JP6112710B2 - 超高圧樹脂ホース - Google Patents

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Description

本発明は、超高圧樹脂ホースに関し、特に口金具の加締め部における流体漏れが生じ難い超高圧樹脂ホースに関する。
超高圧樹脂ホースは、液体、気体、紛体等の輸送、及び各種の油圧又は水圧、空気圧機器等に使用されている。特に、水圧機器として、ノズルから高圧水を噴射するウォータージェット装置は、近年、各種洗浄、バリ取り、樹脂加工、金属加工、及びハツリ(コンクリート表面粗し)作業等の建築・土木工事等、多くの産業分野で使用されている。
ウォータージェット装置には、高圧力発生装置とノズルの間に柔軟性を有する超高圧樹脂ホースが用いられる。超高圧樹脂ホースとしては、例えば流体と接する樹脂製の内管の表面に、補強層として金属製のワイヤを巻き付け、その外側を被覆する樹脂製の外被層が設けられたものが使用される(特許文献1)。
上記のような超高圧樹脂ホースをウォータージェット装置等に用いる場合、接続部において超高圧の内部流体をシールするため、流体の漏れ圧力に耐えうるように、接続用の口金具(通常、芯金具及び締金具を有する)を十分に強く加締める必要がある。そのため、超高圧樹脂ホースの内管樹脂材料には、強度の高い材料が使用されている。例えば、特許文献2においては、高圧ホースの内管を2層構造とし、いずれか一方を水の非透過性に優れたポリエーテルエーテルケトンにより形成し、他方を耐衝撃性に優れたポリアセタール(POM)又はナイロンにより形成することで耐久性に優れたウォータージェット用の高圧ホースとしている。
特開平11−230432号公報 特開平7−290616号公報
しかしながら、特許文献2で用いられるような強度の高い内管樹脂材料は、破断伸度が低く、口金具を強く加締める際の圧縮やホース使用時の搖動や折れ曲がり等により口金具が加締められた部分(「加締め部」ともいう)において内管に亀裂が生じ、流体漏れに至る場合がある。
超高圧樹脂ホースの設計において、補強層の耐久性はインパルス試験(加圧繰り返し試験)等により確認することができるが、加締め部における内管の亀裂が生じる頻度については、加締める際の圧縮だけでなく、ホース使用時の搖動や折れ曲がり等の不確定な要因が影響するため、予測することは困難であり、より亀裂が生じ難い内管が望まれている。
また、内管樹脂材料として用いられるPOMは、成形が困難であり、円筒状に押し出し成形する際に高い寸法精度を保つためには高い技術力を要する。
従って、本発明の目的は、口金具の加締め部において、十分なシール性を有し、且つ内管亀裂による流体漏れが生じ難く、且つ内管の成形が容易な樹脂材料を用いた超高圧樹脂ホース、及びこれを製造する方法を提供することにある。
上記目的は、内管、金属ワイヤ製の補強層及び外被層を備える超高圧樹脂ホースであって、前記内管が、フッ素樹脂からなる内側層及びポリアミド樹脂からなる外側層の複層構造であり、且つ前記内側層及び前記外側層の層間剥離強さ(JIS K 6330−6:2010に準拠)が、20N/cm以上であり、前記内側層のフッ素樹脂が、反応性基を有するフッ素原子含有エチレン性重合体であり、且つ前記外側層のポリアミド樹脂が、ナイロン樹脂であり、前記反応性基が、カーボネート基又はカルボン酸ハライド基であることを特徴とする超高圧樹脂ホースによって達成される。


破断伸度(「引張破断伸び」ともいう)が大きいフッ素樹脂の内側層と、強度(「引張降伏強さ」ともいう)が大きいポリアミド樹脂の外側層とが上記の層間剥離強さで接着されている内管は、高い強度と破断伸度を兼ね備えた内管となり、上述のような口金具の加締め部における亀裂が生じ難い。これにより、超高圧の流体の漏れ圧力に耐え得るように強く口金具を加締めた場合であって、更にホース使用時の搖動や折れ曲がりがあっても、流体漏れが生じ難い超高圧樹脂ホースとすることができる。
なお、本発明において、超高圧樹脂ホースとは、最高使用圧力が100MPa以上の樹脂ホースである。
本発明に係わる超高圧樹脂ホースの好ましい態様は以下の通りである。
(1)前記内側層のフッ素樹脂が、反応性基を有するフッ素原子含有エチレン性重合体であり、且つ前記外側層のポリアミド樹脂が、ナイロン樹脂である。これにより、容易に上記の層間剥離強さを示す内側層及び外側層からなる内管とすることができる。
(2)前記内管において、前記内側層の層厚(a)の、前記外側層の層厚(b)に対する比(a/b)が0.1以上、0.3未満である。これにより、より十分な引張破断伸び、及び引張降伏強さを有する内管とすることができる。
(3)前記内側層の層厚が、0.1〜0.5mmである。内側層の層厚をこの範囲とすることで、内管の十分な引張破断伸びを得ることができ、コスト的にも有利である。
(4)更に、少なくとも一方の端部に口金具が加締められて装着されている。流体漏れ防止効果が発揮される態様である。
また、上記目的は、本発明の超高圧樹脂ホースを製造する方法であって、前記内側層を形成するフッ素樹脂組成物と、前記外側層を形成するポリアミド樹脂組成物とを共押し出しすることにより、内側層及び外側層からなる前記内管を成形する工程を含むことを特徴とする超高圧樹脂ホースの製造方法によって達成される。内管の内側層と外側層とを共押し出し成形することで、より十分に両層を接着させることができ、容易に上記層間剥離強さを示す内管を備える超高圧樹脂ホースを製造することができる。
本発明の超高圧樹脂ホースは、引張破断伸びが大きいフッ素樹脂の内側層と、引張降伏強さが大きいポリアミド樹脂の外側層とが、高い層間剥離強さで接着されている内管を有している。本構成の内管は、高い強度と破断伸度を兼ね備えた内管となり、上述のような口金具の加締め部における亀裂が生じ難い。従って、本発明により、超高圧の流体の漏れ圧力に耐えうるように強く口金具を加締めた場合であって、更にホース使用時の搖動や折れ曲がりがあっても、流体漏れが生じ難い超高圧樹脂ホースを得ることができる。
また、フッ素樹脂とポリアミド樹脂は比較的成形の容易な樹脂であるため、これらを用いて内管を成形することにより、内管の寸法精度を容易に確保することができる。
本発明の超高圧樹脂ホースの代表的な一例を示す一部切欠き概略斜視図である。 本発明の超高圧樹脂ホースの内管の代表的な一例を示す概略斜視図である。 本発明の超高圧樹脂ホースの実施例を説明するための一部切欠き概略斜視図である。 本発明の超高圧樹脂ホースの評価における加締め試験を説明するための一部切欠き概略平面図である。
以下に、本発明の樹脂ホースの実施形態について図面を参照にしながら説明する。図1は、本発明の超高圧樹脂ホースの代表的な一例を示す一部切欠き概略斜視図である。図1において、超高圧樹脂ホース20は、内管11、その周囲に設けられた金属ワイヤ製の補強層12及び外被層13を備え、更に一方の端部に口金具14が加締められて装着されている。口金具14は、通常、超高圧樹脂ホース20の両端に装着されて使用されるが、片方の端部にのみ装着されていても良い。口金具14は、超高圧の使用に耐えるものであれば、どのようなものでも良く、一般に、ステンレス等の金属製で、ホースの内側に差し込む芯金具とホースの外側から加締める締金具とを有する(示していない)。超高圧樹脂ホースの場合、上述の通り、この口金具を超高圧の流体の漏れ圧力に耐えうるように強く加締める必要があり、更にホース使用時の搖動や折れ曲がり等により加締め部に負荷がかかり易く、内管に亀裂が生じ易い。そこで、本発明の超高圧樹脂ホース20においては、内管11が以下に述べるような複層構造で構成されている。
図2は、本発明の樹脂ホースの内管の代表的な一例を示す概略斜視図である。図2において、内管11は、フッ素樹脂からなる内側層11aと、ポリアミド樹脂からなる外側層11bから構成されている。そして、内側層11aと外側層11bとは、層間剥離強さ(JIS K 6330−6:2010に準拠)20N/cm以上で接着されている。内側層11aと外側層11bとの層間剥離強さは、40N/cm以上が好ましく、60N/cmが更に好ましい。
引張破断伸びが大きいフッ素樹脂の内側層と、引張降伏強さが大きいポリアミド樹脂の外側層とが上記の層間剥離強さで接着されている内管は、高い強度と破断伸度を兼ね備えた内管となり、上述のような口金具の加締め部における亀裂が生じ難い。これにより、超高圧の流体の漏れ圧力に耐えうるように強く口金具を加締めた場合であって、更にホース使用時の搖動や折れ曲がりがあっても、流体漏れが生じ難い超高圧樹脂ホースとすることができる。
一般に、フッ素樹脂とポリアミド樹脂は接着性が低いため、上記層間剥離強さが得られるように各樹脂材料を組み合わせる。
例えば、内管11の内側層11aを形成するフッ素樹脂としては、反応性基を有するフッ素原子含有エチレン性重合体を含むことが好ましい。本発明において、反応性基は外側層11bのポリアミド樹脂に含まれる官能基と反応する有機基をいう。反応性基としては、カルボニル基(−C(=O)−)を有することが好ましく、特に、カーボネート基、カルボン酸ハライド基、カルボン酸基、エステル基、酸無水物基が好ましく、カーボネート基及びカルボン酸ハライド基が好ましい。これにより、ポリアミド樹脂との接着性が高いフッ素樹脂とすることができる。
カルボニル基を有するフッ素原子含有エチレン性共重合体としては、フッ素原子含有エチレン性ポリマー鎖にカルボニル基又はカルボニル基含有官能基が結合されたものである。ポリマー鎖としてはフッ素原子含有エチレン性モノマーから誘導される繰り返し単位のホモポリマー鎖またはコポリマー鎖であり、フッ素原子を含まないエチレン性モノマーから誘導される繰り返し単位が含まれていても良い。フッ素原子含有エチレン性モノマーとしては、例えばテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、ヘキサフルオロイソブテン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)が挙げられる。フッ素原子を含まないエチレン性モノマーを用いる場合は、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。フッ素樹脂として、具体的には、ネオフロンEFEP RP−5000、RP−4000(以上、ダイキン工業社製)、Fluon(登録商標)LM−ETFE AH−2000、AH−3000(以上、旭硝子社製)等が好ましい。
内管11の外側層11bを形成するポリアミド樹脂は、分子内にアミド結合の繰り返し単位を含む高分子である。内側層11aのフッ素樹脂との接着性を考慮すると、アミド結合の大部分が脂肪族、脂環族構造と結合しているナイロン樹脂が好ましい。例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66、ナイロン66/12、ナイロン46、メタキシリレンジアミン・アジピン酸の重合体及びこれらの混合物を挙げることができる。また、本発明において、ポリアミド樹脂は、一部にアミド結合の繰り返し単位を有しない構造がブロック又はグラフト結合されているものでも良い。これらの樹脂としては、例えば、ナイロン6/ポリエステル共重合体、ナイロン6/ポリエーテル共重合体、ナイロン12/ポリエステル共重合体、ナイロン12/ポリエーテル共重合体が挙げられる。ポリエステル単位としてはポリカプロラクトンやポリエチレンアジペート等、ポリエーテル単位としてはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等を挙げることができる。ポリアミド樹脂としては、ナイロン12が特に好ましく、具体的にはVESTAMID(登録商標)L1723、L2121、L2122、X7393、L2124、L2123、X7293、LX9013、X7229、X7297、LX9011、ZL1107、ZL1105(以上、ダイセル・エボニック社製)、UBESTA(登録商標)3035JU3、3030UFX1、3030LUX、3030JFX1、3030JI5L、3030JI6L、3030JI26L(以上、宇部興産社製)等が好ましい。
これらの樹脂材料を用いることで、容易に上記の層間剥離強さを示す内側層11a及び外側層11bからなる内管11とすることができる。
また、本発明の内管11おいて、フッ素樹脂からなる内側層11aは、ポリアセタール樹脂やポリアミド樹脂等の引張降伏強さが高い樹脂材料の単層構造では得られない引張破断伸びの向上のために設けられており、薄過ぎるとその効果が低く、厚過ぎると内管全体としての引張降伏強さが低下する場合がある。従って、本発明において、内管11の内側層11aの層厚(a)の、外側層11bの層厚(b)に対する比(a/b)は0.1以上、0.3未満であることが好ましい。この範囲であれば、内管全体として、より十分な引張破断伸び、及び引張降伏強さを有する内管とすることができる。
内側層11aの層厚は、0.1〜0.5mmが好ましく、0.1〜0.3mmが更に好ましい。この層厚の範囲であれば、内管11の十分な引張破断伸びを得ることができる。
また、フッ素樹脂は高価な樹脂材料であるので、コスト的にも有利である。
なお、本発明において、内管11の引張降伏強さ(JIS K 6815−1:2002に準拠)は、50MPa以上が好ましく、80MPa以上が更に好ましい。また、内管11の引張破断伸び(JIS K 6815−1:2002に準拠)は、200%以上が好ましく、400%以上が更に好ましい。
本発明の超高圧樹脂ホース20においては、金属ワイヤ製の補強層12により耐圧性が向上されている。金属ワイヤとしては、どのようなものでも良く、例えば、スチールワイヤ、真鍮メッキしたスチールワイヤ、銅ワイヤ、アルミワイヤ等が挙げられ、具体的にはJIS G3506に規定する硬鋼線材(記号SWRH72A、SWRH82A等)が好ましく用いられる。これらを内管11の外周に必要な厚みにスパイラル状、ブレード状等所望の形状に巻回するか編組して補強層12を成形する。
補強層12は耐圧性能を向上させるため、2層以上、特に4層以上の多層構造とすることが好ましい。この場合、ビニロン、ポリエステル、ナイロン、アラミド等の有機繊維からなる中間糸層(ヤーン)、及び/又は接着剤や樹脂等による中間層を設けても良い。
本発明の超高圧樹脂ホース20において、外被層13を形成する材料は、補強層12を保護し、且つ本発明の効果を損なうことがなければ、特に制限はない。一般に、内管11の材料を考慮し、熱可塑性樹脂が用いられる。例えば、ナイロンなどのポリアミド樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のポリケトン樹脂、ポリオキシメチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレン2,6ナフタレート等の有機樹脂が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を適宜混合して用いることができる。
本発明の超高圧樹脂ホース20は、油圧又は水圧、空気圧機器等に用いられる超高圧ホース等に適宜用いることができる。特に、上述のように複層構造の内管11の亀裂が生じ難くなっているので、長尺状のホースを自在に操作して使用することで、搖動や折れ曲がりが生じ易く、内管の亀裂が生じる恐れがあるウォータージェット装置に使用する超高圧樹脂ホースに好ましく用いることができる。
本発明の超高圧樹脂ホースは、公知の方法で製造することができる。例えば、以下の様に行うことができる。
まず、押出機を用いて、内管の内側層を形成するフッ素樹脂組成物を管状に押し出し、その外周に外側層を形成するポリアミド樹脂組成物を管状に押し出して内管を成形する。
内管の内側層と外側層とは順番に押し出し成形しても良く、共押し出し成形しても良い。押出成形の際には、マンドレルを使用することもできる。内側層と外側層とをより十分に接着させ、容易に上記層間剥離強さを示す内側層及び外側層からなる内管とすることができるので、内側層を形成するフッ素樹脂組成物と、外傷防止層を形成するポリアミド樹脂組成物とを共押し出しすることにより内側層及び外側層からなる内管を成形することが好ましい。
次に、内管の外周に編み上げ機により、金属ワイヤを、例えばスパイラル状に巻き付ける等により補強層を形成する。補強層を形成する際、内管と補強層の間に接着剤を使用したり、更に内管の表面を粗面化して接着性を高めたりしても良い。補強層は、好ましくは2層以上、特に4層以上の多層構造とすることが好ましく、この場合、各層の間に中間糸層(ヤーン)をスパイラル状に巻き付けて形成しても良く、接着剤や樹脂等を押し出して、中間層を形成しても良い。
次いで、補強層の外周に外被層を形成する熱可塑性樹脂組成物を押し出し被覆し、樹脂が冷却硬化させることで超高圧樹脂ホースを得ることができる。その後、必要に応じて、得られた超高圧樹脂ホースの両方の端部、又は片方の端部に、仕様に応じた口金具を常法により加締めて装着する。
以下、本発明を実施例により説明する。
[実施例1〜4、参考例1]
(1)超高圧樹脂ホースの作製
図3は、実施例の超高圧樹脂ホースを説明するための一部切欠き概略斜視図である。図3に示した超高圧樹脂ホースを以下のように作製した。
表1に示した材料を用いて、まず、樹脂押し出し機により、表1の層厚になるように、内管の内側層のフッ素樹脂及び外側層のポリアミド樹脂を共押し出しで管状に成形する。次いで、スパイラルマシンを用いて、第1ワイヤ層をスパイラル状に巻き付け、その上から第1ヤーン(中間糸)層を逆向きのスパイラル状に巻き付ける。そして、第1ワイヤ層と逆向きに第2ワイヤ層、第2ワイヤ層と逆向きに第3ワイヤ層というように、順次第6ワイヤ層まで巻き付ける(第6ワイヤ層の上にはヤーン層は形成しない)。各ワイヤ層は、金属ワイヤ(JIS G3506に規定する硬鋼線材:記号SWRH82A)を巻き付けることにより形成される。その後、第6ワイヤ層の上に樹脂押し出し機により、外被層のナイロン12を押し出し成形する。
(2)評価方法
得られた各超高圧樹脂ホースにおいて、加締め時及び使用時(加圧時)における内管亀裂の発生し易さについて以下のように評価した。なお、評価対象のホース本数は、各実施例・参考例毎にn=10で行った。
<加締め試験>
図4に示すように、芯金具及び締金具からなる口金具に得られた各超高圧樹脂ホースを差し込み、締金具を所定の加圧力で加圧してホースを加締めた。そして、加締め後に最高使用圧力245MPaでの耐圧試験を行い、加締めたホースの内管に発生した亀裂の有無を確認した。具体的には、シール性を確保できる締付率(18%、公差±5%)の範囲で加締めて、水漏れが生じない場合は亀裂が発生しなかったものとして、○とした。なお、締付率は以下の式により求めるものとする。
Figure 0006112710
<繰り返し加圧試験(インパルス試験)>
得られた超高圧樹脂ホースを、以下の条件に従って屈曲させた状態で、繰り返し加圧試験(インパルス試験)を行った。試験中又は試験後に、評価対象の全数に水漏れが生じなかったものを、○とした。
(試験条件)
最小曲げ半径:190mm(ホース曲げ内側)
取り付けスパン:中心で400mm(左右の取り付けポートの間隔)
試験圧力:245MPa
昇圧速度:100MPa/sec
雰囲気温度:50℃
加圧回数:20,000回
(3)評価結果
結果を表1に示す。
Figure 0006112710
表1に示した通り、加締め時において実施例1〜4の超高圧樹脂ホースにおける内管は、参考例1のポリアセタール(POM)単層からなる内管と同様に亀裂が発生することなく良好に加締め加工を行うことができる。さらにインパルス試験による加圧時においても、超高圧ホースとして通常要求されるレベルの圧力(245MPa)で、全ての実施例は参考例1と同様に水漏れなく良好な結果であった。これにより、超高圧ホースとして十分な引張降伏強さ及び引張破断伸びを実現するために、成形の困難なPOMを内管に用いることなく、フッ素樹脂とポリアミド樹脂を用いることにより比較的容易に内管の成形を行うことができることが示された。
なお、本発明は上記の実施の形態の構成及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。
本発明により、流体漏れが生じ難い耐久性に優れた超高圧樹脂ホースを提供することができる。また、内管の成形が容易な樹脂材料からなる超高圧樹脂ホースを提供することができる。
10 樹脂ホース
11 内管
11a 内側層
11b 外側層
12 補強層
13 外被層
14 口金具

Claims (5)

  1. 内管、金属ワイヤ製の補強層及び外被層を備える超高圧樹脂ホースであって、
    前記内管が、フッ素樹脂からなる内側層及びポリアミド樹脂からなる外側層の複層構造であり、且つ
    前記内側層及び前記外側層の層間剥離強さ(JIS K 6330−6:2010に準拠)が、20N/cm以上であり、
    前記内側層のフッ素樹脂が、反応性基を有するフッ素原子含有エチレン性重合体であり、且つ前記外側層のポリアミド樹脂が、ナイロン樹脂であり、
    前記反応性基が、カーボネート基又はカルボン酸ハライド基であることを特徴とする超高圧樹脂ホース。
  2. 前記内管において、前記内側層の層厚(a)の前記外側層の層厚(b)に対する比(a/b)が0.1以上、0.3未満である請求項に記載の超高圧樹脂ホース。
  3. 前記内側層の層厚が、0.1〜0.5mmである請求項1又は2に記載の超高圧樹脂ホース。
  4. 更に、少なくとも一方の端部に口金具が加締められて装着されている請求項1〜のいずれか1項に記載の超高圧樹脂ホース。
  5. 請求項1〜に記載の超高圧樹脂ホースを製造する方法であって、
    前記内側層を形成するフッ素樹脂組成物と、前記外側層を形成するポリアミド樹脂組成物とを共押し出しすることにより、内側層及び外側層からなる前記内管を成形する工程を含むことを特徴とする超高圧樹脂ホースの製造方法。
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