JP6137908B2 - ブリーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のブリーザ装置に関する。
従来から、V型内燃機関のV字シリンダブロック間にブリーザ装置を一体成型したものがある。このブリーザ装置は内部のブリーザ室を構成する周囲壁の何れかに、クランクケース内と連通するブリーザ室入口孔と、分離されたオイルをオイルパンに戻すオイル排出孔が設けられる。これらのブリーザ室入口孔及びオイル排出孔は、クランクケースからの直接のオイル流入を防止する必要から、オイルが入りにくい形状や位置に設計されることから、これらが設けられる周囲壁の形状が複雑になっていた。そのため、従来技術では、周囲壁の一部を別体に形成することによって対応していた。内燃機関の部品点数削減、小型軽量化の要求、及び組立ラインにおける作業性を考慮すると、ブリーザ室の全ての周囲壁が内燃機関と一体成型されることが望まれていた。
特開平9−209738号公報(図2)
本発明は、ブリーザ室をクランクケースへ完全一体化したブリーザ装置を提供しようとするものである。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、
クランクケース(2)と、該クランクケース(2)に一体的に接続され互いにV字バンクを構成するよう配置された前後のシリンダブロック(3F,3R)と、該前後のシリンダブロック(3F,3R)のそれぞれに複数個設けられ前後に対をなすシリンダ(4)と、該シリンダ(4)にそれぞれ収容されるピストン(12)と、前記クランクケース(2)に支持され前記ピストン(12)の摺動を受けて回転するクランク軸(10)と、を有する内燃機関(1)の、
前記V字バンクの谷部に設けられ前記クランクケース(2)の内部と連通するブリーザ装置(30,50)において、
前記V字をなす複数のシリンダ(4)の下端部を共有して該下端部と一体成形される底壁(32,63)と、前記底壁(32,63)の上方に位置し、前記V字状をなす複数のシリンダブロック(3F,3R)に跨って前記底壁(32,63)と一体成形される天井壁(33,52)と、前記V字をなす複数のシリンダブロック(3F,3R)の間の、クランク軸(10)方向の両端部を閉塞して、前記ブリーザ装置(30,50)のブリーザ室(31,61)を形成すべく、前記底壁(32,63)と前記天井壁(33,52)と一体成形された側壁(34)と、前記側壁(34)のうち、少なくとも何れか一方の側壁(34)に設けられて、クランクケースに連通するブリーザ室入口孔(43)とを有し、記ブリーザ室(31,61)から気体を排出させるホースを接続するブリージングガス排出筒(35,53)、前記天井壁(33,52)に設けられたブリージングガス排出筒取付け孔(36,54)に取付けられ、前記ブリージングガス排出筒取付け孔(36,54)とは別に、前記ブリーザ室(31,61)内に開口するように前記天井壁(33,52)に形成された複数の中子取出し用貫通孔(38,55)を有し、それぞれの中子取出し用貫通孔(38,55)には閉塞栓(39,56)が嵌め込まれて閉塞され、前記中子取出し用貫通孔(38,55)に嵌め込まれた複数の閉塞栓(39,56)は、前記両側壁(34)同士を結ぶ方向の複数の列をなして配置されるとともに、複数の列の閉塞栓(39,56)は、該複数の列を横切る方向で重ならないように互い違いに配置されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のブリーザ装置(50)において、
複数の閉塞栓(39,56)の列が、前記ブリージングガス排出筒(53)を取り付ける取付け孔(54)を挟んでいることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のブリーザ装置(30)において、
前記ブリーザ室入口孔(43)の一部に重なるようにして、ブリーザ装置(30)の内部に入口障壁(46)が立設されることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のブリーザ装置(30)において、
前記側壁(34)のうち、前記ブリーザ室入口孔(43)が設けられる側の反対側の側壁(34)に、ブリーザ装置(30)内に溜まったオイルを排出するオイル排出孔(44)が設けられたことを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のブリーザ装置(30)において、
前記天井壁(33)上面には、ブリーザ装置(30)内方に凹んでクランク軸(10)方向にびる排水溝(23)が形成され、該排水溝(23)は、複数の閉塞栓(39)の列に挟まれていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のブリーザ装置(30)において、
前記天井壁(33)の上面の排水溝(23)はクランク軸(10)方向の一側に向かって漸次深く形成され、その終端の側壁にドレーン孔(24)が設けられたことを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のブリーザ装置(50)において、
前記ブリージングガス排出筒(53)が取付けられる前記ブリージングガス排出筒取付け孔(54)の下方に、ガス出口障壁(66)が形成されたことを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のブリーザ装置(50)において、
前記ブリージングガス排出筒取付け孔(54)の下方、且つ前記ガス出口障壁(66)の上方に、ブリーザ室(61)につらなり周囲に広がる空洞(62)が形成され、該空洞(62)に前記ブリージングガス排出筒(53)の下部延長部(60)が突入するようにして、ブリージングガス排出筒(53)が取付けられることを特徴とするものである。
請求項1の発明において、V型内燃機関(1)のシリンダ(4)間に設けられるブリーザ装置(30,50)の周囲を取り囲む壁をシリンダブロック(3F,3R)と一体形成し、さらに天井壁(33,52)を設け、ブリージングガス排出筒(35,53)を取付けるブリージングガス排出筒取付け孔(36,54)を形成したので、鋳型による成形でブリーザ装置(30,50)を形成する際に、ブリーザ室(31,61)を形成するための中子を上記ブリージングガス排出筒取付け孔(36,54)から取り除くことができ、ブリーザ装置(30,50)の周囲の壁をシリンダブロック(3F,3R)と一体成形が可能である。これにより、ブリーザ容量を確保しながらブリーザ室(31,61)を小型化することが出来る上、内燃機関の部品点数の削減、組立作業性の向上も図ることができる。
また、天井壁(33,52)にはブリージングガス排出筒取付け孔(36,54)に加えて中子取出し用貫通孔(38,54)を設け、これに閉塞栓(39,56)を嵌めることによってブリーザ装置(30,50)として成立させながら、製作時には中子の取り出し孔を増やして取り出しを容易にするので、複雑なブリーザ室(31,61)を鋳型でクランクケース(2)に一体成形を可能にすることができ、また、中子取出し用貫通孔(38,54)は複数の列をなしながら、分散配置されることになり、これにより、多くの中子取出し用貫通孔(38,55)が設けられることによる天井壁(33,52)の剛性、強度の低下を抑制することができる。
請求項2の発明においては、複数の閉塞栓(56)の列で占められない領域を用いてブリージングガス排出筒(53)の取付け孔(54)が配置される
請求項3の発明において、ブリーザ装置(30)内に、ブリーザ室入口孔(43)に臨んで入口障壁(46)を立設することによって、クランクケース(2)から直接オイルが流入することを抑制することができる。
請求項4の発明において、前記ブリーザ室入口孔(43)とは反対側の側壁(34)に、前記オイル排出孔(44)を設けることにより、ブリーザ室入口孔(43)から流入するガスによって阻害されることなく、オイルを良好に排出することができる。
請求項5の発明において、前記天井壁(33)上面の排水溝(23)を介して、ブリーザ装置(30)上面に溜まる水を排出することができる。
請求項6の発明において、天井壁(33)上面に溜まった水を集めて一層良好に排出することができる。
請求項7の発明において、前記ガス出口障壁(66)をブリージングガス排出筒取付け孔(54)の下方に形成したことによって、ブリーザ装置(50)内のラビリンス構造を形成して気液分離性能を向上させることができる。
請求項8の発明において、前記ブリージングガス排出筒取付け孔(54)の下方、且つ前記ガス出口障壁(66)の上方の空洞(62)にブリージングガス排出筒(53)の下部延長部(60)を突入させることによってラビリンス構造を形成して気液分離性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る自動二輪車搭載用DOHC型V型4気筒4サイクル内燃機関の左側面図である。 前記内燃機関の要部拡大断面左側面図である。 前記内燃機関のブリーザ装置の付近を、内燃機関の右側斜め上方から見た図である。 上記内燃機関のブリーザ装置の付近を、内燃機関の上方から見た図である。 図2のV−V断面図である。 図2及び図4のVI−VI断面図である。 本発明の第2実施形態に係るブリーザ装置の上面を、内燃機関の右斜め上方から見た図である。 図7のVIII−VIII断面図である。 図7のIX−IX断面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車搭載用DOHC型V型4気筒4サイクル内燃機関1の左側面図である。矢印Fは車両搭載時の前方を、矢印Rearは後方を指す。この内燃機関1の中央部はクランクケース2が占めている。クランクケース2は上部クランクケース2Aと下部クランクケース2Bとからなっている。上部クランクケース2Aは、一体的に形成された前側シリンダブロック3Fと後側シリンダブロック3Rを備えている。前側シリンダブロック3F及び後側シリンダブロック3Rはそれぞれ2個のシリンダ4を備えている。前側シリンダブロック3Fの中心線と後側シリンダブロック3Rの中心線とは直角をなしている。前記前側シリンダブロック3F及び後側シリンダブロック3Rの上端面には、それぞれシリンダヘッド5が締結され、更にそれぞれのシリンダヘッド5の上端面にはシリンダヘッドカバー6が締結されている。上部クランクケース2Aの下端面には下部クランクケース2Bの上端面が締結され、一体のクランクケース2が形成されている。シリンダヘッド5及びシリンダヘッドカバー6の内部には、それぞれのシリンダ4に対応して、動弁機構7及び点火プラグ8が設けられている。
クランクケース2の内部の前半部はクランク室9となっている。車体の左右方向を指向するクランク軸10は、上下のクランクケース2A,2Bの合わせ面上に、回転軸線が位置する状態で、回転可能に支持されている。クランク軸10には、左右2個のクランクピン11が設けてある。このクランクピン11に、前側2個、後側2個のピストン12がそれぞれコンロッド13を介して連結されている。
クランクケース2の内部の後半部は変速機室14となっており、常時噛合い式歯車変速機15が収納されている。下部クランクケース2Bの下端面にはオイルパン16が締結されている。下部クランクケース2Bの下部にはオイルポンプ17等が設けられており、潤滑用オイルが内燃機関1の各部へ供給される。
図2は前記内燃機関1の要部拡大断面左側面図である。前後のシリンダ4には、それぞれピストン12が摺動自在に嵌装されている。前記上部クランクケース2Aと下部クランクケース2Bとの合わせ面にクランク軸10が回転自在に枢支されている。前記クランクピン11と前記ピストン12とに、コンロッド13の両端が枢着され、ピストン12の上下動に対応して、クランク軸10が回転駆動される。
前後のシリンダヘッド5の下部が互いに接近する側に、それぞれ吸気ポート18が配置され、前後のシリンダヘッド5の前後の外側にはそれぞれ排気ポート19が配置されている。吸気ポート18の上部にはスロットルボディ接続部材20が設けられている。吸気ポート18に吸気弁21、排気ポート19に排気弁22が、それぞれ開閉自在に設けられている。吸気弁21と排気弁22に挟まれた位置に点火プラグ8が設けてある。
前後のシリンダブロック3F,3Rに挟まれるV字バンクの谷部で、且つクランクケース2の上面に位置する部分にブリーザ装置30が設けてある。内部にはブリーザ室31が形成されている。このブリーザ室31の天井壁33を除く周囲壁は前後のシリンダブロック3F,3R及び上部クランクケース2Aの一部と共通に形成されている。
即ち、前記V字をなす複数のシリンダ4の下端部を共有して一体成形される底壁32、前記底壁32の上方において、前記V字状をなす複数のシリンダに跨って一体成形される天井壁33、前記V字をなす複数のシリンダ4の間の、クランク軸10方向の両端部を閉塞して、前記ブリーザ室31を形成する側壁34(図5,図6)が形成されている。
図3は前記内燃機関1のブリーザ装置30の上面を、内燃機関1の右側斜め上方から見た図である。以下の図において、矢印Lは車両搭載時の内燃機関1の左方を、矢印Rは右方を指す。前側シリンダブロック3F及び後側シリンダブロック3Rにはそれぞれ2個のシリンダ4があり、気筒は全部で4気筒である。各シリンダ4に対応して4個の吸気ポート18が設けてある。各吸気ポート18の上部には大きく開いたスロットルボディ接続部材20が設けてある。
ブリーザ装置30の天井壁33の上面には排水溝23が形成されている。排水溝23はクランク軸10方向の一側に向かって漸次深く形成されている。排水溝23の終端にはドレーン孔24が設けてあり、内燃機関1の上面に降り注いだ雨水が排出される。雨水は矢印に沿って流出する。前記排水溝23に隣接して上方に開口するブリーザ装置30のブリージングガス排出筒35が立設されている。ブリージングガス排出筒35は、天井壁に設けられたブリージングガス排出筒取付け孔36に取付けられている。ブリージングガス排出筒35はホース(図示なし)を介してエアクリーナ(図示なし)へ向けて、ブリーザ装置30で分離された未燃焼ガスを送り出すための筒である。送られた未燃焼ガスは空気と共に再度内燃機関1に供給され、燃焼させられる。上記ブリージングガス排出筒35の上部で、上記ホースが接続される。内燃機関1の左側部に、シリンダ4を冷却するための冷却水配管25が設けてある。
ブリーザ装置30の上面に、4個の閉塞栓39が設けてある。これは、鋳造によって上部クランクケース2Aと一体にブリーザ室31を形成する際に、ブリーザ室31の空間を確保するために用いた中子砂を取り出すために、ブリーザ室31の天井壁33に設けられた中子取出し用貫通孔38を塞ぐ閉塞栓39である。中子砂は上記の4個の閉塞栓39で塞がれた中子取出し用貫通孔38のほか、上記ブリージングガス排出筒35の取付け前に、上記ブリージングガス排出筒取付け孔36からも取り出される。
図4は上記ブリーザ装置30の上面を、内燃機関1の上方から見た図である。前側シリンダブロック3Fの2個のシリンダ4に対応する2個の吸気ポート18と、後側シリンダブロック3Rの2個のシリンダ4に対応する2個の吸気ポート18とが見えている。1個の気筒には、2個の吸気弁21と2個の排気弁22が設けてあるが、図の各吸気ポートには、それぞれ2個の吸気弁21のみが見えている。天井壁33の上面には、前述のように、排水溝23、ドレーン孔24、ブリージングガス排出筒35、閉塞栓39が設けてある。内燃機関の左側には、冷却水配管25が設けてある。
図5は、図2のV−V断面図である。図にはブリーザ室31の下部及び底面と、シリンダブロック3F,3Rの断面と、前側のピストン12の断面が示されている。ブリーザ室31の底面にはブリーザ室31内で迷路を形成するための複数の迷路壁40が立設されている。
内燃機関1の右端部にギヤトレーン室41が設けてある。ギヤトレーン室41はクランクケース2からシリンダヘッドカバー6に至る室であり、ここにクランク軸10の回転によって動弁機構7のカム軸を駆動するためのギヤトレーンが収容されている。図には、ギヤトレーンの始点となるクランク軸10に取付けられた駆動ギヤ42が示されている。ギヤトレーン室41はクランク室9と連通している。
クランク室9内にはシリンダ4とピストン12の間から洩れたブローバイガスが充満している。ブローバイガスの主体は未燃焼ガスである。またクランク室9内には、回転部に供給されたオイルが、歯車の高速回転によってオイルミストとなって充満している。オイルミストとブローバイガスとは混ざりあってオイル混入ブローバイガスとなっている。オイル混入ブローバイガスは、環境保護の観点から外気へ排出することはできない。このためオイル混入ブローバイガスは、クランク室9からギヤトレーン室41とブリーザ室入口孔43を経てブリーザ室31へ導入され、気液分離される。分離された未燃焼ガスは前記ブリージングガス排出筒35(図3、図6)から排出され、前述のように、エアクリーナを経て内燃機関に還流され燃焼させられる。分離されたオイルはオイル排出孔44(図5、図6)から交流発電機室45へ排出され、交流発電機室45(図6)を経由してオイルパン16へ戻される。
上記ブリーザ室入口孔43の内側に、上記ブリーザ室入口孔43に一部が重なるようにして入口障壁46が立設されている。これによって、クランクケース2からのオイルが直接流入することが防がれる。
図6は、図2及び図4のVI−VI断面図である。前側シリンダブロック3Fの一部が断面で表示されている。前側シリンダ4の内孔を通して前側ピストン12の一部の断面と前側コンロッド13の断面、及び後側コンロッド13の大端部13aが見えている。また、ブリーザ室31の断面には迷路壁40が見えている。クランクケース2の左側に交流発電機室45が形成され、クランク軸10によって駆動される交流発電機によって発電される。ブリーザ室31で分離されたオイルは、オイル排出孔44を介して交流発電機室45へ排出され、交流発電機室45を通路としてオイルパン16(図1)へ戻される。前側シリンダ4の断面にウオータジャケット26の断面が見えている。内燃機関左端部の冷却水配管25を流通する水はこのウオータジャケット26に供給される。
図7は本発明の第2実施形態に係るブリーザ装置50の上面を、内燃機関の右斜め上方から見た図である。この第2実施形態では、大型のブリージングガス排出筒取付け基部51が設けられ、周囲部及び上方へ張り出している。これは、ブリーザ装置50鋳造の際に、天井壁52と一体に形成されるものである。ブリージングガス排出筒取付け基部51の中央にブリージングガス排出筒53(図8)を取付けるブリージングガス排出筒取付け孔54が開口している。また、その横に中子取り出し孔55が1個開口している。これは、中子取り出し後に、第1実施形態の閉塞栓39と同形の閉塞栓56(図8)で閉鎖される。上記以外の部分は第1実施形態と同じである。
図8及び図9は、上記ブリージングガス排出筒取付け基部51とその周辺を示す断面図であり、図8は、図7のVIII−VIII断面図、図9は、図7のIX−IX断面図である。
図8及び図9において、ブリージングガス排出筒53は、頂部にブリージングガス排出ホース取付け部57、中央部に上記ブリージングガス排出筒53を上記ブリージングガス排出筒取付け孔54に取付ける際に使用する六角ナット部58、その下にブリージングガス排出筒取付け孔54に取付けるための雄ネジ部59、その下に下部延長部60が設けられている。ブリージングガス排出筒53はブリージングガス排出筒取付け孔54に螺着されている。
、ブリージングガス排出筒取付け基部51は、上部にブリージングガス排出筒53を取付けるブリージングガス排出筒取付け孔54が設けられ、ブリージングガス排出筒取付け孔54の下方且つブリーザ室61の上方に、周囲に広がる空洞62が設けられている。空洞62の下面は、全面的にブリーザ室61に連通している。ブリーザ室61は天井壁52と底壁63とに囲まれている。ブリージングガス排出筒53の下部延長部60は上記空洞62の中に突入している。ブリージングガス排出筒53の下部延長部60の周囲には、空洞62が存在している。上記ブリージングガス排出筒53の下部開口の下には、内部に潤滑油を通すためのオイル通路64を備えたオイル通路保持部材65が、若干の空隙を存して設けられており、このオイル通路保持部材65自体がガス出口障壁66として機能している。詳しくは、オイル通路保持部材65はブリーザ室61内を横断するように天井壁52に一体形成されている。さらにオイル通路保持部材65は空洞62においては天井壁52との空隙を埋めるように懸架部67で天井壁52と連結されている。この懸架部67には上下方向に連通するブリージングガス排出筒取付け孔54が形成されており、さらにこのブリージングガス排出筒取付け孔54をオイル通路64に対して横断する方向に貫通させたガス流出孔68が一対で設けられている。ブリージングガス排出筒53は、下端がガス流出孔68に下部延長部60が延出し、上記ガス出口障壁66とによって、ブリージングガス排出筒53の下部にラビリンス構造が形成され、油分の排出が阻止されている。
以上詳述したように、上記第1、第2実施形態においては次のような効果がもたらされる。
(1)鋳型による成形でブリーザ装置30を形成する際に、ブリーザ室31を形成するための中子をブリージングガス排出筒取付け孔36から取り除くことができるので、ブリーザ装置30の周囲の壁をシリンダブロック3F,3Rと一体成形が可能である。これにより、ブリーザ室31を小型化することが出来る。
(2)天井壁33にはブリージングガス排出筒取付け孔36に加えて中子取出し用貫通孔38を設け、これに閉塞栓39を嵌めることによってブリーザ装置30として成立させながら、製作時には中子の取り出し孔を増やして取り出しを容易にすることができる。
(3)ブリーザ装置30内に、ブリーザ室入口孔43に臨んで入口障壁46を立設することによって、クランクケース2から直接オイルが流入することを抑制することができる。
(4)前記ブリーザ室入口孔43とは反対側の側壁34に、オイル排出孔44を設けることにより、ブリーザ室入口孔43から流入するガスによって阻害されることなく、オイルを良好に排出することができる。
(5)前記天井壁(33)上面の排水溝(23)を介して、ブリーザ装置(30)上面に溜まる水を排出することができる。
(6)排水溝23はクランク軸10方向の一側に向かって漸次深く形成され、その終端の側壁にドレーン孔24が設けられたので、天井壁33上面に溜まった水を集めて一層良好に排出することができる。
(7)第2実施形態において、前記ガス出口障壁66をブリージングガス排出筒取付け孔54の下方に形成したことによって、ブリーザ室61内のラビリンス構造を形成して気液分離性能を向上させることができる。
(8)第2実施形態において、前記ガス出口障壁66の上方の空洞62にブリージングガス排出筒53の下部延長部60を突入させることによってラビリンス構造を形成したので、気液分離性能を向上させることができる。
1…内燃機関、2…クランクケース、2A…上部クランクケース、2B…下部クランクケース、3F…前側シリンダブロック、3R…後側シリンダブロック、4…シリンダ、10…クランク軸、12…ピストン、23…排水溝、24…ドレーン孔、30…ブリーザ装置、31…ブリーザ室、32…底壁、33…天井壁、34…側壁、35…ブリージングガス排出筒、36…ブリージングガス排出筒取付け孔、38…中子取出し用貫通孔、39…閉塞栓、43…ブリーザ室入口孔、44…オイル排出孔、46…入口障壁、、50…ブリーザ装置、53…ブリージングガス排出筒、54…ブリージングガス排出筒取付け孔、60…下部延長部、61…ブリーザ室、62…空洞、66…ガス出口障壁

Claims (8)

  1. クランクケース(2)と、該クランクケース(2)に一体的に接続され互いにV字バンクを構成するよう配置された前後のシリンダブロック(3F,3R)と、
    該前後のシリンダブロック(3F,3R)のそれぞれに複数個設けられ前後に対をなすシリンダ(4)と、
    該シリンダ(4)にそれぞれ収容されるピストン(12)と、
    前記クランクケース(2)に支持され前記ピストン(12)の摺動を受けて回転するクランク軸(10)と、を有する内燃機関(1)の、
    前記V字バンクの谷部に設けられ前記クランクケース(2)の内部と連通するブリーザ装置(30,50)において、
    前記V字をなす複数のシリンダ(4)の下端部を共有して該下端部と一体成形される底壁(32,63)と、
    前記底壁(32,63)の上方に位置し、前記V字状をなす複数のシリンダブロック(3F,3R)に跨って前記底壁(32,63)と一体成形される天井壁(33,52)と、
    前記V字をなす複数のシリンダブロック(3F,3R)の間の、クランク軸(10)方向の両端部を閉塞して、前記ブリーザ装置(30,50)のブリーザ室(31,61)を形成すべく、前記底壁(32,63)と前記天井壁(33,52)と一体成形された側壁(34)と、
    前記側壁(34)のうち、少なくとも何れか一方の側壁(34)に設けられて、クランクケースに連通するブリーザ室入口孔(43)と
    を有し、
    記ブリーザ室(31,61)から気体を排出させるホースを接続するブリージングガス排出筒(35,53)、前記天井壁(33,52)に設けられたブリージングガス排出筒取付け孔(36,54)に取付けられ、
    前記ブリージングガス排出筒取付け孔(36,54)とは別に、前記ブリーザ室(31,61)内に開口するように前記天井壁(33,52)に形成された複数の中子取出し用貫通孔(38,55)を有し、
    それぞれの中子取出し用貫通孔(38,55)には閉塞栓(39,56)が嵌め込まれて閉塞され、
    前記中子取出し用貫通孔(38,55)に嵌め込まれた複数の閉塞栓(39,56)は、前記両側壁(34)同士を結ぶ方向の複数の列をなして配置されるとともに、複数の列の閉塞栓(39,56)は、該複数の列を横切る方向で重ならないように互い違いに配置される
    ことを特徴とするブリーザ装置。
  2. 複数の閉塞栓(39,56)の列が、前記ブリージングガス排出筒(53)を取り付ける取付け孔(54)を挟んでいることを特徴とする請求項1に記載のブリーザ装置。
  3. 前記ブリーザ室入口孔(43)の一部に重なるようにして、ブリーザ装置(30)の内部に入口障壁(46)が立設されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブリーザ装置。
  4. 前記側壁(34)のうち、前記ブリーザ室入口孔(43)が設けられる側の反対側の側壁(34)に、ブリーザ装置(30)内に溜まったオイルを排出するオイル排出孔(44)が設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のブリーザ装置。
  5. 前記天井壁(33)上面には、ブリーザ装置(30)内方に凹んでクランク軸(10)方向にびる排水溝(23)が形成され、該排水溝(23)は、複数の閉塞栓(39)の列に挟まれていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のブリーザ装置。
  6. 前記天井壁(33)の上面の排水溝(23)はクランク軸(10)方向の一側に向かって漸次深く形成され、その終端の側壁にドレーン孔(24)が設けられたことを特徴とする請求項5に記載のブリーザ装置。
  7. 前記ブリージングガス排出筒(53)が取付けられる前記ブリージングガス排出筒取付け孔(54)の下方に、ガス出口障壁(66)が形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のブリーザ装置。
  8. 前記ブリージングガス排出筒取付け孔(54)の下方、且つ前記ガス出口障壁(66)の上方に、ブリーザ室(61)につらなり周囲に広がる空洞(62)が形成され、該空洞(62)に前記ブリージングガス排出筒(53)の下部延長部(60)が突入するようにして、ブリージングガス排出筒(53)が取付けられることを特徴とする請求項7に記載のブリーザ装置。
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