JP6131106B2 - ダイカスト成形機の被覆剤供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイカスト成形機の射出スリーブに潤滑剤等の被覆剤を供給する被覆剤供給装置に関する。
ダイカスト成形機の一例であるコールドチャンバ方式のダイカスト成形機は、ラドルによって汲み取られた金属の溶湯を射出スリーブ(ショットスリーブとも称される)に供給したのち、射出スリーブ内の溶湯をプランジャの先端(ショットピストンあるいはプランジャチップとも称される)によって金型内のキャビティに高圧で射出するようになっている。
このようなダイカスト成形機では、射出スリーブの内面とプランジャとの摺動部分を潤滑するために、適宜のタイミングで射出スリーブ内に潤滑剤が供給されている。従来より潤滑剤は射出スリーブの給湯口から射出スリーブ内に供給されているのが通例であるが、特許文献1や特許文献2に開示されているように、潤滑剤を金型の湯口(金型湯口)側から射出スリーブ内に供給するように構成されたダイカスト成形機も提案されている。
特許文献1のダイカスト成形機では、プランジャの先端(ピストン)が射出スリーブの注湯口の後側に後退した状態(注湯口が開口した状態)において、自動スプレー装置によって離型剤を金型の内面に向けて噴射し、その際に潤滑剤ノズルからエアを噴出することにより、潤滑剤ノズルが離型剤の水分によって詰まることを防いでいる。そして離型剤噴射が終了したのち、潤滑剤ノズルから射出スリーブの摺動面に向けて潤滑剤を供給している。その際にもプランジャの先端(ピストン)が後退位置にあるため、前記注湯口が開口している。
一方、特許文献2のダイカスト成形機では、プランジャの先端(プランジャチップ)が射出スリーブから抜け出た状態(射出スリーブの注湯口と金型湯口とが開口した状態)において、スプレイノズルによって離型剤を金型の内面に向けて噴射し、その際に蓋部材によって前記金型湯口を塞ぎ、潤滑剤スプレイノズルから射出スリーブ内に潤滑剤を供給するようにしている。
特許第4882628号公報 特許第2750607号公報
特許文献1や特許文献2のように、プランジャチップが射出スリーブの注湯口の後側に後退した状態(注湯口が開口した状態)のもとで、固定側金型と移動側金型との間に配置された潤滑剤ノズルから射出スリーブに向けて潤滑剤を供給するダイカスト成形機では、潤滑剤を供給している間は注湯口に注湯することができない。このため注湯前に待ち時間が生じ、成形サイクルタイム(タクトタイム)が長くなってしまう。
しかも特許文献1のように金型湯口が開放された状態で水性離型剤を噴霧すると、この離型剤の一部が金型湯口から射出スリーブ内に浸入し、錆の原因になるなどの問題を生じる。特許文献2のように蓋部材によって金型湯口を塞ぐ構造では、スプレイ装置の構造や動作制御が複雑となるなどの問題が生じる。
従って本発明の目的は、離型剤を噴霧する際に離型剤の一部が射出スリーブ内に浸入することを回避できるとともに、離型剤塗布後にペレット状の潤滑剤を射出スリーブ内に迅速に供給することができるダイカスト成形機の被覆剤供給装置を提供することにある。
本発明の1つの実施形態の被覆剤供給装置は、金型の内面に向けて液状の離型剤を噴霧する離型剤ノズルと、前記金型の湯口側から射出スリーブに向けてペレット状の潤滑剤を吐出する潤滑剤吐出口と、前記離型剤ノズルに前記離型剤を供給する離型剤供給機構と、前記潤滑剤吐出口に前記潤滑剤を供給する潤滑剤供給機構と、前記離型剤ノズルおよび前記潤滑剤吐出口を移動させる移動手段と、前記離型剤供給機構と前記潤滑剤供給機構を制御する制御手段とを具備している。該制御手段は、前記射出スリーブ内のプランジャチップが、該プランジャチップにより前記湯口が塞がれる前進位置に移動した状態において前記離型剤ノズルから前記離型剤を噴霧することによって前記金型の内面に離型剤を塗布するよう前記離型剤供給機構を制御し、かつ、前記離型剤の噴霧後に前記プランジャチップを前記前進位置から後退させ、その後退と同期して前記潤滑剤吐出口から前記射出スリーブに向けて前記潤滑剤を供給するよう前記潤滑剤供給機構を制御する。
この実施形態において、前記制御手段は、前記プランジャチップの後退の途中から、前記プランジャチップの後退と同期して前記潤滑剤吐出口から前記射出スリーブに向けて前記潤滑剤を供給するよう前記潤滑剤供給機構を制御してもよい。また前記潤滑剤供給機構は、前記プランジャチップの後退速度に応じた量のエアによって、前記射出スリーブに向けて前記潤滑剤吐出口から前記潤滑剤を吐出するようにしてもよい。また前記潤滑剤は、潤滑剤成分と離型剤成分との双方を含有する多機能複合ペレットであってもよい。
本発明の被覆剤供給装置によれば、離型剤を噴霧する際に離型剤の一部が射出スリーブ内に浸入することを回避できるとともに、離型剤噴霧後に行なわれるプランジャチップの後退動作に伴ってペレット状の潤滑剤を射出スリーブの内部に迅速に供給することができる。
1つの実施形態に係る被覆剤供給装置を備えたダイカスト成形機を一部断面で模式的に示す側面図。 図1に示されたダイカスト成形機のノズルユニットとロボットの斜視図。 前記ノズルユニットの正面図。 前記ノズルユニットの側面図。 前記ノズルユニットを上方から見た平面図。 図1に示されたダイカスト成形機に潤滑剤が供給される様子を一部断面で模式的に示す側面図。
以下に本発明の1つの実施形態について、図1から図6を参照して説明する。
図1は、ダイカスト成形機の一例であるコールドチャンバ方式のダイカスト成形機10を模式的に示している。このダイカスト成形機10は、固定ダイプレート11と、移動ダイプレート12と、互いに平行に延びるタイバー13,14(4本のうち2本を示す)と、ダイプレート駆動機構15と、溶湯供給装置16と、被覆剤供給装置17と、制御手段として機能するコントローラ18などを含んでいる。
固定ダイプレート11に固定側金型20が取付けられている。移動ダイプレート12に移動側金型21が取付けられている。ダイプレート駆動機構15は、移動ダイプレート12をタイバー13,14に沿って水平方向に移動させる機能を有している。金型20,21が閉じると、金型20,21間にダイカスト製品(成形品)のためのキャビティ22が形成される。キャビティ22には、溶湯通路としての湯口23が連通している。
溶湯供給装置16は、射出スリーブ26と、プランジャ27と、プランジャ27を軸線X1方向に移動させる駆動ユニット28などを含んでいる。駆動ユニット28の一例は、油圧回路28aによって駆動される油圧シリンダである。射出スリーブ26は、湯口23を介してキャビティ22に連通している。
プランジャ27の先端にプランジャチップ27aが設けられている。プランジャチップ27aは射出スリーブ26内に挿入されている。射出スリーブ26の注湯口26aの近傍に、ラドル等の溶湯供給部材29が配置されている。金型20,21が閉じた状態において、溶融金属が注湯口26aから射出スリーブ26内に供給され、プランジャチップ27aが前進することにより、溶融金属がキャビティ22に供給されダイカスト製品が成形される。
このダイカスト成形機10は、制御手段として機能するコントローラ18によって制御される。コントローラ18の一例は、ダイプレート駆動機構15や溶湯供給装置16、被覆剤供給装置17などを制御する機能を有している。このためコントローラ18には、以下に説明する型開閉動作や成形動作、離型剤の噴霧動作、潤滑剤の吐出動作等を制御するためのコンピュータプログラムとメモリ等が組込まれている。
被覆剤供給装置17は、移動手段の一例である多関節形のロボット31と、ロボット31を制御するロボットコントローラ32と、ロボット31のアーム31aに取付けられたノズルユニット40と、ノズルユニット40に離型剤を供給する離型剤供給機構41と、ノズルユニット40にペレット状の潤滑剤を供給する潤滑剤供給機構42などを含んでいる。ロボットコントローラ32は、ロボット31の動きをつかさどる制御用コンピュータプログラムと、制御に使用するデータ等が格納されたメモリなどを有している。ロボットコントローラ32は、金型20,21に応じて予めティーチングされた位置情報に基いてロボット31のアーム31aを移動させる。
ノズルユニット40から噴霧される離型剤は、成形された製品を金型20,21から離型させやすくするためにキャビティ22の表面に供給される被覆剤(塗布剤)の一例である。これに対し潤滑剤は、プランジャチップ27aの摩耗や、かじり防止のために射出スリーブ26の内面の摺動部に供給される被覆剤(塗布剤)の一例である。
ペレット状の潤滑剤の一例は、潤滑成分と離型剤成分とを含有する多機能複合ペレットであってもよい。潤滑成分は、例えばグラファイト等の固形潤滑剤であり、この潤滑成分によって、射出スリーブ26とプランジャ27との摺動部分を潤滑することができる。離型剤成分の一例はワックスである。この離型剤成分がキャビティ22の内面に付着することにより、離型剤として機能することができる。離型剤の粒径は例えば1mm以下であるが、これ以外の粒径であってもよい。
図2は、ロボット31の一例と、ロボット31のアーム31aに取付けられたノズルユニット40を示す斜視図である。ロボット31はノズルユニット40を移動させるための移動手段として機能する。図3から図5は、それぞれ、ノズルユニット40の正面図、側面図、平面図である。以下にノズルユニット40について説明する。
ノズルユニット40は、ノズルユニット40の本体をなすボディ(ミキシングマニホールド)50を有している。ボディ50の上面に、ロボット31のアーム31aに固定するための取付部55が設けられている。ボディ50の一方の側面(図3において左側の面)に、第1のエアブロー導入口51と、第2のエアブロー導入口52と、油性離型剤導入口53が設けられている。ボディ50の他方の側面(図3において右側の面)に、水性離型剤導入口54が設けられている。
図5に示されるように、ボディ50の上面に、第1の水性スプレイエア導入口60と、第1の油性スプレイエア導入口61と、第2の水性スプレイエア導入口62と、第2の油性スプレイエア導入口63が配置されている。
図3と図4に示されるように、ボディ50の下面の一方側に、第1のエアブロー管65と、第1の水性離型剤管66と、第1の油性離型剤管67が設けられている。第1のエアブロー管65は、第1のエアブロー導入口51に連通している。第1の水性離型剤管66は、第1の水性スプレイエア導入口60に接続されている。第1の油性離型剤管67は、第1の油性スプレイエア導入口61に接続されている。第1の水性離型剤管66の下端に、第1の水性離型剤ノズル68が設けられている。第1の油性離型剤管67の下端に、第1の油性離型剤ノズル69が設けられている。
ボディ50の下面の他方側には、第2のエアブロー管75と、第2の水性離型剤管76(図3において第1の水性離型剤管66の後側に隠れている)と、第2の油性離型剤管77が設けられている。第2のエアブロー管75は、第2のエアブロー導入口52に連通している。第2の水性離型剤管76は、第2の水性スプレイエア導入口62に接続されている。第2の油性離型剤管77は、第2の油性スプレイエア導入口63に接続されている。第2の水性離型剤管76の下端に、第2の水性離型剤ノズル78が設けられている。第2の油性離型剤管77の下端に、第2の油性離型剤ノズル79が設けられている。
水性離型剤ノズル68,78は、水性離型剤導入口54から供給される水性離型剤を噴霧する。油性離型剤ノズル69,79は、油性離型剤導入口53から供給される油性離型剤を噴霧する。前記管65,66,67,75,76,77は、それぞれボディ50の下方に延びている。これらの管65,66,67,75,76,77は、上下方向の中間部において、支持部材80によって互いに支持されている。
第1のエアブロー管65の下端部は、固定側金型20の方向を向くように曲げられ、その先端に第1のエア噴出口81が開口している。第1のエア噴出口81は、第1のエアブロー導入口51に連通している。第2のエアブロー管75の下端部は、移動側金型21の方向を向くように曲げられ、その先端に第2のエア噴出口82が開口している。第2のエア噴出口82は、第2のエアブロー導入口52に連通している。
さらにこのノズルユニット40は、ペレット状の潤滑剤P(図4に示す)を吐出する潤滑剤吐出口90を有している。潤滑剤吐出口90は、潤滑剤ガイド管91と潤滑剤供給管92とを介して、潤滑剤供給機構42に接続されている。潤滑剤ガイド管91の下端部91aは、固定側金型20の方向を向くように曲げられ、その先端に潤滑剤吐出口90が開口している。
潤滑剤吐出口90には、この潤滑剤吐出口90から噴出するエアの勢いを弱めるためのメッシュ材等からなる緩衝部材93が設けられていてもよい。また図4に2点鎖線Rで示すように、潤滑剤ガイド管91の下部に、潤滑剤吐出口90に向かって次第に低くなるように傾斜したガイド斜面94が形成されていてもよい。このようなガイド斜面94を設けることにより、潤滑剤ガイド管91から潤滑剤吐出口90に送られる潤滑剤Pが自重によって落下することが助けられ、潤滑剤Pを吐出するのに必要なエアの圧力あるいはエアの量を少なくすることができる。
図1と図6に示されるように、離型剤供給機構41に、水性離型剤の供給源100と、油性離型剤の供給源101と、圧縮エアの供給源102とが接続されている。離型剤供給機構41は、コントローラ18からの指令に基いて、水性離型剤または油性離型剤をノズルユニット40に圧送する機能を有している。図1中の矢印Aは離型剤が流れる方向を示している。
潤滑剤供給機構42は、ホッパ内に収容されたペレット状の前記潤滑剤Pを計量する計量部と、計量された潤滑剤Pをエアの圧力によって潤滑剤供給管92に送る供給部とを有している。潤滑剤供給管92に供給された潤滑剤Pは、潤滑剤ガイド管91を通って潤滑剤吐出口90から吐出される。図6中の矢印Bは潤滑剤Pが流れる方向を示している。
コントローラ18は、以下に説明するように、予めメモリに格納されたコンピュータプログラムに基いて、ダイカスト製品の成形プロセスを実行する。さらにこのコントローラ18は、金型20,21の内面20a,21aに向けて水性離型剤ノズル68,78から水性離型剤を噴霧したり、油性離型剤ノズル69,79から油性離型剤を噴霧したり、エア噴出口81,82からエアブローを吹き付けたり、潤滑剤吐出口90から射出スリーブ26に向けて潤滑剤Pを吐出するなどの動作を制御するように構成されている。
次に、ダイカスト製品の成形工程と、離型剤および潤滑剤の供給工程等について説明する。1つの実施形態では、成形工程の1サイクル毎に、以下に述べるエアブローと、離型剤の塗布工程および潤滑剤の供給工程が行なわれる。離型剤の塗布および潤滑剤の供給は、図1に示すように金型20,21が開いた状態で行なわれる。
図1に示すように、プランジャチップ27aが前進位置に移動している。この前進位置のプランジャチップ27aによって、湯口23が塞がれている。金型20,21は開いている。ロボット31によって金型20,21間にノズルユニット40が挿入される。この状態のもとで、例えば第1のエア噴出口81から固定側金型20の内面20aに向けてエアブローを吹付ける。これにより、固定側金型20に付着している鋳ばり等が除去されるとともに、固定側金型20の清掃がなされる。第2のエア噴出口82から移動側金型21の内面21aに向けてエアブローを吹付けると、移動側金型21に付着している鋳ばり等が除去されるとともに、移動側金型21の清掃がなされる。
コントローラ18は、金型20,21の種類や成形条件等に応じて、水性離型剤ノズル68,78から水性離型剤を噴霧したり、油性離型剤ノズル69,79から油性離型剤を噴霧したりする。例えばミキシング用のエアが第1の水性スプレイエア導入口60に供給されると、水性離型剤が第1の水性離型剤ノズル68から固定側金型20の内面20aに向けて噴霧される。ミキシング用のエアが第2の水性スプレイエア導入口62に供給されると、水性離型剤が第2の水性離型剤ノズル78から移動側金型21の内面21aに向けて噴霧される。こうして離型剤が噴霧されているときには、前進位置のプランジャチップ27aによって湯口23が塞がれているため、噴霧される水性離型剤が射出スリーブ26内に浸入することが防止される。
ミキシング用のエアを第1の油性スプレイエア導入口61に供給すると、油性離型剤が第1の油性離型剤ノズル69から固定側金型20の内面20aに向けて噴霧される。ミキシング用のエアを第2の油性スプレイエア導入口63に供給すると、油性離型剤が第2の油性離型剤ノズル79から移動側金型21の内面21aに向けて噴霧される。この場合もプランジャチップ27aによって湯口23が塞がれているため、噴霧される油性離型剤が射出スリーブ26内に浸入することが防止される。
離型剤の噴霧が終了すると、潤滑剤吐出口90が湯口23と対向するように、ロボット31のアーム31aによってノズルユニット40が移動する。また駆動ユニット28が作動することにより、プランジャチップ27aが前進位置から後退を始めるため、湯口23が開く。
図6はプランジャ27が後退する途中の状態を模式的に示している。プランジャ27が矢印Rで示す方向に後退すると、その後退の途中で、プランジャ27の後退と同期して、潤滑剤供給機構42によって、ペレット状の潤滑剤P(図4に示す)が固定側金型20の湯口23を経て射出スリーブ26内に供給される。つまりプランジャチップ27aの後退動作と同期して潤滑剤供給機構42が作動することにより、計量されたペレット状の潤滑剤が潤滑剤吐出口90から湯口23を経て射出スリーブ26内に供給される。
この実施形態では、潤滑剤を射出スリーブ26内に供給する動作と、プランジャ27が後退する動作とが同期しているため、射出スリーブ26の内径とプランジャ27の後退速度とに応じた量のエアが湯口23から射出スリーブ26内に吸引されるとともに、このエアの流れに乗って前記潤滑剤が射出スリーブ26内に引き込まれる。例えば射出スリーブ26の内径が8cm、プランジャ27の後退速度が例えば80cm/秒の場合、1秒間当たり約4000ccのエアが湯口23から射出スリーブ26内に吸引される。このプランジャ27の後退速度が大きくなるほど、潤滑剤供給用のエアの量(エアの圧力)を大きくするようにしてもよい。
このため潤滑剤吐出口90から吐出された潤滑剤P(図4に示す)が、射出スリーブ26内に吸引されるエアとともに射出スリーブ26内に引き込まれる。こうして射出スリーブ26内に供給されたペレット状の潤滑剤Pは、射出スリーブ26の熱によって気化し、射出スリーブ26の内面に付着することにより、射出スリーブ26とプランジャ27との摺動部分の潤滑をなすことができる。
金型20,21がダイプレート駆動機構15によって閉じられる。そして注湯工程において、溶湯供給部材29によって溶湯が注湯口26aから射出スリーブ26内に供給される。そののちプランジャ27が前進することにより、射出スリーブ26内の溶湯が加圧され、キャビティ22に射出される。キャビティ22内に射出された溶湯は、保圧されかつ冷却されることにより固化し、キャビティ22に応じた形状の成形品となる。
成形品が固化したのち、移動側の金型21がダイプレート駆動機構15によって固定側の金型20から離される。こうして金型20,21が開くと、成形品は移動側の金型21に付着した状態となっている。成形品取り出し工程では、移動側の金型21に付着している成形品がエジェクタピン(図示せず)によって移動側の金型21から押し出されるとともに、ロボットによって成形品が移動側の金型21から取り出される。キャビティ22の内面には前記離型剤が付着しているため、成形品を金型21から容易に離型させることができる。
以上説明したように本実施形態のダイカスト成形機10による製造方法は下記の工程を含んでいる。
(1)金型20,21を開ける。
(2)プランジャ27が前進位置にあるときに離型剤を噴霧し、金型20,21の内面に離型剤を塗布する。
(3)離型剤の噴霧が終了したのちプランジャ27を後退させる。
(4)ノズルユニット40の潤滑剤吐出口90を湯口23に対向させる。
(5)プランジャ27が後退する途中で潤滑剤吐出口90からペレット状の潤滑剤を吐出することにより、射出スリーブ26内に潤滑剤を供給する。
(6)射出スリーブ26内に供給された潤滑剤を射出スリーブ26の熱により気化させ、射出スリーブ26の内面に付着させる。
(7)プランジャチップ27aが後退位置に達すると、注湯口26aから射出スリーブ26内に溶湯を供給する。
(8)プランジャ27を前進させることにより、射出スリーブ26内の溶湯をキャビティ22に射出する。
(9)金型20,21を開き、キャビティ22内で固化した成形品を金型20,21から取り出す。
本実施形態のノズルユニット40を備えた被覆剤供給装置17によれば、金型20,21に応じて、水性離型剤と油性離型剤を選択的に切換えて金型20,21の内面20a,21aに塗布することができる。例えばコアピンのように高温となる箇所や、キャビティのコーナー部などのように製品が付着しやすい箇所に必要最小限の油性離型剤を使用することが可能となり、コストの高い油性離型剤の使用量を極力少なくすることができる。また金型の大部分には低コストの水性離型剤を十分吹付けることができることにより、金型を冷却することができる。
しかも離型剤噴霧後に行なわれるプランジャ27の後退動作に伴って、速やかに潤滑剤を射出スリーブ26内に供給することができる。すなわちプランジャチップ27aが後退位置に達するまでの移動時間を利用して潤滑剤の供給を終了させることができる。このためプランジャチップ27aが後退位置に移動すると、直ちに溶湯を注湯口26aに供給する作業に入ることができ、タクトタイムの短縮化に寄与できるものである。
なお本発明を実施するに当たって、被覆剤供給装置の具体的な構成をはじめとして、ダイカスト成形機を構成する種々の要素の具体的な態様を必要に応じて変更して実施できることは言うまでもない。また本発明の被覆剤供給装置は、潤滑剤成分と離型剤成分とを含有するペレット状の潤滑剤を射出スリーブ内に供給するために用いることもできる。
10…ダイカスト成形機、17…被覆剤供給装置、18…コントローラ(制御手段)、20…固定側金型、21…移動側金型、26…射出スリーブ、27…プランジャ、27a…プランジャチップ、31…ロボット、40…ノズルユニット、41…離型剤供給機構、42…潤滑剤供給機構、68…水性離型剤ノズル、69…油性離型剤ノズル、78…水性離型剤ノズル、79…油性離型剤ノズル、90…潤滑剤吐出口、91…潤滑剤ガイド管、92…潤滑剤供給管。

Claims (3)

  1. 金型の内面に向けて液状の離型剤を噴霧する離型剤ノズルと、
    前記金型の湯口側から射出スリーブに向けてペレット状の潤滑剤を吐出する潤滑剤吐出口と、
    前記離型剤ノズルに前記離型剤を供給する離型剤供給機構と、
    前記潤滑剤吐出口に前記潤滑剤を供給する潤滑剤供給機構と、
    前記離型剤ノズルおよび前記潤滑剤吐出口を移動させる移動手段と、
    前記離型剤供給機構と前記潤滑剤供給機構を制御する制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、
    前記射出スリーブ内のプランジャチップが、該プランジャチップにより前記湯口が塞がれる前進位置に移動した状態において前記離型剤ノズルから前記離型剤を噴霧することによって前記金型の内面に離型剤を塗布するよう前記離型剤供給機構を制御し、かつ、
    前記制御手段は、
    前記離型剤の噴霧後に前記プランジャチップを前記前進位置から後退させ、その後退と同期して前記潤滑剤吐出口から前記射出スリーブに向けて前記潤滑剤を供給するよう前記潤滑剤供給機構を制御することを特徴とするダイカスト成形機の被覆剤供給装置。
  2. 前記制御手段は、前記プランジャチップの後退の途中から、前記プランジャチップの後退と同期して前記潤滑剤吐出口から前記射出スリーブに向けて前記潤滑剤を供給するよう前記潤滑剤供給機構を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイカスト成形機の被覆剤供給装置。
  3. 前記潤滑剤供給機構は、前記プランジャチップの後退速度に応じた量のエアによって、前記射出スリーブに向けて前記潤滑剤吐出口から前記潤滑剤を吐出することを特徴とする請求項1または2に記載のダイカスト成形機の被覆剤供給装置。
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