JP6127562B2 - 太陽電池用封止材ロール - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池用封止材ロールに関する。
地球温暖化等の環境問題に対する意識が高まる中、特に太陽光発電は、燃料を必要とせず太陽光を使って発電するためクリーンであること及びCO2等温室効果ガスを排出しないため無公害であることから、更なる期待が高まっている。太陽光発電装置は、太陽光のエネルギーを直接電気に換える太陽電池を備えている。太陽電池は、複数の太陽電池素子(セル)を備えている。太陽電池は、複数のセルが直列または並列に複数配列され、セルを保護するためにそれぞれパッケージングされ、ユニット化されている。このパッケージに組み込まれたユニットを太陽電池モジュールと呼ぶ。
太陽電池モジュールは、セルの太陽光の入射方向の面側を上部(前面)保護材として透明基材(例えば、ガラス等)で覆い、セルの裏面側を下部(裏面)保護材(例えば、耐候性フィルムを含むバックシート等)で保護し、上部保護材と下部保護材との間を熱可塑性プラスチック(例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体)からなる封止材(封止材シート)で埋めた構成になっている。
太陽電池モジュールは、一般的には、ロール状に巻き取られた封止材シート(封止材ロール)を所定の長さに切断した後、上部保護材、切断された封止材シート、太陽電池素子、切断された封止材シート及び下部保護材を、セルの太陽光の入射方向からこの順に積層して積層体を形成し、積層体を真空吸引し加熱圧着して作製される。
ここで、封止材ロールから封止材シートを巻き出して封止材シートを所定の設定寸法に切断する際には、封止材シートの巻き出し方向における伸びが小さいこと(寸法精度)と、封止材ロールから巻き出した封止材シートを設定寸法に切り出す際の作業効率とが重要である。封止材ロールから封止材シートを巻き出して所定の設定寸法に切断する際に、ロール状に巻き取られた封止材シート同士の密着力が大きくなりすぎる(ブロッキング現象)と、封止材シートを巻き出す際に封止材シートが伸び易くなる。この結果、封止材ロールから巻き出した封止材シートの寸法精度が低下するため、所定の設定寸法の封止材シートを安定して得ること(寸法安定性)ができない可能性がある。また、寸法安定性を高くするために封止材シートが動かないように固定して封止材シートにかかる張力を低減してから所定の設定寸法の封止材シートを封止材ロールから切断しようとした場合には、封止材シートを設定寸法に切り出す際の作業効率が低下することになる。
そこで、ブロッキング現象を抑制するため、種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1では、所定の貯蔵弾性率を有する表面層を形成するエチレン−酢酸ビニル共重合体からなる封止材を用いることが記載されている。また、特許文献2では、架橋剤を実質的に含まない熱可塑性樹脂を加熱溶融してシート化してエンボス加工を施した後、電離性放射線による架橋処理を行い、樹脂封止シート(封止材シート)を製造する方法が記載されている。
特開2010−86998号公報 特開2010−222545号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている封止材は、架橋剤(有機過酸化物)を含んでいるため、エチレン−酢酸ビニル共重合体と架橋剤とを溶融混練する際に架橋剤が反応してゲルが発生し、透明度が低下する可能性がある。また、特許文献2に記載されている方法では、樹脂封止シートが架橋剤を含まないため、ゲルの発生は抑制できるが、樹脂封止シートに含まれる成分に応じて電離放射線の照射時間を調整しなければならず、樹脂封止シートを架橋処理する工程において樹脂封止シートの架橋処理が十分行われない可能性がある。そのため、ブロッキング現象を十分抑制できない可能性がある。
このように、従来の技術においては、透明度を有しつつ優れた寸法安定性を有する封止材シートを巻き出すことができる封止材ロールは検討されていなかった。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、優れた透明度及び寸法安定性を有する封止材シートを巻き出すことができる太陽電池用封止材ロールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、巻芯などの巻回体への巻き終わりから5m以内の封止材シートを太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T1及び巻芯への巻き始めから5m以内の封止材シートを太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T2と、巻芯への巻き終わりから5m以内の封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E1及び巻芯への巻き始めから5m以内の封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E2とを所定の範囲内とすることにより、優れた透明度及び寸法安定性を有する封止材シートを巻き出すことが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、下記[1]〜[4]に関する。
[1] 封止材シートが巻回体に巻き取られた太陽電池用封止材ロールであって、
前記封止材シートは、ポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなり、
前記太陽電池用封止材ロールは、下記(a)及び(b)を満たすことを特徴とする太陽電池用封止材ロール。
(a)前記巻回体への巻き終わりから5m以内の前記封止材シートを前記太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T1及び前記巻回体への巻き始めから5m以内の前記封止材シートを前記太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T2が、100N/1000mm幅以下
(b)前記巻回体への巻き終わりから5m以内の前記封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E1及び前記巻回体への巻き始めから5m以内の前記封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E2が、1MPa以上50MPa以下
[2] 前記封止材シートの表面の十点平均粗さRzJISは、0.1μm以上50μm以下であることを特徴とする前記[1]に記載の太陽電池用封止材ロール。
[3] 前記ポリエチレン系樹脂は、エチレン−α−オレフィン共重合体を含むことを特徴とする前記[1]または[2]に記載の太陽電池用封止材ロール。
[4] 前記封止材シートは、ASTM 2765−95で測定したキシレン可溶物が70質量%以上であることを特徴とする前記[1]〜[3]の何れか1項に記載の太陽電池用封止材ロール。
本発明によれば、張力T1及び張力T2と、封止材シートの貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2とを、それぞれ所定の範囲内にすることにより、優れた透明度及び寸法安定性を有する封止材シートを巻き出すことができる。
図1は、本発明の太陽電池用封止材ロールの一例を示す図である。 図2は、封止材シートの巻芯への巻き終わりから5m以内と、巻芯への巻き始めから5m以内との位置を示す説明図である。 図3は、太陽電池モジュールの一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の太陽電池用封止材ロールについて図面を参照しつつ説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
<太陽電池用封止材ロール>
本発明の実施形態に係る太陽電池用封止材ロールについて説明する。図1は、本実施形態に係る太陽電池用封止材ロールの一例を示す図である。図1に示すように、太陽電池用封止材ロール10は、封止材シート11が巻芯(巻回体)12の周囲に巻き取られたロール体である。
なお、本実施形態では、封止材シート11が巻芯12に巻き取られる際の封止材シート11の流れ方向を長さ方向(縦方向)とし、その直交方向を幅方向(横方向)とする。
[封止材シート]
封止材シート11について説明する。封止材シート11は、ポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなるものであれば、特に限定されるものではない。樹脂組成物に含まれるポリエチレン系樹脂の含有量は、特に限定されるものではないが、樹脂組成物100質量%中、50質量%以上であることが好ましく、65質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。
なお、本明細書では、封止材シート11はシート状に加工されたものであるが、フィルムも含む概念である。また、後述するように単軸押出機等の溶融混合設備を用いて封止材シート11を作製する際、溶融混合設備からの封止材シート11の流れ方向が長さ方向(縦方向)であり、その直交方向が幅方向(横方向)である。
(ポリエチレン系樹脂)
ポリエチレン系樹脂の種類として、具体的には、超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(エチレン−α−オレフィン共重合体)、中密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレン等が挙げられる。中でも、エチレン−α−オレフィン共重合体は、結晶性が低く、光の透過率及び柔軟性に優れ、太陽電池素子の発電特性を阻害すること、または太陽電池素子に過剰な応力を加えて太陽電池素子の寿命が短くなること等を抑制できるため、好ましい。これらは1種のみが単独で用いられてもよく、また2種類以上が混合されて使用されてもよい。また、封止材シート11は単層でもよく、2層以上積層してもよい。
エチレン−α−オレフィン共重合体は、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であってもよい。エチレンと共重合するα−オレフィンの種類は特に限定されるものではないが、通常、炭素数が3〜20のα−オレフィンが好適に用いられる。エチレンと共重合するα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、3−メチル−ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1等が例示される。本実施形態においては、工業的な入手のしやすさ、経済性等の観点からエチレンと共重合するα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−へキセン、1−オクテンが好適に用いられる。エチレンと共重合するα−オレフィンは1種のみを単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
また、エチレンと共重合するα−オレフィンの含有量は、特に限定されるものではないが、共重合に使用するモノマー全体に対して通常2モル%以上40モル%以下、好ましくは3モル%以上30モル%以下、更に好ましくは5モル%以上25モル%以下である。エチレンと共重合するα−オレフィンの含有量が上記範囲内であれば、共重合成分により結晶性が低減されることにより、透明度(例えば、全光線透過率など)が向上するため好ましい。また、エチレンと共重合するα−オレフィンの含有量が上記範囲内であれば、全ての材料を混合してペレットを作製する場合には、原料ペレットのブロッキングの発生等が抑制されるため好ましい。なお、エチレンと共重合するα−オレフィンの種類及び含有量は、周知の方法、例えば、核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)測定装置、その他の機器分析装置で分析することができる。
ポリエチレン系樹脂のメルトフローレート(MFR(Melt Flow Rate)、JIS K7210:温度190℃、荷重21.18N)は、特に制限されるものではないが、好ましくは0.5g/10min以上100g/10min以下であり、より好ましくは2g/10min以上50g/10min以下であり、さらに好ましくは3g/10min以上30g/10min以下である。ここで、MFRは、シートを成形する際の成形加工性や太陽電池素子(セル)を封止する時の接着性、回り込み具合等を考慮して選択すればよい。例えば、シートをカレンダー成形する場合には、シートを成形ロールから引き剥がす際のハンドリング性からMFRは、比較的低い方、具体的には0.5g/10min以上5g/10min以下が好ましい。また、Tダイを用いて押出成形する場合には、押出負荷を低減させ押出量を向上させる観点から、MFRは、好ましくは2g/10min以上50g/10min以下であり、さらに好ましくは3g/10min以上30g/10min以下である。さらに、太陽電池素子(セル)を封止する時の接着性や回り込みやすさの観点からは、MFRは、好ましくは2g/10min以上50g/10min以下であり、さらに好ましくは3g/10min以上30g/10min以下である。
ポリエチレン系樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が採用できる。公知の重合方法として、例えば、チーグラー・ナッタ型触媒に代表されるマルチサイト触媒や、メタロセン系触媒やポストメタロセン系触媒に代表されるシングルサイト触媒を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、気相重合法等、また、ラジカル開始剤を用いた塊状重合法等が挙げられる。封止材シートとして用いるエチレン−α−オレフィン共重合体は、比較的軟質の樹脂であることが好ましい。そのため、重合後の造粒(ペレタイズ)のし易さや原料ペレットのブロッキング防止等の観点から、低分子量の成分が少なく分子量分布の狭い原料が重合できるシングルサイト触媒を用いた重合方法を用いてポリエチレン系樹脂を製造することが好ましい。
本実施形態に用いられるポリエチレン系樹脂の具体例としては、プライムポリマー(株)製の商品名「ハイゼックス(Hizex)」、「ネオゼックス(Neozex)」、「ウルトゼックス(Ultzex)」、日本ポリエチレン(株)製の商品名「カーネル(Karnel)」、「ノバテック(Novatec)HD」、「ノバテックLD」、「ノバテックLL」、ダウ・ケミカル(株)製の商品名「エンゲージ(Engage)」、「アフィニティー(Affinity)」「インフューズ(Infuse)」、三井化学(株)製の商品名「タフマーA(TAFMER A)」、「タフマーP(TAFMER P)」、「タフマーH(TAFMER H)」、LGケミカル(株)製の商品名「ルシーン(LUCENE)」等を挙げることができる。
ポリエチレン系樹脂は、封止材シート11の柔軟性、透明度または耐熱性の観点から、下記(i)の条件を満足するエチレン−α−オレフィンランダム共重合体(I)と下記(ii)の条件を満足するエチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)とを含有する樹脂組成物(III)を使用することが好ましい。
(i)示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される結晶融解熱量が0J/g以上70J/g以下
(ii)示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される結晶融解ピーク温度が100℃以上であり、かつ、結晶融解熱量が5J/g以上70J/g以下
エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(I)は、上述の通り、上記条件(i)示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される結晶融解熱量が、好ましくは0J/g以上70J/g以下であり、より好ましくは5J/g以上70J/g以下であり、さらに好ましくは10J/g以上65J/g以下である。結晶融解熱量が上記範囲内であれば、封止材シート11の柔軟性や透明度等が確保できるため好ましい。また、結晶融解熱量が5J/g以上であれば、全ての材料を混合してペレットを作製する場合には、原料ペレットのブロッキング等が生じ難くなるため、より好ましい。なお、結晶融解熱量は、示差走査熱量計を用いて、JIS K7122に準じて加熱速度10℃/分で測定することができる。
また、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(I)の結晶融解ピーク温度は、特に限定されるものではないが、通常、100℃未満であり、30℃以上90℃以下である場合が多い。ここで、結晶融解ピーク温度の参考値としては、汎用の高密度ポリエチレン(HDPE)が130℃以上145℃以下、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)が100℃以上125℃以下である。なお、結晶融解ピーク温度は、示差走査熱量計を用いて、JIS K7121に準じて加熱速度10℃/分で測定することができる。
エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(I)の具体例としては、日本ポリエチレン(株)製の商品名「カーネル(Karnel)」、ダウ・ケミカル(株)製の商品名「エンゲージ(Engage)」、「アフィニティー(Affinity)」、三井化学(株)製の商品名「タフマーA(TAFMER A)」、「タフマーP(TAFMER P)」、「タフマーH(TAFMER H)」、LGケミカル(株)製の商品名「ルシーン(LUCENE)」等を挙げることができる。
エチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)のブロック構造は、上述の条件(ii)を満足すれば特に限定されるものではないが、柔軟性、耐熱性、透明度等のバランスを図る観点から、コモノマー含有率、結晶性、密度、結晶融解ピーク温度(融点Tm)、またはガラス転移温度Tgの異なる2つ以上、好ましくは3つ以上のセグメントまたはブロックを含有するマルチブロック構造であることが好ましい。具体的には、完全対称ブロック、非対称ブロック、テーパードブロック構造(ブロック構造の比率が主鎖内で漸増する構造)等が挙げられる。マルチブロック構造を有するエチレン−α−オレフィンブロック共重合体の構造や製造方法については、国際公開第2005/090425号、国際公開第2005/090426号及び国際公開第2005/090427号等で詳細に開示されているものを採用することができる。
マルチブロック構造を有するエチレン−α−オレフィンブロック共重合体について、以下、詳細に説明する。マルチブロック構造を有するエチレン−α−オレフィンブロック共重合体は、本実施形態において好適に使用でき、α−オレフィンとして1−オクテンを共重合成分とするエチレン−オクテンマルチブロック共重合体が好ましい。エチレン−オクテンマルチブロック共重合体としては、エチレンに対してオクテン成分が多く(約15モル%以上20モル%以下)共重合されたほぼ非晶性のソフトセグメントと、エチレンに対してオクテン成分が少なく(約2モル%未満)共重合された結晶融解ピーク温度が110℃以上145℃以下である高結晶性のハードセグメントとが、各々2つ以上存在するマルチブロック共重合体が好ましい。これらのソフトセグメントとハードセグメントとの連鎖長や比率を制御することにより、封止材シート11の柔軟性及び耐熱性の両立を達成することができる。マルチブロック構造を有するエチレン−α−オレフィンブロック共重合体の具体例としては、例えば、ダウ・ケミカル(株)製の商品名「インフューズ(Infuse)」が挙げられる。
エチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)は、上述の通り、上記条件(ii)示差走査熱量測定における加熱速度10℃/分で測定される結晶融解ピーク温度が100℃以上であり、かつ、結晶融解熱量が5J/g以上70J/g以下を満足することが好ましい。エチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)の結晶融解ピーク温度は、より好ましくは105℃以上145℃以下であり、さらに好ましくは110℃以上145℃以下である。また、結晶融解熱量は、より好ましくは10J/g以上60J/g以下であり、さらに好ましくは15J/g以上55J/g以下である。結晶融解ピーク温度及び結晶融解熱量の測定方法については上述の通りである。
すなわち、エチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)は、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(I)とは区別されるものである。
一般に、太陽電池モジュールは発電時の発熱や太陽光の輻射熱等で85℃〜90℃まで昇温するが、エチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)の結晶融解ピーク温度が100℃以上であれば、封止材シート11の耐熱性を確保することができるため好ましい。一方、エチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)の結晶融解ピーク温度の上限温度が145℃であれば、太陽電池素子を封止材シート11で封止する工程で必要以上に高温にすることなく封止することができるため好ましい。また、エチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)の結晶融解熱量が上記範囲内であれば、封止材シート11の柔軟性や透明度等が確保されるため好ましい。またエチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)の結晶融解熱量が上記範囲内であれば、全ての材料を混合してペレットを作製する場合には、原料ペレットのブロッキング等が発生し難くなるため好ましい。
樹脂組成物(III)は、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(I)及びエチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)のそれぞれに用いられるα−オレフィンの種類は、同一であってもよいし、異なっていてもよいが、本実施形態においては、同一である方が、混合した際の相溶性や封止材シート11の透明度が向上し、太陽電池の光電変換効率が向上するため好ましい。
樹脂組成物(III)中におけるエチレン−α−オレフィンランダム共重合体(I)及びエチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)の含有量は、特に限定されるものではないが、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(I):エチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)の混合(含有)質量比(単位:質量%)は、好ましくは50:50以上99:1以下であり、より好ましくは60:40以上98:2以下であり、更に好ましくは70:30以上97:3以下である。ただし、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体(I)とエチレン−α−オレフィンブロック共重合体(II)との合計を100質量部とする。ここで、混合(含有)質量比が上記範囲内であれば、柔軟性、耐熱性、透明度等のバランスに優れた封止材シート11が得られやすいため好ましい。
(その他の樹脂)
封止材シート11は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、諸物性(柔軟性、耐熱性、透明度、接着性等)や成形加工性または経済性等をさらに向上させる目的で、上述以外の樹脂を含むことができる。上述以外の樹脂として、例えば、変性ポリオレフィン系樹脂、粘着付与樹脂、各種エラストマー(オレフィン系、スチレン系等)等が挙げられる。
(変性ポリオレフィン系樹脂)
変性ポリオレフィン系樹脂の種類は特に限定されるものではないが、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(E−MMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(E−EAA)、エチレン−グリシジルメタアクリレート共重合体(E−GMA)、シラン変性ポリオレフィン、アイオノマー樹脂(イオン架橋性エチレン−メタクリル酸共重合体、イオン架橋性エチレン−アクリル酸共重合体)及び無水マレイン酸グラフト共重合体からなる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂であることが好ましい。
また、変性ポリオレフィン系樹脂を変性する各種モノマーの含有量は、特に限定されるものではないが、通常0.5モル%以上40モル%以下であり、好ましくは1モル%以上30モル%以下であり、さらに好ましくは2モル%以上25モル%以下である。各種モノマーの含有量が上記範囲内であれば、共重合成分により結晶性が低減されることにより封止材シート11の透明度が向上するため好ましい。また、各種モノマーの含有量が上記範囲内であれば、全ての材料を混合してペレットを作製する場合には、原料ペレットのブロッキング等が発生し難くなるため好ましい。なお、変性ポリオレフィン系樹脂を変性する各種モノマーの種類と含有量は、周知の方法、例えば、NMR測定装置、その他の機器分析装置で分析することができる。
これらの変性ポリオレフィン系樹脂の添加量は、特に限定されるものではないが、封止材シート11を構成する樹脂組成物100質量%中、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。変性ポリオレフィン系樹脂の添加量が上記範囲内であると、封止材シート11の諸物性(柔軟性、耐熱性、透明度、接着性等)、成形加工性等を容易に調整することができる。
変性ポリオレフィン系樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、下記に示すシラン変性ポリオレフィン、アイオノマー樹脂、無水マレイン酸グラフト共重合体以外は公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法、例えばチーグラー・ナッタ型触媒に代表されるマルチサイト触媒やメタロセン触媒に代表されるシングルサイト触媒を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、気相重合法等、また、ラジカル開始剤を用いた塊状重合法等が挙げられる。
シラン変性ポリオレフィンは、限定されるものではないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、後述するシランカップリング剤及びラジカル発生剤を高温で溶融混合し、グラフト重合することにより得ることができる。
アイオノマー樹脂は、例えば、エチレンと、不飽和カルボン酸と、任意成分として他の不飽和化合物からなる共重合体の不飽和カルボン酸成分の少なくとも一部を金属イオンもしくは有機アミンのうち少なくともいずれか一方で中和することにより得ることができる。また、アイオノマー樹脂は、例えば、エチレンと、不飽和カルボン酸エステルと、任意成分として他の不飽和化合物からなる共重合体の不飽和カルボン酸エステル成分の少なくとも一部を鹸化することによっても得ることができる。
無水マレイン酸グラフト共重合体は、限定されるものではないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、無水マレイン酸及びラジカル発生剤を高温で溶融混合し、グラフト重合することにより得ることができる。
本実施形態において用いられる変性ポリオレフィン系樹脂の具体例として、EVAとしては、日本ポリエチレン(株)製の商品名「ノバテックEVA(NOVATECH−EVA)」、三井・デュポンポリケミカル(株)製の商品名「エバフレックス(EVAFLEX)」、日本ユニカー(株)製の「NUC」シリーズ、EVOHとしては、日本合成化学(株)製の商品名「ソアノール(SOARNOL)」、(株)クラレ製の商品名「エバール(EVAL)」、E−MMAとしては、住友化学(株)製の商品名「アクリフト(ACRYFT)」、E−EAAとしては、日本ポリエチレン(株)製の商品名「レクスパール(REXPEARL EEA)」、E−GMAとしては、住友化学(株)製の商品名「ボンドファスト(BONDFAST)」、シラン変性ポリオレフィンとしては、三菱化学(株)製の商品名「リンクロン(LINKLON)」、アイオノマー樹脂としては、三井デュポンポリケミカル(株)製の商品名「ハイミラン(HIMILAN)」、無水マレイン酸グラフト共重合体としては、三井化学(株)製の商品名「アドマー(ADMER)」等を例示することができる。
(粘着付与樹脂)
粘着付与樹脂としては、例えば、石油樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、ロジン系樹脂、またはそれらの水素添加誘導体等が挙げられる。具体的には、石油樹脂としては、例えば、シクロペンタジエンまたはその二量体からの脂環式石油樹脂やC9成分からの芳香族石油樹脂が例示でき、テルペン樹脂としては、例えば、β−ピネンからのテルペン樹脂やテルペン−フェノール樹脂が例示でき、クマロン−インデン樹脂としては、例えば、クマロン−インデン共重合体、クマロン−インデン−スチレン共重合体が例示でき、また、ロジン系樹脂としては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン等のロジン樹脂、グリセリンやペンタエリスリトール等で変性したエステル化ロジン樹脂等が例示できる。また、粘着付与樹脂は、主に分子量により種々の軟化温度を有するものが得られるが、上述のポリエチレン系樹脂と混合した場合の相溶性、経時的なブリード性、色調または熱安定性等の観点から、軟化温度が好ましくは100℃以上150℃以下、より好ましくは120℃以上140℃以下の脂環式石油樹脂の水素添加誘導体を用いることが特に好ましい。また、粘着付与樹脂の含有量は、封止材シート11を構成する樹脂組成物100質量%中、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
(添加剤)
封止材シート11には、必要に応じて、種々の添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤、光拡散剤、造核剤、顔料(例えば白色顔料)、難燃剤、変色防止剤等が挙げられる。本実施形態においては、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤から選ばれる少なくとも一種の添加剤が添加されていることが後述する理由等から好ましい。
また、本実施形態においては、封止材シート11を構成する樹脂組成物に架橋剤や架橋助剤を添加する必要はないが、添加することを排除するものではなく、例えば、高度の耐熱性が要求される場合は押出成形時の樹脂圧の増加やゲル、フィッシュアイ等の異物の発生を抑制できる範囲であれば、架橋剤及び/または架橋助剤を配合することができる。
本実施形態においては、封止材シート11は、実質的に架橋しない封止材シートであることが好ましい。ここで、実質的に架橋しないとは、ASTM 2765−95で測定したキシレン可溶物が、通常70質量%以上、好ましくは85質量%以上、より好ましくは95質量%以上であることをいう。
(シランカップリング剤)
シランカップリング剤は、封止材シート11の保護材(ガラス、樹脂製のフロントシート、バックシート等)や太陽電池素子等に対する接着性を向上させるのに有用であり、例えば、ビニル基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基のような不飽和基、アミノ基、エポキシ基等とともに、アルコキシ基のような加水分解可能な基を有する化合物が挙げられる。シランカップリング剤の具体例としては、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を例示することができる。本実施形態においては、接着性が良好であり、黄変等の変色が少ないこと等から、シランカップリング剤として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランまたはγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好適に用いられる。シランカップリング剤の添加量は、限定されるものではないが、押出成形時の樹脂圧の増加やゲル、フィッシュアイ等の異物の発生を抑制すると共に成形品からのブリードアウト等が発生することを抑制するため、シランカップリング剤の添加量は、封止材シート11を構成する樹脂組成物100質量部に対し、5質量部以下であることが好ましく、3質量部以下であることがより好ましい。また、シランカップリング剤の添加量は、接着性を発現させるため、0.1質量部以上であることが好ましく、0.2質量部以上であることがより好ましい。また、シランカップリング剤と同様に、有機チタネート化合物等のカップリング剤も有効に活用できる。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、特に限定されるものではなく、種々の市販品が適用できる。酸化防止剤としては、モノフェノール系、ビスフェノール系、高分子型フェノール系等のフェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の各種タイプのものを挙げることができる。
モノフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等を挙げることができる。
ビスフェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[{1,1−ジメチル−2−{β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル}2,4,9,10−テトラオキサスピロ]5,5−ウンデカン等を挙げることができる。
高分子型フェノール系酸化防止剤としては、例えば、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ビドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−{メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキスフェニル)プロピオネート}メタン、ビス{(3,3’−ビス−4’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチルフェニル)ブチリックアシッド}グルコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェロール(ビタミンE)等を挙げることができる。
硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオプロピオネート等を挙げることができる。
ホスファイト系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(モノ及び/またはジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナスレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等を挙げることができる。
本実施形態においては、酸化防止剤の効果、熱安定性、経済性等の観点から、フェノール系及びホスファイト系の酸化防止剤が好ましく用いられ、両者を組み合わせて用いることが、添加量に対する酸化防止剤としての効果を高めることができるため、さらに好ましい。
酸化防止剤の添加量は、限定されるものではないが、封止材シート11を構成する樹脂組成物100質量部に対し、通常0.1質量部以上1質量部以下であることが好ましく、0.2質量部以上0.5質量部以下の範囲であることがより好ましい。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤としては、種々の市販品が適用でき、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系等各種タイプのものを挙げることができる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等を挙げることができる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、ヒドロキシフェニル置換ベンゾトリアゾール化合物であって、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノール等を挙げることができる。
サリチル酸エステル系としては、例えば、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート等を挙げることができる。
紫外線吸収剤の添加量は、限定されるものではないが、封止材シート11を構成する樹脂組成物100質量部に対し、通常0.01質量部以上2.0質量部以下であることが好ましく、0.05質量部以上0.5質量部以下であることがより好ましい。
(耐候安定剤)
上記の紫外線吸収剤以外に耐候性を付与する耐候安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定化剤が好適に用いられる。ヒンダードアミン系光安定化剤は、紫外線吸収剤のようには紫外線を吸収しないが、紫外線吸収剤と併用することによって著しい相乗効果を有する。
ヒンダードアミン系光安定化剤としては、例えば、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパレート、2−(3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)等を挙げることができる。
ヒンダードアミン系光安定化剤の添加量は、限定されるものではないが、樹脂組成物100質量部に対し、通常0.01質量部以上0.5質量部以下であることが好ましく、0.05質量部以上0.3質量部以下の範囲であることがより好ましい。
上記の酸化防止剤、紫外線吸収剤及び耐候安定剤は、それぞれ単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
封止材シート11の大きさは、用いられる太陽電池モジュールの大きさ等によって適宜設定される。封止材シート11の幅は、300mm以上2400mm以下であることが好ましく、より好ましくは800mm以上1600mm以下である。ここで、封止シートの幅は、太陽電池モジュールの大きさ等により異なるが、産業用太陽光発電システムの大型化等に伴い太陽電池モジュールも大型化している。このため、幅が840mmの封止シートから、幅が990mm以上や幅が1100mm以上の封止シートが多く用いられる傾向になってきている。
封止材シート11の長さは、後述する封止材シート11の厚みによって異なるが、50m以上1000m以下であることが好ましく、より好ましくは100m以上500m以下である。
封止材シート11は、小さいサイズのモジュールにも適用可能であるが、大きいサイズのモジュール、例えばサイズが900mm×900mm以上、特に900mm×1000mm以上のモジュールにおいて、より効果を奏する。
封止材シート11の厚みは、特に制限されるものではないが、太陽電池素子の保護や樹脂の回り込み等を考慮すると、0.1mm以上2.0mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.3mm以上1.0mm以下である。
(封止材シートの製膜方法)
次に、封止材シート11の製膜方法について説明する。封止材シート11の製膜方法は、特に限定されるものではないが、公知の方法、例えば単軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等の溶融混合設備を有し、Tダイを用いる押出キャスト法やカレンダー法等を採用することができる。本実施形態においては、ハンドリング性や生産性等の観点からTダイを用いる押出キャスト法が好適に用いられる。Tダイを用いる押出キャスト法での成形温度は、用いる樹脂組成物の流動特性や製膜性等によって適宜調整されるが、80℃以上300℃以下であり、好ましくは100℃以上250℃以下であり、より好ましくは120℃以上200℃以下であり、さらに好ましくは140℃以上180℃以下である。また、シランカップリング剤等を添加する場合は、反応に伴う樹脂圧の増加やフィッシュアイの増加を抑制するため、成形温度は低下させることが好ましい。
シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤等の各種添加剤は、予め樹脂とともにドライブレンドしてからホッパーに供給してもよいし、予め全ての材料を溶融混合してペレットを作製してから供給してもよいし、添加剤のみを予め樹脂に濃縮したマスターバッチを作製して供給してもよい。
また、必要に応じて、封止材シート11を巻物とした場合のシート同士のブロッキング抑制や太陽電池素子を封止する工程でのハンドリング性やエア抜きのしやすさ等の向上を図るため、封止材シート11の表面にエンボス加工や種々の凹凸(円錐や角錐形状や半球形状等)加工を行うことができる。
エンボス形状としては、特に制限されるものではないが、例えば、縞、布目、梨地、皮紋、ダイヤ格子、合成皮革のしぼ模様等の細かい模様、多角錐、円錐、平面星形状等が挙げられる。特に、周期性のある形状では、凸部と凹部が重なった場合に、より滑り難くなるために、周期性のないエンボス形状が好ましい。なお、「周期性のないエンボス」とは、エンボス形状(三角錐状、円錐状など)、エンボスの間隔、エンボスの深さなどが同じものが規則的には設けられていないエンボスのことを意味する。また、エンボスの深さは、後述する十点平均粗さRzJISに応じて適宜選択されればよいが、封止材シート11のシート加工性の容易さの観点から、0.1μm以上50μm以下であることが好ましい。
さらに、封止材シート11を製膜する際に、封止材シート11の製膜時のハンドリング性の向上等を図るため、封止材シート11を別の基材フィルム(例えば、延伸ポリエステルフィルム(OPET)や延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)等)と押出ラミネート法やサンドラミネート法等の方法で積層することができる。
(十点平均粗さRzJIS
封止材シート11の表面の十点平均粗さRzJISは、0.1μm以上50μm以下であることが好ましい。十点平均粗さRzJISが上記範囲内であれば、太陽電池用封止材ロール10に巻き取った封止材シート11の巻き出しが容易であり、太陽電池モジュールの作製時に各部材を積層する工程において、封止材シート11自体を規定の位置に重ね合わせることを容易に行うことができる。十点平均粗さRzJISは、封止材シート11同士のブロッキング現象の抑制を図ると共に、封止材シート11の滑り性の向上を図る観点から、より好ましくは5μm以上40μm以下、更に好ましくは10μm以上35μm以下である。十点平均粗さRzJISは、シート成型時のキャストロールや押さえロールの表面形状を所望の形状にすること等により調整することができる。なお、十点平均粗さRzJISは、JIS−B0601(2001)に準拠した方法で測定することができる。
[巻回体]
巻回体(巻芯)12は、封止材シート11が巻き取られるためのものである。巻芯12は、中空の円筒体である。本実施形態では、巻芯12は中空の円筒体であるが、棒状でもよい。また、巻芯12は軸方向に対して直交する方向の断面形状は円形としているが、四角形等の多角形状でもよい。巻芯12の材料は、作業性や封止材シート11の固定が容易であること等の観点から適宜選択されるが、ダンボール紙等の紙や、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリ塩化ビニル等の樹脂や、ガラス繊維や炭素繊維を熱硬化性樹脂等で含浸させた材料(FRP)や、アルミニウム等の金属が用いられる。工業的な入手のし易さ等から、好ましくは紙が多く用いられるが、防湿性(巻芯12から水分が封止材シート11に浸入しないようにすること)の観点から、アルミニウム箔が積層された紙も好ましく用いられる。また、巻芯12の端部は、必要に応じて鉄管等が嵌め込まれて補強されていてもよい。
巻芯12の内径は、特に限定されるものではないが、通常70mm以上160mm以下である。巻芯12の内径が上記範囲内であれば、巻芯12の強度が十分得られ、封止材シート11を安定して保持することができると共に太陽電池用封止材ロール10の運搬効率が低下することを抑制することができる。
巻芯12の肉厚は、特に限定されるものではなく、用いる材質と巻き取る封止材シート11の重さに応じて適宜選択すればよいが、好ましくは4mm以上20mm以下であり、より好ましくは8mm以上15mm以下である。巻芯12の肉厚が上記範囲内の場合には、封止材シート11を巻芯12に巻き取って長期間放置した場合でも封止材シート11の自重により巻芯12がたわむことを抑制し、封止材シート11に皺が生じることを抑制することができると共に、封止材シート11を太陽電池用封止材ロール10から引き出す際の作業性の低下を抑制することができる。
巻芯12の長さは、特に限定されるものではないが、封止材シート11の幅と同じ長さか、それよりも5mm以上100mm以下長く形成されてもよい。
巻芯12は、回転せずに固定されたもの、またはベアリング等を用いて回転するものが用いられる。更に、巻芯12は、巻き出しを容易にするための駆動装置、張力を安定させるためのブレーキ装置が設けられていてもよい。
太陽電池用封止材ロール10の巻き取り径は、封止材シート11の厚み及び長さと巻芯12の内径及び肉厚によるが、太陽電池用封止材ロール10の運搬時の作業性(手作業または治具を用いることで容易にハンドリングできる重さとすること)及び梱包容器(パレット)に対する太陽電池用封止材ロール10の積載数(積載効率)等の観点から、適宜設定されればよい。太陽電池用封止材ロール10の巻き取り径は、通常200mm以上600mm以下であり、好ましくは250mm以上550mm以下である。なお、巻き取り径とは、(巻芯12を含む)太陽電池用封止材ロール10の外径である。
封止材シート11を巻芯12に巻き取り、太陽電池用封止材ロール10を作製する際の巻き取り方法は、特に限定されるものではなく、公知の巻き取り方法を用いることができる。また、封止材シート11を巻芯12に巻き取る際は、封止材シート11を巻芯12に連続して巻き取る方法に限定されず、封止材シート11の一部を巻芯12に巻き取った後、停止して、再度、封止材シート11の残部を巻芯12に巻き取るようにして、封止材シート11を断続的に巻芯12に巻き取るようにしてもよい。
封止材シート11を巻芯12に巻き取る際の張力は、封止材シート11の巻きズレが生じることを抑制しつつ封止材シート11を巻き取るようにする観点から、張力はシート全幅に対して5N/1000mm幅以上100N/1000mm幅以下とし、好ましくは10N/1000mm幅以上50N/1000mm幅以下であり、より好ましくは10N/1000mm幅以上30N/1000mm幅以下であり、さらに好ましくは10N/1000mm幅以上20N/1000mm幅以下である。
また、太陽電池用封止材ロール10は、必要に応じて包装材(例えば、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム、アルミ蒸着フィルム等)等で包装されていてもよい。
(張力)
太陽電池用封止材ロール10は、図2に示すように巻芯12への巻き終わりから5m以内の封止材シート11を太陽電池用封止材ロール10から5m/分の速度で巻き出した際の張力T1及び巻芯12への巻き始めから5m以内の封止材シート11を太陽電池用封止材ロール10から5m/分の速度で巻き出した際の張力T2は、100N/1000mm幅以下である。張力T1及び張力T2は、好ましくは、80N/1000mm幅以下であり、より好ましくは50N/1000mm幅以下である。張力T1及び張力T2が100N/1000mm幅を超えると、太陽電池用封止材ロール10から封止材シート11を巻き出した際に封止材シート11が変形してしまい寸法安定性に劣るなどの不具合を生じる可能性が高くなる。張力T1及び張力T2が100N/1000mm幅以下であれば、太陽電池用封止材ロール10から封止材シート11を巻き出した際に封止材シート11が変形して寸法安定性の低下を抑制することができるので好ましい。また、張力T1及び張力T2の下限値については特に限定されないが、10N/1000mm幅以上であれば、ハンドリング時に、封止材シート11が巻きずれること等を抑制できるので好ましい。
なお、本明細書において、張力とは、封止材シート11を太陽電池用封止材ロール10から巻き出した際に、封止材シート11の長さ方向に発生する力である。また、巻き終わりとは、封止材シート11を巻芯12に巻き取って太陽電池用封止材ロール10を作製する時に封止材シート11を切断した箇所をいう。即ち、太陽電池用封止材ロール10から封止材シート11を巻き出す際の封止材シート11の巻き出し方向の封止材シート11の端部である。また、巻き始めとは、封止材シート11を巻芯12に巻き取って太陽電池用封止材ロール10を作製する時に封止材シート11を巻芯12に固定した箇所をいう。即ち、太陽電池用封止材ロール10から封止材シート11を巻き出す際の封止材シート11の巻き出し方向とは逆方向の封止材シート11の端部である。
また、張力T1は、巻芯12への巻き終わりから5m以内の封止材シート11を太陽電池用封止材ロール10から5m/分の速度で巻き出した際の張力の最大値である。また、張力T2は、巻芯12への巻き始めから5m以内の封止材シート11を太陽電池用封止材ロール10から5m/分の速度で巻き出した際の張力の最大値である。張力T1及び張力T2は、封止材シート11の表面形状や表面の十点平均粗さRzJIS、巻芯12に巻き取る際の張力、保管時の条件等によって適宜調整することができる。
また、太陽電池用封止材ロール10は、保管条件として、温度、湿度等を調整して保管することが好ましい。封止材シート11は、巻芯12に巻き取った状態で長期間保管されることによって、保管状態で封止材シート11が経時的にわずかに収縮したり、封止材シート11同士がブロッキングする等して張力が漸増する可能性がある。そのため、保管条件として、温度は、50℃以下が好ましく、40℃以下がより好ましく、30℃以下が更に好ましい。また、保管条件として、結露を生じないような湿度にして保管することが好ましい。
また、太陽電池用封止材ロール10は、保管形態としては、封止材シート11に荷重が作用しない形態が好ましく、縦置で保管するか、支持具を用いて太陽電池用封止材ロール10の両端を挟持する等によって宙吊にした状態で保管することが好ましい。
太陽電池用封止材ロール10から封止材シート11を巻き出して切断する工程において、駆動機構やブレーキ機構の付いた巻き出し装置を用いる場合、太陽電池用封止材ロール10の重さや初期の巻き出し張力等に基づいて、巻き出し装置の張力を設定する。太陽電池用封止材ロール10から封止材シート11を巻き出すにしたがって太陽電池用封止材ロール10の重さは漸減することから、設定する張力は、初期を100%としたとき、最終的には変わらないか50%程度にまで漸減するように設定することが好ましい。
太陽電池用封止材ロール10から封止材シート11を巻き出すにしたがって張力を調整するように設定する場合には、初期の巻き出し張力T1に対し、最終的な巻き出し張力T2が同じ程度か小さい(即ち、T1≧T2)のが好ましく、張力T2が大きくなりすぎると、設定との乖離が生じ、安定した巻き出しが困難になる可能性がある。そのため、封止材シート11を巻き出す途中で張力の設定を変更しなければならない場合があり、切り出した封止材シート11を生産する効率が低下する可能性がある。
すなわち、より安定した生産性を達成するため、張力T1と張力T2との関係は、張力T1と張力T2との比(T2/T1)<2.0であることが好ましい。より好ましくは、T2/T1<1.8であり、更に好ましくは、T2/T1<1.5であり、最も好ましくは、T2/T1<1.2である。T2/T1が上記範囲内であれば、封止材シート11の巻き出しの途中で封止材シート11を巻き出す張力の設定を変更する必要がなく、切り出した封止材シート11を生産する効率の低下を抑制できるので好ましい。また、T2/T1の下限値は特に制限されないが、通常はT2/T1>0.5である。
(柔軟性)
太陽電池用封止材ロール10は、巻芯12への巻き終わりから5m以内の封止材シート11の20℃における貯蔵弾性率E1及び巻芯12への巻き始めから5m以内の封止材シート11の20℃での貯蔵弾性率E2が、いずれも1MPa以上50MPa以下である。貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2は、好ましくは3MPa以上40MPa以下であり、より好ましくは5MPa以上35MPa以下であり、さらに好ましくは8MPa以上30MPa以下である。貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2が50MPaを超えると、封止材シート11の透明度が不足するなどの不具合が発生する可能性がある。また、貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2が1MPaを下回ると、封止材シート11を巻芯12から巻き出す際に封止材シート11が変形して寸法精度を悪化させるなどの不具合が発生する可能性がある。貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2が50MPa以下であれば、封止材シート11の透明度の低下を抑制できるため好ましい。貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2が1MPa以上であれば、封止材シート11を巻芯12から巻き出す際に発生した張力により、封止材シート11の変形による寸法精度の低下を抑制できるため好ましい。貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2は、溶融させた樹脂を冷却して固化する方法(キャスト法)を用いて得られた封止材シート11の結晶化の程度等によって調整することができる。すなわち、供給する樹脂の比率または樹脂を冷却する際の条件等を安定化させることによって、太陽電池用封止材ロール10の巻き始めと巻き終わりとの封止材シート11の貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2を安定(均一)化させることができる。
一般に、ロール状に巻き取られた封止材シートを所定の長さに切断する際、封止材ロールは、金属などからなる棒状または円筒状の形状の巻き出し軸を封止材ロールの巻芯に挿入する等してセットされて使用される。セットされた封止材ロールから封止材シートを巻き出す際、封止材シート同士の剥離抵抗や、封止材ロールを回転させるための抵抗が生じ、封止材シートに張力が加えられる。この張力が大きすぎると、封止材シートが弾性変形して寸法変化(伸び)が生じる。そのため、封止材シートが変形した状態で封止材シートの幅方向に切断すると、切断された後に封止材シートに加わっていた張力が開放されることで、封止材シートの弾性回復によって封止材シートの大きさが変化し、所定の設定寸法よりも封止材シートの長さが短くなることがある。また、弾性変形を抑制するため、封止材シートに張力がかからない状態で封止材シートを切断することが考えられる。例えば、所定の設定寸法よりも長めに封止材シートを巻き出した後、封止材シートが動かないように固定して封止材シートを切断することで、所定の設定寸法の封止材シートを得ることができる。しかし、この方法では、封止材シートを切り出す際の作業効率が低下し、切り出した封止材シートの生産効率も低下する。また、封止材シートの貯蔵弾性率を大きくすることで、張力に対する封止材シートの弾性変形の割合を低下させ、封止材シートの寸法変化を小さくすることができる。しかし、一般的にポリエチレン系樹脂を用いて封止材シートの貯蔵弾性率を大きくすると、封止材シートの透明度が低下する。
これに対し、太陽電池用封止材ロール10は、封止材シート11が巻き取られた封止材ロールであり、太陽電池用封止材ロール10は、封止材シート11の張力T1及び張力T2を100N/1000mm幅以下とし、封止材シート11の貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2を1MPa以上50MPa以下としている。このため、太陽電池用封止材ロール10は、優れた透明度及び寸法安定性を有する封止材シート11を巻き出すことができる。また、太陽電池用封止材ロール10は、架橋しないで封止材シート11を得ることができるため、樹脂を溶融成形する際にゲルが発生することに伴って封止材シート11に外観不良が発生することを抑制することができる。
<太陽電池モジュール>
次に、太陽電池用封止材ロール10から切り出した封止材シート11を太陽電池モジュールに適用した場合について説明する。太陽電池モジュールは、太陽電池素子が上下の保護材の間に設けられる。太陽電池モジュールとして、種々の構成のものが挙げられることができ、例えば、(i)上部保護材/封止材シート11/太陽電池素子/封止材シート11/下部保護材のように、太陽電池素子の両側から封止材シート11で挟むように構成されたもの、(ii)上部保護材/封止材シート11/内周面上に太陽電池素子を設けた下部保護材のように、下部保護材の内周面上に設けた太陽電池素子上に封止材シート11と上部保護材を設けるように構成されたもの、(iii)内周面下に太陽電池素子を設けた上部保護材/封止材シート11/下部保護材のように、上部保護材の内周面下に設けた太陽電池素子の下に封止材シート11と下部保護材を設けるように構成されたものなどを挙げることができる。なお、記号「/」は、記号「/」を挟む層が隣接して積層されていることを表す。
(太陽電池素子)
太陽電池素子の種類としては、例えば、単結晶シリコン型、多結晶シリコン型、アモルファスシリコン型、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレン、カドミウム−テルル等のIII−V族やII−VI族化合物半導体型、色素増感型、有機薄膜型等が挙げられる。
(上部保護材、下部保護材)
上部保護材としては、例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、フッ素含有樹脂等の板材やフィルムの単層もしくは多層の保護材を挙げることができる。下部保護材としては、金属、無機材料や各種熱可塑性樹脂フィルム等の単層もしくは多層のシートであり、例えば、錫、アルミ、ステンレス等の金属、ガラス等の無機材料、ポリエステル、無機物蒸着ポリエステル、フッ素含有樹脂、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂フィルム単層もしくは多層の保護材を挙げることができる。
上部保護材及び/または下部保護材の表面には、封止材シート11や他の部材との接着性を向上させるためにプライマー処理やコロナ処理等公知の表面処理を施すことができる。
上記(i)の構成を有している太陽電池モジュールの一例について説明する。図3は、太陽電池モジュールの一例を示す断面図である。図3に示すように、太陽電池モジュール20は、上部保護材(透明基板)21、封止材シート11A、太陽電池素子22A、22B、封止材シート11B及び下部保護材(バックシート)23を含む。太陽電池モジュール20は、太陽光の受光側から、透明基板21、封止材シート11A、太陽電池素子22A及び22B、封止材シート11B、バックシート23の順に積層されている。バックシート23の封止材シート11Bが積層される側とは反対の主面には、ジャンクションボックス(太陽電池素子22A、22Bから発電した電気を外部へ取り出すための配線を接続する端子ボックス)24が設けられている。太陽電池素子22Aと太陽電池素子22Bとは、発電電流を外部へ伝導するため配線25により連結されている。配線25は、バックシート23に設けられた貫通孔(図示せず)を通じて外部へ取り出され、ジャンクションボックス24に接続されている。
太陽電池モジュール20の製造方法としては、公知の製造方法が適用でき、例えば、太陽光の受光側から、上部保護材21、封止材シート11A、太陽電池素子22A、22B、封止材シート11B及び下部保護材23を、この順に積み重ね、積層体を形成する工程と、この積層体を真空吸引し、加熱圧着する工程とを含んでいる。また、バッチ式の製造設備やロール・ツー・ロール式の製造設備等を適用することができる。
ここで、バッチ式の製造設備を適用する場合、太陽電池用封止材ロール10(図1参照)から封止材シート11を巻き出して所定長さに切断する工程が必要となる。また、ロール・ツー・ロール式の製造設備を適用する場合、太陽電池用封止材ロール10(図1参照)から封止材シート11を巻き出しながら積層する工程が必要となる。太陽電池モジュールの製造における不良発生等を低減するためには、これらの工程において、封止材シート11A、11Bの寸法が変化しないことが重要となる。
太陽電池モジュール20は、太陽電池用封止材ロール10(図1参照)から巻き出して所定長さに切断された封止材シート11(図1参照)が封止材シート11A、11Bとして用いられている。封止材シート11A、11Bは、優れた透明度及び寸法安定性を有しているため、太陽電池モジュール20は、不良発生等が少なく、信頼性の高い太陽電池モジュールとすることができる。
太陽電池モジュール20は、適用される太陽電池のタイプとモジュール形状により、モバイル機器に代表される小型太陽電池、屋根や屋上に設置される大型太陽電池等屋内または屋外に関わらず各種用途に応じて好適に用いることができる。
以下に本実施形態を実施例により具体的に説明するが、これらの実施例及び比較例により本実施形態は制限を受けるものではない。なお、本実施例における太陽電池用封止材ロール及び封止材シートについて種々の物性の測定及び評価は次のようにして行った。また、実施例では、単軸押出機を用いて封止材シートを作製する際、単軸押出機からの封止材シートの流れ方向を長さ方向(縦方向)とし、その直交方向を幅方向(横方向)する。
[物性の測定]
(張力)
各実施例で得られた封止材ロールを直径70mm及び長さ800mmのアルミ製の軸にセットし、端部をクリップで担持した後、5m/分の速度で巻き出しながらテンションゲージ(商品名「Model393」、BONSO Electronics Ltd.製)で巻芯への巻き終わりから5m以内の封止材シートを太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T1及び巻芯への巻き始めから5m以内の封止材シートを太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T2を測定した。
(貯蔵弾性率)
粘弾性測定装置(商品名「粘弾性スペクトロメーターDVA−200」、アイティ計測(株)製)を用いて、各実施例で得られた封止材ロールから切り出した封止材シートから作製した試料(縦4mm、横60mm)を振動周波数10Hz、ひずみ0.1%、昇温速度3℃/分、チャック間25mmで横方向について、0℃から50℃まで測定し、得られたデータから巻芯への巻き終わりから5m以内の封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E1及び巻芯への巻き始めから5m以内の封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E2を求めた。
(十点平均粗さRzJIS
各実施例で得られた封止材ロールから切り出した封止材シートの表面の十点平均粗さRzJISは、JIS−B0601(2001)に準拠して、微細形状測定機(商品名「サーフコーダET4000A」、(株)小坂研究所製)を用いて測定した。
[評価]
(寸法精度)
各実施例で得られた封止材ロールを直径70mm及び長さ800mmのアルミ製の軸にセットし、封止材シートを太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出しながら設定長さ1000mmの寸法に切断して、切断された封止材シートを50枚作製した。切断された封止材シートの実際長さをそれぞれ測定し、実際長さの平均値を求め、設定長さに対する差を算出して下記基準で評価した。
(◎)±5mm以内
(○)±5mmより大きく±10mm以内
(×)±10mmより大きい
(透明度)
各実施例で得られた封止材ロールから切り出した厚みが0.5mmの封止材シートを、厚み3mmの白板ガラス(サイズ;縦75mm、横25mm)2枚の間に重ね、真空プレス機を用いて、150℃、15分の条件で積層プレスした試料を作製した。作製した試料を、JIS K7105に準じて、ヘーズメーター(商品名:NDH−5000、日本電色工業(株)製)を用いて全光線透過率を測定し、下記の基準で評価した。
(◎)全光線透過率が90%以上
(○)全光線透過率が85%以上、90%未満
(×)全光線透過率が85%未満、または明らかに白濁している場合
(実施例1)
エチレン−オクテンランダム共重合体(ダウ・ケミカル(株)製、商品名:エンゲージ8200、オクテン含有量:10.1モル%(31質量%)、MFR:5g/10min、Tm:65℃、ΔHm:53J/g)を90質量部と、エチレン−オクテンブロック共重合体(ダウ・ケミカル(株)製、商品名:インフューズ9100、オクテン含有量:12.8モル%(37質量%)、MFR:1g/10min、Tm:119℃、ΔHm:38J/g)を5質量部と、シラン変性エチレン−オクテンランダム共重合体(三菱化学(株)製、商品名:リンクロンSL800N、MFR:1.7g/10min、Tm:54℃と116℃、ΔHm:22J/gと4J/g)を5質量部との割合になるように、混合計量器で混合した樹脂組成物(以下、PE−1と略する)を、幅が800mmのTダイを備えた40mmφ単軸押出機を用いて設定温度200℃で溶融混練し、設定温度を30℃とし、±3℃の範囲に温調されたキャストロールで急冷製膜することにより、幅が600mm、厚みが0.5mm、十点平均粗さRzJISが25μmである封止材シートを得た。
次いで、カッター刃を用いて封止材シートの端部を切断し、幅を500mmとし、内径76mm、厚み10mmの紙管(巻芯)上にテープで固定した後、12N/1000mm幅の張力で100mの長さを巻き取り太陽電池用封止材ロールとした。これを温度35℃、相対湿度80%以下に空調された環境下で一週間保管した。
(実施例2)
実施例1において、エチレン−オクテンランダム共重合体を、エチレン−プロピレン−ヘキセン3元ランダム共重合体(日本ポリエチレン(株)製、商品名:カーネルKJ640T、プロピレン含有量:7.4モル%(10質量%)、ヘキセン含有量:4.4モル%(10質量%)、MFR:30g/10min、Tm:53℃、ΔHm:58J/g)に変更した以外は実施例1と同様にして太陽電池用封止材ロールを得た。
(実施例3)
実施例1において、巻取り時の張力を10N/1000mm幅、保管時の温度を40℃に変更した以外は実施例1と同様にして太陽電池用封止材ロールを得た。
(比較例1)
実施例1において、エチレン−オクテンランダム共重合体の量を90質量部から30質量部と変更し、エチレン−オクテンブロック共重合体に替えて、汎用の結晶性ポリエチレンであるエチレン−ヘキセンランダム共重合体(プライムポリマー(株)製、商品名:ネオゼックス0234N、ヘキセン含有量:3.5モル%(6.8質量%)、MFR:2g/10min、Tm:125℃、ΔHm:121J/g)を70質量部と変更した以外は実施例1と同様にして太陽電池用封止材ロールを得た。
(比較例2)
実施例1において、保管時の温度を55℃とした以外は実施例1と同様にして太陽電池用封止材ロールを得た。
Figure 0006127562
表1より、ポリエチレン系樹脂を含み、張力T1及び張力T2と貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2が所定範囲内である太陽電池用封止材ロールは、透明度及び寸法精度に優れることが確認できる(実施例1〜3参照)。これに対し、張力T1及び張力T2は所定範囲であるが貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2は所定範囲を超える太陽電池用封止材ロールは、寸法精度に優れるものの透明度が劣ることが確認された(比較例1参照)。また、張力T1及び張力T2は所定範囲を超えるが貯蔵弾性率E1及び貯蔵弾性率E2は所定範囲内である太陽電池用封止材ロールは、透明度に優れるものの寸法精度に劣ることが確認された(比較例2参照)。
よって、本発明の太陽電池用封止材ロールは、従来から用いられる太陽電池用封止材ロールに比べて透明度に優れると共に、切断工程における寸法安定性を向上させることができるため、太陽電池モジュールの製造等において好適に用いることができることが判明した。
10 太陽電池用封止材ロール
11、11A、11B 封止材シート
12 巻芯(巻回体)
21 上部保護材(透明基板)
22A、22B 太陽電池素子
23 下部保護材(バックシート)

Claims (1)

  1. 封止材シートが巻回体に巻き取られた太陽電池用封止材ロールであって、
    前記封止材シートは、ポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物からなり、
    前記封止材シートの表面の十点平均粗さRz JIS は、0.1μm以上50μm以下であり、
    前記ポリエチレン系樹脂は、エチレン−α−オレフィン共重合体を含み、
    前記封止材シートは、ASTM 2765−95で測定したキシレン可溶物が70質量%以上であり、
    前記太陽電池用封止材ロールは、一週間保管時の温度を40°以下、相対湿度を80%以下としたときに下記(a)及び(b)を満たすことを特徴とする太陽電池用封止材ロール。
    (a)前記巻回体への巻き終わりから5m以内の前記封止材シートを前記太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T1及び前記巻回体への巻き始めから5m以内の前記封止材シートを前記太陽電池用封止材ロールから5m/分の速度で巻き出した際の張力T2が、100N/1000mm幅以下
    (b)前記巻回体への巻き終わりから5m以内の前記封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E1及び前記巻回体への巻き始めから5m以内の前記封止材シートの20℃における貯蔵弾性率E2が、1MPa以上50MPa以下
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