JP6125719B1 - 充電システム及び非水電解質電池の充電方法 - Google Patents

充電システム及び非水電解質電池の充電方法 Download PDF

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Abstract

実施形態によれば、二次電池部と充電制御部を含む充電システムが提供される。二次電池部は、オリビン構造のFe含有リン酸化合物を含む正極活物質及びチタン複合酸化物を含有する負極活物質を含む。充電制御部は、二次電池部に下記(1)式を満たすように、定電流充電後に定電圧充電を施す。0.1V≦VCC−VCCV≦0.5V (1)但し、VCCは定電流充電での到達電圧(V)で、VCCVは定電圧充電時の閉回路電圧(V)である。

Description

実施形態は、充電システム及び非水電解質電池の充電方法に関する。
リチウムイオンが負極と正極を移動することにより充放電が行われる非水電解質電池は、高エネルギー密度電池として、盛んに研究が進められている。
この非水電解質電池は、小型電子機器用電源としての利用に加え、中大型電源としての利用も期待される。そのような中大型用途では、寿命特性や高い安全性が要求される。
非水電解質電池の正極活物質は、リチウム遷移金属複合酸化物が用いられている。その酸化物の遷移金属には、Co、Mn、Niなどが用いられている。近年、安価かつ安全性の高い正極材料としてスピネル型マンガン酸リチウムや、オリビン型リン酸鉄リチウム、オリビン型リン酸マンガンリチウムなどオリビン型構造の化合物の研究が盛んとなっている。
オリビン型構造の化合物は電子伝導性が低いため、良好な充放電特性を得ることが困難である。中でも、リン酸マンガンリチウムを正極活物質として含む非水電解質電池が、良好な充放電特性を実現することは困難であった。
特開2011−124166号公報
実施形態の課題は、寿命性能が改善された充電システムと非水電解質電池の製造方法を提供することである。
実施形態によれば、二次電池部と、充電制御部とを含む充電システムが提供される。二次電池部は、オリビン構造のFe含有リン酸化合物を含む正極活物質を含む正極と、チタン複合酸化物を含有する負極活物質を含む負極と、非水電解質とを含む非水電解質電池を含む。充電制御部は、二次電池部に下記(1)式を満たすように、定電流充電後に定電圧充電を施す。
0.1V≦VCC−VCCV ≦0.5V (1)
但し、VCCは定電流充電での到達電圧(V)で、VCCVは定電圧充電時の閉回路電圧(V)である。
また、他の実施形態によれば、非水電解質電池の充電方法が提供される。非水電解質電池は、オリビン構造のFe含有リン酸化合物を含む正極活物質を含む正極と、チタン複合酸化物を含有する負極活物質を含む負極と、非水電解質とを含む。充電方法は、非水電解質電池に到達電圧VCC(V)まで定電流充電を施すことと、非水電解質電池に電圧VCCV(V)で定電圧充電を施すことを含む。到達電圧VCC(V)及び電圧VCCV(V)が下記(1)式を満たす。
0.1V≦VCC−VCCV ≦0.5V (1)
第1の実施形態の充電システムによる定電流定電圧充電を示すフローチャートの一例である。 第1の実施形態の充電システムによる定電流定電圧充電におけるセル電圧の継時変化を示すグラフ。 参考例による定電流定電圧充電におけるセル電圧の継時変化を示すグラフ。 第1の実施形態の充電システムの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の充電システムに含まれる非水電解質電池の一例を示す断面図である。 図5のA部の拡大断面図である。 第1の実施形態の充電システムに含まれる非水電解質電池の他の例を示す斜視図である。 図7のB部の拡大断面図である。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態によれば、オリビン構造のFe含有リン酸化合物を含む正極活物質を含む正極と、チタン複合酸化物を含有する負極活物質を含む負極と、非水電解質とを含む非水電解質電池を含む二次電池部を含む充電システムが提供される。
オリビン構造のFe含有リン酸化合物の一例として、リン酸マンガンリチウムがあげられる。リン酸マンガンリチウムをはじめとするオリビン構造のFe含有リン酸化合物は、充電されにくい。そのため、オリビン構造のFe含有リン酸化合物を含む正極活物質を備えた非水電解質電池では、充電時の過電圧を大きくすることが望ましい。しかしながら、電池に過電圧がかかった状態で定電圧充電を施すと、非水電解質の酸化分解が生じて正極の劣化が加速されることがわかった。
実施形態の充電システムによれば、非水電解質電池を含む二次電池部に下記(1)式を満たすように、定電流充電(constant current:CC)後に定電圧充電(constant voltage:CV)を施す充電制御部を含むため、システムの寿命性能を改善することができる。
0.1V≦VCC−VCCV ≦0.5V (1)
但し、VCCは定電流充電での到達電圧(V)で、VCCVは定電圧充電時の閉回路電圧(closed circuit voltage:CCV)(V)である。
VCC−VCCVで表される電圧差を0.1V未満にすると、定電流充電後に行われる定電圧充電の進行が遅くなって定電流定電圧充電に要するトータル時間が長くなり、生産性に劣る。一方、電圧差が0.5Vを超えると、定電流充電後の電池にかかる過電圧が大きくなって非水電解質の酸化分解が進行する。その結果、正極の抵抗が増加して電池の充放電サイクル寿命が低下する。
電圧差を0.1V以上0.5V以下にすると、定電流充電後の電池に過電圧をかけることで定電圧充電を促進することができる。また、定電圧充電が、定電流充電での到達電圧よりも0.1〜0.5V低いため、定電圧充電時の非水電解質の酸化分解を抑制することができる。従って、充電時間の短縮を図りつつ、非水電解質の酸化分解を抑制して正極の抵抗上昇を抑えることができる。その結果、電池の充放電サイクル寿命を向上させることができるため、充電システムの寿命性能を改善することができる。VCC−VCCVで表される電圧差のより好ましい範囲は0.2V≦VCC−VCCV ≦0.3Vである。
充電制御部による定電流定電圧充電のフローを図1に示す。工程21では、二次電池部に電流Icc(C)で定電流充電が施される。ここで、1Cは非水電解質電池を1時間で放電し得る電流値(A)に相当する値である。
定電圧充電は、二次電池部の電圧が到達電圧VCC(V)に到達するまで行われる(工程22)。次いで、定電圧充電に移行する(工程23)。定電圧充電時の閉回路電圧(V)はVCCV(V)に設定される。VCC(V)及びVCCV(V)は、前述の(1)式を満たす。電流値が設定値まで収束したら(工程24)、定電圧充電を終了する。
充電制御部による定電流定電圧充電における、セル電圧と充電時間との関係を図2に示す。図2のグラフの縦軸であるセル電圧は、非水電解質電池の単位セルの電圧である。図2に示す通り、定電圧充電を到達電圧VCC(V)で終了させると、定電圧充電の末期の電圧上昇の傾きが大きくなる。その後、電圧をVCCV(V)まで下降させ、定電圧充電に移行させる。定電圧充電を到達電圧VCC(V)まで行うことにより、所定のSOC(State of charge:充電状態)に到達するまでに要する定電圧充電時間を短縮することができる。
これに対し、充電制御部による定電流定電圧充電を行わない参考例の場合、図3に示すように、理論的に充電される電圧であるV(V)以上の電圧であるVまで定電流充電を行った後、電圧をV(V)にて定電圧充電が行われる。このような方法によると、非水電解質の酸化分解の促進を避けるため、定電圧充電を行うVを高くすることができず、所定のSOCに到達するまでに要する充電時間が長くなるため、生産性に劣る。さらに充電時間を短くするためVを高くすると、大きな過電圧が長期間に亘ってかかるため、非水電解質の酸化分解が促進されるため、生産性と劣化抑制の両立が難しい。

到達電圧VCC(V)は、非水電解質電池の理論電圧(V)以上の値にすることが望ましい。正極活物質がオリビン構造のFe含有リン酸化合物の一種であるLiMn1-x-yFexAyPO4(0<x≦0.3, 0≦y≦0.1, AはMg, Ca, Al, Ti, Zn及びZrよりなる群から選択される少なくとも一つの元素)であり、かつ負極活物質がチタン複合酸化物の一種であるスピネル型リチウムチタン酸化物である非水電解質電池を例にして説明する。LiMn1−x−yFePOを含む正極の作動電位は4.1V(vs.Li/Li)である。チタン複合酸化物を負極の作動電位は1.5V(vs.Li/Li)付近であり、スピネル型リチウムチタン酸化物を含む負極の作動電位は1.55V(vs.Li/Li)である。よって、非水電解質電池の理論電圧は2.55Vとなるため、非水電解質の酸化分解の抑制を考慮すると従来であればVCCおよびVccvは2.6V程度が好ましい。しかし、実施形態のように生産性と非水電解質の酸化分解抑制の両立を鑑みると、到達電圧VCC(V)を2.7V以上3.2V程度とし、閉回路電圧VCCVは2.6V以上3.1V以下の範囲とすることが好ましい。到達電圧VCC(V)のより好ましい範囲は、2.7以上、3.1V以下の範囲である。
定電流充電時の電流値をICC(C)とした際に、電流値ICC(C)は下記(2)式を満たすことが望ましい。
0.2C≦ICC≦30C (2)
このような範囲にすることにより、充電時間の短縮と正極活物質の劣化抑制の双方が達成される。
非水電解質電池を含む二次電池部の形態は、特に限定されず、セル単独、複数の単位セルが電気的に接続された組電池のいずれであっても良い。組電池において単位セルを電気的に接続する方法は、特に限定されず、直列、並列、直列と並列を組み合わせたもの等を挙げることができる。
二次電池部を、複数の単位セルを直列に接続した組電池とする場合、充電制御部は、下記(3)式を満たすように、定電流充電後に定電圧充電を施すことが望ましい。これにより、充電システムの寿命性能を改善することができる。
0.1nV≦VCC−VCCV ≦0.5nV (3)
ここで、nは組電池に含まれる単位セルの数である。
充電システムの形態は、特に限定されず、二次電池部と充電制御部が筐体内に収納された電池パックであっても良いし、車載用マイクロコントローラに充電制御部を組み込み、充電制御部に二次電池部を電気的に接続することにより充電システムを形成することも可能である。また、充電システムは、様々な用途に使用可能であり、例えば、定置用や車載用、具体的には、定置用電源、二輪乃至四輪のハイブリッド電気自動車、二輪乃至四輪の電気自動車等が挙げられる。
充電システムの一例を図4に示す。図4に示す充電システムは、二次電池部25と、電池管理回路26とを含む。二次電池部25は、複数の非水電解質電池単位セル10が直列に接続された組電池を含む。電池管理回路26は、充電制御部として機能するものである。電池管理回路26は、配線28によって非水電解質電池単位セル10それぞれに電気的に接続されている。このような構成の充電システムの二次電池部25が配線29により充電器27に電気的に接続される。
非水電解質電池の構造は、特に限定されるものではなく、扁平型、角型、円筒型、コイン型、ボタン型等を有することができる。扁平型非水電解質電池の一例を図5〜図8に示す。
図5及び図6に示すように、扁平状の捲回電極群1は、2枚の樹脂フィルムの間に金属層を介在したラミネートフィルムからなる袋状外装部材2内に収納されている。扁平状の捲回電極群1は、外側から負極3、セパレータ4、正極5、セパレータ4の順で積層した積層物を渦巻状に捲回し、この積層物をプレス成型することにより形成される。最外層の負極3は、図6に示すように負極集電体3aの内面側の片面に負極活物質を含む負極層3bを形成した構成を有し、その他の負極3は、負極集電体3aの両面に負極層3bを形成して構成されている。正極5は、正極集電体5aの両面に正極層5bを形成して構成されている。
捲回電極群1の外周端近傍において、負極端子6は最外層の負極3の負極集電体3aに接続され、正極端子7は内側の正極5の正極集電体5aに接続されている。これらの負極端子6および正極端子7は、袋状外装部材2の開口部から外部に延出されている。例えば液状非水電解質は、袋状外装部材2の開口部から注入されている。袋状外装部材2の開口部をヒートシールすることにより捲回電極群1および液状非水電解質を完全密封している。ヒートシールする際、負極端子6および正極端子7は、この開口部にて袋状外装部材2により挟まれる。
図7及び図8に示すように、積層型電極群11は、2枚の樹脂フィルムの間に金属層を介在したラミネートフィルムからなる外装部材12内に収納されている。積層型電極群11は、図8に示すように正極13と負極14とをその間にセパレータ15を介在させながら交互に積層した構造を有する。正極13は複数枚存在し、それぞれが集電体13aと、集電体13aの両面に担持された正極層13bとを備える。負極14は複数枚存在し、それぞれが集電体14aと、集電体14aの両面に担持された負極層14bとを備える。各負極14の集電体14aは、一端が正極13から突出している。集電体14aの突出している一端は、帯状の負極端子16に電気的に接続されている。帯状の負極端子16の先端は、外装部材12から外部に引き出されている。また、図示しないが、正極13の集電体13aは、一端が負極14から突出している。負極14から突出している正極13aの一端は、集電体14aの突出している一端と反対側に位置する。集電体13aの突出している一端は、帯状の正極端子17に電気的に接続されている。帯状の正極端子17の先端は、負極端子16とは反対側に位置し、外装部材12の辺から外部に引き出されている。
以下、非水電解質電池に用いられる負極、正極、非水電解質、セパレータ、外装部材、正極端子、負極端子について詳細に説明する。
(負極)
負極は、負極集電体及び負極活物質含有層を含む。負極活物質含有層は、負極活物質、導電剤及び結着剤を含む。負極活物質含有層は、負極集電体の片面若しくは両面に形成される。
負極活物質は、チタン複合酸化物を含む。負極活物質として用いることのできるチタン複合酸化物の例には、スピネル構造のチタン酸リチウム(例えば、一般式Li4/3+xTi5/3(0≦x≦1.1))、単斜晶型チタン複合酸化物(例えば、単斜晶系β型LiTiO(0≦x、より好ましくは0≦x≦1))、アナターゼ型チタン複合酸化物(例えばアナターゼ型二酸化チタン)及びラムスデライド型チタン酸リチウム(例えば、Li2+xTi(−1≦x≦3))や、一般式Ti1-xMx+yNb2-yO7-δ(0≦x<1, 0≦y<1、MはMg, Fe, Ni, Co, W, TaおよびMoより選択される少なくとも1つを含む)で表されるニオブ−チタン複合酸化物、一般式Li2+vNa2-wM1xTi6-y-zNbyM2zO14+δ(0≦v≦4、0<w<2、0≦x<2、0<y≦6、0≦z<3、-0.5≦δ≦0.5、M1はCs, K, Sr, Ba, Caより選択される少なくとも1つを含み、M2はZr, Sn, V, Ta, Mo, W, Fe, Co, Mn, Alより選択される少なくとも1つを含む)で表される斜方晶型Na含有ニオブチタン複合酸化物などのようなチタン含有酸化物が挙げられる。中でもスピネル構造のチタン酸リチウムは寿命性能および急速充電性能、すなわちいわゆるサイクル性能およびレート性能に優れるため好ましい。その他、ニオブ複合酸化物をさらに含んでもよい。例えば、Nb2O5、Nb12O29、などが挙げられる。また、負極活物質は、負極活物質含有層において粒子として存在し得る。
負極活物質、導電剤及び結着剤の配合比は、負極活物質は70質量%以上96質量%以下、負極導電剤は2質量%以上28質量%以下、結着剤は2質量%以上28質量%以下の範囲であることが好ましい。導電剤が2質量%未満であると、負極活物質含有層の集電性能が低下し、非水電解質電池の大電流特性が低下する恐れがある。また、結着剤が2質量%未満であると、負極活物質含有層と負極集電体の結着性が低下し、サイクル特性が低下する恐れがある。一方、高容量化の観点から、導電剤及び結着剤は各々28質量%以下であることが好ましい。
負極集電体は、1.0 Vよりも貴である電位範囲において電気化学的に安定であるアルミニウム箔若しくはMg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、及びSiのような元素を含むアルミニウム合金箔から形成されることが好ましい。
負極は、例えば次の方法により作製することができる。まず、負極活物質、導電剤及び結着剤を溶媒に懸濁してスラリーを調製する。このスラリーを、負極集電体の片面又は両面に塗布する。次いで、塗布したスラリーを乾燥して、負極活物質含有層を形成する。その後、集電体と負極活物質含有層とにプレスを施す。或いは、負極活物質、導電剤及び結着剤をペレット状に形成し、負極活物質含有層として用いることもできる。このペレットを負極集電体上に形成することにより、負極を作製することができる。
(正極)
正極は、正極集電体及び正極活物質含有層を含む。正極活物質含有層は、正極活物質の粒子を含み、必要に応じて導電剤及び結着剤を含んでいても良い。正極活物質含有層は、正極集電体の片面若しくは両面に形成される。
正極活物質は、オリビン構造のFe含有リン酸化合物を含む。オリビン構造のFe含有リン酸化合物の例に、LiMn1-x-yFexAyPO4(0<x≦0.3, 0≦y≦0.1, AはMg, Ca, Al, Ti, Zn及びZrよりなる群から選択される少なくとも一つの元素)が含まれる。LiMn1-x-yFexAyPO4で表されるリン酸化合物は、安全性に優れ、かつ高電位な正極を実現することができるからである。x及びyのより好ましい範囲は、0.05≦x≦0.2、0.05≦y≦0.1である。
正極活物質中のLiMn1-x-yFexAyPO4で表されるリン酸化合物の含有量は、70重量%以上であることが望ましい。さらに好ましいのは、正極活物質がLiMn1-x-yFexAyPO4で表されるリン酸化合物から実質的になることである。
正極活物質は、粒子の形態で正極中に存在する。LiMn1-x-yFexAyPO4で表されるリン酸化合物は、単独の一次粒子であっても、一次粒子が凝集した二次粒子であっても良く、単独の一次粒子と二次粒子の双方を含むものであっても良い。
また、正極活物質は、オリビン構造のFe含有リン酸化合物と、これ以外の他の正極活物質とを含むものであっても良い。他の正極活物質に、リチウム含有酸化物が含まれる。
リチウム含有酸化物の例には、リチウムマンガン複合酸化物(例えば、LixMn2O4又はLixMnO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えば、LixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(例えば、LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えば、LiNi1-yCoyO2)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えば、LixMnyCo1-yO2)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(例えば、LiNi1-y-zCoyMnzO2)、リチウムニッケルコバルトアルミニウム複合酸化物(例えば、LiNi1-y-zCoyAlzO2)が含まれる。上記において、0<x≦1であり、0≦y≦1であり、0≦z≦1であることが好ましい。
中でもリチウムマンガン複合酸化物(LixMn2O4)、リチウムコバルト複合酸化物(LixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LixNi1-yCoyO2)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(LixMnyCo1-yO2)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(例えばLiNi1-y-zCoyMnzO2)が好ましい。上記において、0<x≦1であり、0≦y≦1であり、0≦z≦1であることが好ましい。
導電剤の例には、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛、カーボンナノファイバー、及びカーボンナノチューブのような炭素材料が含まれる。これらの炭素材料を単独で用いてもよいし、或いは複数の炭素材料を用いてもよい。
結着剤は、活物質、導電剤、及び集電体とを結着させる。結着剤の例には、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene; PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride; PVdF)、フッ素系ゴム、アクリル樹脂、カルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose; CMC)などのセルロースなどが含まれる。結着剤の種類は1種類または2種類以上にすることができる。
正極層中の正極活物質、導電剤及び結着剤は、それぞれ80質量%以上95質量%以下、3質量%以上18質量%以下、及び2質量%以上17質量%以下の割合で配合することが好ましい。導電剤は、3質量%以上の量にすることにより十分な効果を発揮することができる。導電剤は、18質量%以下の量にすることにより高温保存下での導電剤表面での非水電解質の分解を低減することができる。結着剤は、2質量%以上の量にすることにより十分な電極強度が得られる。結着剤は、17質量%以下の量にすることにより、正極中の絶縁材料である結着剤の配合量を減少させることができる。その結果、内部抵抗を減少できる。
集電体は、アルミニウム箔、又は、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu及びSiから選択される一以上の元素を含むアルミニウム合金箔であることが好ましい。
正極は、例えば次の方法により作製することができる。まず、正極活物質の粒子と、導電剤及び結着剤を溶媒に懸濁してスラリーを調製する。このスラリーを集電体の片面又は両面に塗布する。次いで、塗布したスラリーを乾燥して、正極活物質含有層を形成する。その後、集電体と正極活物質含有層とにプレスを施す。
(非水電解質)
非水電解質としては、液状非水電解質又はゲル状非水電解質を用いることができる。液状非水電解質は、電解質を有機溶媒に溶解することにより調製される。電解質の濃度は、0.5〜2.5 mol/lの範囲であることが好ましい。ゲル状非水電解質は、液状電解質と高分子材料を複合化することにより調製される。なお、液状非水電解質は、非水電解液とも称する。
電解質の例には、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、及び、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO2)]のようなリチウム塩が含まれる。これらの電解質は、単独で又は2種類以上を組合せて用いることができる。電解質は、LiPF6を含むことが好ましい。
有機溶媒の例には、プロピレンカーボネート(propylene carbonate; PC)、エチレンカーボネート(ethylene carbonate; EC)、ビニレンカーボネート(vinylene carbonate; VC)のような環状カーボネート;ジエチルカーボネート(diethyl carbonate; DEC)、ジメチルカーボネート (dimethyl carbonate; DMC)、メチルエチルカーボネート(methyl ethyl carbonate; MEC)のような鎖状カーボネート;テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran; THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2-methyltetrahydrofuran; 2-MeTHF)、ジオキソラン(dioxolane; DOX)のような環状エーテル;ジメトキシエタン(dimethoxyethane; DME)、ジエトキシエタン(diethoxyethane; DEE)のような鎖状エーテル;γ−ブチロラクトン(gamma-butyrolactone; GBL)、α-メチルγ−ブチロラクトン(alpha-methyl gamma-butyrolactone; MBL)、アセトニトリル(acetonitrile; AN)、及び、スルホラン(sulfolane: SL)が含まれる。これらの有機溶媒は、単独で又は2種類以上を組合せて用いることができる。
より好ましい有機溶媒の例には、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、及びメチルエチルカーボネート(MEC)よりなる群から選択される2種以上を混合した混合溶媒、及び、γ−ブチロラクトン(GBL)を含む混合溶媒が含まれる。このような混合溶媒を用いることによって、低温性能の優れた非水電解質電池を得ることができる。
高分子材料の例には、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride; PVdF)、ポリアクリロニトリル (polyacrylonitrile; PAN)、及びポリエチレンオキサイド(polyetheylene oxide; PEO)が含まれる。
(セパレータ)
セパレータとしては、例えば、ポリエチレン(polyethylene; PE)、ポリプロピレン(polypropylene; PP)、セルロース及びポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride; PVdF)のような材料から形成された多孔質フィルム、合成樹脂製不織布等を用いることができる。中でも、ポリエチレン又はポリプロピレンを含む多孔質フィルムは、一定温度において溶融し、電流を遮断することが可能であり、安全性向上の観点から好ましい。
(外装部材)
外装部材としては、ラミネートフィルム製の袋状容器又は金属製容器が用いられる。
形状としては、扁平型、角型、円筒型、コイン型、ボタン型、シート型、積層型等が挙げられる。無論、携帯用電子機器等に積載される小型電池の他、二輪乃至四輪の自動車等に積載される大型電池でも良い。
ラミネートフィルムとしては、樹脂フィルム間に金属層を介在した多層フィルムが用いられる。金属層は、軽量化のためにアルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔が好ましい。樹脂フィルムには、例えばポリプロピレン(polypropylene; PP)、ポリエチレン(polyethylene; PE)、ナイロン、及びポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate; PET)のような高分子材料を用いることができる。ラミネートフィルムは、熱融着によりシールを行って外装部材の形状に成形することができる。ラミネートフィルムは、肉厚が0.2mm以下であることが好ましい。
金属製容器は、アルミニウム又はアルミニウム合金から形成されることができる。アルミニウム合金は、マグネシウム、亜鉛及びケイ素のような元素を含むことが好ましい。一方、鉄、銅、ニッケル、クロム等の遷移金属の含有量は100 ppm以下にすることが好ましい。これにより、高温環境下での長期信頼性、放熱性を飛躍的に向上させることが可能となる。金属製容器は、肉厚が0.5mm以下であることが好ましく、肉厚が0.2mm以下であることがより好ましい。
(負極端子)
負極端子は、リチウム金属に対する電位が1V(vs.Li/Li+)以上3V(vs.Li/Li+)以下の範囲において電気的に安定であり、かつ導電性を有する材料から形成される。負極端子は、アルミニウム、又は、Mg,Ti,Zn,Mn,Fe,Cu及びSiから選択される少なくとも1種類の元素を含むアルミニウム合金から形成されることが好ましい。負極端子は、負極集電体との接触抵抗を低減するために、負極集電体と同様の材料から形成されることが好ましい。
(正極端子)
正極端子は、リチウム金属に対する電位が3V(vs.Li/Li+)以上4.5V(vs.Li/Li+)以下の範囲において電気的に安定であり、且つ導電性を有する材料から形成される。正極端子は、アルミニウム、或いは、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu及びSiから選択される少なくとも1種類の元素を含むアルミニウム合金から形成されることが好ましい。正極端子は、正極集電体との接触抵抗を低減するために、正極集電体と同様の材料から形成されることが好ましい。
以上の第1の実施形態の充電システムによれば、オリビン構造のFe含有リン酸化合物を含む正極と、チタン複合酸化物を含む負極とを含む二次電池部と、二次電池部に(1)式(0.1V≦VCC−VCCV ≦0.5V)を満たすように、定電流充電後に定電圧充電を施す充電制御部とを含むため、正極の劣化を抑制しつつ、定電流定電圧充電に要する時間を短縮することができる。その結果、急速充電が可能で、かつ寿命性能に優れる充電システムを実現することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態によれば、非水電解質電池の充電方法が提供される。非水電解質電池は、オリビン構造のFe含有リン酸化合物を含む正極活物質を含む正極と、チタン複合酸化物を含有する負極活物質を含む負極と、非水電解質とを含む。この充電方法は、非水電解質電池に到達電圧VCC(V)まで定電流充電を施すことと、非水電解質電池に電圧VCCV(V)で定電圧充電を施すことを含む。到達電圧VCC(V)及び電圧VCCV(V)が下記(1)式を満たす。
0.1V≦VCC−VCCV ≦0.5V (1)
第2の実施形態の充電方法は、例えば、第1の実施形態の充電システムを用いて行うことができる。非水電解質電池は、単独のセルであっても、単位セルが電気的に接続された組電池であっても良い。非水電解質電池には、例えば、第1の実施形態で説明したのと同様なものを挙げることができる。
第2の実施形態の充電方法によれば、非水電解質電池の正極の劣化を抑制しつつ、定電流定電圧充電に要する時間を短縮することができる。その結果、急速充電が可能で、かつ非水電解質電池の寿命性能を優れたものにし得る充電方法を実現することができる。
以下に実施例を説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明は以下に掲載される実施例に限定されるものでない。
(実施例1)
正極の作製
まず、正極活物質としてLiMn0.85Fe0.1Mg0.05PO4粒子を90重量%、導電剤としてアセチレンブラック5重量%および結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合してスラリーとし、このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布した後、乾燥し、プレスすることにより電極密度が2.0g/cmの正極を作製した。
負極の作製
Li4Ti5O12粉末90重量%、アセチレンブラック5重量%およびポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合し、スラリーを調製した。このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥した後、プレスすることにより電極密度が2.0g/cmの負極を作製した。
電極群の作製
正極、厚さ25μmのポリエチレン製多孔質フィルムからなるセパレータ、負極およびセパレータをこの順序で積層した後、渦巻き状に捲回した。これを90℃で加熱プレスすることにより、幅が30mm、厚さ3.0mmの扁平状電極群を作製した。得られた電極群をラミネートフィルムからなるパックに収納し、80℃で24時間真空乾燥を施した。ラミネートフィルムは厚さ40μmのアルミニウム箔の両面にポリプロピレン層を形成して構成され、全体の厚さが0.1mmである。
液状非水電解質の調製
プロピレンカーボネート(PC)およびエチルメチルカーボネート(MEC)を1:2の体積比率で混合して混合溶媒とした。この混合溶媒に電解質であるLiPFを1M溶解することにより液状非水電解質を調製した。
非水電解質二次電池の製造
電極群を収納したラミネートフィルムのパック内に液状非水電解質を注入した。その後、パックをヒートシールにより完全密閉し、図5に示す構造を有し、幅35mm、厚さ3.2mm、高さが65mmの非水電解質二次電池を製造した。
作製したセルを図4に示す充電システムに組み込んだ。充電システムに使用した電池個数は1個とし、この電池に電池管理回路を電気的に接続した。次いで、45℃環境下にて1C放電サイクルを行った。放電は定電流放電にて行い、放電終止電圧を1.5Vとした。充電は下記の通り行った。
充電方法において、CC充電時の電流値ICCを2Cとし、CC充電での到達電圧VCCを2.7 Vとした。CV充電時の電圧VCCVを2.6 Vとした。つまり、VCC−VCCV は0.1 Vとして充電を行った。
(実施例2)
充電電流値ICCを2 C、VCCを2.9 V、VCCVを2.6 Vとし、VCC−VCCV を0.3 Vとして充電を行った以外、実施例1と同様の方法とした。
(実施例3)
充電電流値ICCを2 C、VCCを3.1 V、VCCVを2.6 Vとし、VCC−VCCV を0.5 Vとして充電を行った以外、実施例1と同様の方法とした。
(実施例4)
正極活物質の総重量を90重量%としてLiMn0.85Fe0.1Mg0.05PO4粒子とLiCoO2粒子を重量比70:30とし、導電剤としてアセチレンブラック5重量%および結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合してスラリーとし、このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布した後、乾燥し、プレスすることにより電極密度が2.0g/cmの正極を作製した以外、実施例1と同様の方法とした。
(実施例5)
正極活物質の総重量を90重量%としてLiMn0.85Fe0.1Mg0.05PO4粒子とLiNi0.33Co0.33Mn0.33O2粒子を重量比70:30とし、導電剤としてアセチレンブラック5重量%および結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合してスラリーとし、このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布した後、乾燥し、プレスすることにより電極密度が2.0g/cmの正極を作製した以外、実施例1と同様の方法とした。
(実施例6)
正極活物質の総重量を90重量%としてLiMn0.85Fe0.1Mg0.05PO4粒子とLiNi0.6Co0.2Mn0.2O2粒子を重量比70:30とし、導電剤としてアセチレンブラック5重量%および結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合してスラリーとし、このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布した後、乾燥し、プレスすることにより電極密度が2.0g/cmの正極を作製した以外、実施例1と同様の方法とした。
(実施例7)
正極活物質の総重量を90重量%としてLiMn0.85Fe0.1Mg0.05PO4粒子とLiCoO2粒子を重量比90:10とし、導電剤としてアセチレンブラック5重量%および結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合してスラリーとし、このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布した後、乾燥し、プレスすることにより電極密度が2.0g/cmの正極を作製した以外、実施例1と同様の方法とした。
(実施例8)
正極活物質の総重量を90重量%としてLiMn0.85Fe0.1Mg0.05PO4粒子とLiCoO2粒子を重量比50:50とし、導電剤としてアセチレンブラック5重量%および結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合してスラリーとし、このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布した後、乾燥し、プレスすることにより電極密度が2.0g/cmの正極を作製した以外、実施例1と同様の方法とした。
(実施例9)
単斜晶系β型チタン複合酸化物(単斜晶系β型TiO)粉末90重量%、アセチレンブラック5重量%およびポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合し、スラリーを調製した。このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥した後、プレスすることにより電極密度が2.0g/cmの負極を作製し、充電電流値ICCを2 C、VCCを2.9 V、VCCVを2.8 Vとし、VCC−VCCV を0.1 Vとして充電を行った以外、実施例1と同様の方法とした。
(実施例10)
TiNb粉末90重量%、アセチレンブラック5重量%およびポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合し、スラリーを調製した。このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥した後、プレスすることにより電極密度が2.6g/cmの負極を作製し、充電電流値ICCを2 C、VCCを2.9 V、VCCVを2.8 Vとし、VCC−VCCV を0.1 Vとして充電を行った以外、実施例1と同様の方法とした。
(実施例11)
負極活物質の総重量を90重量%としてLi4Ti5O12と単斜晶系β型チタン複合酸化物(単斜晶系β型TiO)粉末を重量比50:50とし、アセチレンブラック5重量%およびポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合し、スラリーを調製した。このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥した後、プレスすることにより電極密度が2.0g/cmの負極を作製した以外、実施例1と同様の方法とした。
(実施例12)
負極活物質の総重量を90重量%としてLi4Ti5O12と単斜晶系β型チタン複合酸化物(単斜晶系β型TiO)粉末を重量比50:50とし、アセチレンブラック5重量%およびポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合し、スラリーを調製した。このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥した後、プレスすることにより電極密度が2.0g/cmの負極を作製した以外、実施例4と同様の方法とした。
(比較例1)
充電方法において、CC充電時の電流値ICCを2Cとし、CC充電での到達電圧VCCを3.2 Vとした。CV充電時の電圧VCCVを2.6 Vとした。つまり、VCC−VCCV は0.6 Vとして充電を行った以外、実施例1と同様の方法とした。
(比較例2)
充電方法において、CC充電時の電流値ICCを2Cとし、CC充電での到達電圧VCCを2.68 Vとした。CV充電時の電圧VCCVを2.6 Vとした。つまり、VCC−VCCV は0.08 Vとして充電を行った以外、実施例1と同様の方法とした。
(比較例3)
グラファイト粉末90重量%、アセチレンブラック5重量%およびポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%をN−メチルピロリドン(NMP)に加えて混合し、スラリーを調製した。このスラリーを厚さ15μmの銅箔からなる集電体の両面に塗布し、乾燥した後、プレスすることにより電極密度が1.5g/cmの負極を作製した。放電終止電圧を2.5V、充電電流値ICCを2 C、VCCを4.3 V、VCCVを4.2 Vとし、VCC−VCCV を0.1 Vとして充電を行った以外、実施例1と同様の方法とした。
実施例1〜12、比較例1〜3の充電システムに45℃にて充放電サイクルを施し、1サイクル目の放電容量を基準とした200サイクルでの容量維持率を表1に示す。なお、各サイクルでの充電は、実施例及び比較例それぞれで記載した電圧差(VCC−VCCV)を設定して行った。放電は、1Cで、放電終止電圧1.5Vまで定電流放電を実施した。但し、比較例3については、放電終止電圧を2.5Vにした。
Figure 0006125719
表1から明らかなように、実施例1〜12の充電システムは、200サイクル後の容量維持率が比較例1,3よりも優れている。比較例2の充電システムは、200サイクル後の容量維持率が実施例よりも高いものの、充電に要した時間が3時間であった。一方、実施例1〜12の充電システムでは、充電に要した時間が50分〜2時間の範囲にあった。よって、実施例1〜12の充電システムは、比較例2に比して急速充電性能に優れていると言える。
以上の実施形態および実施例の充電システムによれば、オリビン構造のFe含有リン酸化合物を含む正極と、チタン複合酸化物を含む負極とを含む二次電池部と、二次電池部に(1)式(0.1V≦VCC−VCCV ≦0.5V)を満たすように、定電流充電後に定電圧充電を施す充電制御部とを含むため、正極の劣化を抑制しつつ、定電流定電圧充電に要する時間を短縮することができる。その結果、急速充電が可能で、かつ寿命性能に優れる充電システムを実現することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限られず、請求の範囲に記載の発明の要旨の範疇において様々に変更可能である。また、本発明は、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。
1,11…電極群、2,12…外装部材、3,14…負極、4,15…セパレータ、5,13…正極、6,16…負極端子、7,17…正極端子、10…非水電解質電池、25…組電池、26…電池管理回路、27…充電器、28,29…配線。

Claims (7)

  1. オリビン構造のFe含有リン酸化合物を含む正極活物質を含む正極と、チタン複合酸化物を含有する負極活物質を含む負極と、非水電解質とを含む非水電解質電池を含む二次電池部と、
    前記二次電池部に下記(1)式を満たすように、定電流充電後に定電圧充電を施す充電制御部と
    を含む充電システム。
    0.1V≦VCC−VCCV ≦0.5V (1)
    但し、前記VCCは前記定電流充電での到達電圧(V)で、前記VCCVは前記定電圧充電時の閉回路電圧(V)である。
  2. 前記定電流充電時の電流値をICC(C)とした際に、下記(2)式を満たす、請求項1に記載の充電システム。
    0.2C≦ICC≦30C (2)
  3. 前記オリビン構造のFe含有リン酸化合物がLiMn1-x-yFexAyPO4(0<x≦0.3, 0≦y≦0.1, AはMg, Ca, Al, Ti, Zn及びZrよりなる群から選択される少なくとも一つの元素)で表される、請求項1または2に記載の充電システム。
  4. 前記正極活物質中の前記LiMn1-x-yFexAyPO4の含有量が70重量%以上である、請求項3に記載の充電システム。
  5. 前記チタン複合酸化物が、スピネル型リチウムチタン複合酸化物、単斜晶系β型チタン複合酸化物及びニオブチタン複合酸化物よりなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項1〜4のいずれか1項記載の充電システム。
  6. 前記二次電池部が、n個(n≧2)の前記非水電解質電池が直列に接続された組電池を含み、
    前記充電制御部が前記二次電池部に下記(3)式を満たすように、定電流充電後に定電圧充電を施す、請求項1〜5のいずれか1項記載の充電システム。
    0.1nV≦VCC−VCCV ≦0.5nV (3)
    但し、前記VCCは前記定電流充電での到達電圧(V)で、前記VCCVは前記定電圧充電時の閉回路電圧(V)である。
  7. オリビン構造のFe含有リン酸化合物を含む正極活物質を含む正極と、チタン複合酸化物を含有する負極活物質を含む負極と、非水電解質とを含む非水電解質電池の充電方法であって、
    前記非水電解質電池に到達電圧VCC(V)まで定電流充電を施すことと、
    前記非水電解質電池に電圧VCCV(V)で定電圧充電を施すこと
    を含み、前記到達電圧VCC(V)及び前記電圧VCCV(V)が下記(1)式を満たす、非水電解質電池の充電方法。
    0.1V≦VCC−VCCV ≦0.5V (1)
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