JP6138312B1 - レジスト組成物 - Google Patents

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【課題】無電解めっきの際には優れためっき液耐性を有し、剥離の際にはレジスト剥離液に対して優れた剥離性を有するとともに、乾燥させて得られるレジスト膜に十分な強度を付与できるレジスト組成物を提供すること。【解決手段】アクリル樹脂及びスチレン系樹脂を含むベース樹脂を含有し、アクリル樹脂及びスチレン系樹脂中のアクリル樹脂の含有率が50質量%以上85質量%以下であり、アクリル樹脂の酸価が50mgKOH/g以上140mgKOH/g以下であり、スチレン系樹脂の重量平均分子量が3000以上50000以下である、レジスト組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト組成物に係り、特にプリント配線板に無電解めっきによって金めっき層を形成する際に使用するレジスト組成物に関する。
プリント配線板には、回路の保護及び接触抵抗の低減等を目的として、金めっき層が形成されることがある。金めっき層の形成法としては、電解めっき法又は無電解めっき法が知られているが、プリント配線板の小型化及び高度化に伴い、金めっき層の形成方法は、電解めっき法から無電解めっき法へと急速に移行している。
無電解めっき法においては、プリント配線板上において金めっき層の形成を望まない領域を被覆するためにレジスト組成物が用いられる。レジスト組成物には、無電解めっきが行われている間は、金めっき層を形成するためのめっき液が接触してもプリント配線板から剥離しにくいこと、すなわち、優れためっき液耐性が要求される一方、無電解めっきによりプリント配線板上に金めっき層が形成された後は、塩基性のレジスト剥離液によって容易に剥離できることが要求される。
このようなレジスト組成物として、例えば下記特許文献1に記載のレジスト組成物が知られている。下記特許文献1には、(メタ)アクリル酸等の重合体又は(メタ)アクリル酸とスチレンとの共重合体からなるバインダーポリマーを含有するレジスト組成物が開示されている。
特開2011−221084号公報
しかし、上記特許文献1に記載のレジスト組成物は以下に示す課題を有していた。
すなわち、無電解めっきにおいては、無電解めっき液のpHの管理範囲は5.8〜6.1とされている。しかし、実際には、無電解めっき液のpHは管理範囲から外れて7.0(中性)に近づくこと、具体的には6.5以上となることがある。この場合、上記特許文献1に記載のレジスト組成物は、プリント配線板に被着した状態で無電解めっき液に接触すると、プリント配線板から剥離しやすくなる場合があった。すなわち、上記特許文献1に記載のレジスト組成物は、無電解めっきの際のめっき液耐性の点で改善の余地を有していた。ここで、無電解めっき液のpHが無電解めっき液の管理範囲を外れて6.5以上になってもレジスト組成物をプリント配線板から剥離しにくくするためには、バインダーポリマーの酸価を小さくすることが考えられる。しかし、この場合、塩基性のレジスト剥離液を用いてレジスト組成物を剥離させる際にその剥離が困難になってしまう。さらに、上記特許文献1に記載のレジスト組成物は、十分な強度を有しない場合があり、乾燥させて得られるレジスト膜の形態を保持することができなかったり、レジスト組成物の調製が困難となったりする場合があった。
このため、無電解めっきの際には優れためっき液耐性を有し、剥離の際にはレジスト剥離液に対して優れた剥離性を有するとともに、乾燥させて得られるレジスト膜に十分な強度を付与できるレジスト組成物が求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、無電解めっきの際には優れためっき液耐性を有し、剥離の際にはレジスト剥離液に対して優れた剥離性を有するとともに、乾燥させて得られるレジスト膜に十分な強度を付与できるレジスト組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するため検討を重ねた。その結果、本発明者らは、アクリル樹脂及びスチレン系樹脂中のアクリル樹脂の含有率を特定の範囲とし、アクリル樹脂の酸価及びスチレン系樹脂の重量平均分子量をそれぞれ特定の範囲とすることで、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち本発明は、アクリル樹脂及びスチレン系樹脂と、無機フィラーとを含むベース樹脂を含有し、前記アクリル樹脂及び前記スチレン系樹脂中の前記アクリル樹脂の含有率が50質量%以上85質量%以下であり、前記アクリル樹脂の酸価が50mgKOH/g以上140mgKOH/g以下であり、前記スチレン系樹脂の重量平均分子量が3000以上50000以下であり、前記スチレン系樹脂がスチレンの単独重合体又はスチレンアクリル樹脂である、レジスト組成物である。
本発明のレジスト組成物によれば、無電解めっきの際には優れためっき液耐性を有し、剥離の際にレジスト剥離液に対して優れた剥離性を有するとともに、当該レジスト組成物を乾燥させて得られるレジスト膜に十分な強度を付与することが可能となる。
なお、本発明者らは、本発明のレジスト組成物によって上記の効果が得られる理由については以下のように推察している。
すなわち、特定範囲の酸価を有するアクリル樹脂及び特定範囲の重量平均分子量を有するスチレン系樹脂がバランスよく配合されたことによって上記効果が得られるものと考えられる。
上記レジスト組成物においては、前記スチレン系樹脂がスチレンの単独重合体又はスチレンアクリル樹脂である。
スチレン系樹脂がスチレンの単独重合体である場合、スチレン系樹脂がスチレンの単独重合体以外のスチレン系樹脂である場合と比べて、レジスト組成物を乾燥させて得られるレジスト膜をレジスト剥離液によって剥離する際に、レジスト組成物がレジスト剥離液に十分に溶解するため、レジスト剥離液中にレジスト組成物の不溶解物が残りにくい。そのため、残渣を除去する装置がなくともレジスト剥離液を循環させて使用できる。
さらに、上記レジスト組成物は無機フィラーをさらに含む。
この場合、レジスト組成物が無機フィラーを含まない場合に比べて、レジスト組成物の粘度を、レジスト組成物がプリント配線板に対して塗布しやすく且つ良好な密着性を有する範囲(一般的には10〜300dPa・s、以下、「適正範囲」と呼ぶ)内に調整することが可能となる。
上記レジスト組成物においては、無機フィラーが板状フィラーを含むことが好ましい。
この場合、レジスト組成物をプリント配線板に塗布し乾燥させることによってレジスト膜を形成した後、レジスト膜内において板状フィラーが積み重なった状態となる。このため、無電解めっきの際にめっき液がレジスト膜を通過してプリント配線板上の領域まで到達することを十分に抑制することができる。
なお、本発明におけるスチレン系樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量を言う。
本発明によれば、無電解めっきの際には優れためっき液耐性を有し、剥離の際にはレジスト剥離液に対して優れた剥離性を有するとともに、乾燥させて得られるレジスト膜に十分な強度を付与できるレジスト組成物が提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明は、アクリル樹脂及びスチレン系樹脂を含むベース樹脂を含有するレジスト組成物である。このレジスト組成物においては、アクリル樹脂及びスチレン系樹脂中のアクリル樹脂の含有率が50質量%以上85質量%以下であり、アクリル樹脂の酸価が50mgKOH/g以上140mgKOH/g以下であり、スチレン系樹脂の重量平均分子量が3000以上50000以下である。
上記レジスト組成物によれば、無電解めっきの際には優れためっき液耐性を有し、剥離の際にはレジスト剥離液に対して優れた剥離性を有するとともに、当該レジスト組成物を乾燥させて得られるレジスト膜に十分な強度を付与することが可能となる。
以下、ベース樹脂について詳細に説明する。
<ベース樹脂>
上述したようにベース樹脂は、アクリル樹脂及びスチレン系樹脂を含む。
(アクリル樹脂)
アクリル樹脂は、アクリルモノマーの重合体であり、アクリルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。
アクリル樹脂の酸価は50mgKOH/g以上140mgKOH/g以下である。アクリル樹脂の酸価が50mgKOH/g以上である場合、レジスト組成物は、酸価が50mgKOH/g未満である場合と比べて、剥離の際にレジスト剥離液に対してより優れた剥離性を有することが可能となる。アクリル樹脂の酸価は70mgKOH/g以上であることが好ましい。この場合、アクリル樹脂の酸価が70mgKOH/g未満である場合と比べて、より優れためっき液耐性が得られる。一方、アクリル樹脂の酸価が140mgKOH/g以下である場合、レジスト組成物は、アクリル樹脂の酸価が140mgKOH/gを超える場合と比べて、無電解めっきの際により優れためっき液耐性を有することが可能となる。アクリル樹脂の酸価は120mgKOH/g以下であることが好ましい。この場合、アクリル樹脂の酸価が120mgKOH/gより大きい場合と比べて、レジスト組成物は、剥離の際にレジスト剥離液に対してより優れた剥離性を有することが可能となる。
(スチレン系樹脂)
スチレン系樹脂は、スチレン単位を含む重合体であり、スチレンの単独重合体でもスチレンと他のモノマーとの共重合体でもよい。他のモノマーとしては、例えば(メタ)アクリレート、アクリロニトリル及びブタジエンなどが挙げられる。スチレンと他のモノマーとの共重合体としては、例えばスチレンアクリル樹脂(AS樹脂)及びアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。スチレン系樹脂としては、スチレンの単独重合体が好ましい。この場合、スチレン系樹脂がスチレンの単独重合体以外のスチレン系樹脂である場合と比べて、レジスト組成物をレジスト剥離液によって剥離する際に、レジスト組成物がレジスト剥離液に十分に溶解するため、レジスト剥離液中にレジスト組成物の不溶解物が残りにくい。そのため、残渣を除去する装置がなくともレジスト剥離液を循環させて使用できる。
スチレン系樹脂の重量平均分子量は3000以上50000以下である。この場合、レジスト組成物は、スチレン系樹脂の重量平均分子量が3000未満である場合と比べて、レジスト組成物を乾燥させて得られるレジスト膜に十分な強度を付与することができる。また、レジスト組成物は、スチレン系樹脂の重量平均分子量が50000より大きい場合に比べて、スチレン系樹脂とアクリル樹脂との相溶性をより向上させることができ、レジスト組成物を調製しやすくなる。スチレン系樹脂の重量平均分子量は3000〜20000であることが好ましく、5000〜15000であることがより好ましい。この場合、レジスト組成物は、レジスト膜により十分な強度を付与することが可能となり、アクリル樹脂との相溶性により優れる。
アクリル樹脂及びスチレン系樹脂中のアクリル樹脂の含有率は50質量%以上85質量%以下である。この場合、レジスト組成物は、アクリル樹脂及びスチレン系樹脂中のアクリル樹脂の含有率が50質量%未満である場合と比べて、剥離の際にレジスト剥離液に対して優れた剥離性を有することが可能となる。また、アクリル樹脂及びスチレン系樹脂中のアクリル樹脂の含有率が50質量%以上85質量%以下であると、レジスト組成物は、アクリル樹脂及びスチレン系樹脂中のアクリル樹脂の含有率が85質量%より大きい場合と比べて、無電解めっきの際により優れためっき液耐性を有することが可能となる。すなわち、レジスト組成物は、無電解めっきの際に、プリント配線板から剥離しにくくなる。
アクリル樹脂及びスチレン系樹脂中のアクリル樹脂の含有率は60質量%以上であることが好ましい。この場合、アクリル樹脂及びスチレン系樹脂中のアクリル樹脂の含有率が60質量%未満である場合と比べて、レジスト剥離液に対してより優れた剥離性が得られる。
<無機フィラー>
本発明のレジスト組成物は無機フィラーを含んでいても含んでいなくてもよいが、無機フィラーを含むことが好ましい。この場合、レジスト組成物が無機フィラーを含まない場合と比べて、レジスト組成物の粘度を適正範囲内にすることが可能となる。
無機フィラーの形状は特に限定されるものではないが、無機フィラーとしては、板状フィラー及び非板状フィラーなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。中でも、無機フィラーは板状フィラーを含むことが好ましい。この場合、レジスト組成物をプリント配線板に塗布し乾燥させることによってレジスト膜を形成した後、レジスト膜内において板状フィラーが積み重なった状態となる。このため、無電解めっきの際にめっき液がレジスト膜を通過してプリント配線板上の領域まで到達することを十分に抑制することができる。非板状フィラーとしては、例えば球状フィラーが挙げられる。
ここで、板状フィラーを構成する材料としては、例えばタルク、シリカ、及びアルミナなどが挙げられ、非板状フィラーとしてはシリカなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。中でも、板状フィラーはタルクであることが好ましい。この場合、板状フィラーがタルクでない場合と比べて、レジスト組成物のプリント配線板への塗布が容易となる。
ベース樹脂100質量部に対する板状フィラー及び/又は非板状フィラーの配合量は特に制限されるものではないが、10〜150質量部であることが好ましい。この場合、レジスト組成物の粘度を適正範囲内とすることが容易となる。
無機フィラーとして、さらにマグネタイトを配合することが好ましい。マグネタイトを配合することにより、レジスト組成物が着色されるため、レジスト組成物を剥離する際にレジスト組成物が十分に除去されたかどうかを目視にて容易に確認できる。
ベース樹脂100質量部に対するマグネタイトの配合量は特に制限されるものではないが、1質量部以上50質量部以下であることが好ましい。この場合、レジスト組成物の粘度を適正範囲内に調整することが容易となる。特に、ベース樹脂100質量部に対するマグネタイトの配合量が1質量部未満である場合と比べて、レジスト剥離液でレジスト組成物の剥離を行った後、プリント配線板からレジスト組成物が十分に除去されたかどうかを目視にてより容易に確認できる。
上記レジスト組成物は、溶剤、分散剤、消泡剤、レベリング剤及び難燃剤等の添加剤を必要に応じてさらに含んでもよい。
なお、溶剤は、アクリル樹脂及びスチレン系樹脂を溶解し得るものであれば特に制限されるものではないが、このような溶剤としては、例えば、石油ナフサ、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート又は1−(2−メトキシ−2−メチルエトキシ)−2−プロパノールなどの有機溶剤を用いることができる。
本発明のレジスト組成物は、無電解めっき液としてNi/Auめっき液が用いられ、レジスト剥離液として、濃度が2.0〜3.0質量%である水酸化ナトリウム水溶液などの強塩基性の液体が用いられる場合に有用である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜27及び比較例1〜6)
アクリル樹脂、スチレン系樹脂及び無機フィラー(固形分)を、表1〜4に示す配合量(単位は質量部)でジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートからなる有機溶剤中に溶解又は分散させ、固形分の濃度が55質量%であるレジスト組成物を得た。
上記アクリル樹脂、スチレン系樹脂及び無機フィラーとしては具体的には下記のものを用いた。
(1)アクリル樹脂
アクリル樹脂A:星光PMC株式会社製、酸価=105mgKOH/g
アクリル樹脂B:星光PMC株式会社製、酸価=40mgKOH/g
アクリル樹脂C:星光PMC株式会社製、酸価=150mgKOH/g
アクリル樹脂D:星光PMC株式会社製、酸価=50mgKOH/g
アクリル樹脂E:東亞合成株式会社製、酸価=74mgKOH/g
アクリル樹脂F:星光PMC株式会社製、酸価=140mgKOH/g
(2)スチレン系樹脂
スチレン系樹脂A:スチレンの単独重合体、藤倉化成株式会社製、重量平均分子量=8000
スチレン系樹脂B:スチレンの単独重合体、ヤスハラケミカル株式会社製、重量平均分子量=2500
スチレン系樹脂C:スチレンの単独重合体、東洋スチレン株式会社製、重量平均分子量=187000
スチレン系樹脂D:スチレンの単独重合体、藤倉化成株式会社製、重量平均分子量=5000
スチレン系樹脂E:スチレンの単独重合体、藤倉化成株式会社製、重量平均分子量=17000
スチレン系樹脂F:スチレンアクリル樹脂、星光PMC株式会社製、重量平均分子量=10000
(3)無機フィラー
板状フィラーA:タルク、日本タルク社製
板状フィラーB:シリカ、AGCエスアイテック社製
板状フィラーC:アルミナ、キンセイマテック社製
非板状フィラー:シリカ(球状フィラー)、日本アエロジル社製
非板状フィラー:マグネタイト、戸田工業株式会社製
[特性評価]
上記のようにして得られた実施例1〜27及び比較例1〜6のレジスト組成物について、以下のようにして、無電解めっきの際に用いられるめっき液によるめっき液耐性、剥離の際のレジスト剥離液に対する剥離性、レジスト膜強度、レジスト組成物の安定性、粘度及び視認性の評価を行った。
<めっき液耐性>
上記のようにして得られたレジスト組成物を、乾燥後の厚さが約15μmとなるように厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製)に塗布して乾燥させ、ポリイミドフィルム上にレジスト膜を形成してなる構造体を作製し、この構造体を3cm角に切断したものを測定サンプルとした。次に、無電解金めっき液(日本高純度化学株式会社製)に伝導塩調整剤(日本高純度化学株式会社製)を添加し、pHの異なる11種類の無電解金めっき液を用意した。11種類の無電解めっき液は、pH6.5から7.5まで0.1ずつ増加するように用意した。その後、pH調整した11種類の無電解金めっき液を80℃に加熱し、これらのめっき液の各々に対して測定サンプルを5分間浸漬させた後、レジスト膜の剥離の有無を調べた。結果を表1〜4に示す。また、表1〜4においては、レジスト膜の剥離が見られたときのpHを併記した。なお、表1〜4においては、pH6.5においてレジスト膜の剥離が見られなかった実施例又は比較例については合格であるとして「○」と表示し、pH6.5においてレジスト膜の剥離が見られた比較例については不合格であるとして「×」と表示した。また、比較例5のレジスト組成物については、レジスト膜の強度が低く、めっき液耐性の評価ができなかったため、「評価不可」と表記した。また、比較例6のレジスト組成物については、スチレン系樹脂とアクリル樹脂との相溶性が悪く、レジスト組成物の調製が困難であったため、「評価不可」と表記した。
<レジスト剥離液に対する剥離性>
上記のようにして得られたレジスト組成物を、ベースフィルムの両面に銅箔が設けられている両面CCL(新日鉄住金化学社製)からその両面の銅箔を全面エッチングして得られるベースフィルム上に乾燥後の厚さが約15μmとなるように塗布し、乾燥させ、ベースフィルム上にレジスト膜を形成して成る積層体を得た。そして、この積層体を3cm角に切断したものを測定サンプルとし、この測定サンプルについて以下のようにしてレジスト剥離液に対する剥離性の評価を行った。具体的には、レジスト剥離液として、48℃の2.8質量%NaOH水溶液を用意し、このレジスト剥離液中に測定サンプルを180秒間浸漬させ、レジスト膜の剥離の有無を調べた。結果を表1〜4に示す。なお、表1〜4において、レジスト膜が全て剥離した実施例又は比較例については合格として「○」と表記し、レジスト膜の少なくとも一部が剥離しなかった比較例については不合格として「×」と表記した。
また、レジスト剥離液に対する剥離後のレジスト膜の状況についても調べた。結果を表1〜4に示す。表1〜4においては、レジスト膜が剥離した後、レジスト剥離液中に溶解した実施例又は比較例については「溶解」と表記し、レジスト膜の一部がレジスト剥離液中に溶解せずに残存した実施例又は比較例については「残存」と表記した。なお、比較例5のレジスト組成物については、レジスト膜の強度が低く、レジスト剥離液に対する剥離性の評価ができなかったため、「評価不可」と表記した。また、比較例6のレジスト組成物については、スチレン系樹脂とアクリル樹脂との相溶性が悪く、レジスト組成物の調製が困難であったため、「評価不可」と表記した。
<レジスト膜強度>
上記のようにして得られたレジスト組成物を、両面に銅箔が設けられている両面CCL(新日鉄住金化学社製)からその両面の銅箔を全面エッチングして得られるベースフィルム上に乾燥後の厚さが約15μmとなるように塗布し、乾燥させて、ベースフィルム上にレジスト膜を形成して成る積層体を得た。そして、この積層体を180°折り曲げた際のレジスト膜の割れ及び剥離の有無を調べた。結果を表1〜4に示す。なお、表1〜4においては、レジスト膜の割れ及び剥離が見られなかった実施例又は比較例については、合格であるとして「○」と表記し、レジスト膜の割れ及び剥離が見られた比較例については、不合格であるとして「×」と表記した。なお、比較例6のレジスト組成物については、スチレン系樹脂とアクリル樹脂との相溶性が悪く、レジスト組成物として使用できなかったため、「評価不可」と表記した。
<レジスト組成物の安定性>
上記のようにして得られたレジスト組成物について、常温保存で12時間経過後に、配合成分の沈降及び分離の有無を調べた。結果を表1〜4に示す。なお、表1〜4においては、レジスト組成物の沈降及び分離が見られなかった実施例又は比較例については合格であるとして「○」と表示し、沈降又は分離が見られた比較例については、不合格であるとして「×」と表示した。
<粘度>
上記のようにして得られたレジスト組成物について、B型粘度計(ブルックフィールド社製)を用いて粘度を測定した。結果を表1〜4に示す。なお、測定条件は以下の通りとした。また、比較例6のレジスト組成物については、スチレン系樹脂とアクリル樹脂との相溶性が悪く、レジスト組成物の調製が困難であったため、「評価不可」と表記した。

(測定条件)
ロータ :No.6
回転数 :60rpm
測定時間:60秒
測定温度:25℃
<視認性>
上記のようにして得られたレジスト組成物を、乾燥後の厚さが約15μmとなるように、厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製)に塗布して乾燥させ、ポリイミドフィルム上にレジスト膜を形成してなる構造体を作製し、この構造体を測定サンプルとした。そして、この測定サンプルについて、目視でレジスト膜を確認した。結果を表1〜4に示す。なお、表1〜4において、レジスト膜を視認できる実施例又は比較例については「A」と表記し、レジスト膜を視認できない実施例又は比較例については「B」と表記した。また、上記比較例6のレジスト組成物については、スチレン系樹脂とアクリル樹脂との相溶性が悪く、レジスト組成物の調製が困難であったため、「評価不可」と表記した。

Figure 0006138312
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表1〜4に示す結果より、実施例1〜27のレジスト組成物は、無電解めっきの際のめっき液耐性、剥離の際のレジスト剥離液に対する剥離性及びレジスト膜の強度について合格基準に達していた。これに対し、比較例1〜6のレジスト組成物は、無電解めっきの際のめっき液耐性、剥離の際のレジスト剥離液に対する剥離性及びレジスト膜の強度のいずれかについて合格基準に達していなかった。
このことから、本発明のレジスト組成物が、無電解めっきの際には優れためっき液耐性を有し、剥離の際にはレジスト剥離液に対して優れた剥離性を有するとともに、乾燥させて得られるレジスト膜に十分な強度を付与できることが確認された。

Claims (2)

  1. アクリル樹脂及びスチレン系樹脂を含むベース樹脂と、
    無機フィラーとを含有し、
    前記アクリル樹脂及び前記スチレン系樹脂中の前記アクリル樹脂の含有率が50質量%以上85質量%以下であり、
    前記アクリル樹脂の酸価が50mgKOH/g以上140mgKOH/g以下であり、
    前記スチレン系樹脂の重量平均分子量が3000以上50000以下であり、
    前記スチレン系樹脂がスチレンの単独重合体又はスチレンアクリル樹脂である、レジスト組成物。
  2. 前記無機フィラーが板状フィラーを含む請求項に記載のレジスト組成物。
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JP2014209172A (ja) * 2013-03-25 2014-11-06 太陽インキ製造株式会社 感光性樹脂組成物、その硬化被膜およびプリント配線板

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