以下で説明する実施形態では、照明装置1において、基板50は、一方の第1面51aに発光素子52が実装される。また、筺体10は、基板50の他方の第2面51bが設置される設置面13と、長手方向が設置面13と略平行かつ少なくとも一部が基板50と重ならない位置に形成される収納部14とを有する。また、電源装置40は、筺体10の収納部14に配設され、設置面13に設置された基板50に電力を供給する。
また、以下で説明する実施形態では、配光調整部材70は、発光素子52によって発光される光の配光を調整する。また、化粧枠30は、配光調整部材70が挿入可能な挿入孔の内面に内側方向へ突出した突出部35を有し、配光調整部材70が載置された突出部35と筺体10の設置面13との間で配光調整部材70を挟んだ状態で筺体10に固設される。
また、以下で説明する実施形態では、配光調整部材70は、化粧枠30が筺体10に固設されている場合に、基板50を筺体10の設置面13に押圧する押圧部93を有する。
また、以下で説明する実施形態では、配光調整部材70は、発光素子52によって発光される光を透過させる下面カバー80と、発光素子52によって発光される光を反射させる反射体90とを有する。また、化粧枠30は、配光調整部材70が挿入可能な挿入孔の縁に切欠部37a〜37dが形成される。また、反射体90は、突出部35に載置された下面カバー80と反射体90とを離間した状態で切欠部37a〜37dに係止する係止部91a〜91dを有する。
また、以下で説明する実施形態では、化粧枠30は、筺体10が載置される挿入孔の縁に、筺体10を固定するためのねじ穴38a〜38cが形成される。また、筺体10は、ねじ穴38a〜38cに固定される固定ねじを貫通させるためのねじ通孔19a〜19cが形成されるとともに、収納部14の底壁14aに電源装置40を固定するためのねじ穴15a及び15bが形成される。また、電源装置40は、ねじ穴15a及び15bに固定される固定ねじを貫通させるねじ通孔41a及び41bが形成される。
以下、図面を参照して、実施形態に係る照明装置を説明する。実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
[照明装置の外観例]
図1及び図2は、実施形態に係る照明装置1の外観例を示す斜視図である。図1では、照明装置1を斜め上方向から見た例を示し、図2では、照明装置1を斜め下方向から見た例を示す。
図1及び図2に示した照明装置1は、例えば、屋内の天井に埋め込み設置されるダウンライト形の照明器具であり、内部に実装されたLED等の発光素子を発光させることにより、図1及び図2に示した下方向に位置する室内等を照明する。かかる照明装置1は、筺体10と天板20と化粧枠30とを具備する。
筺体10は、熱伝導性の高い金属であり、例えばアルミダイカストにより成型される。
また、筺体10は、外面11に一定間隔で複数の放熱フィン12が突設される。放熱フィン12は、筺体10の内部に実装された発光素子から発生する熱を筺体10の外部に放出させる。なお、図1に示した例では、一部の放熱フィンに符号12を付したが、外面11から外側方向に突設される部材は放熱フィン12に該当する。
天板20は、例えば金属製であり、筺体10の上部に固設されることにより筺体10の内部空間を閉塞する。なお、筺体10の内部空間とは、後述する電源装置40が収納される収納部14に該当する。
化粧枠30は、例えばABS樹脂等の合成樹脂製であり、筺体10に固設されることにより、照明装置1の発光面を外部から直視しづらくし眩しさを低減するための枠部材である。例として合成樹脂製としたが、アルミダイカストなどの金属製であってもよい。また、化粧枠30は、下端部に外向き突出された環状フランジ31を有し、外面32にばね取付け部33a〜33cが形成される(後述する図5や図9を参照)。これらのばね取付け部33a〜33cには、それぞれ取付けばね34a〜34cが取り付けられる。
取付けばね34a〜34cは、金属板の弾性部材であり、ばね取付け部33a〜33cに取り付けられた状態で外部から上方向に押圧されることにより、化粧枠30の外面32と略平行となる位置まで折れ曲がることが可能である。照明装置1は、天井に埋め込み設置される場合に、取付けばね34a〜34cが外面32と略平行となる位置まで折り曲げられた状態で天井壁の埋め込み孔に挿入され、環状フランジ31が天井に接触するまで押し上げられる。そして、取付けばね34a〜34cが、外部から押圧されなくなることで図1及び図2に示した状態に復元し、環状フランジ31との間で天井壁を挟持する。これにより、照明装置1は、天井に埋め込み設置される。
[照明装置の分解例]
次に、実施形態に係る照明装置1の分解例について説明する。図3及び図4は、実施形態に係る照明装置1の分解例を示す斜視図である。図3では、照明装置1を斜め上方向から見た例を示し、図4では、照明装置1を斜め下方向から見た例を示す。
図3及び図4に示すように、実施形態に係る照明装置1は、図1及び図2を用いて説明した筺体10、天板20及び化粧枠30の他に、電源装置40と、基板50と、シート60と、配光調整部材70とを具備する。
まず、筺体10、天板20、電源装置40、基板50及びシート60について説明する。筺体10は、図4に示すように、シート60を介して基板50が設置される略円形状の設置面13を有する。また、筺体10は、設置面13の周縁部から下向きに延伸した環状壁13aが形成される。
また、筺体10は、図3に示すように、電源装置40が収納される収納部14が内部に形成される。収納部14は、長手方向が設置面13と略平行であり、かつ、少なくとも一部が基板50と重ならない位置に形成される。具体的には、筺体10は、図3に示すように、設置面13の裏側に略矩形状の底壁14aを有する。かかる底壁14aは、長手方向が設置面13と略平行であり、少なくとも一部が基板50と重ならない位置に形成される。また、筺体10は、底壁14aの周縁部から上向きに延伸した側壁14bを有する。収納部14は、このような底壁14aを底面とし側壁14bを側面とする上端が開放された空間により形成される。
また、筺体10は、収納部14から設置面13へ連通する貫通孔14cが形成される。かかる貫通孔14cは、設置面13に設置される基板50と収納部14に収納される電源装置40とを接続するための通線孔となる。
また、図4に示すように、筺体10は、底壁14aの裏側に放熱フィン12aが突設される。かかる放熱フィン12aは、発光素子から発生する熱を収納部14から外部に放出させる。なお、図4に示した例では、一部の放熱フィンに符号12aを付したが、筺体10の下面から下方向に突設される部材は放熱フィン12aに該当する。
また、筺体10は、図3に示すように、底壁14aに電源装置40を固定するためのねじ穴15a及び15bが形成される(後述する図11を参照)。具体的には、底壁14aには、側壁14bの高さよりも小さい高さを有するねじ台15c及び15dが形成され(後述する図11を参照)、かかるねじ台15cの上面にねじ穴15aが形成され、ねじ台15dの上面にねじ穴15bが形成される。
また、筺体10は、筺体10の上端面に天板20を固定するためのねじ穴16a〜16cが形成される。図3の例では、筺体10は、収納部14の縁にねじ穴16a及び16bが形成され、収納部14の縁以外にもねじ穴16cが形成される。
また、筺体10は、端子台17を取り付けられる端子台取り付け板10aを有する。かかる端子台取り付け板10aには、端子台17が固設される際に金属等の固定ねじが貫通するためのねじ通孔18が形成される。
端子台17は、図示しない商用交流電源からの電力供給を電源装置40に中継する。かかる端子台17は、ねじ穴17aが形成されており、固定ねじが上方から筺体10のねじ通孔18を貫通してねじ穴17aにねじ込まれることにより筺体10に固設される。
電源装置40は、収納部14に格納可能なように、底壁14aよりも小さい大きさの平面形状に形成される。かかる電源装置40は、収納部14に配設され、端子台17から中継される電力を設置面13に設置された基板50に電源線54を介して供給する。なお、図3及び図4では図示することを省略したが、電源装置40は、電界コンデンサ等の複数の電気部品を実装する。かかる電源装置40は、筺体10のねじ穴15a及び15bと対向する位置に、ねじ通孔41a及び41bが形成される。そして、電源装置40は、固定ねじが上方からねじ通孔41a及び41bを貫通して筺体10のねじ穴15a及び15bにねじ込まれることにより筺体10に固設される。これにより、電源装置40は、筺体10の収納部14に収納される。
天板20は、上面にねじ通孔21a〜21cが形成されており、固定ねじがねじ通孔21a〜21cを貫通して筺体10のねじ穴16a〜16cにねじ込まれることにより筺体10に固設される。これにより、天板20は、筺体10に形成された収納部14を閉塞する。
基板50は、筺体10の環状壁13aに囲まれた設置面13に設置可能な大きさの平面形状に形成される。かかる基板50は、発光素子52が実装される第1面51aと、シート60を介して筺体10の設置面13に設置される第2面51bとを有する。実施形態に係る基板50は、SMD(Surface Mount Device)形で構成されているものとし、複数の発光素子52が第2面51bに実装される。ただし、基板50は、SMD形に限られず、マトリックス状や千鳥状や放射状など規則的に一定の順序をもって第2面51bの一部又は全体に複数の発光素子52が配列されて実装されたCOB(Chip on Board)形であってもよい。
また、図4に示すように、基板50の第1面51aには、コネクタ53が設けられる。
かかるコネクタ53には、電源線54の一端が接続される。また、電源線54の他端は、貫通孔14cを介して、筺体10の収納部14に収納されている電源装置40と接続される。
このような基板50は、電源装置40から供給される電力によって発光素子52を発光させることで室内等に光を提供する。一方で、基板50は、点灯時の発光素子52が発熱するので、収納部14等の温度を上昇させる可能性がある。
シート60は、熱伝導性の高い合成樹脂製であり、かかるシート60は、環状壁13aに囲まれた設置面13に設置可能な大きさの平面形状に形成され、基板50の第2面51b及び筺体10の設置面13の双方と密に面接触することで、基板50を筺体10の設置面13に密着させる。設置面13に密着させられた基板50は、筺体10の貫通孔14cを介して、収納部14に収納される電源装置40と接続される。
ここで、基板50から発生する熱は、シート60を介して熱伝導性の高い金属である筺体10に伝導させられ、筺体10から放熱フィン12を介して大気中に放出される。これにより、照明装置1では、基板50や収納部14の温度上昇を抑制することができる。
また、上記の通り、実施形態に係る照明装置1において、収納部14は、長手方向が設置面13と略平行であり、かつ、少なくとも一部が基板50と重ならない位置に形成される。このため、実施形態に係る照明装置1では、基板50から発生する熱によって高温化した空気が上昇した場合に、基板50と重なっている収納部14の一部分が高温化することがあっても、収納部14全体が高温化することを防止することができる。この結果、実施形態に係る照明装置1は、収納部14に収納される電源装置40の高温化を防止できるので、電源装置40の性能劣化を防止することができる。また、実施形態に係る照明装置1では、収納部14を形成する底壁14aと略平行となるように板状の電源装置40を配設することとしたので、収納部14の短手方向(高さ方向)の寸法を短くすることができる。すなわち、実施形態に係る照明装置1では、照明装置1自体の大型化を伴うことなく、電源装置40の高温化を防止することができる。
続いて、筺体10、化粧枠30及び配光調整部材70について説明する。筺体10には、化粧枠30が固設される際に固定ねじが貫通するためのねじ通孔19a〜19cが形成される。図3及び図4に示した例では、ねじ通孔19a〜19cは、設置面13の周縁部に形成される。また、ねじ通孔19aの上側には、固定ねじを上方から貫通させることを可能とするための逃げ19dが形成され、同様に、ねじ通孔19bの上側には逃げ19eが形成される(後述する図11を参照)。
化粧枠30は、図3及び図4に示すように、上下両端がそれぞれ略円形に開口され、化粧枠30の下端縁には、下端縁から外向きに突出された環状フランジ31が形成される。
化粧枠30の上端縁の直径は、環状壁13aの直径と略同一である。また、化粧枠30の内面のうち所定の高さに位置する内面には、内側方向(開口円の中心方向)へ突出した円形状の突出部35が形成される。さらに、化粧枠30の内面には、内側方向(開口円の中心方向)へ突出するとともに突出部35と上端縁とを結ぶ位置決め部36が形成される。
また、化粧枠30の上端開口部の縁には、切欠部37a〜37dが形成されるとともに、筺体10に固定されるためのねじ穴38a〜38cが形成される(後述する図5及び図9を参照)。なお、図3の例において、化粧枠30の内径は、上端開口部から突出部35に向かうまで略同一であり、突出部35から下端開口部に向かうほど次第に大きく形成される。
配光調整部材70は、発光素子52によって発光される光の配光を調整する部材であり、下面カバー80及び反射体90を含む。下面カバー80は、例えば、アクリル樹脂やポリカーボネート等の透光性のカバーであり、化粧枠30の突出部35に載置可能なように、化粧枠30の上端開口部の内径よりも小さく、かつ、突出部35の内径よりも大きい略平面円形状に形成される。また、下面カバー80には、化粧枠30の位置決め部36よりも少し大きく領域が切り欠けた切欠部81が形成される。
下面カバー80は配光調整機能の他に、外部から導電部を保護する役割をしている。このような下面カバー80は、化粧枠30の上端開口部から挿入され、突出部35に載置される。このとき、切欠部81は、位置決め部36に係止することで、突出部35に載置された下面カバー80が回転することを防止する。
反射体90は、例えば、耐光性、耐熱性及び電気絶縁性を有する白色の合成樹脂性であり、発光素子52によって発光される光の配光を調整する。かかる反射体90は、化粧枠30の上端開口部から挿入可能なように、化粧枠30の上端開口部の内径よりも小さい略円形状に形成される。また、反射体90は、発光素子52によって発光される光が通過可能なように、上下両端がそれぞれ略円形に開口される。この反射体90の内径は、上端開口部から下端開口部に向かうほど次第に大きく形成される。
また、反射体90は、下面92を下面カバー80に載置させないために、係止部91a〜91dが外面に形成される(後述する図6及び図10を参照)。これらの係止部91a〜91dは、突出部35に載置された下面カバー80と反射体90とを離間した状態で化粧枠30の切欠部37a〜37dに係止する。この点について、図5及び図6を用いて説明する。
図5及び図6は、実施形態に係る化粧枠30及び配光調整部材70の外観例を示す斜視図である。図5では、化粧枠30に下面カバー80が挿入された状態を示す。図6では、化粧枠30に下面カバー80及び反射体90の双方が挿入された状態を示す。
図5に示すように、下面カバー80は、化粧枠30の上端開口部から挿入された場合、化粧枠30を貫通せずに突出部35に載置される。そして、図6に示すように、反射体90は、下面カバー80が挿入されている化粧枠30に挿入された場合、係止部91a〜91dが切欠部37a〜37dに係止することで挿入される深さが決められ、下面カバー80には載置されない。すなわち、実施形態に係る照明装置1においては、下面カバー80が載置されている突出部35の載置面と、反射体90の下面92との距離が下面カバー80の厚さよりも長くなるように、反射体90の外面に係止部91a〜91dが形成される。
上述した化粧枠30は、下面カバー80及び反射体90の双方が挿入された状態で、固定ねじが筺体10のねじ通孔19a〜19cを上方から貫通して化粧枠30のねじ穴38a〜38cにねじ込まれることにより筺体10に固設される。すなわち、筺体10及び化粧枠30は、基板50と下面カバー80と反射体90とを挟んだ状態で固設される。このように、実施形態に係る照明装置1では、固定ねじによって、筺体10の基板50を固設したり、化粧枠30に下面カバー80を固設したり、化粧枠30に反射体90を固設したりしないので、照明装置1の組み立てを容易にすることができ、組み立てにかかる作業スピードの向上を図ることができる。
[照明装置の断面例]
次に、実施形態に係る照明装置1の断面について説明する。図7は、図1に示したII線における断面を模式的に示す図である。図7に示すように、下面カバー80は、化粧枠30の突出部35に載置される。また、反射体90は、係止部91a〜91dが切欠部37a〜37dに載置されることで、反射体90の下面92と下面カバー80とを離間させた状態で化粧枠30に挿入される。
また、収納部14の長手方向L1は、基板50の設置面13と略平行であり、かつ、収納部14の少なくとも一部は、基板50と重ならない。また、収納部14から設置面13へ貫通する貫通孔14cが形成される。
ここで、化粧枠30が筺体10に固設された場合に、反射体90の上端開口部における縁は、基板50を筺体10の設置面13に押圧する押圧部93(図3及び図6を参照)として機能する。具体的には、図7に示した例において、化粧枠30及び筺体10は、固定ねじによって固設された場合、互いに密着する方向に力が加えられる。このとき、化粧枠30の切欠部37a〜37dが、反射体90の係止部91a〜91dを設置面13に向かう方向に押し上げる。この結果、押圧部93は、基板50を設置面13に押圧することとなる。
図8を用いて、押圧部93によって押圧される基板50について説明する。図8に示した例において、反射体90の押圧部93は、基板50の第1面51aうち点線で示した位置を設置面13に向かう方向に押圧する。これにより、実施形態に係る照明装置1では、設置面13、シート60及び基板50を密着させることができるので、基板50から設置面13への熱伝送性を高めることができる。この結果、実施形態に係る照明装置1では、基板50を筺体10によって効率良く冷却することができるので、基板50や収納部14の温度上昇を抑制することができる。
[照明装置の組み立て例]
次に、図9〜図12を用いて、実施形態に係る照明装置1の組み立て例について説明する。なお、図9〜図12では、照明装置1を上方向から見た例を示す。まず、図9に示すように、化粧枠30が置かれ、取付けばね34a〜34cが取り付けられる。続いて、下面カバー80が化粧枠30の突出部35に載置される。
続いて、図10に示すように、反射体90が化粧枠30に挿入される。このとき、反射体90の係止部91a〜91dが化粧枠30の切欠部37a〜37d(図9を参照)に係止することで、反射体90が挿入される位置が決められる。続いて、基板50が反射体90の上に載置され、シート60が基板50の上に載置される。
続いて、図11に示すように、筺体10が化粧枠30上に載置される。そして、筺体10のねじ通孔19a〜19cを貫通した固定ねじが、化粧枠30のねじ穴38a〜38cにねじ込まれる。このねじ固定作業により、化粧枠30、基板50と、シート60と、下面カバー80及び反射体90が筺体10に取り付けられる。
続いて、電源装置40が筺体10の収納部14に収納される。そして、電源装置40のねじ通孔41a及び41bを貫通した固定ねじが筺体10のねじ穴15a及び15bにねじ込まれる。これにより、電源装置40が筺体10に固設される。また、筺体10のねじ通孔18を貫通した固定ねじが端子台17のねじ穴17aにねじ込まれる。これにより、端子台17が筺体10に固設される。
続いて、図12に示すように、天板20が筺体10の上に載置される。そして、天板20のねじ通孔21a〜21cを貫通した固定ねじが筺体10のねじ穴16a〜16c(図11を参照)にねじ込まれる。これにより、天板20が筺体10に固設される。
図9〜図12に示したように、実施形態にかかる照明装置1では、固定ねじをねじ込む方向が全て同一であるので、組み立て時に各部在の向きを変えることを要しない。例えば、実施形態にかかる照明装置1では、図9〜図12に示したように、各部在を順次載置して、載置した向きのまま固定ねじをねじ込むことで組み立てられる。このため、実施形態に係る照明装置1は、組み立てにかかる作業スピードの向上を図ることができる。
上述してきたように、実施形態に係る照明装置1によれば、電源装置40が収納される収納部14の長手方向が基板50の設置面13と略平行であり、かつ、かかる収納部14の少なくとも一部が基板50と重ならない位置に形成される。
これにより、実施形態に係る照明装置1によれば、基板50から発生する熱によって高温化した空気が上昇した場合であっても、収納部14全体が高温化することを防止することができるので、収納部14に収納される電源装置40の高温化を防止することができる。例えば、電源装置40に実装される電界コンデンサ等は熱に弱いことが知られているが、実施形態に係る照明装置1によれば、このような電源装置40の性能劣化を防止することができる。
特に、実施形態に係る照明装置1によれば、図7に示した例ように、電源装置40が収納部14の底壁14aに近い位置に収納される。すなわち、実施形態に係る照明装置1によれば、高温化した空気は上昇するので、電源装置40の収納位置の高温化を防止することができる。
また、実施形態に係る照明装置1によれば、筺体10及び化粧枠30が、基板50と下面カバー80と反射体90とを挟んだ状態で固設される。これにより、実施形態に係る照明装置1によれば、固定ねじによって基板50や下面カバー80や反射体90を固設することを要しないので、組み立てにかかる作業スピードの向上を図ることができる。
また、実施形態に係る照明装置1によれば、筺体10に化粧枠30が固設された場合に、反射体90の押圧部93が基板50を設置面13に向かう方向に押圧する。これにより、実施形態に係る照明装置1によれば、基板50から設置面13への熱伝送性を高めることができるので、基板50や収納部14の温度上昇を抑制することができる。
また、実施形態に係る照明装置1によれば、反射体90の係止部91a〜91dが、下面カバー80と反射体90とを離間した状態で化粧枠30の切欠部37a〜37dに係止する。これにより、実施形態に係る照明装置1によれば、筺体10及び化粧枠30が固設された場合であっても、反射体90の下面92によって下面カバー80が突出部35に向かう方向に押圧されることを防止できるので、下面カバー80の破損を防止することができる。例えば、下面カバー80は、反射体90及び突出部35によって押圧されている場合、基板50からの熱によって熱膨張すると破損したり、軋む音を発する場合がある。しかし、実施形態に係る照明装置1によれば、下面カバー80の破損を防止でき、また、下面カバー80から軋む音が発せられることを防止できる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、ダウンライトを例に挙げて説明したが、照明装置1は、天井に埋め込まれるタイプ以外の直付け照明器具等にも適用することができる。
また、上記実施形態では、固定ねじによって各部材を固設する例を示したが、照明装置1は、固定ねじ以外のピン等の固定部材によって各部材が固設されてもよい。
また、上記実施形態に係る各部材の形状、原料及び材質は、実施形態や図示したものに限られない。例えば、化粧枠30や反射体90の開口部は円形でなく矩形であってもよいし、同様に、化粧枠30、基板50、シート60、下面カバー80、反射体90の外観は円形ではなく矩形であってもよい。また、収納部14の形状や電源装置40が収納される位置も上記例に限られない。例えば、図7では、電源装置40の一部が貫通孔14cの上部に位置する例を示したが、電源装置40は、貫通孔14cと重ならない位置に収納されてもよい。
以上説明したとおり、実施形態によれば、電源装置40を収納するとともに電源装置40の高温化を防止することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。