JP6123612B2 - 車両用認証装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に備えられてユーザの携帯する携帯機との間で電子認証を行う車両用認証装置に関する。
たとえば特許文献1に見られるように、走行中の車両内において運転者が携帯電話を用いて通話することを制限する車両内電話装置向送信装置が提案されている。この装置は、運転者の所持する携帯電話と通信することで、車両の走行中において運転者による携帯電話を用いた通話を制限するものである。なお、この際、車両内電話装置向送信装置と携帯電話との通信手法として、超音波を用いてもよい旨の記載がある(段落「0126」)。
一方、たとえば特許文献2に見られるように、運転者等、車両のユーザの所持する携帯機との間の通信を通じて、ユーザ(実際には携帯機)の認証を行う車両用認証装置(電子キーシステム)が提案され、実用化されている。特に、同文献には、ロックスイッチが操作されて且つ認証がなされることで、ドアのロックを解除することが記載されている。
特開平10−200961号公報 特開2013−14935号公報
ところで、特許文献2に記載の電子キーシステムにおいては、ドアのロックを解除するために、携帯機と通信するための機器と、ロックスイッチとの2つを備える必要が生じ、電子認証をした後にユーザの意思に応じた電子操作をするうえで、部品点数が多くなるという課題がある。一方、発明者らは、携帯機と車両用認証装置との通信に超音波を用いることを検討していた。しかし、この場合であっても、上記課題は存在する。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザの携帯する携帯機との間で電子認証を行うことで所定の電子操作を実行するものにあって、部品点数を低減することのできる車両用認証装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。なお、以下の技術的思想と、特許請求の範囲の各請求項との対応は次のようになっている。請求項1は、技術的思想2(1+2)に対応し、請求項2は、技術的思想4(1+3+5)に対応し、請求項3は、技術的思想5(1+3+5)に対応し、請求項4〜6は、技術的思想3,6,7に対応する。
技術的思想1.車両に備えられてユーザの携帯する携帯機との間で電子認証を行う車両用認証装置において、音波信号を出力する出力部と、前記出力部によって出力された音波信号が前記携帯機に受信されることで、前記携帯機から送信される音波信号を受信する送信信号受信部と、前記送信信号受信部によって受信された音波信号に基づき、車載電子機器に対する所定の処理について、これを許可する処理の実行条件が成立するか否かを判断する成立判断部と、前記出力部から出力された音波信号の反射波を受信する反射波受信部と、前記成立判断部により実行条件が成立すると判断される場合、前記反射波受信部によって受信された反射波に基づき、前記所定の処理を実行する実行部とを備え、前記送信信号受信部による処理と前記反射波受信部による処理とは、時分割で実行されることを特徴とする車両用認証装置。
上記装置では、出力部から出力される音波信号が携帯機により受信され、これに応じて携帯機から音波信号が送信される。この音波信号は、送信信号受信部により受信され、これに基づき、成立判断部では、所定の処理を許可する処理の実行条件が成立するか否かを判断する。一方、出力部から出力された音波信号が、出力部の近くにある物体で反射する場合には、反射波が反射波受信部によって受信される。このため、反射波に基づき、反射する物体が近くにあると判断される場合には、上記所定の処理の実行がユーザの意思であると見なすことが可能となる。そして、所定の処理を許可する処理のための送信信号受信部による処理と、上記意思の検出のための反射波受信部の処理とを、時分割により実行することで、出力部のうち音波信号を出力するハードウェアを、所定の処理を許可する処理と、意思の検出との双方に利用することができるため、部品点数を低減することができる。
技術的思想2.前記出力部は、前記反射波受信部による処理がなされる場合、前記送信信号受信部による処理がなされる場合よりも、出力する音波信号の強度を低下させる技術的思想1記載の車両用認証装置。
所定の処理を許可するための処理は、意思の検出をするときよりも携帯機が出力部から遠くにある時点で実行されることが望ましい。これは、意思の検出がなされた時点で所定の処理を迅速に実行するためである。このため、送信信号受信部の処理がなされる場合には、出力部から出力される音波信号の強度を、ある程度大きくする必要が生じる。しかし、反射波受信部による処理がなされる場合に、送信信号受信部の処理がなされるときと同一の強度の音波信号を出力することは必ずしも必要ではない。この点、上記装置では、反射波受信部による処理がなされる場合に音波信号の強度を低下させることで、必要な音波信号の強度を確保しつつも、エネルギ消費量を低減することができる。
技術的思想3.前記実行部は、前記所定の処理として、前記車両のドアのロック処理およびその解除処理の少なくとも一方を実行する技術的思想1または2記載の車両用認証装置。
ドアのロックや解除は、電子認証がなされることで、それらを許可する処理を実行した後、ドアをロックしたり解除したりすることについてユーザの意思が確認されることで実行されることが望ましい。このため、許可された後、ユーザの意思を確認して実行される上記所定の処理として特に適切な処理となっている。
技術的思想4.前記車両の車室内に前記携帯機が存在するか否かを判断する存在判断部を備え、前記実行部は、前記所定の処理として、前記車両のドアのロック解除処理を実行するものであり、前記車両の車室内に前記携帯機が存在しないと判断されて且つ、前記車両のドアがロックされている場合において、前記実行条件が成立すると判断されることで、前記反射波受信部による処理を実行する技術的思想3記載の車両用認証装置。
ドアのロック解除処理の実行条件が成立する場合には、携帯機が車両にある程度近づいてきているため、その後、ユーザがロック解除の意思表示をする蓋然性が高い。この点に鑑み、上記装置では、ドアのロック解除処理の実行条件が成立することで、反射波受信部による処理を実行する。これにより、ユーザによるロック解除処理の意思表示がなされる蓋然性が高くなった時点で、意思の検出を行うことができるため、実際に意思表示がなされる場合にはこれを早期に検出することができ、ひいてはユーザの意思に迅速に応じることができる。
技術的思想5.前記実行部は、前記所定の処理として、前記車両のドアのロック解除処理を実行するものであり、前記車両の車室内に前記携帯機が存在するか否かを判断する存在判断部を備え、前記出力部は、前記送信信号受信部による処理がなされる場合に音波信号の強度を第1の強度とし、前記反射波受信部による処理がなされる場合に前記音波信号の強度を前記第1の強度よりも低い第2の強度とするものであり、前記車両の車室内に前記携帯機が存在しないと判断されて且つ、前記車両のドアがロックされている場合、前記送信信号受信部による処理と前記反射波受信部による処理とを周期的に切り替える技術的思想3または4記載の車両用認証装置。
所定の処理(ロック解除処理)を許可するための処理は、意思の検出をするときよりも携帯機が出力部から遠くにある時点で実行されることが望ましい。これは、意思の検出がなされた時点でロック解除処理を迅速に実行するためである。このため、送信信号受信部の処理がなされる場合には、出力部から出力される音波信号の強度を、ある程度大きくする必要が生じる。しかし、反射波受信部による処理がなされる場合に、送信信号受信部の処理がなされるときと同一の強度の音波信号を出力することは必ずしも必要ではない。この点、反射波受信部による処理がなされる場合に音波信号の強度を低下させることで、必要な音波信号の強度を確保しつつも、エネルギ消費量を低減することができる。
ところで、車室内に携帯機が存在しないと判断されて且つ、車両のドアがロックされている状況においては、本来、ロック解除処理を許可する処理の実行条件の成立を判断すべきであるため、送信信号受信部の処理がなされることが望ましい。しかし、上記状況下、出力部から第1の強度の音波信号を継続的に出力する場合には、エネルギ消費量が大きくなるおそれがある。これに対し、第1の強度の音波信号を間歇的に出力する場合、出力されない期間において携帯機が近づいた場合には、ユーザの意思に応じた処理を実行するのが遅くなるおそれがある。この点に鑑み、上記装置では、第1の強度の音波信号を出力しない期間には、第2の強度の音波信号を出力する。これにより、携帯機が近づいたときに第2の強度の音波信号を出力して反射波受信部の処理がなされている場合、意思検出を、ロック解除処理を許可する処理に先立って行うことができる。このため、その後、所定の処理を許可する処理が実行されることで、新たに意思検出をすることなく、所定の処理を実行することができ、ひいてはユーザの意思に極力迅速に応じることができる。
技術的思想6.前記実行部は、前記所定の処理として、前記車両のドアのロック解除処理を実行するものであり、前記車両の車室内に前記携帯機が存在するか否かを判断する存在判断部を備え、前記車両の車室内に前記携帯機が存在しないと判断されて且つ、前記成立判断部によって前記実行条件が成立するとの判断がなされない状態が所定時間以上継続する場合、前記反射波受信部による処理を実行する技術的思想2記載の車両用認証装置。
車両の車室内に携帯機が存在しないと判断されて且つ成立判断部によって実行条件が成立する旨の判断がなされていない状況は、車両用認証装置にとって、車両を使用すべくユーザが車両に近づくのを待機している状況である。しかし、待機時間はときとして非常に長くなりうる。それにもかかわらず、待機時間の間、送信信号受信部による処理がなされる場合には、出力部から音波信号を出力することにより消費されるエネルギが過度に大きくなるおそれがある。これに対し、上記状況の継続時間が所定時間以上となる場合に、出力部から音波信号の出力を継続して停止すると、ユーザが近づいたときに対処することができない。この点、上記状況が継続した場合に反射波受信部による処理を実行することで、意思検出を実行可能とする。これにより、意思検出がなされる場合には、所定の処理を許可する処理の実行条件の成立の有無を判断する処理へと移行することができることから、エネルギ消費量を低減しつつも、ユーザの意思に極力応じることが可能となる。
技術的思想7.前記実行部は、前記所定の処理として、前記車両のドアのロック処理を実行するものであり、前記出力部は、車載主機が稼働していない状態において、前記車両のドアのロックが解除された状態にある場合、前記反射波受信部による処理を実行する技術的思想2記載の車両用認証装置。
車載主機が稼働していない状態において車両のドアがロックされていない場合、ユーザは、次に、車載主機を起動して車両を走行させるか、車両から出てドアのロックを希望するかのいずれかである可能性が高い。ここで前者の場合には、所定の処理としてのドアのロックを許可する処理の実行条件の成立の有無の判断は必要でない。一方、後者の場合には、実行条件の成立の有無の判断が必要となる。こうした状況において、上記装置では、反射波受信部による処理を実行するようにした。これにより、必ずしも実行条件の成立の有無の判断が要求されない状況において、送信信号受信部による処理がなされることを回避することができるため、エネルギ消費量を低減することができる。また、意思検出をすることができることから、意思検出結果に基づき、実行条件の成立の有無の判断処理に迅速に移行することも可能となる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態における電子認証処理の手順を示す流れ図。 (a)〜(c)は、同実施形態における電子認証手法を示す図。 (a),(b)は、同実施形態にかかる反射波の検出手法を示す図。 同実施形態にかかるモードB時の処理の手順を示す流れ図。 (a)〜(d)は、同実施形態にかかるモードAおよびモードBの切り替え例を示すタイムチャート。 同実施形態にかかる未使用フラグ処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるモードA時の処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるモード切り替え処理の手順を示す流れ図。
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。
図示される車両10は、車両用認証装置20を備えている。車両用認証装置20は、制御部22と、送受信部24および送受信部26とを備えている。ここで、制御部22は、電子認証のための演算を行う機能を搭載している。これは、たとえば中央処理装置(CPU)とメモリとを備え、メモリに記憶されたプログラムを実行することで実現することができる。もっとも、CPUによるソフトウェア処理をするものに限らず、たとえば、電子認証のための演算を行うためのASIC等の専用のハードウェア手段であってもよい。一方、送受信部24,26は、圧電素子等を備え、超音波信号を送信する機能と受信する機能とを有するハードウェア手段である。ここで、超音波信号とは、可聴周波数帯域(20Hz以上20kHz未満)よりも高周波の音波信号のことである。なお、図1の左上の車両10の平面図に示すように、送受信部24は、車両10の左右両側において車室外に向けて設けられており、送受信部26は、車室内に設けられている。
車両用認証装置20は、車載主機としてのエンジンの各種アクチュエータを操作するエンジンECU30や、ドアのロックおよび解除の自動制御を行うドアロックシステム32と通信可能に接続されている。
また、車両用認証装置20は、超音波信号を用いて、携帯機40と通信可能とされる。携帯機40は、携帯機40を所持するユーザが、車両10の正当なユーザであるか否かの認証を行うための機能を有する。すなわち、携帯機40は、正当なユーザの所持する情報を記憶しており、この情報を含む識別信号が携帯機40から送信され、車両用認証装置20によって識別信号が妥当なものであると認証がなされることで、これを所持するユーザが車両10の正当なユーザである旨、認証されたと見なす。
本実施形態では、携帯機40を、認証のための専用の装置とせず、他の用途を有する装置とする。特に、本実施形態では、スマートフォン等、電話機能を有するものを想定している。具体的には、携帯機40は、送受信部42と、電話回線通信部44と、中央処理装置(CPU)46と、不揮発性メモリ48と、RAM50とを備え、これらが入出力ポート52を介して互いに通信可能に接続されている。ここで、送受信部42は、超音波信号を送信する機能と受信する機能とを有する。具体的には、送受信部42は、超音波信号を送信する装置としてのスピーカと、超音波信号を受信する装置としてのマイクとを各別の部材として備えたものであってもよい。電話回線通信部44は、携帯電話用の電話回線を介して通信をするための機能を有する。CPU46は、不揮発性メモリ48に備えられた各種プログラムを実行する機能を有するハードウェア手段である。不揮発性メモリ48は、給電の有無にかかわらずデータを保持する書き換え可能なメモリである。特に、本実施形態においては、不揮発性メモリ48に、認証用プログラム48aが記憶されている。認証用プログラム48aは、携帯機40と車両用認証装置20との通信によって電子認証をする際に携帯機40側で実行される処理を規定するアプリケーションプログラムである。
図2に、車両用認証装置20の制御部22によってなされる処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理において、制御部22は、まず、携帯機40が車室外にある場合における認証処理の実行条件が成立したか否かを判断する(S10)。この実行条件は、携帯機40が車室内にない旨の条件を含む。この条件の成立の有無は、車室内に設けられた送受信部26から送信される超音波信号の強度を制限し、これを携帯機40が受信して送受信部26に返信することができるか否かによって判断することができる。上記実行条件には、さらに、送受信部24から出力される超音波信号に携帯機40が返信することで、携帯機40が車両10から所定範囲内に存在することが確認される旨の条件を含める。なお、実行条件には、たとえば、エンジンが起動していない旨の条件や、車両10の走行速度がゼロである旨の条件等を含めることが望ましい。
制御部22は、実行条件が成立すると判断する場合(S10:YES)、送受信部24を用いて、出力強度Pを第1の強度P1とする超音波信号を出力する(S12)。この超音波信号は、図3(a)に示すように、同期コード、IDコード、チャレンジコード、および測距コードが時系列的につながったデータである。ここで、同期コードは、プリアンブルである。IDコードは、車両10を特定するためのものである。チャレンジコードは、携帯機40を識別する識別情報を送信するように携帯機40に要求する信号であり且つ、識別情報を含む識別信号を生成するために利用されるものである。測距コードは、送受信部24と携帯機40との間の距離を測定するために用いるコードである。
これに対し、携帯機40では、図3(b)に示すように、超音波信号として、測距コード、レスポンスコードの順に信号を送信する。ここで、測距コードは、車両用認証装置20の送受信部24から送信された測距コードの各ビットを論理反転させたコードとする。これに対し、レスポンスコードは、図3(c)に示すように、チャレンジコードに、携帯機40を識別する識別情報を有するコード(暗号鍵)を論理合成することで生成される。このレスポンスコードは、携帯機40を識別する情報を含むものとなっており、車両用認証装置20において携帯機40が正当なものである旨の認証を行う際の入力信号となるものである。
図2に示すように、制御部22は、ステップS12の処理が完了する場合、携帯機40から送信される測距コードとレスポンスコードとを受信する(S14)。次に、制御部22は、レスポンスコードが正当なものであるか否かを判断する(S16)。そして制御部22は、レスポンスコードが正当なものであると判断する場合(S16:YES)、送受信部24と携帯機40との距離を算出する(S18)。これは、送受信部24による測距コードの送信タイミングから送受信部24による測距コードの受信タイミングまでの時間差Tに基づき算出することができる。詳しくは、超音波信号の伝搬速度Vs、携帯機40側において測距コードを受信してから送信するまでの携帯機40内の処理時間Δを用いて、「L=Vs・(T−Δ)/2」によって算出することができる。なお、伝搬速度Vsについては、固定値としてもよいが、温度に応じて可変とすることが望ましい。
ここで、処理時間Δは固定値とすることが望ましい。このため、本実施形態では、処理時間Δの変動を抑制すべく、まず第1に、携帯機40においてレスポンスコードの生成に先立って測距コードを送信するようにした。これは、CPU46にとって演算負荷の大きいレスポンスコードの生成を待って測距コードを送信したのでは、レスポンスコードの生成処理に要する時間が変動し、ひいては測距コードが送信されるまでの処理時間Δが変動するおそれがあることに鑑みたものである。第2に、携帯機40において測距コードを生成する処理の演算負荷を極力小さくすべく、受信した測距コードのビット反転処理によって生成されるものとした。ビット反転処理とすることで、測距コードを生成する処理の演算負荷は、レスポンスコードの生成処理の演算負荷よりも十分に小さくなる。
続いて制御部22は、距離Lがしきい値S以下であるか否かを判断する(S20)。この処理は、携帯機40が車室内にあるか否かを距離Lの測定結果に基づき判断するためのものである。そして制御部22は、しきい値S以下であると判断する場合(S20:YES)、認証O.K.履歴をセットする(S22)。この処理は、ドアのロック処理またはロックの解除処理を許可する処理である。
なお、制御部22は、ステップS22の処理が完了する場合や、ステップS10,S16,S20において否定判断する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
上記のように認証O.K.履歴がセットされる場合、ユーザの意思に応じてドアのロック処理やその解除処理を実行する。たとえば、車室内に携帯機40が存在せず、ドアがロックされた状態において、認証O.K.履歴がセットされる場合、ユーザが車両10のドアに手を近づけるなどすることで、ドアのロックを解除する意思があると判断される場合、ドアのロック解除処理を実行する。ここで、ドアに手を近づけることを検出するハードウェア手段(意思検出のためのハードウェア手段)として、本実施形態では、送受信部24を流用する。これは、送受信部24から送信した超音波信号の反射波を受信することで実現することができる。
図4に、ユーザの意思検出の手法を示す。
図4(a)されるように、送受信部24から超音波信号(送信信号)を送信し、送信された超音波信号が人の指で反射される場合、反射波(受信信号)が送受信部24によって受信される。図4(b)は、送信信号と受信信号との推移例を示す。ここで、送信信号の送信タイミングに対する受信信号の受信タイミングの時間差Ttは、送受信部24と反射物体(ここでは、指)との距離Ltと相関を有する。このため、時間差に基づき距離Ltを算出し、この距離Ltに基づき、ユーザがドアに手を近づけているか否かを判断する。
ここで、図2に示した認証処理と、図4に示した手法を用いた意思検出処理とで送受信部24を共有する関係上、本実施形態では、これら一対の処理を時分割で実行する。本実施形態では、認証処理を実行するモードをモードAとし、意思検出処理を実行するモードをモードBとする。なお、モードAは、図2に示した処理の前段階として、送受信部24から携帯機40が所定範囲内に存在することを確認するための超音波信号を送信する処理を実行する期間を含むものとする。ちなみに、上述したように、ステップS10の実行条件には、携帯機40が車両10から所定範囲内に存在する旨の条件が含まれている。
図5に、モードB時の処理の手順を示す。この処理は、制御部22によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理において、制御部22は、まず、モードBであるか否かを判断する(S30)。そして制御部22は、モードBであると判断する場合(S30:YES)、出力強度Pが第2の強度P2の超音波信号を出力する。ここで、第2の強度P2は、上記第1の強度P1よりも小さい値に設定される。これは、意思検出が、送受信部24から比較的近い範囲に物体が存在するか否かを検出するものであるため、超音波信号の伝搬距離が、認証処理において要求されるものよりも短いためである。
次に制御部22は、反射波を検出したか否かを判断する(S34)。そして制御部22は、反射波を検出したと判断する場合(S34:YES)、ステップS32における超音波信号の出力タイミングに対する反射波の受信タイミングの時間差Ttを算出する。次に制御部22は、時間差Ttに基づき、送受信部24と超音波を反射した物体との距離Ltを算出する。これは、超音波信号の伝搬速度Vsを用いた式「Lt=Vs・Tt/2」によって行うことができる。
次に制御部22は、距離Ltがしきい値Ltth以下であるか否かを判断する(S40)。この処理は、ユーザがドアに手を近づけたか否かを判断するためのものである。しきい値Ltthは、ユーザがドアに手を近づけたことを精度よく判断できる値(たとえば数cm)に設定される。そして制御部22は、しきい値Ltth以下であると判断する場合(S40:YES)、ユーザによるドアのロック処理やその解除処理の意思を検出した旨のフラグである意思検出履歴をセットする(S42)。
なお、制御部22は、ステップS42の処理が完了する場合や、ステップS30,S34,S40において否定判断する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
次に、モードAとモードBとの割り振りについて説明する。図6に、モードA,モードBの推移例を示す。
図6(a)は、車室内に携帯機40が存在しないと判断されて且つ、ドアがロックされているときのモードAとモードBとの推移を示す。この場合、モードAとモードBとを周期的に繰り返す。この処理は、ユーザの意思に応じてロックの解除処理を迅速に行うことと、エネルギ消費量を低減することとの両立を図るためになされる設定である。すなわち、この場合、ロックの解除処理を迅速に行う上では、携帯機40と送受信部24との距離がしきい値Sとなることで、図2に示した処理を実行することが望ましい。しかし、モードAを継続する場合、送受信部24から出力される超音波信号の出力強度Pが大きいために、エネルギ消費量が大きくなるおそれがある。これに対し、送受信部24からの超音波信号を間歇的に出力する場合には、図2の処理において認証O.K.履歴がセットされるのが遅くなり、ユーザがドアに手を触れる時点で未だ認証O.K.履歴がセットされていない事態が生じうる。
そこで、モードAとモードBとを周期的に繰り返すことで、モードBにおいてエネルギ消費量を低減しつつも、意思検出についてはこれを実行することができるようにする。これにより、モードBにおいて意思検出がなされた時点で認証O.K.履歴がセットされていない場合、図2の処理を実行し、認証O.K.履歴がセットされると、再度の意思検出を行うことなく、ロックの解除処理を実行することができる。
なお、本実施形態では、モードAの継続時間である認証用時間Taを、モードBの継続時間である第1検出用時間Tb1よりも短くする。
図6(b)は、モードAにおいて、認証O.K.履歴がセットされた場合を示す。この場合、認証O.K.履歴がセットされることで、モードBに移行し、モードBを、第2検出用時間Tb2継続する。ここで、第2検出用時間Tb2は、ユーザにロック解除の意思がある場合、認証O.K.履歴がセットされた後、ユーザがドアに手を近づけるのに要すると想定される時間の上限値に設定される。なお、本実施形態では、第2検出用時間Tb2を、第1検出用時間Tb1よりも大きい値に設定する。
図6(c)は、ドアのロックが解除されている場合を示す。この場合、モードBとする。これは、エネルギ消費量を低減しつつも、図2に示す認証処理に移行することを可能とするための設定である。すなわち、たとえば、ユーザがドアをロックする意思を示すべく、車室外からドアに手を近づける場合、ロックの意思が検出されたとして、図2の処理を行うべくモードAに移行する。
図6(d)は、図6(a)の処理が長期にわたって継続された後の設定である。この場合、モードBとする。これは、エネルギ消費量を低減しつつも、図2に示す認証処理に移行することを可能とするための設定である。すなわち、図6(a)に示した状態は、車両用認証装置20にとって、ユーザが車両10を使用すべく車両10に近づくのを待機している状態である。しかし、この状態は、どれだけ継続するかわからず、時として非常に長くなる可能性がある。そしてこの場合、車両10のエネルギ消費量が過度に大きくなるおそれがある。
図7に、図6の処理を実行するために用いる処理の手順を示す。この処理は、制御部22によってたとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理において、制御部22は、認証O.K.履歴がセットされておらず、車室内において携帯機40が存在せず、またドアがロックされている状態であるか否かを判断する(S50)。そして制御部22は、ステップS50において肯定判断する場合、認証O.K.履歴がセットされない状態の継続時間をカウントする第1カウンタT1をインクリメントする(S52)。次に制御部22は、第1カウンタT1が、継続しきい値T1th以上であるか否かを判断する(S54)。ここで、継続しきい値T1thは、ユーザの意思に迅速に応じることの重要度よりもエネルギ消費量を低減することの重要度の方が大きくなると想定される時間に設定される。これはたとえば1日を超える時間とすればよく、具体的には、30時間、2日、または1週間等とすればよい。そして制御部22は、継続しきい値T1th以上であると判断する場合(S54:YES)、認証O.K.が継続してなされない旨(車両10が継続して使用されない旨)を示す未使用フラグFを「1」とするとともに、第1カウンタT1を初期化する(S56)。
一方、制御部22は、ステップS50において否定判断する場合、未使用フラグFを初期化する(S57)。なお、制御部22は、ステップS56,S57の処理が完了する場合や、ステップS54において否定判断する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図8に、モードAからモードBに移行する処理の手順を示す。この処理は、制御部22によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理において、制御部22は、まずモードAであるか否かを判断する(S60)。そして制御部22は、モードAであると判断する場合(S60:YES)、認証O.K.履歴がセットされたか否かを判断する(S62)。そして制御部22は、認証O.K.履歴がセットされたと判断する場合(S62:YES)、モードBに移行する(S64)。この処理は、図6(b)に示した処理に対応する。
一方、制御部22は、認証O.K.履歴がセットされていないと判断する場合(S62:NO)、モードAの継続時間をカウントする第2カウンタT2をインクリメントする(S66)。続いて制御部22は、第2カウンタT2が、上記認証用時間Ta以上であるか否か判断する(S68)。そして、制御部22は、認証用時間Ta以上であると判断する場合(S68:YES)、モードBに移行する(S70)。
制御部22は、ステップS64,S70の処理を完了した場合や、ステップS68において否定判断した場合には、第2カウンタT2を初期化する(S72)。なお、制御部22は、初期化処理が完了する場合や、ステップS60において否定判断する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図9に、モード切り替え処理の手順を示す。この処理は、制御部22によって、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、以下では、車両10をユーザが運転した後、下車し、車両10を再度利用するという一連の流れに沿って、この処理を説明する。
「車両10の運転終了時」
制御部22は、まず、送受信部24による超音波信号の出力を停止するモードCにおいてエンジンが停止したか否かを判断する(S80)。モードCは、エンジンが起動することを条件にモードBから移行するものであり、送受信部24からの超音波信号の出力を停止するモードである。この処理は、モードCに移行した条件が成立しなくなったか否かを判断するためのものである。そして制御部22は、モードCにおいてエンジンが停止したと判断する場合(S80:YES)、モードBに移行し(S82)、この一連の処理を一旦終了する。
制御部22は、次にこの一連の処理を実行する場合、モードBとなっていることから、ステップS80において否定判断した後、モードBであるか否かを判断する(S84)。そして制御部22は、モードBであると判断すると(S84:YES)、モードBの継続時間を計時する第3カウンタT3をインクリメントする(S86)。次に制御部22は、意思検出履歴がセットされているか否かを判断する(S88)。ここで、ユーザがエンジンを停止し、車両10から下車して、ドアに手を近づける場合には、図5の処理によって意思検出履歴がセットされる。そしてこれにより制御部22は、意思検出履歴がセットされていると判断し(S88:YES)、次に認証O.K.履歴がセットされているか否かを判断する(S90)。
ここで、車両10から下車する場合には、未だ認証O.K.履歴がセットされていない。このため、制御部22は、認証O.K.履歴がセットされていないと判断し(S90:NO)、モードAに移行するとともに第3カウンタT3を初期化し(S96)、この一連の処理を一旦終了する。これにより、制御部22は、図2の処理を実行することで、認証O.K.履歴をセットすることとなる。
制御部22は、次にこの一連の処理を実行する場合、認証O.K.履歴がセットされていると判断し(S90:YES)、ドアがロックされているか否かを判断する(S91)。そして制御部22は、ドアがロックされていないと判断する場合(S91:NO)、ドアをロックし、第3カウンタを初期化するとともにモードAに移行する(S93)。ここで、ドアのロック処理は、実際には、制御部22からドアロックシステム32に、ロック指令信号を出力する処理となる。なお、ステップS93においてモードAに移行するのは、図6(a)に示した状態とするためである。ただし、実際には、モードAに移行するに先立って、所定時間、送受信部24によって受信される超音波信号を入力とする処理を実行しないデッドタイムを設けることが望ましい。これはドアのロックをユーザが確認することに反応して、ロック解除の意思検出が誤ってなされる事態を回避するためである。続いて制御部22は、意思検出履歴と認証O.K.履歴とを消去し(S94)、この一連の処理を一旦終了する。
「ユーザが車両10を再度利用する場合」
この場合、意思検出がなされることなく、モードAにおいて認証O.K.履歴がセットされる場合には、図8のS64の処理によってモードBに移行する。したがって、制御部22は、ステップS80において否定判断し、ステップS84において肯定判断する。ここで、図5の処理において意思検出履歴がセットされるまでの間、制御部22は、ステップS86の処理を経た後、意思検出履歴がセットされていないと判断し(S88:NO),ドアロック時且つ、車室内に携帯機40が存在しないか否かを判断する(S98)。そして、制御部22は、ステップS98において肯定判断すると、未使用フラグFが「1」であるか否かを判断する(S100)。そして制御部22は、未使用フラグFが「1」ではないと判断し(S100:NO)、認証O.K.履歴がセットされているか否かを判断する(S102)。そして制御部22は、認証O.K.履歴がセットされていると判断し(S102)、第3カウンタT3が第2検出用時間Tb2以上であるか否かを判断する(S106)。これは、図6(b)に示した状態に対応する。
制御部22は、第2検出用時間Tb2に満たないと判断する場合(S106:NO)、この一連の処理を一旦終了する。これに対し制御部22は、第2検出用時間Tb2以上であると判断する場合、モードAに移行し、第3カウンタT3を初期化するとともに、認証O.K.履歴を消去する(S108)。すなわち、この状況においては、第2検出用時間Tb2の間、意思検出がなされなかったことから、ユーザがドアのロックを解除する意思をもっておらず、携帯機40がたまたま車両10に近づいたと考えられる。したがって、再度、図6(a)に示した処理を行うべく、モードAに移行するとともに、認証O.K.履歴を消去する。
これに対し、ユーザがドアに手を近づけることで、意思検出がなされる場合、図5の処理によって、意思検出履歴がセットされる。そして、制御部22は、ステップS88,S90の処理においてともに肯定判断し、ロック時であるか否かを判断する(S91)。そして制御部22は、ロック時であると判断し(S91:YES)、ロックを解除する処理を実行する(S92)。ロックを解除する処理は、実際には、制御部22からドアロックシステム32に実行指令信号を出力する処理となる。そして制御部22は、意思検出履歴および認証O.K.履歴を消去し(S94)、この一連の処理を一旦終了する。
その後、ユーザがドアを開いて車両10に乗り込んだ時点では、モードBとなっており、且つ意思検出履歴がセットされていないため、制御部22は、ステップS84において肯定判断して且つステップS90において否定判断し、次に、ドアロック時であって且つ車室内検知がないか否かを判断する(S98)。そして制御部22は、ステップS98において否定判断することで(S98:NO)、エンジン起動がなされたか否かを判断する(S110)。この処理は、送受信部24からの超音波信号の出力を停止するモードCへの移行条件が成立したか否かを判断するためのものである。そして制御部22は、エンジンが起動されたと判断する場合(S110:YES)、モードCに移行するとともに第3カウンタT3を初期化し(S112)、この一連の処理を一旦終了する。これに対し、制御部22は、エンジン起動がなされていないと判断する場合(S110:NO)、この一連の処理を一旦終了する。
「ユーザが車両10から離れている場合」
この場合、ステップS93の処理において当初モードAとされるものの、認証用時間Taが経過することで、図8のステップS70の処理によってモードBとされる。その後、制御部22は、ステップS84において肯定判断する。ただし、この場合、意思検出履歴がセットされておらず、且つドアがロックされていて車室内に携帯機40が存在しないため、制御部22は、ステップS98において肯定判断した後、未使用フラグFが「1」であるか否かを判断する。そして、未使用フラグFが「1」である場合(S100:YES)には、この一連の処理を一旦終了するため、意思検出履歴がセットされるまで(S88ES)、モードBが継続される。この状況が、図6(d)に示した状況である。
これに対し、制御部22は、未使用フラグFが「1」ではないと判断する場合(S100:NO)、認証O.K.履歴がセットされているか否かを判断する(S102)。そして制御部22は、認証O.K.履歴がセットされていないと判断し(S102:NO)、第3カウンタT3が第1検出用時間Tb1以上であるか否かを判断する(S104)。この処理は、図6(a)に示した設定を実現するためのものである。そして、制御部22は、ステップS104において否定判断する場合、この一連の処理を一旦終了する一方、肯定判断する場合、モードAに移行し、第3カウンタを初期化する(S108)。なお、この場合、認証O.K.履歴がセットされていないことから、ステップS108において、これを消去する必要はない。
以上説明した本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)送受信部24から出力される超音波信号を携帯機40が受信し、これに応じて携帯機40から送信される超音波信号を送受信部24で受信することで、ドアのロックまたは解除の許可処理の実行条件の成立の有無を判断した(図2)。また、送受信部24から出力される超音波信号の反射波を送受信部24によって受信することで、ユーザによるドアのロックまたは解除の意思を検出した(図5)。これにより、上記許可処理の実行条件の成立の有無の判断と、意思検出とを、同一のハードウェア(送受信部24)を用いて行うことができ、ひいては、車両用認証装置20の部品点数を低減することができる。
(2)許可処理の実行条件の成立の有無の判断のための超音波信号の出力時(モードA)と比較して、意思検出のための超音波信号の出力時(モードB)の場合に、超音波信号の出力強度Pを低下させた(図2のS12,図5のS32)。これにより、必要な超音波信号の強度を確保しつつも、エネルギ消費量を低減することができる。
(3)モードAにおいて、認証O.K.履歴がセットされることで、モードBに移行した(図8のS64)。これにより、ユーザが車両10に近づいてきているときに、携帯機40のレスポンスコードが妥当なものであると判断される場合、意思検出を迅速に行うことができ、ひいてはユーザがドアに手を近づけた際に迅速にドアのロックを解除することができる。
(4)図6(a)に示したように、車室内に携帯機40が存在せず、且つドアがロックされている場合、モードAとモードBとを周期的に繰り返した。これにより、エネルギ消費量を低減しつつも、ユーザの意思に応じることが可能となる。
(5)図6(a)におけるモードAにおいて認証O.K.履歴がセットされる前にモードBにおいて意思検出がなされる場合(図9のS90:NO)、モードAに移行し、その後、認証O.K.履歴がセットされることで、再度の意思検出をすることなく、ドアのロックを解除した(図9のS90,S92)。これにより、図6(a)に示すように、モードAを間歇的に実行しつつも、ユーザの意思に極力迅速に応じることが可能となる。
(6)図6(d)に示したように、車両10のドアがロックされた状態で、認証O.K.履歴がセットされない状態が継続する場合(未使用フラグF=1)、モードBを継続した。これにより、エネルギ消費量を低減することができる。
(7)図6(c)に示したように、エンジンの停止状態であって且つドアのロックが解除された状態の場合、モードBを継続した。この場合、意思検出がなされることで、モードAに移行することができる(S96)。したがって、エネルギ消費量を低減しつつも、モードA(図2の処理の実行)へと迅速に移行することが可能となる。
<技術的思想と実施形態との対応>
以下、上記「課題を解決するための手段」に記載された技術的思想と、実施形態との代表的な対応関係を記載する
技術的思想1:出力部…送受信部24とS12,S32、送信信号受信部…送受信部24とS14、成立判断部…S16,S20、反射波受信部…受信部24とS34、実行部…S92、S93、時分割による実行…図6
技術的思想2:図2のS12と図5のS32とを参照。
技術的思想3:図9のS92,S93参照
技術的思想4:存在判断部…S10。図6(b)、図8のS64参照
技術的思想5:図6(a)参照
技術的思想6:存在判断部…S50。図6(d)、図7、図9のS100の参照
技術的思想7:図6(c)参照
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・「出力部について」
モードBにおいて一定の出力強度P(第2の強度P2)の超音波信号を出力し続けるものに限らない。たとえば、車室内における携帯機40の検知がなされない状況で且つ認証O.K.がなされない状態が継続する場合(図6(d))、第2の強度P2の超音波の出力を継続する代わりに、間歇的に出力するようにしてもよい。
なお、モードAとモードBとで超音波信号の出力強度Pを相違させること自体必須ではない。これらを同一とする場合であっても、同一の送受信部24を、認証処理および意思検出の双方に利用することは有効である。
・「送信信号受信部について」
送信信号受信部の処理の実行される期間(認証用時間Ta)を固定値とするものに限らない。たとえば、車室内検知がなくドアがロックされた状態(図6(a))において、認証O.K.となる前に意思検出がなされた場合、モードAの期間を伸張してもよい。これは、この場合、ユーザがドアのロックを解除する意思を有する蓋然性が高いと考えられることに鑑みた設定である。またたとえば、認証O.K.となった後、第2検出用時間Tb2(図6(b)参照)内に意思検出ができないことでモードAに移行する場合、モードAの期間を伸張させてもよい。これは、いったん認証がなされたため、ユーザがドアのロックを解除する意思を有する蓋然性が高いと考えられることに鑑みた設定である。
・「反射波受信部について」
モードBの実行期間としては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、車室内検知がなくドアがロックされた状態(図6(a))におけるモードBの期間を1日における時刻や曜日等に応じて変更してもよい。すなわち、たとえば、ユーザが平日においては車両10を通勤目的で使用する場合、朝および夕方の特定の時間において認証処理をするニーズが生じることからこの期間において、他と比較してモードBの期間を短くしてもよい。
なお、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、車室内検知がなくドアがロックされた状態(図6(a))において、モードBの期間を設けなくてもよい。すなわち、たとえば、モードAを継続してもよく、またたとえば、モードAを間歇的に設けるようにしてもよい。
上記実施形態(図5)では、反射波を受信するのみならず、その反射波の源(反射源)までの距離Ltがしきい値Ltth以下であることを、意思検出の条件としたがこれに限らない。第2の強度P2の値を適宜設定し、また送受信部24の感度を調整することで、意思表示用指示体(ユーザの手等)と送受信部24との距離がしきい値Ltth以下である場合に限って、反射波を受信することは可能と考えられる。このため、この場合、距離Ltがしきい値Ltth以下であるか否かを判断する処理を省略し、制御を簡素化することも可能である。
・「成立判断部について」
携帯機40から送信され、認証処理の入力となる信号としては、チャレンジコードと暗号鍵との論理演算によって生成されるレスポンスコードに限らない。たとえば、車両用認証装置20が携帯機40に、携帯機40を識別する識別情報を送信するように要求する信号を送信することで、携帯機40が識別情報を含む識別信号を送信するようにするなら、識別信号を、上記入力となる信号としてもよい。
所定の処理の許可処理の実行条件に、距離Lがしきい値Sよりも小さい旨の条件を含めなくてもよい。
・「許可対象とされる所定の処理と実行部とについて」
ドアのロック処理や解除処理の許可処理に限らない。たとえば、送信信号受信部および反射信号受信部を送受信部26を備えて構成し、所定の処理を、エンジンや電動機等、車載主機の起動処理としてもよい。また、これにも限らず、たとえば、車載主機がインバータに接続された電動機の場合、インバータの一対の入力端子とバッテリとの間を開閉する開閉器(メインリレー)を閉状態とする処理としてもよい。なお、この場合、意思検出によって実際に処理を実行するに際し、上記実施形態の要領で送受信部26によって反射波を受信すればよい。
・「携帯機について」
スマートフォン等、車両の用途とは別に様々な機能を搭載した汎用の多機能携帯端末に限らない。たとえば、車両のユーザの電子認証に特化した専用の装置であってもよい。この場合、超音波信号に対する感度等、超音波通信を行う機能のばらつきを個体差程度に抑えることができる。なお、この際、携帯機における処理を、認証用プログラムをコンピュータに実行させることで実現するものに限らず、少なくとも一部を専用のハードウェア手段によって実現するものであってもよい。
・「車両用認証装置の配置について」
上記実施形態では、ドアのロック処理や解除処理の許可処理を実行する部分と、ドアのロック処理や解除処理を実行する部分(実際には、ドアロックシステム32に実行指令を出す部分)とを、ドアロックシステム32とは別の車両用認証装置20に設けたがこれに限らない。たとえば、車両用認証装置20とドアロックシステム32との双方が送受信部24と通信可能な構成とし、意思検出処理からドアのロック処理や解除処理までを実行する部分をドアロックシステム32内に搭載してもよい。
・「音波信号について」
超音波に限らず、可聴周波数帯域の音波信号であってもよい。この場合、超音波信号と比較して回折現象が顕著となるため、送受信部24の周囲の障害物を迂回して携帯機40と通信することが容易となる。
・「存在判断部について」
超音波を送受信する送受信部26を利用するものに限らない。たとえば、電波を使用した周知技術であってものであってもよい。
・「その他」
図7においては、認証O.K.履歴がセットされていない旨の条件と、車室内にユーザがいない旨の条件と、ドアがロックされている旨の条件との論理積が真となる状態が継続することで未使用フラグFを「1」としたがこれに限らない。たとえば、上記論理積から、ドアがロックされている旨の条件をはずしてもよい。これにより、ユーザがドアのロックを忘れたまま車両10を長期間放置する場合にエネルギ消費量を低減することができる。
10…車両、12…ドア、14…窓、20…車両用認証装置、22…制御部、24,26…送受信部、30…エンジンECU、32…ドアロックシステム、40…携帯機、42…送受信部、44…電話回線通信部、46…CPU、48…不揮発性メモリ、48a…認証用プログラム、50…RAM、52…入出力ポート。

Claims (6)

  1. 車両に備えられてユーザの携帯する携帯機との間で電子認証を行う車両用認証装置において、
    音波信号を出力する出力部と、
    前記出力部によって出力された音波信号が前記携帯機に受信されることで、前記携帯機から送信される音波信号を受信する送信信号受信部と、
    前記送信信号受信部によって受信された音波信号に基づき、車載電子機器に対する所定の処理について、これを許可する処理の実行条件が成立するか否かを判断する成立判断部と、
    前記出力部から出力された音波信号の反射波を受信する反射波受信部と、
    前記成立判断部により実行条件が成立すると判断される場合、前記反射波受信部によって受信された反射波に基づき、前記所定の処理を実行する実行部とを備え、
    前記送信信号受信部による処理と前記反射波受信部による処理とは、時分割で実行され
    前記出力部は、前記反射波受信部による処理がなされる場合、前記送信信号受信部による処理がなされる場合よりも、出力する音波信号の強度を低下させる車両用認証装置。
  2. 車両に備えられてユーザの携帯する携帯機との間で電子認証を行う車両用認証装置において、
    音波信号を出力する出力部と、
    前記出力部によって出力された音波信号が前記携帯機に受信されることで、前記携帯機から送信される音波信号を受信する送信信号受信部と、
    前記送信信号受信部によって受信された音波信号に基づき、車載電子機器に対する所定の処理について、これを許可する処理の実行条件が成立するか否かを判断する成立判断部と、
    前記出力部から出力された音波信号の反射波を受信する反射波受信部と、
    前記成立判断部により実行条件が成立すると判断される場合、前記反射波受信部によって受信された反射波に基づき、前記所定の処理を実行する実行部と、
    前記車両の車室内に前記携帯機が存在するか否かを判断する存在判断部と、を備え、
    前記送信信号受信部による処理と前記反射波受信部による処理とは、時分割で実行され、
    前記実行部は、前記所定の処理として、前記車両のドアのロック解除処理を実行するものであり、
    前記車両の車室内に前記携帯機が存在しないと判断されて且つ、前記車両のドアがロックされている場合において、前記実行条件が成立すると判断されることで、前記反射波受信部による処理を実行する車両用認証装置。
  3. 車両に備えられてユーザの携帯する携帯機との間で電子認証を行う車両用認証装置において、
    音波信号を出力する出力部と、
    前記出力部によって出力された音波信号が前記携帯機に受信されることで、前記携帯機から送信される音波信号を受信する送信信号受信部と、
    前記送信信号受信部によって受信された音波信号に基づき、車載電子機器に対する所定の処理について、これを許可する処理の実行条件が成立するか否かを判断する成立判断部と、
    前記出力部から出力された音波信号の反射波を受信する反射波受信部と、
    前記成立判断部により実行条件が成立すると判断される場合、前記反射波受信部によって受信された反射波に基づき、前記所定の処理を実行する実行部と、
    前記車両の車室内に前記携帯機が存在するか否かを判断する存在判断部を備え、
    前記送信信号受信部による処理と前記反射波受信部による処理とは、時分割で実行され、
    前記実行部は、前記所定の処理として、前記車両のドアのロック解除処理を実行するものであり、
    前記出力部は、前記送信信号受信部による処理がなされる場合に音波信号の強度を第1の強度とし、前記反射波受信部による処理がなされる場合に前記音波信号の強度を前記第1の強度よりも低い第2の強度とするものであり、前記車両の車室内に前記携帯機が存在しないと判断されて且つ、前記車両のドアがロックされている場合、前記送信信号受信部による処理と前記反射波受信部による処理とを周期的に切り替える車両用認証装置。
  4. 前記実行部は、前記所定の処理として、前記車両のドアのロック処理およびその解除処理の少なくとも一方を実行する請求項記載の車両用認証装置。
  5. 前記実行部は、前記所定の処理として、前記車両のドアのロック解除処理を実行するものであり、
    前記車両の車室内に前記携帯機が存在するか否かを判断する存在判断部を備え、
    前記車両の車室内に前記携帯機が存在しないと判断されて且つ、前記成立判断部によって前記実行条件が成立するとの判断がなされない状態が所定時間以上継続する場合、前記反射波受信部による処理を実行する請求項記載の車両用認証装置。
  6. 前記実行部は、前記所定の処理として、前記車両のドアのロック処理を実行するものであり、
    前記出力部は、車載主機が稼働していない状態において、前記車両のドアのロックが解除された状態にある場合、前記反射波受信部による処理を実行する請求項記載の車両用認証装置。
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