2関心領域は前記第1関心領域(16; 16a)から横方向に間隔をおき、前記第2較正値(34)を用いて、前記第1関心領域(16; 16a)及び前記第2関心領域(16b)の各々が前記所定の作動位置のできる限り近くに来るように、前記撮像光学系(22)を焦点合わせする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記撮像光学系(22)をさらに前記第2関心領域(16b)上に焦点合わせして第2作動距離(24b)を決定し、前記第1作動距離(24: 24a)、前記第2作動距離(24b)、及び前記第2較正値(34)を用いて前記撮像光学系(22)を焦点合わせして、前記第1関心領域(16; 16a)及び前記第2関心領域(16b)の各々を、前記所定の作動位置のできる限り近くにもっていく、請求項4に記載の方法。
  6. 前記第1関心領域(16a)と前記第2関心領域(16b)とが互いに境界を接して、共通の関心領域のセグメントを形成する、請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記測定対象物(14)の公称の寸法特性を表すCADデータ集合(42)を用意し、前記CADデータ集合(42)に基づいて前記第1作動距離を決定する、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記測定対象物(14)の公称の寸法特性を表すCADデータ集合(42)を用意し、前記CADデータ集合(42)に基づいて前記第2作動距離を決定する、請求項5に記載の方法。
  9. 前記第1関心領域(16a)と前記第2関心領域(16b)とが互いに境界を接して、共通の関心領域のセグメントを形成し、
    前記測定対象物(14)の公称の寸法特性を表すCADデータ集合(42)を用意し、前記CADデータ集合(42)に基づいて前記第2作動距離を決定する、請求項5に記載の方法。
  10. 前記測定対象物(14)上に追加的な関心領域を規定し、前記第2較正値(34)を用いて前記追加的な関心領域を前記所定の作動位置(46)にもって来た後に、前記測定対象物(14)の追加的な画像を記録する、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記第1関心領域(16)の面積の重心(76)を特定し、当該面積の重心(76)に対して前記第1作動距離を決定する、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記第1較正値(32)が、テレセントリックエラー及び/またはコマ収差を補正するための距離依存性の補正値を含み、前記第1作動距離及び当該距離依存性の補正値に応じて前記測定値を定める、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記測定対象物(14)の表面トポグラフィーを、前記第2較正値(34)に応じて測定する、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記第2較正値(34)を数値表の形式で用意し、当該数値表中の各値が空間依存性の焦点シフトを表す、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記第2較正値を、空間依存性の多項式、特にゼルニケ多項式の係数の形式で用意する、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記第2較正値(34)が、非点収差から生じる像面の曲がり(44)の、方向依存性の寄与分をさらに含む、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 測定対象物(14)の寸法特性を特定するための測定機器であって、
    ワークピース・テーブル(12)と、画像センサ(20)及び撮像光学系(22)を有するカメラ(18)であって、前記撮像光学系(22)が、収差を呈し、前記ワークピース・テーブル(12)に対する複数の異なる作動位置に焦点を結ぶように構成されたカメラと、
    前記複数の異なる作動位置のうち所定の作動位置(46)について前記収差が最小化されるように選択された第1較正値を提供するための第1メモリ(32)と、
    前記カメラ(18)の像面の曲がりを表す第2較正値を提供するための第2メモリ(34)と、
    前記測定対象物(14)上に第1関心領域(16)を規定するためのインタフェース(38)を有する評価兼制御装置(26)とを具え、
    前記評価兼制御装置が、
    a)前記第1関心領域(16)に対する前記カメラ(18)の第1作動距離(24)を決定し、
    b)前記第1作動距離(24)を用いて、かつ前記第2較正値を用いて、前記第1関心領域(16)が前記所定の作動位置(46)に来るように、前記撮像光学系(22)を焦点合わせし、
    c)前記第1関心領域が前記所定の作動位置(46)にある間に、前記カメラ(18)を用いて前記第1関心領域(16)の画像(40)を記録し、
    d)前記画像(40)に基づいて、かつ前記第1較正値に基づいて、前記第1関心領域(16)内の前記測定対象物(14)の寸法特性を表す測定値を定める
    ように構成されている測定機器。
JP2016149588A 2015-07-31 2016-07-29 測定対象物の寸法特性を特定する方法及び測定機器 Active JP6141497B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102015112651.6A DE102015112651B3 (de) 2015-07-31 2015-07-31 Verfahren und Messgerät zum Bestimmen von dimensionalen Eigenschaften eines Messobjekts
DE102015112651.6 2015-07-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017032556A JP2017032556A (ja) 2017-02-09
JP6141497B2 true JP6141497B2 (ja) 2017-06-07

Family

ID=56364269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016149588A Active JP6141497B2 (ja) 2015-07-31 2016-07-29 測定対象物の寸法特性を特定する方法及び測定機器

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9826201B2 (ja)
JP (1) JP6141497B2 (ja)
CN (1) CN106403839B (ja)
DE (1) DE102015112651B3 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6945316B2 (ja) * 2017-03-24 2021-10-06 キヤノン株式会社 検出装置、パターン形成装置、取得方法、検出方法、および物品製造方法
US11375124B2 (en) * 2019-02-25 2022-06-28 Advanced Semiconductor Engineering, Inc. Optical measurement equipment and method for measuring warpage of a workpiece
KR102234794B1 (ko) * 2019-11-22 2021-03-31 이용호 원샷 비전검사장치
DE102021108238A1 (de) * 2021-03-31 2022-10-06 Carl Zeiss Industrielle Messtechnik Gmbh Computerimplementiertes Verfahren, Verfahren, Messgerät und Computerprogrammprodukt

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5003615A (en) * 1988-12-01 1991-03-26 Harris Semiconductor Patents, Inc. Optoelectronic system for determining surface irregularities of a workpiece having a nominally plane reflective surface
JP3209641B2 (ja) * 1994-06-02 2001-09-17 三菱電機株式会社 光加工装置及び方法
JP3991241B2 (ja) * 1997-04-07 2007-10-17 株式会社ニコン 面位置調整装置及びその方法並びに露光装置及びその方法
DE19805040A1 (de) 1998-02-09 1999-08-12 Wegu Messtechnik Durchlichtbeleuchtung für Koordinatenmeßmaschinen
JP3634198B2 (ja) * 1998-09-10 2005-03-30 富士通株式会社 位置ずれ検査装置の光学的収差測定方法
US6538691B1 (en) * 1999-01-21 2003-03-25 Intel Corporation Software correction of image distortion in digital cameras
DE10319798A1 (de) * 2003-04-30 2004-11-25 Werth Messtechnik Gmbh Durchlichtbeleuchtungsanordnung
US7746377B2 (en) * 2003-11-28 2010-06-29 Topcon Corporation Three-dimensional image display apparatus and method
US8311311B2 (en) * 2005-10-31 2012-11-13 Mitutoyo Corporation Optical aberration correction for machine vision inspection systems
JP4902316B2 (ja) * 2006-11-10 2012-03-21 東芝機械株式会社 斜め加工のための5軸加工機の姿勢保証システム
US8917320B2 (en) * 2009-03-04 2014-12-23 VISIONx INC. Digital optical comparator
JP2011153905A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Mitsutoyo Corp マシンビジョン検査システム用の光学収差補正
DE102011076083A1 (de) * 2011-05-18 2012-11-22 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Projektionsdisplay und Verfahren zum Anzeigen eines Gesamtbildes für Projektionsfreiformflächen oder verkippte Projektionsflächen
US20130162806A1 (en) * 2011-12-23 2013-06-27 Mitutoyo Corporation Enhanced edge focus tool
US20140043469A1 (en) * 2012-08-07 2014-02-13 Carl Zeiss Industrielle Messtechnik Gmbh Chromatic sensor and method
CN104793465B (zh) * 2014-01-16 2018-02-02 上海微电子装备(集团)股份有限公司 投影曝光装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017032556A (ja) 2017-02-09
US9826201B2 (en) 2017-11-21
DE102015112651B3 (de) 2016-07-28
CN106403839A (zh) 2017-02-15
CN106403839B (zh) 2019-04-02
US20170032540A1 (en) 2017-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6141497B2 (ja) 測定対象物の寸法特性を特定する方法及び測定機器
JP6135779B2 (ja) プレノプティック・イメージング・システムのオブジェクト空間較正
JP6545997B2 (ja) 画像処理装置
JP6140156B2 (ja) イメージ走査のための方法及び装置
US20160147214A1 (en) Three-dimensional laser processing apparatus and positioning error correction method
US10107624B2 (en) Geodetic surveying device with a microlens array
US10120163B2 (en) Auto-focus method for a coordinate-measuring apparatus
JP6411115B2 (ja) ズーム系を有するデジタル光学撮像システムを較正するための方法、ズーム系を有するデジタル光学撮像システムにおける収差を補正するための方法、及びデジタル光学撮像システム
JP2019075776A (ja) 固定カメラに対するパンチルトズームカメラの方向を校正する方法、およびこのような校正が行われるシステム
CN108885089B (zh) 用于远心光学测量机器的聚焦***
RU2722267C1 (ru) Способ калибровки пятна луча
JP2020088768A5 (ja)
US9835837B2 (en) Method and apparatus for estimating an in-focus position
US7999851B2 (en) Optical alignment of cameras with extended depth of field
CN113838150B (zh) 一种基于电液可调焦镜头的移动目标三维轨迹追踪方法
JP2015172556A (ja) 測定装置および測定方法
JP6106547B2 (ja) 透過電子顕微鏡
JP2015102694A (ja) アライメント装置、顕微鏡システム、アライメント方法、及びアライメントプログラム
JP2007122328A (ja) 歪曲収差補正装置及び歪曲収差補正方法
JP2017037017A (ja) 距離測定装置及び距離測定方法
JP5149984B2 (ja) 撮像装置
KR102463560B1 (ko) 레이저 비전 시스템의 캘리브레이션장치
CN102338618A (zh) 一种图像测量***的现场标定和校正方法
JP2010121955A (ja) 高さ情報取得装置、高さ情報取得方法、及びプログラム
JP2007033039A (ja) 光切断法による3次元形状計測装置における光学ヘッド部のキャリブレーション方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20161107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170502

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6141497

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250