JP6125678B2 - ボルト及びナット - Google Patents
ボルト及びナット Download PDFInfo
- Publication number
- JP6125678B2 JP6125678B2 JP2016014762A JP2016014762A JP6125678B2 JP 6125678 B2 JP6125678 B2 JP 6125678B2 JP 2016014762 A JP2016014762 A JP 2016014762A JP 2016014762 A JP2016014762 A JP 2016014762A JP 6125678 B2 JP6125678 B2 JP 6125678B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate
- bolt
- protrusions
- shaft portion
- nut
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Connection Of Plates (AREA)
Description
そこで、様々な実施形態により、板状部材との結合力を向上させたボルト及びナットを提供する。
一態様に係るナットは、螺旋状に延びる溝が貫通孔の内周面において形成された軸部と、一方の面及び該面に対向する他方の面を有し、該一方の面において前記軸部の一端に結合された頭部であって、各々が前記一方の面に沿って延びる平らな上面を有し前記軸部の外周面に結合され前記一方の面の上において互いに間隔をおいて設けられた複数の突起、を含む頭部と、を具備するものである。
1−1.基本的な構成
図1(a)及び図1(b)は、それぞれ、本発明の一実施形態に係るボルトの構成例を示す上面図及び側面図である。図2は、図1に示したボルトの一部を拡大して示す斜視図である。
軸部100は、一端102から他端104まで延び、全体として円柱状の形状を有する。軸部100の外周面108には、軸部100の延設方向に沿って螺旋状に延びる溝(ネジ溝)106が形成されている。また、軸部100の外周面には、ネジ溝106と一端102との間において周方向に延びる係合溝110が形成されている。
次に、上述したボルト1を板状部材に固着する方法についてさらに図3を参照して説明する。図3は、図1に示したボルトを板状部材に固着する方法を示す模式図である。
さらに、複数の突起206が板状部材300の他方の面304に圧入されると、これに伴い、他方の面304から押し出された材料が、ボルト1の軸部100に形成された係合溝110に退避ないし流入する(図1及び図2参照)。すなわち、係合溝110は、複数の突起206によって他方の面304から押し出された材料によって満たされる。これにより、ボルト1と板状部材300との結合力が向上する。具体的には、ボルト1が板状部材300に対して周方向に回動する事態、及び、ボルト1が軸方向に沿って移動して板状部材300から抜ける事態を抑えることができる。(この意味において、係合溝110は、板状部材300から押し出された材料を容易に受け入れるため、複数の突起206にできるだけ近い位置に(例えば隣接して)配置されることが好ましいといえる。図1及び図2には、一例として、係合溝110が複数の突起206の上方に延びる様子が示されているが、係合溝110は、複数の突起206と略同一の高さに延びるように構成されるようにしてもよい。)
第2の装置の支持部20は、その支持面が板状部材300の他方の面304に当接すると、ボルト1の頭部200をそれ以上板状部材300の他方の面304に圧入することはできない。よって、ボルト1の頭部200の下面204と板状部材300の他方の面304とは、協働して略同一の平らな平面を形成すること、すなわち、所謂「面一」に形成される。これにより、板状部材300が固着されたボルト1(別言すれば、板状部材310を備えたボルト1)が得られる。
図4は、複数の突起206の上面206aに沿った面を切断面としてみた図1に示したボルトの断面図である。なお、図4には、具体例を示すことを目的として、ボルト1の各部の寸法(単位はmm)が記載されている(また、図4には示されていないが、各突起206の高さは、約0.5mm〜約1.0mmが好ましい)。
SR/2=SP 〜 SR/3=SP
すなわち、複数の突起206の上面206aの面積の合計が、環状の領域Rの面積の約30%〜約50%を占めるように、複数の突起206の個数を決めることが最も好ましいといえる。なお、複数の突起206の上面206aの面積の合計が、環状の領域Rの面積の約30%〜約80%を占めるように、複数の突起206の個数を決めるようにしてもよい。
複数の突起206の各々の形状は、図4に示すように、上面206aが略台形状又は略楔状を成し、各側面206b、206c、206dが頭部200の上面202に略垂直に延びる(但し、側面206eは軸部100の外周面108に結合される)ように形成されることが、最も好ましい。
図5は、本発明の一実施形態に係るナットの構成例を示す斜視図である。
図5に例示されるように、一実施形態に係るナット2は、上述したボルト1と同様に、大きく分けて、軸部400と、軸部400に結合した頭部500と、を含む。
軸部400は、一端402から他端404まで延び、全体として円筒状の形状を有する。軸部400には、軸方向に沿って延びる貫通孔406が形成されている。貫通孔406の内周面には、軸方向に沿って螺旋状に延びる溝(ネジ溝)408が形成されている。また、軸部400の外周面410には、一端402の付近において周方向に延びる係合溝412が形成されている。
以上説明した様々な実施形態に係るボルト(ナット)においては、まず第1に、ボルト(ナット)を板状部材に固着する際に、従来から採用されていたスポット溶接を用いる必要がない。よって、電気代を大幅に抑えることができる。また、スポット溶接に起因して球が飛散してボルト(ナット)ないし他の鋼板に付着することがない。さらに、スポット溶接に起因して発生していたような板状部材における熱による変色を抑えることもできる。さらにまた、スポット溶接に起因して生じていたようなスパークによる危険性を抑えることもできる。
以下、本実施形態に係るボルト(ナット)と板状部材との結合力が、特許文献1に開示されたボルトと板状部材との結合力に比べて著しく向上している事実について、説明する。
図6(a)及び図6(b)は、それぞれ、特許文献1に開示されたボルトの構成を示す側面図及び上面図である。特許文献1に開示されたボルト(以下便宜上「比較例ボルト」という。)1Aは、軸部1aと軸部1aに結合された頭部1bとを含む。頭部1aには、複数(図6には一例として3つ)の突起1cが形成されている。各突起1cは、略三角形状の断面形状を有する。
この表2の読み方は上記表1と同様である。この表2によれば、材質としてSWCH 10Rを用いて形成され、ネジ部の直径がM=8である比較例ボルトを3つ(サンプル1〜3)用いた場合には、約3〜17[N・m]というトルクが付加されたときに、板状部材に固定されていた比較例ボルトが板状部材に対して空転する状態となった。
実施形態について第1の実験結果を下記表3に示す。
この表3の読み方は上記表1と同様である。この表3によれば、材料として45Kを用いて形成され、ネジ部の直径がM=8である実施形態に係るボルト(焼きが入っている)を3つ(サンプリ1〜3)用いた場合には、これらのボルトにナット(焼きが入っていない)を係合させ、このナットに対して約39〜44[N・m]というトルクが付加されたときに、このナットが(ネジ山が破損したことにより)板状部材に対して空転し、板状部材が変形した。
この表4によれば、材料としてSWCH 10Rを用いて形成され、ネジ部の直径がM=6である実施形態に係るボルト(焼きが入っていない)を3つ(サンプル1〜3)用いた場合には、このボルトにナット(焼きが入っている)を係合させ、このナットに対して約19[N・m]というトルクが付加されたときに、ボルトが(ネジ山が破損したことにより)板状部材に対して空転し、板状部材が変形した。
この実験では、強度をさらに増加させるために、焼きが実施形態に係るボルトに施されている。この表5によれば、材料としてSWCH 10Rを用いて形成され、ネジ部の直径がM=6である実施形態に係るボルト(焼きが入っている)を2つ(サンプル1及び2)用いた場合には、このボルトにナット(焼きが入っている)に対して約37〜39[N・m]というトルクが付加されたときに、ボルトが(ネジ山が破損したことにより)板状部材に対して空転し、板状部材が変形した。
この表6によれば、材料としてSWCH 10Rを用いて形成され、ネジ部の直径がM=8である実施形態に係るボルト(焼きが入っていない)を3つ(サンプル1〜3)用いた場合には、このボルトにナット(焼きが入っている)を係合させ、このナットに対して約39〜44[N・m]というトルクが付加されたときに、ボルトが(ネジ山が破損したことにより)板状部材に対して空転し、板状部材が変形した。
この実験では、強度をさらに増加させるために、焼きが実施形態に係るボルトに施されている。この表7によれば、材料としてSWCH 10Rを用いて形成され、ネジ部の直径がM=8である実施形態に係るナット(焼きが入っている)を2つ(サンプル1及び2)用いた場合には、このナットにボルト(焼きが入っている)を係合させ、このナットに対して約60〜64[N・m]というトルクが付加されたときに、ボルトが(ネジ山が破損したことにより)空転し、板状部材が変形した。
2 ナット
100 軸部
200 頭部
202 一方の面
204 他方の面
206 突起
206a 上面
206b、206c、206d、206e 側面
300 板状部材
400 軸部
500 頭部
502 一方の面
504 他方の面
506 突起
506a 上面
506b、506c、506d、506e 側面
Claims (2)
- 一端から他端まで延び、全体として円筒状の形状を有し、螺旋状に延びる溝が貫通孔の内周面において形成された軸部と、
一方の面及び該面に対向する他方の面を有し、該一方の面において前記軸部の前記一端に結合された頭部であって、各々が前記一方の面に沿って延びる平らな上面を有し前記軸部の外周面に結合され前記一方の面の上において互いに間隔をおいて設けられた複数の突起、を含む頭部と、
一方の面及び該面に対向する他方の面を有し、開口が形成された板状部材と、
を具備し、
前記複数の突起の各々は、前記平らな上面に隣接して前記一方の面に略垂直に延びる2つの側面であって、前記軸部の前記外周面に交差する方向に延び、かつ、前記軸部の中心軸に対向するように延びる2つの側面と、前記平らな上面と該2つの側面との間にあって面取りが施された境界部分と、を含み、
前記複数の突起の各々は、該突起の外面が前記頭部の外周縁に対して間隔をおくように設けられており、
前記複数の突起は、前記頭部の前記一方の面の上において前記軸部の前記外周面と前記複数の突起の外面との間に延びる環状の領域のうち、30%〜50%の領域を占めるように、10個の突起を含み、
前記軸部は、前記複数の突起と同一の高さにおいて延びる係合溝を前記外周面において有し、
前記軸部は、前記板状部材の前記他方の面から前記開口を通って前記一方の面から突出し、
前記複数の突起は、前記板状部材の前記他方の面に圧入されており、
前記頭部の前記他方の面と前記板状部材の前記他方の面とが協働して略同一の平らな平面を形成する、ことを特徴とするナット。 - 前記係合溝は、前記板状部材の前記他方の面に前記複数の突起が圧入されることにより該他方の面から押し出された材料によって満たされている、請求項1に記載のナット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016014762A JP6125678B2 (ja) | 2016-01-28 | 2016-01-28 | ボルト及びナット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016014762A JP6125678B2 (ja) | 2016-01-28 | 2016-01-28 | ボルト及びナット |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015187946A Division JP5981008B1 (ja) | 2015-09-25 | 2015-09-25 | ボルト及びナット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017062023A JP2017062023A (ja) | 2017-03-30 |
JP6125678B2 true JP6125678B2 (ja) | 2017-05-10 |
Family
ID=58429440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016014762A Active JP6125678B2 (ja) | 2016-01-28 | 2016-01-28 | ボルト及びナット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6125678B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002257123A (ja) * | 2001-03-02 | 2002-09-11 | Nippon Pop Rivets & Fasteners Ltd | 圧入式スペーサナット |
US20060204348A1 (en) * | 2005-03-08 | 2006-09-14 | Shuart David M | Self-attaching fastener and fastener and panel assembly |
JP5186064B2 (ja) * | 2007-10-19 | 2013-04-17 | 友樹 岡田 | 板材に対するインサートの固着方法およびインサート |
-
2016
- 2016-01-28 JP JP2016014762A patent/JP6125678B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017062023A (ja) | 2017-03-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2594866C2 (ru) | Стопорная шайба двойного действия | |
JP5152930B2 (ja) | 摩擦溶接継手用固定要素 | |
US7147550B2 (en) | Holding apparatus for grinding members | |
US9327337B2 (en) | Expansion head for expansion tools and expansion tool comprising said expansion head | |
KR20130011986A (ko) | 회전에 대한 안전성을 제공하는 특징부를 가지는 기능성 요소, 및 기능성 요소와 시트 금속부로 구성된 부품 조립체 | |
KR20140033514A (ko) | 래디얼 포일 베어링 | |
JP6123082B2 (ja) | 高強度鋼板用ピアスナット | |
JP6894427B2 (ja) | 分割された支持部を具備するねじ込み式工具および工具ホルダー | |
WO2017051803A1 (ja) | メカニカル継手及びその製造方法 | |
JPH06509859A (ja) | ねじ山付き固定部材、特にねじとねじ締め工具 | |
JP2016535841A (ja) | ディスクブレーキ組立体のブレーキパッド用のバックプレートおよびその製造方法 | |
JP6125678B2 (ja) | ボルト及びナット | |
JP3164480U (ja) | 締結構造体及び締結用組部材 | |
JP5981008B1 (ja) | ボルト及びナット | |
JPH07151126A (ja) | ナット | |
CN106050873B (zh) | 固定螺栓及其固定方法 | |
JP3157701U (ja) | かしめナット | |
JP6228203B2 (ja) | ねじ部品及びねじ部品の製造方法 | |
JP2006329415A (ja) | ワッシャおよびボルトナット | |
FR2997326A1 (fr) | Procede de fabrication du filetage d'un ecrou de systeme vis ecrou et taraud par deformation associe | |
JP6286246B2 (ja) | ナットの固定方法 | |
KR20180084160A (ko) | 연결 요소, 용도 및 방법 | |
CN213655424U (zh) | 一种托板螺母 | |
WO2016111313A1 (ja) | 緩み止め機能を有するボルト | |
JP5897625B2 (ja) | すべり軸受 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160906 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20170112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170314 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170405 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6125678 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |