JP6139365B2 - 熱電発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、温度差により発電する熱電変換モジュールを備えた熱電発電装置に関する。
熱電発電装置は、熱電変換モジュールの両面に温度差をつけることで生じる電力を取り出す、非化石燃料による環境に優しい発電機である。工場排水や温泉などの熱源からエネルギを回収し、独立電源として現場の照明や機器へ電力供給しており、停電時に備えたバックアップ電源への蓄電を行なったりする用途に用いることができる。従来技術の一例として特許文献1に示される熱電発電装置を、図26〜図32を用いて説明する。
図26に示す熱電発電装置1は高温熱流体を流す直方体型の高温チャンバ11Aと低温チャンバ11Bとを交互に複数台配置し、熱電変換モジュール収納部(スロット)12に収納される熱電変換モジュール(図26には図示せず)を隣接するチャンバ間にそれぞれ挟んだ構造を有する。高温チャンバ11Aと低温チャンバ11Bを合わせてチャンバ11と称する。図26中の矢印は熱電発電装置1内を流れる熱流体の流れの向きを示している。図26に示したように、高温チャンバ11A内を高温熱流体が流れる方向と、低温チャンバ11B内を低温熱流体が流れる方向とは、対向流を成している。各チャンバ11の片方の端部には、熱流体を取り込むための配管が設けられ、当該チャンバ11のもう片方の端部には、熱流体を排出するための配管が設けられる。隣接するチャンバ11内の熱流体の流れが対向流を構成していることから、熱電変換モジュール13の両面の温度差が熱流体の供給側から排出側まで長手方向で極力均一になるようにすることができ、発電性能を向上させることができる。切替装置2は、所望の電流及び電圧が得られるように熱電変換モジュール13の各々を電気的に直列接続及び並列接続する組合せの切り替えを行うためのリレー回路である。直列接続する熱電変換モジュール13の数と並列接続する熱電変換モジュール13の数とを切り替えることにより、出力される電流及び電圧を変更することができる。制御装置3は、切替装置2を通じて得られる電力の蓄電及び直流交流変換を行うための制御盤である。この制御装置3は、蓄電装置としてのバッテリや、バッテリに対する電力の充放電の制御を行うチャージコントローラ、直流から交流への変換を行うインバータ等を備えている。制御装置3の出力は、例えばテレビ装置4、照明機器5、表示装置6等の負荷に供給される。
図27は、高温チャンバ11Aと低温チャンバ11Bとの間に設けられる複数の熱電変換モジュールの配置の一例を示す図である。図27に示されるように、高温チャンバ11A及び低温チャンバ11Bの壁面には、複数の熱電変換モジュール13が所定の間隔で貼り付けられている。熱電変換モジュール13は配線14により、例えばチャンバ長手方向へ電気的に直列接続される。
図28は、1つの熱電変換モジュール13の詳細な断面形状を示す図である。熱電変換モジュール13は、例えば一辺が1mm以上の直方体ないし立方体形状をしたP型半導体素子(熱電変換材料)22aとN型半導体素子(熱電変換材料)22bとが、第1の電極(導電体)20aもしくは第2の電極(導電体)20bを介して直列に接続された構造を有する。第1の電極20aは第1の絶縁板(アルミナ等)21aで覆われており、第2の電極20bは第2の絶縁板(アルミナ等)21bで覆われている。熱電変換モジュールの材料として、例えばBiTe系もしくはFe2VAl系のホイスラー合金が使用される。熱電変換材料間の接合や熱電変換材料と絶縁板との接合には、例えばはんだ材が使用される。また、直列接続構造の両端部にある2つの電極には、図示しない配線もしくはリード線を接続するための電極取出し口23a,23bが設けられている。このような構成において、熱電変換モジュール13の第1の絶縁板21aの表面が熱源からの熱により高温となり、第2の絶縁板21bの表面が配管11bを流れる媒体などにより低温になると、熱電変換モジュール13の両面において温度差を生じ、双方の流体が熱交換する過程で半導体素子群21,22において熱電変換が起こり、発電が行なわれるようになっている。
高温チャンバ11A及び低温チャンバ11Bは図29のように配置され、後述する複数の締め付け用治具50(図29には図示せず)が取り付けられている。当該締め付け用治具50によって、高温チャンバ11Aと低温チャンバ11Bとが熱電変換モジュール13を両側から圧接し、密着状態が保たれる。図29に示すように高熱伝導性材料15を挟み込むことにより、熱電変換モジュール13とチャンバ11A、11Bとの密着性を高めて、接触熱抵抗を低減させることもできる。高温チャンバ11A及び低温チャンバ11Bは、例えば、炭素鋼、ステンレス、チタン、銅、アルミなどの金属から成る。一般的な熱流体は、高温熱流体としてはお湯、低温熱流体としては水であるが、これに限られるものではない。
次に、図30〜図32を参照して、熱電変換装置1の詳細な構成について説明する。図30は熱電発電装置1の全体構成を示す斜視図である。また、図31は熱電発電装置1を熱流体の流れ方向に垂直な方向から水平に見た時の構成を示す図である。図32は熱電発電装置1を上側から見た時の構成を示す図である。なお、各図においては、図面を見易いものとするため、幾つかの要素(配線など)の図示を省略している部分がある。熱電発電装置1は、前述した高温チャンバ11A、低温チャンバ11B、熱電変換モジュール収納部(スロット)12、熱電変換モジュール13、配線14を備えるほか、シャーシ10、高温供給用配管31A、低温供給用配管31B、高温供給用ヘッダ32A、低温供給用ヘッダ32B、高温供給用配管接合部33A、低温供給用配管接合部33B、高温供給用ヘッダ接合部34A、低温供給用ヘッダ接合部34B、高温供給用配管41A、低温排出用配管41B、高温排出用ヘッダ42A、低温排出用ヘッダ42B、高温排出用配管整合部43A、低温排出用配管接合部43B、高温排出用ヘッダ接合分44A、低温排出用ヘッダ接合部44B、締め付け用治具50などを備えている。図30〜図32の例では、高温チャンバ11A、低温チャンバ11Bはそれぞれ4個で、チャンバは計9個である。また隣接するチャンバ1組が挟んでいる熱電モジュール13は、チャンバ1組に対して、チャンバ長手方向に17個、上下方向に2個で合計34個である。各部品の詳細な説明は、特許文献1の「発明を実施するための形態」の欄に記述されている。
さて、低温熱流体として水を用いる場合、飲料水のように不純物のない水である必要はないので、例えば大地からの土砂を含んだ湧き水のように不純物をある程度含む水を用いてもよい。湧き水を用いる場合、水道水と異なり無料であり、さらに、湧き場所より高度の低い場所に熱電発電装置1を設置しておけば、高低差により搬送できるので、ポンプが不要になり消費電力もないという利点がある。また、熱源である高温熱流体は不純物として温泉水を用いる場合、熱電発電装置1で利用した後に排出した温泉水は、まだ温泉向け湯として利用できる。温泉井戸より高度の低い場所に熱電発電装置1を設置しておけば、高低差により搬送できるので、ポンプが不要になり消費電力もないという利点がある。
特許第4945649号公報 特許第3564274号公報 特開平10−190073号公報 特開2009−247050号公報 特開2012−80761号公報
前記のように、低温熱流体として湧き水のように、土砂のような不純物をある程度含む水を用いる場合、熱電発電装置1には以下のような課題がある。
第1の課題を図33〜図35を用いて説明する。
図33は高温チャンバ11Aと低温チャンバ11Bの配列を示す概略図である。低温チャンバ11Bを流通する低温流体は水7であり、流入水8として低温チャンバ11Bに流入する。高温チャンバ11Aを流通する高温流体を、図33では温水38としているが、これは大地からの温泉水でも太陽熱で加熱した温水でもよい。低温チャンバ11Bの1つを取り出したときの概略図を図34に示す。流入水8は流入流路16を通って低温チャンバ11Bに流入し、低温チャンバ11Bの壁面から加熱された後、流出水9として流出経路17を通って流出する。熱電変換モジュール13は、低温チャンバ11Bの1つの側面について2個のみを点線で描いており、2個以外は図示していない。低温チャンバ11Bの断面の概略図を図35に示す。熱電変換モジュール13は、低温チャンバ11Bの1つの側面について4個のみを点線で描いており、4個以外は図示していない。さて、仮に冷水65として湧き水を使用すると、土や砂が含まれており、低温チャンバ11Bの底面に沈殿していき堆積物24となる。
水7は低温チャンバ11Bの壁面を冷却し、その壁面からの熱伝導により熱電変換モジュール13の冷熱側を冷却する。しかし、堆積物24が充分な量、存在すると、前記壁面と水7との接触面積が減り、また、堆積物24は伝熱しにくいので、前記壁面の内、堆積物24で覆われた部分は冷却されにくくなる。また、熱電変換モジュール13の内、堆積物24に対して前記壁面の裏側に配置された熱電変換モジュール13(図35に図示した4個においては、下側の2個が相当する)は、その近くの前記壁面があまり冷却されていないために、前記壁面から冷却されにくくなる。堆積物24は時間経過とともに増えていき、堆積物24の上面が実線位置から点線位置に上がるようになるので、堆積物24が限界量まで堆積するまでは、熱電変換モジュール13の冷熱側の温度は時間経過とともに高くなる。熱電変換モジュール13の冷熱側の温度が高くなると、熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が小さくなり、発電量が低下する。
ところで、流入流路16かそれより上流にフィルタを設置することで、土や砂の低温チャンバ11Bへの流入を抑制できるが、フィルタの格子より小さい土や砂は、低温チャンバ11Bの内部に流入して堆積する。また、フィルタを充分に機能させるには格子を充分に細かくする必要があり、圧力損失が大きくなるため、流入水8が充分に流れにくくなる。その上、フィルタを通過しなかった土や砂はフィルタ上流側の面に堆積し、圧力損失をさらに増やしそして目詰まりさせるので、流入水8が流れなくなる。なお、堆積物24は土や砂とは限らず如何なる物質であっても同様の状態に到る。よって、フィルタを設置することは避けたい。
次に、第2の課題を図33、図34、図36を用いて説明する。
図33、図34の説明は第1の課題での説明と同じである。低温チャンバ11Bの断面の概略図を図36に示す。熱電変換モジュール13は、低温チャンバ11Bの1つの側面について4個のみを点線で描いており、4個以外は図示していない。さて、仮に冷水65として湧き水を使用すると、流入水8に気体が混入している場合がある。これは湧き水を大地から採取する時点で気体と一緒に採取されている場合もあるし、湧き水の静圧低下に伴い、湧き水に溶存していた物質が気体となって出現する場合もある。湧き水を高低差により搬送している場合では、湧き水配管途中の接続部から大気がリークインすることもある。低温チャンバ11Bは流入流路16より流路断面積が大きいため、水7の流速はより小さくなるので、水7より密度の小さい気体は流入流路16から流入した後、重力方向上側へも流れていこうとする。よって、流入した気体が全て低温チャンバ11Bから流出流路17に押し出されるとは限らず、一部の気体は滞留気体36として天井面に滞留する。
水7は低温チャンバ11Bの壁面を冷却し、その壁面からの熱伝導により熱電変換モジュール13の冷熱側を冷却する。しかし、滞留気体36が充分な量、存在すると、前記壁面と水7との接触面積が減り、また、滞留気体36は伝熱しにくいので、前記壁面の内、滞留気体36で覆われた部分は冷却されにくくなる。また、熱電変換モジュール13の内、滞留気体36に対して前記壁面の裏側に配置された熱電変換モジュール13(図36に図示した4個においては、上側の2個が相当する)は、その近くの前記壁面があまり冷却されていないために、前記壁面から冷却されにくくなる。滞留気体36は時間経過とともに増えていき、滞留気体36の下面が実線位置から点線位置に下がるようになるので、滞留気体36が限界量まで滞留するまでは、熱電変換モジュール13の冷熱側の温度は時間経過とともに高くなる。熱電変換モジュール13の冷熱側の温度が高くなると、熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が小さくなり、発電量が低下する。なお、流入流路16にフィルタを設置する等して、気体の低温チャンバ11Bへの流入を抑制することはできない。滞留気体36は空気とは限らず如何なる物質であっても同様の状態に到る。
次に、第3の課題を図33〜図35を用いて説明する。
図33の説明は第1の課題での説明と同じだが、高温チャンバ11Aを流通する高温流体である温水38は大地からの温泉水である。高温チャンバ11Aの1つを取り出したときの概略図を図34に示す。流入水8は流入流路16を通って高温チャンバ11Aに流入し、高温チャンバ11Aの壁面から冷却された後、流出水9として流出経路17を通って流出する。熱電変換モジュール13は、高温チャンバ11Aの1つの側面について2個のみを点線で描いており、2個以外は図示していない。また、高温チャンバ11Aの断面の概略図を図35に示す。熱電変換モジュール13は、高温チャンバ11Aの1つの側面について4個のみを点線で描いており、4個以外は図示していない。さて、水7として温泉水を使用すると、湯の花が含まれている場合があり、高温チャンバ11Aの底面に沈殿していき堆積物24となる。なお湯の花とは、温泉水の不溶性成分が析出した物である。
水7は高温チャンバ11Aの壁面を加熱し、その壁面からの熱伝導により熱電変換モジュール13の温熱側を加熱する。しかし、堆積物24が充分な量、存在すると、前記壁面と水7との接触面積が減り、また、堆積物24は伝熱しにくいので、前記壁面の内、堆積物24で覆われた部分は加熱されにくくなる。また、熱電変換モジュール13の内、堆積物24に対して前記壁面の裏側に配置された熱電変換モジュール13(図32に図示した4個においては、下側の2個が相当する)は、その近くの前記壁面があまり加熱されていないために、前記壁面から加熱されにくくなる。堆積物24は時間経過とともに増えていき、堆積物24の上面が実線位置から点線位置に上がるようになるので、堆積物24が限界量まで堆積するまでは、熱電変換モジュール13の温熱側の温度は時間経過とともに低くなる。熱電変換モジュール13の温熱側の温度が低くなると、熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が小さくなり、発電量が低下する。
ところで、流入流路16にフィルタを設置することで、湯の花の高温チャンバ11Aへの流入を抑制できるが、第1の課題での説明と同様に、フィルタを設置することは避けたい。
次に、第4の課題を図33、図34、図36を用いて説明する。
図33の説明は第1の課題での説明と同じだが、高温チャンバ11Aを流通する高温流体である温水38は大地からの温泉水である。高温チャンバ11Aの1つを取り出したときの概略図を図34に示す。また、高温チャンバ11Aの断面の概略図を図36に示す。熱電変換モジュール13は、高温チャンバ11Aの1つの側面について4個のみを点線で描いており、4個以外は図示していない。さて、温水38として温泉水を使用すると、流入水8に気体が混入している場合がある。これは温泉水を大地から採取する時点で気体と一緒に採取されている場合もあるし、温泉水の静圧低下に伴い、温泉水に溶存していた物質が気体となって出現する場合もある。温泉水を高低差により搬送している場合では、温泉水配管途中の接続部から大気がリークインすることもある。高温チャンバ11Aは流入流路16より流路断面積が大きいため、水7の流速はより小さくなるので、水7より密度の小さい気体は流入流路16から流入した後、重力方向上側へも流れていこうとする。よって、流入した気体が全て高温チャンバ11Aから流出流路17に押し出されるとは限らず、一部の気体は滞留気体36として天井面に滞留する。
水7は高温チャンバ11Aの壁面を加熱し、その壁面からの熱伝導により熱電変換モジュール13の温熱側を加熱する。しかし、滞留気体36が充分な量、存在すると、前記壁面と水7との接触面積が減り、また、滞留気体36は伝熱しにくいので、前記壁面の内、滞留気体36で覆われた部分は加熱されにくくなる。また、熱電変換モジュール13の内、滞留気体36に対して前記壁面の裏側に配置された熱電変換モジュール13(図36に図示した4個においては、上側の2個が相当する)は、その近くの前記壁面があまり加熱されていないために、前記壁面から加熱されにくくなる。滞留気体36は時間経過とともに増えていき、滞留気体36の下面が実線位置から点線位置に下がるようになるので、滞留気体36が限界量まで滞留するまでは、熱電変換モジュール13の温熱側の温度は時間経過とともに低くなる。熱電変換モジュール13の温熱側の温度が低くなると、熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が小さくなり、発電量が低下する。なお、流入流路16にフィルタを設置する等して、気体の高温チャンバ11Aへの流入を抑制することはできない。滞留気体36は空気とは限らず如何なる物質であっても同様の状態に到る。
以上のことから、前記の第1〜第4の課題それぞれに対策を施して、発電量の低下を抑えることが望まれる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、発電量の低下を抑えることが可能な熱電発電装置を提供することを目的とする。
一実施形態による熱電発電装置は、両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの下流に流量調節弁を具備し、前記開閉弁を開く前に前記流量調節弁の開度を小さくし、前記開閉弁を閉じる前には前記流量調節弁の開度を戻すように運転することを特徴とする。
本発明によれば、発電量の低下を抑えることが可能となる。
第1の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第2の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第1、第2の実施形態を改善した構成の一例を示す概略図。 第3の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第4の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第5、第6の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第7の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第8の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第9の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第10の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第11の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第12の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第13の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第14の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第15の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第16の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第17、第18の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第19の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第20の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第21の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第22の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第23の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第24の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第25の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 第26の実施形態の熱電発電装置のチャンバ部分の構成を示す概略図。 従来の熱電発電システムの概略構成を示す概念図。 従来の熱電変換モジュールの配置の一例を示す図。 従来の熱電変換モジュールの断面形状を示す図。 従来のチャンバ構成を示す図。 従来の熱電発電装置の全体構成を示す斜視図。 従来の熱電発電装置を熱流体の流れ方向に垂直な方向から水平に見た時の構成を示す図。 従来の熱電発電装置を上側から見た時の構成を示す図。 従来の熱電発電システムのチャンバ部分の配列を示す概略図。 従来の低温チャンバの概略図。 従来技術の第1の課題を示す概略図。 従来技術の第2の課題を示す概略図。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施形態>
第1の実施形態を図1を用いて説明する。ここでは、課題1を抱えた従来技術と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、課題1を抱えた従来技術と異なる部分のみ説明する。
図1は、第1の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
まず、水7が湧き水であるとした場合を説明する。
低温チャンバ11Bの底面に流出流路17を設け、水7を流出流路17から流出させるように構成する。このようにすれば、水7に含まれる固体物は流出水9とともに流出流路17から流出するので、堆積物24は堆積しないかあるいは充分に少なくなり、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
前述の説明では水7が湧き水であるとしたが、次に、水7が温泉水であるとした場合を説明する。
高温チャンバ11Aの底面に流出流路17を設け、水7を流出流路17から流出させるように構成する。このようにすれば、従来なら課題3が発生する状況でも、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に加熱されるようになり、発電量の低下が抑制される。
<第2の実施形態>
第2の実施形態を図2を用いて説明する。ここでは、課題2を抱えた従来技術と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、課題2を抱えた従来技術と異なる部分のみ説明する。
図2は、第2の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
まず、水7が湧き水であるとした場合を説明する。
低温チャンバ11Bの天井面に流出流路17を設け、水7を流出流路17から流出させるように構成する。このようにすれば、水7に含まれる気体は流出水9とともに流出流路17から流出するので、気体は滞留しなくなり、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
前述の説明では水7が湧き水であるとしたが、次に、水7が温泉水であるとした場合を説明する。
高温チャンバ11Aの天井面に流出流路17を設け、水7を流出流路17から流出させるように構成する。このようにすれば、従来なら課題4が発生する状況でも、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に加熱されるようになり、発電量の低下が抑制される。
<第3の実施形態>
第3の実施形態を図3及び図4を用いて説明する。ここでは、課題1を抱えた従来技術と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、課題1を抱えた従来技術と異なる部分のみ説明する。
図3は、第1、第2の実施形態を改善した構成の一例を示す概略図である。図4は、第3の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
まず、第1の実施形態において水7が湧き水であるとした場合を説明する。
水7は高低差により流通しているが、湧き水の発生状況には変動があり、湧き水の発生が少なくて湧き水溜めからの取水位置が水面より下になることがある。この場合、流入流路16から流入水8ではなく空気が流入していき、低温チャンバ11Bが水7で満たされないで、全体あるいは充分な容積が空気になる。そのため、低温チャンバ11Bの壁面が全くあるいは充分に冷却されない状態になり、熱電変換モジュール13の冷熱側が全くあるいは充分に冷却されない状態になる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が小さくなり、発電量が激しく低下する。また、湧き水の発生が回復しても、低温チャンバ11B内部に入った空気は自然には抜けない。
前述の説明では第1の実施形態における水7が湧き水であるとしたが、次に、水7が温泉水であるとした場合を説明する。
第1の実施形態において、水7は高低差により流通しているが、温泉水の発生状況には変動があり、温泉水の発生が少なくて温泉水溜めからの取水位置が水面より下になることがある。この場合、流入流路16から流入水8ではなく空気が流入していき、高温チャンバ11Aが水7で満たされないで、全体あるいは充分な容積が空気になる。そのため、高温チャンバ11Aの壁面が全くあるいは充分に加熱されない状態になり、熱電変換モジュール13の温熱側が全くあるいは充分に加熱されない状態になる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が小さくなり、発電量が激しく低下する。また、温泉水の発生が回復しても、高温チャンバ11A内部に入った空気は自然には抜けない。
さらに第1の実施形態の水7が湧き水、温泉水どちらであっても、流出流路9が底面にあると、水7が流出水9となる際、曲がり水流64のように屈曲した流れとなるため、一部の熱電変換モジュール13(図1では最も左上に位置した物)の近くは、水7が淀んでおり熱伝達率が低く伝熱量が小さい。そのため、当該熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されない状態になり発電量が低下する。
そこで、図3のように、流出流路17を従来技術の図35のようにした上で、一旦上方に屈曲させ、低温チャンバ11Bあるいは高温チャンバ11Aの内部の水7より高い位置まで到達した後に下方に屈曲させれば、湧き水や温泉水の発生量が減っても、低温チャンバ11Bあるいは高温チャンバ11Aの内部は水7で満たされ続け、大気が流入することはない。その上、大きな淀みが発生するような曲がり水流64は存在しない。しかし、第1の実施形態の持つ課題は解決されるが、課題1、3は解決できない。
そこで、第3の実施形態では、図4のように、従来技術(図35)における低温チャンバ11Bの底面に底面抜き出し流路18を設け、かつ底面抜き出し流路18に開閉弁19を設ける。熱電発電装置1は原則、開閉弁19を全閉しておく。熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず低温チャンバ11Bに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、堆積物24を底面抜き出し物39として底面抜き出し流路18から流出させる。
開閉弁19の開閉動作を実施する第1、第2の基準を説明する。第1の基準では、開閉弁19を第1の所定時間経過後に開き、第2の所定時間経過後に閉じることを繰り返す。この時、第1の所定時間とは堆積物24が充分に堆積するのにかかる時間であり、第2の所定時間とは堆積物24が充分に排出される時間であり、ともに事前に試してみることで時間値を定めておく。次に第2の基準を説明する。第2の基準では、開閉弁19を、熱電発電装置1の発電出力が第1の所定値より低下したら開き、第2の所定値より上昇したら閉じる。第1、第2の所定値は事前に試してみて定めておく。
これにより堆積物24が全部あるいは充分に多く排出されると、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
また、第1、第2の基準により、開閉弁19の開閉動作の判断が可能になる。さらに、図示していない自動制御装置により、この開閉動作を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
前述の説明では水7が湧き水であるとしたが、次に、水7が温泉水であるとした場合を説明する。
従来技術における高温チャンバ11Aの底面に底面抜き出し流路18を設け、かつ底面抜き出し流路18に開閉弁19を設ける。熱電発電装置1は原則、開閉弁19を全閉しておく。熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず高温チャンバ11Aに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、堆積物24を底面抜き出し物39として底面抜き出し流路18から流出させる。この場合、開閉弁19の開閉動作を実施する第1、第2の基準は、前記と同じとする。これにより堆積物24が全部あるいは充分に多く排出されると、高温チャンバ11Aの壁面が充分に加熱されるようになり、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に加熱されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
第1の実施形態と比較すると、湧き水や温泉水の発生量が減っても、低温チャンバ11Bあるいは高温チャンバ11Aの内部は水7で満たされ続け、大気が流入することはない上、大きな淀みが発生するような曲がり水流64は存在しないので、発電量は低下しない。流出水9は水利用先48にて利用されるが、水利用先48やそこに到るまでの流出水9の流路には充分な圧力損失があるので、第1の実施形態における土砂あるいは湯の花が流出していく流路は充分な圧力損失がある。それと比較すると第1の実施形態における底面抜き出し物39の流路は、原則、外界への排出であるため圧力損失は小さく流量も大きくでき、堆積物24を排出しやすい。
また、水7が湧き水、温泉水どちらであっても第1、第2の基準により、開閉弁19の開閉動作の判断が可能になる。さらに、図示していない自動制御装置により、この開閉動作を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
<第4の実施形態>
第4の実施形態を図5を用いて説明する。ここでは、第3の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第3の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図5は、第4の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
第1の実施形態では開閉弁19を開いた際、底面抜き出し物39を外界に流出させるが、流速が充分に小さくて堆積物24を排出しにくい場合がある。そこで、流出流路17に流量調節弁37を設置し、開閉弁19を開く前には流量調節弁37の開度を小さくし、開閉弁19を閉じる前には流量調節弁37の開度を戻す。流量調節弁37の開度は全閉まで小さくしてもよい。
開閉弁19が開かれている時は流量調節弁37の開度が小さいため、流出水17の流速が低下するが、底面抜き出し物39の流速は大きくなり底面抜き出し物39が流出しやすくなる。
さらに、図示していない自動制御装置により、流量調節弁37の開度調節を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
<第5の実施形態>
第5の実施形態を図6を用いて説明する。ここでは、第3の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第3の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図6は、第5の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
水7は湧き水である。低温チャンバ11Bの側面に第1の温度センサ25を設置し、設置した位置における低温チャンバ11Bの表面温度を計測する。第1の温度センサ25は例えば熱電対であり、熱電変換モジュール13と干渉しない位置に設置する。図6中の点線は第1の温度センサ25の信号線1組を束ねたケーブルであり、熱電変換モジュール13と干渉しないように低温チャンバ11Bより外側に取り出す。図6のように第1の温度センサ25が設置している位置について前記壁面の裏側の位置付近に、堆積物24が存在すると、その付近の壁面は冷却されにくいので第1の温度センサ25の計測温度値は高くなる。堆積物24が付近に存在しなくても、堆積物24が増えていくに従い、第1の温度センサ25の計測温度値は高くなっていく。
さて、熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず低温チャンバ11Bに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、堆積物24を底面抜き出し物39として底面抜き出し流路18から流出させる。この場合、第3の実施形態とは異なり、開閉弁19の開閉動作を実施する第3、第4の基準を以下のように設ける。第3の基準では、開閉弁19を第1の温度センサ25が計測した温度値が第1の所定温度より大きくなったら開き、第2の所定時間経過後に閉じる。第4の基準では、開閉弁19を第1の温度センサ25が計測した温度値が第1の所定温度より高くなったら開き、第2の所定温度より低ければ閉じる。第1、第2の所定温度は事前に試してみて定めておく。なお、図6では温度センサは1個だが、何個設置してもよい。複数個設置した場合は、所定個数を事前に定めておき、所定個数以上の温度センサについて計測値と第1、第2の所定温度を比較して第3、第4の基準に適用する。
これにより堆積物24が全部あるいは充分に多く排出されると、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
また、第3、第4の基準により、開閉弁19の開閉動作の判断が可能になる。さらに、図示していない自動制御装置により、この開閉動作を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
<第6の実施形態>
第6の実施形態を図6を用いて説明する。ここでは、第5の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第5の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図6は、第6の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
水7は温泉水である。高温チャンバ11Aの側面に第1の温度センサ25を設置し、設置した位置における高温チャンバ11Aの表面温度を計測する。第1の温度センサ25は例えば熱電対であり、熱電変換モジュール13と干渉しない位置に設置する。図6中の点線は第1の温度センサ25の信号線1組を束ねたケーブルであり、熱電変換モジュール13と干渉しないように高温チャンバ11Aより外側に取り出す。図6のように第1の温度センサ25が設置している位置について前記壁面の裏側の位置付近に、堆積物24が存在すると、その付近の壁面は加熱されにくいので第1の温度センサ25の計測温度値は低くなる。堆積物24が付近に存在しなくても、堆積物24が増えていくに従い、第1の温度センサ25の計測温度値は低くなっていく。
さて、熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず高温チャンバ11Aに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、堆積物24を底面抜き出し物39として底面抜き出し流路18から流出させる。この場合、第4、第5の実施形態とは異なり、開閉弁19の開閉動作を実施する第5、第6の基準を以下のように設ける。第5の基準では、開閉弁19を第1の温度センサ25が計測した温度値が第1の所定温度より小さくなったら開き、第2の所定時間経過後に閉じる。第6の基準では、開閉弁19を第1の温度センサ25が計測した温度値が第1の所定温度より低くなったら開き、第2の所定温度より高ければ閉じる。第1、第2の所定温度は事前に試してみて定めておく。なお、図6では温度センサは1個だが、何個設置してもよい。複数個設置した場合は、所定個数を事前に定めておき、所定個数以上の温度センサについて計測値と第1、第2の所定温度を比較して第5、第6の基準に適用する。
これにより堆積物24が全部あるいは充分に多く排出されると、高温チャンバ11Aの壁面が充分に加熱されるようになり、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
また、第5、第6の基準により、開閉弁19の開閉動作の判断が可能になる。さらに、図示していない自動制御装置により、この開閉動作を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
<第7の実施形態>
第7の実施形態を図7を用いて説明する。ここでは、第3〜第6の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第3〜第6の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図7は、第7の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
まず、水7が湧き水であるとした場合を説明する。
低温チャンバ11Bの側面に上下方向に異なる高さの位置の表面温度を計測するために、第1の温度センサ25、第2の温度センサ26をそれぞれ下の方、上の方に設置し、設置した位置における低温チャンバ11Bの表面温度を計測する。第1の温度センサ25、第2の温度センサ26の低温チャンバ11Bの長手方向についての位置は、図7のように同じであるのが望ましいが、低温チャンバ11Bの表面温度における流入流路16に近い側と流出流路17に近い側の温度差と比較して、堆積物24の影響に起因する温度差の方が充分に大きいので、同じである必要はない。第1の温度センサ25、第2の温度センサ26は例えば熱電対であり、熱電変換モジュール13と干渉しない位置に設置する。図3中の点線2つは、第1の温度センサ25の信号線1組と第2の温度センサ26の信号線1組をそれぞれ束ねたケーブルであり、熱電変換モジュール13と干渉しないように低温チャンバ11Bより外側に取り出す。図7のように第1の温度センサ25が設置している位置について前記壁面の裏側の位置付近に、堆積物24が存在すると、その付近の壁面は冷却されにくいので第1の温度センサ25の計測温度値は高くなる。堆積物24が付近に存在しなくても、堆積物24が増えていくに従い、第1の温度センサ25の計測温度値は高くなっていく。それに対して第2の温度センサ26の設置場所の温度は堆積物24の影響を受けにくいために、計測温度値は変化がないか少ししか高くならない。そのため第1の温度センサ25と第2の温度センサ26がそれぞれ計測した温度の差は、大きくなっていく。
さて、熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず低温チャンバ11Bに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、堆積物24を底面抜き出し物39として底面抜き出し流路18から流出させる。この場合、第3〜第6の実施形態とは異なり、開閉弁19の開閉動作を実施する第7、第8の基準を以下のように設ける。第7の基準では、開閉弁19を第1の温度センサ25と第2の温度センサ26がそれぞれ計測した温度値の差が、第1の所定温度差より大きくなったら開き、第2の所定時間経過後に閉じる。第8の基準では、開閉弁19を第1の温度センサ25と第2の温度センサ26がそれぞれ計測した温度値の差が、第1の所定温度差より大きくなったら開き、第2の所定温度差より小さくなったら閉じる。第1、第2の所定温度差は事前に試してみて定めておく。
これにより堆積物24が全部あるいは充分に多く排出されると、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
前述の説明では水7が湧き水であるとしたが、次に、水7が温泉水であるとした場合を説明する。
高温チャンバ11Aの側面に上下方向に異なる高さの位置の表面温度を計測するために、第1の温度センサ25、第2の温度センサ26をそれぞれ下の方、上の方に設置する。低温チャンバ11Bに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、堆積物24を底面抜き出し物39として底面抜き出し流路18から流出させる。この場合、開閉弁19の開閉動作を第7、第8の基準で実施する。これにより堆積物24が全部あるいは充分に多く排出されると、高温チャンバ11Aの壁面が充分に加熱されるようになり、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に加熱されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
また、水7が湧き水、温泉水どちらであっても第7、第8の基準により、開閉弁19の開閉動作の判断が可能になる。さらに、図示していない自動制御装置により、この開閉動作を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
<第8の実施形態>
第7の実施形態とは異なる第8の実施形態を図8を用いて説明する。ここでは、第3〜第7の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第3〜第7の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図8は、第8の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
まず、水7が湧き水であるとした場合を説明する。
低温チャンバ11Bの側面に上下方向に異なる高さの位置の表面温度を計測するために、第1の温度センサ25と第3の温度センサ27を下の方に、第2の温度センサ26を上の方に設置し、設置した位置における低温チャンバ11Bの表面温度を計測する。第1の温度センサ25、第2の温度センサ26、第3の温度センサ27は例えば熱電対であり、熱電変換モジュール13と干渉しない位置に設置する。図8中の点線3つは、第1の温度センサ25の信号線1組と第2の温度センサ26の信号線1組と第3の温度センサ27の信号線1組をそれぞれ束ねたケーブルであり、熱電変換モジュール13と干渉しないように低温チャンバ11Bより外側に取り出す。図8のように第1の温度センサ25が設置している位置について前記壁面の裏側の位置付近に、堆積物24が存在すると、その付近の壁面は冷却されにくいので第1の温度センサ25の計測温度値は高くなる。堆積物24が付近に存在しなくても、堆積物24が増えていくに従い、第1の温度センサ25の計測温度値は高くなっていく。それに対して第2の温度センサ26の設置場所の温度は堆積物24の影響を受けにくいために、計測温度値は変化がないか少ししか高くならない。そのため第1の温度センサ25と第2の温度センサ26がそれぞれ計測した温度の差は、大きくなっていく。
第3の温度センサ27は第1の温度センサ25の位置が同じ高さであったとしても、図8のように堆積物24の堆積高さに分布があり、堆積物24が第1の温度センサ25の近くにあるが第3の温度センサ27の近くにない場合だと、第1の温度センサ25の計測温度値が高くなっても第3の温度センサ27の計測温度値は高くならないか少ししか高くならない。そのため、第1の温度センサ25と第3の温度センサ27がそれぞれ計測した温度の差は、大きくならないか少ししか大きくならない。仮に堆積物24の堆積高さの分布が図8のようではなく、堆積物24が第3の温度センサ27の近くにあるが第1の温度センサ25の近くにない場合だと、第3の温度センサ27の計測温度値が高くなっても第1の温度センサ25の計測温度値は高くならないか少ししか高くならない。なお、第1の温度センサ25と第3の温度センサ27の低温チャンバ11Bの長手方向についての位置は、図8のように異なるため、低温チャンバ11Bの表面温度における流入流路16に近い側と流出流路17に近い側の温度差が現れるが、それと比較して、堆積物24の影響に起因する温度差の方が充分に大きい。
さて、熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず低温チャンバ11Bに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、堆積物24を底面抜き出し物39として底面抜き出し流路18から流出させる。この場合、第3〜第7の実施形態とは異なり、開閉弁19の開閉動作を実施する第9、第10の基準を以下のように設ける。第9の基準では、開閉弁19を第1の温度センサ25と第2の温度センサ26がそれぞれ計測した温度値の差と、第3の温度センサ27と第2の温度センサ26がそれぞれ計測した温度値の差の内、少なくとも1つが、第1の所定温度差より大きくなったら開き、第2の所定時間経過後に閉じる。第10の基準では、第1の温度センサ25と第2の温度センサ26がそれぞれ計測した温度値の差と、第3の温度センサ27と第2の温度センサ26がそれぞれ計測した温度値の差の内、少なくとも一方が、第1の所定温度差より大きくなったら開き、第2の所定温度差より小さくなったら閉じる。第1、第2の所定温度差は事前に試してみて定めておく。なお、図8では下の方、上の方に設置した温度センサがそれぞれ2個、1個だが、それぞれ何個設置してもよい。複数個設置した場合は、上の方に設置した温度センサの計測値と下の方に設置した温度センサの計測値の組合せは多数あるのだが、複数個設置した場合は、所定組合せ数を事前に定めておき、所定組合せ数以上の組合せと第1、第2の所定温度を比較して第9、第10の基準を適用する。
これにより堆積物24が全部あるいは充分に多く排出されると、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
前述の説明では水7が湧き水であるとしたが、次に、水7が温泉水であるとした場合を説明する。
高温チャンバ11Aに対して同様の構成とし、第9、第10の基準を適用する。これにより熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
また、水7が湧き水、温泉水どちらであっても第9、第10の基準により、開閉弁19の開閉動作の判断が可能になる。さらに、図示していない自動制御装置により、この開閉動作を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
<第9の実施形態>
第9の実施形態を図9を用いて説明する。ここでは、第3の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第3の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図9は、第9の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
開閉弁19を開いた際、底面抜き出し流路18を通って流出する底面抜き出し物39を目視できるように透明部分あり流路28を設ける。図9では透明部分あり流路28が、開閉弁19より下流に位置しているが、上流に位置してもよい。開閉弁19を開いた際に流出する底面抜き出し物39は、水7と堆積物24の混合物であるが、堆積物24が充分に排出されると、堆積物24がこれ以上排出されない状態になり、水7のみが排出されるようになる。第3〜第8の実施形態では、まだ排出している途中であっても開閉弁19を閉じることもありえるが、それとは異なり、開閉弁19の開閉動作を実施する第11の基準を以下のように設ける。開閉弁19を開く基準は第1〜第10の基準のどれかとし、閉じる基準は、底面抜き出し物39に堆積物24が混在しないことを目視したら、開閉弁19を閉じることとする。
これにより堆積物24が確実に全部あるいは充分に多く排出されると、水7が湧き水である場合は、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになるし、水7が温泉水である場合は、高温チャンバ11Aの壁面が充分に加熱されるようになり、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に加熱されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
また、水7が湧き水、温泉水どちらであっても第11の基準により、堆積物24を排出可能量の全てを排出させるように開閉弁19を開閉動作することができる。
<第10の実施形態>
第10の実施形態を図10を用いて説明する。ここでは、第3の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第3の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図10は、第10の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
水7は湧き水、温泉水どちらであってもよい。開閉弁19を開いた際、底面抜き出し物39が流出する底面抜き出し流路18とは別に、第2の開閉弁46を開いた際、第2の底面抜き出し物47が流出する第2の底面抜き出し流路45を設ける。この時、水7の流れに関して、底面におけるより下流側に底面抜き出し流路18を、より上流側に第2の底面抜き出し流路45を設ける。
第3の実施形態にて開閉弁19を開いた際に流出する底面抜き出し物39は、水7と堆積物24の混合物であるが、堆積物24が充分に排出されると、堆積物24がこれ以上排出されない状態になり、水7のみが排出されるようになる。この時、堆積物24の性状や水7の流れ状態によっては、底面抜き出し流路18から遠い場所にて堆積物24が排出されずに充分に残る場合がある。開閉弁19を開く直前と比較すると、発電量は増加しているが、堆積物24が全く堆積していない状態と比較すると、残った堆積物24の存在のために発電量は少ない。なお、第1の実施形態でも流出流路17から遠い場所にて堆積物24が排出されずに充分に残る場合があり、残った堆積物24の存在のために発電量は少ない。
そこで、第10の実施形態では、開閉弁19を開き底面抜き出し物39を充分に排出させて堆積物24が図10のような状態になった後、開閉弁19を閉じ、第2の開閉弁46を開く。あるいは開閉弁19と第2の開閉弁46を同時に開く。これにより、開閉弁19に遠い場所に堆積した堆積物24も全部あるいは充分に多く排出される。水7が湧き水である場合は、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになるし、水7が温泉水である場合は、高温チャンバ11Aの壁面が充分に加熱されるようになり、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に加熱されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
図10では底面抜き出し流路の機能を持つ流路は2箇所に設けられているが3箇所以上でもよい。また、第10の実施形態の技術は第3〜第9の実施形態の技術と組み合わせて実施してもよい。この場合、2箇所設けられた当該流路にそれぞれ設けられた開閉弁の開閉動作を実施する基準は前記第1〜第11の基準のいずれかとする。開閉弁を複数同時に開かない場合は、開閉弁を1つずつ順番に開く。なお、開閉弁を複数同時に開く場合より1つのみ開いた場合の方が、底面抜き出し物の流速が大きいので、堆積物24を流出させやすい。ここで言う底面抜き出し物とは、開閉弁19のみ開いた時は底面抜き出し物39であり、第2の開閉弁46のみ開いた時は第2の底面抜き出し物47である。
<第11の実施形態>
第11の実施形態を図11を用いて説明する。ここでは、第8、第11の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第8、第11の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図11は、第11の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
水7は湧き水、温泉水どちらであってもよい。第11の実施形態では、第8の実施形態の技術と第10の実施形態の技術とを組み合わせて実施する。これにより、第8の実施形態と第10の実施形態の両方の効果が得られる。図11では底面抜き出し流路は2箇所に設けられているが3箇所以上でもよい。また、第11の実施形態の技術は第3〜第9の実施形態の技術と組み合わせて実施してもよい。
<第12の実施形態>
第12の実施形態を図12を用いて説明する。ここでは、第3の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第3の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図12は、第12の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
大地からの湧き水は、洗浄、冷却、植物用、等に利用されるが、流入水8が湧き水ならば当然、流出水9は湧き水の組成のままであり、同様に利用できる。温泉水は入浴、洗浄、加熱、等に利用されるが、流入水8が温泉水ならば当然、流出水9は温泉水の組成のままであり、同様に利用できる。底面抜き出し物39は水7と堆積物24の混合物であるため、底面抜き出し物39を河川などに廃棄すると、底面抜き出し物39に含まれる水7の分だけ、利用できる流出水9の総量が減ってしまう。そこで、第12の実施形態では、底面抜き出し流路18を流出流路17に接続し、開閉弁19を開いた際、底面抜き出し流路18を通って流出する底面抜き出し物39を、流出流路17内の合流地点29にて流出水9に合流させ、合流水30とする。合流地点29は、水7が湧き水であれば低温排出用ヘッダ42Bでもよく、水7が温泉水であれば高温排出用ヘッダ42Aでもよい。
これにより、底面抜き出し物24に含まれる水7も、合流水30に合流させることで流出水9と同様に、利用可能となる。第12の実施形態の技術は第3〜第11の実施形態の技術と組み合わせて実施してもよい。
<第13の実施形態>
第13の実施形態を図13を用いて説明する。ここでは、第3、第12の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第3、第12の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図13は、第13の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
第3の実施形態における底面抜き出し物39の流路は、原則、外界への排出であるため圧力損失は小さく流量も大きくでき、堆積物24を排出しやすいが、第12の実施形態では、底面抜き出し物39は流出水9と合流した合流水30として水利用先48にて利用されるため、水利用先48やそこに到るまでに充分な圧力損失があるので、より排出しにくい。そこで第6の実施形態にて流出流路17にて、合流地点29より上流に流量調節弁37を具備し、開閉弁19を開く前に流量調節弁37の開度を小さくし、開閉弁19を閉じる前には流量調節弁37の開度を戻す。
流量調節弁17の開度が小さいと、流出水9は流出しにくくなるが、底面抜き出し物39は流出しやすくなり、堆積物24が排出しやすくなる。
さらに、図示していない自動制御装置により、流量調節弁37の開度調節を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
<第14の実施形態>
第14の実施形態を図14を用いて説明する。ここでは、第3、第12、第13の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第3、第12、第13の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図14は、第14の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
底面抜き出し流路18はタンク54の天井面に接続されており、底面抜き出し物39をタンク54へ流入させる。別のチャンバの底面に別チャンバ底面抜き出し流路52が設置されている場合は、別チャンバ底面抜き出し流路52もタンク54の天井面に接続されており、そこを流れる別チャンバ底面抜き出し物53をタンク54へ流入させる。ただし、流出水9と別チャンバ流出水50が、どちらも湧き水であるかあるいはどちらも温泉水である必要がある。別チャンバ底面抜き出し流路52は何本でもよく、それぞれ別チャンバ開閉弁67が設けられている。さらに、タンク54の天井面にて、底面抜き出し流路18や別チャンバ底面抜き出し流路52と充分に離れた場所にタンク流出流路66を設置し、その流路に第3の開閉弁56を設置する。開閉弁19と0個以上である別チャンバ開閉弁67の内、少なくとも1つが開いている時、第3の開閉弁56は開き、底面抜き出し物39と別チャンバ底面抜き出し物53の内、流路が開いている物はタンク54に流入する。タンク54に流体が流れている時、タンク54は容積が大きいので流速が小さくなるため、底面抜き出し物39と別チャンバ底面抜き出し物53が含んでいる固体物は沈降していき、タンク54の底部に沈殿し第2の堆積物55となる。流入した物の内、第2の堆積物55を除く大部分は、タンク流出水51としてタンク流出流路66から流出する。そしてタンク流出流路66を流出流路17に接続し、タンク流出水51を、流出流路17内の合流地点29にて流出水9に合流させ、合流水30とする。この時、別チャンバ流出流路49を流出流路17に接続して、別チャンバ流出水50を合流地点29にて合流させてもよい。合流地点29は、水7が湧き水であれば低温排出用ヘッダ42Bでもよく、水7が温泉水であれば高温排出用ヘッダ42Aでもよい。開閉弁19と0個以上である別チャンバ開閉弁67の全てが閉じている時、第3の開閉弁56は閉じる。この時、タンク54内の流体は流れていないため、流体が含んでいる固体は重力で沈降していき、タンク54の底部に沈殿し第2の堆積物55となる。第2の堆積物55が充分に溜まったら、熱電発電装置1を停止させ、タンク蓋57を開いて人力により第2の堆積物55を外部へ排出する。
これにより、水利用先48で利用する合流水30に含んでいる固体物がより少なくなり、利用しやすくなる。
なお、低温チャンバ11Bや高温チャンバ11Aより上流にタンク54を設けて、含んでいる固体物を減らしてから流入水8を流入させることは可能だが、流入水8はまだ固体物を含んでおり堆積物24は堆積していくので、第1、3の課題は解決できない。また、流入前に、冷熱や温熱を保有している固体物を分離したり、熱リークの大きい表面積の大きな構成物を設けると、冷熱、温熱の利用の観点からは不利である。
<第15の実施形態>
第15の実施形態を図15を用いて説明する。ここでは、課題2を抱えた従来技術と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、課題2を抱えた従来技術と異なる部分のみ説明する。
図15は、第15の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
まず、水7が湧き水であるとした場合を説明する。
第2の実施形態では、流出流路9が天井面にあると、水7が流出水9となる際、曲がり水流64のように屈曲した流れとなるため、一部の熱電変換モジュール13(図2では最も左下に位置した物)の近くは、水7が淀んでおり熱伝達率が低く伝熱量が小さい。そのため、当該熱電変換モジュール13の温冷熱側が充分に加熱されない状態になり発電量が低下する。
そこで、第15の実施形態では、図15のように、従来技術における低温チャンバ11Bの天井面に天井抜き出し流路35を設け、かつ天井抜き出し流路35に開閉弁19を設ける。熱電発電装置1は原則、開閉弁19を全閉しておく。熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず低温チャンバ11Bに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、滞留気体36を天井抜き出し物40として天井抜き出し流路35から流出させる。
開閉弁19の開閉動作を実施する第1、第2の基準を説明する。第1の基準では、開閉弁19を第1の所定時間経過後に開き、第2の所定時間経過後に閉じることを繰り返す。この時、第1の所定時間とは滞留気体36が充分に滞留するのにかかる時間であり、第2の所定時間とは滞留気体36が充分に排出される時間であり、ともに事前に試してみることで時間値を定めておく。次に第2の基準を説明する。第2の基準では、開閉弁19を、熱電発電装置1の発電出力が第1の所定値より低下したら開き、第2の所定値より上昇したら閉じる。第1、第2の所定値は事前に試してみて定めておく。
これにより滞留気体36が全部あるいは充分に多く排出されると、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
前述の説明では水7が湧き水であるとしたが、次に、水7が温泉水であるとした場合を説明する。
従来技術における高温チャンバ11Aの天井面に天井抜き出し流路35を設け、かつ天井抜き出し流路35に開閉弁19を設ける。熱電発電装置1は原則、開閉弁19を全閉しておく。熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず高温チャンバ11Aに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、滞留気体36を天井抜き出し物40として天井抜き出し流路35から流出させる。この場合、開閉弁19の開閉動作を実施する第1、第2の基準は、前記と同じとする。
これにより滞留気体36が全部あるいは充分に多く排出されると、高温チャンバ11Aの壁面が充分に加熱されるようになり、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に加熱されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
第2の実施形態と比較すると、湧き水、温泉水どちらであっても曲がり水流64は存在しないので、発電量は低下しない。流出水9は水利用先48にて利用される。温泉水であれば、流入水8より流出水9は温度低下しているが、入浴用や食物加熱に利用でき、湧き水であれば、流入水8より流出水9は温度上昇しているが冷却用途に利用できる。また湧き水、温泉水ともに洗浄に利用できる。さて水利用先48やそこに到るまでの流出水9の流路には充分な圧力損失があるので、第2の実施形態における気体の抜き出し流路は充分な圧力損失がある。それと比較すると第15の実施形態における天井抜き出し物39の流路は、原則、外界への排出であるため圧力損失は小さく流量も大きくでき、滞留気体36を排出しやすい。
また、第1、第2の基準により、開閉弁19の開閉動作の判断が可能になる。さらに、図示していない自動制御装置により、この開閉動作を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
なお、第15の実施形態の技術は、第3〜第14の実施形態の技術と組み合わせて実施することができる。
<第16の実施形態>
第16の実施形態を図16を用いて説明する。ここでは、第15の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第15の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図16は、第16の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
第15の実施形態では開閉弁19を開いた際、天井抜き出し物40を外界に流出させるが、外界の流体が天井抜き出し流路35を通って低温チャンバ11Bに流入する場合がある。例えば、外界が大気でかつ高低差を用いて水7を搬送する場合である。そこで、流出流路17に流量調節弁37を設置し、開閉弁19を開く前には流量調節弁37の開度を小さくし、開閉弁19を閉じる前には流量調節弁37の開度を戻す。流量調節弁37の開度は全閉まで小さくしてもよい。
開閉弁19が開かれている時は流量調節弁37の開度が小さいため、流出水17の流速が低下し、外界から流体、例えば大気が低温チャンバ11Bに流入せず、外界へ滞留気体36が流出されるようになる。
さらに、図示していない自動制御装置により、流量調節弁37の開度調節を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
なお、第16の実施形態の技術は、第3〜第14の実施形態の技術と組み合わせて実施することができる。
<第17の実施形態>
第16の実施形態を図17を用いて説明する。ここでは、第15の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第15、第16の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図17は、第17の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
水7は湧き水である。低温チャンバ11Bの側面にて天井近くに第1の温度センサ25を設置し、設置した位置における低温チャンバ11Bの表面温度を計測する。第1の温度センサ25は例えば熱電対であり、熱電変換モジュール13と干渉しない位置に設置する。図17中の点線は第1の温度センサ25の信号線1組を束ねたケーブルであり、熱電変換モジュール13と干渉しないように低温チャンバ11Bより外側に取り出す。図17のように第1の温度センサ25が設置している位置について前記壁面の裏側の位置付近に、滞留気体36が存在すると、その付近の壁面は冷却されにくいので第1の温度センサ25の計測温度値は高くなる。滞留気体36が付近に存在しなくても、滞留気体36が増えていくに従い、第1の温度センサ25の計測温度値は高くなっていく。
さて、熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず低温チャンバ11Bに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、滞留気体36を天井抜き出し物40として天井抜き出し流路35から流出させる。この場合、第15の実施形態とは異なり、開閉弁19の開閉動作を実施する第3、4の基準を、第5の実施形態で説明した第3、4の基準と同じとして設ける。
これにより滞留気体36が全部あるいは充分に多く排出されると、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
また、第3、4の基準により、開閉弁19の開閉動作の判断が可能になる。さらに、図示していない自動制御装置により、この開閉動作を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
なお、第17の実施形態の技術は、第3〜第14の実施形態の技術と組み合わせて実施することができる。
<第18の実施形態>
第18の実施形態を図17を用いて説明する。ここでは、第17の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第17の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図17は、第18の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
水7は温泉水である。高温チャンバ11Aの側面にて天井近くに第1の温度センサ25を設置し、設置した位置における高温チャンバ11Aの表面温度を計測する。第1の温度センサ25は例えば熱電対であり、熱電変換モジュール13と干渉しない位置に設置する。図17中の点線は第1の温度センサ25の信号線1組を束ねたケーブルであり、熱電変換モジュール13と干渉しないように高温チャンバ11Aより外側に取り出す。図17のように第1の温度センサ25が設置している位置について前記壁面の裏側の位置付近に、滞留気体36が存在すると、その付近の壁面は加熱されにくいので第1の温度センサ25の計測温度値は低くなる。滞留気体36が付近に存在しなくても、滞留気体36が増えていくに従い、第1の温度センサ25の計測温度値は低くなっていく。
さて、熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず高温チャンバ11Aに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、滞留気体36を天井抜き出し物40として天井抜き出し流路35から流出させる。この場合、開閉弁19の開閉動作を実施する第5、第6の基準を、第6の実施形態で説明した第5、第6の基準と同じとして設ける。
これにより滞留気体36が全部あるいは充分に多く排出されると、高温チャンバ11Aの壁面が充分に加熱されるようになり、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に加熱されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
また、第3、4の基準により、開閉弁19の開閉動作の判断が可能になる。さらに、図示していない自動制御装置により、この開閉動作を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
なお、第18の実施形態の技術は、第3〜第14の実施形態の技術と組み合わせて実施することができる。
<第19の実施形態>
第19の実施形態を図18を用いて説明する。ここでは、第15、第17の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第15、第17の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図18は、第19の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
まず、水7が湧き水であるとした場合を説明する。
低温チャンバ11Bの側面に上下方向にて、第1の温度センサ25、第2の温度センサ26をそれぞれ天井近く、天井近く以外に設置し、設置した位置における低温チャンバ11Bの表面温度を計測する。第1の温度センサ25、第2の温度センサ26の低温チャンバ11Bの長手方向についての位置は、図18のように同じであるのが望ましいが、低温チャンバ11Bの表面温度における流入流路16に近い側と流出流路17に近い側の温度差と比較して、滞留気体36の影響に起因する温度差の方が充分に大きいので、同じである必要はない。第1の温度センサ25、第2の温度センサ26は例えば熱電対であり、熱電変換モジュール13と干渉しない位置に設置する。図18中の点線2つは、第1の温度センサ25の信号線1組と第2の温度センサ26の信号線1組をそれぞれ束ねたケーブルであり、熱電変換モジュール13と干渉しないように低温チャンバ11Bより外側に取り出す。図18のように第1の温度センサ25が設置している位置について前記壁面の裏側の位置付近に、滞留気体36が存在すると、その付近の壁面は冷却されにくいので第1の温度センサ25の計測温度値は高くなる。滞留気体36が付近に存在しなくても、滞留気体36が増えていくに従い、第1の温度センサ25の計測温度値は高くなっていく。それに対して第2の温度センサ26の設置場所の温度は滞留気体36の影響を受けにくいために、計測温度値は変化がないか少ししか高くならない。そのため第1の温度センサ25と第2の温度センサ26がそれぞれ計測した温度の差は、大きくなっていく。
前述の説明では水7が湧き水であるとしたが、次に、水7が温泉水であるとした場合を説明する。
低温チャンバ11Bの側面に上下方向にて、第1の温度センサ25、第2の温度センサ26をそれぞれ天井近く、天井近く以外に設置し、設置した位置における低温チャンバ11Bの表面温度を計測する。第1の温度センサ25、第2の温度センサ26の低温チャンバ11Bの長手方向についての位置は、図18のように同じであるのが望ましいが、低温チャンバ11Bの表面温度における流入流路16に近い側と流出流路17に近い側の温度差と比較して、滞留気体36の影響に起因する温度差の方が充分に大きいので、同じである必要はない。第1の温度センサ25、第2の温度センサ26は例えば熱電対であり、熱電変換モジュール13と干渉しない位置に設置する。図18中の点線2つは、第1の温度センサ25の信号線1組と第2の温度センサ26の信号線1組をそれぞれ束ねたケーブルであり、熱電変換モジュール13と干渉しないように低温チャンバ11Bより外側に取り出す。図18のように第1の温度センサ25が設置している位置について前記壁面の裏側の位置付近に、滞留気体36が存在すると、その付近の壁面は冷却されにくいので第1の温度センサ25の計測温度値は高くなる。滞留気体36が付近に存在しなくても、滞留気体36が増えていくに従い、第1の温度センサ25の計測温度値は高くなっていく。それに対して第2の温度センサ26の設置場所の温度は滞留気体36の影響を受けにくいために、計測温度値は変化がないか少ししか高くならない。そのため第1の温度センサ25と第2の温度センサ26がそれぞれ計測した温度の差は、大きくなっていく。
さて、熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず低温チャンバ11Bに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、滞留気体36を天井抜き出し物40として天井抜き出し流路35から流出させる。この場合、第15、第17の実施形態とは異なり、開閉弁19の開閉動作を実施する第7、8の基準を第7の実施形態で説明した第7、8の基準と同じとして設ける。
これにより滞留気体36が全部あるいは充分に多く排出されると、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
これにより堆積物24が全部あるいは充分に多く排出されると、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
前述の説明では水7が湧き水であるとしたが、次に、水7が温泉水であるとした場合を説明する。
高温チャンバ11Aの側面に上下方向に異なる高さの位置の表面温度を計測するために、第1の温度センサ25、第2の温度センサ26をそれぞれ下の方、上の方に設置する。高温チャンバ11Aに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、滞留気体36を天井抜き出し物40として天井抜き出し流路35から流出させる。この場合、開閉弁19の開閉動作を第7、8の基準で実施する。
これにより滞留気体36が全部あるいは充分に多く排出されると、高温チャンバ11Aの壁面が充分に加熱されるようになり、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に加熱されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
また、水7が湧き水、温泉水どちらであっても第7、8の基準により、開閉弁19の開閉動作の判断が可能になる。さらに、図示していない自動制御装置により、この開閉動作を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
なお、第19の実施形態の技術は、第3〜第14の実施形態の技術と組み合わせて実施することができる。
<第20の実施形態>
第19の実施形態とは異なる第20の実施形態を図19を用いて説明する。ここでは、第15〜第19の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第15〜第19の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図19は、第20の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
まず、水7が湧き水であるとした場合を説明する。
低温チャンバ11Bの側面に上下方向にて、第1の温度センサ25と第3の温度センサ27を天井近くに、第2の温度センサ26を天井近く以外に設置し、設置した位置における低温チャンバ11Bの表面温度を計測する。第1の温度センサ25、第2の温度センサ26、第3の温度センサ27は例えば熱電対であり、熱電変換モジュール13と干渉しない位置に設置する。図19中の点線3つは、第1の温度センサ25の信号線1組と第2の温度センサ26の信号線1組と第3の温度センサ27の信号線1組をそれぞれ束ねたケーブルであり、熱電変換モジュール13と干渉しないように低温チャンバ11Bより外側に取り出す。図19のように第1の温度センサ25が設置している位置について前記壁面の裏側の位置付近に、滞留気体36が存在すると、その付近の壁面は冷却されにくいので第1の温度センサ25の計測温度値は高くなる。滞留気体36が付近に存在しなくても、滞留気体36が増えていくに従い、第1の温度センサ25の計測温度値は高くなっていく。それに対して第2の温度センサ26の設置場所の温度は滞留気体36の影響を受けにくいために、計測温度値は変化がないか少ししか高くならない。そのため第1の温度センサ25と第2の温度センサ26がそれぞれ計測した温度の差は、大きくなっていく。
第3の温度センサ27は第1の温度センサ25の位置が同じ高さであったとしても、図19のように低温チャンバ11Bが水平から充分に傾斜しており、滞留気体36が第1の温度センサ25の近くにあるが第3の温度センサ27の近くにない場合だと、第1の温度センサ25の計測温度値が高くなっても第3の温度センサ27の計測温度値は高くならないか少ししか高くならない。そのため、第1の温度センサ25と第3の温度センサ27がそれぞれ計測した温度の差は、大きくならないか少ししか大きくならない。仮に低温チャンバ11Bの傾斜が図19のようではなく、滞留気体36が第3の温度センサ27の近くにあるが第1の温度センサ25の近くにない場合だと、第3の温度センサ27の計測温度値が高くなっても第1の温度センサ25の計測温度値は高くならないか少ししか高くならない。なお、第1の温度センサ25と第3の温度センサ27の低温チャンバ11Bの長手方向についての位置は、図19のように異なるため、低温チャンバ11Bの表面温度における流入流路16に近い側と流出流路17に近い側の温度差が現れるが、それと比較して、滞留気体36の影響に起因する温度差の方が充分に大きい。
さて、熱電発電装置1の運転中、停止中に関わらず低温チャンバ11Bに流入水8が流入している時に、開閉弁19を開き、滞留気体36を天井抜き出し物40として天井抜き出し流路35から流出させる。この場合、第15、第17〜第19の実施形態とは異なり、開閉弁19の開閉動作を実施する第9、10の基準を第8の実施形態で説明した第9、10の基準と同じとして設ける。なお、第20の実施形態では下の方、上の方に設置した温度センサがそれぞれ2個、1個だが、それぞれ何個設置してもよい。
これにより滞留気体36が全部あるいは充分に多く排出されると、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
前述の説明では水7が湧き水であるとしたが、次に、水7が温泉水であるとした場合を説明する。
高温チャンバ11Aに対して同様の構成とし、第9、10の基準を適用する。これにより熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
また、水7が湧き水、温泉水どちらであっても第9、10の基準により、開閉弁19の開閉動作の判断が可能になる。さらに、図示していない自動制御装置により、この開閉動作を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。
なお、第20の実施形態の技術は、第3〜第14の実施形態の技術と組み合わせて実施することができる。
<第21の実施形態>
第21の実施形態を図20を用いて説明する。ここでは、第15の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第15の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図20は、第21の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
開閉弁19を開いた際、天井抜き出し流路35を通って流出する天井抜き出し物40を目視できるように透明部分あり流路28を設ける。図20では透明部分あり流路28が、開閉弁19より下流に位置しているが、上流に位置してもよい。開閉弁19を開いた際に流出する天井抜き出し物40は、水7と滞留気体36の混合物であるが、滞留気体36が充分に排出されると、滞留気体36がこれ以上排出されない状態になり、水7のみが排出されるようになる。第15、第17〜第20の実施形態では、まだ排出している途中であっても開閉弁19を閉じることもありえるが、それとは異なり、開閉弁19の開閉動作を実施する第11の基準を以下のように設ける。開閉弁19を開く基準は第1〜10の基準のどれかとし、閉じる基準は、天井抜き出し物40に気体が混在しないことを目視したら、開閉弁19を閉じることとする。
これにより滞留気体36が確実に全部あるいは充分に多く排出されると、水7が湧き水である場合は、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになるし、水7が温泉水である場合は、高温チャンバ11Aの壁面が充分に加熱されるようになり、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に加熱されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
また、水7が湧き水、温泉水どちらであっても第11の基準により、滞留気体36を排出可能量の全てを排出させるように開閉弁19を開閉動作することができる。
なお、第21の実施形態の技術は、第3〜第14の実施形態の技術と組み合わせて実施することができる。
<第22の実施形態>
第22の実施形態を図21を用いて説明する。ここでは、第15の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第15の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図21は、第22の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
水7は湧き水、温泉水どちらであってもよい。開閉弁19を開いた際、天井抜き出し物40が流出する天井抜き出し流路35とは別に、第2の開閉弁46を開いた際、第2の天井抜き出し物59が流出する第2の天井抜き出し流路58を設ける。この時、水7の流れに関して、天井面におけるより下流側に天井抜き出し流路35を、より上流側に第2の天井抜き出し流路58を設ける。
第15の実施形態にて開閉弁19を開いた際に流出する天井抜き出し物40は、水7と滞留気体36の混合物であるが、滞留気体36が充分に排出されると、滞留気体36がこれ以上排出されない状態になり、水7のみが排出されるようになる。この時、低温チャンバ11Bまたは高温チャンバ11Aの水平からの傾斜や水7の流れ状態によっては、天井抜き出し流路35から遠い場所にて滞留気体36が排出されずに充分に残る場合がある。開閉弁19を開く直前と比較すると、発電量は増加しているが、滞留気体36が全く滞留していない状態と比較すると、残った滞留気体36の存在のために発電量は少ない。なお、第2の実施形態でも流出流路17から遠い場所にて滞留気体36が排出されずに充分に残る場合があり、残った滞留気体36の存在のために発電量は少ない。
そこで、第22の実施形態では、開閉弁19を開き天井抜き出し物40を充分に排出させて滞留気体36が図21のような状態になった後、開閉弁19を閉じ、第2の開閉弁46を開く。あるいは開閉弁19と第2の開閉弁46を同時に開く。これにより、開閉弁19に遠い場所に滞留した滞留気体36も全部あるいは充分に多く排出される。水7が湧き水である場合は、低温チャンバ11Bの壁面が充分に冷却されるようになり、熱電変換モジュール13の冷熱側が充分に冷却されるようになるし、水7が温泉水である場合は、高温チャンバ11Aの壁面が充分に加熱されるようになり、熱電変換モジュール13の温熱側が充分に加熱されるようになる。そして熱電変換モジュール13の温熱側と冷熱側の温度差が大きくなり、発電量の低下が抑制される。
図21では天井抜き出し流路の機能を持つ流路は2箇所に設けられているが3箇所以上でもよい。また、第22の実施形態の技術は第14〜第21の実施形態の技術と組み合わせて実施してもよい。この場合、2箇所設けられた当該流路にそれぞれ設けられた開閉弁の開閉動作を実施する基準は前記第1〜第9、第11の基準のいずれかとする。開閉弁を複数同時に開かない場合は、開閉弁を1つずつ順番に開く。なお、開閉弁を複数同時に開く場合より1つのみ開いた場合の方が、天井抜き出し物の流速が大きいので、滞留気体36を流出させやすい。ここで言う天井抜き出し物とは、開閉弁19のみ開いた時は天井抜き出し物40であり、第2の開閉弁46のみ開いた時は第2の天井抜き出し物59である。
なお、第22の実施形態の技術は、第3〜第14の実施形態の技術と組み合わせて実施することができる。
<第23の実施形態>
第23の実施形態を図22を用いて説明する。ここでは、第15、第22の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第15、第22の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図22は、第23の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
水7は湧き水、温泉水どちらであってもよい。第23の実施形態では、第15の実施形態の技術と第22の実施形態の技術とを組み合わせて実施する。これにより、第15の実施形態と第22の実施形態の両方の効果が得られる。図22では天井抜き出し流路の機能を持つ流路は2箇所に設けられているが3箇所以上でもよい。また、第23の実施形態の技術は第3〜第14の実施形態の技術と組み合わせて実施してもよい。
<第24の実施形態>
第24の実施形態を図23を用いて説明する。ここでは、第15の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第15の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図23は、第24の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
大地からの湧き水は、洗浄、冷却、植物用、等に利用されるが、流入水8が湧き水ならば当然、流出水9は湧き水の組成のままであり、同様に利用できる。温泉水は入浴、洗浄、加熱、等に利用されるが、流入水8が温泉水ならば当然、流出水9は温泉水の組成のままであり、同様に利用できる。
天井抜き出し物40は水7と滞留気体36の混合物であるため、天井抜き出し物40を河川などに廃棄すると、天井抜き出し物40に含まれる水7の分だけ、利用できる流出水9の総量が減ってしまう。そこで、第24の実施形態では、開閉弁19を開いた際、天井抜き出し流路35を通って流出する天井抜き出し物40を、流出管17の合流地点29にて流出水9に合流させ、合流水30とする。なお、第8の実施形態の技術を第13の実施形態に組み合わせても、支障はない。合流地点29は、水7が湧き水であれば低温排出用ヘッダ42Bでもよく、水7が温泉水であれば高温排出用ヘッダ42Aでもよい。
これにより、天井抜き出し物40に含まれる水7も、合流水30に合流させることで流出水9と同様に、利用可能となる。第24の実施形態の技術は、第3〜第23の実施形態の技術と組み合わせて実施してもよい。
<第25の実施形態>
第25の実施形態を図24を用いて説明する。ここでは、第15、第24の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第7、第13の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図24は、第25の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
第4の実施形態における天井抜き出し物40の流路は、原則、外界への排出であるため圧力損失は小さく流量も大きくでき、天井抜き出し物40を排出しやすいが、第24の実施形態では、天井抜き出し物40は流出水9と合流した合流水30として水利用先48にて利用されるため、水利用先48やそこに到るまでに充分な圧力損失があるので、より排出しにくい。そこで第25の実施形態にて流出流路17にて、合流地点29より上流に流量調節弁37を具備し、開閉弁19を開く前に流量調節弁37の開度を小さくし、開閉弁19を閉じる前には流量調節弁37の開度を戻す。
流量調節弁17の開度が小さいと、流出水9は流出しにくくなるが、天井抜き出し物40は流出しやすくなり、滞留気体36が排出しやすくなる。
さらに、図示していない自動制御装置により、流量調節弁37の開度調節を実施してもよい。人間による手動操作を頻繁に実施するのは労働負荷が高いが、自動化により省力化される。第25の実施形態の技術は、第3〜第23の実施形態の技術と組み合わせて実施してもよい。
<第26の実施形態>
第26の実施形態を図25を用いて説明する。ここでは、第15、第24の実施形態と同じ要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。以下、第15、第24の実施形態と異なる部分のみ説明する。
図25は、第26の実施形態の熱電発電装置1のチャンバ部分の構成を示す概略図である。
天井抜き出し流路35はタンク54の底面に接続されており、天井抜き出し物40をタンク54へ流入させる。別のチャンバの天井面に別チャンバ天井抜き出し流路68が設置されている場合は、別チャンバ天井抜き出し流路68もタンク54の底面に接続されており、そこを流れる別チャンバ天井抜き出し物69をタンク54へ流入させる。ただし、流出水9と別チャンバ流出水50が、どちらも湧き水であるかあるいはどちらも温泉水である必要がある。別チャンバ天井抜き出し流路68は何本でもよく、それぞれ別チャンバ開閉弁67が設けられている。さらに、タンク54の底面にて、天井抜き出し流路35や別チャンバ天井抜き出し流路68と充分に離れた場所にタンク流出流路66を設置する。タンク流出流路66に第3の開閉弁56を設置してもよいが、図25では設置していない。流出流路17にて、合流地点29より上流に流量調節弁37を設置してもよいが、図25では設置していない。タンク54の天井面にタンク抜き出し流路62を設置し、その流路に第4の開閉弁61を設置する。第4の開閉弁61は原則全閉しておく。開閉弁19と0個以上である別チャンバ開閉弁67の内、少なくとも1つが開いている時、天井抜き出し物40と別チャンバ天井抜き出し物69の内、流路が開いている物はタンク54に流入する。タンク54に流体が流れている時、タンク54は容積が大きいので流速が小さくなるため、天井抜き出し物40と別チャンバ天井抜き出し物69が含んでいる気体は浮上していき、タンク54の天井部に滞留し第2の滞留気体60となる。流入した物の内、第2の滞留気体60を除く大部分は、タンク流出水51としてタンク流出流路66から流出する。そしてタンク流出流路66を流出流路17に接続し、タンク流出水51を、流出流路17内の合流地点29にて流出水9に合流させ、合流水30とする。この時、別チャンバ流出流路49を流出流路17に接続して、別チャンバ流出水50を合流地点29にて合流させてもよい。合流地点29は、水7が湧き水であれば低温排出用ヘッダ42Bでもよく、水7が温泉水であれば高温排出用ヘッダ42Aでもよい。第2の滞留気体60が充分に溜まったら、熱電発電装置1を停止させ、第4の開閉弁61を開いて第2の滞留気体60を外部へ排出する。
これにより、水利用先48で利用する合流水30に含んでいる気体がより少なくなり、利用しやすくなる。
なお、低温チャンバ11Bや高温チャンバ11Aより上流にタンク54を設けて、含んでいる気体を減らしてから流入水8を流入させることは可能だが、流入前に、冷熱や温熱を保有している気体を分離したり、熱リークの大きい表面積の大きな構成物を設けると、冷熱、温熱の利用の観点からは不利である。第26の実施形態の技術は、第3〜第23の実施形態の技術と組み合わせて実施してもよい。
以上詳述したように、各実施形態によれば、発電量の低下を抑えることが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…熱電発電装置、2…切替装置、3…制御装置、4…テレビ装置、5…照明機器、6…表示機器、7…冷水、8…流入水、9…流出水、10…シャーシ、11…チャンバ、11A…高温チャンバ、11B…低温チャンバ、12…熱電変換モジュール収納部(スロット)、13…熱電変換モジュール、14…配線、15…高熱伝導材料、16…流入流路、17…流出流路、18…底面抜き出し流路、19…開閉弁、20a,20b…電極、21a,21b…絶縁板、22s,22b…半導体素子、23a,23b…電極取出し口、24…堆積物、25…第1の温度センサ、26…第2の温度センサ、27…第3の温度センサ、28…透明部分あり流路、29…合流地点、30…合流水、31A…高温供給用配管、31B…低温供給用配管、32A…高温供給用ヘッダ、32B…低温供給用ヘッダ、33A…高温供給用配管接合部、33B…低温供給用配管接合部、34A…高温供給用ヘッダ接合部、34B…低温供給用ヘッダ接合部、35…天井抜き出し流路、36…滞留気体、37…流量調節弁、38…温水、39…底面抜き出し物、40…天井抜き出し物、41A…高温排出用配管、41B…低温排出用配管、42A…高温排出用ヘッダ、42B…低温排出用ヘッダ、43A…高温排出用配管接合部、43B…低温排出用配管接合部、44A…高温排出用ヘッダ接合部、44B…低温排出用ヘッダ接合部、45…第2の底面抜き出し流路、46…第2の開閉弁、47…第2の底面抜き出し物、48…水利用先、49…別チャンバ流出流路、50…別チャンバ流出水、51…タンク流出水、52…別チャンバ底面抜き出し流路、53…別チャンバ底面抜き出し物、54…タンク、55…第2の堆積物、56…第3の開閉弁、57…タンク蓋、58…第2の天井抜き出し流路、59…第2の天井抜き出し物、60…第2の滞留気体、61…第4の開閉弁、62…タンク抜き出し流路、63…タンク抜き出し気体、64…曲がり水流、65…冷水、66…タンク流出流路、67…別チャンバ開閉弁、68…別チャンバ天井抜き出し流路、69…別チャンバ天井抜き出し物。

Claims (20)

  1. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの下流に流量調節弁を具備し、前記開閉弁を開く前に前記流量調節弁の開度を小さくし、前記開閉弁を閉じる前には前記流量調節弁の開度を戻すように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  2. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記開閉弁を開いた後、所定時間経過後に閉じるように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  3. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記開閉弁を閉じた後、所定時間経過後に開くように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  4. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの下流に流量調節弁を具備し、前記開閉弁を開く前に前記流量調節弁の開度を小さくし、前記開閉弁を閉じる前には前記流量調節弁の開度を戻すように運転し、
    前記開閉弁を、発電出力が第1の所定値より小さければ開くように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  5. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記開閉弁を、発電出力が第1の所定値より小さければ開き、第2の所定値より大きければ閉じるように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  6. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記低温チャンバの側面の表面温度を計測する第1の温度センサを1個以上設置し、前記開閉弁を、前記第1の温度センサが計測した温度値が所定個数にて第1の所定温度より高ければ開くように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  7. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記高温チャンバの側面の表面温度を計測する第1の温度センサを1個以上設置し、前記開閉弁を、前記第1の温度センサが計測した温度値が所定個数にて第1の所定温度より低ければ開くように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  8. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記低温チャンバの側面の表面温度を計測する第1の温度センサを1個以上設置し、前記開閉弁を、前記第1の温度センサが計測した温度値が所定個数にて第1の所定温度より高ければ開き、第2の所定温度より低ければ閉じるように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  9. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記高温チャンバの側面の表面温度を計測する第1の温度センサを1個以上設置し、前記開閉弁を、前記第1の温度センサが計測した温度値が所定個数にて第1の所定温度より低ければ開き、第2の所定温度より高ければ閉じるように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  10. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの側面にて、上下方向に異なる高さの位置にそれぞれ表面温度を計測する第1の温度センサ、第2の温度センサをそれぞれ1個以上設置し、前記開閉弁を、前記第1の温度センサと前記第2の温度センサがそれぞれ計測した温度値の差が所定組合せ数以上にて、第1の所定温度差より大きければ開くように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  11. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの側面にて、上下方向に異なる高さの位置にそれぞれ表面温度を計測する第1の温度センサ、第2の温度センサをそれぞれ1個以上設置し、前記開閉弁を、前記第1の温度センサと前記第2の温度センサがそれぞれ計測した温度値の差が所定組合せ数以上にて、第1の所定温度差より大きければ開き、第2の所定温度差より小さければ閉じるように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  12. 前記開閉弁の開閉動作を自動制御装置により実施することを特徴とする請求項乃至11のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  13. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記開閉弁を開いた際、前記流体抜き流路を通って流出する流体を目視できる構造を具備し、前記開閉弁を開いた際に流出する前記流体に固体物が混在しないことを目視した後に前記開閉弁を閉じるように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  14. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記開閉弁を開いた際、前記流体抜き流路を通って流出する流体を目視できる構造を具備し、前記開閉弁を開いた際に流出する前記流体に気体が混在しないことを目視した後に前記開閉弁を閉じるように運転することを特徴とする熱電発電装置。
  15. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記流体抜き流路を、前記底面または前記天井面において、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの内部の水の流れ方向に関して2ヶ所以上に設置したことを特徴とする熱電発電装置。
  16. 前記流体抜き流路それぞれに設けた前記開閉弁を2つ以上同時に開かないように運転することを特徴とする請求項15に記載の熱電発電装置。
  17. 両面の温度差により発電する熱電変換モジュールと、前記熱電変換モジュールを挟むように設けられ、互いに温度が異なる流体を流す高温チャンバ及び低温チャンバとを具備し、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに水を流通させる熱電発電装置において、
    前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの底面または天井面に流体抜き流路を設けかつ前記流路に開閉弁を設け、
    前記開閉弁を開いた際、前記高温チャンバまたは前記低温チャンバに流入した前記水から前記流体を除いた後に、それぞれ前記高温チャンバまたは前記低温チャンバから流出した水に、前記流体抜き流路を通って流出する流体を合流させる構造を具備することを特徴とする熱電発電装置。
  18. 前記高温チャンバまたは前記低温チャンバの下流でかつ前記合流が実施される場所より上流に流量調節弁を具備し、前記開閉弁を開く前に前記流量調節弁の開度を小さくし、前記開閉弁を閉じる前には前記流量調節弁の開度を戻すように運転することを特徴とする請求項17に記載の熱電発電装置。
  19. 前記底面に前記流体抜き流路を具備し、前記流体抜き流路より下流でかつ前記合流が実施される場所より上流に第1のタンクを具備し、前記流体抜き流路を流通する流体に含んでいた固体を前記第1のタンクに堆積させるようにしたことを特徴とする請求項17又は18に記載の熱電発電装置。
  20. 前記天井面に前記流体抜き流路を具備し、前記流体抜き流路より下流でかつ前記合流が実施される場所より上流に第2のタンクを具備し、前記流体抜き流路を流通する流体に含んでいた気体を前記第2のタンクに滞留させるようにしたことを特徴とする請求項17又は18に記載の熱電発電装置。
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