JP6131109B2 - 発光装置、および表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は発光装置に関し、特に光源から射出される光を受けることにより励起される蛍光体を利用した発光装置に関する。
発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)素子は、消費電力が少なく、また製品寿命が長く、さらに、環境負荷が小さい、という優れた特性を有している。LED素子から出射される光を受けて蛍光を発する蛍光体を用いた発光装置は、LED素子が発する光と蛍光体が発する光とを組み合わせて放出することにより、本来のLED素子からの光と異なるさまざまな光(白色光を含む)を発することができる。
LED素子から出射される光を利用する場合、LED素子からは、光だけではなく熱も放出される。蛍光体の種類によっては、LED素子の発熱の影響で、量子効率が低下する、すなわち明るさが低下する。特にナノ結晶蛍光体は、発光強度が高く、かつ、演色性、色再現性に優れているが、耐熱温度が従来の蛍光体に比べて低く、熱による影響を受けて性能が低下しやすい。
例えば、図8の(a)に示すように、LED素子101を装備するパッケージ102内に所望の蛍光を発する蛍光体を含有した樹脂104aを利用する技術が知られている。この場合、蛍光体を含有する樹脂104aはLED素子101において生じる熱の影響を大きく受けてしまうことになる。
そこで、図8の(b)に示すように、LED素子101の発熱による影響が蛍光体シート104に直接及ばないようにするため、蛍光体シート104とLED素子101とを離間させたリモートフォスファー型白色LEDが提案されている。このように、蛍光体を蛍光体シート104として利用する例としては、特許文献1に記載の発光ダイオード装置が挙げられる。特許文献1に記載の発光ダイオード装置では、蛍光体シートがLED素子と離間して設置され、蛍光体シートがLED素子の発熱から受ける影響を軽減している。
しかし、図8の(b)に示す構造を図8の(c)に示す導光板103と組み合わせた場合、LED素子101から射出される励起光を受けた蛍光体シート104からの蛍光は全方位に発せられるので、蛍光Emの多くが導光板103に入らないという問題が起きる。そこで、例えば、図8の(c)に示すように、導光板103と蛍光体シートとが互いに接するように構成することで、蛍光体シート104から発せられる蛍光のロスを低減させることが考えられている。
特開2007−067204号公報(2007年 3月15日公開) 特開2008−047851号公報(2008年 2月28日公開)
しかしながら、図8の(c)に示すように、蛍光体シート104から発せられる蛍光Emの多くは導光板103に入らない、という問題が依然として残っている。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、発光部からの光が導光板に入射する際の光のロスを低減することが可能な発光装置、表示装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る発光装置は、励起光源から出射される励起光を受けて蛍光を発する蛍光体を含む発光部と、
上記発光部よりも上記励起光源から遠位に設けられ、上記発光部からの蛍光を含む光を導光する導光板と、
上記発光部において上記励起光が入射する面である光入射面に沿って設けられ、上記光入射面に上記励起光を透過する光透過部を有し、かつ、上記発光部から発せられた光のうち上記発光部の上記光入射面から上記励起光源側へ漏出する光の一部を散乱させて、または反射させて、上記導光板に入射させる光活用部と、を備えている。
また、本発明の一態様に係る発光装置は、励起光源から出射される励起光を受けて蛍光を発する蛍光体を含む発光部と、
上記発光部よりも上記励起光源から遠位に設けられ、上記発光部からの蛍光を含む光を導光する導光板と、
上記発光部において上記励起光が入射する面である光入射面に沿って設けられ、上記光入射面に上記励起光を透過する光透過部を有し、上記発光部から発せられた光のうち上記発光部の上記光入射面から上記励起光源側へ漏出する光の一部を受けて蛍光を発する蛍光体を含み、かつ、該蛍光を上記導光板に入射させる光活用部と、を備えている。
本発明の一態様によれば、発光部からの光が導光板に入射する際の光のロスを低減することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る発光装置の要部構成の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る発光装置の構成例を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る発光装置の要部構成の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る発光装置の要部構成の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る発光装置に生じ得る蛍光ロスを説明するための図である。 本発明の実施形態3に係る発光装置の要部構成の一例を示す断面図である。 本発明の実施形態4に係る発光装置の要部構成の一例を示す断面図である。 従来の発光装置の概略構成の例、および従来の発光装置の概略構成の例を示す断面図であり、(a)はLED素子を用いた発光装置、(b)および(c)はLED素子を用いた発光装置の変形例を示す図である。 蛍光体が発する蛍光に生じ得る蛍光ロスを説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態に係る発光装置10の概略の構成について、図2を参照しながら詳細に説明する。なお、図2を含めて、以下で参照される図面に示されている各構成の形状、サイズ、およびそれらの対比は、本発明の発光装置10の構成を説明するために、簡略化して図示したものであり、実際の実施形態を正確に示していない。また、例えば、電圧を印加するための配線および電極などの構成は、本発明の特徴点と密接に関連する部材ではないため、これらの図示と説明とを省略する。
(発光装置10の構成)
まず、発光装置10の概略構成について図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施形態に係る発光装置10の構成例を示す斜視図である。発光装置10は、LED素子1、パッケージ2、導光板3、蛍光体シート4、および光活用部5を備える。なお、ここでは、励起光Exを受けて光を発する蛍光体を含有する部材が、蛍光体シート4である場合の構成を例に挙げて説明するが、これに限定されず、蛍光体を含有する部材が他の形状であってもよい。
LED素子1は、励起光Exを出射する励起光源として機能する発光素子である。LED素子1は、1チップに1つの発光点を有するもの、あるいは、1チップに複数の発光点を有するものの何れであってもよい。LED素子1(励起光源、青色発光素子)の発光波長は、例えば、450nm(青色)であるが、420nm〜490nmの青色領域の波長のLEDを選択することができる。あるいは、LED素子1の発光波長は、ナノ粒子蛍光体(後述)の種類に応じて適宜選択されればよく、したがって、青色とは異なる波長としてもよい。なお、LED素子1は、複数でなくてもよく、単数であってもよい。また、LED素子1は、レーザ等の他の励起光源を用いてもよい。
パッケージ2は、反射率の高く封止樹脂との密着性が良好なポリフタルアミド(PPA)樹脂、あるいはアルミナなどのセラミックスから構成される。LED素子1はパッケージ2内に装填される。LED素子1を装填したパッケージは、図2のxy平面にx軸方向、およびy軸方向に配列されて設けられ得る。なお、図2では、説明を簡略化するために、図中の一番手前側(y軸の一番負の側)のx軸に平行に並ぶパッケージ2のみを示し、他を省略している。
導光板3は、液晶ディスプレイのエッジライト式バックライトに用いられ、蛍光体シート4が発した蛍光を均一な面光源にする役割を有する。導光板3は、蛍光体シート4が発した蛍光とともに、LED素子1から出射された光を取り込んでもよい。導光板3は、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)などのアクリル樹脂により構成されている。
蛍光体シート4は、レーザやLED等の励起光源から出射される励起光Exを受けて発光するものであり、励起光Exを受けて発光する蛍光体を含んでいる。具体的に、蛍光体シート4には、封止材としてのアクリル樹脂の内部に蛍光体が分散されている。アクリル樹脂と蛍光体との割合は、10:1程度が好ましいが、この比率に限られない。また、蛍光体シート4は、蛍光体を押し固めたものであってもよい。封止材料は、アクリル樹脂に限定されず、シリコーン樹脂や、いわゆる有機無機ハイブリッドガラスや無機ガラスなどであってもよい。すなわち、封止剤料は透明な樹脂、ガラスなどであれば何でもよい。ポリメタクリル酸ラウリル(PLMA)などのアクリル樹脂は、ナノ結晶蛍光体が分散しやすいため、ナノ結晶蛍光体を封止する材料としてより好ましい。
ナノ結晶蛍光体の好適な例としては、II―VI族化合物半導体やIII―V族化合物半導体よりなる二元系のナノ結晶の化合物半導体が挙げられる。II―VI族化合物半導体としては、CdSe、ZnS、ZnSe等が挙げられ、III−V族化合物半導体としては、InN、InP、GaN等が挙げられる。また、II―VI族化合物、III―V族化合物を組み合わせた三元系や四元系化合物などを使用しても良い。ナノ結晶蛍光体は、発する蛍光の波長コントロール性を有し、高演色な照明装置や、色再現性に優れる表示装置のバックライトなどに適用可能である。
組成が同一の化合物半導体(例えばインジウムリン:InP)を用いても、その粒子サイズを変更させることにより、量子サイズ効果によって発光色を変化させることが可能であることがナノ結晶蛍光体の特徴の一つである。例えばInPでは、粒子サイズが3〜4nm程度のときに赤色に発光する。
ナノ結晶蛍光体は、半導体ベースであるため蛍光寿命が短く、励起光Exにより吸収した励起エネルギーを素早く蛍光として放射できるためハイパワーの励起光Exに対して耐性が強いという特徴もある。これは、ナノ結晶蛍光体の発光寿命が10ナノ秒程度と、希土類を発光中心とする通常の蛍光体材料に比べて5桁も小さいためである。
その結果、強い励起光Exに対して高効率を保つことができ、蛍光体からの発熱が低減される。よって、蛍光体の熱による劣化(変色や変形)を抑えることができる。これにより、光の出力が高い発光素子を光源として用いる場合に、発光装置の短寿命化を防止できる。
このように、蛍光体シート4は、特定の種類に限定されるものではなく、適宜選択することができる。なお、蛍光体シート4は、導光板3にアクリル系あるいはエポキシ系の接着剤等で固定されていればよい。なお、導光板3と蛍光体シート4とを接着する接着剤としては、導光板3および蛍光体シート4の屈折率と近いものを選択することが好ましい。屈折率が近い屈折率が近い材料を用いて接着することで、導光板3/接着剤/蛍光体シート4のそれぞれの境界での、光の反射、屈折の影響を低減できるため、より一層導光板への光の入射効率を向上させることができる。
また、蛍光体シート4の他の例として、酸窒化物系のものであり、青色、緑色および赤色の蛍光体がシリコーン樹脂に分散された発光部が挙げられる。ここで、励起光Exを出射する励起光源の一例として、半導体発光素子は、450nm(青色)のLED(または、440nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有する、いわゆる「青色」近傍のLEDもしくはレーザ)が挙げられる。蛍光体シート4に当該LED光が照射されると、蛍光体シート4から、例えば白色光が発生する。つまり、蛍光体シート4は波長変換材料であるといえる。この場合、蛍光体シート4は、黄色の蛍光体、または緑色の蛍光体と赤色の蛍光体との混合物である。なお、黄色の蛍光体とは、560nm以上590nm以下の波長範囲にピーク波長を有する光を発する蛍光体である。緑色の蛍光体とは、510nm以上560nm以下の波長範囲にピーク波長を有する光を発する蛍光体である。赤色の蛍光体とは、600nm以上680nm以下の波長範囲にピーク波長を有する光を発する蛍光体である。ただし、半導体発光素子から出射する光の波長は、蛍光体シート4の種類に応じて適宜選択されればよく、したがって、いわゆる青色近傍の光の波長とは異なる波長としてもよい。
また、蛍光体シート4は、サイアロン蛍光体と通称されるものであってよい。サイアロンとは、窒化ケイ素(Si)のケイ素原子の一部がアルミニウム原子に、窒素原子の一部が酸素原子に置換された物質である。サイアロン蛍光体は、窒化ケイ素にアルミナ(Al)、シリカ(SiO)および希土類元素などを固溶させて作ることができる。また、蛍光体シート4は、青色光により励起されて黄色光を発するYAG黄色蛍光体や青色の光で励起して橙色から赤色までの光を発し、かつ高い発光強度を有するCaAlSiN:Eu蛍光体、すなわちCASN赤色蛍光体などが用いられてもよい。
また、405nm(青紫色)のレーザ光を発振する励起光源を用いてもよい。この場合には、蛍光体シート4は、黄色の蛍光体、または緑色の蛍光体と赤色の蛍光体との混合物である。あるいは、405nmのレーザ光を発振する励起光源に限られず、例えば450nmのレーザ光を発振する励起光源を用いてもよい。すなわち、レーザ光の波長は特定の波長に限られない。
以下では、図2に示すように、蛍光体シート4が、xy平面に平行で、互いに対向する光入射面および光出射面を有し、LED素子1からより離れた側の面である光出射面において蛍光体シート4と導光板3とが接している構成を例に挙げて説明する。
光活用部5は、蛍光体シート4との間に接面5aを少なくとも有し、蛍光体シート4の内部からの光であって、導光板3に入射しない光を受け、該光の一部を導光板3に入射させる。すなわち、光活用部5は、蛍光体シート4から発せられた光のうち、蛍光体シート4に励起光Exが入射する面を有しており、接面5aと接する面(光入射面)から出射する光の一部を、導光板3に入射する光として活用するための部材である。なお、図2では、光活用部5が、蛍光体シート4との間に接面5aと接面5bとを有している例を示している。
例えば、光活用部5は、光を散乱させる粒子あるいは泡など光散乱性を有する構成を備えてよい。これにより、蛍光体シート4からの光であって、導光板3に入射しない光を受けてこれを散乱させて、該光の一部を導光板3に入射させる。この場合には、光活用部5は、PMMAを用いて構成するか、あるいは同じアクリル樹脂系のポリメタクリル酸ラウリル(PLMA)を用いて構成することが望ましい。光活用部5との材料として導光板3あるいは蛍光体シート4の材料との屈折率境界での、光の反射、屈折の影響を低減できるため、より一層導光板への光の入射効率を向上させることができる。この構成を有する光活用部5を備える発光装置10については、実施形態1および2として後に詳述する。
あるいは、光活用部5は、光を透過するアルミニウムや銀など光反射性の高い反射材により構成され得る。これにより、蛍光体シート4の内部からの光であって、導光板3に入射しない光を受けてこれを反射し、該光の一部を導光板3に入射させてもよい。この構成を有する光活用部5を備える発光装置10については、実施形態2として後に詳述する。
あるいは、光活用部5は、蛍光体シート4から発せられた光を受けて蛍光を発する蛍光体を含んで構成され得る。これにより、蛍光体シート4の内部からの光であって、導光板3に入射しない光は、光活用部5に含まれる蛍光体に対する励起光Exとなる。その結果、光活用部5から蛍光が発せられ、該蛍光の一部は導光板3に入射する。この構成を有する光活用部5を備える発光装置10については、実施形態4として後に詳述する。
図2では、説明を簡略にするために、蛍光体シート4のxz平面に平行な面と接する接面を図示していないが、光活用部5を、蛍光体シート4と導光板3とが接する面を除く他の蛍光体シート4のすべての面に対して接するように構成することが好ましい。これにより、光活用部5は蛍光体シート4から発せられるすべての方位の蛍光のうち、導光板3に入射しなかった光を効率よく受けることができる。
光活用部5において、LED素子1から出射され、蛍光体シート4に入射する励起光Exが通る箇所には、蛍光体シート4に入射する励起光Exが光活用部5を通過するときに損失しないように、光透過部Pが設けられる。光透過部Pとしては、光活用部5に設けられた孔であってもよい。あるいは、光透過部Pは孔ではなく、光透過性を有し、光の反射や散乱などを生じない樹脂あるいはガラス類によって構成された領域として設けられてもよい。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る発光装置10を、図2に示すA−B断面を矢印方向に見たときの矢視断面図である。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態では、蛍光体シート4からの光であって、導光板3に入射しない光の一部を光活用部5が散乱させ、該光の方向を変更することにより、蛍光体シート4からの光であって、導光板3に入らない光の一部を、導光板3に入射する光として活かして利用する。
光活用部5は、アクリル樹脂、シリコーン、あるいはガラスなどの透明部材の中に、該透明部材とは屈折率が異なり、入射した光が散乱を起こす光散乱体51を含んでいる。なお、光散乱体51は、ミー散乱(Mie scattering)を起こす領域の大きさの固体粒子、あるいは空気などの気体を透明部材の中に閉じ込めて形成される空泡であればよい。なお、ミー散乱とは、光の波長に比べて大きな粒子によって生じる光の散乱であり、蛍光体シート4から発せられる蛍光の波長よりも大きいサイズの固体粒子、あるいは、空泡を光散乱体51として適用してもよい。すなわち、光活用部5は、透明樹脂に光散乱体51を混ぜることで作ることができるので、低コストで本構造を実現することができる。
蛍光体シート4および導光板3がアクリル樹脂で作られている場合には、光活用部5を構成する透明部材の材料としては、アクリル樹脂が好ましい。なぜならば、光活用部5と蛍光体シート4との界面、および光活用部5と導光板3との界面における屈折率の差を低減することができ、導光板への光の入射効率を向上させることができるからである。
次に、図3を用いて、光活用部5の有する機能について説明する。図3は、本発明の実施形態1に係る発光装置10の要部構成の一例を示す断面図である。
LED素子1から射出される励起光Exを受けた蛍光体シート4からの蛍光Emは全方位に発せられるので、蛍光Emの多くが導光板に入らない(図7の(c)参照)。そこで、光活用部5に含まれる光散乱体51が、図3に示すように、蛍光体シート4からの蛍光Emのうち、導光板3に本来は入らなかった蛍光Emを受けてこれを散乱することで、蛍光Emの方向を変更する。これにより、光活用部5が受けた蛍光Emの一部を、導光板に入れることができる。
LED素子1から出射される励起光Exが通過する領域には、光透過部Pが設けられ、光透過部Pは光散乱体51を含まない透明樹脂あるいは孔として構成される。その理由は、励起光Exが入射する部分の光活用部5に光散乱体51が存在すると、励起光Exが散乱され、蛍光体シート4に入射する前に、光散乱体51に邪魔されて、導光板3とは逆(z軸の負の方向)に戻ってしまう光が増大してしまうからである。
なお、光透過部Pは、LED素子1から射出される励起光Exが蛍光体シート4に届くように設けられたものであり、ここでは励起光Exが通る孔として示した。しかしながら、これに限定されず、LED素子1から射出される励起光Exが蛍光体シート4に入射できるように構成されていればよい。例えば、光活用部5を光透過性の高い樹脂、あるいはガラスなどで形成する場合、光透過部Pにおける光散乱体51の密度を下げて、あるいは光透過部Pには光散乱体51を含まない樹脂で構成すればよい。
光活用部5の作製方法は、まず光散乱体51をあらかじめ混ぜておいた、液状の樹脂(アクリルやシリコーン等)を用意し、蛍光体シート4に塗布し、その後、紫外光(UV光)を照射する、もしくは熱を該液状の樹脂に加えることで、塗布した液状の樹脂を硬化させることで完成する。したがって、光透過部Pに該当する箇所には光散乱体51を含む液状の樹脂が塗布されないようにするために、光透過部Pに該当する部分の蛍光体シート4の表面を保護することが好ましい。
また、導光板/接着剤/蛍光体シートのそれぞれの界面での、反射、屈折することによる光のロスを低減して、より一層導光板への光入射効率を上げるために、導光板3、蛍光体シート4、光活用部5、およびこれらを接着するために用いられる接着剤は互いに近接する屈折率の材料を用いて構成されることが好ましい。
〔実施形態2〕
本発明の第2の実施形態について、図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態では、光活用部5は、例えば金属により構成されており、蛍光体シート4からの光を反射する。これにより、蛍光体シート4からの光であって、導光板3に入射しない光を反射させて、該光の一部を導光板3に入射させる。
図4は、本発明の実施形態2に係る発光装置10の要部構成の一例を示す断面図である。
LED素子1から射出される励起光Exを受けた蛍光体シート4からの蛍光Emは全方位に発せられるので、蛍光Emの多くが導光板3に入らない(図8の(c)参照)。
本実施形態では、光活用部5は高い光反射性を有する材料(反射材)で形成されており、蛍光体シート4から接面5a、5b(光反射部、図2参照)に入射する蛍光Emを反射して、蛍光Emの向きを変える。これにより、光活用部5が受けた蛍光Emの一部を、導光板3に入射させて、該蛍光Emを活用することができる。
光活用部5として好適な材料の例としてはアルミニウムや銀などの金属が挙げられる。アルミニウム、および銀はともに、紫外線から可視光に該当する波長の光をよく反射することが知られており、蛍光体シート4から発せられる蛍光Emを無駄なく反射させることができる。例えば、アルミニウムは、280nm〜1000nmの波長域の光に対する反射率が90%程度であり、銀は、450nm〜700nmの波長域の光に対する反射率が98%である。すなわち、光活用部5は金属膜であり、その金属としては、アルミニウム、あるいは銀が好ましい。
すなわち、光活用部5の金属膜が、蛍光体シート4からの蛍光のうち、導光板3に本来は入射しない方向の光を反射して方向を変えることで、該光の一部を導光板3に入射させることができる。
なお、LED素子1からの励起光Exが蛍光体シート4に入射するべき箇所に金属膜が存在すると、励起光Exを金属膜が反射してしまうので、励起光Exは蛍光体シート4に入射することができず、LED素子1の側に戻ってしまう。そこで、励起光Exが通る孔である光透過部Pを設けて、LED素子1から射出される励起光Exが蛍光体シート4に届くようにすればよい。
本実施形態に係る光活用部5の作製方法としては、励起光Exが入射する領域に金属が蒸着しないようにマスクした上で、抵抗加熱蒸着で、アルミニウムまたは銀を含む膜を成膜すればよい。
〔実施形態3〕
本発明の第3の実施形態について、図5、6、9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
蛍光体は、自身が発する蛍光Emよりも短い波長の光を吸収しやすい特徴があり、励起光Exを吸収して、励起光Exの波長よりも長い波長の光を蛍光として発する性質を有する。蛍光体を励起することのできる励起光Exの波長は、該蛍光体が発する蛍光の波長よりも短い。すなわち、蛍光体は、自身が発する蛍光よりも短波長の光を吸収して蛍光を発するという特徴がある。
図9は、LED素子1から射出される励起光Exを受けて蛍光を発する際に生じる蛍光ロスを説明する説明図である。ここでは、LED素子1は青色の光を発するLED素子であり、蛍光体シート4は緑色の蛍光EmGを発する蛍光体F1および赤色の蛍光EmRを発する蛍光体F2と、を含む場合を例示して説明する。LED素子1からの励起光Exは、蛍光体F1が発する蛍光EmG、蛍光体F2が発する蛍光EmRよりも、短い波長の光である。図9において、各光の光量は矢印の線幅で表現している。
図9の(A)に示すように、LED素子1から出射される励起光Exは、蛍光体シート4に入射して、蛍光体F1および蛍光体F2の双方に当たることなく蛍光体シート4から出射する場合には、LED素子1から出射された光量は、蛍光体シート4を構成する透明部材を透過する間にほとんど減衰することなく蛍光体シート4から射出される青色光である。
図9の(B)および(C)に示すように、励起光Exを受けて蛍光体F1は蛍光EmGを発し、蛍光体F2は蛍光EmRを発する。蛍光体に吸収された励起光Exのすべてのエネルギーが蛍光として利用されるのではない。これは、蛍光体F1、F2の量子効率が100%ではないことに起因している。したがって、励起光Exの一部は蛍光体から発せられる蛍光として利用されないエネルギーとして消費される。さらに、蛍光体が受けた励起光Exの波長に対して蛍光体が発する蛍光の波長が長波長化する、というストークスの法則(Stokes’ Law)に伴う光のロス(ストークスロス)も生じる。これは、蛍光EmGおよびEmRは、それぞれに対応する蛍光体が受けた励起光Exよりも少ない光量の蛍光となることの原因の1つである。
さらに、蛍光体シート4の内部では、図9の(D)に示すように、励起光Exを受けた蛍光体F1から発せられた蛍光EmGを、蛍光体F2が受けて蛍光EmRを発する場合が考えられる。この場合には、励起光Exを受けた蛍光F1から発せられた蛍光EmGが、蛍光体シート4から出射される前に蛍光体F2に吸収されることによって、蛍光EmGよりも少ない光量の蛍光EmRが発せられる。すなわち、蛍光体シート4に複数種の蛍光体が含まれている場合、各蛍光体から発せられる蛍光、特に、波長の短い蛍光が他種類の蛍光体に吸収される確率(吸収確率)が上がり、蛍光のロスが大きくなってしまう。一方、ここでは図示していないが、蛍光体F2からの蛍光EmRが蛍光体F1に吸収されることはほとんどない。
次に、実施形態1の蛍光体シート4に、複数種の蛍光体が含まれている場合に考えられる蛍光ロスについて、図5を参照して説明する。図5は、実施形態1に係る発光装置10に生じ得る蛍光ロスを説明するための図である。
蛍光体シート4の励起光源からの励起光Exが入射する入射面に近い場所で、該励起光Exを受けた蛍光体は、それぞれの色に対応する波長域の蛍光Emを発する。図5では、青色の蛍光を発する蛍光体からの蛍光を蛍光EmB、緑色の蛍光を発する蛍光体からの蛍光を蛍光EmG、および赤色の蛍光を発する蛍光体からの蛍光を蛍光EmRとして示している。なお、蛍光EmBは、蛍光体シート4に含まれる蛍光体から発せられる蛍光であることに限定されず、蛍光体シート4を通過する励起光Exであってもよい。
前述のように、蛍光EmBは緑色の蛍光を発する蛍光体および赤色の蛍光を発する蛍光体によって吸収され得、また、蛍光EmGは赤色の蛍光を発する蛍光体によって吸収され得る。したがって、蛍光体シート4から出射される蛍光EmG、EmG,EmRのうち、蛍光EmRに比較して、より波長の短い蛍光EmB、EmGは減少してしまう可能性がある。蛍光EmBは励起光Exであってもよいので、出射する光を増加して減少分を補うことが可能である。一方、蛍光EmGが蛍光体シート4の内部で吸収される確率は、蛍光体シート4に含まれる蛍光体の密度などに依存しており、複数の種類の蛍光体が蛍光体シート4に含まれている場合には、この蛍光ロスが生じてしまう。
そこで本実施形態では、図6に示すように、蛍光体シート4を、例えば、赤色の蛍光を発する蛍光体を主に含む蛍光体シート4R(第1発光部)と、緑色の蛍光を発する蛍光体を主に含む蛍光体シート4G(第2発光部)とに分け、励起光Exが蛍光体シート4Gより先に蛍光体シート4Rに入射するように配置する。すなわち、含まれる蛍光体の発光波長がより長い蛍光体シートに励起光Exが先に入射するように、発する蛍光の波長が長い方の蛍光体シートが、他方の蛍光体シートよりもLED素子1に近い位置に配置されている。
この構成によれば、蛍光体シート4Gが発する蛍光EmGは、蛍光体シート4Rを通らずに導光板3に入射するので、導光板に入射する蛍光EmG、蛍光EmRに生じる蛍光ロスが軽減される。なお、蛍光EmRは、蛍光体シート4Gを通り導光板3に入射するが、蛍光体シート4Gは蛍光EmRを吸収しない。したがって、導光板3に入射する蛍光EmGの蛍光ロスの影響が減少し、蛍光体シート4の明るさが向上する。
図6に示すように、本実施形態に係る発光装置10は、光活用部5を備え、光活用部5は、蛍光体シート4Rおよび蛍光体シート4Gから発せられた光のうち、導光板3に入射しない光を受けてこれを散乱させる。これにより、該光の一部を導光板3に入射する光として活用する。
〔実施形態4〕
本発明の第4の実施形態について、図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る発光装置10の光活用部5は、蛍光体シートよりもLED素子1に近い位置に配置されており、光活用部5は、例えば、蛍光体シート4からの蛍光EmGを受けて、蛍光EmGよりも長波長の蛍光EmRを発する蛍光体を含んでいる。
この構成によれば、光活用部5は、蛍光体シート4Rおよび蛍光体シート4Gから発せられた光のうち、導光板3に入射しない蛍光EmGを、光活用部5が含む蛍光体を励起する励起光Exとして活用する。蛍光EmGを受けて、光活用部5は蛍光EmRを発する。このようにして、光活用部5が発する蛍光EmRの一部は導光板3に入射する光として活用される。
なお、図7では、LED素子1から射出される励起光Exが通る孔である光透過部Pが示されているが、これに限定されず、LED素子1から射出される励起光Exが蛍光体シート4に入射できるように構成されていればよい。例えば、光活用部5を光透過性の高い樹脂、あるいはガラスなどで形成する場合、光透過部Pにおける光活用部5の蛍光体の密度が低い樹脂、あるいは光透過部Pには蛍光体を含まない樹脂で構成すればよい。あるいは、励起光Exが蛍光体シート4に充分な光を入射できるのであれば、光透過部Pを特別に設けなくても構わない。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る発光装置10は、励起光源(LED素子1)から出射される励起光Exを受けて蛍光Emを発する蛍光体を含む発光部(蛍光体シート4)と、
上記発光部よりも上記励起光源から遠位に設けられ、上記発光部からの蛍光を含む光を導光する導光板3と、
上記発光部において上記励起光が入射する面である光入射面に沿って設けられ、上記光入射面に上記励起光を透過する光透過部Pを有し、かつ、上記発光部から発せられた光のうち上記発光部の上記光入射面から上記励起光源側へ漏出する光の一部を散乱させて、または反射させて、上記導光板に入射させる光活用部5と、を備えている。
上記の構成によれば、光活用部は、励起光を透過する光透過部を有しており、光透過部を透過した励起光は発光部に達する。励起光を受けた発光部から発せられた蛍光を含む光(一次光)のうち、励起光が発光部に入射する面である光入射面から上記励起光源側へ漏出する光の一部を散乱させた、または反射させた光(二次光)として、導光板に入射させる。これにより、本発明に係る発光装置は、発光部から励起光源に向かう蛍光を含む光であって、導光板に入らない蛍光を含む光を、導光板に入射させることが可能である。よって、発光部からの光が導光板に入射する際の光のロスを低減することができる。
本発明の態様2に係る発光装置10は、上記態様1において、上記光活用部は、上記発光部からの光を光散乱させる光散乱体51を含む構成であってよい。
上記の構成によれば、発光部からの光であって、導光板に入射しない光の一部を光散乱体が散乱させ、該光の方向を変更する。これにより、光活用部が透明部材で構成されていても、発光部からの蛍光を含む光であって、導光板に入らない蛍光を含む光を、導光板に入射する光として活かして利用することが可能である。
本発明の態様3に係る発光装置10は、上記態様2において、上記光散乱体は、内部に封止された粒子あるいは空泡である構成であってもよい。
上記の構成によれば、発光部からの蛍光を粒子あるいは空泡が散乱させて、該蛍光の方向を変える。これにより、光活用部は低コストで実現され得る。
本発明の態様4に係る発光装置10は、上記態様1において、上記光活用部は、上記発光部からの光を反射する反射材により構成される光反射部(接面5aおよび5b)を備える構成であってもよい。
上記の構成によれば、光活用部は反射材により構成されており、発光部からの光を反射する。これにより、発光部からの蛍光を含む光であって、導光板に入射しない蛍光を含む光を反射させて、該光の一部を導光板に入射させることができる。
本発明の態様5に係る発光装置10は、上記態様4において、上記光反射部が、アルミニウムまたは銀を含んで構成されてよい。
アルミニウムおよび銀はともに、高効率で光を反射する性質を有する金属である。上記の構成によれば、光反射部に入射した光と反射された光との間に生じる光ロスを低減することができる。
本発明の態様6に係る発光装置10は、上記態様1から5のいずれか1つにおいて、上記発光部は、第1発光部と第2発光部とを含み、
上記第1発光部は、上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発し、
上記第2発光部は、上記励起光源から出射された励起光を受けて、上記第1発光部とは異なる色に対応する波長の蛍光を発し、
上記第1発光部および上記第2発光部のうち、発する蛍光の波長が長い方の発光部(蛍光体シート4R)が、他方の発光部(蛍光体シート4G)よりも上記励起光源に近い位置に配置されている構成であってもよい。
より短い波長の蛍光は、より長い波長の蛍光を発する発光部において吸収される性質がある。上記の構成によれば、第1発光部と第2発光部とは、励起光を受けて互いに異なる色に対応する波長の蛍光を発し、発する蛍光の波長がより長い発光部が、他方の発光部よりも励起光源に近い位置に配される。これにより、導光板に入射する前に、より短い波長の蛍光が他方の発光部において吸収されて生じる蛍光ロスを低減することができるので、より多くの蛍光が発光部から発せられる。そして、光活用部は、導光板に入らない蛍光を含む光を、導光板に入射する光として活かすことが可能である。
本発明の態様7に係る発光装置10は、上記態様6において、上記励起光源は、青色に対応する波長域の光を発する青色発光素子であり、
上記第1発光部(蛍光体シート4R)は、上記青色発光素子の光を受けて、赤色の蛍光を発し、
上記第2発光部(蛍光体シート4G)は、上記青色発光素子の光を受けて、緑色の蛍光を発する構成であってもよい。
上記の構成によれば、第2発光部は、上記青色発光素子の光を受けて、緑色の蛍光を発し、第2発光部からの緑色の蛍光のうち、導光板に入射しない光を受けて、第1発光部は赤色の蛍光を発する。これにより、第2発光部からの緑色の蛍光が、第2発光部において生じる蛍光ロスを低減することができる。導光板に入射する光として活かして利用することが可能である。
本発明の態様8に係る発光装置10は、励起光源(LED素子1)から出射される励起光Exを受けて蛍光Emを発する蛍光体を含む発光部(蛍光体シート4)と、
上記発光部よりも上記励起光源から遠位に設けられ、上記発光部からの蛍光を含む光を導光する導光板3と、
上記発光部において上記励起光が入射する面である光入射面に沿って設けられ、上記光入射面に上記励起光を透過する光透過部Pを有し、上記発光部から発せられた光のうち上記発光部の上記光入射面から上記励起光源側へ漏出する光の一部を受けて蛍光を発する蛍光体を含み、かつ、該蛍光を上記導光板に入射させる光活用部5と、を備えている。
上記の構成によれば、光活用部は、励起光を透過する光透過部を有しており、光透過部を透過した励起光は発光部に達する。励起光を受けた発光部から発せられた蛍光を含む光(一次光)のうち、励起光が発光部に入射する面である光入射面から上記励起光源側へ漏出する光の一部を利用した光(二次光)として導光板に入射させる。ここでは、二次光としては、発光部からの光を受けた光活用部に含まれる蛍光体が発する蛍光が挙げられる。これにより、本発明に係る発光装置は、発光部から励起光源に向かう蛍光を含む光であって、導光板に入らない蛍光を含む光を、光活用部に含まれる蛍光体を励起する光として利用し、該光活用部からの光を導光板に入射させることが可能である。よって、発光部からの光が導光板に入射する際の光のロスを低減することができる。
本発明の態様9に係る発光装置10は、上記態様8において、上記発光部は、上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発し、上記光活用部は、上記励起光源から出射された励起光を受けて、上記発光部とは異なる色に対応する波長域の蛍光を発し、上記発光部および上記光活用部のうち、上記光活用部が発する蛍光の波長は、上記発光部が発する蛍光の波長よりも長い構成であってもよい。
上記の構成によれば、発光部は、上記励起光を受けて蛍光を発し、該発光部から発せられる蛍光のうち、導光板に入射しない光を受けて、光活用部は該発光部からの蛍光よりも長い波長の蛍光を発する。これにより、光活用部からの蛍光の一部を、導光板に入射する光として活かして利用することが可能である。
本発明の態様10に係る発光装置10は、上記態様1から9のいずれか1つにおいて、上記光活用部は、上記発光部において、上記発光部からの蛍光を含む光が上記導光板へ向けて出射する光出射面を除くすべての面に接するように設けられてもよい。
上記の構成によれば、光入射面に上記光透過部を備えている光活用部は、発光部の光出射面以外のすべての面に接している。これにより、光活用部は、発光部からの蛍光のうち、導光板に入らない全方向の光を受けて、該光の一部を導光板に入射する光として活かすことが可能である。
本発明の態様11に係る発光装置10は、上記発光部は、上記態様1から10のいずれか1つにおいて、少なくともナノ結晶蛍光体を含む構成であってもよい。
ナノ結晶蛍光体は、発光強度が高く、かつ、演色性、色再現性に優れているので、上記の構成によれば、高演色な照明装置や、色再現性に優れる表示装置のバックライトなどに適用可能な発光装置を実現することができる。
また、本発明の上記いずれかの発光装置10を備える構成の表示装置も、本発明の範疇である。
また、本発明に係る発光装置10は、以下のように表現することも可能である。本発明に係る発光装置10は、励起光源(LED素子1)から出射される励起光Exを受けて蛍光Emを発する蛍光体を含む発光部(蛍光体シート4)と、
上記発光部よりも上記励起光源から遠位に設けられ、上記発光部からの蛍光を含む光を導光する導光板3と、
上記発光部において上記励起光が入射する面である光入射面に沿って設けられ、上記光入射面に上記励起光を透過する光透過部Pを有し、かつ、上記発光部から発せられた光のうち上記発光部の上記光入射面から上記励起光源側へ漏出する光の一部を利用した光として、上記導光板に入射させる光活用部5と、を備えている。
上記の構成によれば、光活用部は、励起光を透過する光透過部を有しており、光透過部を透過した励起光は発光部に達する。励起光を受けた発光部から発せられた蛍光を含む光(一次光)のうち、励起光が発光部に入射する面である光入射面から上記励起光源側へ漏出する光の一部を利用した光(二次光)として導光板に入射させる。ここでは、二次光としては、発光部から励起光源側へ漏出する光(一次光)の一部を散乱あるいは反射させた光、または発光部からの光を受けた光活用部に含まれる蛍光体が発する蛍光、などが挙げられる。これにより、本発明に係る発光装置は、発光部から励起光源に向かう蛍光を含む光であって、導光板に入らない蛍光を含む光を、導光板に入射する光として活用することが可能である。よって、発光部からの光が導光板に入射する際の光のロスを低減することができる。
本発明は、薄型テレビ、携帯電話機、スマートフォン、パーソナルコンピュータなどの表示画面のバックライト、屋内外の各種照明、および車両のヘッドライトなど、LED素子と蛍光体とを用いた発光装置に利用することができる。
1 LED素子(励起光源、青色発光素子)
2 パッケージ
3 導光板
4 蛍光体シート(発光部)
4G 蛍光体シート(第2発光部)
4R 蛍光体シート(第1発光部)
5 光活用部
10 発光装置
51 光散乱体
Em 蛍光
Ex 励起光
P 光透過部

Claims (5)

  1. 励起光源から出射される励起光を受けて蛍光を発する蛍光体を含む発光部と、
    上記発光部よりも上記励起光源から遠位に設けられ、上記発光部からの蛍光を含む光を導光する導光板と、
    上記発光部において上記励起光が入射する面である光入射面に沿って設けられ、上記光入射面に上記励起光を透過する光透過部を有し、かつ、上記発光部から発せられた光のうち上記発光部の上記光入射面から上記励起光源側へ漏出する光の一部を散乱させて、または反射させて、上記導光板に入射させる光活用部と、を備え、
    上記発光部は、上記光入射面と、当該光入射面および上記導光板と対向する光出射面と、上記光入射面および上記光出射面を接続し互いに対向する2つの側面とを少なくとも有し、
    上記光活用部は、上記光入射面に沿って設けられ当該光入射面と対向する第1接面と、上記発光部を介して互いに対向し上記発光部の2つの側面それぞれと対向する2つの第2接面とを有し、
    上記2つの第2接面は、上記導光板における、上記光出射面との対向面と接触し、当該対向面に対して略垂直に配置されていることを特徴とする発光装置。
  2. 上記光活用部は、上記発光部からの光を光散乱させる光散乱体を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 上記光散乱体は、内部に封止された粒子あるいは空泡である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の発光装置。
  4. 励起光源から出射される励起光を受けて蛍光を発する蛍光体を含む発光部と、
    上記発光部よりも上記励起光源から遠位に設けられ、上記発光部からの蛍光を含む光を導光する導光板と、
    上記発光部において上記励起光が入射する面である光入射面に沿って設けられ、上記光入射面に上記励起光を透過する光透過部を有し、上記発光部から発せられた光のうち上記発光部の上記光入射面から上記励起光源側へ漏出する光の一部を受けて蛍光を発する蛍光体を含み、かつ、該蛍光を上記導光板に入射させる光活用部と、を備え、
    上記発光部は、上記光入射面と、当該光入射面および上記導光板と対向する光出射面と、上記光入射面および上記光出射面を接続し互いに対向する2つの側面とを少なくとも有し、
    上記光活用部は、上記光入射面に沿って設けられ当該光入射面と対向する第1接面と、上記発光部を介して互いに対向し上記発光部の2つの側面それぞれと対向する2つの第2接面とを有し、
    上記2つの第2接面は、上記導光板における、上記光出射面との対向面と接触し、当該対向面に対して略垂直に配置されていることを特徴とする発光装置。
  5. 上記発光部は、上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発し、
    上記光活用部は、上記励起光源から出射された励起光を受けて、上記発光部とは異なる色に対応する波長域の蛍光を発し、
    上記発光部および上記光活用部のうち、上記光活用部が発する蛍光の波長は、上記発光部が発する蛍光の波長よりも長い、
    ことを特徴とする請求項4に記載の発光装置。
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