JP6120174B2 - 防水コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、防水コネクタに関する。
従来、電線の端末部に固着された端子金具が複数保持されるハウジングを有し、ハウジングのうち端子金具の後側に、電線に密着可能なシール孔が複数形成された一括ゴム栓が装着される防水コネクタが知られている。端子金具は、一括ゴム栓に形成されたシール孔を前方に通過してハウジング内に収容される。また、ハウジングのうち一括ゴム栓の後側にはリアホルダが装着され、一括ゴム栓のハウジングからの離脱が防止される。
この種の防水コネクタにおいては、端子金具をハウジングに収容する作業において一括ゴム栓のシール孔を通過させやすくするとともに、端子金具がハウジングに収容された後には一括ゴム栓のシール孔が電線に強く密着して防水性が高まるよう、以下のような構成とすることが知られている。
例えば下記特許文献1に記載された防水コネクタにおいては、一括ゴム栓に、電線を挿通可能な挿通孔と、ホルダに設けられた圧接部が圧入される凹部とが形成され、圧接部は、凹部を押し広げつつ圧入されるようになっており、それに伴って挿通孔の周縁部が径方向内方へ押圧されて電線に強く密着するものとされている。ホルダは、ハウジングに対して、圧接部が一括ゴム栓から後方へ離間する仮係止位置と、圧接部が凹部内に圧入される本係止位置とに装着可能とされており、ホルダを仮係止位置に装着した状態でハウジングへの端子金具の収容作業を行うことにより、圧接部が凹部に進入していないので端子金具の挿入抵抗が増大することを防ぐことができる。そして、すべての端子金具を収容した後、ホルダを本係止位置に移動させることで、各圧接部が各凹部を押し広げて挿通孔の周縁部を電線に強く密着させることができる。
特開2004−342415号公報
ところで、上記のような構成の防水コネクタにおいて、メンテナンス等のために端子金具を抜き取ることがあり、その際には、ホルダを仮係止位置に装着して圧接部を凹部から退避させ、一括ゴム栓の挿通孔に端子金具を通しやすくする。すると、仮係止位置に装着されたホルダと一括ゴム栓との間にスペースが形成されるので、端子金具の抜き取り作業に伴って一括ゴム栓が後方に大きく位置ずれし、ひいてはハウジングから離脱してしまう虞がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、端子金具の抜き取り作業時に、一括ゴム栓が後方に大きく位置ずれすることを防ぐことが可能な防水コネクタを提供することを目的とする。
本発明の防水コネクタは、電線の端末部に固着された端子金具が複数収容されるハウジングと、前記電線に密着可能なシール孔を複数有して前記ハウジングのうち前記端子金具の後側に装着される一括ゴム栓と、前記ハウジングのうち前記一括ゴム栓の後側に装着されるリアホルダと、を備え、前記一括ゴム栓には、前記リアホルダに設けられた押圧ピンが挿入される押圧孔が設けられ、前記押圧孔に前記押圧ピンが挿入されることで前記シール孔の周縁部が前記電線に密着する向きに押圧されるものとされ、前記リアホルダは、前記ハウジングに対して、前記押圧ピンが前記押圧孔から退避する仮係止位置と、前記押圧ピンが前記押圧孔に挿入される本係止位置とに装着可能とされ、前記一括ゴム栓には、前記リアホルダが前記仮係止位置に保持された状態における前記押圧ピンの先端の前側近傍に配されて、前記押圧ピンの先端に当接可能な当接部が設けられている。
本発明によれば、リアホルダを仮係止位置に装着して端子金具の抜き取り作業を行う際に、一括ゴム栓が後ろ向きの力を受けて後方に位置ずれしようとすると当接部が押圧ピンの先端に当接するから、端子金具の抜き取り作業時に、一括ゴム栓が後方に大きく位置ずれすることを防ぐことができる。
本実施例における防水コネクタであって、リアホルダが仮係止位置に装着された状態を示す断面図 リアホルダが本係止位置に装着された状態の防水コネクタを示す断面図 ハウジングを示す正面図 一括ゴム栓を示す背面図 リアホルダを示す正面図 リアホルダを示す側面図
本発明の防水コネクタは、前記一括ゴム栓のうち前記押圧孔の後側に、前記押圧孔よりも幅寸法の大きな拡開孔が前記押圧孔の形成方向に連通して設けられ、前記押圧孔と前記拡開孔との境に形成された段差が前記当接部を構成するものとされ、前記リアホルダが前記仮係止位置に装着された状態では、前記押圧ピンの先端が前記拡開孔に挿入されて前記段差の後側近傍に配置されるものとしてもよい。
このような構成によれば、リアホルダを仮係止位置に装着して、端子金具をハウジングに収容する作業を行う際に、端子金具によって一括ゴム栓が押圧されても、押圧孔が押圧ピンから位置ずれしないので、リアホルダを仮係止位置から本係止位置に移動する際に、押圧ピンを押圧孔に円滑に挿入することができる。
また、本発明の防水コネクタは、前記押圧孔が前記シール孔の周方向にほぼ等間隔をあけて複数配置され、前記押圧ピンがそれに対応して設けられているものとしてもよい。
このような構成によれば、複数の押圧ピンによってシール孔の周縁部が偏りなく押圧されて電線に密着するので、防水性をより高めることができる。
<実施例>
以下、本発明を具体化した一実施例について、図1〜図6を参照しつつ詳細に説明する。
本実施例における防水コネクタCは、電線Wの端末部に固着された端子金具10が複数収容されるハウジング20と、電線Wに密着可能なシール孔32を複数有してハウジング20のうち端子金具10の後側に装着される一括ゴム栓30と、一括ゴム栓30の後側に装着されるリアホルダ40と、を備えたものである。以下、各構成部材において、ハウジング20に対する端子金具10の挿入方向(図1の左側)を前方とし、また図1の上側を上方、下側を下方として説明する。
端子金具10は、図示しない相手側の端子金具と導通接続可能な本体部11と、電線Wに圧着接続されるバレル部12とを前後に繋げた構成とされている。このうち本体部11は、略箱型に形成されるとともに、その外形は電線Wの外周面よりも外側に張り出すような大きさとされている。
ハウジング20は合成樹脂製であり、端子金具10を後方から挿入可能なキャビティ21が、高さ方向(上下方向)及び幅方向に整列して設けられている。本実施例では、図3に示すように、キャビティ21は、上下方向に3段に分けて配置され、最下段のキャビティ21とその上の段のキャビティ21との間には肉抜き部22が形成されている。
ハウジング20に形成されたキャビティ21には、図2に示すように、端子金具10のうちバレル部12が収容される。そして、ハウジング20の前面側には、端子金具10のうち本体部11を収容するとともに端子金具10に係止してその抜け止めを図ることが可能なフロント構成部23が組み付けられる。
ハウジング20のうちキャビティ21の後側には、一括ゴム栓30およびリアホルダ40を収容可能な収容部24が、後方に開口して設けられている。収容部24は、すべてのキャビティ21に連通して形成されている。
収容部24のうち前側の部分は、一括ゴム栓30が収容されるゴム栓収容部25とされている。ゴム栓収容部25の内周面は、一括ゴム栓30が全周にわたり密着するように、凹凸のない平坦な面とされている。
収容部24のうち後側の部分は、リアホルダ40が収容されるホルダ収容部26とされている。ホルダ収容部26には、リアホルダ40の係止部42が係止可能な係止受け部27が設けられている。係止受け部27は、ホルダ収容部26の上面側および下面側に一対ずつ設けられている。
係止受け部27は、その両側にスリットが形成されることでゴム栓収容部25から後方に片持ち状をなして延出する形態をなす係止片28と、その外面に突設された係止受け凸部29とを有している(図2参照)。係止受け凸部29の前側の面は、前後方向に対して切り立った面とされ、後側の面は、前方に向かって次第に突出寸法が増す傾斜をなす面とされている。ホルダ収容部26の上面側に設けられた係止受け凸部29と、下面側に設けられた係止受け凸部29とは、前後方向の位置が揃えられている。
一括ゴム栓30は、横長の略長方形をなす厚板状に形成されている(図1および図4参照)。一括ゴム栓30の外周面には、ゴム栓収容部25の内周面に密着して両面間を液密状に保つための外側リップ部31が前後方向に3条並んで周設されている。
また、一括ゴム栓30には、端子金具10及び電線Wを挿通可能なシール孔32が前後方向に貫通して設けられている。シール孔32は、キャビティ21に対応して高さ方向及び幅方向に整列して配設され、一括ゴム栓30がゴム栓収容部25に収容されたときに各キャビティ21に連通するものとされている(図1参照)。各シール孔32は円形断面をなし、その内周面には、電線Wの外周面に密着して両面間を液密状に保つための内側リップ部33が、前後方向に2条並んで周設されている(図2参照)。
一括ゴム栓30には、後述するリアホルダ40に設けられた突柱部44が貫通可能な貫通孔34が一対設けられている(図4および図5参照)。一対の貫通孔34は、3段に分けて設けられたシール孔32のうち最下段に配される複数のシール孔32列とその上の段に配される複数のシール孔32列との間の高さ位置に形成されている。
一括ゴム栓30には、後述するリアホルダ40の押圧ピン45が挿入される挿入凹部35が設けられている。挿入凹部35については、後ほど詳しく説明する。
リアホルダ40は、全体として一括ゴム栓30とほぼ同形の略長方形をなす厚板状とされている(図1および図5参照)。リアホルダ40には、端子金具10及び電線Wを挿通可能な挿通孔41が、前後方向に貫通して設けられている。挿通孔41は、キャビティ21およびシール孔32と対応して高さ方向及び幅方向に整列して配設されており、ハウジング20に装着したときにキャビティ21およびシール孔32と連通する配置となっている。各挿通孔41は、端子金具10の本体部11を挿通可能な略方形に形成されている(図5参照)。
リアホルダ40には、ハウジング20の係止受け部27に係止可能な係止部42が設けられている。リアホルダ40は、ハウジング20に対して、押圧ピン45が押圧孔37から退避する仮係止位置(図1参照)と、押圧ピン45が押圧孔37に挿入される本係止位置(図2参照)とに装着可能とされ、それぞれの位置において係止部42が係止受け部27に係止するものとされている。
係止部42は、リアホルダ40の上面側および下面側に一対ずつ設けられている(図5参照)。係止部42は、ハウジング20の係止受け部27が前方から挿通可能な略門型をなしてリアホルダ40の上面および下面に立設されている。
係止部42の内側には、係止受け凸部29に対して係止可能な係止凸部43が突設されている(図1参照)。係止凸部43は、係止部42のうちリアホルダ40の上面側に設けられたもの(以下、第1係止部42Fと称する)においては上壁面に、下面側に設けられたもの(以下、第2係止部42Sと称する)においては下壁面に突設されている。
第1係止部42Fに設けられた係止凸部43(以下、第1係止凸部43Fと称する)は、第1係止部42Fの前後方向の中間部に位置している。また、第2係止部42Sに設けられた係止凸部43(以下、第2係止凸部43Sと称する)は、第2係止凸部43Sの前端に位置している。第1係止凸部43Fと第2係止凸部43Sとは前後方向にずれて配され、第2係止凸部43Sが第1係止凸部43Fよりも前側に位置している。
第1係止凸部43Fは断面方形状をなし、その前後両面が前後方向に対して垂直をなす方向に切り立った面とされている。第2係止凸部43Sは、後面が前後方向に対して垂直をなす方向に切り立った面とされ、前面は後方に向かって次第に突出寸法が増す傾斜をなしている。
リアホルダ40の前面には、一対の突柱部44が突設されている(図5および図6参照)。各突柱部44は円柱形状をなしている。一対の突柱部44は、リアホルダ40のうち3段にわけて設けられた挿通孔41列のうち最下段に配された複数の挿通孔41列と、その上の段に配された複数の挿通孔41列との間の高さ位置に設けられている。また、リアホルダ40の前面には、一括ゴム栓30の挿入凹部35に挿入される押圧ピン45が設けられている。押圧ピン45については、後ほど詳しく説明する。
リアホルダ40のうち突柱部44と同等の高さに位置する部分には、肉抜き部46が形成されている。肉抜き部46は、図5に示すように、一対の突柱部44の間とその両側とに設けられている。肉抜き部46は、概ね横長の長方形状をなしている。
さて、リアホルダ40の前面には、複数の押圧ピン45が突設され、一括ゴム栓30の後面には、押圧ピン45が挿入される挿入凹部35が複数形成されている。
各押圧ピン45は、それぞれ長方形断面を有する柱状をなし、その先端周縁部は面取りされている(図6参照)。押圧ピン45の突出寸法は、突柱部44の突出寸法よりも小さくされている。なお、すべての押圧ピン45において突出寸法は同等とされている。
押圧ピン45は、図5に示すように、各挿通孔41を囲むようにしてその周縁部に設けられている。詳しくは、押圧ピン45は、最上段に配された挿通孔41とその下の段に配された挿通孔41との間、上から2段目に配された挿通孔41とその下側に配された肉抜き部46との間、肉抜き部46と最下段に配された挿通孔41との間、最下段に配された挿通孔41の下側、および左右方向に隣り合う挿通孔41の間にそれぞれ設けられている。
これにより、上から2段目に配された挿通孔41および最下段に配された挿通孔41のうち両端部に位置する挿通孔41を除くすべての挿通孔41が、押圧ピン45によって四方を囲まれた状態になる。また、上から2段目に配された挿通孔41および最下段に配された挿通孔41のうち両端部に位置する挿通孔41、および最上段に配された挿通孔41のうち両端部に位置する挿通孔41を除くすべての挿通孔41は、それぞれ3方を押圧ピン45で囲まれた形態となる。そして、最上段に配された挿通孔41のうち両端部に位置する挿通孔41は、2方に押圧ピン45が立ち上げられた形態とされている。すなわち、最上段および幅方向の両端に配された挿通孔41を除くすべての挿通孔41の全周にわたり押圧ピン45がほぼ等間隔で配置されている。
押圧ピン45は、挿通孔41または肉抜き部46に対して隙間なく隣接して配置され、それぞれ挿通孔41の周面または肉抜き部46の壁面に沿って立ち上げられている。
押圧ピン45のうち上下方向に隣り合う挿通孔41の間に位置するもの(以下、第1押圧ピン45Fと称する)は、左右方向に隣り合う挿通孔41の間に位置するもの(以下、第2押圧ピン45Sと称する)よりも、断面における短手方向の寸法が若干大きくされている。また、押圧ピン45の断面における長手方向の寸法は、それぞれ隣接する挿通孔41の周縁のうち角部の丸み部分を除いた直線部分の長さ寸法と同等の寸法とされている。そして、第1押圧ピン45Fの断面における長手方向の中心の位置は、左右方向において、挿通孔41の軸心の位置と揃えられ、第2押圧ピン45Sの長手方向の中心の位置は、上下方向において、挿通孔41の軸心の位置と揃えられている。
一方、一括ゴム栓30の後面に形成された挿入凹部35は、図4に示すように、リアホルダ40の押圧ピン45と対応して、各シール孔32の周縁部に設けられている。
各挿入凹部35は、長方形断面を有して後方に開口する有底の凹部とされている。各挿入凹部35のうち前側(奥側)の部分は、押圧ピン45が挿入されることでシール孔32の周縁部が電線Wに密着する向きに押圧される押圧孔37とされ、後側(手前側)の部分は、押圧孔37よりも大きな幅寸法(開口寸法)を有する拡開孔38とされている(図1参照)。押圧孔37および拡開孔38は、軸方向(前後方向)に連通して設けられている。押圧孔37は、一括ゴム栓30の前後方向(厚さ方向)における中心部に形成され、シール孔32の内側リップ部33と前後方向の位置が揃えられている。押圧孔37および拡開孔38は、図4に示すように、その断面における長手方向の幅寸法(開口寸法)が同等とされ、短手方向の幅寸法が異なる(押圧孔37の方が小さい)ものとされている。なお、各挿入凹部35の断面における長手方向の寸法は、シール孔32の径寸法と同等もしくは若干大きいものとされている。
挿入凹部35は、概ねシール孔32の周方向に等間隔をあけて設けられている。詳しくは、挿入凹部35は、最上段に配されたシール孔32とその下の段に配されたシール孔32との間、上から2段目に配されたシール孔32とその下側に配されたシール孔32の形成されない部分(貫通孔34と同等の高さに位置する部分であって、以下、閉塞部36と称する)との間、閉塞部36と最下段に配されたシール孔32との間、最下段に配されたシール孔32の下側、および左右方向に隣り合うシール孔32の間にそれぞれ設けられている。
これにより、上から2段目に配されたシール孔32および最下段に配されたシール孔32のうち両端部に位置するシール孔32を除くすべてのシール孔32が、挿入凹部35によって四方を囲まれた状態になる。また、上から2段目に配されたシール孔32および最下段に配されたシール孔32のうち両端部に位置するシール孔32と、最上段に配されたシール孔32のうち両端部に位置するシール孔32を除くすべてのシール孔32とは、それぞれ3方を挿入凹部35で囲まれた形態となる。そして、最上段に配されたシール孔32のうち両端部に位置するシール孔32は、2方にシール孔32が形成された形態とされている。すなわち、最上段および幅方向の両端に配されたシール孔32を除くすべてのシール孔32の全周にわたり、挿入凹部35がほぼ等間隔で配置されている。
押圧孔37のうち上下方向に隣り合うシール孔32の間に位置するもの(以下、第1押圧孔37Fと称する)の断面における短手方向(上下方向)の幅寸法(開口寸法)は、第1押圧ピン45Fの断面における短手方向の幅寸法よりも小さく設定されている。
また、押圧孔37のうち左右方向に隣り合うシール孔32の間に位置するもの(以下、第2押圧孔37Sと称する)の断面における短手方向(左右方向)の幅寸法(開口寸法)は、第2押圧ピン45Sの断面における短手方向の幅寸法よりも小さく設定されている。
そして、第1押圧孔37Fの断面における長手方向の中心の位置は、左右方向において、シール孔32の中心軸の位置と揃えられ、第2押圧孔37Sの断面における長手方向の中心の位置は、上下方向において、シール孔32の中心軸の位置と揃えられている。
各挿入凹部35の内周面には、押圧孔37と拡開孔38との境に段差が形成されており、この段差は、図1に示すように、リアホルダ40が仮係止位置に保持された状態における押圧ピン45の先端に当接可能な当接部39とされている。当接部39は、前後方向に対して傾斜しており、拡開孔38から押圧孔37にかけて少しずつ幅寸法(開口寸法)が小さくなるものとされている。
当接部39は、図4に示すように、各挿入凹部35のうちシール孔32に沿って配される側の縁部の全長に形成されている。すなわち、挿入凹部35のうち隣り合う一対のシール孔32の間に位置するものは、その両縁部に当接部39が形成され、シール孔32と閉塞部36との間に位置するもの、および最下段のシール孔32の下側に位置するものは、シール孔32側の縁部のみに当接部39が形成されている。
次に、上記した防水コネクタCにおける端子金具10の挿入作業の一例を説明する。
まず、ハウジング20のゴム栓収容部25に一括ゴム栓30を装着し、次いでハウジング20のホルダ収容部26に対してリアホルダ40を仮係止位置に装着する(図1参照)。すると、第1係止凸部43Fが上側の係止部42の後側に、第2係止凸部43Sが下側の係止部42の前側に、それぞれほぼ隙間なく対向した状態で配置される。そして、第1係止凸部43Fと係止部42とによってリアホルダ40の前方への移動が制限され、第2係止凸部43Sと係止部42とによってリアホルダ40の後方への移動が制限される。すなわちリアホルダ40は前後方向の移動が制限され、ハウジング20に対して仮係止位置に保持される。
リアホルダ40が仮係止位置に装着された状態では、リアホルダ40の押圧ピン45の先端部が拡開孔38の略全体に挿入される。各押圧ピン45は、各拡開孔38に若干の余裕をもって挿入され、シール孔32の周縁部を押圧しないものとされている。そして、押圧ピン45の先端部が、当接部39の後側近傍に配された状態になる。
そして、ハウジング20の各キャビティ21内に、電線Wに接続した端子金具10を挿入する作業を行う。端子金具10がリアホルダ40の挿通孔41を通過した後、一括ゴム栓30のシール孔32内に挿通されるときに、シール孔32を弾性的に拡径させつつ前方のキャビティ21に挿入される。このとき、挿入凹部35の押圧孔37には押圧ピン45が進入していないので、端子金具10の挿通過程でシール孔32の周縁部が押圧孔37側に逃がされる。従って、端子金具10の挿入抵抗が低くなり、比較的容易に端子金具10を挿入することができる。また、挿入凹部35の拡開孔38には押圧ピン45が挿入されているので、シール孔32の周縁部が端子金具10に押圧されても、挿入凹部35(押圧孔37)の位置が押圧ピン45からずれる事態を防ぐことができる。そして、端子金具10がキャビティ21に正規深さまで挿入された状態では、電線Wがシール孔32に挿通され、内側リップ部33が電線Wの外周面に密着する。
こうして全ての端子金具10を挿入した後、リアホルダ40を前方へ押し込んで、仮係止位置から本係止位置へ移動させる(図2参照)。すると、リアホルダ40の第1係止凸部43Fがハウジング20の係止部42を乗り越えて前方に至り、第1係止凸部43Fが係止部42に対して前方から係止した状態になり、リアホルダ40の後方への移動が制限される。また、リアホルダ40は、一括ゴム栓30の後面に全面的に当接した状態になり、前方への移動が制限される。こうして、リアホルダ40は、前後方向の移動が制限され、本係止位置に装着された状態で保持される。
また、この過程では、各押圧ピン45が、拡開孔38の前方に連通して設けられた押圧孔37にスムーズに押し込まれ、押圧孔37を押し広げつつ圧入される。それに伴ってシール孔32の周縁部が径方向内方へ押圧されて電線Wに強く密着する。なお、押圧ピン45は、押圧孔37の前端(奥端)に至り、挿入凹部35の全体にわたりほぼ隙間のない状態で収まる。
次に、上記した防水コネクタCにおける端子金具10の抜き取り作業の一例を説明する。
まず、本係止位置に装着されているリアホルダ40を仮係止位置に移動する。第1係止部42Fの前端に指を引っ掛けて上側に持ち上げるようにしつつ後方に引くと、第1係止凸部43Fが係止受け部27を後方に乗り越え、同時に、第2係止凸部43Sがハウジング20の係止受け凸部29に対して前側から係止した状態になる(図1参照)。こうして、リアホルダ40が仮係止位置に保持された状態になる。
そして、電線Wを後方に引っ張って端子金具10を抜き取る。このとき、挿入凹部35の押圧孔37には押圧ピン45が進入していないので、端子金具10の抜き取り過程でシール孔32の周縁部が押圧孔37側に逃がされる。従って、電線Wおよび端子金具10の抜き取り抵抗が低くなり、比較的容易に端子金具10を抜き取ることができる。また、この際、抜き取られる電線Wおよび端子金具10によって、シール孔32の周縁部に後ろ向きの力が作用し、一括ゴム栓30が後方へ変位しようとする。しかしながら、各挿入凹部35の当接部39が、拡開孔38に挿入されている押圧ピン45の先端に当接するから、一括ゴム栓30の後方への位置ずれが防止される。
次に、上記のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
本実施例における防水コネクタCは、電線Wの端末部に固着された端子金具10が複数収容されるハウジング20と、電線Wに密着可能なシール孔32を複数有してハウジング20のうち端子金具10の後側に装着される一括ゴム栓30と、ハウジング20のうち一括ゴム栓30の後側に装着されるリアホルダ40と、を備えている。そして、一括ゴム栓30には、リアホルダ40に設けられた押圧ピン45が挿入される押圧孔37が設けられ、押圧孔37に押圧ピン45が挿入されることでシール孔32の周縁部が電線Wに密着する向きに押圧されるものとされている。リアホルダ40は、ハウジング20に対して、押圧ピン45が押圧孔37から退避する仮係止位置と、押圧ピン45が押圧孔37に挿入される本係止位置とに装着可能とされ、一括ゴム栓30のうちリアホルダ40が仮係止位置に保持された状態における押圧ピン45の先端の前側近傍には、押圧ピン45の先端に当接可能な当接部39が設けられている。
この構成によれば、リアホルダ40を仮係止位置に装着して端子金具10の抜き取り作業を行う際に、一括ゴム栓30が後ろ向きの力を受けて後方に位置ずれしようとすると当接部39が押圧ピン45の先端に当接するから、端子金具10の抜き取り作業時に、一括ゴム栓30が後方に大きく位置ずれすることを防ぐことができる。
また、一括ゴム栓30のうち押圧孔37の後側には、押圧孔37よりも幅寸法の大きな拡開孔38が押圧孔37の軸方向に連通して設けられ、押圧孔37と拡開孔38との境に形成された段差が当接部39を構成するものとされている。そして、リアホルダ40が仮係止位置に装着された状態では、押圧ピン45の先端が拡開孔38に挿入されて当接部(段差)39の後側近傍に配置される。
この構成によれば、リアホルダ40を仮係止位置に装着して端子金具10の収容作業を行う際に、端子金具10によって一括ゴム栓30が押圧されても、押圧孔37が押圧ピン45から位置ずれしないので、リアホルダ40を仮係止位置から本係止位置に移動する際に、押圧ピン45を押圧孔37に円滑に挿入することができる。
また、押圧孔37がシール孔32の周方向にほぼ等間隔をあけて複数配置され、押圧ピン45がそれに対応して設けられている。この構成によれば、複数の押圧ピン45によってシール孔32の周縁部が偏りなく押圧されて電線Wに密着するので、防水性をより高めることができる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、本発明を、ハウジング20内に端子金具10のバレル部12のみが収容される防水コネクタCに適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明は、例えば、ハウジング内に端子金具の全体が収容される防水コネクタにも適用することができる。
(2)上記実施例では、ハウジング20のキャビティ21、一括ゴム栓30のシール孔32およびリアホルダ40の挿通孔41は、上下方向に3段にわけて設けられているが、これらの配置位置および配置数は、任意に設定することができる。
(3)上記実施例では、押圧孔37の後側に拡開孔38が設けられ、押圧孔37と拡開孔38との境に形成された段差が当接部39を構成するものとされているが、これに限らず、例えば、押圧孔の後側に拡開孔を設けない構成とし、かつ、押圧孔の周縁部に当接部を形成し、リアホルダが仮係止位置に装着されているときには、押圧ピンの先端部が押圧孔の周縁部に形成された当接部に当接するものとしてもよい。
(4)上記実施例では、押圧孔37がシール孔32の周方向にほぼ等間隔をあけて複数配置され、押圧ピン45がそれに対応して設けられているが、これに限らず、押圧孔および押圧ピンの配置数および配置位置は任意に設定することができる。
C…防水コネクタ
W…電線
10…端子金具
20…ハウジング
30…一括ゴム栓
32…シール孔
37…押圧孔
38…拡開孔
39…当接部
40…リアホルダ
45…押圧ピン

Claims (3)

  1. 電線の端末部に固着された端子金具が複数収容されるハウジングと、
    前記電線に密着可能なシール孔を複数有して前記ハウジングのうち前記端子金具の後側に装着される一括ゴム栓と、
    前記ハウジングのうち前記一括ゴム栓の後側に装着されるリアホルダと、を備え、
    前記一括ゴム栓には、前記リアホルダに設けられた押圧ピンが挿入される押圧孔が設けられ、
    前記押圧孔に前記押圧ピンが挿入されることで前記シール孔の周縁部が前記電線に密着する向きに押圧されるものとされ、
    前記リアホルダは、前記ハウジングに対して、前記押圧ピンが前記押圧孔から退避する仮係止位置と、前記押圧ピンが前記押圧孔に挿入される本係止位置とに装着可能とされ、
    前記一括ゴム栓には、前記リアホルダが前記仮係止位置に保持された状態における前記押圧ピンの先端の前側近傍に配されて、前記押圧ピンの先端に当接可能な当接部が設けられている防水コネクタ。
  2. 前記一括ゴム栓のうち前記押圧孔の後側に、前記押圧孔よりも幅寸法の大きな拡開孔が前記押圧孔の形成方向に連通して設けられ、
    前記押圧孔と前記拡開孔との境に形成された段差が前記当接部を構成するものとされ、
    前記リアホルダが前記仮係止位置に装着された状態では、前記押圧ピンの先端が前記拡開孔に挿入されて前記段差の後側近傍に配置される請求項1に記載の防水コネクタ。
  3. 前記押圧孔が前記シール孔の周方向にほぼ等間隔をあけて複数配置され、前記押圧ピンがそれに対応して設けられている請求項1または請求項2に記載の防水コネクタ。
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