JP6132540B2 - 共振器及びフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、共振器及びフィルタに関するものである。
従来の一端短絡他端開放伝送線路を用いた共振器及びこの共振器を並べて構成したフィルタ構造として、中空同軸線路を用いた共振器及びフィルタがある(例えば、特許文献1参照)。また、中空同軸線路を用いた共振器及びフィルタの中空部に誘電体を充填した共振器及びフィルタ(例えば、非特許文献1参照)や、信号線導体周囲にのみ局所的に誘電体を配置した共振器及びフィルタ(例えば、非特許文献2参照)についての構造も開示されている。
米国特許第5023579号
Christen Rauscher, "Design of Dielectric-Filled Cavity Filters With Ultrawide Stopband Characteristics," IEEE Trans. Microw. Theory Tech., vol. MTT-53, no. 5, pp. 1777-1786, May 2005. Joseph M Chuma and Dariush Mirshekar-Syahkal, "Compact Dielectric Loaded Combline Filter with Low Insertion-loss," 30th European Microwave Conference, 2000.
しかしながら、特許文献1に示される共振器では、同軸共振器開放端と、グラウンドとなる筐体部やグラウンドと同電位となる周波数調整ネジとのギャップが中空状態で近接しており、高電力用途においては当該部における放電の回避が課題である。特に、真空中にて使用する用途においては、真空中の電子移動により生じるマルチパクタ放電の回避が重要であり、電位の異なる信号線導体とグラウンドのギャップを一定以上確保する、あるいは、該ギャップ部に誘電体を介在させることで電子の移動を遮断するなどの対策が必要である。
上記課題を解決する方法の1つとして、非特許文献1に示されるような、誘電体を充填した共振器の採用がある。これにより、中空で対向するギャップを排除することができ、マルチパクタ放電の回避が可能になる。しかし一方、充填した誘電体の誘電体損失の影響により、共振器及びフィルタの損失が増大するという新たな問題点が発生するため、損失の低減が課題となる。
損失低減に有効な構成として、非特許文献2に示されるような、誘電体を局所的に配置する構成がある。この構成では、電界が強い開放端付近には誘電体を配置しないことにより、開放端部で生じる誘電体損失を低減し、共振器及びフィルタの低損失化を図ることが可能となる。しかしながら、電界の強い部位とは、放電の可能性が高いことを意味しており、非特許文献2に示された構造は、特許文献1の構造と同様に、高電力用途時の放電回避が課題である。
以上のように、従来技術においては、高電力用途時の放電回避と共振器及びフィルタの低損失化の両立が課題である。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、高電力用途時の放電回避と共振器及びフィルタの低損失化の両立を可能とした共振器及びフィルタを得ることを目的とする。
この発明に係る共振器は、グラウンドとして機能するグラウンド導体と、一端がグラウンド導体に短絡され、他端が開放された信号線導体と、信号線導体の開放端部とグラウンド導体が対向する空間の一部分に配置される誘電体とを備え、誘電体は、信号線導体の開放端部と接触または空隙をあけて配置される突起状構造を備えるものである。
この発明によれば、放電の可能性が高い開放端部とグラウンド導体が対向する空間の一部分に誘電体を配置して、該空間において誘電体と空洞領域が混在するようにしたので、誘電体が電子の移動を遮断することにより高電力用途時における放電回避を実現できる。また、前記空洞領域を設けたことにより、誘電体が共振器の損失に対して与える影響を抑えることができる。このため、高電力用途時の放電回避と、共振器及びフィルタの低損失化の両立が可能となる。
本発明の実施の形態1に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。 損失低減効果に関するシミュレーション結果である。 本発明の実施の形態3に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。 本発明の実施の形態6に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。(a)は(b)におけるB−B面についての断面図、(b)は(a)におけるA−A面についての断面図、(c)は(b)における各構成部品分解図、(d)は誘電体部詳細図、(e)はカバー導体部詳細図をそれぞれ示している。
図1に示すように、実施の形態1に係る共振器及びフィルタは、金属筐体10、信号線導体11、カバー導体20、誘電体30によって構成される。また、図1(b)に示すように、実施の形態1に係る共振器は、一端短絡、他端開放の分布定数線路を用いた共振器となっており、分布定数線路を構成する信号線導体11が、一端短絡、他端開放の構造となっている。
金属筐体10は、グラウンド導体として機能する。
信号線導体11は、円柱形状であり、短絡端部12において金属筐体10と電気的に接続され、開放端部13において金属筐体10、カバー導体20いずれとも電気的に隔離された構造となっている。
なお、開放端部13とは、信号線導体11の開放側先端付近の部分を指し、図1において説明すると、信号線導体11の上面と該上面付近の側面とで形成される。
カバー導体20は、金属筐体10と同様に、グラウンド導体として機能する。
カバー導体20には、図1(e)に示すように円柱状にくぼんだ空洞領域21が設けられており、上記構成部品を組み立てた状態を示す図1(b)においては、信号線導体11の開放端部13周辺が空洞領域21に入り込んだ構造となっている。
図1(b)に示すように、開放端部13とグラウンド導体であるカバー導体20とが対向する空間の一部分には、誘電体30が配置されている。ここで、空洞領域21は、誘電体30から信号線導体11側の領域である空洞領域31と、誘電体30からカバー導体20側の領域である空洞領域32に分割される。
誘電体30は、図1(d)に示すように、円盤の中央部分を円柱状にくぼませた形状をしており、その中心に円柱状の突起33を、また、該円盤の周囲につば部34を有する。図1(b)に示すように、つば部34がカバー導体20と接触し、突起33が信号線導体11の開放端部13と接触しあるいは微小な空隙をあけて近接した状態で設置される。あるいは、突起33が信号線導体11の開放端部13と接触し、つば部34がカバー導体20と接触あるいは微小な空隙をあけて近接した状態で設置されてもよい。
上記構成部品は、図1(c)に示すように、つば部34とカバー導体20が接触するように設ける場合、まず、誘電体30をカバー導体20に着脱可能に嵌め込む。このため、誘電体30のうち嵌め込まれる部分の直径は、空洞領域21の直径よりも嵌め込み程度小さく形成される。またこのとき、つば部34を備えることで、嵌め込む深さに制限を与えることができる。その後、誘電体30を嵌め込んだカバー導体20を金属筐体10と導通させるようにして組み立てることができる。
あるいは、突起33と開放端部13が接触するように設ける場合、まず、突起33を開放端部13上面に接触させて誘電体30を位置決めし、その後、カバー導体20を金属筐体10と導通させるようにして組み立てることができる。このため、組立が容易になるように、誘電体30のうち空洞領域21に入り込む部分の直径は、空洞領域21の直径よりも小さく形成される。
カバー導体20と金属筐体10の導通には、ネジ止めによる導通や導電性材料による導通等で実現可能である。
このように組み立てられた共振器を図1(a)のように複数並べ、所望の共振器間結合量により結合させることにより、所望周波数において共振し、フィルタとして動作させることができる。所望の共振器間結合量の実現方法としては、例えば図1(a)に示すようなアイリス状結合孔50の寸法を調整する方法や、信号線導体11間の距離を調整する方法等で設計することができる。
共振器の並べ方は、短絡端部12が複数の共振器で同一側となるコムラインフィルタや、短絡端部12が隣り合う共振器で互い違いになるインターディジタルフィルタがあり、どちらを用いてもよい。なお、図1ではコムラインフィルタを例に説明する。コムラインフィルタにおいては、図1におけるカバー導体20が同一側となるため、部品構成がインターディジタルフィルタに比べて簡素になる特徴がある。
図1に示した実施の形態1に係る共振器及びフィルタの構造では、共振周波数において信号線導体11とグラウンド導体である金属筐体10及びカバー導体20との間に電界を生じ、その電界強度は開放端部13付近において強くなる。
上述したように、開放端部13付近は空洞領域21に入り込んだ構造となっているため、開放端部13付近においては信号線導体11から最短距離に位置するグラウンド導体はカバー導体20となり、信号線導体11とカバー導体20の間をギャップとし、強い電界を生じる。高電力用途かつ真空中用途においては、このような電界の強い部位において真空中の電子の移動により生じるマルチパクタ放電を回避することが重要である。
図1に示した実施の形態1に係る共振器及びフィルタの構造によれば、強い電界を生じる信号線導体11の開放端部13とカバー導体20の間が誘電体30により遮断された構造であるため、当該部の電子の移動を遮断し、マルチパクタ放電を回避することができる。
図1に示した実施の形態1に係る共振器及びフィルタの構造では、上述したように開放端部13付近において電界が強くなり、開放端部13付近に配置する誘電体30の誘電体損失の影響を受ける。しかしながら、開放端部13付近における信号線導体11とカバー導体20とが対向する空間は、誘電体30と空洞領域31、空洞領域32が混在した構造となっているため、空洞領域31、空洞領域32全てに誘電体を充填した場合に比べて、誘電体損失の影響を低減することができる。即ち、共振器及びフィルタの損失を低減できる。
以上より、実施の形態1に係る共振器及びフィルタは、従来の課題であった高電力用途時の放電回避と、共振器及びフィルタの低損失化の両立が可能である。
図1において、信号線導体11は断面構造が一様な円柱状の構造について説明したが、他の構造を用いてもよく、信号線導体11の太さが途中で変わるような断面構造が一様で無い構造を用いてもよい。また、信号線導体11の開放端部13は断面を円形とする平坦構造を用いて説明したが、先端を円弧状に丸めたものを用いてもよい。
信号線導体11と金属筐体10は、短絡端部12において短絡されている構造であればよく、図1に示すように、信号線導体11と金属筐体10を一体形成で作製してもよい。または、信号線導体11と金属筐体10を個別に作製し、組立時に導通させる構造を採用してもよい。
図1において、グラウンド導体となるカバー導体20と金属筐体10を2つに分割して組み立てる方法について説明したが、分割数は任意の数でよい。また、分割面も図1に示す位置以外を選んでもよい。
図1において、カバー導体20に設ける空洞領域21として、円柱状の空洞領域について説明したが、角柱、球状等他の構造を用いてもよい。同様に、誘電体30の構造も空洞領域21の構造に併せて、円盤を円柱状にくぼませた形状として説明したが、他の構造を用いてもよい。
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。(a)は(b)におけるB−B面についての断面図、(b)は(a)におけるA−A面についての断面図、(c)は(b)における各構成部品分解図、(d)は誘電体部詳細図、(e)はカバー導体部詳細図をそれぞれ示している。
実施の形態2に係る共振器及びフィルタは、図2(e)に示すように、カバー導体20にネジ穴41が設けられた構造となっている。そして、図2(b)、(c)に示すように、ネジ穴41に金属ネジ40が挿入され、金属ネジ40の端部である金属ネジ端部42は空洞領域21の内部に挿入された構造となっている。また、図2(d)に示すように、誘電体30に円柱状に設けられた突起33においては、突起33をくり貫いた空洞領域35を有する構造となっている。
図2においては、金属ネジ40は円柱構造、空洞領域35は円筒構造となっており、金属ネジ40の直径は空洞領域35の直径に比べて小さくなっている。
その他の構造については、前述の実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
図2において、金属ネジ40はカバー導体20と電気的に導通するため、金属ネジ40はグラウンド導体として機能する。このため、金属ネジ端部42と開放端部13との間には、信号線導体−グラウンド導体間静電容量が発生する。該容量は、共振器の共振周波数を決める値となるため、金属ネジ端部42の位置、即ち、金属ネジ40の挿入長を変動させることにより、共振器の共振周波数を調整することができる。従って、金属ネジ40は、共振周波数調整用導体として機能する。
上記のように、金属ネジ端部42と開放端部13との間には信号線導体−グラウンド導体間静電容量が発生するため、当該部は電界が強くなる領域となる。
ここで、図2に示した実施の形態2に係る共振器及びフィルタの構造によれば、強い電界を生じる当該部においては、信号線導体11と金属ネジ端部42の間が誘電体30により遮断された構造であるため、当該部の電子の移動を遮断し、実施の形態1に係る共振器及びフィルタと同様に、マルチパクタ放電を回避することができる。
また、実施の形態1において説明したように、当該部は誘電体30の誘電体損失の影響を大きく受ける。ここで、図2に示す構造によれば、金属ネジ端部42と開放端部13とが対向する領域において、誘電体をくり貫いた空洞領域35を設けているため、空洞領域35を設けないとした構造よりも誘電体占有度が低下する。従って、空洞領域35の部分における誘電体損失の影響を回避でき、共振器及びフィルタの損失を低減することができる。
図3に、空洞領域35を設けることによる損失低減効果を確認するために行ったシミュレーション結果を示す。共振器及びフィルタに関する損失の指標である無負荷Q値をシミュレーションにより算出した。シミュレーションには有限要素法による3次元電磁界シミュレーションを用いた。
図3において、#1は図2において誘電体30を除去した構造(中空構造)、#2は図2に示した実施の形態2の構造、#3は図2において空洞領域35に誘電体を充填した構造、#4は図2において空洞領域35および空洞領域31双方に誘電体を充填した構造における無負荷Q値のシミュレーション結果をそれぞれ示している。シミュレーションにおいては、金属部分の導電率は銀の導電率6.1×10^7S/mを、誘電体の材料定数は、比誘電率2.1、誘電正接0.001をそれぞれ設定した。
図3より、♯1の中空構造が無負荷Q値6232と最も高く、最も低損失なフィルタを構成できることがわかる。これに対し、開放端部13付近が誘電体で充填される構造の#4においては、無負荷Q値が1380まで低下する。これは、♯1の中空構造からの低下率でみると78%の低下となり、フィルタの損失が大幅に増加することがわかる。
空洞領域35に誘電体を充填し、空洞領域31は空洞とした構造である♯3の構造を採用した場合、無負荷Q値の♯1の中空構造からの低下率は41%に改善され、また、さらに金属ネジ端部42と開放端部13との間の空洞領域35も空洞とした♯2の構造においては、無負荷Q値の♯1の中空構造からの低下率を32%まで抑えることができる。
以上のように、実施の形態2の構造により、誘電体損失の影響を低減し、共振器およびフィルタの損失を低減する効果が確認できる。
以上より、実施の形態2に係る共振器及びフィルタは、実施の形態1における効果に加え、共振周波数を調整するネジ端部付近の誘電体損失の低減が可能となる。
図2において、金属ネジ40を円柱構造とした例について説明したが、他の構造を用いてもよく、金属ネジ40の太さが途中で変わるような断面構造が一様でない構造を用いてもよい。空洞領域35の形状についても、円筒構造を例に説明したが、他の構造を用いてもよい。
図2において、金属ネジ40の断面の大きさが空洞領域35の断面の大きさに比べて小さい構造について説明したが、大小関係は同等あるいは逆の関係でもよい。
また、金属ネジ40とネジ穴41は、ネジ構造でなく、穴と、穴と同じ形状の断面を持つ金属部材であって、金属部材につば部等のひっかかりを設けて、挿入長を変更できるように設計してもよい。
また、金属以外にも、導体として働くものであればその他の材料(例えば導電性高分子等)を用いてもよい。
実施の形態3.
図4は、本発明の実施の形態3に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。(a)は(b)におけるB−B面についての断面図、(b)は(a)におけるA−A面についての断面図、(c)は(b)における各構成部品分解図、(d)は誘電体部詳細図、(e)はカバー導体部詳細図をそれぞれ示している。
図4では、図1に示した実施の形態1における共振器及びフィルタにおいて、誘電体30の突起33を除いた構造となっている。
その他の構造については、実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
図4の構造によれば、図1に示した実施の形態1に係る共振器及びフィルタと同様に、強い電界を生じる信号線導体11の開放端部13とカバー導体20の間が誘電体30により遮断された構造であるため、当該部の電子の移動を遮断し、マルチパクタ放電を回避することができる。
また、図4の構造によれば、図1に示した突起部33を除くことで、突起部33による誘電体損失の影響を排除することができるため、図1の構成に比べてさらに共振器及びフィルタの損失を低減することができる。
図1の構造では、突起33が開放端部13と接触あるいは近接して配置されるため、誘電体30の固定がし易い構成であったが、図4では突起33が無い構造であるため、誘電体30の固定が別途必要である。固定方法としては、誘電体30をカバー導体20に圧入する方法、誘電体30をカバー導体20に接着剤により接着する方法、誘電体30をカバー導体20にネジ止めする方法等がある。接着する箇所は任意の箇所を選んでよく、つば部34のみを接着する方法を採用してもよい。ネジ止め箇所についても同様であり、例えば、つば部34をカバー導体20にネジ止めする方法を採用してもよい。
また、実施の形態2で説明した金属ネジ40を設けた構造としてもよい。この場合、実施の形態2で説明した空洞領域35に相当する空洞領域として、誘電体30のうち金属ネジ40と開放端部13とが対向する領域における誘電体部分の厚さを薄くするなどして空洞領域を設けてもよい。このような空洞領域を設けることで、該空洞領域を設けない構造よりも誘電体占有度を低下させることができる。
以上より、実施の形態3に係る共振器及びフィルタは、実施の形態1における効果に加え、共振器及びフィルタのさらなる低損失化が可能となる。
実施の形態4.
図5は、本発明の実施の形態4に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。(a)は(b)におけるB−B面についての断面図、(b)は(a)におけるA−A面についての断面図、(c)は(b)における各構成部品分解図、(d)は誘電体部詳細図、(e)はカバー導体部詳細図をそれぞれ示している。
図5では、図1に示した実施の形態1における共振器及びフィルタの誘電体30の形状を異なるものとした。具体的には、図1ではカバー導体20に嵌め込む構造であったのに対し、図5では信号線導体11の開放端部13に嵌め込む構造としている。
その他の構造については、実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
図5に示すように、実施の形態4における誘電体30は、中を空洞とした円柱形において一方の底面を開口部とした形状をしており、内径が信号線導体11の直径よりも大きく形成され、信号線導体11の開放端部13を覆うように信号線導体11に嵌め込まれている。このような構造とすることにより、図1に示した誘電体30と比較して、構造の簡略化と、小型化が可能となる。
また、図5の構造によれば、図1に示した実施の形態1に係る共振器及びフィルタと同様に、強い電界を生じる信号線導体11の開放端部13とカバー導体20の間が誘電体30により遮断された構造であるため、当該部の電子の移動を遮断し、マルチパクタ放電を回避することができる。
また、図5の構造によれば、開放端部13付近における信号線導体11とカバー導体20とが対向する空間は、誘電体30と空洞領域が混在した構造となっているため、該空洞領域に誘電体を充填した場合に比べて、誘電体損失の影響を低減することができる。即ち、実施の形態1に係る共振器及びフィルタと同様に、共振器及びフィルタの損失を低減できる。
図5の構造では、誘電体30が開放端部13に接触しているのみであるため、実施の形態3と同様に、誘電体30の固定が別途必要である。固定方法としては、信号線導体11を誘電体30に圧入する方法、誘電体30を信号線導体11に接着剤により接着する方法、誘電体30を信号線導体11にネジ止めする方法等がある。接着する箇所、ネジ止め箇所については任意の箇所を選んでよい。
また、内径が開放端部13の外径より嵌め込み程度よりも更に大きく形成された誘電体30を用いて、圧入箇所、接着箇所、ネジ止め箇所等を信号線導体11のうち開放端部13以外の部分に設け、誘電体30が開放端部13と微小な空隙をあけて近接するようにしてもよい。
また、実施の形態2で説明した金属ネジ40を設けた構造としてもよい。この場合、実施の形態2で説明した空洞領域35に相当する空洞領域として、誘電体30のうち金属ネジ40と開放端部13とが対向する領域における誘電体部分の厚さを薄くするなどして空洞領域を設けてもよい。このような空洞領域を設けることで、該空洞領域を設けない構造よりも誘電体占有度を低下させることができる。
以上より、実施の形態4に係る共振器及びフィルタは、実施の形態1における効果に加え、共振器及びフィルタの、部品構成の簡略化及び小型化が可能となる。
実施の形態5.
図6は、本発明の実施の形態5に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。(a)は(b)におけるB−B面についての断面図、(b)は(a)におけるA−A面についての断面図、(c)は(b)における各構成部品分解図、(d)は誘電体部詳細図、(e)はカバー導体部詳細図をそれぞれ示している。
図6では、図1に示した実施の形態1における共振器及びフィルタのカバー導体20が、空洞領域を設けない平板状の構造に変更されている。また、信号線導体11の高さを、金属筐体10の高さと比べて低くすることにより、カバー導体20を平板状の構造とした際に開放端部13とカバー導体20が接触することを回避した構造となっている。誘電体30は図5に示した実施の形態4のものと同様である。
その他の構造についても、実施の形態4と同様であり、その説明を省略する。
図6に示すように、実施の形態5におけるカバー導体20は、平板状の構造であり、図1に示したカバー導体20と比較して、構造を簡略化することが可能となる。
また、図6の構造によれば、図1に示した実施の形態1に係る共振器及びフィルタと同様に、強い電界を生じる信号線導体11の開放端部13とカバー導体20の間が誘電体30により遮断された構造であるため、当該部の電子の移動を遮断し、マルチパクタ放電を回避することができる。
また、図6の構造によれば、開放端部13付近における信号線導体11とカバー導体20とが対向する空間は、誘電体30と空洞領域が混在した構造となっているため、該空洞領域に誘電体を充填した場合に比べて、誘電体損失の影響を低減することができる。即ち、実施の形態1に係る共振器及びフィルタと同様に、共振器及びフィルタの損失を低減できる。
誘電体30は、実施の形態4における誘電体30と同様であるため、位置決め方法等についても、実施の形態4において説明した方法と同様である。
図6において、実施の形態2で説明した金属ネジ40を設けた構造としてもよい。この場合、実施の形態2で説明した空洞領域35に相当する空洞領域として、誘電体30のうち金属ネジ40と開放端部13とが対向する領域における誘電体部分の厚さを薄くするなどして空洞領域を設けてもよい。このような空洞領域を設けることで、該空洞領域を設けない構造よりも誘電体占有度を低下させることができる。
以上より、実施の形態5に係る共振器及びフィルタは、実施の形態1における効果に加え、共振器及びフィルタの、部品構成の簡略化が可能となる。
実施の形態6.
図7は、本発明の実施の形態6に係る共振器及びフィルタの構造を示す図である。(a)は(b)におけるB−B面についての断面図、(b)は(a)におけるA−A面についての断面図、(c)は(b)における各構成部品分解図、(d)は誘電体部詳細図、(e)はカバー導体部詳細図をそれぞれ示している。
図7では、図6に示した実施の形態5における誘電体30をカバー導体20側に接着するなどして取り付ける構造となっている。誘電体30の内径を実施の形態5での内径と同様に信号線導体11の直径よりも嵌め込み程度大きく形成したのでは、組立時において誘電体30の中心軸と信号線導体11の中心軸とがわずかにずれるだけで組立が困難となるので、実施の形態6における誘電体30の内径は、図6に示した構造に比べて大きくなっている。
その他の構造については、実施の形態5と同様であり、その説明を省略する。
図7に示す構造により、実施の形態5において説明したのと同様に、カバー導体20の構造を平板状に簡略化することが可能となる。
また、図7の構造によれば、図1に示した実施の形態1に係る共振器及びフィルタと同様に、強い電界を生じる信号線導体11の開放端部13とカバー導体20の間が誘電体30により遮断された構造であるため、当該部の電子の移動を遮断し、マルチパクタ放電を回避することができる。
また、図7の構造によれば、開放端部13付近における信号線導体11とカバー導体20とが対向する空間は、誘電体30と空洞領域が混在した構造となっているため、該空洞領域に誘電体を充填した場合に比べて、誘電体損失の影響を低減することができる。即ち、実施の形態1に係る共振器及びフィルタと同様に、共振器及びフィルタの損失を低減できる。
誘電体30をカバー導体20に固定する方法については、誘電体30をカバー導体20に固定するとした実施の形態3において説明した方法等と同様である。
図7においては、誘電体30とカバー導体20が接触した構造となっているため、実施の形態2において示したような共振周波数調整用導体として機能する金属ネジ40を採用する場合、カバー導体20と誘電体30の間に金属ネジ40を配置するための空隙を設ける必要がある。例えば、誘電体30に上記空隙部を別途設けてもよい。
またこの場合、実施の形態2で説明した空洞領域35に相当する空洞領域として、誘電体30のうち金属ネジ40と開放端部13とが対向する領域における誘電体部分の厚さを薄くするなどしてさらに空洞領域を設けてもよい。このような空洞領域を設けることで、該空洞領域を設けない構造よりも誘電体占有度を低下させることができる。
以上より、実施の形態6に係る共振器及びフィルタは、実施の形態1における効果に加え、共振器及びフィルタの、部品構成の簡略化が可能となる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
10 金属筐体、11 信号線導体、12 短絡端部、13 開放端部、20 カバー導体、21 空洞領域、30 誘電体、31 空洞領域、32 空洞領域、33 突起、34 つば部、35 空洞領域、40 金属ネジ、41 ネジ穴、42 金属ネジ端部、50 アイリス状結合孔。

Claims (12)

  1. グラウンドとして機能するグラウンド導体と、
    一端が前記グラウンド導体に短絡され、他端が開放された信号線導体と、
    前記信号線導体の開放端部と前記グラウンド導体が対向する空間の一部分に配置される誘電体とを備え
    前記誘電体は、前記信号線導体の開放端部と接触または空隙をあけて配置される突起状構造を備える共振器。
  2. グラウンドとして機能するグラウンド導体と、
    一端が前記グラウンド導体に短絡され、他端が開放された信号線導体と、
    前記信号線導体の開放端部と前記グラウンド導体が対向する空間の一部分に配置される誘電体とを備え
    前記誘電体は、取付方向と垂直な方向につば状構造を備え、前記グラウンド導体の凹部に着脱可能に嵌め込められる共振器。
  3. グラウンドとして機能するグラウンド導体と、
    一端が前記グラウンド導体に短絡され、他端が開放された信号線導体と、
    前記信号線導体の開放端部と前記グラウンド導体が対向する空間の一部分に配置される誘電体とを備え
    前記グラウンド導体は、共振周波数調整用導体を備え、
    前記誘電体は、前記共振周波数調整用導体と前記信号線導体の開放端部が対向する領域において空洞領域を備える共振器。
  4. 前記グラウンド導体は、前記信号線導体の開放端部と対向する箇所において、前記開放端部と反対方向に凹んだ凹部を有する請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の共振器。
  5. 前記誘電体は、前記グラウンド導体と前記信号線導体の開放端部とのうち少なくともどちらか一方と接触または空隙をあけて配置される請求項に記載の共振器。
  6. 前記誘電体は、前記信号線導体の開放端部と接触または空隙をあけて配置される突起状構造を備える請求項2または請求項3または請求項5に記載の共振器。
  7. 前記誘電体は、取付方向と垂直な方向につば状構造を備え、前記グラウンド導体の凹部に着脱可能に嵌め込められる請求項1または請求項3または請求項5に記載の共振器。
  8. 前記グラウンド導体は、共振周波数調整用導体を備える請求項1または請求項2に記載の共振器。
  9. 前記誘電体は、前記共振周波数調整用導体と前記信号線導体の開放端部が対向する領域において空洞領域を備える請求項に記載の共振器。
  10. 前記誘電体の突起状構造は、内部に空洞領域を備え、
    前記グラウンド導体は、前記誘電体の突起状構造の背面と対向する位置に共振周波数調整用導体を備える請求項1または請求項6に記載の共振器。
  11. 前記グラウンド導体は、前記信号線導体の短絡端部を含む第1のグラウンド導体と、前記信号線導体の短絡部を含まない少なくとも1つ以上の第2のグラウンド導体とで形成される請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載の共振器。
  12. 請求項1から請求項11のうちのいずれか1項記載の共振器を複数並べて構成されるフィルタ。
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