JP6114793B2 - 抄紙用織物 - Google Patents

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Description

本発明は、斜め方向の剛性が改善された抄紙用織物に関する。
抄紙機による紙の製造の初期の工程であるワイヤーパートでは、ワイヤーにパルプ原料液が広げられて、パルプ原料液中の大部分の水分が除去される。
ワイヤーは、プラスチック等を素材とする糸を織り合わせて形成された織物である。ワイヤーには、効率よく、むらなく脱水するためのろ水性、紙にマークが付くことを軽減するための平滑性、耐久性を向上させるための耐摩耗性、及び寸法を安定させるための剛性等が要求される。
特許文献1には、走行面側織物と製紙面側織物とを備えた2層構造のワイヤー(製紙用2層織物)が記載されている。走行面側織物が太い糸で形成されるため耐摩耗性を有し、製紙面側織物が細い糸で形成されるため平滑性を有することから、ワイヤー全体として耐摩耗性と平滑性とが両立する。また、このワイヤーでは、走行面側織物の経糸の一部が斜め方向を向くように経糸と緯糸とが織り合わされることにより、斜め方向の剛性が向上している。さらに、走行面側織物の緯糸にロングクリンプが形成されることにより耐摩耗性が向上している。
特許文献2には、上層の織物と下層の織物とを結び付ける1対の接結糸(バインダー糸)を有するワイヤー(布)が記載されている。1対の接結糸は、互いに上下に入れ替わりながら上層及び下層の双方の織物を「二重こぶし構造」に織り込んでいる。この構成により、2層間に生じる内部摩耗が軽減され、層間の結合が向上することが記載されている。
特開2001−248086号公報 特表2006−512513号公報
このように、様々な形態のワイヤーが提案されているが、さらなる品質の向上が求められている。
本発明のある側面は、所定の繰り返しパターンを備える抄紙用織物(2)であって、互いに隣接する2本を1組とする複数組の下経糸(8)、及び前記下経糸織り込む複数の下緯糸(10)を有する走行面側織物層(4)と、互いに織り合わされた上経糸(12)及び上緯糸(14)を有し、前記走行面側織物層の上に重ねられた製紙面側織物層(6)と、前記走行面側織物層と前記製紙面側織物層とを接結する緯自接結糸(16)とを備え、前記下緯糸は、完全組織において、1組の前記下経糸の上を通るように織り込み、前記緯自接結糸は、連続する3本の前記下経糸を1本ずつ下、上、下と通って2回織り込む下織り込み部分(20)と、前記上経糸を織り込む上織り込み部分(24)とを含むことを特徴とする。前記走行面側織物層の完全組織における前記下経糸は、4本又は8本構成されることが好ましい。さらに、前記緯自接結糸は、互いに隣接する前記下緯糸間に少なくとも1本配置されることが好ましい。
この構成によれば、斜め方向の剛性が改善された抄紙用織物を提供することができる。
本発明の他の側面は、上記構成において、前記上織り込み部分は、連続する3本の前記上経糸の上を通ることを特徴とする。
この構成によれば、良好なろ水性、パルプ原料の流出の低減及び平滑性を備えた抄紙用織物を提供することができる。
本発明によれば、斜め方向の剛性が改善された抄紙用織物を提供することができる。
実施形態に係る抄紙用織物の製紙面側から見た写真 実施形態に係る抄紙用織物の走行面側から見た写真 実施形態に係る抄紙用織物の経断面写真 実施形態に係る抄紙用織物の緯断面写真 実施形態に係る抄紙用織物の組織図 実施形態に係る抄紙用織物の緯自接結糸の横断面の模式図 変形実施形態に係る抄紙用織物の組織図 比較例(a〜c)及び実施例(d)の走行面側織物層の組織図
以下、図1〜7を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
ワイヤー2は、SSB(シートサポートバインダー)組織からなる抄紙用織物である。ワイヤー2は、下層の走行面側織物層4と、上層の製紙面側織物層6と、上層の製紙面側織物層6の組織を形成するとともに走行面側織物層4と製紙面側織物層6とを接結する緯自接結糸16とを備える。ワイヤー2が抄紙機に取り付けられたとき、走行面側織物層4が内側となってワイヤー2を走行させるためのロールと接触し、製紙面側織物層6が外側となってパルプ原料液を載せる。図1は、ワイヤー2を製紙面側から写した写真であり、図2は、ワイヤー2を走行面側から写した写真であり、図3は、ワイヤー2の緯糸を切断した経断面の写真であり、図4は、ワイヤー2の経糸を切断した緯断面の写真である。
下層の走行面側織物層4は、下経糸8と下緯糸10とが織り合わされて形成される。ワイヤー2の組織図である図5において、経糸No.が偶数のものが下経糸8であり、緯糸No.が2"、6"、9"、13"、16"、20"、23"及び27"のものが下緯糸10である。図5の走行面側から見た右図に示すように、下経糸8は、完全組織(織物を構成する繰り返し単位)に4本含まれ(4シャフト)、下緯糸10の各々が、2本1組の下経糸8を1組ごとに織り込む繰り返しパターンの2/2織りからなる。互いに隣接する下緯糸10の一方が、ある1組の下経糸8の上を通っているときは、他方の下緯糸10は、その1組の下経糸8の下を通っている。
上層の製紙面側織物層6は、互いに織り合わされた上経糸12と上緯糸14を基本とし、これに緯自接結糸16が加わる。緯自接結糸16については後述する。図5において、経糸No.が奇数のものが上経糸12であり、緯糸No.が1"、3"、5"、8"、10"、12"、15"、17"、19"、22"、24"、26"のものが上緯糸14である。図5の製紙面側から見た左図に示すように、上緯糸14が1本の上経糸12の下を通った後、連続する3本の上経糸12の上を通る繰り返しパターンの1/3織りによって、上経糸12と上緯糸14とが織り合わされる。好ましくは、製紙面側織物層6の組織は、4本の上経糸12と4本の上緯糸14とによって構成され、連続する4本の上緯糸14の各々は、他の3本の上緯糸14とは異なる上経糸12の下を通る。具体的には、図5において、緯糸No.1"の上緯糸14は、経糸No.1'及び9'の上経糸12の下を通り、緯糸No.1"の上緯糸14に隣接する緯糸No.3"の上緯糸14は、経糸No.1'及び9'の上経糸12にそれぞれ隣接する経糸No.3'及び11'の上経糸12の下を通る。このように、図5の製紙面側からみた左図において、ある上緯糸14の下方に隣接する上緯糸14は、ある上緯糸14が下を通った上経糸12の左方に隣接する上経糸12の下を通る。
上経糸12は、下経糸8と同数であり、両者は上下に並んでいる。なお、図5においては、便宜上、下経糸8と上経糸12とを互いに緯糸方向にわずかにずれた位置に記載している。これにより、下緯糸10及び上緯糸14が、上下に並んだ下経糸8と上経糸12との間を通っている位置を明確にしている。例えば、緯糸No.1"の上緯糸14は、経糸No.1'の上経糸12と経糸No.2'の下経糸8との間を通っている。この状態は、図5において、緯糸No.1"の上緯糸14が、製紙面側から見た左図では、経糸No.1'の上経糸12の下に隠れ、かつ経糸No.2'下経糸8の上を覆い、走行面側から見た右図では、経糸No.1'の上経糸12の上を覆い、かつ経糸No.2'の下経糸8の下に隠れることによって示されている。
また、上緯糸14と下緯糸10との本数の比率は、3:2である。上経糸12及び上緯糸14は、下経糸8及び下緯糸10よりも細いほうが好ましい。これにより、製造される紙に製紙面側織物層6からマークが付くことが低減されるとともに、下経糸8が太いことから走行面側織物層4の抄紙機のロール等に対する耐摩耗性が高くなる。
緯自接結糸16は、走行面側織物層4と製紙面側織物層6とを接結するとともに製紙面側織物層6の組織を形成する。図5において、緯糸No.が4"、7"、11"、14"、18"、21"、25"及び28"のものが緯自接結糸16である。図6は、図4の写真で示される断面の一部を、下緯糸10及び上緯糸14を省略して模式的に示している。図6に示すように、緯自接結糸16は、上下に並んだ1対の下経糸8と上経糸12との間を通る第1中間部分18、連続する3本の下経糸8を1本ずつ下、上、下と通って下経糸8を非連続で2回織り込む下織り込み部分20、上下に並んだ1対の下経糸8と上経糸12との間を通る第2中間部分22、連続する3本の上経糸12の上を通る上織り込み部分24が順に並んだ繰り返しパターンで下経糸8及び上経糸12に織り込まれる。緯自接結糸16の下織り込み部分20は、緯断面視でW字状を呈する。
図5の走行面側から見た右図に示すように、緯自接結糸16は、互いに隣接する2つの下緯糸10間に1本配置される。また、下緯糸10に織り込まれる2本1組の下経糸8は、一部の緯自接結糸16が互いの間を通るように織り込まれる。例えば、経糸No.2'及び4'の経糸からなる1組の下経糸8と、経糸No.6'及び8'の経糸からなる他の1組の下経糸8は、緯糸No.2"の下緯糸10に織り込まれるが、緯糸No.4"の緯自接結糸16は、経糸No.2'の下経糸8の上、経糸No.4'の下経糸8の下、経糸No.6'の下経糸8の上、及び経糸No.8'の下経糸8の下を通るように、組をなす1対の下経糸8の互いの間を通る。また、他の緯自接結糸16の一部、例えば緯糸No.7"の緯自接結糸16は、経糸No.2'〜8'の下経糸8の全ての上(下経糸8と上経糸12の間、又は上経糸12の上)を通っている。
図5の製紙面側から見た左図に示すように、互いに隣接する2つの上緯糸14間には、緯自接結糸16が1本配置される部分と、配置されない部分とがあり、その比率は、3:2である。緯自接結糸16と、製紙面側織物層6において緯自接結糸16に隣接する上緯糸14とは、連続する3本の上経糸12を織り込む位置がずれている。例えば、緯糸No.11"の緯自接結糸16は、経糸No.9'、11'及び13'の上経糸12の上を通るのに対して、緯糸No.10"の上緯糸14は、No.11'、13'及び15'の上経糸12の上を通り、緯糸No.12"の上緯糸14は、経糸No.5'、7'及び9'の上経糸12の上を通る。
下経糸8、下緯糸10、上経糸12、上緯糸14及び緯自接結糸16は、それぞれ、ポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂等の樹脂を素材とする。また、これらの糸として、それぞれ、モノフィラメント又はマルチフィラメントを使用することができるが、モノフィラメントを使用することが好ましい。
2本1組の下経糸8を下緯糸10が織り込んで形成された走行面側織物層4に対して、緯自接結糸16が、W字状に下経糸8を非連続で2回織り込むことにより、ワイヤー2の斜め方向の剛性を高めることができる。また、緯自接結糸16による上経糸12の織り込みは、上緯糸14による上経糸12の織り込みと類似しているため、接結によるろ水性の低下を抑制することができ、また、良好な平滑性が維持されて製造される紙へマークが付くことを抑制できる。
更に、製紙面側織物層6の組織は、上緯糸14が上経糸12の上、下を通る平織りよりも、上緯糸14が上経糸12の上を3本通って1本の下を通る1/3織りの様な組織の方が上緯糸を製紙面側に多く露出させられるので好ましい。これにより、パルプ原料をより多く支持する事ができ、原料流出の低減にも繋がる。
図7は、上記実施形態の変形例であり、下緯糸10が下経糸8の2本の上、6本の下を通った走行面側織物層を6/2織りの組織にした一例である。上経糸12及び上緯糸14により構成される製紙面側織物層、並びに緯自接結糸16の下経糸8及び上経糸12への織り込み方は上記実施形態と同様である。この組織は、特に耐摩耗性を強く要求される様な場合に適する。走行面側織物層を6/2織りの組織にする事で、下緯糸10が走行面側に多く露出し、耐摩耗性が向上する。
実施例1及び比較例1において、上経糸、下経糸、上緯糸、下緯糸、緯自接結糸の材質、直径、走行面側織物層の組織は同じ条件となっている。上経糸は、材質がPET、直径が0.13mmのモノフィラメントであり、下経糸は、材質がPET、直径が0.13mmのモノフィラメントであり、上緯糸は、材質がPET、直径が0.13mmのモノフィラメントであり、緯自接結糸は、材質がPET、直径が0.13mmのモノフィラメントである。下緯糸は、材質がPETとPAで、それぞれ直径が0.22mmのモノフィラメントで交互に配置されている。走行面側織物層の組織は、2/2平織りである。
実施例1と比較例1では、製紙面側織物層の組織が異なり、実施例1は1/3織り、比較例1は平織りで製作し、比較した。その結果を表1に示す。
平織りよりも1/3織りの組織の方が緯糸本数が多いにも関わらず、通気度は高い結果となった。平織りと同じ通気度にするのであれば、1/3織りでは上記結果の104/41本/吋より緯糸本数を多くすることができる。これにより、斜め方向の剛性とろ水性を維持しながら、パルプ原料をより多く支持する事ができる(パルプ原料の流出を低減することができる)。
本発明の実施形態に係るワイヤー2と3つの比較例との比較試験を行った。図8は、(a)比較例aのワイヤー102a、(b)比較例bのワイヤー102b、(c)比較例cのワイヤー102c及び(d)本発明の実施例dのワイヤー102dの走行面側から見た組織図である。以下の説明において、符号に添えるa〜dの記号は、それぞれ、比較例a〜c及びdに対応していることを示す。3つの比較例a〜cと実施例dとの全てを示すときはa〜dの記号を省略し、例えばワイヤー102と記す。
<試験されたワイヤー102の構成>
実施例d及び比較例a〜cにおいて、上経糸、下経糸108、上緯糸、下緯糸110、緯自接結糸116の材質、直径、密度は同じ条件となっている。上経糸は、材質がPET、直径が0.22mmのモノフィラメントであり、下経糸108は、材質がPET、直径が0.30mmのモノフィラメントであり、上緯糸は、材質がPET、直径が0.22mmのモノフィラメントであり、緯自接結糸116は、材質がPET、直径が0.22mmのモノフィラメントである。下緯糸110は、材質がPETとPA、それぞれ直径が0.40mmのモノフィラメントで交互に配置されている。
図8は、上経糸及び上緯糸の図示を省略した走行面側から見た組織図である。比較例a〜c及び実施例dの製紙面側織物層(図示せず)は、いずれもの上述の本発明の実施形態に係るワイヤー2の製紙面側織物層6と同様の構成を有する。比較例a〜c及び実施例dは、走行面側織物層104の組織、及び緯自接結糸116の下経糸108への織り込み方において互いに相違する。
比較例aの走行面側織物層104aの組織は、3/1崩である。すなわち、下緯糸110aの各々が、3本の連続する下経糸108aの下を通った後、1本の下経糸108aの上を通る繰り返しパターンで織り込まれる。緯自接結糸116aは、1本の下経糸108aの下を通り、1組の上下に隣接する下経糸108aと上経糸との間を通り、連続する3本の上経糸の上を通り、2組の上下に隣接する下経糸108aと上経糸との間を通る繰り返しパターンで織り込まれる。ワイヤー102aのメッシュ数(2.54cm(1インチ)あたりの糸の本数)は、48/48×73/29(上経糸/下経糸×(上緯糸+緯自接結糸)/下緯糸)である。
比較例bの走行面側織物層104bの組織は、2/2平である。すなわち、下緯糸110bの各々が、互いに隣接する2本を1組とする下経糸108bを1組ずつ織り込んでいる。緯自接結糸116bは、1本の下経糸108bの下を通り、2組の上下に隣接する下経糸108bと上経糸との間を通り、連続する3本の上経糸の上を通り、2組の上下に隣接する下経糸108bと上経糸との間を通る繰り返しパターンで織り込まれる。ワイヤー102bのメッシュ数は、48/48×73/29である。
比較例cの走行面側織物層104cの組織は、2/2平である。すなわち、下緯糸110cの各々が、互いに隣接する2本を1組とする下経糸108cを1組ずつ織り込んでいる。緯自接結糸116cは、連続する2本の下経糸108cの下を通り、1組の上下に隣接する下経糸108cと上経糸との間を通り、連続する3本の上経糸の上を通り、2組の上下に隣接する下経糸108cと上経糸との間を通る繰り返しパターンで織り込まれる。ワイヤー102cのメッシュ数は、49/48×74/29である。
実施例dのワイヤー102d構成は、上述の実施形態と同様である。具体的には、走行面側織物層104dの組織は、2/2平である。すなわち、下緯糸110dの各々が、互いに隣接する2本を1組とする下経糸8を1組ずつ織り込んでいる。緯自接結糸16は、1本の下経糸108dの下を通り、1組の上下に隣接する下経糸108dと上経糸との間を通り、1本の下経糸108dの下を通り、1組の上下に隣接する下経糸108dと上経糸との間を通り、連続する3本の上経糸の上を通り、1組の上下に隣接する下経糸108dと上経糸との間を通る繰り返しパターンで織り込まれる。ワイヤー2のメッシュ数は、48/48×73/29である。
<結果>
比較例a〜c及び実施例dの剛性を比較するため、ワイヤー102のバイアス強度、すなわち、斜め方向に10%伸長させるのに要した単位長さ当たりの荷重を測定した。表2は、左斜め方向のバイアス強度、右斜め方向のバイアス強度、左右平均のバイアス強度の測定結果を示す。
左右平均のバイアス強度の比は、比較例a:比較例b:比較例c:実施例d=1:1.98:2.38:2.55となった。
走行面側織物層104の組織が、3/1崩しよりも2/2平の方が斜め方向の剛性が高いことがわかった。また、走行面側織物層104b,104cの組織が2/2平の比較例bと比較例cとを比較すると、緯自接結糸116b,116bを下経糸108b,108cに1回織り込むよりも2回織り込んだ方が剛性が高くなることがわかった。また、走行面側織物層104cの組織が2/2平であり、かつ緯自接結糸116cが下経糸108cを2回織り込む比較例cと走行面側織物層4の組織が2/2平であり、かつ緯自接結糸16が下経糸8を非連続で2回織り込む実施例dとを比較すると、連続して2回織り込むよりも、非連続で2回織り込む方が剛性が高いことがわかった。以上のように、斜め方向の剛性については、実施例dが最も高かった。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。たとえば、上経糸の本数を下経糸よりも多くしてもよい。また、緯自接結糸及び上緯糸の上経糸への織り込み方を変更してもよい。下緯糸を、複数本で1組として、1組ごとに下経糸に織り込んでもよい。
2...ワイヤー(抄紙用織物)
4...走行面側織物層
6...製紙面側織物層
8...下経糸
10...下緯糸
12...上経糸
14...上緯糸
16...緯自接結糸
20...下織り込み部分
24...上織り込み部分

Claims (3)

  1. 所定の繰り返しパターンを備える抄紙用織物であって、
    互いに隣接する2本を1組とする複数組の下経糸、及び前記下経糸織り込む複数の下緯糸を有する走行面側織物層と、
    互いに織り合わされた上経糸及び上緯糸を有し、前記走行面側織物層の上に重ねられた製紙面側織物層と、
    前記走行面側織物層と前記製紙面側織物層とを接結する緯自接結糸とを備え、
    前記下緯糸は、完全組織において、1組の前記下経糸の上を通るように織り込み、前記緯自接結糸は、連続する3本の前記下経糸を1本ずつ下、上、下と通って2回織り込む下織り込み部分と、連続する3本の前記上経糸の上を通って前記上経糸を織り込む上織り込み部分とを含むことを特徴とする抄紙用織物。
  2. 前記走行面側織物層の完全組織における前記下経糸は、4本又は8本構成されることを特徴とする請求項1に記載の抄紙用織物。
  3. 前記緯自接結糸は、互いに隣接する前記下緯糸間に少なくとも1本配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の抄紙用織物。
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