JP6133725B2 - パターン測長装置及びパターン測長方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パターン測長装置及び当該装置を使用したパターン測長方法に関する。
走査電子顕微鏡(SEM: Scanning Electron Microscope)は、荷電粒子線検出系を装備する荷電粒子線装置の一種であり、電子ビームの走査により試料から発生する二次電子等の信号を検出して画像を形成する。SEMは、様々な用途で使用されており、例えば半導体デバイス等の微細な回路パターンを有する基板の回路寸法の計測に用いられる。また、SEMを用いて半導体デバイスの回路パターンの寸法を計測する装置は、例えば、測長SEM(critical dimension SEM)と呼ばれる。
現在、半導体デバイスの製造ラインでは、形成された回路パターンの寸法を工程ごとに計測し、半導体デバイスの歩留まり向上を図っている。従来、この種の計測には、光学式顕微鏡をベースにした計測が多く用いられていたが、回路パターンが微細化した現在では測長SEMに代表されるパターン測長装置が多く用いられている。
ところが、回路パターンの微細化は一段と進んでおり、SEM画像からパターンの凹凸を判別することが難しい事例も現れてきた。その代表例を図1に示す。図1は、凹凸101が形成されたウェハを従来のパターン測長装置で撮像した場合に取得されるSEM画像102とラインプロファイル103を表している。ラインプロファイル103は、SEM画像102のx方向の各点について、y方向に画像の輝度値を積算して得られるグラフである。パターン測長装置は、このラインプロファイル103に基づいて、ウェハ上に形成されたパターンの寸法を計測する。
ところが、ラインプロファイル103には、凹凸101の凹部と凸部に対応する明らかな輝度の違いが無く、パターンエッジの左右についても輝度差は無い。このラインプロファイル103によっては、SEM画像102のどの部分が凹部でどの部分が凸部かを判定することは難しい。
ラインプロファイル103からウェハに形成されたパターンの凹部と凸部の検出を可能とするには、光を斜め上方から凹凸101に当てた場合に生ずる陰影と等価な陰影付のSEM像(陰影像)の取得が重要となる。
図2に、陰影像を取得するための基本原理を説明する。ここでは、図2(a)に示すように、一次電子線201をウェハ表面に沿って走査する場合について説明する。図では、一次電子線201の走査経路202を矢印で示している。一次電子線201の照射に伴い、凹凸101からは二次電子A 203が放出される。このとき、エッジ効果により、凸部の左側からは左方向に放出される二次電子A 203の数が増加し、凸部の右側からは右方向に放出される二次電子A 203の数が増加する。
このため、凸部から放出される二次電子Aの検出数は、左検出器204と右検出器205で異なることになる。図2(b)及び(c)に、左検出器204及び右検出器205で得られるSEM像を示す。図では、各SEM像の陰影を強調して表している。図に示すように、検出される二次電子A 203の数の違いにより、凸部に対応する陰影が左右で逆の関係になる。従来のSEM測長装置では、このように、一次電子線201の左右に配置した検出器204及び205を用い、ウェハ上の凹凸101を反映した陰影像を取得する。
対物レンズよりも電子源側で陰影像を取得する装置構成は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1では、試料で発生した二次電子であって対物レンズを通過したものを反射板に衝突させ、反射板で発生した二次電子を反射板の左右に配置した検出器で検出し、陰影コントラストを取得する。このように、複数の検出器を用いてパターンの凹凸を判定すれば、たとえ観察対象が未知であったとしても、パターンの凹凸を判定することができる。
特開2012−023398号公報
ところで、パターン測長装置には、単位時間当たりに処理可能なウェハ枚数の更なる増加が求められている。そして、スループットの向上には、パターン測長装置の構成が、なるべく簡便であることが好ましい。また、部品点数の減少は、装置価格の低減を図るためにも望まれる。
これらの観点から特許文献1に記載のパターン測長装置を検討すると、当該装置は、パターンの凹凸判定用に2つの検出器を使用し、パターン測長用に1つの検出器を使用する。すなわち、特許文献1に記載のパターン測長装置は、計3つの検出器を必要とする。この装置構成は、部品点数が多いだけでなく、画像処理等に専用の処理部を必要とし、通常のパターン測長装置に比してコストが増加する。同時に、複雑な画像処理プログラムを新たに作成する必要が生じる。
本発明は、上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本明細書は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例であるパターン測長装置は、一次電子線を生成する電子源と、前記電子源から放出される前記一次電子線を偏向する偏向器と、前記偏向器によって偏向された前記一次電子線を集束する集束レンズと、料に照射される前記一次電子線を減速する減速手段と、前記電子源と前記集束レンズの間に位置し、前記一次電子線の照射によって前記試料から発生する電子の一部の方位角の電子を検出する第1の検出器と、前記電子源と前記第1の検出器の間に位置し、前記試料から発生する電子のおおよそ全ての方位角の電子を検出する第2の検出器とを有する。
他の一例であるパターン測長装置は、一次電子線を生成する電子源と、前記電子源から放出される一次電子線を偏向する偏向器と、前記偏向器によって偏向された前記一次電子線を集束する集束レンズと、料に照射される前記一次電子線を減速する減速手段と、前記電子源と前記集束レンズの間に位置し、前記一次電子線の照射によって前記試料から発生する電子が衝突する反射板と、前記反射板で発生した電子を検出する第1の検出器と、前記反射板と前記第1の検出器の間に位置する第1の電極と、前記一次電子線の光軸を挟んで前記第1の電極の反対側に位置する第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極のそれぞれに印加する電圧の大きさを制御し、前記反射板で発生される電子の検出率を制御する制御部とを有する。
本発明によれば、従来方式に比して少ない検出器で、パターンの凹凸判定と測長を行うことができるパターン測長装置を実現できる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
従来装置で取得されたSEM画像を説明する図。 陰影像の基本原理を説明する図。 実施例1に係るパターン測長装置の概略全体構成を示す図。 パターン測長装置を用いた測長レシピの作成工程を説明するフローチャート。 凹凸判定から測長の実施までの工程の詳細を説明するフローチャート。 凹凸判定から測長の実施までの工程を模式的に説明する図。 パターン測長装置を用いた自動測長工程を説明するフローチャート。 入射エネルギーの違いによる二次電子衝突位置の違いを説明する図。 実施例2に係るパターン測長装置で使用する第1の電極及び第2の電極の構成(それぞれが複数のサブ電極に分割された構成)を説明する図。 “真の”二次電子と後方散乱電子の軌道の違い(回転)を説明する図。 孔径の異なる反射板の構成を説明する図。 反射板の孔径を決定する方法を説明する図。 SN比の低いSEM画像を用いて凹凸を判定する方法を説明するフローチャート。 実施例5に係るパターン測長装置の概略全体構成を示す図。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施態様は、後述する形態例に限定されるものではなく、その技術思想の範囲において、種々の変形が可能である。
[実施例1]
(装置構成)
図3に、本実施例に係るパターン測長装置の概略構成を示す。本実施例の場合、電子源301で生成された一次電子線201は、その非点収差を補正する非点収差補正器302を通過した後、反射板A 303及び反射板B 304を順に通過し、更に偏向器305で偏向された後、対物レンズ306で細く絞られてウェハ307に入射する。
ウェハ307は、ウェハホルダ308の面上に載置されている。ウェハ307とウェハホルダ308の間は電気的に接触している。ウェハホルダ308には、リターディング電源309よりリターディング電圧を印加することができる。リターディング電圧が印加される場合、一次電子線201は、リターディング電圧によって減速されてウェハ307に入射する。以下、リターディング電源309により印加する電圧をVR(<0)とする。ステージ310は、一次電子線201の光軸をz軸とすれば、xy面内に移動可能である(ただし、y軸は紙面に垂直な方向)。また、ウェハホルダ308とステージ310とは、絶縁材311で電気的に絶縁されている。
一次電子線201のウェハ307への照射に起因して発生した二次電子A 203は、リターディング電圧によって上方に加速される。二次電子A 203の一部は、反射板B 304の孔を通過し、一部は反射板B 304に衝突する。二次電子A 203の反射板B304への衝突に起因して二次電子B 312が発生する。二次電子B 312は、第1の検出器313によって検出される。
ここで、一次電子線201の光軸と第1の検出器313の間(反射板B 304と第1の検出器313の間)には、第1の電極314が配置される。また、一次電子線201の光軸を挟んで第1の検出器313の反対側には、第2の電極315が設置される。第1の電極314には電極電源A 316から電圧が印加され、第2の電極315には電極電源B 317から電圧が印加される。第1の電極314は、二次電子B 312が通過できるように、導体材料製のグリッド(grid)で構成される。なお、第1の電極314は、二次電子B 312を通過でき、かつ、電圧を印加できるものであればよく、その構成はグリッドに限らない。
ここで、第1の電極314及び第2の電極315に印加する電圧をそれぞれ制御すれば、二次電子B 312の検出率を以下のように制御することができる。例えば第1の電極314及び第2の電極315の両方に正極性の電圧を印加することができる。この場合、反射板B 304の右側で発生した二次電子B 312は、第1の電極314の側に引き寄せられて第1の検出器313に到達する。一方、反射板B 304の左側で発生した二次電子B 312は、第2の電極315の方に引き寄せられて第1の検出器313には到達しない。つまり、第1の検出器313では、反射板B 304の左側で発生された二次電子B 312の検出率とその右側で発生した二次電子B 312の検出率との間で差が生じる。この検出率の差により、第1の検出器313では、陰影像が取得される。
また、第1の電極314にのみ正極性の電圧を印加し、第2の電極315については接地する又は負極性の電圧を印加することができる。この場合、反射板B 304の左側で発生した二次電子B 312も右側で発生した二次電子B 312も第1の電極314に引き寄せられ、第1の検出器313に到達する。この場合、第1の検出器313では、上面SEM像が取得される。これら第1の電極314及び第2の電極315に対する電圧の印加は、画像処理部324又は不図示の制御部が制御する。
なお、図3では図示していないが、第1の電極314及び第2の電極315に電圧を印加すると、一次電子線201を偏向させる力が作用する。そこで、実際には、この偏向を避ける目的で、第1の電極314及び第2の電極315の間で発生する電界の向きと直交する方向に磁界を発生する手段を配置する。磁場を発生する手段には、例えばコイルに電流を流す手法を採用する。もっとも、当該手法は一例であり、他の磁場発生手法で代用することもできる。
反射板B 304の孔を通過した二次電子A 203は、反射板A 303に衝突する。ここで、反射板A 303は、電子源301と反射板B 304との間に配置される。二次電子A 203の反射板A303への衝突に起因して発生した二次電子C 320は、第2の検出器318によって検出する。ここで、反射板A 303と第2の検出器318の間には第3の電極321を配置する。また、一次電子線201の光軸を挟んで第3の電極321の反対側には、第4の電極322が配置される。
第2の検出器318は、反射板A 303の左右で発生した二次電子C 320の両方を検出対象とする。このため、第3の電極321には電極電源C 323から正極性の電圧を印加し、第4の電極322は接地する。
なお、反射板A 303、第2の検出器318、第3の電極321、第4の電極322、電極電源C 323に代えて、反射板A 303の位置に半導体検出器やマルチチャンネルプレートを設置しても、同様の検出結果を得ることができる。
この他、本実施例に係るパターン測長装置には、ウェハ307のパターンを観察するための光学顕微鏡319が一次電子線201の光軸外に配置される。以下、光学顕微鏡319で得られる画像を光学像と呼ぶ。
(測長動作の概要)
次に、本実施例に係るパターン測長装置による自動測長方法を説明する。自動測長は、オペレータの操作による「測長レシピの作成工程」と、作成されたレシピを用いた「自動測長工程」とに分かれる。以下、それぞれの工程について説明する。
[測長レシピの作成工程]
図4を用い、測長レシピの作成工程を説明する。
(ステップ401)
ウェハ307上に作製されたパターンの測長を行おうとするオペレータは、まず、測長対象であるウェハ307の情報を入力する。具体的には、ウェハ及びチップの大きさ、パターンレイアウト等を入力する。
(ステップ402)
次に、オペレータは、測長時に用いる光学条件を選定する。光学条件のパラメータは、例えばウェハ307に入射する一次電子線201のプローブ電流又は入射エネルギーの大きさ、撮像時の視野、一次電子線201の走査速度である。SEM画像の取得では、「フレーム加算等による複数回の画像取得によってSEM画像の品質の劣化」や「測長時の弊害となる明るさムラ等の異常コントラスト」が発生しないよう決める。この作業は、オペレータが光学条件を任意に選んでも良いし、装置出荷時に製造元が推奨条件を決め、それを用いても良い。
(ステップ403)
次に、ステージ310の座標とウェハ307上のパターンの座標との位置関係を正確に計測する。この位置関係を計測する工程をアライメント工程とする。ここでは、光学画像上及びSEM画像上で認識可能なウェハ307上のパターンの画像を、テンプレートとして登録する。このテンプレートには、光学画像とSEM画像の2種類を登録することができる。光学画像のテンプレートは第1のアライメント工程に用いられ、SEM画像のテンプレートは第2のアライメント工程に用いられる。通常、精度の低い第1のアライメント工程を経てから高精度な第2のアライメント工程を行う手順となる。
(ステップ404)
ステージ310の座標とウェハ307上に形成されたパターンの座標との位置関係を正確に補正するためには、最低2つの場所でアライメント工程を行う必要がある。アライメントを行う場所(アライメント位置)は、オペレータが選択する。
(ステップ405)
アライメント位置の登録後、アライメント位置で撮像した光学画像及びSEM画像の画像と対応するテンプレートとの比較からステージ310の座標とウェハ307のパターンの座標の位置関係を計測する。
(ステップ406)
次に、測長対象とするパターンの近傍に、測定する場所を探すための位置検索用テンプレートを登録する。登録作業自体は、アライメント用のテンプレートの登録時と同様に行う。テンプレートとして登録する情報は、低倍のSEM画像とステージ座標である。測定する箇所を探す工程では、登録したステージ座標に移動した後、低倍のSEM画像を撮像し、登録した画像とパターンマッチングを行うことで位置を決定する。
(ステップ407)
測定位置検索用のテンプレートの登録後、測長点のテンプレートを登録する。ここで、テンプレートとして登録されるSEM画像は、パターンの寸法を測定するときのSEMの撮像倍率とほぼ同じ倍率の画像を登録する。登録時に実行する作業は、アライメント用のテンプレート及び測定位置検索用のテンプレートの登録作業と同じである。
(ステップ408)
次に、測長点のテンプレート画像よりパターンの凹凸判定が必要か否かをオペレータが判断する。必要と判断された場合、凹凸を判定する工程(ステップ409)に進む。パターンの凹凸判定工程の詳細は後述する。一方、凹凸判定が不要と判断された場合、オペレータは、測長工程(ステップ410)に進む。
(ステップ409)
ここでは、オペレータがテンプレート画像の凹部と凸部を判断する。
(ステップ410)
パターンの凹凸判定後、オペレータは、パターンの測長を行う。ここで、パターンの凹部又は凸部のどちらを測長対象とするかは、オペレータが決定する。また、ステップ408で凹凸判定が不要と判断した場合、オペレータは、凹凸判定を実施することなく、パターンの測長工程を行う。
(ステップ411)
最後に、以上の工程で作成されたレシピファイルを不図示の記憶部(例えば画像処理部324)に保存し、一連のレシピ作成工程を終了する。
(凹凸判定から測長の実施までの詳細例1)
ここでは、前述の凹凸判定(ステップ409)から測長の実施(ステップ410)までの工程について、図5及び図6を用いて詳細に説明する。
(ステップ501)
オペレータより凹凸判定が必要と判断された場合、画像処理部324又は不図示の制御部は、第1の電極314及び第2の電極315の両方に正極性の電圧を印加する。
(ステップ502)
次に、画像処理部324は、測長点についてSEM画像を取得する。ここでは、第1の検出器313から取得される画像をSEM画像A 601、第2の検出器318から取得される画像をSEM画像B 602とする。SEM画像A 601とSEM画像B 602は、一次電子線201の同じ走査で(すなわち、同時に)取得される。画像処理部324は、取得されたSEM画像A 601とSEM画像B 602のデータファイルを不図示の記憶部(例えば半導体メモリ、ハードディクスドライブ等)に保存する。
(ステップ503)
次に、画像処理部324は、SEM画像A 601についてy方向に輝度値を積算し、ラインプロファイルA 603を作成する。パターンのエッジからは二次電子が多く放出される。このため、ラインプロファイルA 603に示すように、パターンのエッジ位置にピークが表れる。
(ステップ504)
画像処理部324は、ラインプロファイルA 603に現れる全てのピークについて高さ(最大明度)を求める。
(ステップ505)
本実施例では、パターンの右側に放出された二次電子A 203を概ね検出するため(第1の検出器313が一次電子線201の光軸に対して右側に配置されているため)、凹凸のあるパターンを観察すると、ラインプロファイルA 603に示すようにピークの高さに大小が表れる。
画像処理部324は、ステップ504で求められたピークの高さを比較し、ラインプロファイルA 603を左から見てピークの高さが低→高(「低」から「高」)に変化する2つのピークの間を凸部と判定し、高→低(「高」から「低」)に変化する2つのピークの間を凹部と判定する。
なお、図3に示すパターン測長装置の構成において、第1の検出器313を一次電子線201の光軸に対して左側に配置されている場合には、第1の検出器313は、パターンの左側に放出された二次電子A 203を概ね検出することになる。この場合、画像処理部324による凹凸の判定は、ラインプロファイルA 603を左から見てピークが高→低(「高」から「低」)に変化する2つのエッジの間を凸部と判定し、低→高(「低」から「高」)に変化する2つのエッジの間を凹部と判定する。
(ステップ506)
凹凸の判定後、画像処理部324は、SEM画像B 602を用い、凹部又は凸部の寸法を計測する。凹部及び凸部のいずれの寸法を計測するかは、オペレータがステップ505の判定結果に基づいて決定する。なお、SEM画像B 602は、おおよそ全ての方位角の二次電子A 203を検出して作成される。このため、SEM画像B 602のコントラストは、SEM画像A 601のコントラストより高くなるが、そのラインプロファイルB 604に現れるピークの高さはほとんど同じであり、大小関係はほとんど現れない特徴がある。
そこで、画像処理部324は、ステップ505で明らかになった凹部と凸部の情報を用い、コントラストの高いSEM画像B 602を用いて対象とする凹部又は凸部の寸法を計測する。
以上の処理動作により、画像処理部324(パターン測長装置)は、第1の検出器313及び第2の検出器318の2つの検出器だけで、一度の一次電子線201の走査によりパターンの凹凸判定と測長とを実施することができる。
[自動測長工程]
図7を用い、自動測長工程を説明する。
(ステップ701)
画像処理部324は、前述の「測長レシピの作成工程」で作成され保存されたレシピを読み出す。
(ステップ702)
画像処理部324は、保存されたレシピの内容に従い、アライメントを実行する。
(ステップ703)
画像処理部324は、保存されたレシピの内容に従い、測長位置に移動する。
(ステップ704)
次に、画像処理部324は、凹凸判定の要否を判定する。保存されたレシピの内容に従い、凹凸判定が必要であればステップ705に進み、凹凸判定が不要であればステップ706に進む。
(ステップ705)
凹凸判定が必要であった場合、画像処理部324は、前述のステップ505と同様、SEM画像A 601に含まれるパターンの凹部と凸部を判定する。
(ステップ706)
画像処理部324は、保存されたレシピで指定されている凹部又は凸部の寸法を測長する。
(ステップ707)
最後に、画像処理部324は、不図示の表示部に測長結果を表示し、自動測長工程を終了する。以上の工程により、オペレータが何らパターン測長装置を操作しなくても、パターンを自動的に測長することができる。
(まとめ)
以上説明したように、本実施例に係るパターン測長装置を用いれば、第1及び第2の検出器313及び318の2つだけで(従来方式は3つ必要)、パターンの凹凸判定と測長とを一次電子線201の1回の走査で実現することができる。この結果、単位時間当たりに処理可能なウェハの枚数を従来装置に比して増加させることができる。
また、本実施例に係るパターン測長装置の装置構成は部品点数が少なく済む。このため、装置の価格を従来装置に比して安くできる。また、本実施例に係るパターン測長装置の場合には、前述の通り、一次電子線201の1回の走査でパターンの凹凸判定と測長を実行できる。このため、一次電子線によるパターンへのダメージが小さいパターン測長装置を実現できる。
[実施例2]
本実施例に係るパターン測長装置の基本構成は、図3に示す構成のパターン測長装置と同じである。ただし、本実施例においては、第1の電極314及び第2の電極315がそれぞれ複数のサブ電極に分割された構成を有する場合について説明する。以下に、本実施例の構成が求められる理由を説明する。
図3に示す構成のパターン測長装置においては、一次電子線201のウェハ307に対する入射エネルギーは、電子源301における一次電子線201の加速電圧やリターディング電源309の印加電圧の大きさを調整することにより、変化させることができる。一次電子線201のウェハ307に対する入射エネルギーが変化すると、対物レンズ306の周辺の磁場が変化する。その結果、二次電子A 203が対物レンズ306を通過する時の回転角に変化が生じ、反射板B 304への衝突位置に変化が生じる。
図8を用い、衝突位置の変化が生じる原因を説明する。図8では、一次電子線201の入射エネルギーが低い場合における反射板B 304への二次電子の到達位置802を白抜きで表している。一方、一次電子線201の入射エネルギーが高い場合における反射板B 304への二次電子の到達位置803を網掛けで表している。
図8に示すように、二次電子の到達位置802は、入射エネルギーの増加に伴い、反射板B 304に形成された孔801を中心に反時計回りに回転し、二次電子の到達位置803に変化する。ここでの回転角は、一次電子線201の入射エネルギーが高いほど大きい関係がある。すなわち、第1の検出器313で検出される二次電子B 312の量は、一次電子線201の入射エネルギーの変化に伴って変化し、入射エネルギーの大きさによってはラインプロファイルA 603(図6)に現れるピーク差が小さくなり、凹凸判定が困難になる。
以上の技術課題を回避するため、本実施例では、第1の電極314及び第2の電極315をそれぞれ複数のサブ電極で構成し、一次電子線201の入射エネルギーに伴って印加電圧の与え方を変更する。
図9に、本実施例で使用する第1の電極314及び第2の電極315の構成を示す。本実施例の場合、第1の電極314及び第2の電極315は、いずれも3つのサブ電極に分割されている。図9の場合、第1の電極314を構成するサブ電極A 901、サブ電極B 902、サブ電極C 903には電極電源A 316が接続される。また、第2の電極315を構成するサブ電極A 904、サブ電極B 905、サブ電極C 906には電極電源B 317がそれぞれ接続される。
さらに、第1の電極314を構成する3つのサブ電極のうちサブ電極B 902とサブ電極C 903、第2の電極315を構成する3つのサブ電極のうちサブ電極B 905とサブ電極C 906に印加する電圧を接地電位とするか否かは、それぞれ、スイッチA 907、スイッチB 908、スイッチC 909、スイッチD 910により選択できる。スイッチの切り替えは画像処理部324又は不図示の制御部が実行する。
例えば二次電子A 203が反射板B 304のxy平面上において第一象限と第三象限に多く衝突する場合、第1の電極314のサブ電極A 901、第1の電極314のサブ電極B 902、第2の電極315のサブ電極A 904、第2の電極315のサブ電極C 906に正の電圧を印加することにより、最も陰影の付いたSEM画像A 601を得ることができる。
また例えば二次電子A 203が反射板B 304のxy平面上において第二象限と第四象限に多く衝突する場合、第1の電極314のサブ電極9801、第1の電極314のサブ電極C 903、第2の電極315のサブ電極A 904、第2の電極315のサブ電極B 905に正の電圧を印加することにより、最も陰影の付いたSEM画像A 601を得ることができる。
なお、一次電子線201の入射エネルギーに応じて、どの電極に電圧を印加するかは、装置の製造元が予め設定する。もっとも、ユーザが個別に調整できるようにしても良い。
ところで、第1の電極314を構成するサブ電極A 901、サブ電極B 902、サブ電極C 903、第2の電極315を構成するサブ電極A 904、サブ電極B 905、サブ電極C 906に対する電圧の印加方法が変更されると、一次電子線201の光軸上における電界が変化する。このため、何らの手段も講じなければ、電圧の印加方法の変更に伴い、一次電子の偏向方向も変わってしまう。
そこで、本実施例では、第1の電極314を構成するサブ電極A 901、サブ電極B 902、サブ電極C 903、第2の電極315を構成するサブ電極A 904、サブ電極B 905、サブ電極C 906に対する電圧の印加方法の変更に連動して、ExBコイル911に流す電流を変化させ、一次電子線201は常に偏向されないように、光軸上での電場と磁場を調整する。
また、第1の電極314を構成するサブ電極A 901、サブ電極B 902、サブ電極C 903、第2の電極315を構成するサブ電極A 904、サブ電極B 905、サブ電極C 906に対する電圧の印加方法が変更されると、非点収差の量も変化する。そこで、本実施例では、第1の電極314を構成するサブ電極A 901、サブ電極B 902、サブ電極C 903、第2の電極315を構成するサブ電極A 904、サブ電極B 905、サブ電極C 906に対する電圧の印加方法の変更に連動して、一次電子線201の非点収差が最小となるように非点収差補正器302の設定値も変化させる。
[実施例3]
本実施例に係るパターン測長装置の基本構成は、図3に示す構成のパターン測長装置と同じである。ただし、本実施例に係るパターン測長装置においては、反射板B 304の孔径を可変可能な構成を有する場合について説明する。以下に、本実施例の構成が求められる理由を説明する。
図3に示す構成のパターン測長装置では、パターンの凹凸判定と測長を行う場合において、反射板B 304を通過する二次電子A 203が多いと、測長に使用するSEM画像B 602の信号雑音比(SN比(Signal-to-Noise Ratio))が高くなる一方、凹凸判定に用いるSEM画像A 601のSN比は低くなる。この場合、測長に使用するSEM画像B 602のコントラストも高くなる一方、凹凸判定に用いるSEM画像A 601のコントラストは小さくなる。
反対に、反射板B 304を通過する二次電子A 203が少なければ、SEM画像B 602のSN比は低くなる一方、SEM画像A 601のSN比は高くなる。この場合、凹凸判定に用いるSEM画像A 601のコントラストが高くなる一方、測長に使用するSEM画像B 602のコントラストは小さくなる。
ここで、パターン測長装置には、パターン寸法を精度よく計測することが第一に求められるので、凹凸判定が可能な最低限のSN比をSEM画像A 601で確保した上で、できるだけSEM画像B 602のSN比を向上することが望ましい。
ここで、二次電子A203は、図10に示すように、50 [eV]以下のエネルギーを持つことを特徴とする“真の”二次電子1001と、一次電子線201の入射エネルギーと同程度のエネルギーを持つ後方散乱電子1002とに分けられる。“真の”二次電子1001はパターン表面の形状を反映し、測長に適した電子である。一方、後方散乱電子1002からはパターン材料の違いを反映したコントラストが得られる。
“真の”二次電子1001と後方散乱電子1002は、有するエネルギーの大きさが違うため、軌道の違いにより大部分を分離することが可能になる。具体的には、図10に示すように、“真の”二次電子1001はエネルギーが低いために光軸近傍に集まるのに対し、後方散乱電子1002はエネルギーが高いため軌道が広がり易い。従って、反射板B 304の孔径を適当な大きさに選択すれば、両者を弁別することが可能になる。
本実施例では、“真の”二次電子1001で測長に用いるSEM画像B 602、後方散乱電子1002で凹凸判定に用いるSEM画像A 601をそれぞれ形成するための方法について説明する。
“真の”二次電子1001と後方散乱電子1002の軌道は、対物レンズ306の磁場やリターディング電圧によって変化する。それぞれの条件において最適な反射板B 304の孔径を選択するため、本実施例では、図11に示すように径の異なる孔を複数有する反射板B 304を用意する。孔径の切り替えは、孔径切り替え機構1101によって行う。孔の中心位置の微調整は、x方向微調整機構1102及びy方向微調整機構1103によって行う。微調整により、孔の中心と一次電子線201の光軸を一致させる。これらの切り替え及び微調整は、画像処理部324又は不図示の制御部で行う。
なお、反射板B 304の孔径を可変にする機構は、本実施例において開示した構成に限らない。例えば光学カメラに使用されている複数枚の板を重ね合わせて作る虹彩絞りを用いても良い。この種の絞り機構を採用しても、図11に示したようなスライド式の可変機構と同様の効果を得ることができる。
次に、“真の”二次電子1001を反射板B 304の孔を通過させる一方、反射板B 304に衝突する二次電子A 203の大部分を後方散乱電子1002とするために最適な孔径を決定する方法について説明する。図12に、決定方法の概要を示す。なお、最適な孔径の決定処理は、本実施例の場合、画像処理部324又は不図示の制御部で行う。
まず、画像処理部324は、第1の電極314及び第2の電極315の両方に正極性の電圧を印加し、第1の検出器313で円形パターンのSEM画像A 601を取得する(図12(b))。この場合、エッジ位置の違いにより検出率に差が生じ、図に示すように円周に沿って濃淡が表れる。
次に、画像処理部324は、x方向に水平な方向をθ=0°とし、θを変えながら取得したSEM画像A 601のラインプロファイルA 603を作成する(図12(c))。θの違いにより、左エッジと右エッジに現れるピークの大きさも変化する。
次に、画像処理部324は、各θについて作成されたラインプロファイルA 603について、左右のピークの高さの差Cを求め、最もCの大きいθ(以下θmax)を求める。
次に、画像処理部324は、反射板B 304の孔径を変化させ、変更後の孔径についてSEM画像A 601を取得し、取得されたSEM画像A 601について前記の手順に従いθmaxを求める。
なお、真の”二次電子1001は、後方散乱電子1002よりもエネルギーが低いため、対物レンズ306の磁場やパターンの帯電の変化による軌道変化が大きくなるという特徴がある。そこで、非帯電のパターンを用いて反射板B 304の孔径を決定する場合であれば、ある孔径に対し、一次電子線201の入射エネルギーを変えながら複数枚のSEM画像A 601を取得し、各SEM画像A 601について前記のθmaxをそれぞれ求めることで最適な孔径を決定する。また、帯電するパターンを用いて孔径を決定する場合であれば、ある孔径に対し、一次電子線201の走査速度又はプローブ電流を変えながら複数枚のSEM画像A 601を取得し、各SEM画像A 601について、前記のθmaxを求めることで最適な孔径を決定する。
具体的には、図12(d)に示すように、各反射板B 304の孔径φについて求めたθmaxを、x軸に一次電子線201の入射エネルギー、走査速度又はプローブ電流をとり、y軸にθmaxをとるグラフを作成する。反射板B 304に衝突する二次電子A 203の大部分が後方散乱電子1002になると、入射エネルギー、走査速度又はプローブ電流の変化に対するθmaxの変化が小さくなるので、最もx軸に対して平行に近いφが最適な各反射板B 304の孔径となる。図12(d)の例ではφ=6 [mm]が最適である。
また、第1の検出器313、第1の電極314及び第2の電極315の取り付け位置は、θmaxが45°となる方向が望ましい。なぜなら、θmaxが0°又は90°の場合、縦ラインもしくは横ラインのどちらか一方しか陰影像を取得できないが、θmaxが45°の場合には縦横両方のラインパターンについて陰影像の取得が可能となるからである。
なお、前述の例では、入射エネルギー、走査速度又はプローブ電流を変化させ、最適な孔径の寸法を決定しているが、反射板B 304と試料307との距離、反射板B 304の孔径、リターディング電源309から印加する電圧VRの大きさ(作動条件)、及び対物レンズ306(集束レンズ)の作動条件のうち少なくとも1つを制御して、試料から発生する電子のうち、エネルギーが50 [eV]以下の二次電子の大部分は反射板B 304の孔を通過する一方で、反射板B 304に衝突する電子の大部分がエネルギーが50 [eV]以上、かつ、一次電子線201のエネルギー以下の後方散乱電子となるように設定しても良い。
[実施例4]
本実施例に係るパターン測長装置の基本構成は、図3に示す構成のパターン測長装置と同じである。ただし、本実施例に係るパターン測長装置は、SEM画像A 601のSN比が低い場合にも、効果的にパターンの凹凸を判定するための機能を搭載する。以下で説明する凹凸判定及びパターンの測長は、画像処理部324が実施する。
図13に、本実施例に係る凹凸判定の処理手順を説明する。
(ステップ1301)
まず、画像処理部324は、第1の電極314及び第2の電極315の両方に正極性の電圧を印加する。
(ステップ1302)
次に、画像処理部324は、測長点について、SEM画像A 601及びSEM画像B 602を取得する。このとき、SEM画像A 601及びSEM画像B 602は、同一の一次電子線201の走査で取得される。
(ステップ1303)
次に、画像処理部324は、SEM画像B 602においてy方向に輝度値を積算し、ラインプロファイルB 604を作成する。SEM画像B 602を用いる点が、図5を用いて説明した凹凸判定との1つ目の違いである。
(ステップ1304)
次に、画像処理部324は、ラインプロファイルB 604のピーク位置のx座標を求める。基本的にラインプロファイルB 604では、各エッジに対応するピークの高さに違いは生じないが、エッジ位置は正確に特定できる。ラインプロファイルB 604を用いる点が、図5を用いて説明した凹凸判定との2つ目の違いである。
(ステップ1305)
画像処理部324は、SEM画像A 601について、前ステップで求めたx座標における明度を求める。この処理から、処理対象はSEM画像A 601に切り替わり、図5を用いて説明した凹凸判定と同じ処理に戻る。
(ステップ1306)
第1の検出器313がパターンの右側に放出された二次電子A 203を概ね検出する構成である場合、画像処理部324は、ステップ1305で求められた明度を比較し、左から見て明度が低→高(「低」から「高」)の組み合わせで与えられる2つのエッジの間を凸部と判定し、高→低(「高」から「低」)の組み合わせで与えられる2つのエッジの間を凹部と判定する。
なお、第1の検出器313がパターンの右側に放出された二次電子A 203を概ね検出する構成となっている場合、画像処理部324は、ステップ1305で求められた明度を比較し、左から見て明度が高→低(「高」から「低」)の組み合わせで与えられる2つのエッジの間を凸部と判定し、低→高(「低」から「高」)の組み合わせで与えられる2つのエッジの間を凹部と判定する。
(ステップ1307)
凹凸判定の後、画像処理部324は、SEM画像B 602の画像を用い、凹部又は凸部の寸法を計測する。凹部と凸部のどちらの寸法を計測するかは、オペレータが前ステップの結果をもとに決定する。
本実施例で開示した手法により、SEM画像A 601のSN比が低い場合でもパターンエッジ位置の明度を比較して凹凸判定を実施することが可能となり、パターンの測長を行うことが可能になる。
[実施例5]
本実施例では、前述した実施例1〜4とは異なり、1つの検出器だけを用いて、パターンの凹凸判定と測長を実行するパターン測長装置について説明する。図14に、本実施例に係るパターン測長装置の概略構成を示す。図4には、図3との対応部分に同一符号を付して示す。
図14と図3を比較すれば分かるように、本実施例に係るパターン測長装置は、図3に示す構成のパターン測長装置から、反射板A 303、第2の検出器318、第3の電極321、第4の電極322、電極電源C 323を取り除いた構成である。また、本実施例の場合、反射板B 304を通過した二次電子A 203を検出することができないため、反射板B 304に形成する孔の直径は可能な限り小さく設定される。図14に示す各構成要素は、後述する本実施例に特有の動作を除き、図3に示す各構成要素と同様の動作を実行する。
本実施例では、まず、第1の電極314及び第2の電極315の両方に正極性の電圧を印加する。このとき、反射板B 304の右側で発生した二次電子B 312は、第1の電極314側に引き寄せられ、最終的に第1の検出器313に到達する。一方、反射板B 304の左側で発生した二次電子B 312は、第2の電極315側に引き寄せられるため、第1の検出器313には到達しない。つまり、反射板B304の左右で発生した二次電子B 312の検出率に差が生じることになり、第1の検出器313からは陰影像(陰影を有するSEM像)を取得することができる。
次に、第1の電極314に正極性の電圧を印加し、第2の電極315は接地する又は負極性の電圧を印加する。このとき、反射板B 304の左右いずれから発生した二次電子B 312も、第1の電極314に引き寄せられて第1の検出器313に到達する。この結果、第1の検出器313からはパターンの上面SEM像を取得することができる。陰影像はパターンの凹凸判定に用いることができ、上面SEM像はパターンの測長に用いることができる。
本実施例の場合も、凹凸判定及び測長処理は、画像処理部324が実行する。本実施例に係るパターン測長装置の場合には、実施例1の場合のように、凹凸判定と測長とを一次電子線201の同一の走査によって実現することはできないが(すなわち、同一領域の2度の走査が必要であるが)、第1の電極314及び第2の電極315に印加する電圧の切り替えだけで、1つの検出器を用いて凹凸判定と測長処理を行うことができる。このため、本実施例に係るパターン測長装置を用いれば、部品点数の更なる削減が可能となり、装置の価格を従来装置に比して一段と安くできる。
[他の実施例]
本発明は、上述した実施例の構成に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば上述した実施例は、本発明を分かりやすく説明するために、一部の実施例について詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備える必要は無い。例えば前述の実施例で説明した数値はほんの一例であり、当該数値に限定されるものではない。また、ある実施例の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成に他の構成を追加し、又は、各実施例の一部構成を他の構成で置換し、又は各実施例の一部構成を削除することも可能である。
また、上述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路その他のハードウェアとして実現しても良い。また、上記の各構成、機能等は、それぞれの機能を実現するプログラムをプロセッサが解釈して実行することにより実現しても良い。すなわち、各構成等をソフトウェアにより実現しても良い。この場合、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、ICカード、SDカード、DVD等の記憶媒体に格納することができる。また、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示すものであり、製品上必要な全ての制御線や情報線を表すものでない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えて良い。
101…凹凸
102…SEM画像
103…ラインプロファイル
201…一次電子線
202…一次電子線の走査経路
203…二次電子A
204…左検出器
205…右検出器
301…電子源
302…非点収差補正器
303…反射板A
304…反射板B
305…偏向器
306…対物レンズ
307…ウェハ
308…ウェハホルダ
309…リターディング電源
310…ステージ
311…絶縁材
312…二次電子B
313…第1の検出器
314…第1の電極
315…第2の電極
316…電極電源A
317…電極電源B
318…第2の検出器
319…光学顕微鏡
320…二次電子C
321…第3の電極
322…第4の電極
323…電極電源C
324…画像処理部
601…SEM画像A
602…SEM画像B
603…ラインプロファイルA
604…ラインプロファイルB
801…反射板Bの孔
802…入射エネルギーが低い場合の二次電子到達位置
803…入射エネルギーが高い場合の二次電子到達位置
901…サブ電極A(第1の電極314)
902…サブ電極B(第1の電極314)
903…サブ電極C(第1の電極314)
904…サブ電極A(第2の電極315)
905…サブ電極B(第2の電極315)
906…サブ電極C(第2の電極315)
907…スイッチA
908…スイッチB
909…スイッチC
910…スイッチD
911…ExBコイル
1001…“真の”二次電子
1002…後方散乱電子
1101…孔径切り替え機構
1102…x方向微調整機構
1103…y方向微調整機構

Claims (17)

  1. 一次電子線を生成する電子源と、
    前記電子源から放出される前記一次電子線を偏向する偏向器と、
    前記偏向器によって偏向された前記一次電子線を集束する集束レンズと、
    料に照射される前記一次電子線を減速する減速手段と、
    前記電子源と前記集束レンズの間に位置し、前記一次電子線の照射によって前記試料から発生する電子の一部の方位角の電子を検出する第1の検出器であって、前記試料から発生する電子を衝突させる反射面と、前記一次電子線を通過させる孔とを有する反射板と、
    前記反射板から発生する電子を検出する検出素子とを有する第1の検出器と、
    前記電子源と前記第1の検出器の間に位置し、前記試料から発生する電子のおおよそ全ての方位角の電子を検出する第2の検出器と
    前記反射板と前記検出素子の間に位置する第1の電極と、
    前記一次電子線の光軸を挟んで前記第1の電極の反対側に位置する第2の電極と
    を有するパターン測長装置。
  2. 請求項1に記載のパターン測長装置において、
    前記第1の検出器から取得される第1の画像に基づいて、前記試料に形成されたパターンのエッジの明度を求める処理と、前記エッジの明度の大小変化に基づいて前記パターンの凹部と凸部を判定する処理と、前記凹部又は前記凸部の寸法を、前記第2の検出器から取得される第2の画像から計測する処理とを実行する画像処理部を更に有する
    ことを特徴とするパターン測長装置。
  3. 請求項に記載のパターン測長装置において、
    前記反射板の孔の直径を変更する機構を更に有する
    ことを特徴とするパターン測長装置。
  4. 請求項に記載のパターン測長装置において、
    前記第1の電極に電圧を印加する第1の電圧源と、
    前記第2の電極に電圧を印加する第2の電圧源と、
    前記第1及び第2の電極に印加する電圧を個別に制御する制御部と
    を更に有することを特徴とするパターン測長装置。
  5. 請求項に記載のパターン測長装置において、
    前記第1の電極を構成する複数のサブ電極に選択的に電圧を印加する第1の電圧源と、
    前記第2の電極を構成する複数のサブ電極に選択的に電圧を印加する第2の電圧源と、
    前記第1及び第2の電極に印加する電圧を、前記一次電子線の入射条件ごとに個別に制御する制御部と
    を更に有することを特徴とするパターン測長装置。
  6. 請求項に記載のパターン測長装置において、
    前記反射板と前記試料の距離、前記反射板の孔径、前記減速手段の作動条件、及び前記集束レンズの作動条件のうち少なくとも1つを制御することにより、前記試料から発生する電子のうち、エネルギーが50 [eV]以下の二次電子の大部分は前記反射板の孔を通過し、前記反射板に衝突する電子の大部分はエネルギーが50 [eV]以上、かつ、前記一次電子線のエネルギー以下の後方散乱電子となるように設定する制御部
    を更に有することを特徴とするパターン測長装置。
  7. 請求項1に記載のパターン測長装置において、
    前記第2の検出器から取得される第2の画像に基づいて、前記試料に形成されたパターンのエッジ位置を求める処理と、前記第1の検出器から得られる第1の画像における前記エッジ位置の明度を求める処理と、前記エッジの明度の大小変化に基づいて前記パターンの凹部と凸部を判定する処理と、前記凹部又は前記凸部の寸法を、前記第2の検出器から取得される前記第2の画像から計測する処理とを実行する画像処理部
    を更に有することを特徴とするパターン測長装置。
  8. 請求項に記載のパターン測長装置において、
    前記反射板の孔径と前記一次電子線の前記試料への入射エネルギーの組み合わせを変えながら前記第1の検出器から第1の画像を取得する処理と、前記第1の画像に含まれるパターンのエッジの明度差が最大となる方向を求める処理と、前記入射エネルギーに依存した前記明度差が最大となる方向の変化が最小となるように前記反射板の孔径を設定する処理とを実行する制御部
    を更に有することを特徴とするパターン測長装置。
  9. 請求項に記載のパターン測長装置において、
    前記反射板の孔径と前記一次電子線の走査速度又は照射電流量とを変えながら、絶縁体で構成された前記試料に前記一次電子線を照射する処理と、前記第1の検出器で取得された第1の画像に含まれるパターンのエッジの明度差が最大となる方向を求める処理と、前記一次電子線の走査速度又は照射電流量に依存した前記明度差が最大となる方向の変化が最小となるように前記反射板の孔径を設定する処理とを実行する制御部
    を更に有することを特徴とするパターン測長装置。
  10. 一次電子線を生成する電子源と、
    前記電子源から放出される一次電子線を偏向する偏向器と、
    前記偏向器によって偏向された前記一次電子線を集束する集束レンズと、
    料に照射される前記一次電子線を減速する減速手段と、
    前記電子源と前記集束レンズの間に位置し、前記一次電子線の照射によって前記試料から発生する電子が衝突する反射板と、
    前記反射板で発生した電子を検出する第1の検出器と、
    前記反射板と前記第1の検出器の間に位置する第1の電極と、
    前記一次電子線の光軸を挟んで前記第1の電極の反対側に位置する第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極のそれぞれに印加する電圧の大きさを制御し、前記反射板で発生される電子の検出率を制御する制御部と
    を有するパターン測長装置。
  11. 請求項10に記載のパターン測長装置において、
    前記第1の電極と前記第2の電極にそれぞれ正極性の電圧を印加した際に前記第1の検出器から取得される第1の画像に基づいて前記試料の凹部と凸部を判定する処理と、前記第1の電極に正極性の電圧を印加する一方、前記第2の電極に接地電位又は負極性の電圧を印加した際に前記第1の検出器から取得される第2の画像から前記凹部又は前記凸部の寸法を計測する処理とを実行する制御部
    を更に有することを特徴とするパターン測長装置。
  12. 請求項4、5、及び10のいずれか一項に記載のパターン測長装置において、
    前記第1の電極又は前記第2の電極に印加する電圧の大きさに応じ、前記一次電子線の非点収差を補正するための非点補正器の設定値を変化させる制御部
    を有することを特徴とするパターン測長装置。
  13. 請求項に記載のパターン測長装置において、
    前記第1の検出器から取得される第1の画像に含まれるパターンのエッジの明度差が最大となる方向が、前記一次電子線のスキャン方向に対して45°回転した方向となるように前記第1の検出器、前記第1の電極及び前記第2の電極を配置した
    ことを特徴とするパターン測長装置。
  14. パターン測長装置を用い、試料に形成されたパターンを測長する方法において、
    前記パターン測長装置は、一次電子線を生成する電子源と、前記電子源から放出される前記一次電子線を偏向する偏向器と、前記偏向器によって偏向された前記一次電子線を集束する集束レンズと、前記試料に照射される前記一次電子線を減速する減速手段と、前記電子源と前記集束レンズの間に位置し、前記一次電子線の照射によって前記試料から発生する電子の一部の方位角の電子を検出する第1の検出器と、前記電子源と前記第1の検出器の間に位置し、前記試料から発生する電子のおおよそ全ての方位角の電子を検出する第2の検出器と、前記パターンの測長処理を実行する画像処理部とを有し、
    前記画像処理部の処理として、
    前記第1の検出器から取得される第1の画像に基づいて、前記試料に形成されたパターンのエッジの明度を求める処理と、
    前記エッジの明度の大小変化に基づいて前記パターンの凹部と凸部を判定する処理と、
    前記凹部又は前記凸部の寸法を、前記第2の検出器から取得される第2の画像から計測する処理と
    を有し、
    前記第1の検出器が、前記試料から発生する電子を衝突させる反射面と前記一次電子線を通過させる孔とを有する反射板と、前記反射板から発生する電子を検出する検出素子とを有し、
    前記パターン測長装置が、前記反射板と前記検出素子の間に位置する第1の電極と、前記一次電子線の光軸を挟んで前記第1の電極の反対側に位置する第2の電極と、前記第1の電極を構成する複数のサブ電極に選択的に電圧を印加する第1の電圧源と、前記第2の電極を構成する複数のサブ電極に選択的に電圧を印加する第2の電圧源とを有する場合に、前記第1及び第2の電極に印加する電圧を、前記一次電子線の入射条件ごとに個別に制御する処理を更に有する、パターン測長方法。
  15. パターン測長装置を用い、試料に形成されたパターンを測長する方法において、
    前記パターン測長装置は、一次電子線を生成する電子源と、前記電子源から放出される前記一次電子線を偏向する偏向器と、前記偏向器によって偏向された前記一次電子線を集束する集束レンズと、前記試料に照射される前記一次電子線を減速する減速手段と、前記電子源と前記集束レンズの間に位置し、前記一次電子線の照射によって前記試料から発生する電子の一部の方位角の電子を検出する第1の検出器と、前記電子源と前記第1の検出器の間に位置し、前記試料から発生する電子のおおよそ全ての方位角の電子を検出する第2の検出器と、前記パターンの測長処理を実行する画像処理部とを有し、
    前記画像処理部の処理として、
    前記第1の検出器から取得される第1の画像に基づいて、前記試料に形成されたパターンのエッジの明度を求める処理と、
    前記エッジの明度の大小変化に基づいて前記パターンの凹部と凸部を判定する処理と、
    前記凹部又は前記凸部の寸法を、前記第2の検出器から取得される第2の画像から計測する処理と
    を有し、
    前記第1の検出器が、前記試料から発生する電子を衝突させる反射面と前記一次電子線を通過させる孔とを有する反射板と、前記反射板から発生する電子を検出する検出素子とを有し、前記パターン測長装置が、前記反射板と前記検出素子の間に位置する第1の電極と、前記一次電子線の光軸を挟んで前記第1の電極の反対側に位置する第2の電極と、前記反射板の孔の直径を変更する機構を更に有する場合に、
    前記反射板と前記試料の距離、前記反射板の孔径、前記減速手段の作動条件、及び前記集束レンズの作動条件のうち少なくとも1つを制御することにより、前記試料から発生する電子のうち、エネルギーが50 [eV]以下の二次電子の大部分は前記反射板の孔を通過し、前記反射板に衝突する電子の大部分はエネルギーが50 [eV]以上、かつ、前記一次電子線のエネルギー以下の後方散乱電子となるように設定する処理を更に有する
    ことを特徴とするパターン測長方法。
  16. パターン測長装置を用い、試料に形成されたパターンを測長する方法において、
    前記パターン測長装置は、一次電子線を生成する電子源と、前記電子源から放出される前記一次電子線を偏向する偏向器と、前記偏向器によって偏向された前記一次電子線を集束する集束レンズと、前記試料に照射される前記一次電子線を減速する減速手段と、前記電子源と前記集束レンズの間に位置し、前記一次電子線の照射によって前記試料から発生する電子の一部の方位角の電子を検出する第1の検出器と、前記電子源と前記第1の検出器の間に位置し、前記試料から発生する電子のおおよそ全ての方位角の電子を検出する第2の検出器と、前記パターンの測長処理を実行する画像処理部とを有し、
    前記画像処理部の処理として、
    前記第1の検出器から取得される第1の画像に基づいて、前記試料に形成されたパターンのエッジの明度を求める処理と、
    前記エッジの明度の大小変化に基づいて前記パターンの凹部と凸部を判定する処理と、
    前記凹部又は前記凸部の寸法を、前記第2の検出器から取得される第2の画像から計測する処理と
    を有し、
    前記第1の検出器が、前記試料から発生する電子を衝突させる反射面と前記一次電子線を通過させる孔とを有する反射板と、前記反射板から発生する電子を検出する検出素子とを有し、前記パターン測長装置が、前記反射板と前記検出素子の間に位置する第1の電極と、前記一次電子線の光軸を挟んで前記第1の電極の反対側に位置する第2の電極と、前記反射板の孔の直径を変更する機構を更に有する場合に、
    前記反射板の孔径と前記一次電子線の前記試料への入射エネルギーの組み合わせを変えながら前記第1の検出器から前記第1の画像を取得する処理と、
    前記第1の画像に含まれるパターンのエッジの明度差が最大となる方向を求める処理と、
    前記入射エネルギーに依存した前記明度差が最大となる方向の変化が最小となるように前記反射板の孔径を設定する処理と
    を更に有することを特徴とするパターン測長方法。
  17. パターン測長装置を用い、試料に形成されたパターンを測長する方法において、
    前記パターン測長装置は、一次電子線を生成する電子源と、前記電子源から放出される前記一次電子線を偏向する偏向器と、前記偏向器によって偏向された前記一次電子線を集束する集束レンズと、前記試料に照射される前記一次電子線を減速する減速手段と、前記電子源と前記集束レンズの間に位置し、前記一次電子線の照射によって前記試料から発生する電子の一部の方位角の電子を検出する第1の検出器と、前記電子源と前記第1の検出器の間に位置し、前記試料から発生する電子のおおよそ全ての方位角の電子を検出する第2の検出器と、前記パターンの測長処理を実行する画像処理部とを有し、
    前記画像処理部の処理として、
    前記第1の検出器から取得される第1の画像に基づいて、前記試料に形成されたパターンのエッジの明度を求める処理と、
    前記エッジの明度の大小変化に基づいて前記パターンの凹部と凸部を判定する処理と、
    前記凹部又は前記凸部の寸法を、前記第2の検出器から取得される第2の画像から計測する処理と
    を有し、
    前記第1の検出器が、前記試料から発生する電子を衝突させる反射面と前記一次電子線を通過させる孔とを有する反射板と、前記反射板から発生する電子を検出する検出素子とを有し、前記パターン測長装置が、前記反射板と前記検出素子の間に位置する第1の電極と、前記一次電子線の光軸を挟んで前記第1の電極の反対側に位置する第2の電極と、前記反射板の孔の直径を変更する機構を更に有する場合に、
    前記反射板の孔径と前記一次電子線の走査速度又は照射電流量とを変えながら、絶縁体で構成された前記試料に前記一次電子線を照射する処理と、
    前記第1の検出器で取得された第1の画像に含まれるパターンのエッジの明度差が最大となる方向を求める処理と、
    前記一次電子線の走査速度又は照射電流量に依存した前記明度差が最大となる方向の変化が最小となるように前記反射板の孔径を設定する処理と
    を更に有することを特徴とするパターン測長方法。
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