JP6130718B2 - 光透過性導電性フィルムのパターニング段差の評価方法 - Google Patents

光透過性導電性フィルムのパターニング段差の評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、光透過性導電性フィルムのパターニング段差の評価方法に関する。
タッチパネルに搭載される導電性フィルムとして、プラスチックからなる光透過性支持層の上に酸化インジウムスズ(ITO)等からなる光透過性導電層等を積層して得られる光透過性導電性フィルムが数多く使用されている。
これらの光透過性導電性フィルムは、さらにエッチング処理を行うことにより光透過性導電層をパターン化した上でタッチパネルに搭載されるのが通常である。このようにして光透過性導電層がパターン化された光透過性導電性フィルムにおいて、フィルム表面に光透過性導電層のパターンが視認されるようになること(いわゆる骨見え現象;pattern visibility)が知られている。このようにして光透過性導電層がパターン化された光透過性導電性フィルムは、光透過性導電層が存在する領域(本明細書において、「パターン部」ということがある。)と、光透過性導電層が存在しない領域(本明細書において、「エッチング部」ということがある。)とで、異なる分光透過率及び分光反射率を示す。このような分光透過率及び分光反射率の差が、骨見え現象の原因であると考えられている。
近年になって、加熱処理によって光透過性導電性フィルムのパターン部の段差が大きくなり、この結果見栄えが悪化することも報告されている(特許文献1)。しかしながら、かかる段差の評価方法としては、目視による方法しか報告されていない。
特開2012−128629号公報
本発明者らは、上記のようにパターン部及びエッチング部を有する光透過性導電性フィルムには、パターン部の断面形状が上に凸の円弧形状であり、かつエッチング部の断面形状が下に凸の円弧形状となっているものがあり、この場合にはこれらの円弧形状の丸み度合が大きいほど、骨見え現象の程度が大きくなる傾向があることを突き止めた。
本発明は、かかる円弧形状を検出し、さらにその丸み度合を評価する方法を提供することを主な課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ね、本発明を完成させた。本発明は上記課題を解決するものであり、次に掲げるものである。
項1.
一部がエッチングされてなる光透過性導電層を少なくとも一方の表面に有する光透過性導電性フィルムであって、
前記表面が、光透過性導電層が存在するパターン部、及びエッチング部からなる縞状パターンを有する光透過性導電性フィルム
のパターニング段差を評価する方法であって、以下の工程(1)〜(4)を含有する方法:
(1)前記縞状パターンの長手方向がx軸方向に対してα°(5°≦α≦85°)をなし、かつ縞状パターンを有する表面がz軸正方向を向くように前記光透過性導電性フィルムをxy平面に配置し、かつ
少なくとも一つの直線状の明暗境界が表れた基準パターンを投影する装置、及びCCDカメラを、yz平面に入射角及び正反射角度が等しくなるように配置する工程;
(2)前記光透過性導電性フィルムの前記表面に、前記基準パターンを投影する工程;
(3)前記基準パターンの反射像のゆらぎを結像し、前記CCDカメラで撮影して得られる映像信号を画像処理する工程;
(4)前記画像処理により得られた像において、鋸形状の明暗境界が観察されるときに、当該明暗境界に対応する前記パターン部の、前記縞状パターンの長手方向と直交する面についての断面形状が上に凸の円弧形状であり、かつ当該明暗境界に対応するエッチング部の前記断面形状が下に凸の円弧形状であると判定する工程。
項2.
前記工程(4)において、前記鋸形状における段差を算出し、その値に基づいて断面が円弧形状である前記パターン部及び前記エッチング部それぞれの曲率半径を求める、項1に記載の方法。
項3.
前記αが、30°〜60°である、項1又は2に記載の方法。
項4.
さらに、
(5)前記工程(4)で求められた曲率半径に基づいて、前記パターン部の円弧形状の高さと前記エッチング部の円弧形状の深さの和を、パターニング段差として求める工程
を含有する、項2又は3に記載の方法。
項5.
項4に記載の方法により計測されたパターニング段差が0.3μm以下となるように製造された、光透過性導電性フィルム。
項6.
項5に記載の光透過性導電性フィルムを含む、タッチパネル。
項7.
一部がエッチングされてなる光透過性導電層を少なくとも一方の表面に有する光透過性導電性フィルムであって、
前記表面が、光透過性導電層が存在するパターン部、及びエッチング部からなる縞状パターンを有し、かつ
前記パターン部の、前記縞状パターンの長手方向と直交する面についての断面形状が上に凸の円弧形状であり、かつ当該明暗境界に対応するエッチング部の前記断面形状が下に凸の円弧形状である、
光透過性導電性フィルム
のパターニング段差を検査する方法であって、
前記パターン部の円弧形状の高さと前記エッチング部の円弧形状の深さの和として求められるパターニング段差が0.3μm以下であるときに、良好であると判定する方法。
項8.
以下の工程(i)〜(iv)を含有する、項7に記載の方法:
(i)前記縞状パターンの長手方向がx軸方向に対してα°(5°≦α≦85°)をなし、かつ縞状パターンを有する表面がz軸正方向を向くように前記光透過性導電性フィルムをxy平面に配置し、かつ
少なくとも一つの直線状の明暗境界が表れた基準パターンを投影する装置、及びCCDカメラを、yz平面に入射角及び正反射角度が等しくなるように配置する工程;
(ii)前記光透過性導電性フィルムの前記表面に、前記基準パターンを投影する工程;
(iii)前記基準パターンの反射像のゆらぎを結像し、前記CCDカメラで撮影して得られる映像信号を画像処理する工程;
(iv)前記画像処理により得られた鋸形状における段差を算出し、その値に基づいて断面が円弧形状である前記パターン部及び前記エッチング部それぞれの曲率半径を求める工程。
本発明を利用して、パターン部及びエッチング部を有する光透過性導電性フィルムを評価することにより、パターン部の断面形状が上に凸の円弧形状であり、かつエッチング部の断面形状が下に凸の円弧形状となっているかどうかを確認することができる。さらに、これらの円弧形状の丸み度合を評価することができる。これらの評価結果は、光透過性導電性フィルムにおける骨見え現象を改善するために役立つものである。
本発明の評価方法における座標系および観察系の配置を示す図面である。 測定画像の一例を示す、図面に代わる写真である。 断面形状が平面と斜面の組合せの場合における測定画像を示す図面である。 断面形状が円弧の組合せの場合における測定画像を示す図面である。 光透過性支持層の片面に光透過性導電層が隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の両面に光透過性導電層が隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の片面にアンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の両面にアンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の片面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層(B)がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の一方の面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されており、他方の面に別のハードコート層が直接配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。 光透過性支持層の両面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている、本発明の光透過性導電性フィルムを示す断面図である。
1. パターニング段差を評価する方法
1.1 光透過性導電性フィルムの説明
本発明は、一部がエッチングされてなる光透過性導電層を少なくとも一方の表面に有する光透過性導電性フィルムであって、前記表面が、光透過性導電層が存在するパターン部、及びエッチング部からなる縞状パターンを有する光透過性導電性フィルムのパターニング段差を評価する方法である。
1.1.1 光透過性導電層の説明
本発明において光透過性導電層とは、電気を導通しかつ可視光を透過する役割を果たすものをいう。光透過性導電層としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用光透過性導電性フィルムにおいて光透過性導電層として通常用いられるものを用いることができる。
光透過性導電層の素材は、特に限定されないが、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫及び酸化チタン等が挙げられる。光透過性導電層としては、光透過性と導電性を両立する点で酸化インジウムにドーパントをドープしたものを含む光透過性導電層が好ましい。光透過性導電層は、酸化インジウムにドーパントをドープしたものからなる光透過性導電層であってもよい。ドーパントとしては、特に限定されないが、例えば、酸化スズ及び酸化亜鉛、並びにそれらの混合物等が挙げられる。
光透過性導電層の素材として酸化インジウムに酸化スズをドープしたものを用いる場合は、酸化インジウム(III)(In)に酸化スズ(IV)(SnO)をドープしたもの(tin−doped indium oxide;ITO)が好ましい。この場合、SnOの添加量としては、特に限定されないが、例えば、1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%、より好ましくは3〜8重量%等が挙げられる。また、ドーパントの総量が左記の数値範囲を超えない範囲で、酸化インジウムスズにさらに他のドーパントが加えられたものを光透過性導電層の素材として用いてもよい。左記において他のドーパントとしては、特に限定されないが、例えばセレン等が挙げられる。
光透過性導電層は、上記の各種素材のうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。
光透過性導電層は、特に限定されないが、結晶体若しくは非晶質体、又はそれらの混合体であってもよい。
光透過性導電層の厚さは、10nm以上30nm以下であることが好ましい。10nm以上であれば必要な導電性が得られ、30nm以下であれば骨見え現象が緩和される。
光透過性導電層を配置する方法は、湿式及び乾式のいずれであってもよく、特に限定されない。光透過性導電層を配置する方法の具体例として、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法及びパルスレーザーデポジション法等が挙げられる。
1.1.2 パターン部及びエッチング部の説明
パターニングの方法は、特に限定されないが、例えば次のようにして行うことができる。まず、レジスト(エッチング液から層を保護するための保護膜)を、光透過性導電層上の、残したい領域に塗布する。塗布の手段はレジストの種類にもよるがスクリーン印刷によって行ってもよいし、フォトレジストを用いる場合であれば、次のようにして行う。光透過性導電層上の、残したい領域にスピンコーター又はスリットコーター等を用いてフォトレジストを塗布し、光又は電子線を部分的に照射してフォトレジストの溶解性をその部分においてのみ変化させ、その後に溶解性が相対的に低くなっている部分を除去する(これを現像という)。このようにしてレジストが光透過性導電層上の、残したい領域においてのみ存在している状態とする。引き続いて、エッチング液を光透過性導電層に作用させ、光透過性導電層のうちレジストで保護されていない領域を選択的に溶解し、この溶解物を最終的に除去することにより、パターンを形成する。
本発明において評価対象とする光透過性導電性フィルムは、パターニングの後に、さらに加熱処理を行ったものであってもよい。加熱処理は、主に光透過性導電層を結晶化させる目的で行われる。加熱処理によって光透過性導電性フィルムに波状のうねりが生じ、これにより、パターン部の断面形状が上に凸の円弧形状、かつエッチング部の断面形状が下に凸の円弧形状となる場合がある。本発明の方法によれば、かかる円弧形状の有無を検出することができ、さらに、かかる円弧形状における丸み度合を評価することもできる。
パターン部及びエッチング部からなる縞状パターンは、特に限定されないが、通常、縞状パターンの長手方向と直交する方向のパターン部の幅(ピッチ)が0.01mm〜5mmであり、かつエッチング部の同方向の幅(ピッチ)が0.01mm〜5mmである。
1.2 各工程の説明
本発明の方法は、以下の工程(1)〜(4)を含有する。
(1)前記縞状パターンの長手方向がx軸方向に対してα°(5°≦α≦85°)をなし、かつ縞状パターンを有する表面がz軸正方向を向くように前記光透過性導電性フィルムをxy平面に配置し、かつ
少なくとも一つの直線状の明暗境界が表れた基準パターンを投影する装置、及びCCDカメラを、yz平面に入射角及び正反射角度が等しくなるように配置する工程;
(2)前記光透過性導電性フィルムの前記表面に、前記基準パターンを投影する工程;
(3)前記基準パターンの反射像のゆらぎを結像し、前記CCDカメラで撮影して得られる映像信号を画像処理する工程;
(4)前記画像処理により得られた像において、鋸形状の明暗境界が観察されるときに、当該明暗境界に対応する前記パターン部の、前記縞状パターンの長手方向と直交する面についての断面形状が上に凸の円弧形状であり、かつ当該明暗境界に対応するエッチング部の前記断面形状が下に凸の円弧形状であると判定する工程。
1.2.1 工程(1)〜(2)の説明
1.2.1.1 配置の説明
基準パターンを投影する装置、CCDカメラ及び光透過性導電性フィルムの配置の例を座標系とともに図1に示す。
パターン部の長手方向がx軸方向のときα=0°であり、パターン部の長手方向がy軸方向のときα=90°である。
縞状パターンは一方向に揃っているので、投影された基準パターンが縞状パターンの方向と平行であるか直交していると、反射像のゆらぎが生じない。なお、本発明において反射像のゆらぎとは、直線状パターンの反射像において直線性に乱れ(不連続性)がみられる現象をいう。したがって、投影された基準パターンが縞状パターンの方向は、少なくとも平行ではなく、かつ直交していないことが必要である。具体的には、5°≦α≦85°とすることにより、本発明を実施できる。αは、反射像のゆらぎの観測しやすさという点で、好ましくは30°〜60°である。特にαがこの範囲内であると、反射像のゆらぎの程度が大きくなり、工程(4)における判定がよりしやすくなるだけでなく、さらに後述する曲率計算を行う場合にも有利となる。
基準パターンを投影する装置、及びCCDカメラを、yz平面に入射角及び正反射角度が等しくなるように配置する。なお、入射角とは図1にも示すように、z軸を基準としたときの、基準パターンが投影される角度のことである。また、正反射角度とは、同じくz軸を基準としたときの、基準パターンが正反射する角度のことである。以下において、図1にも示したように、これらの角度をθと表記することがある。すなわち、入射角=正反射角度=θである。
特に限定されないが、通常、10°<θ<60°であり、装置配置や作業性の点で好ましくは20°<θ<45°である。
1.2.1.2 投影装置の説明
本発明で用いる投影装置は、少なくとも一つの直線状の明暗境界が表れた基準パターンを投影する装置である。
基準パターンは、一つの直線状の明暗境界が表れたものであればよいが、二以上の明暗境界が表れたものであってもよい。
投影装置は、工程(3)においてその反射像のゆらぎが確認できる限りにおいて、特に限定されず、どのような構成を備える装置であってもよい。
投影装置は、基準パターン及び光源を別々の手段として有し、基準パターンを照らすことによって光透過性導電性フィルム上に投影するものであってもよい。この場合、光源としては、特に限定されないが、例えば、一般白熱電球、蛍光ランプ及び大型放電ランプ等を用いることができる。一般白熱電球としては、例えば、タングステン電球及びハロゲン電球等が挙げられる。蛍光ランプとしては、例えば、白色蛍光ランプ、演色改善形(白色)及び3波長域発光形(昼食色)等が挙げられる。大型放電ランプとしては、例えば、蛍光水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハイドランプ及び高圧ナトリウムランプ等が挙げられる。
また、投影装置は、基準パターン及び光源がそれぞれ別々の手段として存在しておらず、基準パターンを直接的に投影することができる構成を有するものであってもよい。このような装置としては、例えば液晶ディスプレイ等が挙げられる。
投影装置は、基準パターンを照らすことにより、光透過性導電性フィルムの表面に投影される反射像のゆらぎに対し、工程(3)における画像処理を行うことができるだけの十分な明るさを与えるものであればよい。
1.2.1.3 CCDカメラの説明
本発明で用いるCCDカメラは、前記反射像のゆらぎをレンズ系により撮像素子面に集光したうえで光電変換を行い、映像信号(ビデオ信号)として取り出すことができればよく、特に限定されない。
CCDカメラは、反射像のゆらぎをより明瞭に捉えることができ、以降の解析をより正確に行うことができるという点で、より画素数の高いものが好ましい。この点では、100万画素以上のCCDカメラが好ましい。
1.2.2 工程(3)の説明
CCDカメラで撮影して得られる映像信号(ビデオ信号)の一例を図2に示す。
特に限定されないが、映像信号(ビデオ信号)の画像処理は、例えば次のようにして行うことができる。CCDカメラからの映像信号(ビデオ信号)をインターフェースを介してコンピュータに取り込ませる。コンピュータにより反射像のゆらぎを形成する撮像素子が受けた光の強度(映像信号)を画像処理することにより、反射像のゆらぎを示す輝度分布を算出・描画させる。さらに、画像処理により得られた輝度分布から明暗境界を算出する。この時、光透過性導電性フィルムが持つうねりに起因してベースラインが水平にならない場合がある。このような場合には、画像ソフト上の処理でベースラインが水平になるように補正することができる。この際に得られた像を基に、工程(4)の判定を行うことができる。
以上の一連の測定は、特に限定されないが、市販の鏡面計を用いて行うことができる。特に限定されないが、例えば、アークハリマ株式会社製鏡面計「ミラーSPOT・F」又はその同等品等を用いることができる。
1.2.3 工程(4)の説明
仮に、光透過性導電性フィルムの断面形状が図3(a)のような平面と斜面の組合せであるとすると、簡単な幾何光学から工程(3)の画像処理で得られる計測データは図3(b)のような離散的なものとなる。
これに対して、工程(3)の画像処理で得られる計測データが図4(b)のような鋸形状をしている場合は、この光透過性導電性フィルムの断面形状はパターン部が上に凸であり、エッチング部が下に凸の円弧形状をしているものと推察される。
さらに、前記工程(4)において、前記鋸形状における段差を算出し、その値に基づいて断面が円弧形状である前記パターン部及び前記エッチング部それぞれの曲率半径を求めることもできる。この計算は以下のようにして行うことができる。
まず、パターン部(上に凸の円弧形状)の計算を行う。曲率半径rのパターンの長手方向がx軸方向に伸びている時の円柱の方程式は
Figure 0006130718
である。このパターンがz軸回りにα回転し、円柱の上面がz=0になったとすると、座標変換式は次のようになる。
Figure 0006130718
Figure 0006130718
Figure 0006130718
これらを式(1)に代入すると、次のようになる。
Figure 0006130718
一方、yz平面における入射角θの面状光線の方程式は
Figure 0006130718
である。式(5)と式(6)の交線のz座標は式(6)よりy=z tanθとして式(5)に代入することにより、次のように求まる。
Figure 0006130718
したがってxの値を与えることにより、式(7)からzが定まり、式(6)からyが求まるので、交線上の点が(x, y, z)=(X, Y, Z)が決まる。xの範囲は、ライン幅をLとすると図1の真ん中のパターンを見ると分かるように、−L /(2sinα)からL /(2sinα)である。
さて、パターン部の円柱(5)と面状光線(6)の交線上の点(x, y, z)=(X, Y, Z)から円柱の中心線(x, y, z)=(t cosα, t sinα,−r)に垂線を下ろしたときに交わる点は、直交条件
Figure 0006130718
からtが次のように
Figure 0006130718
と求まることから、次のように表される。
Figure 0006130718
上記の点から交線上の点( x, y, z )=( X, Y, Z )を結ぶベクトルをそのベクトルの大きさで除することにより、パターン部の円柱の単位法線ベクトルnが求まる。面状光線(6)の単位入射ベクトルvは
Figure 0006130718
であるので、これとパターン部の円柱の単位法線ベクトルnを用いて、反射ベクトルrは次のようになる。
Figure 0006130718
光透過性導電性フィルムからCCDカメラまでの距離をPとすると、交線上の点(x, y, z)=(X, Y, Z)を通り、反射ベクトル方向に伸びる直線
Figure 0006130718
が観察面
Figure 0006130718
と交わる点(Ox , Oy , Oz)は式(13)および(14)より
Figure 0006130718
となることから、
Figure 0006130718
となる。この観察面での段差は
Figure 0006130718
と表される。曲率半径rを変化させながら一連の計算を行い、式(17)の段差が工程(3)で得られる画像データから求められる段差、すなわち長さがわかっているスケールとの比較から計算される段差に一致したときのrがパターン部の曲率半径となる。この曲率半径の値rを式(1)に代入することで、パターン部の段差dが次のように求められる。
Figure 0006130718
エッチング部(下に凸の円弧形状)の計算も同様に行うことができる。この場合は、円柱の下面がz=0になったと考え、式(4)、(7)の代わりに
Figure 0006130718
Figure 0006130718
とし、円柱の中心線を(x, y, z)=(t cosα, t sinα, r)とすればよい。
1.2.4 工程(5)の説明
本発明の方法は、工程(1)〜(4)に加えて、さらに下記の工程(5)を含有するものであってもよい。
(5)前記工程(4)で求められた曲率半径に基づいて、前記パターン部の円弧形状の高さと前記エッチング部の円弧形状の深さの和を、パターニング段差として求める工程
工程(5)において、具体的には、式(1)〜(18)、並びに式(4’)及び(7’)を用いて、前記パターン部の円弧形状の高さ(パターン部の高さ;図4(a)の矢印)、及び前記エッチング部の円弧形状の深さ(エッチング部の深さ;図4(a) の矢印)をそれぞれ算出し、両者の和をパターニング段差(図4(a) の破線矢印)として求めることができる。
本発明の方法が、工程(1)〜(4)に加えて、さらに下記の工程(5)を含有する場合、この方法は、パターニング段差の計測方法であるといえる。
2.パターニング段差を検査する方法
本発明のパターニング段差を検査する方法は、
一部がエッチングされてなる光透過性導電層を少なくとも一方の表面に有する光透過性導電性フィルムであって、
前記表面が、光透過性導電層が存在するパターン部、及びエッチング部からなる縞状パターンを有し、かつ
前記パターン部の、前記縞状パターンの長手方向と直交する面についての断面形状が上に凸の円弧形状であり、かつ当該明暗境界に対応するエッチング部の前記断面形状が下に凸の円弧形状である、
光透過性導電性フィルム
のパターニング段差を検査する方法であって、
前記パターン部の円弧形状の高さと前記エッチング部の円弧形状の深さの和として求められるパターニング段差が0.3μm以下であるときに、良好であると判定する方法
である。
本発明のパターニング段差検査方法は、好ましくは以下の工程(i)〜(iv)を含有する:
(i)前記縞状パターンの長手方向がx軸方向に対してα°(5°≦α≦85°)をなし、かつ縞状パターンを有する表面がz軸正方向を向くように前記光透過性導電性フィルムをxy平面に配置し、かつ
少なくとも一つの直線状の明暗境界が表れた基準パターンを投影する装置、及びCCDカメラを、yz平面に入射角及び正反射角度が等しくなるように配置する工程;
(ii)前記光透過性導電性フィルムの前記表面に、前記基準パターンを投影する工程;
(iii)前記基準パターンの反射像のゆらぎを結像し、前記CCDカメラで撮影して得られる映像信号を画像処理する工程;
(iv)前記画像処理により得られた鋸形状における段差を算出し、その値に基づいて断面が円弧形状である前記パターン部及び前記エッチング部それぞれの曲率半径を求める工程。
本発明のパターニング段差検査方法で求められるパターニング段差が0.3μm以下であれば、パターニング段差が視認されやすくなっており、良好である。
また、本発明のパターニング段差検査方法で求められるパターニング段差が0.2μm以下であれば、パターニング段差がより視認されやすくなっており、より良好である。したがって、本発明のパターニング段差検査方法は、計測されるパターニング段差が0.2μm以下であるときに良好であると判定する方法であればより好ましい。
本発明のパターニング段差検査方法で求められるパターニング段差と、工程(iii)で得られる画像に観察される鋸形状における段差との間にはほぼ比例関係が成り立つ。したがって、前記パターン部の円弧形状の高さと前記エッチング部の円弧形状の深さの和として求められるパターニング段差が0.3μm以下又は0.2μmであるときに、良好であると判定する工程は、工程(iii)で得られる画像に観察される鋸形状における段差が所定の値(この値は適宜計算によって求められる。)以下であるときに、良好であると判定する工程に置き換えることができる。
3. 特定の段差を有する光透過性導電性フィルム
本発明の特定の段差を有する光透過性導電性フィルムは、前記パターン部の円弧形状の高さと前記エッチング部の円弧形状の深さの和であるパターニング段差が0.3μm以下となるように製造された、光透過性導電性フィルムである。
この段差を有する光透過性導電性フィルムは、骨見え現象の程度が改善されている。具体的には、円弧形状の丸み度合が特定範囲内に抑えられているため、骨見え現象の程度が改善されている。
また、骨見え現象の改善がよりされているという点では、前記パターン部の円弧形状の高さと前記エッチング部の円弧形状の深さの和であるパターニング段差が0.2μm以下となるように製造された、光透過性導電性フィルムであることがより好ましい。
なお、本発明のこの光透過性導電性フィルムは、光透過性導電層が直接又は1以上の他の層を介して光透過性支持層の上に配置されたものであってもよい。他の層としては、特に限定されないが、例えば、アンダーコート層、ハードコート層及び接着層等が挙げられる。
図5に、本発明の光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層の片面に光透過性導電層が互いに隣接して配置されている。
図6に、本発明の光透過性導電性フィルムの別の態様を示す。この態様では、光透過性支持層の両面に光透過性導電層が互いに隣接して配置されている。
光透過性支持層とは、光透過性導電層を含有する光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性導電層を含む層を支持する役割を果たすものをいう。光透過性支持層としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用光透過性導電性フィルムにおいて、光透過性支持層として通常用いられるものを用いることができる。
光透過性支持層の素材は、特に限定されないが、例えば、各種の有機高分子等を挙げることができる。有機高分子としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリメタクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂及びポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。光透過性支持層の素材は、ポリエステル系樹脂が好ましく、中でも特にPETが好ましい。光透過性支持層は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。
光透過性支持層の厚さは、特に限定されないが、例えば、2〜300μmの範囲が挙げられる。
本発明の光透過性導電性フィルムは、さらに、アンダーコート層を含有し、かつ少なくとも一方の光透過性導電層が少なくともアンダーコート層を介して光透過性支持層の面に配置されていてもよい。
光透過性導電層は、アンダーコート層に隣接して配置されていてもよい。
図7に、本発明の片面光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層の一方の面に、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている。
図8に、本発明の両面光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層の両方の面に、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている。
アンダーコート層の素材は、特に限定されないが、例えば、誘電性を有するものであってもよい。アンダーコート層の素材としては、特に限定されないが、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素、シリコンアルコキシド、アルキルシロキサンの及びその縮合物、ポリシロキサン、シルセスキオキサン、ポリシラザン、酸化二オブ(V)等が挙げられる。アンダーコート層は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。
アンダーコート層としては、SiO(x=1.0〜2.0)を含む層が好ましい。アンダーコート層は、SiO(x=1.0〜2.0)からなる層であってもよい。
アンダーコート層は、一層が配置されていてもよい。あるいは二層以上が互いに隣接して、または他の層を介して互いに離間して配置されていてもよい。アンダーコート層が二層以上互いに隣接して配置されているのが好ましい。例えば三層が互いに隣接して配置されている場合、中間にSiOからなるアンダーコート層、それを挟むようにしていずれもSiO(x=1.0〜2.0)からなるアンダーコート層を配置させるのが好ましい。
アンダーコート層の一層あたりの厚さとしては、特に限定されないが、例えば5〜50nm等が挙げられる。二層以上が互いに隣接して配置されている場合は互いに隣接している全てのアンダーコート層の合計厚さが上記範囲内であればよい。
アンダーコート層の屈折率は、本発明の光透過性導電性フィルムがタッチパネル用光透過性導電性フィルムとして使用できる限り特に限定されないが、例えば、1.4〜1.5が好ましい。
アンダーコート層を配置する方法は、湿式及び乾式のいずれでもよく、特に限定されないが、湿式としては例えば、ゾル−ゲル法、微粒子分散液、コロイド溶液を塗布する方法等が挙げられる。
アンダーコート層を配置する方法として、乾式としては、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、化学気相堆積法及びパルスレーザーデポジション法により隣接する層上に積層する方法等が挙げられる。
本発明の光透過性導電性フィルムは、さらに、ハードコート層を含有していてもよい。
本発明の光透過性導電性フィルムがハードコート層を含有している場合、少なくとも一方の光透過性導電層が少なくともハードコート層を介して光透過性支持層の面に配置されている。
ハードコート層は、一層が配置されていてもよい。あるいは二層以上が互いに隣接して、または他の層を介して互いに離間して配置されていてもよい。
ハードコート層は、光透過性支持層の両面に配置されていてもよい。
図9に、ハードコート層を含有する本発明の片面光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層の一方の面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている。
図10に、ハードコート層を含有する本発明の片面光透過性導電性フィルムの別の態様を示す。この態様では、光透過性支持層の一方の面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されており、光透過性支持層の他方の面に別のハードコート層が直接配置されている。
図11に、ハードコート層を含有する本発明の両面光透過性導電性フィルムの一態様を示す。この態様では、光透過性支持層の両方の面にハードコート層、アンダーコート層及び光透過性導電層がこの順で互いに隣接して配置されている。
本発明においてハードコート層とは、光透過性支持層表面の傷つきを防止する役割を果たすものをいう。ハードコート層としては、特に限定されないが、例えば、タッチパネル用光透過性導電性フィルムにおいてハードコート層として通常用いられるものを用いることができる。
ハードコート層の素材は、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂及びアルキド系樹脂等が挙げられる。ハードコート層の素材としては、さらに、シリカ、ジルコニア、チタニア及びアルミナ等のコロイド粒子等を上記樹脂中に分散させたものも挙げられる。ハードコート層は、これらのうちいずれか単独からなるものであってもよいし、複数種からなるものであってもあってもよい。ハードコート層としては、ジルコニア粒子を分散したアクリル樹脂が好ましい。
ハードコート層の厚さ(二層が隣接して配置されている場合は二層の厚さの合計)(μm)は、1μm〜10μmである。
ハードコート層を配置する方法としては、特に限定されないが、例えば、フィルムに塗布して、熱で硬化する方法、紫外線や電子線などの活性エネルギー線で硬化する方法等が挙げられる。生産性の点で、紫外線により硬化する方法が好ましい。
本発明の光透過性導電性フィルムは、タッチパネルの製造のために用いられる。タッチパネルについて詳細は、以下に説明する通りである。
本発明のタッチパネルは、本発明の光透過性導電性フィルムを含み、さらに必要に応じてその他の部材を含んでなる。
本発明の静電容量型タッチパネルの具体的な構成例としては、次のような構成が挙げられる。なお、保護層(1)側が操作画面側を、ガラス(5)側が操作画面とは反対側を向くようにして使用される。
(1)保護層
(2)本発明の光透過性導電性フィルム(Y軸方向)
(3)絶縁層
(4)本発明の光透過性導電性フィルム(X軸方向)
(5)ガラス
本発明のタッチパネルは、特に限定されないが、例えば、上記(1)〜(5)、並びに必要に応じてその他の部材を通常の方法に従って組み合わせることにより製造することができる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
1.試料準備
光透過性導電膜としてITOを用いた光透過性導電性フィルムを10cm角に切り出し、150℃で60分間の加熱処理を行って、ITO膜を結晶化した。結晶化した光透過性導電体性フィルムにフォトレジストを塗布し、露光及び現像処理を行ってパターン部の幅Lが4mm、エッチング部の幅Sのストライプ状に抜くパターニングを施した。リンス及び乾燥を行った後、25℃の王水系エッチング液に15分間浸漬して、ITO膜のエッチングを行った。その後、25℃の1%の水酸化カリウム溶液に5分間浸漬してフォトレジストを除去した。最後に、銀ペーストの乾燥工程を想定して130℃で40分間の加熱処理を行った。
2.測定法
前記のように準備した光透過性導電性フィルムのパターニング段差を以下のようにして測定した。
測定装置として、アークハリマ株式会社製鏡面計(商品名:ミラーSPOT・F)を用いた。光源として、上記装置に付属のLEDバックライトに白黒パターンを表示させ、試料に対して20度正反射を測定するように配置した。準備した光透過性導電性フィルムをパターニングの長手方向が光源の明暗境界に対して45度をなすように配置し、ステンレス製のリング状治具を載せてフィルムのうねりを低減させた。試料からの20度正反射光を上記装置に付属のCCDカメラで撮影して画像データを得た。
画像データから明暗の境界中心点を抽出し、ベースライン補正を行った後、複数の明暗境界の段差の平均値を計測値とした。
一方、画像データそのものからリング状治具の直径を基準にして、明暗境界の段差を読み取り、式(1)から(18)、および式(4’)(7’)を用いて、パターン部の高さとエッチング部の深さを算出し、両者の和をパターニング段差とした。
目視による段差評価法は次の通りである。パターニングされたITO層側が上側になるように配置して、パターン部とエッチング部の判別ができるか否かを下記基準で評価した。目視距離は20cm、目視角度はサンプル面から45度とした。
○:パターニング部と非パターニング部の判別が困難。
△:パターニング部と非パターニング部とをわずかに判別できる。
×:パターニング部と非パターニング部とをはっきりと判別できる。
実施例1 透明導電性フィルム(積水ナノコートテクノロジー社製、品名SCP125-170)にパターン部の幅Lが4mm、エッチング部の幅Sが2mmのパターニングを施した。
実施例2 透明導電性フィルム(積水ナノコートテクノロジー社製、品名SCP125-170)にパターン部の幅Lが4mm、エッチング部の幅Sが0.5mmのパターニングを施した。
実施例3 透明導電性フィルム(積水ナノコートテクノロジー社製、品名SCP125-150V3)にパターン部の幅Lが4mm、エッチング部の幅Sが0.07mmのパターニングを施した。
比較例1 透明導電性フィルム(積水ナノコートテクノロジー社製、品名SCP125-170)にパターン部の幅Lが4mm、エッチング部の幅Sが4mmのパターニングを施した。
比較例2 透明導電性フィルム(積水ナノコートテクノロジー社製、品名SCP125-150V3)にパターン部の幅Lが4mm、エッチング部の幅Sが4mmのパターニングを施した。
比較例3 透明導電性フィルム(積水ナノコートテクノロジー社製、品名SCP125-150V3)にパターン部の幅Lが4mm、エッチング部の幅Sが1mmのパターニングを施した。
以上の結果を表1に示す。鏡面計上の明暗境界段差と本発明の方法により計測されるパターニング段差との間にはほぼ比例関係が成り立つことが判った、また、鏡面計上の明暗境界段差が1.5以下(本発明の方法により計測されるパターニング段差が0.3μm以下)だとパターニング段差が視認されにくくなり、1未満(本発明の方法により計測されるパターニング段差が0.2μm程度未満)ではほぼ視認できなくなることが判った。
Figure 0006130718
1 光透過性導電性フィルム
11 光透過性支持層
12 光透過性導電層
13 アンダーコート層
14 ハードコート層

Claims (5)

  1. 一部がエッチングされてなる光透過性導電層を少なくとも一方の表面に有する光透過性導電性フィルムであって、
    前記表面が、光透過性導電層が存在するパターン部、及びエッチング部からなる縞状パターンを有する光透過性導電性フィルム
    のパターニング段差を評価する方法であって、以下の工程(1)〜(4)を含有する方法:
    (1)前記縞状パターンの長手方向がx軸方向に対してα°(5°≦α≦85°)をなし、かつ縞状パターンを有する表面がz軸正方向を向くように前記光透過性導電性フィルムをxy平面に配置し、かつ
    少なくとも一つの直線状の明暗境界が表れた基準パターンを投影する装置、及びCCDカメラを、yz平面に入射角及び正反射角度が等しくなるように配置する工程;
    (2)前記光透過性導電性フィルムの前記表面に、前記基準パターンを投影する工程;
    (3)前記基準パターンの反射像のゆらぎを結像し、前記CCDカメラで撮影して得られる映像信号を画像処理する工程;
    (4)前記画像処理により得られた像において鋸形状の明暗境界が観察されるときに、当該明暗境界に対応する前記パターン部の、前記縞状パターンの長手方向と直交する面についての断面形状が上に凸の円弧形状であり、かつ当該明暗境界に対応するエッチング部の前記断面形状が下に凸の円弧形状であると判定する工程。
  2. 前記工程(4)において、前記鋸形状における段差を算出し、その値に基づいて断面が円弧形状である前記パターン部及び前記エッチング部それぞれの曲率半径を求める、請求項1に記載の方法。
  3. 前記αが、30°〜60°である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. さらに、
    (5)前記工程(4)で求められた曲率半径に基づいて、前記パターン部の円弧形状の高さと前記エッチング部の円弧形状の深さの和を、パターニング段差として求める工程を含有する、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 一部がエッチングされてなる光透過性導電層を少なくとも一方の表面に有する光透過性導電性フィルムであって、
    前記表面が、光透過性導電層が存在するパターン部、及びエッチング部からなる縞状パターンを有し、かつ
    前記パターン部の、前記縞状パターンの長手方向と直交する面についての断面形状が上に凸の円弧形状であり、かつ当該明暗境界に対応するエッチング部の前記断面形状が下に凸の円弧形状である、
    光透過性導電性フィルム
    のパターニング段差を検査する方法であって、
    以下の工程(i)〜(iv):
    (i)前記縞状パターンの長手方向がx軸方向に対してα°(5°≦α≦85°)をなし、かつ縞状パターンを有する表面がz軸正方向を向くように前記光透過性導電性フィルムをxy平面に配置し、かつ
    少なくとも一つの直線状の明暗境界が表れた基準パターンを投影する装置、及びCCDカメラを、yz平面に入射角及び正反射角度が等しくなるように配置する工程;
    (ii)前記光透過性導電性フィルムの前記表面に、前記基準パターンを投影する工程;
    (iii)前記基準パターンの反射像のゆらぎを結像し、前記CCDカメラで撮影して得られる映像信号を画像処理する工程;
    (iv)前記画像処理により得られた鋸形状における段差を算出し、その値に基づいて断面が円弧形状である前記パターン部及び前記エッチング部それぞれの曲率半径を求める工程;
    を含有し、かつ
    前記パターン部の円弧形状の高さと前記エッチング部の円弧形状の深さの和として求められるパターニング段差が0.3μm以下であるときに、良好であると判定する
    方法。
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