JP6135471B2 - 送電装置およびそれを用いたワイヤレス電力伝送システム - Google Patents

送電装置およびそれを用いたワイヤレス電力伝送システム Download PDF

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Description

本発明は、送電装置およびそれを用いたワイヤレス電力伝送システムに関するものである。
電源ケーブルを用いることなく、例えば電気自動車や携帯機器に、外部から電力を非接触で供給する非接触給電技術が注目されている。
特許文献1には、所定の周波数範囲内で給電側から見たインピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、交流電力の周波数を設定する周波数可変手段を備え、周波数可変手段が所定の周波数範囲内でインピーダンス検出手段により検出されたインピーダンスの値に応じて交流電力の周波数を設定する非接触電力供給装置が提案されている。具体的には、周波数可変手段が所定の周波数範囲内でインピーダンスの位相がゼロとなる周波数を交流電力の周波数として設定する、または、インピーダンスの絶対値が極小となる周波数を交流電力の周波数として設定している。
特開2010−233442号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術のように、周波数可変手段が所定の周波数範囲内でインピーダンスの位相がゼロとなる周波数を交流電力の周波数として設定する方法では、位相がゼロの点では、インピーダンスが誘導性領域と容量性領域の境目に当たり、例えば、高周波スイッチング電源にとっては、制御しにくく部品の破損が生じる虞がある。また、周波数可変手段が所定の周波数範囲内でインピーダンスの絶対値が極小となる周波数を交流電力の周波数として設定する方法では、伝送効率が最大とはならず、高効率を維持することができない虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できる送電装置およびそれを用いたワイヤレス電力伝送システムを提供することを目的とする。
本発明に係る送電装置は、受電装置にワイヤレスにて交流電力を伝送する送電装置であって、交流磁界を生成するために交流電圧を出力する電力変換回路と、交流電圧の周波数を制御するための制御回路と、を備え、制御回路は、所定の周波数範囲内において、伝送効率の最も高くなる第1の周波数と、受電装置に発生する電圧が最も大きくなる第2の周波数のうち、高い方の周波数を交流電圧の周波数に設定して電力伝送を行う。
本発明によれば、制御回路が、所定の周波数範囲内において、伝送効率の最も高くなる第1の周波数と、受電装置に発生する電圧が最も大きくなる第2の周波数のうち、高い方の周波数を交流電圧の周波数に設定して電力伝送を行っている。ここで、伝送効率の最も高くなる第1の周波数又は受電装置に発生する電圧が最も大きくなる第2の周波数を電力変換回路の出力する交流電圧の周波数に設定すると、電力伝送効率を高めることができる。これら2つの周波数のうち、高い方の周波数を選定して交流電圧の周波数に設定すると、負荷の変動に対して受電装置に発生する電圧の変動を抑制することができる。そのため、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できる。
好ましくは、電力変換回路に直流電力を供給する電源回路を有し、制御回路は、交流電圧の周波数を設定した後、電力変換回路への供給電圧を交流電圧の周波数を設定する前の供給電圧よりも大きくする。この場合、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できる。
好ましくは、電力変換回路は、スイッチング回路であって、制御回路は、交流電圧の周波数を設定した後、電力変換回路のスイッチング動作のデューティ比を交流電圧の周波数を設定する前のデューティ比から可変させる。この場合、安定給電を維持しつつ、電力変換回路の入力電圧値および入力電流値のバランスを調整することができる。その結果、電力変換回路への過電流又は過電圧などの異常が防止され、部品の破損を防ぐことができる。
本発明に係るワイヤレス電力伝送システムは、上記送電装置と、受電装置と、を備える。本発明によれば、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できるワイヤレス電力伝送システムを得ることができる。
本発明によれば、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できる送電装置およびそれを用いたワイヤレス電力伝送システムを得ることができる。
本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムを示す構成図である。 本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの周波数探索動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの電力変換回路の駆動周波数に対する各種特性を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの周波数探索動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムを示す構成図である。 本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムを示す構成図である。 本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの電力変換回路の駆動周波数に対する各種特性を示すグラフである。 本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの電力変換回路の駆動周波数に対する負荷に変動が起きた場合の各種特性を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態の構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1を負荷RLとともに示す構成図である。
ワイヤレス電力伝送システムS1は、図1に示されるように、送電装置100と、受電装置300を有する。送電装置100から受電装置300に向けて、ワイヤレスにて電力が伝送される。
送電装置100は、電源回路110、電力変換回路120、送電側検出回路130、制御回路140、送電側通信手段150、送電コイルL1を有する。受電装置300は、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、整流回路310、受電側検出回路320、演算回路330、受電側通信手段340を有する。
電源回路110は、直流電力を電力変換回路120に供給する。電源回路110としては、直流電力を出力するものであれば特に制限されず、例えば、スイッチングコンバータ等のスイッチング電源装置や、高電圧の蓄電池等が挙げられる。
電力変換回路120は、電源回路110から供給される入力直流電力を交流電力に変換する。電力変換回路120としては、複数のスイッチング素子がブリッジ接続されたスイッチング回路から構成される。この電力変換回路120は、送電コイルL1(後述する)に交流電圧を出力する。
送電側検出回路130は、電力変換回路120の入力電圧値および入力電流値を検出する機能を有する。具体的には、電源回路110と電力変換回路120の間に接続され、入力電圧値の検出手段には、分圧回路等が用いられ、入力電流値の検出手段には電流センサやカレントトランス等が用いられる。ここで、本実施形態に係る「電力変換回路120の入力電圧値および入力電流値」とは、送電装置100における電圧値および電流値に相当する。この送電側検出回路130により検出された入力電圧値および、入力電流値は、電圧検出信号132および電流検出信号134に変換され、制御回路140(後述する)に出力される。
制御回路140は、送電側検出回路130から出力される電圧検出信号132および電流検出信号134を基に、電力変換回路120の入力電圧値および入力電流値から送電電力値を算出する。また、制御回路140は、電力変換装置120の駆動周波数(電力変換回路120が出力する交流電圧の周波数)を制御するとともに、電力変換回路120の駆動周波数を所定の周波数範囲内において選定する周波数探索動作を行っている。本実施形態における所定の周波数範囲とは、制御回路140が制御する駆動周波数が、誘導性の領域であって、受電装置300(後述する)に発生する電圧が極大値となる周波数に対して、好ましくは±10(kHz)の範囲であればよく、更に好ましくは±25(kHz)の範囲であればよい。さらに、制御回路140は、電力変換回路120への供給電圧を制御することにより、送電装置100の給電動作を制御している。
送電側通信手段150は、受電装置300と通信する機能を有する。具体的には、受電装置300の受電側通信手段340(後述する)に対して、整流回路310の出力電圧値、および、受電電力値を要求する要求信号SL10を発信する機能と、受電側通信手段340から送信される整流回路310の出力電圧値および受電電力値の受電側状態信号SL20を受信する機能を有する。
送電コイルL1は、銅やアルミ等のリッツ線を巻き回して形成されている。その巻き数は、送電コイルL1と受電コイルL2間の離間距離と所望の電力伝送効率に基づいて適宜設定される。この送電コイルL1には、電力変換回路120の出力する交流電圧により、交流電流が流れて交流磁界が発生する。つまり、この交流磁界により受電コイルL2(後述する)に向けて交流電力が伝送されることとなる。本実施形態のワイヤレス電力伝送システムS1を電気自動車などの車両への給電設備に用いた場合、送電コイルL1は地中または地面近傍に配設される。
受電コイルL2は、送電コイルL1からの電力を受電可能に構成され、銅やアルミ等のリッツ線を巻き回して形成されている。その巻き数は、送電コイルL1と受電コイルL2間の離間距離と所望の電力伝送効率に基づいて適宜設定される。本実施形態のワイヤレス電力伝送システムS1を電気自動車などの車両への給電設備に用いた場合、受電コイルL2は車両下部に搭載される。
共振用コンデンサC1は、受電コイルL2とともにLC共振回路を形成する。本実施形態においては、受電コイルL2に直列接続されているが、これに限られない。例えば受電コイルL2に並列に接続されていてもよい。
整流回路310は、受電コイルL2が受電した交流電力を直流電力に変換し、負荷RLに供給する。整流回路310としては、半波整流回路や全波整流回路などの複数のスイッチング素子がブリッジ接続されたブリッジ型回路から構成される。
受電側検出回路320は、整流回路310の出力電圧値および出力電流値を検出する機能を有する。具体的には、整流回路310と負荷RLの間に接続され、出力電圧値の検出手段には、分圧回路等が用いられ、出力電流値の検出手段には電流センサやカレントトランス等が用いられる。ここで、本実施形態に係る「整流回路310の出力電圧値および出力電流値」とは、受電装置300に発生する電圧値および電流値に相当する。この受電側検出回路320により検出された出力電圧値、および、出力電流値は、電圧検出信号322および電流検出信号324に変換され、演算回路330に出力される。
演算回路330は、受電側検出回路320から出力される電圧検出信号322および電流検出信号324を基に、整流回路310の出力電圧値および出力電流値から受電電力値を算出する。
受電側通信手段340は、送電装置100と通信する機能を有する。具体的には、送電側通信手段150からの要求信号SL10を受信すると、受電側検出回路320および演算回路330に出力電圧値および受電電力値を算出するように要求する機能と、送電装置100の送電側通信手段150に対して、出力電圧値および受電電力値の受電側状態信号SL20を送信する機能を有する。ここで、送電側通信手段150と受電側通信手段340との通信は赤外線通信、無線通信等を用いて行われている。
続いて、図2のフローチャートを参照して、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1の周波数探索動作について詳細に説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1の周波数探索動作を示すフローチャートである。
まず、制御回路140は、電力変換回路120の駆動周波数を探索する周波数範囲(所定の周波数範囲)における上限値の周波数に設定(初期周波数の設定)して駆動し、予め低く設定された初期電圧(例えば、50V〜150V程度)が電源回路110から印加されることによって、送電装置100が駆動する。このとき、出力電圧値0V、伝送効率0%、初期周波数を制御回路140内の探索用メモリに格納することによって、初期化する。(ステップS101)
続いて、送電側通信手段150から受電側通信手段340に対して、整流回路310の出力電圧値、および、受電電力値を要求する要求信号SL10が発信される。受電側通信手段340は、送電側通信手段150からの要求信号SL10を受信すると、受電側検出回路320が整流回路310の出力電圧値および出力電流値を検出し、それらに基づく電圧検出信号322および電流検出信号324を演算回路330に出力する。演算回路330は、受け取った電圧検出信号322および電流検出信号324を基に、整流回路310の出力電圧値および出力電流値から受電電力値を算出する。検出した出力電圧値および算出した受電電力値は、受電側通信手段340によって受電側状態信号SL20に変換されて送電側通信手段150に送信される。このとき、送電側検出回路130が電力変換回路120の入力電圧値および入力電流値を検出し、それらに基づく電圧検出信号132および電流検出信号134を制御回路140に出力する。制御回路140は、受け取った電圧検出信号132および電流検出信号134を基に、電圧変換回路120の入力電圧値および入力電流値から送電電力値を算出する。そして、制御回路140は、算出した送電電力値と、送電側通信手段150が受信した受電側状態信号SL20を基に得られる受電電力値を利用して、伝送効率を算出する。(ステップS102)
続いて、制御回路140は、探索用メモリに格納されている出力電圧値および伝送効率をステップS102で算出した出力電圧値および伝送効率に更新する。(ステップS103)
次に、制御回路140は、電力変換回路120の駆動周波数を現在の周波数よりも低い周波数に変更する。(ステップS104)
続いて、制御回路140は、電力変換回路120の駆動周波数をステップS104にて変更した周波数に設定して駆動する。そして、ステップS102と同様の処理を行い、出力電圧値と伝送効率を算出する。(ステップS105)
続いて、制御回路140は、探索用メモリに格納されている出力電圧値と、ステップS105で算出した出力電圧値を比較する。(ステップS106)
探索用メモリに格納されている出力電圧値とステップS105で算出した出力電圧値を比較した結果、ステップS105で算出した出力電圧値が探索用メモリに格納されている出力電圧値よりも大きい場合(ステップS106Y)、制御回路140内の探索用メモリに格納されている出力電圧値および周波数をステップS105で算出した出力電圧値およびステップS105で算出した出力電圧値のときの周波数に更新する。(ステップS107)
探索用メモリに格納されている伝送効率とステップS105で算出した伝送効率を比較した結果、ステップS105で算出した伝送効率が探索用メモリに格納されている伝送効率よりも大きい場合(ステップS108Y)、制御回路140内の探索用メモリに格納されている伝送効率および周波数をステップS105で算出した伝送効率およびステップS105で算出した伝送効率のときの周波数に更新する。(ステップS109)
以上、ステップS109の処理が終了すると、ステップS104に戻り、ステップS104からステップS109の処理が繰り返し実行される。ここで、ステップS104からステップS109の処理は、ステップS104において、電力変換回路120の駆動周波数を探索する周波数範囲における下限値に至るまで繰り返し実行される。
但し、このステップS104からステップS109の処理が繰り返し実行される中で、探索用メモリに格納されている出力電圧値とステップS105で算出した出力電圧値を比較した結果、ステップS105で算出した出力電圧値が探索用メモリに格納されている出力電圧値以下となると(ステップS106N)、制御回路140内の探索用メモリに格納されている出力電圧値が最も大きくなる出力電圧値となり、その時の周波数が出力電圧値の最も大きくなる駆動周波数、すなわち受電装置300に発生する電圧が最も大きくなる駆動周波数として、制御回路140内の設定用メモリに格納される。(ステップS110)
そして、制御回路140は、設定用メモリに格納された出力電圧値の最も大きくなる周波数を電力変換回路120の駆動周波数に設定する。(ステップS112)このように、電力変換回路120の駆動周波数が出力電圧値の最も大きくなる周波数に設定されると、周波数探索動作が終了する。(ステップS113)
あるいは、ステップS104からステップS109の処理が繰り返し実行される中で、探索用メモリに格納されている伝送効率とステップS105で算出した伝送効率を比較した結果、ステップS105で算出した伝送効率が探索用メモリに格納されている伝送効率以下となると(ステップS108N)、制御回路140内の探索用メモリに格納されている伝送効率が最も高い伝送効率となり、その時の周波数が伝送効率の最も高くなる駆動周波数として、制御回路140内の設定用メモリに格納される。(ステップS111)
そして、制御回路140は、設定用メモリに格納された伝送効率の最も高くなる周波数を電力変換回路120の駆動周波数に設定する。(ステップS112)このように、電力変換回路120の駆動周波数が伝送効率の最も高くなる周波数に設定されると、周波数探索動作が終了する。(ステップS113)
ここで、本実施形態における周波数探索動作は、制御回路140がステップS104において、高い周波数から低い周波数へと変更する制御を行っているため、ステップS110で格納された周波数あるいはステップS111で格納された周波数が出力電圧値の最も大きくなる周波数(受電装置300に発生する電圧が最も大きくなる周波数)と、伝送効率の最も高くなる周波数のうちの高い方の周波数となる。
上記周波数探索動作が終了し、制御回路140が出力電圧値の最も大きくなる周波数と、伝送効率の最も高くなる周波数のうちの高い方の周波数として、ステップS110で格納された周波数あるいはステップS111で格納された周波数を電力変換回路120の駆動周波数に設定した後、電源回路110の出力電圧を周波数探索動作時の出力電圧よりも大きくする。そして、電源回路110の出力電圧を所望の出力電圧まで上昇させると、ワイヤレス電力伝送システムS1において、安定した状態で高い電力が出力されるため、電力伝送効率を高く維持することができる。
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1では、制御回路140が、所定の周波数範囲内において、伝送効率の最も高くなる第1の周波数と、受電装置300に発生する電圧が最も大きくなる第2の周波数のうち、高い方の周波数を交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)に設定して電力伝送を行っている。ここで、伝送効率の最も高くなる第1の周波数又は受電装置に発生する電圧が最も大きくなる第2の周波数を電力変換回路の出力する交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)に設定すると、電力伝送効率を高めることができる。これら2つの周波数のうち、高い方の周波数を選定して交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)に設定すると、負荷の変動に対して受電装置に発生する電圧の変動を抑制することができる。そのため、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できる。
本実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1においては、電力変換回路120に直流電力を供給する電源回路110を有し、制御回路140は、交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)を設定した後、電力変換回路120への供給電圧を交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)を設定する前の供給電圧よりも大きくする。この場合、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できる。
ここで、図3を参照して、伝送効率の最も高い駆動周波数と、出力電圧値が最も大きくなる駆動周波数の関係について、例を用いて説明する。図3は、本発明の第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1の電力変換回路120の駆動周波数に対する各種特性を示すグラフである。
図3に示すグラフは、横軸に電力変換回路120の駆動周波数f(kHz)を表示し、縦軸に伝送効率η(%)、整流回路310の出力電圧値Vout(V)、電力変換回路120の出力から見た送電コイルL1、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、負荷RL等で構成される回路網のインピーダンス|Zin|(Zin=R+jX)(Ω)、電力変換回路120の出力から見た送電コイルL1、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、負荷RL等で構成される回路網のインピーダンスの虚部であるリアクアンスX(Ω)を表示している。なお、Rは回路網の抵抗成分(実数部)であり、jは虚数単位である。ここで、図3に示す例においては、ワイヤレス電力伝送システムS1の電力変換回路120から送電コイルL1に出力される交流パルス波の電圧ピーク値が390(V)、DCオフセット0(V)とした場合の各種特性が示されている。図3に示されるように、伝送効率ηの最も高くなる駆動周波数feffpeakは90.000(kHz)であり、出力電圧値Voutの最も大きくなる駆動周波数fvpeakは93.333(kHz)となっている。本実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1では、伝送効率ηの最も高くなる駆動周波数feffpeakと、出力電圧値Voutの最も大きくなる駆動周波数fvpeakのうち、高い方の周波数を選定している。すなわち、図3に示す例においては、出力電圧値Voutの最も大きくなる駆動周波数fvpeakである93.333(kHz)が選定されることとなる。この出力電圧値Voutの最も大きくなる駆動周波数fvpeakである93.333(kHz)は、電力変換回路120の出力から見た送電コイルL1、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、負荷RL等で構成される回路網のインピーダンスの虚部であるリアクタンスXが以下の式(1)および式(2)を満たしている。但し、δfは駆動周波数fの変化分であり、δXはリアクタンスXの駆動周波数fに対する変化分である。
X>0 式(1)
δX/δf≧0 式(2)
逆に、伝送効率ηの最も高くなる駆動周波数feffpeakである90.000(kHz)は、図3に示されるように、式(1)を満たしているが式(2)を満たしていない。
ここで、式(1)および式(2)と安定給電との関係について詳細に説明する。まず、式(1)を満たす場合、本実施形態におけるワイヤレス電力伝送システムS1は誘導性の領域で電力伝送を行うこととなる。逆に、式(1)を満たさない場合、ワイヤレス電力伝送システムS1は容量性の領域あるいは誘導性の領域と容量性の領域の境目で動作してしまうこととなり、安定した電力伝送を行うことができない。一方、式(2)を満たす場合は、ワイヤレス電力伝送システムS1は、電源側から負荷側に対して正の電力を供給する状態となる。逆に、式(2)を満たさない場合、電力が負荷側から電源側に供給される(負荷側から電源側に電力が逆流)、言い換えると負荷側から電力が反射されることとなり、安定した電力供給を行うことができなくなる。つまり、式(1)と式(2)を同時に満たす場合、ワイヤレス電力伝送システムS1は、安定した電力伝送を行うことが可能である条件であることとなる。
以上説明したように、伝送効率ηの最も高くなる駆動周波数feffpeakと、出力電圧値Voutの最も大きくなる駆動周波数(受電装置300に発生する電圧値Voutの最も大きくなる駆動周波数)fvpeakのうち、高い方の周波数を選定すると、電力変換回路120の出力から見た送電コイルL1、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、負荷RL等で構成される回路網のインピーダンスの虚部であるリアクタンスXが式(1)および式(2)を満たすこととなる。言い換えると、電力変換回路120の出力から見た送電コイルL1、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、負荷RL等で構成される回路網のインピーダンスの虚部であるリアクタンスXが式(1)および式(2)を満たすときの周波数を電力変換回路120の駆動周波数fに設定すると、伝送効率ηの最も高くなる駆動周波数feffpeakと、出力電圧値Voutの最も大きくなる駆動周波数(受電装置300に発生する電圧値Voutの最も大きくなる駆動周波数)fvpeakのうち、高い方の周波数を選定した場合と同様に、負荷の変動に対して出力電圧値の変動を抑制することができる。そのため、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できる。
(変形例)
続いて、図4のフローチャートを参照して、ワイヤレス電力伝送システムS1の周波数探索動作の変形例について詳細に説明する。図4は、変形例に係るワイヤレス電力伝送システムS1の周波数探索動作を示すフローチャートである。
図4に示された変形例では、制御回路140は、電力変換回路120の駆動周波数を探索する周波数範囲における上限値の周波数あるいは下限値の周波数に設定(初期周波数の設定)して駆動し、予め低く設定された初期電圧(例えば、50V〜150V程度)が電源回路110から印加されることによって、送電装置100が駆動する。このとき、出力電圧値0V、伝送効率0%を制御回路140内の探索用メモリに格納することによって、初期化する。(ステップS201)
続いて、送電側通信手段150から受電側通信手段340に対して、整流回路310の出力電圧値、および、受電電力値を要求する要求信号SL10が発信される。受電側通信手段340は、送電側通信手段150からの要求信号SL10を受信すると、受電側検出回路320が整流回路310の出力電圧値および出力電流値を検出し、それらに基づく電圧検出信号322および電流検出信号324を演算回路330に出力する。演算回路330は、受け取った電圧検出信号322および電流検出信号324を基に、整流回路310の出力電圧値および出力電流値から受電電力値を算出する。検出した出力電圧値および算出した受電電力値は、受電側通信手段340によって受電側状態信号SL20に変換されて送電側通信手段150に送信される。このとき、送電側検出回路130が電力変換回路120の入力電圧値および入力電流値を検出し、それらに基づく電圧検出信号132および電流検出信号134を制御回路140に出力する。制御回路140は、受け取った電圧検出信号132および電流検出信号134を基に、電圧変換回路120の入力電圧値および入力電流値から送電電力値を算出する。そして、制御回路140は、算出した送電電力値と、送電側通信手段150が受信した受電側状態信号SL20を基に得られる受電電力値を利用して、伝送効率を算出する。(ステップS202)
続いて、ステップS202で算出した出力電圧値と伝送効率、および、ステップS202で算出した出力電圧値のときの周波数とステップS202で算出した伝送効率のときの周波数をそれぞれ制御回路140の探索用メモリ内に格納する。(ステップS203)
次に、制御回路140は、電力変換回路120の駆動周波数を探索する周波数範囲において可変し、可変した周波数を電力変換回路120の駆動周波数に設定する。(ステップS204)ここで、初期周波数を探索する周波数範囲における上限値の周波数に設定した場合は、低い周波数に可変させ、初期周波数を探索する周波数範囲における下限値の周波数に設定した場合は、高い周波数へ可変させる。
続いて、ステップS204にて設定した周波数が探索する周波数範囲を超えているか否かを判定する。(ステップS205)ここで、初期周波数を探索する周波数範囲における上限値の周波数に設定した場合は、ステップS204にて設定した周波数が探索する周波数範囲における下限値の周波数を下回っているか否か判定し、初期周波数を探索する周波数範囲における下限値の周波数に設定した場合は、ステップS204にて設定した周波数が探索する周波数範囲における上限値の周波数を上回っているか否か判定する。
そして、ステップS204にて設定した周波数が探索する周波数範囲を超えていないと判定されたときは(ステップS205N)、ステップS202に戻り、ステップS202からステップS205の処理が繰り返し実行される。一方、ステップS204にて設定した周波数が探索する周波数範囲を超えていると判定されたときは(ステップS205Y)、制御回路140の探索用メモリに格納されているステップS202で算出した出力電圧値のうちの出力電圧値が最も大きくなるときの周波数、すなわち受電装置300に発生する電圧が最も大きくなる周波数と、ステップS202で算出した伝送効率のうちの伝送効率が最も高くなるときの周波数を算出する。(ステップS206)
続いて、ステップS206で算出した出力電圧値が最も大きくなるときの周波数と、ステップS206で算出した伝送効率が最も高くなるときの周波数を比較する。(ステップS207)
ステップS206で算出した出力電圧値が最も大きくなるときの周波数と、ステップS206で算出した伝送効率が最も高くなるときの周波数を比較した結果、ステップS206で算出した出力電圧値が最も大きくなるときの周波数が大きい場合(ステップS207Y)、制御回路140は、ステップS206で算出した出力電圧値が最も大きくなるときの周波数を制御回路140内の設定用メモリに格納する。(ステップS208)そして、制御回路140は、設定用メモリに格納された出力電圧値の最も大きくなる周波数を電力変換回路120の駆動周波数に設定する。(ステップS210)このように、電力変換回路120の駆動周波数が出力電圧値の最も大きくなる周波数に設定されると、周波数探索動作が終了する。(ステップS212)
ステップS206で算出した出力電圧値が最も大きくなるときの周波数と、ステップS206で算出した伝送効率が最も高くなるときの周波数を比較した結果、ステップS206で算出した伝送効率が最も高くなるときの周波数が大きい場合(ステップS207N)、制御回路140は、ステップS206で算出した伝送効率が最も高くなるときの周波数を制御回路140内の設定用メモリに格納する。(ステップS209)そして、制御回路140は、設定用メモリに格納された伝送効率の最も高くなる周波数を電力変換回路120の駆動周波数に設定する。(ステップS211)このように、電力変換回路120の駆動周波数が伝送効率の最も高くなる周波数に設定されると、周波数探索動作が終了する。(ステップS212)
以上のように、本変形例によれば、制御回路140が、所定の周波数範囲内において、伝送効率の最も高くなる第1の周波数と、受電装置300に発生する電圧が最も大きくなる第2の周波数のうち、高い方の周波数を交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)に設定して電力伝送を行っている。ここで、伝送効率の最も高くなる第1の周波数又は受電装置300に発生する電圧が最も大きくなる第2の周波数を電力変換回路120の出力する交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)に設定すると、電力伝送効率を高めることができる。これら2つの周波数のうち、高い方の周波数を選定して交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)に設定すると、負荷の変動に対して受電装置300に発生する電圧の変動を抑制することができる。そのため、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS2について詳細に説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS2を負荷RLとともに示す構成図である。第2実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS2は、第1の制御回路の動作の点において、第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1と異なっている。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
ワイヤレス電力伝送システムS2は、図5に示されるように、送電装置100と受電装置300を有する。送電装置100は、電源回路110、電力変換回路120、送電側検出回路130、制御回路240、送電側通信手段150、送電コイルL1を有する。ここで、電力変換回路120は、複数のスイッチング素子がブリッジ接続されたスイッチング回路から構成される。
制御回路240は、第1実施形態と同様に、送電側検出回路130から出力される電圧検出信号132および電流検出信号134を基に、電力変換回路120の入力電圧値および入力電流値から送電電力値を算出する。また、制御回路240は、電力変換回路120の駆動周波数(電力変換回路120の出力する交流電圧の周波数)を制御するとともに、電力変換回路120の駆動周波数(電力変換回路120の出力する交流電圧の周波数)を所定の周波数範囲内において選定する周波数探索動作を行っている。但し、本実施形態では、制御回路240が電力変換回路120のスイッチング動作のデューティ比を可変制御する点において、第1実施形態と相違する。
制御回路240は、周波数探索動作が終了し、出力電圧値の最も大きくなる周波数(受電装置300に発生する電圧の最も大きくなる周波数)と伝送効率の最も高くなる周波数のうちの高い方の周波数を交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)に設定した後、電力変換回路120のスイッチング動作のデューティ比を交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)を設定する前のデューティ比から可変させる制御を行う。具体的には、交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)を設定する前のデューティ比で電力変換回路120を駆動させたときの送電装置100から受電装置300に伝送される電力が目標電力を下回っていると、制御回路240は、電力変換回路120のスイッチング動作のデューティ比を大きくするように可変させる。このように、電力変換回路120のスイッチング動作のデューティ比を大きくすると、電力変換回路120を構成しているスイッチング素子(図示しない)の導通時間が長くなる。すなわち、導通時間が長くなると、1回あたりのスイッチング動作による電力伝送時間も長くなり、その結果送電装置100が受電装置300に伝送される電力が大きくなる。なお、電力変換回路120のスイッチング動作のデューティ比を大きくして送電装置100から受電装置300に伝送される電力が目標電力を上回ってしまった場合、制御回路240は、電力変換回路120のスイッチング動作のデューティ比を小さくするように可変させる。
逆に、交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)を設定する前のデューティ比で電力変換回路120を駆動させたときの送電装置100から受電装置300に伝送される電力が目標電力を上回っていると、制御回路240は、電力変換回路120のスイッチ動作のデューティ比を小さくするように可変させる。このように、電力変換回路120のスイッチング動作のデューティ比を小さくすると、電力変換回路120を構成しているスイッチング素子(図示しない)の導通時間が短くなる。すなわち、導通時間が短くなると、1回あたりのスイッチング動作による電力伝送時間も短くなり、その結果送電装置100が受電装置300に伝送される電力が小さくなる。なお、電力変換回路120のスイッチング動作のデューディ比を小さくして送電装置100から受電装置300に伝送される電力が目標電力を下回ってしまった場合、制御回路240は、電力変換回路120のスイッチング動作のデューティ比を大きくするように可変させる。
ここで、電力変換回路120のスイッチング動作のデューティ比を可変させた場合、送電装置100から受電装置300に伝送される電力を維持した状態で、電力変換回路120の入力電圧値および入力電流値のバランスを調整することができる。すなわち、電力変換回路120への過電流又は過電圧などの異常が防止され、部品の破損を防ぐことができる。
以上のように、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS2では、電力変換回路120は、スイッチング回路であって、制御回路240は、出力電圧値の最も大きくなる周波数(受電装置300に発生する電圧の最も大きくなる周波数)と伝送効率の最も高くなる周波数のうちの高い方の周波数に交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)を設定した後、電力変換回路120のスイッチング動作のデューティ比を交流電圧の周波数(電力変換回路120の駆動周波数)を設定する前のデューティ比から可変させる。この場合、安定給電を維持しつつ、電力変換回路の入力電圧値および入力電流値のバランスを調整することができる。その結果、電力変換回路への過電流又は過電圧などの異常が防止され、部品の破損を防ぐことができる。
(第3実施形態)
次に、図6を参照して、本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS3について詳細に説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS3を負荷RLとともに示す構成図である。第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS3は、送電装置100が共振コンデンサC2を備えている点において、第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1と異なっている。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
ワイヤレス電力伝送システムS3は、図6に示されるように、送電装置100と受電装置300を有する。送電装置100は、電源回路110、電力変換回路120、送電側検出回路130、制御回路140、送電側通信手段150、送電コイルL1と、共振コンデンサC2を有する。受電装置300は、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、整流回路310、受電側検出回路320、演算回路330、受電側通信手段340を有する。なお、電源回路110、電力変換回路120、送電側検出回路130、制御回路140、送電側通信手段150、送電コイルL1、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、整流回路310、受電側検出回路320、演算回路330、受電側通信手段340の構成は、第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1と同様である。
共振用コンデンサC2は、送電コイルL1とともにLC直列共振回路を形成する。本実施形態においては、送電コイルL1に直列接続されているが、これに限られない。例えば送電コイルL1に並列に接続されていてもよい。
このように構成されるワイヤレス電力伝送システムS3は、送電側および受電側がともにLC直列共振回路を形成しているため、受電装置300に発生する電圧の極大値が複数存在する場合と単一のみ存在する場合とがある。
まず、図7を参照して、受電装置300に発生する電圧の極大値が複数存在する場合について詳細に説明する。図7は、本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの電力変換回路120の駆動周波数に対する各種特性を示すグラフである。
図7に示すグラフは、横軸に電力変換回路120の駆動周波数f(kHz)を表示し、縦軸に伝送効率η(%)、整流回路310の出力電圧値Vout(V)、電力変換回路120の出力から見た送電コイルL1、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、共振用コンデンサC2、負荷RL等で構成される回路網のインピーダンス|Zin|(Zin=R+jX)(Ω)、電力変換回路120の出力から見た送電コイルL1、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、共振用コンデンサC2、負荷RL等で構成される回路網のインピーダンスの虚部であるリアクアンスX(Ω)を表示している。なお、Rは回路網の抵抗成分(実数部)であり、jは虚数単位である。ここで、図7に示す例においては、ワイヤレス電力伝送システムS3の電力変換回路120から送電コイルL1に出力される交流パルス波の電圧ピーク値が390(V)、DCオフセット0(V)とした場合の各種特性が示されている。図7に示されるように、受電装置300に発生する電圧の極大値は2つ存在している。
制御回路140が制御する電力変換回路120が出力する交流電圧の周波数が誘導性の領域となるには、受電装置300に発生する電圧の2つの極大値のうちの低い方の極大値の周波数より大きい周波数となる。本例においては、制御回路140が探索する所定の周波数範囲は、受電装置300に発生する電圧の2つの極大値のうちの高い方の極大値近傍(±25(kHz))の周波数範囲であればよい。したがって、制御回路140が所定の周波数範囲内において、上限値の周波数を初期周波数に設定して周波数探索動作を行うと、受電装置300に発生する電圧の最も大きくなる周波数は、受電装置300に発生する電圧の2つの極大値のうちの高い方の極大値の周波数となる。一方、伝送効率の最も高くなる周波数は、電圧値の極大値近傍の周波数となる。図7に示されるように、受電装置300に発生する電圧の最も大きくなる周波数と伝送効率の最も高くなる周波数のうち、高い方の周波数は受電装置300に発生する電圧の最も大きくなる周波数となる。そして、制御回路140が受電装置300に発生する電圧の最も大きくなる周波数に電力変換回路120の駆動周波数(電力変換回路120から発生する交流電圧の周波数)を設定して電力伝送を行う。このとき、受電装置300に発生する電圧の最も大きくなる周波数は、上述の式(1)と式(2)を同時に満たしているため、負荷RLの変動に対して受電装置300に発生する電圧の変動を抑制することができ、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できる。なお、制御回路140の周波数探索動作は、第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1と同様であるため、本実施形態では説明は省略する。
次に、図8を参照して、ワイヤレス電力伝送システムS3において、受電装置300に発生する電圧の極大値が単一のみ存在している場合について詳細に説明する。図8は、本発明の第3実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムの電力変換回路の駆動周波数に対する負荷に変動が起きた場合の各種特性を示すグラフである。
図8に示すグラフは、横軸に電力変換回路120の駆動周波数f(kHz)を表示し、縦軸に伝送効率η(%)、整流回路310の出力電圧値Vout(V)、電力変換回路120の出力から見た送電コイルL1、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、共振用コンデンサC2、負荷RL等で構成される回路網のインピーダンス|Zin|(Zin=R+jX)(Ω)、電力変換回路120の出力から見た送電コイルL1、受電コイルL2、共振用コンデンサC1、共振用コンデンサC2、負荷RL等で構成される回路網のインピーダンスの虚部であるリアクアンスX(Ω)を表示している。なお、Rは回路網の抵抗成分(実数部)であり、jは虚数単位である。ここで、図8に示す例においては、ワイヤレス電力伝送システムS3の電力変換回路120から送電コイルL1に出力される交流パルス波の電圧ピーク値が390(V)、DCオフセット0(V)とし、負荷RLの抵抗値を図7に示す例よりも大きくした場合の各種特性が示されている。図8に示されるように、受電装置300に発生する電圧の極大値は単一のみ存在している。
制御回路140が制御する電力変換回路120が出力する交流電圧の周波数が誘導性の領域となるには、受電装置300に発生する電圧の極大値の周波数より大きい周波数となる。本例においては、制御回路140が探索する所定の周波数範囲は、受電装置300に発生する電圧の極大値の周波数から+50(kHz)の周波数範囲であればよい。したがって、受電装置300に発生する電圧の最も大きくなる周波数は、所定の周波数範囲内における下限値近傍の周波数となる。一方、伝送効率の最も高くなる周波数は、受電装置300に発生する電圧の極大値の周波数から+25(kHz)近傍の周波数となる。図8に示されるように、受電装置300に発生する電圧の最も大きくなる周波数と伝送効率の最も高くなる周波数のうち、高い方の周波数は伝送効率の最も高くなる周波数となる。そして、制御回路140が伝送効率の最も高くなる周波数に電力変換回路120の駆動周波数(電力変換回路120から発生する交流電圧の周波数)を設定して電力伝送を行う。このとき、伝送効率の最も高くなる周波数は、上述の式(1)と式(2)を同時に満たしているため、負荷RLの変動に対して受電装置300に発生する電圧の変動を抑制することができ、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できる。なお、制御回路140の周波数探索動作は、第1実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS1と同様であるため、本実施形態では説明は省略する。
以上のことから、本実施形態に係るワイヤレス電力伝送システムS3では、受電装置300に発生する電圧の極大値が複数存在する場合あるいは単一のみ存在する場合のいずれであっても、制御回路140が電力変換回路120の駆動周波数(電力変換回路120の出力する交流電圧の周波数)として、所定の周波数範囲内において受電装置300に発生する電圧の最も大きくなる周波数と伝送効率の最も高くなる周波数のうち、高い方の周波数に設定することで、負荷RLの変動に対して受電装置300に発生する電圧の変動を抑制することができる。そのため、電力伝送効率を高く維持しつつ、安定給電を実現できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。また、記載した構成要素は、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一なものが含まれる。さらに、記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
100…送電装置、110…電源回路、120…電力変換回路、130…送電側検出手段、132…電圧検出信号、134…電流検出信号、140,240…制御回路、150…送電側通信手段、300…受電装置、310…整流回路、320…受電側検出手段、322…電圧検出信号、324…電流検出信号、330…演算回路、340…受電側通信手段、C1,C2…共振用コンデンサ、L1…送電コイル、L2…受電コイル、RL…負荷、S1,S2…ワイヤレス電力伝送システム、SL10…要求信号、SL20…受電側状態信号。

Claims (4)

  1. 受電装置にワイヤレスにて交流電力を伝送する送電装置であって、
    交流磁界を生成するために交流電圧を出力する電力変換回路と、
    前記交流電圧の周波数を制御するための制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、所定の周波数範囲内において、伝送効率の最も高くなる第1の周波数と、前記受電装置に発生する電圧が最も大きくなる第2の周波数のうち、高い方の周波数を前記交流電圧の周波数に設定して電力伝送を行う送電装置。
  2. 前記電力変換回路に直流電力を供給する電源回路を有し、
    前記制御回路は、前記交流電圧の周波数を設定した後、前記電力変換回路への供給電圧を前記交流電圧の周波数を設定する前の供給電圧よりも大きくする請求項1に記載の送電装置。
  3. 前記電力変換回路は、スイッチング回路であって、
    前記制御回路は、前記交流電圧の周波数を設定した後、前記電力変換回路のスイッチング動作のデューティ比を前記交流電圧の周波数を設定する前のデューティ比から可変させる請求項1に記載の送電装置。
  4. 請求項1〜3いずれか一項に記載の前記送電装置と、受電装置と、を備えるワイヤレス電力伝送システム。
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