JP2019034003A - 電気掃除機用ホース - Google Patents

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山下 和也
Kazuya Yamashita
和也 山下
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Tsugunori Shima
嗣典 島
史典 江草
Fuminori Egusa
史典 江草
晃弘 築野
Akihiro Chikuno
晃弘 築野
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Abstract

【課題】 柔らかなポリ袋などを吸い込んでも、ポリ袋が詰まりにくくする。
【解決手段】 電気掃除機用ホースAは、合成樹脂からなる円筒状のホース壁1の内側に、螺旋状の補強体6が添着されている。ホース壁1は、添着部7と、変形部3とを有しており、添着部7においてホース壁1と補強体6が添着されている。変形部3は、隣り合う添着部7,7の間にまたがるように、ホースの内周側に設けられており、少なくとも変形部3の一部が、内層302と外層301を有する積層構造とされている。添着部7を構成する樹脂と外層301を構成する樹脂は同じ樹脂であり、外層301を構成する樹脂に比べ内層302を構成する樹脂が、摩擦係数が小さな樹脂である。内層302を構成する樹脂が、高重合度塩化ビニル樹脂をポリマー成分の主体とした塩化ビニル樹脂組成物であることが好ましい。
【選択図】 図3

Description

本発明は、可撓性に優れた合成樹脂製の可撓性ホース、特に電気掃除機用ホースに関するものである。
電気掃除機に使用される可撓性ホースとしては、例えば、比較的軟質な合成樹脂製のホース壁に対し、螺旋状にされた補強体を一体化した可撓性ホースがある。こうした補強体付のホースは、ホース壁を柔軟にでき、可撓性に優れる。
補強体を有する電気掃除機用ホースとして、例えば、特許文献1に示すようなものが知られている。特許文献1の電気掃除機用ホースは、ホース壁をポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)により形成し、補強体を硬度が高いTPUにより被覆した鋼線により構成しており、かかる電気掃除機用ホースによれば、ホースの柔軟性を維持しながら、脱塩ビホースが実現される。
特開2005−95668号公報
特許文献1に開示されるような、補強体付のホースでは、ホースの円筒形状はもっぱら補強体によって維持されるため、ホース壁を柔軟にすることが可能である。これにより、柔軟で可撓性に富む、取り扱いやすい電気掃除機用ホースが実現される。
一方で、こうした補強体付の電気掃除機用ホースでは、補強体を有しない電気掃除機用ホース(例えば、ホース壁が凹凸条を有する波形に形成された電気掃除機用ホース)に比べ、柔らかなポリ袋などを吸い込んだ場合に、ホースにポリ袋などが詰まりやすいことを、発明者らは発見した。
本発明の目的は、補強体付の電気掃除機用ホースにおいて、柔らかなポリ袋などを吸い込んでも、ポリ袋が詰まりにくくすることにある。
発明者は、補強体付の電気掃除機用ホースにおいて、柔らかなポリ袋が詰まりやすい原因を検討した。そして、補強体付の電気掃除機は、ホースの内周面がほぼ平滑な円筒面状に形成されていることが多く、このようなホースに柔らかなポリ袋が吸い込まれると、ポリ袋とホース内周面の間の隙間が小さくなってしまい、空気の吸引力によって、ポリ袋が強くホース内周面に押し付けられるように密着しやすくなり、詰まりやすくなっていることを発見した。
そして、発明者は、鋭意検討の結果、補強体付の電気掃除機用ホースにおいて、補強体の間のホース壁の部分の一部を積層構造とし、その内層を、外層に比べ低摩擦な樹脂で構成すると、上記課題が解決できることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、合成樹脂からなる円筒状のホース壁の内側に、螺旋状の補強体が添着され、ホース壁のホース中心軸に沿う断面は、補強体の螺旋に沿って同一の断面であり、ホース壁の円筒状形状が実質的に補強体によって維持された電気掃除機用ホースであって、ホース壁は、添着部と、変形部とを有しており、添着部は、補強体の外周側表面を包み込むように、外側に向かって凸形状に膨出形成されていると共に、添着部においてホース壁と補強体が添着されており、変形部は、隣り合う添着部の間にまたがるように、ホースの内周側に設けられており、少なくとも変形部の一部が、内層と外層を有する積層構造とされていて、添着部を構成する樹脂と外層を構成する樹脂は同じ樹脂であり、外層を構成する樹脂に比べ内層を構成する樹脂が、摩擦係数が小さな樹脂である、電気掃除機用ホースである(第1発明)。
第1発明において、好ましくは、内層を構成する樹脂が、高重合度塩化ビニル樹脂をポリマー成分の主体とした塩化ビニル樹脂組成物である(第2発明)。また、第1発明において、好ましくは、内層を構成する樹脂の硬度が60〜80HDAである(第3発明)。また、第1発明ないし第3発明のいずれかにおいて、好ましくは、変形部全体が、積層構造とされている(第4発明)。
本発明の電気掃除機用ホース(第1発明)によれば、柔らかなポリ袋などを吸い込んでも、ホースにポリ袋が詰まりにくくなる。また、第2発明または第4発明の電気掃除機用ホースによれば、ポリ袋などが詰まることを、より効果的に抑制できる。また、第3発明の電気掃除機用ホースによれば、ホース壁を柔軟にできる。
第1実施形態の電気掃除機用ホースが適用される電気掃除機の構成を示す図である。 第1実施形態の電気掃除機用ホースの一部断面図である。 第1実施形態の電気掃除機用ホースのホース壁部分の拡大断面図である。 ホース壁を構成する可撓性条帯の実施形態を示す断面図である。 他の実施形態の電気掃除機用ホースのホース壁部分の拡大断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明に係る電気掃除機用ホースの実施形態について説明する。図1は電気掃除機の全体の構成を示し、図2は第1実施形態の電気掃除機用ホースの一部断面図、図3は図2に示すホースのホース壁の一部の拡大断面図、図4はホース壁となる可撓性条帯の一例を示した断面図である。
図1において、電気掃除機用ホースAは、掃除機本体10に設けられた吸気口に接続パイプ11を介してホースAの一端が接続され、ホースAの他端は手元操作部12に接続され、手元操作部12に連続して延長管13、続いて床用ノズル14が接続されて電気掃除機が構成されている。
電気掃除機用ホースAは、図2に示すように構成され、柔軟性を有するホース壁1が円筒状に合成樹脂によって形成され、ホース壁1の内周面には、ホースを保形補強し、負圧によるホースのつぶれを防止する補強体6が螺旋状に添着されている。ホース壁1は軟質合成樹脂製であり、無負荷状態で、図3に示すような断面形状を有する。図3は図の下側をホース内側として示している。
電気掃除機用ホースAにおいて、ホース壁1のホース中心軸に沿う断面(図2や図3に示した断面)は、補強体6の螺旋に沿って同一の断面になっている。すなわち、電気掃除機用ホースAは、螺旋状にホース壁が形成されたホースである。また、電気掃除機用ホースAでは、補強体6によって実質的にホース壁1の円筒状形状が維持されている。すなわち、ホースに作用する力や負圧に対しホース壁1単独ではその円筒状形状を維持できない程度に、ホース壁1は柔軟であり、ホース壁1は補強体6と一体化されることで、その円筒状形状が維持されている。
補強体6としては、スチール線や硬鋼線などの金属線や、それらに樹脂被覆をした樹脂被覆金属線、あるいは硬質塩化ビニル樹脂などの硬質樹脂を線状に押出成形した硬質樹脂線が使用できる。補強体6は、ホース壁に添着するので、使用する接着剤との接着性が良いものや、ホース壁と熱溶着可能なものを選択することが好ましい。図3には、硬質塩化ビニル樹脂による樹脂被覆を施したスチール線を補強体6として使用した例を示す。
なお、螺旋状に設けられる補強体6の条数は、特に限定されず、1条乃至4条程度であればよい。本実施形態においては、螺旋状補強体6は3条の螺旋状に設けられている。
以下に、本実施形態の電気掃除機用ホースAのホース壁1について詳細に説明する。図3には、ホースに負荷がかかっていない状態における、ホース壁1と補強体6の、ホース軸方向に沿った部分断面図を示す。
ホース壁1は、添着部7,7と、変形部3とを有している。
添着部7は、補強体6の外周側表面を包み込むように、ホースの半径方向外側に向かって凸形状に膨出形成された部分である。添着部7において、ホース壁1と補強体6が添着されている。添着の形態は、接着であっても良いし、溶着であってもよい。また、添着は、添着部の一部のみで行われていてもよい。たとえば、本実施形態のように、少なくとも、補強体6の最外周部と、添着部の最外周部が接着されていることが好ましい。
変形部3は、隣り合う添着部7,7の間にまたがるように、ホースの内周側に設けられている。すなわち、ホース壁1は、隣接する補強体6,6の間の区間で、添着部7、変形部3、添着部7がこの順番に連続するように接続されて、螺旋状に構成されている。ホース壁1の伸縮変形は、主に変形部3が変形することによりなされる。
また、ホース内周には、螺旋状補強体6の内周面と変形部3の内周面が露出してる。
変形部3は、ホースの中心軸に沿う方向に延在するように設けられている。変形部3の形状は、本実施形態のように、ホース中心線と平行な直線状であってもよいし、ホースの内側や外側に湾曲形成された曲線状であってもよい。また、本実施形態においては、変形部3全体がほぼ同じ肉厚で設けられているが、変形部3の中で肉厚が変化していてもよい。
変形部3は、少なくとも変形部の一部が、内層302と外層301を有する積層構造とされている。変形部3の中央部が積層構造とされることが好ましい。特に、本実施形態においては、変形部全体が積層構造とされている。内層302は変形部3のホース内周面となる層である。外層301は内層の外側に設けられた層である。内層302と外層301の間や、外層301の外側等に、更に他の層が備えられていてもよい。
添着部7,7を構成する樹脂と、外層301を構成する樹脂は同じ樹脂である。後述するように、添着部7,7と外層301は、同じ樹脂を押出し成形することにより形成される。添着部7,7と外層301を構成する樹脂は、適度な強度と柔軟性を有し、内層302と積層一体化可能な樹脂であれば特に限定されないが、好ましくは、JIS−K7215に準拠して測定した硬度が50〜70HDAである軟質塩化ビニル樹脂組成物が使用される。
外層301を構成する樹脂に比べ、内層302を構成する樹脂は、摩擦係数が小さな樹脂である。摩擦係数の比較は、JIS−K7125に準拠して、樹脂フィルム同士で測定した動摩擦係数で比較すればよい。内層と外層の樹脂の摩擦係数の差は、0.1以上であることが好ましく、0.2以上であることがより好ましい。
内層302を構成する樹脂の硬度は、特に限定されないが、JIS−K7215に準拠して測定した硬度で60〜80HDAであることが好ましい。このような硬度であれば、ホース壁が柔軟になり、電気掃除機用ホースAの取り扱い性が良くなる。
内層302を構成する樹脂としては、上記摩擦特性が得られる樹脂であれば特に限定されない。
好ましくは、内層302を構成する樹脂として、高重合度塩化ビニル樹脂をポリマー成分の主体とした塩化ビニル樹脂組成物が使用される。高重合度塩化ビニル樹脂の平均重合度は、JIS−K6720−2に準拠して測定され、平均重合度が2500以上、より好ましくは3000以上の高重合度塩化ビニル樹脂が、内層302を構成する塩化ビニル樹脂組成物のポリマー成分の主体として使用される。
内層302を構成する塩化ビニル樹脂組成物の主成分となる高重合度塩化ビニル樹脂は、いわゆるストレートポリマーであってもよいし、変性ポリマーであってもよいし、部分的に架橋されたポリマーであってもよい。高重合度塩化ビニル樹脂としては、例えば、信越化学工業株式会社の「高重合度ポリマー TK−2500PE,GR−2500S」や、大洋塩ビ株式会社の「塩ビホモポリマー TH−2500,TH3800」や「変性高重合度塩ビ樹脂 TU−400」や「エチレン塩ビコポリマー TE2800」や、株式会社カネカの「カネビニール(登録商標)KSシリーズ KS−2500,KS−3000」などが例示される。これら高重合度塩化ビニル樹脂をブレンドして用いてもよい。
上記摩擦特性が得られる限りにおいて、内層302を構成する塩化ビニル樹脂組成物には、高重合度塩化ビニル樹脂以外のポリマー成分として、重合度が1000〜2000程度の塩化ビニル樹脂や他の樹脂が配合されていてもよい。
内層302を構成する塩化ビニル樹脂組成物には、樹脂組成物を軟質なものとするために、可塑剤が添加される。可塑剤の種類は特に限定されない。
また、内層302を構成する塩化ビニル樹脂組成物には、滑剤、例えば、脂肪酸アミドやシリコーン系滑剤が配合されていてもよい。また、内層302を構成する塩化ビニル樹脂組成物には、適宜、充填材や、老化防止剤、安定剤などが配合されていてもよい。
第1実施形態の電気掃除機用ホースAは、いわゆるスパイラル成形方法により、以下のようにして製造することができる。即ち、公知のホース成形軸に対して、補強体6、6を構成する線材を所定のピッチで螺旋状に捲回する。一方で、所定断面を有する押出ダイを備える2軸押出成形機を用いて、添着部7や外層301になるべき樹脂と、内層302になるべき樹脂を、所定の温度で共押出して、図4に示すような断面を有する可撓性条帯Sを押出成形する。
可撓性条帯Sが膨出形成された部分7S,7Sが、ホースAにおける添着部7となる。また、可撓性条帯Sの側縁部S1,S2が重なり合うように接合されて、この部分もホース壁1の添着部7となる。可撓性条帯Sにおいて、添着部となるべき部分(7S等)の間には、内層302となるべき部分2Sと外層301となるべき部分1Sが積層して形成されている。内層302となるべき部分2Sと外層301となるべき部分1Sが積層して共押出されることにより、両者は熱融着して一体化される。
内層302となるべき部分2Sが、高重合度塩化ビニル樹脂をポリマー成分の主体とした塩化ビニル樹脂組成物により形成される場合には、この押出工程によって、押し出された樹脂条帯Sにおいて、内層302となるべき部分2Sの表面(内周面)が粗面化し、つや消しされたような状態となる。摩擦係数を低下させる観点から、この部分を粗面化し、つや消しとなるように、共押出工程を調整することが好ましい。
添着部7となるべき部分がホース成形軸に捲回された螺旋状補強体6、6を覆うように、可撓性条帯Sを螺旋状に捲回し、互いに隣接する可撓性条帯Sの側縁部S1、S2を補強体6のホース外周側で重ね合わせて接着一体化して円筒状のホース壁1とするとともに、ホース壁1と補強体6を添着する。線材と可撓性条帯Sを連続的にホース成形軸に供給しながら、以上の工程を連続して行うことにより、不定長の電気掃除機用ホースAを得ることができる。可撓性条帯Sの側縁部の接着一体化や硬質補強体6への添着は、熱融着により行うこともでき、その場合は、押出成形された可撓性条帯Sがまだ熱い間に捲回し一体化することが好ましい。また、熱可塑性接着剤(ホットメルト)や溶剤系の接着剤を使用して添着しても良い。
上記形態の電気掃除機用ホースの作用効果を説明する。上記電気掃除機用ホースAでは、柔らかなポリ袋などを吸い込んでも、従来のホースに比べ、ホースにポリ袋が詰まりにくい。
補強体6とホース壁1を有する従来の電気掃除機用ホースにおいては、ホース壁1が添着部7と変形部3を有していると、軟質な合成樹脂で形成され、ホース内周に露出している変形部3の部分で、ポリ袋などとホース壁1が密着しやすく、一旦密着が起こると、ホースに作用する吸引力によって、ポリ袋が一層ホース壁に押し付けられるようになって密着し、ポリ袋がひっかかりがちであった。
上記実施形態の電気掃除機用ホースAでは、少なくとも変形部3の一部が、内層302と外層301を有する積層構造とされていて、外層301を構成する樹脂に比べ内層302を構成する樹脂が、摩擦係数が小さな樹脂とされている。そのため、ポリ袋などが、内層302に引っかかりにくくなり、ポリ袋などがホースに詰まりにくくなる。
ホースの柔軟性を維持しながら、ポリ袋などがホースに詰まりにくくするとの観点からは、内層302を構成する樹脂が、高重合度塩化ビニル樹脂をポリマー成分の主体とした塩化ビニル樹脂組成物であることが好ましい。この樹脂組成物は、押出成型を行う際に、押し出された樹脂の表面が粗面化され、つや消し状態となりやすく、樹脂組成物表面の摩擦係数を効果的に低下させることができ、ポリ袋などが詰まりにくくなる。樹脂表面がつや消し状態になると、薄いポリ袋などが密着しにくくなるからである。
また、内層302を構成する樹脂が、高重合度塩化ビニル樹脂をポリマー成分の主体とした塩化ビニル樹脂組成物である場合には、粗面化、つや消し化が効果的になされる点で、高重合度塩化ビニル樹脂として、平均重合度が3000を超えるものを用いることが好ましく、ポリ袋などの詰まり防止に効果的である。同様の観点から、高重合度塩化ビニル樹脂として部分架橋されたものを用いることも好ましい。
また、内層302を構成する樹脂が、高重合度塩化ビニル樹脂をポリマー成分の主体とした塩化ビニル樹脂組成物である場合には、ホース壁1となる可撓性条帯Sを押出成型する際に、内層302となる部分2Sの表面が粗面化され、つや消し状態になるように、樹脂組成物の配合や押出条件等を調整することが好ましい。たとえば、樹脂の押出温度を下げたり、樹脂の押出速度を上げることにより、粗面化が促される。
また、上記実施形態の電気掃除機用ホースAでは、添着部7を構成する樹脂と外層301を構成する樹脂は同じ樹脂であるため、ホース壁の柔軟性や強度を損なうことなく、ホースの詰まりを改善することができる。また、内層302を構成する樹脂の硬度が60〜80HDAとされている場合には、ホースの柔軟性が特に良好になる。
また、上記実施形態の電気掃除機用ホースAでは、変形部3全体が、積層構造とされていることが好ましい。このようにされていると、ホース壁1がホース内周側に露出する部分のすべてを、摩擦係数の低い内層302で覆うことができ、ポリ袋などの詰まり防止により効果的である。
発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に発明の他の実施形態について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分についてはその詳細な説明を省略する。また、これら実施形態は、その一部を互いに組み合わせて、あるいは、その一部を置き換えて実施できる。
図5には、第2実施形態ないし第4実施形態の電気掃除機用ホースのホース壁部分の拡大断面図を示す。このような実施形態のホースであっても、ポリ袋などが詰まりにくくできる。
第1実施形態では、ホース壁1の変形部3全体が積層構造とされている場合について説明したが、図5(a)の第2実施形態のように、ホース壁1の変形部3のうち、中央部付近の一部区間のみが積層構造とされていてもよい。この実施形態では、外層303は添着部7,7にまたがるように設けられる一方で、内層304は、外層303の中央部付近にのみ設けられている。ここで、中央部とは、ホース軸方向位置における、添着部と添着部の間の区間(変形部が延在する区間)の中央部、との意味である。
補強体6を有する柔軟なホースの場合には、ホースに吸引力が作用すると、ホース壁の変形部が、ホース内側に湾曲するように変形することが多い。そのため、図5(a)に示したような、変形部の中央部のみが積層構造とされ、その部分に配置される内層304が低い摩擦係数とされた場合であっても、ホースの最内周側には、低い摩擦係数の樹脂で形成された内層304が位置することになって、ポリ袋などの詰まりが抑制される。
また、図5(a)に示したように、ホース壁の変形部の中央部を積層構造として、その部分に摩擦係数の低い内層を設ける場合には、内層304の内周面が、内層が設けられていない部分の外層303の内周面よりも内側に位置するように、内層304をホース内側に突出する形態に設けることが好ましい。このようにすることも、ポリ袋などの詰まりの抑制に効果的である。
あるいは、ホース壁の変形部の中央部を積層構造として、その部分に摩擦係数の低い内層を設ける場合には、図5(b)に示したように、内層306の内周面が、内層が設けられていない部分の外層305の内周面と段差なく連続するように、内層306が埋入されるような形態で設けられていてもよい。
あるいは、図5(c)に示す第4実施形態のように、ホース壁の変形部が、中央部で単層とされる一方で、添着部7に隣接する両端部で積層構造とされていてもよい。この場合には、積層構造部分の内層308の内周面が、内層が設けられていない部分の外層307の内周面よりも内側に位置するように、内層308をホース内側に突出する形態に設けることが好ましい。
また、内層302,304を構成する樹脂組成物の他の例としては、以下のような樹脂組成物を例示できる。
例えば、脂肪酸アミドやシリコーン系潤滑剤を配合した塩化ビニル樹脂組成物により、内層302、304を構成してもよい。脂肪酸アミドとしては、塩化ビニル樹脂に配合可能な変性ステアリン酸アミド、変性ラウリン酸アミド、変性パルチミン酸アミドなどが使用できる。シリコーン系潤滑剤としては、シリコーンオイルなどを例示できる。
また、内層302,304を構成する樹脂組成物として、シリコーン粒子や炭酸カルシウム粒子を分散させて、表面を粗面化した塩化ビニル樹脂組成物を使用することもできる。このような塩化ビニル樹脂組成物も、押出成型の際に表面がつや消し状態になる程度に粗面化させると、内層の摩擦係数を低下させ、ポリ袋などが詰まりにくくできる。
なお、内層302,304の摩擦係数を低下させ、ポリ袋などを詰まりにくくする観点からは、内層を構成する樹脂組成物として、高重合度塩化ビニル樹脂をポリマー成分の主体とした塩化ビニル樹脂組成物を使用することが、特に効果的である。
また、上記実施形態の説明では、電気掃除機として家庭用電気掃除機の一例を示したが、電気掃除機の種類は特に限定されない。上記実施形態の電気掃除機用ホースは、例えば、アップライト型の電気掃除機や、セントラル配管方式の電気掃除機などにも使用することができる。
電気掃除機用ホースは可撓性を有しており電気掃除機に使用でき、産業上の利用価値が高い。
A 電気掃除機用ホース
1 ホース壁
3 変形部
301,303 外層
302,304 内層
7 添着部
6 補強体
10 電気掃除機本体
12 手元操作部
13 延長管
14 床用ノズル

Claims (4)

  1. 合成樹脂からなる円筒状のホース壁の内側に、螺旋状の補強体が添着され、
    ホース壁のホース中心軸に沿う断面は、補強体の螺旋に沿って同一の断面であり、
    ホース壁の円筒状形状が実質的に補強体によって維持された電気掃除機用ホースであって、
    ホース壁は、添着部と、変形部とを有しており、
    添着部は、補強体の外周側表面を包み込むように、外側に向かって凸形状に膨出形成されていると共に、添着部においてホース壁と補強体が添着されており、
    変形部は、隣り合う添着部の間にまたがるように、ホースの内周側に設けられており、
    少なくとも変形部の一部が、内層と外層を有する積層構造とされていて、
    添着部を構成する樹脂と外層を構成する樹脂は同じ樹脂であり、
    外層を構成する樹脂に比べ内層を構成する樹脂が、摩擦係数が小さな樹脂である、
    電気掃除機用ホース。
  2. 内層を構成する樹脂が、高重合度塩化ビニル樹脂をポリマー成分の主体とした塩化ビニル樹脂組成物である請求項1に記載の電気掃除機用ホース。
  3. 内層を構成する樹脂の硬度が60〜80HDAである
    請求項1に記載の電気掃除機用ホース。
  4. 変形部全体が、積層構造とされている
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電気掃除機用ホース。
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