JP6138725B2 - 分散組成物及び化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、分散組成物及び化粧料に関する。
L−シスチン、チロシン等のアミノ酸は、皮膚の老化防止等の効果を期待することができる成分であるが、水、アルコール、有機溶媒、及び油剤のいずれに対しても難溶である。このため、各種組成物にL−シスチン、チロシン等の難溶性アミノ酸を用いる場合は、難溶性アミノ酸の添加量が制限されるという問題がある。
これらの難溶性アミノ酸を、化粧料に配合し易くする方法として、特許文献1には、難溶性アミノ酸の結晶を湿式粉砕して、平均粒子径が1.0μm以下の微細粒子を調製する方法が記載されている。
特許文献2には、難溶性物質を溶解し得るジエステルを含む油剤が記載されており、ジエステルを含む油剤の他に、アルミニウム塩等の油性基材又は増粘剤を含有する化粧料が記載されている。
特開2009−286755号公報 特開2005−206573号公報
しかしながら、難溶性アミノ酸は、既述のように、水、アルコール等の有機溶剤、油剤のいずれにも溶解し難く、例えば、難溶性アミノ酸を溶解させずに固体状のまま配合できるファンデーション、或いは、使用時に振とうし、分散して用いる粉体含有ローション剤など、限られた剤形への難溶性アミノ酸の配合が検討されているに過ぎない。
このため、難溶性アミノ酸を化粧料に安定に配合させ、且つ、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性を向上させ得るさらなる技術の開発が待ち望まれていた。
本発明は、難溶性アミノ酸を含有し、微細な分散粒子が安定に存在する分散組成物、及び分散組成物を含む化粧料を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は以下の態様を含む
<1> 難溶性アミノ酸と、室温で液状の脂肪酸と、非イオン性界面活性剤と、水性媒体とを含有し、非イオン性界面活性剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油から選ばれる少なくとも1種を含む分散組成物。
<2> 難溶性アミノ酸が、シスチン、及びチロシンから選ばれる少なくとも1種を含む、<1>に記載の分散組成物。
<3> 室温で液状の脂肪酸が、イソステアリン酸、及びオレイン酸から選ばれる少なくとも1種を含む、<1>又は<2>に記載の分散組成物。
<4> さらに脂肪族基を含む置換基を有する多糖類を含む、<1>〜<>のいずれか1つに記載の分散組成物。
> 脂肪族基を含む置換基を有する多糖類がラウリルカルバミン酸イヌリンである、<>に記載の分散組成物。
> さらに、室温で液状の脂肪酸とは異なる油剤を含む、<1>〜<>のいずれか1つに記載の分散組成物。
> 室温で液状の脂肪酸とは異なる油剤の無機性値/有機性値の比が、0.3以下である<>に記載の分散組成物。
> 室温で液状の脂肪酸と、室温で液状の脂肪酸とは異なる油剤との総含有量の、難溶性アミノ酸の総含有量に対する比率が、質量比で5以下である、<>又は<>に記載の分散組成物。
> <1>〜<>のいずれか1つに記載の分散組成物を含有する化粧料。
本発明によれば、難溶性アミノ酸を含有し、微細な分散粒子が安定に存在する分散組成物、及び分散組成物を含む化粧料を提供することができる。
以下、本発明の組成物及び該組成物を含有する化粧料について詳細に説明する。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本明細書において、組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において工程との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても本工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書においては、特に断らない限り、室温とは23℃を意味する。
<分散組成物>
本発明の分散組成物は、難溶性アミノ酸と、室温で液状の脂肪酸と、非イオン性界面活性剤と、水性媒体とを含有する。
本発明の分散組成物は、必要に応じて更に他の成分を含んでいてもよい。
本発明の分散組成物は、室温で液状の脂肪酸(以下、液状脂肪酸と称することがある)と、非イオン性界面活性剤とを含有するため、従来、分散が困難であった難溶性アミノ酸を分散粒子として含み、熱安定性を含む保存安定性に優れた、分散組成物となる。
また、本発明の難溶性アミノ酸を分散粒子として含む分散組成物を含有する化粧料は、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性の向上が期待される。
本発明の分散組成物は、難溶性アミノ酸、及び、室温で液状の脂肪酸をアルカリ性水溶液に溶解して、難溶性アミノ酸と脂肪酸とを含む液を得ることと、得られた難溶性アミノ酸と脂肪酸とを含む液を酸性水溶液で中和して、難溶性アミノ酸と脂肪酸とを共析出させることとを含む方法で調製することが好ましい。
非イオン性界面活性剤を共存させることにより、難溶性アミノ酸と脂肪酸との共析出物を、水性媒体中に微細分散することができる。これにより、難溶性アミノ酸を含有する微細な分散粒子を含む分散組成物を得ることができる。
本発明の作用は明確ではないが、以下のように考えている。
アルカリ性水溶液中に溶解した難溶性アミノ酸と脂肪酸とが、酸性水溶液を用いた中和により共析出する際に、難溶性アミノ酸と脂肪酸とが、ある種の複合体或いは複合体に類似する共存形態(以下、このような難溶性アミノ酸と脂肪酸が分離せず共存する状態を、単に「複合体」と称することがある)を形成すると推測される。
難溶性アミノ酸と脂肪酸との複合体形成を効率的に行うためには、使用する脂肪酸が、室温で液状であることが必要である。
室温で固体である脂肪酸は、脂肪酸同士が凝集し易いという特性がある。このため、難溶性アミノ酸と脂肪酸とを含む液の調製時に、液の温度を高くして、固体状の脂肪酸を溶解しても、難溶性アミノ酸と溶解した脂肪酸との複合体形成は進行せず、中和時に、難溶性アミノ酸、及び、固体状の脂肪酸が、それぞれ単独で析出してしまい、難溶性アミノ酸を含有する微細な分散粒子を含む安定な分散組成物を得ることはできない。
一方、室温で液体の脂肪酸を用いた場合は、脂肪酸同士の凝集が進行することなく、難溶性アミノ酸と液状脂肪酸との複合体形成が速やかに進行するものと考えられる。
難溶性アミノ酸と液状脂肪酸との複合体は、液状脂肪酸が有する疎水基の存在により油状の性質を示す。そのため、通常用いられる、乳化、分散手段により、容易に、難溶性アミノ酸を含有する微細な分散粒子を含む分散組成物を得ることができる。
以下、本発明の分散組成物に含まれる各成分について説明する。
〔難溶性アミノ酸〕
本発明における難溶性アミノ酸は、20℃のpH=5〜7の水、20℃のエタノール、及び、20℃のトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリドに対する溶解度が、いずれも0.5g/100g以下であるアミノ酸であり、この物性を有する限り、いずれのアミノ酸も使用することができる。
難溶性アミノ酸としては、例えば、シスチン、シスチン誘導体、シスチンの塩、チロシン、チロシン誘導体、チロシンの塩、アスパラギン酸、アスパラギン酸誘導体、アスパラギン酸の塩等が挙げられる。
好ましくは、シスチン、チロシン、アスパラギン酸等が挙げられ、より好ましくは、L−シスチン、L−チロシン、L−アスパラギン酸等が挙げられる。
難溶性アミノ酸は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
難溶性アミノ酸の含有量は、分散組成物の全質量に対して、0.1質量%〜5質量%であることが好ましい。難溶性アミノ酸の含有量が、分散組成物の全質量に対して0.1質量%以上であることで、難溶性アミノ酸配合の効果が十分に得られるため好ましく、5質量%以下であれば、分散組成物中での難溶性アミノ酸の析出が抑えられるため好ましい。
また、難溶性アミノ酸の含有量は、分散組成物の全質量に対して、0.5質量%〜3.0質量%であることがより好ましく、1.0質量%〜2.0質量%であることが更に好ましい。
〔室温(23℃)で液状の脂肪酸(液状脂肪酸)〕
本発明の分散組成物に含まれる液状脂肪酸は、23℃において液状を呈する脂肪酸であれば特に制限なく使用できる。
脂肪酸が、室温で液状であるためには、疎水基の鎖長が短いこと、疎水基中に不飽和結合を有すること、及び、疎水基が分岐していること、の少なくとも1つを満たすことが好ましい。
疎水基の鎖長としては、炭素数8以上が好ましく、12以上がより好ましく、18以上が最も好ましい。疎水基の鎖長を8以上とすることで、難溶性アミノ酸と液状脂肪酸とを含む複合体の油溶性が好適に維持され、分散組成物の調製が容易となる。一方、疎水基が、直鎖飽和炭化水素基である場合は、炭素数10以上となると、室温では固体の脂肪酸となることがあるため、疎水基の鎖長の炭素数が10以上の場合は、疎水基が分岐している脂肪酸、或いは、不飽和脂肪酸であることが好ましい。
疎水基の鎖長として炭素数が10以上の場合は、疎水基が不飽和であることが好ましく、疎水基が分岐していることがより好ましい。なお、疎水基中に不飽和結合を有すると、酸化に対して不安定になる可能性があるため、分散組成物の安定性の観点からは、疎水基が分岐を有する飽和脂肪酸であることが最も好ましい。
本発明に使用される液状脂肪酸としては、より具体的には、カプリル酸、パルミトレイン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙げられ、イソステアリン酸、及びオレイン酸等がより好ましい。
液状脂肪酸は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
液状脂肪酸の含有量は、難溶性アミノ酸の含有量に対して、液状脂肪酸:難溶性アミノ酸が、モル比で、10:1〜1:10であることが好ましく、5:1〜1:2であることがより好ましく、2:1〜1:1であることが更に好ましい。
液状脂肪酸と難溶性アミノ酸との含有比率が上記の範囲であることで、難溶性アミノ酸の有効性が十分に得られ、分散組成物の分散安定性が良好に維持できる。
また、液状脂肪酸の含有量は、分散組成物の全質量に対して、0.1質量%〜20質量%であることが好ましく、0.2質量%〜10質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜5質量%であることが更に好ましい。
〔非イオン性界面活性剤〕
本発明の分散組成物は非イオン性界面活性剤を含有する。非イオン性界面活性剤を含有することにより、難溶性アミノ酸を化粧料により一層安定に配合することができ、且つ、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性をより向上することができる。
非イオン性界面活性剤としては、水性媒体に溶解する非イオン性界面活性剤であれば、特に制限はない。例えばHLBが8以上の非イオン性界面活性剤を用いることにより、難溶性アミノ酸を含有する微細粒子の分散性を高めることができるため好ましい。より好ましくは、HLBが9〜18の非イオン性界面活性剤であり、HLBが10〜12の非イオン性界面活性剤がさらに好ましい。
ここで、HLBは、通常界面活性剤の分野で使用される親水性−疎水性のバランスで、通常用いる計算式、例えば川上式等が使用できる。川上式を次に示す。
HLB=7+11.7log(M/M
ここで、Mは親水基の分子量、Mは疎水基の分子量である。
また、カタログ等に記載されているHLBの数値を使用してもよい。
また、上記の式からも分かるように、HLBの加成性を利用して、任意のHLB値の非イオン性界面活性剤を得ることができる。
非イオン性界面活性剤の例としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンコレステロール、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレントリメチロールプロパン脂肪酸エステル、及びショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
好ましくは、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンコレステロール、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノールである。より好ましくは、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、が挙げられる。
また、上記の非イオン性界面活性剤は、蒸留などで高度に精製されたものであることは必ずしも必要ではなく、反応混合物であってもよい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、平均重合度が2以上、好ましくは6〜15、より好ましくは8〜10のポリグリセリンと、炭素数8〜18の脂肪酸、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、及びリノール酸と、のエステルであることが好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルの好ましい例としては、ヘキサグリセリンモノオレイン酸エステル、ヘキサグリセリンモノステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノイソステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノパルミチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノミリスチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンモノイソステアリン酸エステル、デカグリセリンモノパルミチン酸エステル、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステル、デカグリセリンジオレイン酸エステル、デカグリセリンジステアリン酸エステル、デカグリセリンジイソステアリン酸エステル、デカグリセリンジパルミチン酸エステル、デカグリセリンジミリスチン酸エステル、デカグリセリンジラウリン酸エステル等が挙げられる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、これらを1種単独で使用してもよく、2種以上を併用することもできる。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、日光ケミカルズ(株)製の、NIKKOL Hexaglyn 1−L、Hexaglyn 1−M、Hexaglyn 1−SV、Hexaglyn 1−OV、Decaglyn 1−L、Decaglyn 1−M、Decaglyn 1−SV、Decaglyn 1−50SV、Decaglyn 1−ISV、Decaglyn 1−OV、Decaglyn 1−LN、Decaglyn 2−SV、Decaglyn 2−ISV、太陽化学(株)製のサンソフトQ−10D−C、サンソフトQ−12D−C、サンソフトQ−12S−C、サンソフトQ−14S−C、サンソフトQ−17S−C、サンソフトQ−18S−C、サンソフトA−121E−C、サンソフトA−141E−C、サンソフトA−171E−C、サンソフトA−173E−C、サンソフトA−181E−C、阪本薬品工業(株)製のYSグリスターMSW−7S、YSグリスターTS−7S、YSグリスターMS−5S、YSグリスターSS−5S、YSグリスターMS−3S、YSグリスターMO−7S、YSグリスターMO−5S、YSグリスターMO−3S、YSグリスターMCA−750、YSグリスターML−750、YSグリスターML−500、YSグリスターML−310、理研ビタミン(株)製のポエム J−0021、ポエム J−0081HV、ポエム J−0381V、三菱化学フーズ(株)製のリョートーポリグリエステルCD−19D、リョートーポリグリエステルL−10D、リョートーポリグリエステルL−7D、リョートーポリグリエステルM−10D、リョートーポリグリエステルM−7D、リョートーポリグリエステルS−28D、リョートーポリグリエステルS−24D、リョートーポリグリエステルSWA−20D、リョートーポリグリエステルSWA−15D、リョートーポリグリエステルSWA−10D、リョートーポリグリエステルSFS−10DB、リョートーポリグリエステルO−15D等が挙げられる。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、平均重合度が20以上、好ましくは40以上、より好ましくは60以上のエチレンオキサイド鎖を有する化合物である。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、日光ケミカルズ(株)製、NIKKOL HCO−20、NIKKOL HCO−30、NIKKOL HCO−40、NIKKOL HCO−50、NIKKOL HCO−60、NIKKOL HCO−80、NIKKOL HCO−100、日本エマルジョン(株)製、EMALEX HC-20、EMALEX HC-30、EMALEX HC-40、EMALEX HC-50、EMALEX HC-60、EMALEX HC-80、EMALEX HC-100、花王(株)製、エマノーン CH−25、エマノーン CH−40、エマノーン CH−60、日油(株)製、ユニオックス HC-20、ユニオックス HC-40、ユニオックス HC-60、ユニオックス HC-100、第一工業製薬(株)製、ノイゲン HC−400、ノイゲン HC−600等が挙げられる。
ポリオキシエチレンコレステロールとしては、平均重合度が10〜30のエチレンオキサイド鎖とコレステロールとのエーテルが好ましい。
ポリオキシエチレンコレステロールは、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリオキシエチレンコレステロールは市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、日光ケミカルズ(株)製、EMALEX CS-10、EMALEX CS-15、EMALEX CS-20、EMALEX CS-24、EMALEX CS-30等が挙げられる。
ポリオキシエチレンフィトステロールとしては、平均重合度が10〜30のエチレンオキサイド鎖とフィトステロールとのエーテルが好ましい。
ポリオキシエチレンコレステロールは、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリオキシエチレンフィトステロールは市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、日光ケミカルズ(株)製、NIKKOL BPS−10、NIKKOL BPS−20、NIKKOL BPS−30等が挙げられる。
ポリオキシエチレンフィトスタノールとしては、平均重合度が10〜30のエチレンオキサイド鎖とフィトスタノールとのエーテルが好ましい。
ポリオキシエチレンコレステロールは、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリオキシエチレンコレステロールは市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、日光ケミカルズ(株)製、NIKKOL BPSH−25等が挙げられる。
これらの中でも、分散安定性がより良好になるという観点から、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が好ましく、ポリグリセリン脂肪酸エステルがより好ましい。
分散組成物には、非イオン性界面活性剤は、いずれかの種類を1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
非イオン性界面活性剤の含有量は、分散組成物の全量に対して、0.1質量%〜10質量%であることが好ましく、0.5質量%〜5質量%であることがより好ましく、1質量%〜2質量%であることが更に好ましい。
非イオン性界面活性剤の含有量が上記範囲であることで、難溶性アミノ酸含む分散粒子の粒子径がより小さいものとなり、分散粒子の安定性がより良好となる。
〔水性媒体〕
難溶性アミノ酸、液状脂肪酸、非イオン性界面活性剤等を含む分散粒子を分散する分散媒である水性媒体としては、水、多価アルコール、又は水と多価アルコールとの混合物が挙げられ、分散組成物の分散安定性の観点から、水と多価アルコールとの混合物が好ましい。水性媒体に用いられる多価アルコールの例としては、グリセリン、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
水性媒体が多価アルコールを含む場合の、多価アルコールの含有量は、水性媒体に対して、10質量%〜90質量%であることが好ましく、30質量%〜80質量%であることがより好ましく、50質量%〜70質量%であることがさらに好ましい。
本発明の分散組成物における、分散質としての分散粒子と、分散媒としての水性媒体との含有比としては、質量基準で、例えば0.1:99.9〜50:50の範囲とすることができ、0.5:99.5〜20:80であることが好ましく、1.0:99〜10:90であることがより好ましい。
〔その他の成分〕
本発明の分散組成物は、難溶性アミノ酸、液状脂肪酸、非イオン性界面活性剤、及び分散媒である水性媒体の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて種々の成分を含むことができる。
(脂肪族基を含む置換基を有する多糖類)
本発明の分散組成物には、脂肪族基を含む置換基を有する多糖類を含有することができる。脂肪族基を含む置換基を有する多糖類を含有することにより、分散組成物の熱安定性が向上する。
本発明に用いられる「脂肪族基を含む置換基を有する多糖類」とは、多糖の糖鎖に脂肪族基を含む置換基がグラフト状に連結した構造を有する化合物である(以下、「脂肪族置換基連結多糖類」と称する。)。この脂肪族置換基連結多糖類は、一般に界面活性を有し、脂肪族基を疎水基とし、糖鎖部分を親水基とする一種の高分子界面活性剤にも分類することができる。この脂肪族置換基連結多糖類は、疎水基である脂肪族基を乳化物の油滴中に挿入又は吸着し、親水基である糖鎖部分を水中に大きく拡げた形で油滴表面に存在するため、分散組成物中で分散粒子がお互いに近づいて凝集し、更には合一するのを抑制することができると考えられている。また、この脂肪族置換基連結多糖類における大きな糖鎖が分散粒子表面に存在することで、結果的に分散粒子の周りに厚い水和層が形成されるために、分散粒子のオストワルド成長も抑制されるものと考えられる。その結果、分散組成物の熱安定性が向上する。
脂肪族置換基連結多糖類が有する多糖類の骨格の例としては、グルコースを単位糖とするデキストリン、デンプン、セルロース、グルカン、又はグリコーゲンプルラン等;フルクトースを単位糖とするイヌリン、レバン、又はフルクトオリゴ糖等;N−アセチルグルコサミンを単位糖とするキチン等;ガラクトースを単位糖とするガラクトオリゴ糖等;マンノースを単位糖するマンナンオリゴ糖等がある。また、二種以上の単位糖から構成される多糖類として、ラフィノース、スタキオース(ガラクトース/フルクトース/グルコース)等が知られている。
脂肪族置換基連結多糖類における多糖類の平均重合度(糖単位数)は、一般に2〜100であり、安定化効果と溶解性の観点から、5〜50であることが更に好ましい。
脂肪族置換基連結多糖類における多糖類の中では、分散組成物における熱安定性向上の観点から、フルクトースを含む多糖類が好ましく、イヌリンが特に好ましい。イヌリンは、D−フルクトースを主要成分とするオリゴ糖である。イヌリンにおける、β−1,2結合したフラノイドフルクトースと、還元末端においてショ糖結合したα−D−グルコースを有する構造を示すフラノイドフルクトース単位は、一般に2〜60程度となる。
脂肪族置換基連結多糖類とは、即ち、多糖類が持つ水酸基等の親水基の一部を、脂肪族基を主体とする疎水基で置換したものである。
脂肪族基としては、炭素数4〜20の、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシルアルキル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基及びアルキルカルボニルオキシ基等が挙げられる。また、その基の中に置換基、例えば、芳香族環又は脂肪族環を1以上含んでもよい。置換基としての芳香族環又は脂肪族環の例としては、シクロヘキシル基、フェニル基、フェノキシ基、フェニルカルバミル基、コレステリル基、又はフィトステリル基等を挙げることができる。前記脂肪族基としては、熱安定性向上の観点から、12〜18の炭素数の脂肪酸基であることが好ましい。
脂肪族置換基連結多糖類が有する脂肪族基の具体例としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸エステル;アルキルコハク酸、アルキル酒石酸、アルケニルコハク酸等のジカルボン酸モノエステル;アルキルカルバミン酸アミド、高級脂肪酸アミド、アルキルグリセリルエステル、アルキルグリセリルエーテル、コレステロール、フィトステロール等が挙げられる。
これらの脂肪酸基を含む置換基を有する多糖類の具体例としては、Colloid and Interface Science Series,Vol.4, Colloids in Cosmetics and Personal Care,WILEY−VCH Verlag GmbH & Co. Edited by T. F.Tadros,1(2008年)に記載されるラウリルカルバミン酸イヌリン(イヌテックSP1;DKSHジャパン株式会社)、ミリスチン酸デキストリン(レオパールMKL2;千葉製粉)、ステアリン酸イヌリン(レオパールISL2;千葉製粉)、オクテニルコハク酸デンプン(エマルスターA1;松谷化学)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル(サンジェロース;大同化成)、各種乳化技術ノウハウ・事例集、(株)情報機構、23(2009年)に記載されるラウリルカルバミドキトサン等が挙げられる。また、バイオサーファクタントの一種でAcinetobacter calcoaceticusが作るエマルザンも、脂肪族置換基連結多糖類の例に含まれる。
これらの内で、ラウリルカルバミン酸イヌリンが、最も好ましい。
ラウリルカルバミン酸イヌリンに代表される脂肪族置換基連結多糖類は、熱安定性向上の観点から、分散組成物の全質量に対して0.05質量%〜10質量%で含まれることが好ましく、0.5質量%〜3.0質量%であることがより好ましい。
なお、本発明において、前述の「非イオン性界面活性剤」には、この脂肪族置換基連結多糖類は含まれない。
(液状脂肪酸とは異なる油剤)
本発明の分散組成物は、既述の液状脂肪酸とは異なる油剤を含むことができる。液状脂肪酸とは異なる油剤は、液状であっても、固体状であってもよいが、分散粒子の安定性向上の観点から、液状油剤であることが好ましい。
以下、液状脂肪酸とは異なる油剤を「他の油剤」と称することがある。
他の油剤として好適な液状油剤としては、一般に化粧品に用いられているものの中から、分散組成物の安定性を損なわない範囲で選択することができる。
望ましい液状油剤としては、例えば、炭化水素油、エステル油等の極性油、シリコーン油、常温で液状の液体油等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、パラフィン、イソパラフィン、セレシン等が使用できる。
エステル油等の極性油としては、例えば、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、エチルヘキサン酸セチル、ホホバ油、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、トリイソステアリン、ジイソステアリン酸グリセリル、トリエチルヘキサノイン、ダイマージリノール酸(フィトステリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、パルミチン酸イソプロピル、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、テトラ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ペンタエリスリチル、パルミチン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジピバリン酸トリプロピレングリコール等が使用できる。
シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状シリコーン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン等が挙げられる。
液体油としては、例えば、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボカド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、ヒマワリ油、アーモンド油、ナタネ油、ゴマ油、大豆油、落花生油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)等が挙げられる。
なかでも、液状脂肪酸とは異なる油剤として、無機性値/有機性値の比が、0.3以下である油剤が好ましい。
無機性値/有機性値とは、有機性基と無機性基との比により、化合物が示す親疎水性の尺度を表す指標となるパラメーターであり、IOB(Inorganic Organic Balance)と称されることから、以下、「I/O値」と称することがある。I/O値は、有機概念図に基づき求められる無機性値及び有機性値の比を表わすものとして周知であり、油性基剤の極性の度合いを表す。
I/O値は、下記の式(I)で表される。「I」は無機性を、「O」は有機性を表し、I/O値が大きいほど無機性が高いことを表す。I/O値については、「有機概念図」(甲田善生著・三共出版、1984年)にその詳細な解説があり、具体的には、「有機化合物の予測と有機概念図」、藤田(化学の領域11−10)、1957年、p.719〜725、「有機概念図による乳化処方設計」日本エマルジョン株式会社、矢口、1985年、p.98]の記載に従って求めることができる。
IO値=無機性値(IV)/有機性値(OV) (I)
I/O値の概念は、化合物の性質を、共有結合性を表す有機性基と、イオン結合性を表す無機性基とに分け、全ての有機化合物を有機軸、無機軸と名付けた直行座標上の1点ずつに位置づけて示すものである。
無機性値とは、有機化合物が有している種々の置換基や結合等の沸点への影響力の大小を、水酸基を基準に数値化したものである。また、有機性値とは、分子内のメチレン基を単位とし、そのメチレン基を代表する炭素原子の沸点への影響力を基準にして定めたものである。
I/O値は、値が0に近いほど非極性(疎水性、有機性が大きい)の有機化合物であることを示し、値が大きいほど極性(親水性、無機性が大きい)の有機化合物であることを示す。
本発明においてI/O値の算出に用いる有機性(O値)、無機性(I値)の基準値を下記表1に示す。

本発明に用いられる他の油剤のI/O値は0以上0.3以下であることが好ましく、0以上0.15以下が好ましく、0以上0.11以下がより好ましい。
また、本発明において「油剤」とは、25℃1atmにおいて、水に対する溶解量が0.1質量%以下であり、分子中に炭素数4以上のアルキル基を含み、ヒドロキシル基、ポリエーテル基のような親水性基を持たない化合物を指す。
I/O値が、0.3以下である他の油剤としては、例えば、スクワラン(I/O値=0)、ミリスチン酸イソプロピル(I/O値=0.26)、ミリスチン酸オクチルドデシル(I/O値=0.13)、エチルヘキサン酸セチル(I/O値=0.18)、イソステアリン酸イソプロピル(I/O値=0.21)、イソステアリン酸イソステアリル(I/O値=0.12)、炭酸ジアルキル(C14,15)(I/O値=0.18)、流動パラフィン(I/O値=0)等が挙げられるがこれらに限定されない。
他の油剤としては市販品を用いてもよい。
本発明の分散組成物が、液状脂肪酸とは異なる油剤(他の油剤)を含有する場合、1種のみを含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
本発明の分散組成物が、他の油剤を含有する場合の含有量としては、液状脂肪酸と他の油剤とを合わせた含有量の、既述の難溶性アミノ酸の総含有量に対する含有比率は、質量比で5以下とすることが好ましく、3.5以下とすることが好ましい。
また、分散組成物の全量に対しては、液状脂肪酸とは異なる油剤を含有する場合の含有量は、0.05質量%〜5.0質量%であることが好ましく、0.1質量%〜2.0質量%であることがより好ましく、0.5質量%〜1.0質量%であることが更に好ましい。
既述の好ましいその他の成分である脂肪族置換基連結多糖類、他の油剤以外の種々の成分も、本発明の分散組成物に必要に応じて含むことができる。
種々の成分としては、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤等が挙げられる。
〔pH〕
分散組成物の25℃におけるpHとしては、pH3.5〜pH8.5であることが好ましい。また、pH4.0〜pH8.0であることがより好ましく、pH5.0〜pH7.0であることがさらに好ましい。
pHの測定は、例えば、pHメータ(型番:HM−30V、東亜ディーケーケー(株)製)により行うことができる。
(分散粒子)
本発明における分散組成物において、難溶性アミノ酸、液状脂肪酸、及び非イオン性界面活性剤を含む分散質は、水、多価アルコール等の水性媒体に分散して、分散粒子を形成し得る。
本発明の分散組成物における分散粒子は、特に限定されないが、得られた分散組成物の透明性、或いは、分散組成物を化粧料に用いた場合の、難溶性アミノ酸を含む分散粒子の皮膚への浸透性を考慮すると、平均粒子径は、5nm以上500nm以下であることが好ましく、5nm以上200nm以下であることがより好ましく、5nm以上100nm以下であることがさらに好ましい。
本明細書において、分散粒子の平均粒子径とは、組成物中に存在する分散粒子の体積平均粒子径を意味する。
本明細書において、分散組成物中に含まれる分散粒子の平均粒子径は、電子顕微鏡、遠心沈降法、液体排除クロマト法、レーザー散乱回折法、動的光散乱法等の公知の方法で求めることができ、特に限定されない。精度と測定の簡便さから、動的光散乱法を用いて測定することが好ましい。
動的光散乱法を用いた市販の測定装置としては、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株))、ナノトラックUPA(日機装(株))、ナノサイザー(マルバーン社)等が挙げられるが、本明細書における粒子径は、FPAR−1000を用いて25℃で測定した値を採用する。
具体的には、分散組成物を水で100倍(質量)に希釈して、メジアン径(d=50)として求める。
なお、分散粒子の平均粒子径は、分散組成物に含まれる成分の種類と量以外に、分散組成物の調製時における撹拌条件、例えば、撹拌時のせん断力、分散媒の温度、分散装置内の圧力等の要因によっても適宜、調整することができる。
〔濁度〕
本発明の分散組成物を化粧料に使用する場合、化粧水、美容液等、剤型によっては透明性を有することが求められ、さらに経時後も透明性を維持することが要求される。
このため、本発明の分散組成物は透明性を有することが好ましい。本明細書において「透明性」とは、以下に詳述する濁度を指標とするものであり、波長650nmの光を用いて、25℃にて測定した吸光度により規定される。本発明の分散組成物における「透明性」の指標となる吸光度(濁度)は、分光光度計(U−3310、株式会社日立ハイテクノロジー)を用いて測定する。
分散組成物と濁度τとの関係は、分散組成物の粒子径dが可視光波長λよりも小さい場合、以下の式Aで表すことができる。
式Aに示されるように、濁度τには、分散組成物の粒子径d、分散組成物の粒子数n、及び、油剤の相対屈折率mが寄与する。ここで、分散組成物の粒子数nは、分散組成物中の油剤量により規定される。本発明の分散組成物を含有する化粧料であれば、その濁度は化粧料における分散組成物の配合量により規定される。
本発明の分散組成物の好適な態様は、波長650nmの光を用いて測定した吸光度(濁度)が0.15以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましい。
また、本発明の分散組成物を後述する化粧料に適用する場合、透明性を求められる化粧料の濁度としては、0.001〜0.15であることが好ましい。透明性を求められる化粧料における吸光度(濁度)は、より好ましくは0.001〜0.125、さらに好ましくは0.001〜0.1である。
<分散組成物の製造方法>
本発明の分散組成物の製造方法には特に制限はないが、得られる分散組成物をより透明性が良好なものとするという観点からは、難溶性アミノ酸、及び室温で液状の脂肪酸をアルカリ性水溶液に溶解して、難溶性アミノ酸と脂肪酸とを含む液を得ることと、得られた難溶性アミノ酸と脂肪酸とを含む液を酸性水溶液で中和して、難溶性アミノ酸と脂肪酸とを共析出させることとを含む方法で調製する製造方法が挙げられる。
この製造方法によれば、難溶性アミノ酸と液状脂肪酸とを含む分散粒子が安定に分散された分散組成物を得ることができる。これは、アルカリ性水溶液中に溶解した難溶性アミノ酸と液状脂肪酸とを含む液を、酸性水溶液を用いて中和する際に、難溶性アミノ酸と液状脂肪酸とが共析出し、難溶性アミノ酸と液状脂肪酸とを含む複合体を形成するためと考えられる。このとき、脂肪酸に起因する疎水性の共析出物と、非イオン性界面活性剤とが共存することにより、疎水性成分である分散粒子と水性媒体との界面が強固なものとなり、難溶性アミノ酸と液状脂肪酸とを含む析出粒子の微細な分散粒子を得ることができ、得られた分散粒子は分散安定性が良好なものとなると推測される。
以下に、本発明の分散組成物の製造方法をより具体的に示すが、分散組成物の製造方法は以下の方法に限定されるものではない。なお、難溶性アミノ酸、液状脂肪酸、非イオン性界面活性剤、水性媒体、及び所望により含有されるその他の成分については、分散組成物の項で説明した事項をそのまま適用するものとする。
まず、難溶性アミノ酸、及び室温で液状の脂肪酸をアルカリ性水溶液に分散、溶解して、難溶性アミノ酸と液状脂肪酸とを含む液(以下、アミノ酸含有液と称することがある。)を得る。
難溶性アミノ酸、及び室温で液状の脂肪酸を、アルカリ性水溶液に溶解する際の温度は、1℃〜80℃が挙げられ、好ましくは10℃〜70℃が挙げられる。
アルカリ性水溶液のpHは7より大きいものであれば特に制限されないが、難溶性アミノ酸の溶解度を向上させることができるため、アルカリ性水溶液のpHは8.5以上が好ましく、10以上が好ましい。
アルカリ性水溶液は、0.1mol/L〜6.0mol/Lの水酸化ナトリウム、0.1mol/L〜6.0mol/Lの水酸化カリウム、0.1mol/L〜6.0mol/Lの水酸化リチウム等を用いて調製することができる。
アルカリ性水溶液に添加する難溶性アミノ酸の量は、得られるアミノ酸含有液の全質量に対して、1.0質量%〜20質量%であることが好ましく、2.0質量%〜15質量%であることがより好ましく、4.0質量%〜10質量%であることがさらに好ましい。また、アルカリ性水溶液に添加する液状脂肪酸の量は、得られるアミノ酸含有液の全質量に対して、1質量%〜40質量%であることが好ましく、2質量%〜30質量%であることがより好ましく、4質量%〜20質量%であることがさらに好ましい。
アミノ酸含有液は、添加した難溶性アミノ酸がすべて溶解するまで撹拌して調製すればよい。撹拌方法及び撹拌時間は特に制限されない。
また、アミノ酸含有液は、難溶性アミノ酸、液状脂肪酸の他にも、必要に応じて他の成分を含有していてもよい。
次に、アルカリ性水溶液とは別に調製した酸性水溶液を、調製済みのアミノ酸含有液に添加して、アミノ酸含有液を中和する。
酸性水溶液は、0.1mol/L〜6.0mol/Lの塩酸、0.1mol/L〜6.0mol/Lの硫酸、0.1mol/L〜6.0mol/Lのクエン酸等を用いて調製することができる。
酸性水溶液は、酸の他に非イオン性界面活性剤、その他の成分を含有してもよい。
酸性水溶液を調製する際の温度は、1℃〜30℃が挙げられ、好ましくは15℃〜25℃が挙げられる。
酸性水溶液の調製における撹拌方法及び撹拌時間は特に制限されない。
酸性水溶液のpHは7より小さいものであれば特に制限されないが、難溶性アミノ酸及び液状脂肪酸を含有するアルカリ性水溶液を中和するために、酸性水溶液のpHは6.0以下が好ましく、5.0以下がさらに好ましい。
非イオン性界面活性剤は、アルカリ性水溶液、アミノ酸含有液、又は酸性水溶液のいずれかに含有させてもよく、或いは、アミノ酸含有液を中和した後に、溶液中に添加してもよいが、アミノ酸含有液を中和した後に添加することが好ましい。
非イオン性界面活性剤を、アミノ酸含有液の中和後に添加する場合には、非イオン性界面活性剤と、前述の水性媒体とを含有する界面活性剤溶液を調製し、中和後のアミノ酸含有液に添加することができる。
界面活性剤溶液における非イオン性界面活性剤の含有量としては、0.2質量%〜15質量%であることが好ましく、1質量%〜10質量%であることがより好ましく、1.5質量%〜5質量%であることがさらに好ましい。
アミノ酸含有液の中和後に、非イオン性界面活性剤溶液を添加する際には、非イオン性界面活性剤の含有量が既述の分散組成物の全量に対する好ましい含有量の範囲である0.1質量%〜10質量%の範囲とすることが好ましく、0.5質量%〜5質量%とすることがより好ましく、1質量%〜2質量%とすることが更に好ましい。
本発明の分散組成物を調製する際には、中和後のアミノ酸含有液を撹拌しながら、非イオン性界面活性剤と水性媒体とを含有する界面活性剤溶液を添加し、十分に撹拌混合し、その後、ホモジナイザー等の公知の分散装置を用いて分散組成物を調製すればよい。
分散組成物の調製方法には特に制限はなく、公知の方法を適用することができる。分散組成物を調製する場合、以下に記載の工程を含む方法で行うことができる。なお、以下に記載する方法は分散組成物の調製方法の一例であり、これに限定されるものではない。
(混合工程)
分散組成物の調製に際しては、難溶性アミノ酸と液状脂肪酸との複合体を含有する油相成分を、非イオン性界面活性剤と水性媒体とを含有する水相成分に、40℃〜90℃の温度条件で撹拌しながら添加混合する混合工程を含むことができる。
混合工程には、市販のいずれの混合手段を用いてもよい。すなわち、非イオン性界面活性剤を含有する水性媒体をマグネチックスターラー、家庭用ミキサー、パドルミキサー、インペラーミキサー等の装置を用いて撹拌しながら、アミノ酸含有液を加えて、アミノ酸含有液と水性媒体とを混合撹拌することで、均一な懸濁液である分散組成物を調製できる。
(分散工程)
また、既述の混合手段よりも、より強い剪断力を有する撹拌手段、すなわち、ホモミキサー、ディスパーミキサー、ウルトラミキサー等を用いる高速撹拌法、超音波ホモジナイザーを用いる超音波法、高圧ホモジナイザーで高剪断力をかける高圧ホモジナイザー法等の微細化手段を用いて微細化して分散組成物を調製することが好ましく、なかでも、高圧分散手段を用いる分散工程が好ましい。
超音波ホモジナイザーの例としては、超音波ホモジナイザーUS−600、同US−1200T,同RUS−1200T、同MUS−1200T(以上、(株)日本精機製作所製)、超音波プロセッサーUIP2000、同UIP−4000、同UIP−8000、同UIP−16000(以上、ヒールッシャー社製)等が挙げられる。これらの高出力超音波照射装置は25kHz以下、好ましくは15〜20kHzの周波数で使用することができる。
高圧ホモジナイザーの例としては、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社製)、ナノマイザー(吉田機械興業(株)製)、スターバースト((株)スギノマシン製)、ゴーリンタイプホモジナイザー(APV社製)、ラニエタイプホモジナイザー(ラニエ社製)、高圧ホモジナイザー(ニロ・ソアビ社製)、ホモゲナイザー(三和機械(株)製)、高圧ホモゲナイザー(イズミフードマシナリ(株)製)、超高圧ホモジナイザー(イカ社製)等が挙げられる。
高圧ホモジナイザーの操作圧力は、微細化の観点から、50MPa以上、より好ましくは150MPa以上である。また、高圧処理のパス回数は1回でもよいが、液全体の均一性を高めるためには、2回以上が好ましく、より好ましくは2回〜5回である。高圧分散処理前の温度は、20℃〜80℃に設定するが、より好ましくは40℃〜70℃である。高圧分散処理直後に冷却手段を用いて迅速に冷却し、所定の温度に下げるのが好ましい。冷却装置としては、任意の市販の熱交換器を用いることができる。
(その他の工程)
本発明の分散組成物を調製する際には、必要であれば、既述の工程以外の、その他の工程を有することができる。その他の工程としては、滅菌工程、pH調整工程、濃度調整工程等が挙げられる。
その他の工程として、分散組成物を調製方法においては、必要であれば、滅菌工程を有
することができる。
(滅菌工程)
滅菌工程は、本発明の分散組成物を調製する各工程におけるいずれの段階で行なってもよいが、滅菌工程を行なう場合には、撹拌混合工程、又は高圧分散等の分散工程の後、できるだけ速やかに実施することが好ましい。
滅菌工程における滅菌の方法としては、例えば、乾熱滅菌、蒸気滅菌等の加熱による方法、電子線滅菌、電離放射線による滅菌、高周波による滅菌等の電磁波による方法、エチレンオキシドガス(EOG)滅菌等のガス滅菌、過酸化水素低温プラズマ滅菌、化学滅菌剤等化学作用による方法、濾過滅菌等分離除去による方法が挙げられる。本発明の分散組成物を調製する際に行われる滅菌工程としては、乾熱滅菌、蒸気滅菌などの加熱滅菌、及び濾過滅菌が好ましい。
<化粧料>
本発明の化粧料は、難溶性アミノ酸と、液状脂肪酸と、非イオン性界面活性剤と水性媒体とを含む分散組成物を含有する。
これにより、難溶性アミノ酸が化粧料に安定配合でき、且つ、難溶性アミノ酸の皮膚への浸透性を向上させることができる。
分散組成物の詳細については、前述した事項をそのまま適用する。
化粧料は、分散組成物の項に記載された成分以外にも、化粧品等の分野において通常用いられる添加成分(以下、「他の添加成分」ともいう。)を、その形態に応じて適宜含有させてもよい。
他の添加成分としては、例えば、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料、着色剤、賦形剤、粘度調整剤、ラジカル捕捉剤等、通常その用途で使用される他の添加物を併用することができる。
また、その機能に基づいて各種成分を配合することができる。例えば、エモリエント剤、トリートメント剤、潤滑剤、保湿剤、育毛剤、養毛剤、発毛剤、抗白髪剤、アンチエイジング剤、香料、色素剤、制汗剤、冷感剤、清涼剤、温感剤等を挙げることができる。
pH調整剤としては、水酸化ナトリウム等の塩基、塩酸等の酸、リン酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液等の緩衝液を用いることができる。
酸化防止剤としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、クエン酸モノグリセリド等が挙げられる。
防腐剤としては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、イソプロピルパラベン、フェノキシエタノール、ペンチレングリコール、ジプロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、3−ヨード−2−プロピニルN−ブチルカルバメート等が挙げられる。
本発明の化粧料は、顔用化粧料、頭皮用化粧料、育毛用化粧料として用いることができる。
化粧料の形態には特に制限はなく、化粧水(ローション)、美容液(エッセンス)、クリーム、乳液、パウダーファンデーション(固形化粧料)等の化粧料を例示することができる。
本発明の分散組成物を含有する本発明の化粧料の形態は、特に制限されないが、本発明の分散組成物は透明性が高いことから、透明性を要求される化粧水(ローション)、美容液(エッセンス)等に適用することで、その効果がより顕著に発揮できる。
本発明の化粧料は、公知の方法に従い製造することが可能である。例えば、本発明の分散組成物を、化粧料の全質量に対する、難溶性アミノ酸の含有濃度が0.00001質量%〜10質量%等になるように精製水等を用いて希釈すること等で得ることができる。
以下に実施例で本発明を更に具体的に説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。なお、以下の記載で、「部」或いは「%」と表示してあるものは、特に断らない限り質量基準である。
[実施例1〜7、比較例1〜4]
<分散組成物の調製>
(アミノ酸含有液の調製)
下記の成分を、70℃で1時間撹拌、溶解して、L−シスチン、及びイソステアリン酸を含有するアルカリ性のアミノ酸含有液を得た。
L−シスチン〔難溶性アミノ酸〕 1.00g
イソステアリン酸〔液状脂肪酸〕 2.37g
1mol/L NaOH〔アルカリ水溶液〕 8.33g
純水 8.33g
(中和)
上記で得たアルカリ性のアミノ酸含有液を撹拌しながら、1mol/L HCl 8.33g〔酸性水溶液〕を添加し、アミノ酸含有液を中和した。中和されたアミノ酸含有液を、以下、L−シスチン含有液とする。
(界面活性剤水溶液の調製)
下記の成分を、70℃で1時間撹拌し、溶解して、界面活性剤水溶液を得た。
イソステアリン酸デカグリセリンエステル〔非イオン性界面活性剤〕 2.00g
グリセリン 56.40g
純水 13.24g
L−シスチン含有液を撹拌しながら、界面活性剤水溶液を添加して、十分混合するまで撹拌を継続した。
さらに、ホモジナイザー(機種名:HP93、(株)エスエムテー製)を用いて、10,000rpmで1分間撹拌して、予備分散を行い、予備分散物を得た。
続いて、得られた予備分散物を、分散装置:スターバーストミニHJP−25001(商品名、(株)スギノマシン製)を用いて、200MPaの圧力で高圧分散を行い、実施例1の分散組成物(D−01)を得た。
また、組成を下記表2及び表3に記載のように変更した以外は、実施例1と同様にして分散組成物(D−02〜D−11)を得た。分散組成物(D−02〜D−07)は、実施例2〜実施例7の分散組成物であり、分散組成物(D−08〜D−11)は、比較例1〜比較例4の分散組成物である。
表2及び表3の組成における「−」は未配合を示す。
表2及び表3中で用いた成分の詳細は以下の通りである。
L−シスチン、及び、チロシン(和光純薬工業株式会社製の試薬)
イソステアリン酸(高級アルコール工業株式会社製、イソステアリン酸EX)
オレイン酸(花王株式会社製、ルナックO−A:商品名)
ラウリン酸(花王株式会社製、ルナックL−98:商品名)
スクワラン(日光ケミカルズ株式会社製、NIKKOL精製オリーブスクワラン:商品名)
イソステアリン酸デカグリセリンエステル(日光ケミカルズ株式会社製、NIKKOL Decaglyn 1−ISV:商品名)
ポリオキシエチレン60硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ株式会社製、NIKKOL HCO−60:商品名)
ココイルグルタミン酸Na(味の素株式会社製、アミソフトCS−11:商品名)
ラウリルカルバミン酸イヌリン(DKSHジャパン株式会社製、イヌテックSP1:商品名)
<分散組成物の評価>
得られた分散組成物(D−01〜D−08)0.1mlを、9.9mlの純水に添加して、スターラーを用いて、10分間撹拌を行って、分散組成物の希釈液を得た。
(平均粒子径測定)
得られた分散組成物の希釈液を用いて、分散粒子の平均粒子径を、動的光散乱粒径測定装置FPAR−1000(商品名、大塚電子株式会社製)を使用して測定した。
(濁度測定)
分散組成物の希釈液の濁度測定を、分光光度計U−3310(商品名、株式会社日立ハイテクノロジー製)を使用して測定した。
光路長10mmのセルを用いて、波長650nmにおける吸光度を濁度とした。
(熱安定性評価)
分散組成物(D−01〜D−08)を、80℃で30分間加熱を行い、その後、上記と同じ条件で平均粒子径の測定を行った。分散組成物の加熱前後での平均粒子径の変化により、熱安定性評価を行った。
熱安定性評価の判断基準は以下のとおりである。下記判断基準において、A〜Cは、分散組成物が熱安定性を示すと判断される。
A:加熱後の平均粒子径/加熱前の平均粒子径の比≦1.5
B:1.5<加熱後の平均粒子径/加熱前の平均粒子径の比≦3.0
C:3.0<加熱後の平均粒子径/加熱前の平均粒子径の比
D:加熱により分散状態が壊れた
結果を表2及び表3に示す。表2及び表3の評価結果における「−」は未実施を示す。
表2及び表3に示す結果から明らかなように、実施例1〜実施例7である分散組成物(D−01〜D−07)に含まれる分散粒子の平均粒子径は、いずれも100nm以下の微細粒子であり、分散組成物の濁度より、透明性に優れることが明らかになった。
そのため、これらの分散組成物を用いて、化粧料を調製すれば、L−シスチン、及び、チロシンを化粧料中に安定配合すること期待される。また、L−シスチン、及び、チロシンの皮膚への浸透性も向上させることが期待される。
[実施例8:化粧水1]
(1)1,3−ブタンジオール 60g
(2)グリセリン 40g
(3)オレイルアルコール 1g
(4)ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 5g
(5)ポリオキシエチレン(15)ラウリルアルコールエーテル 5g
(6)エタノール 100g
(7)メチルパラベン 2g
(8)L−アスコルビン酸Na 10g
(9)分散組成物D−01 10g
(10)精製水 767g
合計 1000g
上記(1)を(10)に添加・溶解させて水相を得た。次に、(6)に、(2)〜(5)、(7)〜(8)を溶解し、先の水相と撹拌混合した。更に、(9)を加えて撹拌混合を行い、化粧水を得た。得られた化粧水は、透明性に優れ、50℃で1ヶ月間静置保管しても濁りの発生は認められなかった。
これらのことより本実施例の分散組成物は、化粧料に配合した場合でも、非常に優れた透明性、及び、分散安定性を示すことが分かった。
<アスタキサンチン含有乳化組成物の調製>
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物Aを得た。
・ショ糖ステアリン酸エステル(HLB=16) 33.0g
・モノオレイン酸デカグリセリル(HLB=12) 67.0g
・グリセリン 450.0g
・純水 300.0g
下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物Aを得た。
・オキアミ抽出物 15.0g
・ミックストコフェロール(理研ビタミン製、理研Eオイル800) 32.0g
・中鎖脂肪酸グリセライド(花王製、ココナードMT) 93.0g
・レシチン(理研ビタミン製、レシオンP、大豆由来) 10.0g
上記で得られた水相組成物Aを70℃に保ったままホモジナイザー(機種名:HP93、(株)エスエムテー製)で撹拌し(10000rpm)、水相組成物Aへ油相組成物Aを添加して予備乳化物を得た。
続いて、得られた予備乳化物を約40℃まで冷却し、アルティマイザーHJP−25005((株)スギノマシン製)を用いて、200MPaの圧力で高圧乳化を行った。その後、平均孔径1μmのミクロフィルターでろ過して、アスタキサンチン含有乳化組成物(アスタキサンチン含有率:0.3質量%)を調製した。
得られたアスタキサンチン含有乳化組成物をミリQ水にて1質量%に希釈し、粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株))を用いて、分散粒子の粒径を測定したところ、58nmであった。
上記オキアミ抽出物を製品名:Astax−ST (株)マリン大王製や、製品名:ASTOTS−S 武田紙器(株)製(ヘマトコッカス藻抽出物)に替えても同等の乳化組成物を得ることが出来る。
<リコピン含有乳化組成物の調製>
〔油相組成物B〕
・トマトオレオレジン 1.14g
(サンブライト製、Lyc−O−Mato 15%(リコピン15質量%含有))
・レシチン(理研ビタミン製、レシオンP、大豆由来) 1.0g
・中鎖脂肪酸グリセライド(花王製、ココナードMT) 12.8g
〔水相組成物B〕
・オレイン酸デカグリセリル−10 8.0g
(HLB=12.0、日光ケミカルズ製、Decaglyn 1−OV)
・ショ糖ステアリン酸エステル 2.0g
(三菱化学フーズ製、リョートーシュガーエステルS−1670)
・グリセリン 45.0g
・精製水 100gまでの残量
水相組成物Bに用いる各成分を、上記の組成にしたがって容器に秤量し、70℃の恒温槽にて撹拌しながら加熱混合し、よく混合されたことを確認し、70℃で保持し、水相組成物Bを得た。
また、油相組成物Bに用いる各成分を、上記の組成にしたがって容器に秤量し、150℃のホットプレート上にて撹拌しながら5分間加熱混合し、よく混合されたことを確認し、油相組成物Bを得た。
得られた水相組成物Bを油相組成物Bに加えて撹拌混合し、超音波ホモジナイザーを用いて分散させて、粗分散液を得た。
その後、得られた粗分散物を更に超高圧乳化装置(アルティマイザー、(株)スギノマシン製)を用い、200MPaの高圧乳化を行い、リコピン含有の組成物(リコピン含有率:0.17質量%)を調製した。
得られたリコピン含有乳化組成物をミリQ水にて1質量%希釈し、粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株))を用いて、分散粒子の粒径を測定したところ、52nmであった。
上記の方法で調製されたアスタキサンチン含有乳化組成物、リコピン乳化組成物を適宜用いて、以下のように化粧料を調製した。
[実施例9:化粧水2]
下記組成を有する化粧水を、常法により調製した(全量100質量%)。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
分散組成物D−01 1.0
アルブチン 2.0
グリチルレチン酸ジカリウム 1.0
ジプロピレングリコール 4.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド 1.0
1,3−ブチレングリコール 4.0
ポリエチレングリコール 1.0
エタノール 2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
フェノキシエタノール 0.3
グリセリンモノ−2−エチルヘキシルエーテル 0.2
オリザノール 0.01
ポリオキシエチレンフィトステロール
(NIKKOL BPS−20:日光ケミカルズ(株)製) 0.03
N−アセチル−L−ヒドロキシプロリン 1.0
水溶性コラーゲン 1.0
加水分解コラーゲン 1.0
海藻エキス(1) 1.0
アスタキサンチン含有乳化組成物(オキアミ抽出物) 0.2
[既述の方法で調製した組成物]
リコピン含有乳化組成物[既述の方法で調製した組成物] 0.1
リン酸−L−アスコルビルマグネシウム 1.0
ヒアルロン酸ナトリウム 0.2
クエン酸 1.0
クエン酸ナトリウム 適量
精製水 残量
[実施例10:美容液]
下記組成を有する美容液を、常法により調製した(全量100質量%)。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
分散組成物D−05 1.0
リン酸−L−アスコルビルマグネシウム 2.0
グリチルレチン酸ジカリウム 1.0
ジプロピレングリコール 4.0
グリセリン 5.0
ジグリセリン 2.0
1,2−ペンタンジオール 2.0
フェノキシエタノール 0.5
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
アルカリネゲス レータスB−16ポリマー 0.05
オリザノール 0.01
ポリオキシエチレンフィトステロール
(NIKKOL BPS−20:日光ケミカルズ(株)製) 0.03
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
ツボクサエキス 0.01
レシチン 0.05
クエン酸 0.7
クエン酸ナトリウム 適量
N−アセチル−L−ヒドロキシプロリン 1.0
水溶性コラーゲン 1.0
加水分解コラーゲン 1.0
酵母エキス(1) 1.0
アスタキサンチン含有乳化組成物(オキアミ抽出物)
[既述の方法で調製した組成物] 0.2
リコピン含有乳化組成物[既述の方法で調製した組成物] 0.2
精製水 残量
[実施例11:クリーム]
下記組成を有するクリームを、常法により調製した(全量100質量%)。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
分散組成物D−01 1.0
アルブチン 2.0
グリチルレチン酸ジカリウム 1.0
リン酸−L−アスコルビルマグネシウム 0.1
1,2−ペンタンジオール 3.0
ジプロピレングリコール 7.0
濃グリセリン 5.0
ポリエチレングリコール6000[分子量:6000] 1.0
ヒアルロン酸ナトリウム 0.5
トリメチルグリシン 0.5
1,3−ブチレングリコール 3.0
キサンタンガム 0.5
アクリル酸/メタクリル酸アルキル共重合体 0.7
スクワラン 0.5
シア脂 1.0
サラシミツロウ 1.0
ベヘニルアルコール 1.0
モノステアリン酸グリセリル 2.0
イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 1.0
トコフェロール 0.5
アスタキサンチン 0.2
水溶性コラーゲン 1.0
加水分解コラーゲン溶液(魚由来) 1.0
N−アセチル−L−ヒドロキシプロリン 1.0
オリザノール 0.01
ポリオキシエチレンフィトステロール
(NIKKOL BPS−20:日光ケミカルズ(株)製) 0.03
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
ツボクサエキス 0.01
レシチン 0.1
ショ糖脂肪酸エステル 0.1
モノオレイン酸ポリグリセリル 0.1
クエン酸 0.7
クエン酸ナトリウム 適量
フェノキシエタノール 0.3
精製水 残量
[実施例12:サンスクリーン剤]
下記組成を有するサンスクリーン剤を常法により調製した(全量100質量%)。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
分散組成物D−01 1.0
シクロペンタシロキサン 20.0
ジメチコン 10.0
酸化チタン 5.0
t−ブチルメトキシベンゾイルメタン 1.0
HXMT−100ZA(テイカ社、平均一次粒径15nm) 6.0
水酸化アルミニウム 1.0
イソステアリン酸 0.5
セスキオレイン酸ソルビタン 1.0
グリチルレチン酸ジカリウム 0.5
リン酸−L−アスコルビルマグネシウム 0.1
オキアミ抽出物 0.5
水溶性コラーゲン 1.0
クエン酸 0.7
クエン酸ナトリウム 適量
トコフェロール 0.5
オリザノール 0.01
ポリオキシエチレンフィトステロール
(NIKKOL BPS−20:日光ケミカルズ(株)製) 0.03
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
ツボクサエキス 0.01
レシチン 0.1
香料 微量
パラオキシ安息香酸メチル 0.15
精製水 残量
[実施例13:乳液]
下記組成を有する乳液を、油相・水相それぞれを70℃に加熱し、乳化しながら撹拌することにより調製した(全量100質量%)。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
≪油相成分≫
分散組成物D−01 1.0
ヘマトコッカス藻抽出物 0.2
アスタキサンチン含有乳化組成物(オキアミ抽出物)
[既述の方法で調製した組成物] 0.4
スクワラン 8.0
ホホバ油 7.0
セチルアルコール 1.5
≪水相成分≫
グリセリンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレンセチルエーテル 3.0
ポリオキシエチレンソオルビタンモノオレート 2.0
1,3−ブチレングリコール 1.0
グリセリン 2.0
ステアリン酸スクロース 0.1
オレイン酸ポリグリセリル−10 0.1
ステアリン酸ポリグリセリル−2 0.1
フェノキシエタノール 0.2
コラーゲン 1.0
オリザノール 0.01
ポリオキシエチレンフィトステロール
(NIKKOL BPS−20:日光ケミカルズ(株)製) 0.03
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
ツボクサエキス 0.01
レシチン 0.05
アルブチン 0.5
グリチルレチン酸ジカリウム 0.5
クエン酸 1.0
クエン酸ナトリウム 適量
香料 微量
精製水 残量
[実施例14:ジェリー様美容液]
下記組成を有するジェリー様美容液を常法により調製した(全量100質量%)。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
分散組成物D−03 1.0
ヘマトコッカス藻抽出物 0.1
アスタキサンチン含有乳化組成物(オキアミ抽出物)
[既述の方法で調製した組成物] 0.2
セラミドIII、VI混合物 1.0
加水分解コラーゲン 1.0
アセチルヒドロキシプロリン 1.0
エチルヘキシルグリセリン 0.1
オレイン酸 0.5
1,3−ブチレングリコール 1.0
グリセリン 2.0
スクロース 0.1
オレイン酸ポリグリセリル−10 0.1
ステアリン酸ポリグリセリル−2 0.1
フェノキシエタノール 0.2
コラーゲン 1.0
オリザノール 0.01
ポリオキシエチレンフィトステロール
(NIKKOL BPS−20:日光ケミカルズ(株)製) 0.03
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
ツボクサエキス 0.01
レシチン 0.1
クエン酸 1.0
クエン酸ナトリウム 適量
(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー 0.3
ダマスクバラ花油 微量
香料 微量
精製水 残量
[実施例15:湿式ファンデーション]
下記組成のスラリーを作製し、所定の容器に充填し、乾燥することで、固形粉末化粧料(湿式ファンデーション)を作製した(全量100質量%)。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
分散組成物D−01 0.1
タルク(OTS−2 TALK JA−46R:大東化成工業(株)製 18
酸化チタン(OTS−2 TiO2 CR−5:大東化成社工業(株)製) 9.0
酸化鉄黄色(OTS−2 YELLOW LLXLO:大東化成工業(株)製)2.3
酸化鉄赤(OTS−2 RED R−516L:大東化成工業(株)製) 0.15
酸化鉄黒(OTS−2 BLACK BL−100:大東化成工業(株)製) 0.3
パール顔料(金)(ロナフレアバランス ゴールド:メルク社製) 13
パール顔料(赤)(トランスプリズマーレッド:メルク社製) 7.0
複合粉体顔料(HNB RED7:大東化成工業(株)製) 1.0
ジメチコン・トリメチルシロキシシリケート(DC593:
東レ・ダウコーニング(株)製) 3.0
ジメチコン(SH200C−20cs:東レ・ダウコーニング(株)製) 7.0
フェノキシエタノール 0.5
セリサイト(OTS−2 SERICITE FSE:大東化成工業(株)製) 残量
[実施例16:リキッドファンデーション]
下記組成を有するリキッドファンデーション(W/O乳化物)を、常法により調製した(全量100質量%)。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
分散組成物D−05 1.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.2
特定赤色複合顔料*1 0.5
体質顔料*2 15.0
色材顔料*3 2.0
パール顔料*4 3.0
シクロメチコン 25.0
ジメチコンポリオール 5.0
ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 3.0
PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 1.2
スクワラン 0.1
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.0
ジステアルジモニウムヘクトライト 0.8
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 2.5
ヘマトコッカスプルビアリス油 0.1
トコフェロール 0.1
ダマスクバラ花油 微量
香料 適量
フェノキシエタノール 0.3
グリセリン 10.0
ジプロピレングリコール 4.0
1,3−ブチレングリコール 3.0
水溶性コラーゲン 0.1
ローヤルゼリーエキス 0.1
オリザノール 0.01
ポリオキシエチレンフィトステロール
(NIKKOL BPS−20:日光ケミカルズ(株)製) 0.03
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
ツボクサエキス 0.01
レシチン 0.1
塩化Ca 1.0
クエン酸 1.0
クエン酸ナトリウム 適量
イオン交換水 残量
上記顔料*1〜*4は下記ものを使用した。
*1 HNB RED7(大東化成工業(株)製)
*2 OTS−2 SERICITE PSEと OTS−2 TALK JA−46R(いずれも大東化成工業(株)製)を7:3の割合で混合したもの
*3 OTS−2 TiO2 CR−50とOTS−2 YELLOW LLXLOとOTS−2 RED R−516L とOTS−2 BLACK BL−100 (いずれも大東化成工業(株)製)を78:19:1:2の割合で混合したもの
*4 ロナフレアバランスゴールドとトランスプリズマ−レッド(いずれもMERCK社製)を7:3の割合で混合したもの
[実施例17:洗顔料]
下記組成を有する洗顔料を、常法により調製した(全量100質量%)。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
分散組成物D−05 1.0
ミリスチン酸K 2.0
パルミチン酸K 0.5
ステアリン酸K 0.5
(ラウラミド/ミリスタミド)DEA 1.0
ココイルグリシンNa 10.0
ラウロアンホNa 13.0
PEG−32 3.0
ブチレングリコール 15.0
グリセリン 10.0
ソルビトール 5.0
水酸化カリウム 適量
ステアリン酸グリセリル 1.5
ヘマトコッカスプルビアリス油 0.05
アスタキサンチン含有乳化組成物(オキアミ抽出物) 0.05
[既述の方法で調製した組成物]
リコピン含有乳化組成物[既述の方法で調製した組成物] 0.1
水溶性コラーゲン 1.0
トコフェロール 0.5
クエン酸 1.0
クエン酸ナトリウム 適量
シア脂 1.0
ポリクオタニウム−7 0.5
ポリクオタニウム−39 0.5
ラウロイルグルタミン酸ナトリウム 1.0
オリザノール 0.01
ポリオキシエチレンフィトステロール
(NIKKOL BPS−20:日光ケミカルズ(株)製) 0.03
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
ツボクサエキス 0.01
フェノキシエタノール 0.5
ダマスクバラ花油 適量
香料 適量

Claims (9)

  1. 難溶性アミノ酸と、室温で液状の脂肪酸と、非イオン性界面活性剤と、水性媒体とを含有し、
    非イオン性界面活性剤が、ポリグリセリン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油から選ばれる少なくとも1種を含む分散組成物。
  2. 難溶性アミノ酸が、シスチン、及びチロシンから選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の分散組成物。
  3. 室温で液状の脂肪酸が、イソステアリン酸、及びオレイン酸から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は請求項2に記載の分散組成物。
  4. さらに、脂肪族基を含む置換基を有する多糖類を含む、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の分散組成物。
  5. 脂肪族基を含む置換基を有する多糖類が、ラウリルカルバミン酸イヌリンである、請求項に記載の分散組成物。
  6. さらに、室温で液状の脂肪酸とは異なる油剤を含む、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の分散組成物。
  7. 室温で液状の脂肪酸とは異なる油剤の無機性値/有機性値の比が、0.3以下である請求項に記載の分散組成物。
  8. 室温で液状の脂肪酸と、室温で液状の脂肪酸とは異なる油剤との総含有量の、難溶性アミノ酸の総含有量に対する比率が、質量比で5以下である、請求項又は請求項に記載の分散組成物。
  9. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の分散組成物を含有する化粧料。
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