JP6116109B1 - 真空プローバ用ウェハチャック、及び真空プローバ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換金属ユニットが発生した熱流を効率良くウェハまで伝達させる。【解決手段】熱交換金属ユニット30と、絶縁層20と、ウェハ50を固定するチャックトップ10とがこの順に積層されるウェハチャック100であって、熱交換金属ユニット30と絶縁層20との間、及び絶縁層20とチャックトップ10との間との何れか一方又は双方に介挿された板状金属弾性部材40a,40bを備える。また、ウェハ50をリテーナ15でチャックトップ10に押さえ付け、チャックトップ10とウェハ50との間に窒素ガスを通流させる。【選択図】図3

Description

本発明は、真空プローバ用ウェハチャック、及び真空プローバ装置に関する。
近年、半導体素子の高性能化により、多くの産業機器、家電製品で電子制御が行われている。特に、携帯端末機器や、車載機器に搭載される半導体素子は、低温から高温まで、広範囲の温度域における安定動作が要求されており、半導体素子メーカは、ウェハレベルの温度特性試験を実施している。
この温度特性試験は、4K(−269℃) 〜 +500℃の範囲で冷却・加熱されたステージに固定されたウェハに対して温度ストレスや、電気的ストレスを印加し、半導体素子の動作可能温度や特性の温度依存性について計測を行うものである。
ウェハの温度特性試験に使用される加熱冷却ステージ(以下、「ウェハチャック」という。)は、ヒータや冷却器を温度制御するための温度センサの温度と、ウェハ温度とを略等しくする必要がある。例えば、特許文献1は、ウェハチャック上に載置した高熱伝導性シート(カーボンシート)と、該高熱伝導性シート上に載置したウェハとを真空チャックで固定する技術を開示している。特許文献1の技術は、ウェハチャックとウェハとの温度差を低減させたものである。
特開2007−288101号公報
ところで、ウェハチャックは、ヒータが発生する電流ノイズをウェハに影響を与えないように構成する必要がある。このために、ウェハチャックは、加熱冷却を行う熱交換ユニットと、ウェハを載置する金属製のチャックトップとの間にセラミックの絶縁層を挿入し、熱交換ユニットとチャックトップとの間に電気的な絶縁を施すことがある。また、ヒータや冷却器を温度制御するための温度センサも電流ノイズを発生することがある。このため、温度センサは、チャックトップに内蔵することなく、熱交換ユニットに内蔵させてしまうことがある。
ところで、ウェハが大口径になればなるほど、絶縁層やチャックトップは、表面の反りや非平坦性(面精度)の問題が顕著になる。この反りや非平坦性は、熱交換ユニットと絶縁像との間や、該絶縁層とチャックトップとの間に空隙を発生させる。この空隙は、熱交換ユニットからチャックトップまでの熱伝導にムラを生じさせ、チャックトップへの熱流を低減させる。この結果、ウェハチャックは、熱交換ユニットとチャックトップやウェハとの温度差を増大させてしまい、チャックトップやウェハの温度制御を難しくしてしまう。
特許文献1の技術は、ウェハチャックの最上段であるチャックトップとウェハとの間の熱伝導性を高める技術である。つまり、特許文献1の技術は、チャックトップと熱交換ユニットとの間に絶縁層が挿入されたウェハチャックのことは考慮されていない。このため、特許文献1の技術は、チャックトップの熱分布のムラを解消することができず、熱交換ユニットが発生した熱流を効率良くウェハまで伝達することができない。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、熱交換金属ユニットで発生した熱流を効率良くウェハまで伝達させることができる真空プローバ用ウェハチャック、及び真空プローバ装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の一の手段は、熱交換金属ユニットと、絶縁層と、チャックトップとがこの順に積層された真空プローバ用ウェハチャックであって、前記チャックトップは、ウェハを保持するリテーナを取り付ける取付部と、前記ウェハと前記チャックトップとの間にガス(例えば、窒素ガス)を通流させる開口部とを備え、前記熱交換金属ユニットと前記絶縁層との間、及び前記絶縁層と前記チャックトップとの間の何れか一方又は双方に介挿された板状金属弾性部材をさらに備えることを特徴とする。
チャックトップは、ウェハの径が大きくなればなるほど、反りや面精度の問題が大きくなる。ウェハとチャックトップとの間に通流させるガスは、ウェハとチャックトップとの境界にできる空隙を埋め、チャックトップからウェハまでの熱伝導のムラを解消する。このため、熱流が熱交換金属ユニットからチャックトップを介してウェハまで効率良く伝達する。
また、本発明の他の手段は、熱交換金属ユニットと、電気的絶縁層と、ウェハを固定するチャックトップとをこの順に積層された真空プローバ用ウェハチャックであって、前記熱交換金属ユニットと前記電気的絶縁層との間、及び前記電気的絶縁層とチャックトップとの間との何れか一方又は双方に介挿された板状金属弾性部材を備え、前記電気的絶縁層は、アルミナ、サファイヤ、及び窒化ホウ素セラミックの何れか一つであり、前記熱交換金属ユニットは、温度センサを内蔵していることを特徴とする。
板状金属弾性部材(例えば、銅メッシュ)は、熱伝導率が高い。熱交換金属ユニットと、絶縁層と、チャックトップとは、ウェハの径が大きくなればなるほど、反りや面精度の問題が大きくなる。板状金属弾性部材は、熱交換金属ユニットと絶縁層との境界、及び絶縁層とチャックトップとの境界にできる空隙を埋め、熱交換金属ユニットからチャックトップまでの熱伝導のムラを解消する。このため、熱流が熱交換金属ユニットからチャックトップを介してウェハまで効率良く伝達する。
本発明によれば、熱交換金属ユニットが発生した熱流を効率良くウェハまで伝達させることができる。
本発明の第1実施形態である真空プローバ装置の構成図、及びプロービング状態を示す図である。 本発明の第1実施形態であるウェハチャックの平面図である。 本発明の第1実施形態であるウェハチャックの断面図、及び正面図である。 リテーナの平面図、正面図、及び側面図である。 平織、綾織の銅メッシュの例を示す平面図、及び断面図である。 平畳織、綾畳織の銅メッシュの例を示す平面図、及び断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本実施形態を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
図1(a)は、本発明の第1実施形態である真空プローバ装置の構成図であり、図1(b)は、プロービング状態を示す図である。
真空プローバ装置200は、気密又は真空状態で封止されたパッケージ構造を必要とするデバイスをウェハ状態で測定する装置である。このようなデバイスは、MEMSタイミングデバイス、RF MEMSタイミングデバイススイッチ、角速度センサや、非冷却赤外線センサがある。これらのデバイスは、動作時の空気抵抗を低減し、機械的Q値を向上させたり、気体による熱伝導誤差を排除する断熱特性を向上させたり、するため、真空封止が必要である。真空プローバ装置200は、ウェハチャック100と、XYZθステージ110と、真空チャンバ120と、電子計測器150と、プローブカード160とを備えている。なお、プローブカード160は、マニピュレータ式であっても構わない。
ウェハチャック100は、その上面に測定対象であるウェハ50を載置・固定するものである。ウェハチャック100は、上面に固定されたウェハ50を加熱冷却するものであり、ヒータ32と温度センサ33(図3(b))とを内蔵している。XYZθステージ110は、ウェハチャック100をXYZθ方向に移動させるものであり、ウェハチャック100の移動に伴い、ウェハ50を移動させる。
また、真空チャンバ120は、ウェハチャック100と、XYZθステージ110と、プローブカード160とを収納する。真空チャンバ120は、真空中で計測を行うためのものであり、例えば、半導体素子のインピーダンス特性を真空環境で計測することができる。真空ポンプ130は、真空チャンバ120の内部を真空にするために、空気を排出する装置である。
電子計測器150は、例えば、半導体パラメータアナライザや、インピーダンスアナライザであり、半導体素子の電流-電圧特性や、電圧-容量特性、インピーダンス特性を評価することができる。プローブカード160は、プローブ161をウェハ50の特定部に接触させて、電圧、電流を印加すると共に、該特定部の電圧、電流、位相などを測定するものである。プローブカード160と電子計測器150とは、テストケーブル165、及びハーメチック電流導入端子(図示せず)を介して接続される。なお、プローブカード160やマニピュレータ(図示せず)は、複数のプローブ161を備えている。
図1(b)において、プローブ161は、ウェハ50に形成された半導体素子(例えば、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ)に接触させられ、該半導体素子の電位や電流を測定するためのものである。
ウェハ50は、複数の半導体素子が形成されている。図1(b)は、何れか一つの半導体素子(MOSトランジスタ)の特性を測定している様子を示している。MOSトランジスタは、ドレイン(Drain)、ゲート(Gate)、ソース(Source)がサブストレート(ウェハ50)に形成されており、各部の電位、及び電流が測定される。
ところで、本実施形態のウェハチャック100と比較する比較例としてのウェハチャック101は、ヒータ32を備えている。このため、比較例としてのウェハチャック101は、ヒータ32が発生する電流ノイズがプローブ161に流れ込み、プローブ161の測定電位に影響を与えてしまうことがある。
図2は、ウェハチャックの平面図であり、図3(a)は、ウェハチャックのA−A断面図であり、図3(b)は、ウェハチャックの正面図である。
そこで、本実施形態のウェハチャック100は、金属製の熱交換ユニット30と、絶縁層としてのインシュレータ20と、金属で形成されたチャックトップ10との三層構造を基本構成としている。つまり、インシュレータ20は、ヒータ32が発生する電流ノイズをウェハ50に流れ込ませないようにしている。ここで、インシュレータ20は、アルミナ等のセラミックで形成されている。
さらに、本実施形態のウェハチャック100は、チャックトップ10とインシュレータ20との間に金網としての銅メッシュ40aが介挿され、インシュレータ20と熱交換ユニット30との間に銅メッシュ40bが介挿されている点が特徴構成としている。
この銅メッシュ40a,40bは、チャックトップ10とインシュレータ20との間、及び該インシュレータ20と熱交換ユニット30との間の接触熱抵抗を低減させ、熱交換ユニット30と、チャックトップ10との温度差を小さくする目的で介挿されている。また、銅メッシュ40a,40bは、銅線(銅の熱伝導率:398[W/mK])が板状に編まれているので、厚さ方向、及び面内の熱伝導率がアルミナ(熱伝導率:32[W/mK])よりも高い。
図5,6は、銅メッシュの例を示す平面図、及び断面図である。特に、図5(a)(b)は、平織を示し、図5(c)(d)は、綾織を示し、図6(a)(b)は、平畳織を示し、図6(c)(d)は、綾畳織を示している。なお、各図は、最密構造で記載されており、縦線、及び横線が屈曲しているが、縦線、及び横線の間隔を拡げれば屈曲が少なくなる。
平織は、縦線と横線とが一定の間隔を保ち、1本ずつ交互に交わった最も基本的な織り方である。一方、綾織は、縦線と横線が一定の間隔を保ち、互いに2本以上ずつ乗り越えて交わった織り方である。綾織は、線が2本に跨がるため、線の曲折角度が大きくなる。平畳織は、横線が相接するように並んだ織り方である。平畳織は、高い強度が得られ、補強用として適する。綾畳織は、横線が相接するように並び、かつ互いに2本以上ずつ乗り越えて交わった織り方である。綾畳織は、他の織り方と比べ、最も微細なろ過粒度を得ることが可能であり、また表面の平滑さを有している。
本実施形態の銅メッシュ40a,40bは、チャックトップ10、インシュレータ20や、熱交換ユニット30と接触する接触領域41,42の数を増加させるため、平織(図5(a)(b))を採用しているが、綾織、平畳織、綾畳織であっても構わない。
図5(b)において、銅メッシュ40(40a,40b)は、縦線、及び横線の線径の3倍の厚さt3を有しているように描かれている。しかしながら、接触領域41の厚さt2や、接触領域42の厚さt1は、線径の2倍になっている。つまり、銅メッシュ40a,40bは、接触領域41で間隔(t3−t2)の空間ができ、接触領域42で間隔(t3−t1)の空間ができている。言い換えれば、銅メッシュ40a,40bは、線材の弾性により、接触領域41,42の位置が厚さ方向に間隔(t3−t2)又は間隔(t3−t1)だけ変位可能な弾性部材としての性質を有している。この弾性部材としての性質は、隣接する縦線や横線との間隔を若干広げれば、顕著である。
ここで、図2,3の説明に戻る。ウェハチャック100は、断面視円形状のチャックトップ10を備え、冷却用エアINポート36,冷却用エアOUTポート35、ガス導入ポート37を設けている。チャックトップ10は、複数の窒素出射口11と、複数のリテーナ用タップ孔12とが放射状に配置されている。窒素出射口11は、窒素ガス(N)を出射する開口部である。窒素ガスは、チャックトップ10とウェハ50との間を通流し(図3(a)参照)、チャックトップ10とウェハ50との間にできた空隙内に滞留する。完全に真空な空隙は、熱流が伝達しないが、窒素ガスが滞留した空隙は、熱流が伝達する。このため、窒素ガスは、その通流により、チャックトップ10とウェハ50との間の温度差を低減する作用を有する。また、出射された窒素ガスは、真空ポンプ130(図1)が回収する。
なお、複数の窒素出射口11は、不活性ガス(広義)として、安価な窒素ガス(N)を出射するが、アルゴン(Ar)やヘリウム(He)等の希ガス(狭義の不活性ガス)を出射しても構わない。また、ウェハチャック100は、窒素ガスを導入するため、ガス導入ポート37(図2)を備えている。リテーナ用タップ孔12は、取付部としてのリテーナ15をセラミックボルト60a,60bで固定するタップ孔であり、ウェハ50をリテーナ15で保持するために設けている。
図4は、リテーナの平面図、正面図、及び側面図である。
リテーナ15は、長さL、幅W、厚みtの平面視で略長方形状の板状の樹脂、金属やセラミック等の弾性部材である。リテーナ15は、長手方向の一端側に長孔15aが形成されており、他端側の一面側に切り欠き部15bが形成されている。
リテーナ15は、長孔15aにM3皿ネジが挿入されて、チャックトップ10と固定されるものである。切り欠き部15bは、長さL1、深さt1に切り欠けられている。切り欠き部15bとチャックトップ10の上面との間は、ウェハ50の外周部が挿入される空間である。つまり、リテーナ15は、水平面内を放射方向に移動可能にチャックトップ10を固定して、ウェハ50を切り欠き部15bで保持するものである。ここで、図3では、窒素の通流を強調するために、ウェハ50、及びリテーナ15は、チャックトップ10の上面から離間して描かれている。なお、リテーナ15は、樹脂等の弾性部材であるので、切り欠き部15bの深さt1をウェハ50の厚みよりも浅くしておけば、ウェハ50をチャックトップ10にクランプすることができる。
インシュレータ20は、電気的に絶縁する絶縁物であり、アルミナ等のセラミックで形成されている。また、インシュレータ20は、中心部に窒素通流孔21が開孔している。窒素通流孔21は、チャックトップ10の複数の窒素出射口11と連通している。窒素通流孔21は、チャックトップ10との境界部と、熱交換ユニット30との境界部とで径が異なっている。チャックトップ10とインシュレータ20との境界であって、窒素通流孔21の外周には、Oリング65が配設されている。また、インシュレータ20と熱交換ユニット30との境界であって、窒素通流孔21の外周には、Oリング66が配設されている。Oリング65,66は、窒素通流孔21から銅メッシュ40a,40bへの窒素ガスの漏洩を防いでいる。
インシュレータ20は、複数のボルト孔20aと、複数のボルト孔20bとが開孔している。ボルト孔20aは、セラミックボルト60aで熱交換ユニット30と固定する孔である。ボルト孔20bは、セラミックボルト60bでチャックトップ10と固定する孔である。熱交換ユニット30は、ボルト孔20bに対応するように、複数のボルト用タップ孔30aが開口しており、チャックトップ10は、ボルト孔20aに対応するように、リテーナ用タップ孔12がボルト用タップ孔を兼用している。
熱交換ユニット30は、金属製であり、加熱部38と冷却部39とから構成されている。加熱部38は、ヒータ32と温度センサ33とを内蔵する(図3(b)参照)。冷却部32は、ヒータ32で加熱された筐体を空冷するものであり、冷却エアポート35,36を設けている。
熱交換ユニット30は、中心部の温度センサ33を避けるように、窒素ガスが通流する窒素通流孔31,31,・・・を複数設けている。複数の窒素通流孔31,31,・・・は、インシュレータ20の窒素通流孔21の大径側に連通している。熱交換ユニット30は、複数のボルト用タップ孔30aが開孔しており、セラミックボルト60aでインシュレータ20と固定される。
また、温度センサ33は、熱交換ユニット30よりもチャックトップ10に内蔵した方が、チャックトップ10の温度を目標温度に保つことができる。しかしながら、温度センサ33も電流ノイズのノイズ源になり得るので、本実施形態のウェハチャック100は、温度センサ33を加熱部31の中心部のインシュレータ20側に内蔵している。
以上説明した通り、本実施形態のウェハチャック100は、チャックトップ10とインシュレータ20との間に銅メッシュ40aを介挿させ、インシュレータ20と熱交換ユニット30との間に銅メッシュ40bを介挿させている。そして、この銅メッシュ40a,40bにより、ウェハチャック100は、接触熱抵抗を減少させ、熱交換ユニット30とチャックトップ10との間の温度差を低減させている。
ところで、ウェハ50の径が大きくなればなるほど、チャックトップ10とインシュレータ20と熱交換ユニット30とは、表面の反りや非平坦性の問題が顕著になる。このため、比較例のウェハチャック101は、チャックトップ10とインシュレータ20との接合面、及びインシュレータ20と熱交換ユニット30との接合面は、空隙が発生し易くなる。この空隙内が真空であると、熱伝導しないので、比較例のウェハチャック101は、空隙が存在する部分と空隙が無い部分とで熱伝導にムラが生じる問題点がある。この熱伝導のムラのため、比較例のウェハチャック101は、熱交換ユニット30からチャックトップ10まで、効率的に熱流が伝達されず、チャックトップ10の温度が上昇または降下しにくくなる。
このため、比較例のウェハチャック101は、熱交換ユニット30の上面温度と、チャックトップ10の温度とが異なるので、熱交換ユニット30の温度を制御する温度センサ33をチャックトップ10に内蔵させて、チャックトップ10の温度を基準に温度制御する必要があった。
この点、本実施形態のウェハチャック100は、チャックトップ10とインシュレータ20との接合面、及びインシュレータ20と熱交換ユニット30との接合面に銅メッシュ40a,40bが介挿されている。このため、ウェハチャック100は、比較例のウェハチャック101に比較して、熱伝導のムラの問題が改善する。したがって、ウェハチャック100は、熱交換ユニット30からチャックトップ10まで、効率的に熱流が伝達され、熱交換ユニット30に内蔵された温度センサ33の温度と、チャックトップ10の温度とが近似する。
また、本実施形態の真空プローバ装置200(図1)は、チャックトップ10とウェハ50との間に窒素ガスを通流させることにより、真空中よりも熱伝導性を向上させている。つまり、ウェハチャック100は、熱交換ユニット30に内蔵された温度センサ33の温度と、ウェハ50の温度とが近似する。したがって、本実施形態のウェハチャック100は、温度センサ33を熱交換ユニット30に内蔵させて、温度センサ33の電流ノイズがプローブ161(図1)に影響を及ぼさないようにすることができる。
ところで、チャックトップ10とウェハ50との間は、温度変化によるウェハの反り、チャックトップとウェハとの間のダストの噛み込み、チャックトップの傷、温度変化によるチャックの反り、ウェハ裏面の平坦度により、真空状態の空間が形成される。ここで、チャックトップ10とウェハ50との間に、カーボンシートや、軟質金属であるインジウムシート(熱伝導率:81.7[W/mK])を挿入し、空隙を埋めて熱伝導を向上させることが考えられる。しかしながら、インジウムは、融点が156.4℃と低く、+200℃以上の高温試験に使用することができない問題点を有する。また、カーボンシートは、数Ω程度の抵抗値を有しており、パワー半導体などウェハの裏面を電極とする構造の半導体素子では、この抵抗値が電気測定の試験結果に悪影響を及ぼしてしまう問題点を有する。なお、本実施形態の真空プローバ装置200は、真空中でウェハ50をチャックトップ10に載置するものなので、真空チャックを用いることなく、ウェハ50を取付部としてのリテーナ15で固定している。
ところで、銅のヤング率Eは、110[×10N/m]であり、インジウムのヤング率は、10.8[×10N/m]よりも高い値である。金属メッシュ(銅メッシュ40)は、複数の屈曲線材を所定間隔(等間隔)で配列したものであるので、単位長さ当りの線長Lが長く、1本当りの断面積Aも少ない。したがって、金属メッシュのばね定数K=EA/Lは、板材よりも小さな値になる。
(変形例)
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)前記実施形態のウェハチャック100は、チャックトップ10とインシュレータ20との間、及び該インシュレータ20と熱交換ユニット30との間に、銅メッシュ40a,40bを介挿させたが、銅(熱伝導率:398[W/mK]、ヤング率:110[×10N/m])に限らず、鉄(熱伝導率:80.3[W/mK]、ヤング率:200[×10N/m])、ステンレス、アルミニウム(熱伝導率:237[W/mK]、ヤング率:68.3[×10N/m])等の金属や、これらのメッキ品を用いた金属メッシュ(金網)であっても構わない。
(2)前記実施形態のインシュレータ20は、電気的に絶縁性が高く、セラミックの中では最も汎用的なアルミナセラミックで形成したが、電気的絶縁性が高く、許容範囲の熱伝導率を有するサファイヤや、窒化ホウ素セラミックで形成しても構わない。この場合であっても、チャックトップ10とインシュレータ20との間、及び該インシュレータ20と熱交換ユニット30との間に空隙ができることは変わらない。このため、サファイヤや窒化ホウ素セラミックを用いたウェハチャックは、板状金属弾性部材としての銅メッシュ40a,40bを介挿させて、空隙を熱伝導させる効果を有する。
(3)前記実施形態の熱交換ユニット30は、ヒータ32を用いる加熱部38と、冷却エアを通流させる冷却部39とを備えていたが、例えば、ペルチェ素子を用いたりすることもできる。
10 チャックトップ
11 窒素出射口(開口部)
12 リテーナ用タップ孔
15 リテーナ(取付部)
20 インシュレータ(絶縁層)
21 窒素通流孔
30 熱交換ユニット(熱交換金属ユニット)
31 窒素通流孔
32 ヒータ
33 温度センサ
35,36 冷却エアポート
37 ガス導入ポート
40,40a,40b 銅メッシュ(板状金属弾性部材、金網)
50 ウェハ
100,101 ウェハチャック(真空プローバ用ウェハチャック)
110 XYZθステージ
120 真空チャンバ
130 真空ポンプ
150 電子計測器
160 プローブカード
161 プローブ
200 真空プローバ装置

Claims (5)

  1. 熱交換金属ユニットと、絶縁層と、チャックトップとがこの順に積層された真空プローバ用ウェハチャックであって、
    前記チャックトップは、
    ウェハを固定するリテーナを取り付ける取付部と、
    前記ウェハと前記チャックトップとの間にガスを通流させる開口部とを備え
    前記熱交換金属ユニットと前記絶縁層との間、及び前記絶縁層と前記チャックトップとの間の何れか一方又は双方に介挿された板状金属弾性部材をさらに備える
    ことを特徴とする真空プローバ用ウェハチャック。
  2. 熱交換金属ユニットと、電気的絶縁層と、ウェハが固定されるチャックトップとがこの順に積層された温度制御型の真空プローバ用ウェハチャックであって、
    前記熱交換金属ユニットと前記電気的絶縁層との間、及び前記電気的絶縁層と前記チャックトップとの間の何れか一方又は双方に介挿された板状金属弾性部材を備え
    前記電気的絶縁層は、アルミナ、サファイヤ、及び窒化ホウ素セラミックの何れか一つであり、
    前記熱交換金属ユニットは、温度センサを内蔵している
    ことを特徴とする真空プローバ用ウェハチャック。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の真空プローバ用ウェハチャックであって、
    前記板状金属弾性部材は、金網である
    ことを特徴とする真空プローバ用ウェハチャック。
  4. 熱交換金属ユニットと、電気的絶縁層と、チャックトップとがこの順に積層されたウェハチャックを有する真空プローバ装置であって、
    前記熱交換金属ユニットと前記電気的絶縁層との間、及び前記電気的絶縁層と前記チャックトップとの間の何れか一方又は双方に介挿された板状金属弾性部材を備え
    前記電気的絶縁層は、アルミナ、サファイヤ、及び窒化ホウ素セラミックの何れか一つであり、
    前記熱交換金属ユニットは、温度センサを内蔵している
    ことを特徴とする真空プローバ装置。
  5. 熱交換金属ユニットと、絶縁層と、チャックトップとがこの順に積層されたウェハチャックを有する真空プローバ装置であって、
    前記チャックトップは、
    ウェハを固定するリテーナを取り付ける取付部と、
    前記ウェハと前記チャックトップとの間にガスを通流させる開口部とを備え
    前記熱交換金属ユニットと前記絶縁層との間、及び前記絶縁層と前記チャックトップとの間の何れか一方又は双方に介挿された板状金属弾性部材をさらに備える
    ことを特徴とする真空プローバ装置。
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