以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態におけるMFPの外観を示す斜視図である。図2は、MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図1および図2を参照して、データ処理装置として機能するMFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
メイン回路110は、MFP100の全体を制御するCPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
自動原稿搬送装置120は、原稿給紙トレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部130のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読取部130により原稿画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ上に排出する。原稿読取部130は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像形成部140に出力する。給紙部150は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部140に搬送する。
画像形成部140は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、原稿読取部130から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施した、データ処理後の画像データまたは、外部から受信された画像データに基づいて、給紙部150により搬送される用紙に画像を形成する。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶するとともに、画像形成部140でプリント可能なプリントデータに変換して、画像形成部140に出力する。これにより、画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙に画像を形成する。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
通信I/F部112は、ネットワークにMFP100を接続するためのインターフェースである。通信I/F部112は、TCP(Transmission Control Protocol)またはFTP(File Transfer Protocol)等の通信プロトコルで、ネットワークに接続された他のコンピュータまたはデータ処理装置と通信する。なお、通信I/F部112が接続されるネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワークは、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取画像を一時的に記憶する。
操作パネル160は、液晶表示装置(LCD)165と、LCD165の表示を制御する表示制御部161と、VRAM(Video RAM)163と、タッチパネル169と、スタートキー171(図3参照)を含むハードキー部170と、タッチパネル169およびハードキー部170を制御する入力制御部167と、を含む。LCD165およびハードキー部170は、MFP100の上面に設けられる。なお、LCD165に代えて、画像を表示する装置であれば、例えば、有機EL(electroluminescence)ディスプレイを用いることができる。
表示制御部161は、CPU111、VRAM163およびLCD165と接続される。VRAM163は、表示制御部161の作業領域として用いられ、LCD165に表示する画像を一時記憶する。表示制御部161は、CPU111により制御されて、LCD165を制御し、LCD165にVRAM163に記憶された画像を表示させる。表示制御部161は、後述する操作画面および入力画面をLCD165に表示させる。
ハードキー部170は、スタートキー171を少なくとも含む複数のハードキーを含む。ハードキーは、入力制御部167に接続され、ユーザーにより押下されている間はON信号を入力制御部167に出力し、ユーザーにより押下されていない間はOFF信号を入力制御部167に出力する。
タッチパネル169は、LCD165の上面または下面に設けられ、ユーザーにより押下された位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネル169は、ユーザーが指またはスタイラスペンで指示した位置を検出し、検出した位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネル169は、LCD165の表示面と同じまたはそれ以上のサイズであるのが好ましい。タッチパネル169は、LCD165に重畳して設けられるので、タッチパネル169は、ユーザーがLCD165の表示面を指示すれば、LCD165の表示面中でユーザーが指示した位置の座標を入力制御部167に出力する。タッチパネルは、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式を用いることができ、その方式は限定されない。
入力制御部167は、ハードキー部170のうちでON信号を出力するハードキーが存在する場合、ON信号を出力するハードキーの識別情報をCPU111に出力する。また、入力制御部167は、タッチパネル169がユーザーにより指示された位置を検出する場合、タッチパネル169から出力される座標をCPU111に出力する。
外部記憶装置117は、CPU111により制御され、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)118、または半導体メモリが装着される。本実施の形態においては、CPU111は、ROM113に記憶されたプログラムを実行する例を説明するが、CPU111は、外部記憶装置117を制御して、CD−ROM118からCPU111が実行するためのプログラムを読出し、読み出したプログラムをRAM102に記憶し、実行するようにしてもよい。
なお、CPU111が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、CD−ROM118に限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がネットワークに接続されたコンピュータからプログラムをダウンロードしてHDD115に記憶する、または、ネットワークに接続されたコンピュータがプログラムをHDD115に書込みするようにして、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図3は、操作パネル160の平面図である。図3を参照して、操作パネル160は、LCD165と、LCD165に重畳して設けられたタッチパネル169と、LCD165の右側および下方に、スタートキー171、BOXキー173、COPYキー175およびFAXキー177を含む複数のハードキーが配置されたハードキー部170と、を含む。
図4は、第1の実施の形態におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図4に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118に記憶された設定プログラムを実行することにより、CPU111により実現される機能である。図4を参照して、CPU111は、設定部11と、処理特定部21と、処理実行部51と、を含む。処理実行部51は、MFP100が備えるハードウェア資源を制御し、設定部11により設定された処理条件で複数種類の処理を実行する。MFP100が備えるハードウェア資源は、通信I/F部112、ファクシミリ部116、HDD115、外部記憶装置117、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140および給紙部150であり、処理実行部51は、これらのうちから1以上を制御する。
処理実行部51が実行する複数種類の処理の一例は、スキャン処理、コピー処理、プリント処理、データ送信処理、ファクシミリ送受信処理、データ編集処理である。処理実行部51は、処理条件の1つとしてスキャン処理を実行する設定がされた場合、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、HDD115、外部記憶装置117、通信I/F部112を制御し、原稿読取部130で読み取った原稿の画像を、HDD115、外部記憶装置117および通信I/F部112の少なくとも1つに、処理条件に従って出力する。処理実行部51は、処理条件の1つとして出力先をHDD115とする処理条件が設定された場合は、画像をHDD115に記憶する。処理実行部51は、処理条件の1つとして出力先を外部記憶装置117とする処理条件が設定された場合は、画像を外部記憶装置117に装着された半導体メモリに記憶する。処理実行部51は、処理条件の1つとして出力先を通信I/F部112とする処理条件が指定された場合は、画像を通信I/F部112を介して送信する。送信方法は、例えば、電子メール送信、FTP(File Transfer Protocol)またはSMB(Server Message Block)等である。送信方法に電子メール送信が設定される場合には、画像を添付した電子メールを生成し、生成した電子メールを送信する。
また、処理実行部51は、処理条件の1つとしてコピー処理を実行する設定がされた場合は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、給紙部150および画像形成部140を制御し、原稿読取部130で読み取った原稿の画像を、画像形成部140に給紙部150から供給される用紙に、設定された処理条件に従って画像形成させる。
また、処理実行部51は、処理条件の1つとしてプリント処理を実行する設定がされた場合は、通信I/F部112、HDD115、外部記憶装置117、画像形成部140および給紙部150を制御し、画像形成部140に給紙部150から供給される用紙に、設定された処理条件に従って画像形成させる。画像形成部140が画像形成する画像は、処理条件の1つにより設定され、通信I/F部112を介してネットワークに接続されたコンピュータから受信されるプリントデータの画像、HDD115または外部記憶装置117に記憶されたデータの画像である。
処理実行部51は、処理条件の1つとしてデータ送信処理を実行する設定がされた場合は、通信I/F部112、HDD115を制御し、HDD115に記憶されたデータを通信I/F部112を介して送信する。送信方法は、例えば、電子メール送信、FTP(File Transfer Protocol)またはSMB(Server Message Block)等である。送信方法に電子メール送信が設定される場合には、データを添付した電子メールを生成し、生成した電子メールを送信する。
さらに、処理実行部51は、処理条件の1つとしてファクシミリ送信処理を実行する設定がされた場合は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、HDD115、外部記憶装置117およびファクシミリ部116を制御し、ファクシミリデータの画像を、ファクシミリ部116に送信させる。ファクシミリ部116が送信するファクシミリデータは、処理条件の1つにより設定され、処理条件にしたがって原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像、または、HDD115または外部記憶装置117に記憶されたデータの画像である。
処理実行部51は、処理条件の1つとしてファクシミリ受信処理を実行する設定がされた場合は、ファクシミリ部116、HDD115、外部記憶装置117、画像形成部140および給紙部150を制御し、受信されたファクシミリデータの画像を出力する。処理実行部51は、処理条件の1つとして出力先をHDD115とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータの画像をHDD115に記憶する。処理実行部51は、処理条件の1つとして出力先を外部記憶装置117とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータの画像を外部記憶装置117に装着された半導体メモリに記憶する。処理実行部51は、処理条件の1つとして出力先を画像形成部140とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータを画像形成部140に出力し、ファクシミリデータの画像を用紙に形成させる。処理実行部51は、処理条件の1つとして出力先を通信I/F部112とする処理条件が設定された場合は、ファクシミリデータの画像を添付した電子メールを生成し、通信I/F部112を介して電子メールを送信する。
データ編集処理は、HDD115に記憶されたデータを処理対象とする処理であり、ここでは、データの画像を回転させる回転処理、データを削除する削除処理を含む。処理実行部51は、処理条件の1つとして回転処理を実行する設定がされた場合は、HDD115に記憶されたデータを、その画像を回転させたデータで更新する。処理実行部51は、処理条件の1つとして削除処理を実行する設定がされた場合は、HDD115に記憶されたデータを、HDD115から消去する。
設定部11は、操作画面選択部13と、操作画面表示部15と、設定値受付部19と、を含む。操作画面選択部13は、HDD115に予め記憶された複数の操作画面のうちから1つを選択し、選択した操作画面を識別するための画面識別情報を、操作画面表示部15および処理特定部21に出力する。
操作画面は、設定画面と、データ選択画面とを含む。設定画面は、処理実行部51が処理を実行するための処理条件を定める1以上の設定項目ごとの設定値を設定するための画面であり、1以上の設定項目ごとに設定値を表示するための設定領域を有する。また、設定画面は、設定領域の近傍に、設定項目を説明するための項目名の画像が表示される領域を有する場合がある。設定画面は、例えば、スキャン処理を処理実行部51に実行させるための設定画面、コピー処理を処理実行部51に実行させるための設定画面、プリント処理を処理実行部51に実行させるための設定画面、データ送信処理を処理実行部51に実行させるための設定画面、ファクシミリ送受信処理を処理実行部51に実行させるための設定画面、回転処理を処理実行部51に実行させるための設定画面、削除処理を処理実行部51に実行させるための設定画面である。
データ選択画面は、処理対象とするデータを選択する操作を受け付けるための画面であり、処理対象とするデータを識別するための第1画像を選択可能に表示する画面である。
複数の設定画面は、2以上の設定画面が関連付けられており、階層構造を構成する。階層構造の一例として、複数の設定画面を、処理実行部51が実行可能なスキャン処理、コピー処理、プリント処理、データ送信処理、ファクシミリ送受信処理、回転処理および削除処理に分類し、複数の処理別に分類された複数の設定画面を、さらに、処理の処理条件別に分類することにより、上位の階層から下位の階層にそれぞれ分類された設定画面を配置する。さらに、処理条件が複数の場合等は、処理条件別に分類された複数の設定画面を階層別に分類し、上位の階層から下位の階層にそれぞれ分類された設定画面を配置する。なお、1つの設定画面が、複数の処理に分類される場合がある。例えば、用紙のサイズを設定する設定画面は、コピー処理とプリント処理とに分類される。
2以上の設定画面を関連付けるために、設定画面は、遷移機能付き設定画面を含む。遷移機能付き設定画面は、1以上の別の設定画面を選択するための遷移ボタンを有する設定画面である。操作画面選択部13は、LCD165に、遷移機能付き操作画面が表示されている場合、ユーザーがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、遷移機能付き設定画面に含まれる遷移ボタンを指示すれば、指示された遷移ボタンに関連付けられた設定画面を選択する。また、設定画面は、データ選択画面を選択するための遷移ボタンを有する。操作画面選択部13は、LCD165に、設定画面が表示されている場合、ユーザーがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、データ選択画面を選択するための遷移ボタンを指示すれば、指示された遷移ボタンに関連付けられたデータ選択画面を選択する。
操作画面選択部13は、ユーザーがハードキー部170の備えるCOPYキー175およびFAXキー177のいずれかを指示すると、指示されたキーに割り当てられた処理を特定し、複数の設定画面のうち特定された処理に分類された1以上の設定画面の最も上位の階層に配置された設定画面を選択する。
また、操作画面選択部13は、処理を選択するためのメニュー画面を表示するようにし、メニュー画面に従ってユーザーにより選択された処理に分類された設定画面を選択するようにしてもよい。例えば、複数種類の処理をそれぞれ識別するための複数の処理識別情報を含むメニュー画面をLCD165に表示し、ユーザーがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、メニュー画面に表示される複数の処理識別情報のいずれかを指示すれば、指示された処理識別情報の処理に分類され、最も上位の階層の設定画面を選択する。さらに、操作画面選択部13は、設定画面を選択するためのメニュー画面を表示するようにし、メニュー画面に従ってユーザーにより選択された設定画面を選択するようにしてもよい。例えば、複数の設定画面をそれぞれ識別するための複数の画面識別情報を含むメニュー画面をLCD165に表示し、ユーザーがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、メニュー画面に表示される複数の画面識別情報のいずれかを指示すれば、指示された画面識別情報の設定画面を選択する。
操作画面選択部13は、モード設定部14を含む。ここで、モードについて説明する。モードは、処理実行部51が実行可能な複数種類の処理、ここでは、スキャン処理、コピー処理、プリント処理、データ送信処理、ファクシミリ送受信処理、回転処理および削除処理の2以上を含み、2以上の処理が選択された状態をいう。例えば、プリント処理、データ送信処理およびファクシミリ送受信処理は、データを出力する機能として共通するので、これらが選択された出力モードを設定することができる。また、データ送信処理およびファクシミリ送受信処理は、データを外部に送信する機能として共通するので、これらが選択された送信モードを設定することができる。さらに、データの画像を回転させる回転処理およびデータを削除する削除処理は、データに対して実行される機能として共通するので、これらが選択された編集モードを設定することができる。また、モードは、操作ユーザーが、処理実行部51が実行可能な複数種類の処理のうちから任意に選択した2以上を同一のモードに設定するようにしてもよい。
モード設定部14は、ユーザーによりモードが設定される場合に、モードを設定する。モードが設定される場合、そのモードに含まれる複数種類の処理が選択可能な状態になる。モード設定部14は、ハードキー部170が備えるBOXキー173がユーザーにより指示されると、BOXキー173に割り当てられた編集モードを設定する。また、モード設定部14は、例えば、モードを設定するためのモード設定画面を予め準備しておき、モード設定画面に従ってユーザーにより指示されたモードを設定する。例えば、モード設定部14は、複数のモードをそれぞれ識別するための複数のモード識別情報を含むモード設定画面をLCD165に表示し、ユーザーがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、モード設定画面に表示される複数のモード識別情報のいずれかを指示すれば、指示されたモード識別情報のモードを設定する。
操作画面選択部13は、モード設定部14によってモードが設定される場合、設定されたモードに含まれる複数種類の処理のうちから1つを選択するための処理選択画面を表示するようにし、処理選択画面に従ってユーザーにより選択された種類の処理に分類された設定画面を選択する。例えば、設定されたモードに含まれる複数種類の処理をそれぞれ識別するための複数の処理識別情報を含む処理選択画面をLCD165に表示し、ユーザーがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、処理選択画面に表示される複数の処理識別情報のいずれかを指示すれば、指示された処理識別情報の処理に分類され、最も上位の階層の設定画面を選択する。モード設定画面は、メニュー画面または操作画面にモード設定画面を表示するための選択肢を設けるようにしてもよいし、ハードキー部170にモード設定画面を呼び出すためのキーを設けるようにしてもよい。
モード設定部14によってモードが設定される場合、設定されたモードに含まれる複数種類の処理のうちから1つを選択するための処理選択画面は、データ選択画面と関連付けられた遷移キーを含んでいる場合がある。操作画面選択部13は、処理選択画面が表示されている段階で、データ選択画面と関連付けられた遷移キーが指示される場合、データ選択画面を選択する。この場合、操作画面選択部13によってデータ選択画面が選択された後であっても処理選択画面が表示された段階でモード設定部14によって設定されているモードが維持される。ただし、モード設定画面が、編集モードのモード識別情報を含む場合、ユーザーにより編集モードのモード識別情報が指示されると、操作画面選択部13は、処理選択画面を表示することなく、データ選択画面を選択する。この場合、モード設定部14によって編集モードに設定されるので、操作画面選択部13によってデータ選択画面が選択された後であってもモード設定部14によって設定されている編集モードが維持される。
操作画面選択部13は、ユーザーがハードキー部170の備えるBOXキー173を指示すると、データ選択画面を選択する。なお、ユーザーがハードキー部170の備えるBOXキー173を指示する場合、モード設定部14によって編集モードが設定される。また、操作画面選択部13は、複数の設定画面のうちに、データ選択画面が割り当てられた遷移ボタンを有するデータ選択機能付設定画面を含めるようにしてもよい。操作画面選択部13は、LCD165に、データ選択機能付設定画面が表示されている場合、ユーザーがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、データ選択機能付設定画面に含まれる遷移ボタンを指示すれば、指示された遷移ボタンに関連付けられたデータ選択画面を選択する。さらに、メニュー画面にデータ選択画面の画面識別情報を選択可能に表示するようにして、ユーザーが、メニュー画面に表示される複数の画面識別情報のうちデータ選択画面の画面識別情報を指示すれば、データ選択画面を選択する。
操作画面表示部15は、操作画面選択部13から画面識別情報が入力されることに応じて、画面識別情報で特定される操作画面をLCD165に表示する。操作画面表示部15は、LCD161に表示した操作画面を識別するための画面識別情報を設定受付部19に出力する。操作画面表示部15は、操作画面選択部13から入力される画面識別情報によって設定画面が識別される場合、画面識別情報で特定される設定画面をHDD115から読出し、読み出した設定画面を表示制御部161に出力し、表示制御部161に設定画面の画像をLCD165に表示させる。
設定受付部19は、操作画面表示部15から入力される画面識別情報で特定される操作画面が設定画面の場合、設定画面に従ってユーザーが操作パネル160に入力する設定値を受け付け、受け付けた設定項目ごとの設定値を処理実行部51に出力する。設定受付部19は、例えば、設定画面に含まれる1以上の設定領域のいずれかがユーザーにより選択されると、入力画面を設定画面に重畳して表示する。入力画面は、複数の入力キーを含み、複数の入力キーそれぞれは、入力キーに割り当てられた値がキー名称として付される。入力画面は、例えば、0〜9の数字がそれぞれ割り当てられた10個の入力キーを含む画面である。なお、入力画面は、0〜9の数字がそれぞれ割り当てられた10個の入力キーを含む画面に限らず、アルファベットの文字がそれぞれ割り当てられた26個の入力キー、またはかな文字が割り当てられた複数の入力キーを含む画面であってもよい。設定受付部19は、入力画面に含まれる複数の入力キーのうちユーザーにより指示された入力キーに基づいて設定値を受け付ける。
ユーザーがLCD165に表示された入力画面に含まれる複数のキー名称の画像のいずれかを指で指示すれば、タッチパネル169がユーザーにより指示された位置を検出する。設定値受付部19は、タッチパネル169により検出されたLCD165の表示面の座標に基づいて、入力画面に含まれる複数のキー名称の画像のいずれがユーザーにより指示されたかを特定し、特定されたキー名称の画像に対応する入力キーを選択する。設定受付部19は、選択された入力キーに割り当てられた値を、設定値として、ユーザーにより先に選択された設定領域に対応する設定項目に設定し、処理実行部51に設定項目と設定値との組を出力する。設定受付部19は、入力画面に含まれる複数の入力キーを順に指示される場合、複数の入力キーにそれぞれ割り当てられた複数の値を、選択された順に配置した値を設定値として受け付ける。例えば、10個の入力キーに、数字の「0」〜「9」がそれぞれ割り当てられており、第1番目に数字の「1」が割り当てられた入力キーが選択され、第2番目に数字の「2」が割り当てられた入力キーが選択される場合、第1番目の「1」の右に第2番目の「2」を配置した「12」を設定値に決定し、設定値「12」を受け付ける。また、26個の入力キーに、アルファベットがそれぞれ割り当てられている場合、入力された順に並べた複数の文字列を設定値として受け付ける。
データ選択画面は、処理対象とするデータを選択する操作を受け付けるための画面であり、処理対象とするデータを識別するための第1画像を選択可能に表示する画面である。データ選択画面は、背景部分で構成される第1層と、1以上の第1画像を並べて配置したデータ選択部分で構成される第2層と、を含む。背景部分は、予め定められた画像であり、HDD115に記憶されている。操作画面表示部15は、操作画面選択部13から入力される画面識別情報によってデータ選択画面が識別される場合、データ選択画面の第1層の背景部分をHDD115から読出し、読み出した背景部分を表示制御部161に出力し、表示制御部161に背景部分の画像をLCD165に表示させる。
操作画面表示部15は、第1画像表示部17を含む。第1画像表示部17は、操作画面選択部13から入力される画面識別情報で特定される操作画面がデータ選択画面の場合、1以上のデータをそれぞれ識別するための1以上の第1画像を並べて配置したデータ選択部分を生成し、LCD165に表示された第1層の背景部分に重畳して第2層であるデータ選択部分を表示する。第1画像は、データを識別するための画像であり、データの画像を縮小した画像である。第1画像は、いわゆるサムネイルであってもよいし、データに予め関連付けられた画像であってもよい。第1画像は、好ましくは、矩形である。また、矩形の4つの頂角に丸みを持たせた形状であってもよい。第1画像は、横方向と縦方向とに、長さを有すれば、多角形であってもよい。
例えば、操作画面選択部13から入力される画面識別情報で特定されるデータ選択画面が、HDD115が有する複数の記憶領域の所定の記憶領域に記憶されたデータを選択するための画面の場合について説明する。第1画像表示部17は、HDD115の所定の記憶領域に記憶された1以上のデータをそれぞれ識別するための1以上の第1画像を並べて配置したデータ選択部分を生成し、LCD165に表示された第1層の背景部分に重畳して第2層であるデータ選択部分を表示する。HDD115の所定の記憶領域に複数のデータが記憶されている場合、第1画像表示部17は、複数のデータをそれぞれ識別するための複数の第1画像が重ならないように所定の間隔で配列することによって、データ選択部分を生成する。所定の間隔は、後述する第2画像の横方向の長さより長くするのが好ましい。
また、データ選択部分は、背景部分よりもサイズが大きくなる場合がある。この場合には、第1画像表示部17は、データ選択部分のうち背景部分と同じサイズの部分を順に選択し、選択された部分をLCD165に表示する。また、データ選択部分を背景部分と同じサイズの複数ページに分割し、ページごとにLCD165に表示する。第1画像表示部17は、データ選択部分が背景部分よりもサイズが大きい場合には、ユーザーによるスクロール操作またはページ送り操作を受け付けることによって、背景部分のうちからLCD165に表示する背景部分と同じサイズの部分を順に選択し、または背景部分と同じサイズのページを選択し、選択された部分またはページをLCD165に表示する。
第2層のデータ選択部分は、第1画像が配置された部分以外の部分は透明である。このため、LCD165には、第1層の背景部分の上に第2層のデータ選択部分の画像が表示される。また、データ選択部分が背景部分よりもサイズが大きい場合には、スクロール操作またはページ送り操作が入力されることにより、背景部分はそのままに、データ選択部分のみがスクロールまたはページ送りされて表示される。
第1画像表示部17は、データ選択部分に配置した1以上の第1画像それぞれに関する1以上の第1画像情報を、処理特定部21に出力する。第1画像情報は、第1画像によって識別されるデータのデータ識別情報と、第1画像のLCD165中における位置を示す領域情報と、を含む。
処理特定部21は、操作画面選択部13から画面識別情報が入力される。また、処理特定部21は、操作画面選択部13から入力される画面識別情報で識別される操作画面がデータ選択画面の場合、第1画像表示部17から1以上の第1画像情報が入力される。処理特定部21は、LCD165に表示された操作画面がデータ選択画面の場合に、データ選択画面に選択可能に表示された1以上のデータのうちから処理対象となる処理対象データを選択するとともに、処理対象となるデータに対して実行する実行処理を特定する。
処理特定部21は、処理対象データを選択するデータ選択部23と、処理対象データに対して実行可能な実行可能処理を決定する実行可能処理決定部25と、第2画像表示部27と、クローン画像表示部29と、クローン画像移動部31と、候補処理決定部33と、実行処理を決定する実行処理決定部35と、を含む。
データ選択部23は、LCD165に表示されたデータ選択画面に従って、ユーザーが選択するデータを処理対象データに選択する。データ選択部23は、処理対象データを選択する場合、処理対象データを識別するためのデータ識別情報をクローン画像表示部29、実行可能処理決定部25、および処理実行部51に出力する。
具体的には、データ選択部23は、LCD165に表示された1以上の第1画像のいずれかがユーザーにより所定時間継続して指示されると、ユーザーにより指示された第1画像で識別されるデータを処理対象データに選択する。データ選択画面に含まれる1以上の第1画像のデータ選択画面中の位置は、第1画像情報によって定まる。データ選択画面に中でユーザーが指示した位置は、タッチパネル169によって検出される。データ選択部23は第1画像表示部17から入力される第1画像情報と、タッチパネル169により検出されるユーザーにより指示された位置とに基づいて、処理対象データを選択する。データ選択部23は、LCD165に表示された1以上の第1画像のいずれかが表示された領域内の位置が、タッチパネル169により所定時間継続して検出される場合に、タッチパネル169によって検出される位置に表示された第1画像で識別されるデータを処理対象データに選択する。
また、データ選択部23は、LCD165に表示された1以上の第1画像のいずれかの所定の位置がユーザーにより指示されると、ユーザーにより指示された第1画像で識別されるデータを処理対象データに選択するようにしてもよい。第1画像の所定の位置は、第1画像内で予め定められた部分内の位置とすればよく、例えば、第1画像の中心から所定の距離の範囲内とすればよい。
データ選択部23は、処理対象データを選択する場合、選択された処理対象データに対応する第1画像の表示態様を、他の第1画像の表示態様と異ならせる。例えば、処理対象データに対応する第1画像の輝度を、他の第1画像の輝度よりも高くする。また、処理対象データに対応する第1画像のサイズを、他の第1画像のサイズよりも高くする。これにより、処理対象データに対応する第1画像が選択されていることを、ユーザーに通知することができる。
実行可能処理決定部25は、データ選択部23からデータ識別情報が入力されることに応じて、データ識別情報で特定されるデータに対して実行可能な実行可能処理を決定する。実行可能処理決定部25は、データに対して実行可能な処理が複数存在する場合には、複数の処理を実行可能処理に決定する。好ましくは、実行可能処理決定部25は、データに対して実行可能な処理が複数存在する場合、複数の処理のうちから2つを実行可能処理に決定する。実行可能処理決定部25は、実行可能処理を識別するための処理識別情報を第2画像表示部27に出力する。実行可能処理決定部25が決定する実行可能処理は、複数の実行可能処理を含むモードを含む。このため、実行可能処理決定部25は、実行可能処理としてモードを決定する場合は、実行可能処理決定部25が第2画像表示部27に出力する処理識別情報は、複数の実行可能処理を含むモードを識別するためのモード識別情報を含む。
実行可能処理決定部25は、処理実行部51が実行可能な複数種類の処理のうち、実行可能処理として既定の処理が定められている場合は、既定の処理を実行可能処理に決定する。例えば、複数種類の処理のうち、プリント処理とデータ送信処理とが実行可能処理に定められている場合には、プリント処理とデータ送信処理とを実行可能処理に決定する。
実行可能処理決定部25は、実行可能処理として既定の処理が定められていない場合、モード設定部14によってモードが設定されていれば、設定されたモードに含まれる複数種類の処理を実行可能処理に決定する。具体的には、出力モードが設定されている場合は、プリント処理、送信モードを、実行可能処理に決定する。また、送信モードが設定されている場合は、データ送信処理およびファクシミリ送受信処理を、実行可能処理に決定する。さらに、編集モードが設定されている場合は、回転処理および削除処理を実行可能処理に決定する。実行可能処理の上限が2つに制限される場合に有効である。
なお、実行可能処理を3つ以上設定可能に設定されている場合には、出力モードが設定されている場合は、プリント処理、データ送信処理およびファクシミリ送受信処理を、実行可能処理に決定する。
さらに、実行可能処理決定部25は、操作ユーザーによって複数種類の処理のうちから任意に選択された2以上が定められたユーザー選択モードに設定されている場合には、そのユーザー選択モードに含まれ、操作ユーザーによって選択された2以上の処理を、実行可能処理に決定する。
なお、実行可能処理決定部25は、実行可能処理として既定の処理が定められている場合であっても、モード設定部14によってモードが設定されていれば、設定されたモードに含まれる複数種類の処理を実行可能処理に決定するようにしてもよい。
実行可能処理決定部25は、実行可能処理として既定の処理が定められていない場合であって、モード設定部14によってモードが設定されていない場合、処理実行部51が実行可能な複数種類の処理のうち、実行頻度が高い上位から所定数の処理を実行可能処理に決定する。処理実行部51が実行した処理の履歴を記憶しておき、履歴に基づいて、複数種類の処理ごとに実行された回数をカウントする。そして、実行回数が多い処理から順に所定数の処理を選択し、選択した所定数の処理を実行可能処理に決定する。所定数は、予め定められた数であり、任意の数に設定することができる。
なお、実行可能処理決定部25は、実行可能処理として既定の処理が定められて場合、または、モード設定部14によってモードが設定されている場合であっても、処理実行部51が実行可能な複数種類の処理のうち、実行頻度が高い上位から所定数の処理を実行可能処理に決定するようにしてもよい。
第2画像表示部27は、データ選択部23からデータ識別情報が入力され、実行可能処理決定部25から処理識別情報が入力される。第2画像表示部27は、処理識別情報で特定される実行可能処理を識別するための第2画像を、データ選択画面のデータ選択部分においてデータ識別情報で特定されるデータを識別するための第1画像が配置されている位置を基準に定まる位置に配置する。第2層のデータ選択部分は、LCD165に表示された第1層の背景部分に重畳して表示されるので、第2画像が第1画像を基準に定まる位置に配置されて、LCD165に表示される。なお、処理識別情報がモード識別情報の場合、モード識別情報を識別するための第2画像を、データ選択画面に配置する。
第2画像表示部27は、1以上の第2画像を表示する場合、データ選択部分に配置した1以上の第2画像にそれぞれ関連する1以上の第2画像情報を、候補処理決定部33に出力する。第2画像情報は、第2画像によって特定される処理の処理識別情報と、第2画像のLCD165中における位置を示す領域情報と、を含む。
第2画像は、実行可能処理に対応して予め定められた画像であり、いわゆるサムネイルである。例えば、実行可能処理の1つであるプリント処理に対応する第2画像は、プリンタを模した図柄の画像であり、実行可能処理の1つであるデータ送信処理に対応する第2画像は、文書を送信する様子を模した図柄の画像である。
第2画像表示部27は、実行可能処理決定部25から1つの処理識別情報が入力される場合、処理識別情報に対応する第2画像を、データ識別情報で特定されるデータを識別するための第1画像よりも上方に配置し、表示する。第2画像表示部27は、実行可能処理決定部25から2つの処理識別情報が入力される場合、2つの処理識別情報にそれぞれ対応する2つの第2画像を、第1画像が配置される位置よりも上方の位置としている。好ましくは、第2画像表示部27は、2つの第2画面を、第1画像が配置される位置よりも上方で、かつ、第1画像の横方向の長さよりも長い間隔で横方向に並べて配置する。さらに、第2画像表示部27は、実行可能処理決定部25から3以上の処理識別情報が入力される場合、3以上の処理識別情報にそれぞれ対応する3以上の第2画像を、第1画像が配置される位置よりも下方以外の方向で、かつ、3以上の第2画像のうち3つ以上が1直線上に並ばない位置に配置する。
クローン画像表示部29は、データ選択部23からデータ識別情報が入力されることに応じて、処理対象データに対応する第1画像を複写したクローン画像を、第2層のデータ選択部分に配置する。データ選択部23からデータ識別情報が入力される段階で、タッチパネル169によってユーザーにより指示された位置が検出されている。クローン画像表示部29は、クローン画像をタッチパネル169によって検出される位置を基準に定まる位置に配置する。例えば、クローン画像の中心がタッチパネル169によって検出される位置と重なる位置にクローン画像を表示する。これにより、第1画像に対応するクローン画像がLCD165に表示される。クローン画像は、第1画像を複写した画像であり、部分的に透明な部分を含む。このため、データ選択画面の第1層の背景部分および第2層のデータ選択部分のうち、クローン画像と重なる部分は、クローン画像を透過して表示されるので、ユーザーは、クローン画像と重なる部分を視認することができる。また、クローン画像が表示されるので、ユーザーは、処理対象データに対応する第1画像が選択されていることを知ることができる。クローン画像表示部29は、クローン画像を表示することに応じて、クローン画像を表示したことを示す信号をクローン画像移動部31に出力する。
クローン画像移動部31は、クローン画像表示部29からクローン画像を表示したことを示す信号が入力された後、タッチパネル169によりユーザーにより指示された位置が検出されている間、クローン画像をタッチパネル169によって検出される位置を基準に定まる位置に配置する。例えば、クローン画像の中心がタッチパネル169によって検出される位置と重なる位置にクローン画像を表示する。クローン画像移動部31は、タッチパネル169によって検出される位置が変化するごとに、変化した後の位置にクローン画像を配置する。このため、ユーザーは、タッチパネル169を指示する位置を変更すれば、ユーザーにより指示される位置の変更に伴ってクローン画像が表示される位置が移動する。クローン画像移動部31は、タッチパネル169によりユーザーにより指示された位置が検出されている間、クローン画像が表示されていることを示す信号を候補処理決定部33に出力する。
候補処理決定部33は、クローン画像移動部31からクローン画像が表示されていることを示す信号が入力されている間、クローン画像と、第2画像表示部27によって表示された1以上の第2画像それぞれとの相対的な位置関係を検出する。候補処理決定部33は、クローン画像が1以上の第2画像のいずれかと少なくとも一部が重なる場合、1以上の第2画像のうちクローン画像と重なる第2画像とクローン画像とが所定の相対的な位置関係となったと判断する。候補処理決定部33は、1以上の第2画像のうちクローン画像と重なる第2画像により識別される処理を、候補処理に決定する。候補処理決定部33は、候補処理を決定している間、候補処理の処理識別情報を実行処理決定部35および第2画像表示部27に出力する。
候補処理決定部33は、クローン画像が1以上の第2画像のいずれかと少なくとも一部が重なっている間、クローン画像と重なる第2画像に対応する処理を候補処理に決定する。ユーザーがクローン画像を移動させている場合、クローン画像が1以上の第2画像の1つと重なった状態から、重ならない状態になり、その後、別の第2画像と少なくとも一部が重なる場合がある。この場合には、候補処理決定部33は、クローン画像が一方の第2画像と重なっている状態の間は一方の第2画像により識別される処理を候補処理に決定し、クローン画像が1以上の第2画像のいずれとも重ならない状態の間は候補処理を決定せず、クローン画像が別の第2画像と重なっている状態の間は別の第2画像により識別される処理を候補処理に決定する。
なお、候補処理決定部33は、1以上の第2画像のうち、クローン画像が移動する方向に配置された第2画像を候補処理に決定するようにしてもよい。ユーザーがクローン画像を移動させている場合、クローン画像の移動方向が、1以上の第2画像の一方に向いた状態から、他方の第2画像に変更する場合がある。この場合には、候補処理決定部33は、クローン画像の移動方向が1以上の第2画像のうち一方の第2画像に向いている状態の間は一方の第2画像により識別される処理を候補処理に決定し、クローン画像の移動方向が他方の第2画像に向いている状態の間は他方の第2画像により識別される処理を候補処理に決定する。
第2画像表示部27は、拡大部43と、識別情報表示部45と、を含む。拡大部43は、候補処理決定部33から候補処理の処理識別情報が入力されている間、処理識別情報で特定される第2画像のサイズを拡大する。これによって、1以上の第2画像のうちで、候補処理に決定されている第2画像が拡大表示されるので、ユーザーに対して、1以上の第2画像のいずれが選択されているかを通知することができ、ユーザーは、第2画像に対応する処理を選択することを認識することができる。
識別情報表示部45は、候補処理決定部33から候補処理の処理識別情報が入力されている間、処理識別情報を、処理識別情報で特定される第2画像の近傍に表示する。これによって、ユーザーは、処理識別情報の処理を選択することを認識することができる。処理識別情報は、処理の名称とするのが好ましい。処理識別情報を表示する位置は、好ましくは、処理識別情報で特定される第2画像に隣接する領域であり、上下左右のいずれであってもよい。また、処理識別情報を表示する位置は、第2画像中であってもよい。
実行処理決定部35は、候補処理決定部33から候補処理の処理識別情報が入力されている間に、タッチパネル169によってユーザーにより指示された位置が検出されなくなると、候補処理を処理対象データに対して実行する実行処理に決定する。実行処理決定部35は、実行処理を決定する場合、実行処理を識別するための処理識別情報を操作画面選択部13に出力する。
操作画面選択部13は、上述したように操作画面をLCD165に表示するが、データ選択画面を表示している段階で、実行処理決定部35から処理識別情報が入力されることに応じて、処理識別情報で特定される処理に対応する設定画面を、LCD165に表示する。ユーザーが、設定画面に従って設定値を入力すれば、処理実行部51が実行処理を実行するための処理条件として、項目ごとの設定値が処理実行部51に出力される。なお、操作画面洗濯部13は、処理識別情報がモード識別情報の場合、モード識別情報に対応する処理選択画面を、LCD165に表示する。
処理実行部51は、データ選択部23からデータ識別情報が入力され、設定受付部19から処理条件が入力される。処理実行部51は、データ選択部23から入力されるデータ識別情報で特定されるデータを処理対象データとして、設定受付部19から入力される処理条件に従って処理を実行する。
なお、実行処理決定部35は、実行処理を決定する場合、実行処理を識別するための処理識別情報を処理実行部51に出力し、処理実行部51に処理識別情報で特定される処理を実行させるようにしてもよい。この場合、処理実行部51は、データ選択部23から入力されるデータ識別情報で特定されるデータに対して、処理識別情報で特定される処理を、デフォルトで定められた処理条件に従って実行するようにすればよい。
図5および図6は、第1の実施の形態における動作条件設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。動作条件設定処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118に記憶された設定プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図5および図6を参照して、CPU111は、メニュー画面をLCD165に表示する(ステップS01)。例えば、メニュー画面は、デフォルトで定められた操作画面である。
次のステップS02においては、操作画面が選択されたか否かを判断する。LCD165にメニュー画面が表示された状態で、メニュー画面に含まれる複数の画面識別情報のいずれかがユーザーにより選択される場合、または、遷移機能付き操作画面がLCD165に表示された状態で、遷移ボタンがユーザーにより選択される場合、操作画面が選択されたと判断する。CPU111は、操作画面が選択されると処理をステップS03に進め、そうでなければ処理をステップS05に進める。
ステップS03においては、選択された操作画面をLCD165に表示する。LCD165にメニュー画面が表示された状態で、複数の画面識別情報のいずれかがユーザーにより選択される場合は、選択された画面識別情報で特定される操作画面をLCD165に表示し、遷移機能付き操作画面がLCD165に表示された状態で、遷移ボタンがユーザーにより選択される場合、遷移ボタンに割り当てられた画面識別情報で特定される操作画面をLCD165に表示する。
ステップS04においては、LCD165に表示された操作画面がデータ選択画面か否かを判断する。LCD165にデータ選択画面が表示されていれば処理をステップS05に進めるが、そうでなければ処理をステップS06に進める。ステップS05においては、データに対応する第1画像を表示する。具体的には、ステップS03において、データ選択画面の背景部分が表示される。データ選択画面は、HDD115に記憶されたデータを選択可能に表示する画面である。このため、ステップS05においては、HDD115が有する複数の記憶領域のうちデータ選択画面により特定される領域に記憶される1以上のデータをそれぞれ識別するための1以上の第1画像を並べて配置したデータ選択部分を生成する。そして、LCD165に表示された第1層の背景部分に重畳して第2層であるデータ選択部分を表示する。また、データ選択部分が背景部分よりもサイズが大きい場合は、データ選択部分の一部を順に選択し、選択された部分をLCD165に表示する。ユーザーによるスクロール操作を受け付けることによって、背景部分のうちからLCD165に表示する部分を順に選択し、選択された部分をLCD165に表示する。
ステップS06においては、ステップS04と同様に、LCD165に表示された操作画面がデータ選択画面か否かを判断する。LCD165にデータ選択画面が表示されていれば処理をステップS07に進めるが、そうでなければ処理をステップS29に進める。
次のステップS07においては、第1画像が指示されたか否かを判断する。LCD165に表示された1以上の第1画像が指示されたならば(ステップS07でYES)、処理をステップS08に進め、そうでなければ処理をステップS02に戻す。ステップS08においては、ステップS07において第1画像が指示されてからの経過時間が、所定の時間を経過したか否かを判断する。第1画像が指示されてから所定時間が経過したならば処理をステップS09に進めるが、そうでなければ処理をステップS07に戻す。なお、ステップS07において、第1画像の中心から所定の範囲の領域が指示された場合に処理をステップS09に進めるようにしてもよい。
ステップS09においては、ステップS07において指示された第1画像で特定されるデータを処理対象データに決定し、処理をステップS10に進める。ステップS10においては、ステップS07において指示された第1画像の表示態様を変更する。ここでは、第1画像の輝度を高い値に変更する。そして、実行可能処理決定処理を実行し、処理をステップS12に進める。実行可能処理決定処理の詳細は後述するが、処理対象データに対してMFP100が実行可能な処理を決定する処理である。ここでは、実行可能処理は、プリント処理と、データ送信処理とに予め定められている場合を例に説明する。
ステップS12においては、第2画像表示処理を実行し、処理をステップS13に進める。第2画像表示処理の詳細は後述するが、実行可能処理を識別するための第2画像を、第1画像が表示されている位置を基準に定まる位置に表示する処理である。
ステップS13においては、第1画像を複製したクローン画像をLCD165に表示し、処理をステップS14に進める。クローン画像を表示する位置は、クローン画像の中心がタッチパネル169により検出される位置と重なる位置である。クローン画像は、第1画像を複製した画像であるが、少なくとも一部が透明である。このため、クローン画像の透明部分を介して、第1層の背景部分をユーザーが視認可能に表示することができる。
ステップS14においては、指示位置が移動したか否かを判断する。ステップS07において第1画像が指示されることによってステップS13においてクローン画像が表示されてから、タッチパネル169によって検出される位置が変化したならば指示位置が移動したと判断する。指示位置が移動したと判断する場合、処理をステップS15に進めるが、そうでなければ処理をステップS24に進める。ステップS15においては、クローン画像を表示する位置を移動させる。具体的には、タッチパネル169により検出される位置に、クローン画像の中心と重なる位置にクローン画像を表示する。
次のステップS16においては、クローン画像が1以上の第2画像のいずれかと重なるか否かを判断する。クローン画像の少なくとも一部が、1以上の第2画像のいずれかと重なれば処理をステップS17に進めるが、そうでなければ処理をステップS20に進める。
ステップS17においては、候補処理を決定する。1以上の第2画像のうちクローン画像と重なる第2画像に対応する処理を候補処理に決定する。そして、候補処理に対応する第2画像のサイズを拡大して表示する(ステップS18)。第2画像を拡大して表示することにより、第2画像が選択されていることをユーザーに通知することができる。さらに、第2画像に対応する処理の処理名称を、第2画像に隣接して表示し(ステップS19)、処理をステップS24に進める。ここでは、処理の名称を、第2画像の下方に表示する。処理の名称を第2画像の下方に表示することにより、選択された処理をユーザーに通知することができる。
一方、処理がステップS20に進む場合、先にステップS17が実行されて候補処理が決定されている場合がある。ユーザーが、クローン画像を移動させて、1以上の第2画像のいずれかと重なる位置にクローン画像を移動させた後に、1以上の第2画像のいずれとも重なない位置にクローン画像を移動さる場合である。ステップS20においては、候補処理が決定されているか否かを判断する。候補処理が決定されているならば処理をステップS21に進めるが、そうでなければ処理をステップS24に進める。ステップS21においては、第2画像の拡大表示を終了する。ステップS18が実行されて拡大して表示された第2画像を元のサイズで表示する。そして、処理名称の表示を終了する(ステップS22)。ステップS19が実行されて表示される処理名称の表示を終了する。さらに、ステップS23においては、ステップS17において決定された候補処理をキャンセルし、処理をステップS24に進める。
ステップS24においては、指示が終了したか否かを判断する。タッチパネル169によって検出されていた位置が、検出されなくなると指示が終了したと判断する。指示が終了したならば処理をステップS25に進めるが、そうでなければ処理をステップS14に戻す。
処理がステップS25に進む場合、ステップS17が実行されて候補処理が決定されている場合がある。ステップS25においては、候補処理が決定されているか否かを判断する。候補処理が決定されているならば処理をステップS26に進めるが、そうでなければ処理をステップS07に戻す。ステップS26においては、候補処理を実行処理に決定し、処理をステップS27に進める。ステップS27においては、第1画像の表示態様を元に戻し、処理をステップS28に進める。処理がステップS27に進む場合、ステップS10において第1画像の表示態様が変更されている。
ステップS28においては、第1画像を第2画像に向けてアニメーション表示する。具体的には、ステップS07において指示された第1画像を複製したクローン画像を、第1画像の位置からステップS27において決定された実行処理に対応する第2画像の位置に向けて移動させ、クローン画像が第2画像と重なった時点で、クローン画像の表示を終了する表示をする。また、クローン画像が、第1画像から第2画像に移動するにつれて、サイズが小さくなるように、クローン画像を徐々に縮小して表示する。これによって、第1画像で特定されるデータに対して、第2画像で特定される実行処理が実行される様子を、アニメーションでユーザーに通知することができる。
次のステップS29においては、ステップS27において決定された実行処理に対応する操作画面を、LCD165に表示し、処理をステップS30に進める。実行処理に対応する操作画面は、MFP100に実行処理を実行させるための処理条件を設定するための設定画面である。ユーザーは、LCD165に表示された設定画面に従って、設定値を設定することが可能となる。
次のステップS30においては、ユーザーが操作パネル160に入力する設定値を受け付ける。そして、操作パネル160が備えるスタートキーが押下されたか否かを判断する(ステップS31)。スタートキーが押下されたならば処理をステップS32に進めるが、そうでなければ処理をステップS30に戻す。
ステップS32においては、ステップS09において決定された処理対象データに対して、ステップS30において設定された設定値に従って、実行処理を実行し、処理を終了する。
図7は、実行可能処理決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。実行可能処理決定処理は、図5に示した動作条件設定処理のステップS11において実行される処理である。図7を参照して、CPU111は、実行可能処理として既定の処理が定められているか否かを判断する(ステップS41)。既定の処理が定められているならば処理をステップS42に進めるが、そうでなければ処理をステップS43に進める。ステップS42においては、既定の2つの処理を実行可能処理に決定し、処理を動作条件設定処理に戻す。例えば、実行可能処理として設定可能な既定の2つの処理として、プリント処理と、データ送信処理とを定めることができる。
ステップS43においては、モードが設定されているか否かを判断する。モードが設定されているならば処理をステップS44に進めるが、そうでなければ処理をステップS45に進める。モードは、操作ユーザーが指定することのよって設定される。ハードキー部170のBOXキー173が操作ユーザーにより指示される場合は、編集モードに設定される。モード設定画面がLCD165に表示されている段階で、ユーザーがタッチパネル169またはハードキー部170を操作して、モード設定画面に表示される複数のモード識別情報のいずれかを指示すれば、指示されたモード識別情報のモードに設定される。
ステップS44においては、設定されているモードに分類された処理を実行可能処理に決定し、処理を動作条件設定処理に戻す。具体的には、出力モードが設定されている場合は、プリント処理、データ送信処理およびファクシミリ送受信処理を実行可能処理に決定する。また、送信モードが設定されている場合は、データ送信処理およびファクシミリ送受信処理を、実行可能処理に決定する。さらに、編集モードが設定されている場合は、回転処理および削除処理を実行可能処理に決定する。
ステップS45においては、実行頻度の高い処理のうちから上位所定数の処理を実行可能処理に決定し、処理を動作条件設定処理に戻す。MFP100においては実行される処理の履歴を記憶しておき、履歴に基づいて、MFP100が実行可能な複数種類の処理ごとに実行された回数をカウントする。そして、実行回数が多い処理から順に所定数の処理を選択し、選択した所定数の処理を実行可能処理に決定する。所定数は、予め定められた数であり、任意の数に設定することができる。
図8は、第2画像表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2画像表示処理は、図5に示した動作条件設定処理のステップS12において実行される処理である。動作条件設定処理において、ステップS12が実行される前に、ステップS09において処理対象データが決定されており、ステップS11において実行可能処理が決定されている。図8を参照して、実行可能処理に対応する第2画像をHDD115から読み出す(ステップS51)。複数の実行可能処理が決定されている場合には、複数の実行可能処理にそれぞれ対応する複数の第2画像をHDD115から読み出す。
ステップS52においては実行可能処理の数によって処理を分岐させる。実行可の処理が1個ならば処理をステップS53に進め、実行可の処理が2個ならば処理をステップS54に進め、実行可の処理が3個以上ならば処理をステップS55に進める。
ステップS53においては、1つの第2画像を、第1画像の上方に表示し、処理を動作条件設定処理に戻す。ステップS54においては、2つの第2画像を、第1画像の上方であって、第1画像の横方向の長さより長い間隔で横方向に配置し、表示し、処理を動作条件設定処理に戻す。ステップS55においては、3個以上の第2画像を、第1画像の下方以外の方向であって、3つ以上のうち3つ以上が同一直線状に並ばない位置に配置し、表示し、処理を動作条件設定処理に戻す。
図9は、データ選択画面の一例を示す第1の図である。図9を参照して、データ選択画面301は、8つのデータそれぞれに対応する8つの第1画像311〜318を含む。第1画像311〜318それぞれの下方に、それぞれに対応するデータのデータ識別情報であるファイル名、文書A〜文書Hが配置される。図9においては、第1画像315がユーザーにより指示された状態を示している。第1画像315が、他の第1画像311〜314、316〜318よりも明度が高く表示されていることを、ハッチングを付して示している。これにより、第1画像315が、選択されていることをユーザーに通知することができる。さらに、第1画像315のクローン画像315Aを、説明のために点線の矩形で示している。クローン画像315Aは、第1画像315を複写した画像であって、一部が透明の画像である。
さらに、第1画像315の外側に、2つの第2画像321,322が配置される。第2画像321は、プリント処理に対応し、プリンタを模した図柄の画像である。第2画像322は、データ送信処理に対応し、文書を送信する様子を模した図柄の画像である。2つの第2画像321,322は、第1画像315が配置される位置よりも上方で、かつ、第1画像315の横方向の長さよりも長い間隔で横方向に並べて配置される。
2つの第2画像321,322を、第1画像315が配置される位置よりも上方に配置したので、2つの第2画像321,322が、クローン画像315Aを移動させる操作中のユーザーの指または手によってユーザーの視界が遮られて、見えなくなるのを防止することができる。また、2つの第2画像321,322を、第1画像315の横方向の長さよりも長い間隔で横方向に並べて配置したので、クローン画像315Aが2つの第2画像321,322と同時に重なることがない。このため、クローン画像315Aを第2画像321,322のいずれか1つと重ねる操作が容易になる。
図10は、データ選択画面の一例を示す第2の図である。図10は、図9に示したデータ選択画面301において、ユーザーがクローン画像315Aの一部が第2画像322と重なる状態に、クローン画像315Aを移動させた状態を示している。
図10を参照して、第2画像322Aが拡大して表示される。また、第2画像322Aは、図9に示した第2画像322よりも明度が高く表示されていることを、ハッチングを付して示している。クローン画像315Aの一部が、第2画像322Aと重なっている。さらに、第2画像322Aの下方に、第2画像322Aに対応するデータ送信処理の名称である「データ送信」を表示する領域322Bが配置される。
第2画像322Aが拡大して表示され、明度が高く表示され、さらに、データ送信処理の名称が表示されるので、第2画像322Aに対応するデータ送信処理が選択されていることが、操作ユーザーに示される。
図11は、3以上の第2画像の配置を説明するための図である。図11を参照して、第1画像331に対して、5つの第2画像341〜345を配置する場合を例に示している。第2画像341〜345は、第1画像331が配置される位置よりも下方以外の方向で、かつ、5つの第2画像341〜345のうち3つ以上が1直線上に並ばない位置に配置される。第2画像341〜345は、第1画像331の中心よりも上側に配置される。
第2画像341〜345を、第1画像331が配置される位置よりも下方以外の方向に配置したので、第2画像341〜345が、ユーザーの指または手によってユーザーの視界が遮られて、見えなくなるのを防止することができる。
また、第1画像331のクローン画像を第1画像331の位置から上方に移動させれば第2画像343と重なり、第1画像331のクローン画像を第1画像331の位置から右方に移動させれば第2画像345と重なり、第1画像331のクローン画像を第1画像331の位置から左方に移動させれば第2画像341と重なり、第1画像331のクローン画像を第1画像331の位置から右上方に移動させれば第2画像344と重なり、第1画像331のクローン画像を第1画像331の位置から左上方に移動させれば第2画像342と重なる。したがって、5つの第2画像341〜345のうち3つ以上が1直線上に並ばない位置に配置したので、第1画像331のクローン画像を移動させる方向によって、クローン画像を第2画像341〜345のうちからいずれか1つと重ねる操作が容易になる。
以上説明したように、第1の実施の形態におけるMFP100は、データ処理装置として機能し、データ選択画面を表示することによって、データを識別するための第1画像を表示し、タッチパネル169によってユーザーにより指示された位置を検出し、第1画像が所定時間継続して指示されると、第1画像により識別されるデータを処理対象データに選択するとともに、第1画像に対応するクローン画像を表示する。さらに、MFP100は、処理対象データが選択されることに応じて、処理対象データに対して実行可能な1以上の種類の処理のうち予め定められた2つの実行可能処理をそれぞれ識別するための2つの第2画像を、第1画像が表示されている位置を基準に定まる位置に配置して表示する。そして、ユーザーにより指示された位置が連続して検出されている間、ユーザーが指示する位置の移動に伴ってクローン画像を移動させ、クローン画像の少なくとも一部が2つの第2画像のいずれかと重なる場合、クローン画像と重なった第2画像により識別される処理を候補処理に決定する。その後、ユーザーにより指示された位置が検出されなくなる場合、候補処理を、処理対象データに対して実行する実行処理に決定する。このため、処理対象データが選択されることに応じて、クローン画像が表示されるとともに、1以上の第2画像が、第1画像が表示されている位置を基準に定まる位置に配置して表示されるので、クローン画像を、1以上の第2画画像のいずれかと重なる位置に移動させる操作が容易となる。このため、データの指定と、そのデータに対して実行する処理を指定する操作を、1回の操作ですることができる。
また、予め定められた2つの処理に対応する2つの第2の画像を表示するので、2つの処理のうちから1つを指定することができる。さらに、2つの第2画像が、第1画像が表示されている位置より上方に配置されるので、第1画像を指示するユーザーの手によってユーザーの視界が遮られて、ユーザーが2つの第2画像を見ることができなくなるのを防止することができる。
さらに、2つの第2画像を、クローン画像の横方向の長さよりも長い間隔で横方向に並べて配置するので、クローン画像が、2つの第2画像と同時に重ならないようにすることができる。
また、MFP100は、処理対象データに対して実行可能な1以上の種類の処理が3つ以上の場合に、3つ以上の実行可能処理をそれぞれ識別するための3つ以上の第2画像を、3つ以上の第2画像の3以上が同一の直線上に並ばない位置であって、第1画像の下方を除く位置に配置する。3つ以上の第2画像の3以上が同一の直線上に並ばない位置とは、3つ以上の第2画像に含まれる2つの第2画像からなる複数の組のいずれにおいても、当該組に含まれる2つの第2画像で特定される直線上に他の第2画像が配置されてない位置である。具体的には、3つの第2画像は、2つの第2画像からなる3つの組を含み、4つの第2画像は、2つの第2画像からなる6つの組を含む。例えば、3つの第2画像A、B、Cに対して、第2画像Aおよび第2画像Bの第1の組、第2画像Bおよび第2画像Cの第2の組、第2画像Aおよび第2画像Cの第3の組が存在する。3つの第2画像A,B,Cの3以上が同一の直線上に並ばない位置とは、第1の組において第2画像Aおよび第2画像Bそれぞれの中点を結ぶ直線上に第2画像Cが配置されず、かつ、第2の組において第2画像Bおよび第2画像Cそれぞれの中点を結ぶ直線上に第2画像Aが配置されず、かつ、第3の組において第2画像Aおよび第2画像Cそれぞれの中点を結ぶ直線上に第2画像Bが配置されない位置である。このため、処理対象データに対して実行可能な3つ以上の実行可能処理のうちから1つを指定することができる。また、3つ以上の第2画像を、3つ以上の第2画像の3以上が同一の直線上に並ばない位置に配置するので、3つ以上の第2画像が、第1画像から異なる方向に配置されるので、クローン画像を移動させる方向によって、3つ以上の第2画像のいずれかを選択することができる。また、3つ以上の第2画像が第1画像の下方を除く位置に配置されるので、第1画像を指示するユーザーの手によってユーザーの視界が遮られて、ユーザーが3つ以上の第2画像を見ることができなくなるのを防止することができる。
さらに、3つ以上の第2画像を、3つ以上の第2画像の3以上が同一の直線上に並ばない位置に配置するのに代えて、1以上の第2画像を、第1画像の所定の位置からの方向が異なる位置であって、第1画像の下方を除く位置に配置するようにしてもよい。1つ以上の第2画像が、第1画像の所定の位置からの方向が異なる位置に配置されるから、第1画像からの方向が異なる位置に配置されるから、ユーザは、1つ以上の第2画像のいずれかを選択するために、指を移動させる操作の方向を異なるようにすればよく、操作が容易となる。また、1つ以上の第2画像が第1画像の下方を除く位置に配置されるので、第1画像を指示するユーザーの手によってユーザーの視界が遮られて、ユーザーが3つ以上の第2画像を見ることができなくなるのを防止することができる。
さらに、MFP100が実行可能な1以上の種類の処理は、複数のモードに分類されており、複数のモードのいずれかが選択されている場合、選択されたモードに分類された種類の処理のうちから1以上の実行可能処理を決定する。このため、ユーザーがモードを選択した場合には、選択されたモードに分類された1以上の処理をそれぞれ識別するための1以上の第2画像が表示されるので、処理を選択する操作を容易にすることができる。
さらに、候補処理が決定されている間、候補処理を識別するための第2画像を、サイズを拡大して表示するので、候補処理が選択されていることを、ユーザーに通知することができる。
さらに、候補処理が決定されている間、候補処理を識別するための識別情報として処理名称を表示するので、候補処理の処理名称をユーザーに通知することができる。
さらに、データ選択画面に複数の第1画像が配置される場合、1以上の第2画像を、複数の第1画像と重ならない位置に表示する。このため、1以上の第2画像を、見やすく表示することができるとともに、クローン画像を、1以上の第2画像のいずれかと重ねる操作が容易となる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態におけるMFP100の外観は、図1に示した斜視図と同じである。また、第2の実施の形態におけるMFP100のハードウェア構成は、図2に示したブロック図と同じである。また、第2の実施の形態におけるMFP100が備える操作パネルの平面図は、図3に示した平面図と同じである。
図12は、第2の実施の形態におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図12を参照して、図4に示した第1の実施の形態におけるMFPが備えるCPUが有する機能と異なる点は、処理特定部21が、処理特定部21Aに変更された点である。より具体的には、図4に示した処理特定部21が有していたクローン画像表示部29およびクローン画像移動部31が削除された点、第2画像表示部27、候補処理決定部33および実行処理決定部35が第2画像表示部27A、候補処理決定部33Aおよび実行処理決定部35Aに変更された点である。その他の機能は、図4に示した機能と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
処理特定部21Aは、操作画面選択部13から画面識別情報が入力される。また、処理特定部21Aは、操作画面選択部13から入力される画面識別情報で識別される操作画面がデータ選択画面の場合、第1画像表示部17から1以上の第1画像情報が入力される。処理特定部21Aは、LCD165に表示された操作画面がデータ選択画面の場合に、データ選択画面に選択可能に表示された1以上のデータのうちから処理対象となる処理対象データを選択するとともに、処理対象となるデータに対して実行する実行処理を特定する。
処理特定部21Aは、処理対象データを選択するデータ選択部23と、処理対象データに対して実行可能な実行可能処理を決定する実行可能処理決定部25と、第2画像表示部27Aと、候補処理決定部33Aと、実行処理を決定する実行処理決定部35Aと、を含む。
第2画像表示部27Aは、データ選択部23からデータ識別情報が入力され、実行可能処理決定部25から処理識別情報が入力される。第2画像表示部27Aは、処理識別情報で特定される実行可能処理を識別するための第2画像を、データ選択部23からデータ識別情報が入力される時点でタッチパネル169で検出される位置を基準に定まる位置に配置する。第2層のデータ選択部分は、LCD165に表示された第1層の背景部分に重畳して表示されるので、第2画像が第1画像を基準に定まる位置に配置されて、LCD165に表示される。
第2画像表示部27Aは、1以上の第2画像を表示する場合、データ選択部分に配置した1以上の第2画像にそれぞれ関連する1以上の第2画像情報を、候補処理決定部33Aに出力する。第2画像情報は、第2画像によって特定される処理の処理識別情報と、第2画像のLCD165中における位置を示す領域情報と、を含む。
第2画像は、実行可能処理に対応して予め定められた画像であり、いわゆるサムネイルである。例えば、実行可能処理の1つであるプリント処理に対応する第2画像は、プリンタを模した図柄の画像であり、実行可能処理の1つであるデータ送信処理に対応する第2画像は、文書を送信する様子を模した図柄の画像である。
第2画像表示部27Aは、データ選択部23からデータ識別情報が入力される時点でタッチパネル169で検出される位置を、開始位置として決定する。そして、実行可能処理決定部25から1つの処理識別情報が入力される場合、処理識別情報に対応する第2画像を、開始位置よりも上方に配置し、表示する。第2画像表示部27Aは、実行可能処理決定部25から2つの処理識別情報が入力される場合、2つの処理識別情報にそれぞれ対応する2つの第2画像を開始位置よりも上方に配置する。さらに好ましくは、第2画像表示部27Aは、2つの第2画面を開始位置よりも上方で、かつ、横方向に並べて配置する。
さらに、第2画像表示部27Aは、実行可能処理決定部25から3つ以上の処理識別情報が入力される場合、3つ以上の処理識別情報にそれぞれ対応する3つ以上の第2画像を開始位置よりも上方に配置する。さらに好ましくは、第2画像表示部27Aは、3つ以上の第2画面を開始位置よりも上方で、かつ、横方向に並べて配置する。
好ましくは、第2画像表示部27は、実行可能処理決定部25から3以上の処理識別情報が入力される場合、3以上の処理識別情報にそれぞれ対応する3以上の第2画像を開始位置よりも下方以外の方向で、かつ、3以上の第2画像のうち3つ以上が1直線上に並ばない位置に配置する。
候補処理決定部33Aは、データ選択部23から処理対象データのデータ識別情報が入力された後、タッチパネル169によってユーザーにより指示された位置が検出されている間、タッチパネル169によって検出される位置と1以上の第2画像との相対的な位置関係を検出する。候補処理決定部33Aは、タッチパネル169によって検出されたユーザーにより指示された位置が1以上の第2画像のいずれかと重なる場合、1以上の第2の画像のうちタッチパネル169によって検出された位置と重なる第2画像と、タッチパネル169によって検出された位置とが所定の相対的な位置関係となったと判断する。候補処理決定部33Aは、1以上の第2画像のうちタッチパネル169によって検出された位置と重なる第2画像により識別される処理を、候補処理に決定する。候補処理決定部33Aは、候補処理を決定している間、候補処理の処理識別情報を実行処理決定部35Aおよび第2画像表示部27Aに出力する。
候補処理決定部33Aは、タッチパネル169によって検出される位置が1以上の第2画像のいずれかと重なっている間、タッチパネル169によって検出される位置と重なる第2画像に対応する処理を候補処理に決定する。ユーザーがタッチパネル169を指示する位置を移動させている場合、タッチパネル169によって検出される位置が、1以上の第2画像の1つと重なった状態から、重ならない状態になり、その後、別の第2画像と重なる場合がある。この場合には、候補処理決定部33Aは、タッチパネル169によって検出される位置が一方の第2画像と重なっている状態の間は一方の第2画像により識別される処理を候補処理に決定し、タッチパネル169によって検出される位置が1以上の第2画像のいずれとも重ならない状態の間は候補処理を決定せず、タッチパネル169によって検出される位置が別の第2画像と重なっている状態の間は別の第2画像により識別される処理を候補処理に決定する。
なお、候補処理決定部33Aは、1以上の第2画像のうち、タッチパネル169によって検出される位置が移動する方向に配置された第2画像を候補処理に決定するようにしてもよい。ユーザーがタッチパネル169で指示する位置を移動させている場合、タッチパネル169によって検出される位置の移動方向が、1以上の第2画像の一方に向いた状態から、他方の第2画像に変更する場合がある。この場合には、候補処理決定部33Aは、タッチパネル169によって検出される位置の移動方向が1以上の第2画像のうち一方の第2画像に向いている状態の間は一方の第2画像により識別される処理を候補処理に決定し、タッチパネル169によって検出される位置の移動方向が他方の第2画像に向いている状態の間は他方の第2画像により識別される処理を候補処理に決定する。
第2画像表示部27Aは、拡大部43と、識別情報表示部45と、を含む。拡大部43Aは、候補処理決定部33Aから候補処理の処理識別情報が入力されている間、処理識別情報で特定される第2画像のサイズを拡大する。これによって、1以上の第2画像のうちで、候補処理に決定されている第2画像が拡大表示されるので、ユーザーは、1以上の第2画像のいずれを選択しているかを視認することができ、第2画像に対応する処理を選択することを認識することができる。
識別情報表示部45は、候補処理決定部33Aから候補処理の処理識別情報が入力されている間、処理識別情報を、処理識別情報で特定される第2画像の近傍に表示する。これによって、ユーザーは、処理識別情報の処理を選択することを認識することができる。処理識別情報は、処理の名称とするのが好ましい。処理識別情報を表示する位置は、好ましくは、処理識別情報で特定される第2画像に隣接する領域であり、上下左右のいずれであってもよい。また、処理識別情報を表示する位置は、第2画像中であってもよい。
実行処理決定部35Aは、候補処理決定部33Aから候補処理の処理識別情報が入力されている間に、タッチパネル169によってユーザーにより指示された位置が検出されなくなると、候補処理を処理対象データに対して実行する実行処理に決定する。実行処理決定部35Aは、実行処理を決定する場合、実行処理を識別するための処理識別情報を操作画面選択部13に出力する。
操作画面選択部13は、第1の実施の形態と同様に、操作画面をLCD165に表示するが、データ選択画面を表示している段階で、実行処理決定部35Aから処理識別情報が入力されることに応じて、処理識別情報で特定される処理に対応する設定画面を、LCD165に表示する。ユーザーが、設定画面に従って設定値を入力すれば、処理実行部51が実行処理を実行するための処理条件として項目ごとの設定値が処理実行部51に出力される。
処理実行部51は、データ選択部23からデータ識別情報が入力され、設定受付部19から処理条件が入力される。処理実行部51は、データ選択部23から入力されるデータ識別情報で特定されるデータを処理対象データとして、設定受付部19から入力される処理条件に従って処理を実行する。
図13および図14は、第2の実施の形態における動作条件設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2の実施の形態における動作条件設定処理は、第2の実施の形態におけるMFP100が備えるCPU111Aが、ROM113、HDD115またはCD−ROM118に記憶された設定プログラムを実行することにより、CPU111Aにより実行される処理である。図13および図14を参照して、図5および図6に示した第1の実施の形態における動作条件設定処理と異なる点は、ステップS13およびステップS15が削除された点、ステップS12、ステップS16およびステップS17がステップS12A、ステップS16AおよびステップS17Aにそれぞれ変更された点である。その他の処理は、図5および図6に示した処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
ステップS12Aにおいては、第2の実施の形態における第2画像表示処理を実行し、処理をステップS14に進める。図15は、第2の実施の形態における第2画像表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。第2の実施の形態における第2画像表示処理は、図13に示した動作条件設定処理のステップS12Aにおいて実行される処理である。第2の実施の形態における動作条件設定処理において、ステップS12Aが実行される前に、ステップS09において処理対象データが決定されており、ステップS11において実行可能処理が決定されている。図15を参照して、実行可能処理に対応する第2画像をHDD115から読み出す(ステップS51)。実行可能処理が複数決定されている場合には、複数の実行可能処理にそれぞれ対応する複数の第2画像をHDD115から読み出す。
ステップS52においては実行可能処理の数によって処理を分岐させる。実行可の処理が1個ならば処理をステップS53Aに進め、実行可の処理が2個ならば処理をステップS54Aに進め、実行可の処理が3個以上ならば処理をステップS55Aに進める。
ステップS53Aにおいては、1つの第2画像を、開始位置の上方に表示し、処理を動作条件設定処理に戻す。ステップS54Aにおいては、2つの第2画像を、開始位置の上方に横方向に配置して表示し、処理を動作条件設定処理に戻す。ステップS55Aにおいては、3個以上の第2画像を、開始位置の下方以外の方向であって、3つ以上のうち3つ以上が同一直線状に並ばない位置に配置して表示し、処理を動作条件設定処理に戻す。
図13および図14に戻って、ステップS12Aにおいて、第2の実施の形態における第2画像表示処理が実行されて、1以上の第2画像が表示される。そして、次のステップS14においては、指示位置が移動したか否かを判断する。ステップS07において第1画像が指示されてから、タッチパネル169によって検出される位置が変化したならば指示位置が移動したと判断する。指示位置が移動したと判断する場合、処理をステップS16Aに進めるが、そうでなければ処理をステップS24に進める。
ステップS16Aにおいては、指示位置が1以上の第2画像のいずれかと重なるか否かを判断する。タッチパネル169によって検出される位置が、1以上の第2画像のいずれかと重なれば処理をステップS17Aに進めるが、そうでなければ処理をステップS20に進める。
ステップS17Aにおいては、候補処理を決定する。1以上の第2画像のうちタッチパネル169によって検出される位置と重なる第2画像に対応する処理を候補処理に決定する。
図16は、第2の実施の形態におけるデータ選択画面の一例を示す第1の図である。図16を参照して、第2の実施の形態におけるデータ選択画面351は、2つのデータに対応する第1画像361および第2画像363と、を含む。さらに、第1画像361中を、ユーザーが指381で指示している状態を示している。さらに、第1画像361中に、2つの第2画像371,372が表示される。第2画像371は、プリント処理に対応し、プリンタを模した図柄の画像である。第2画像372は、データ送信処理に対応し、文書を送信する様子を模した図柄の画像である。2つの第2画像371,372は、第1画像361中でユーザーが指で指示した開始位置381よりも上方で、かつ、横方向に並べて配置される。
ユーザーが指でタッチパネル169に触れながら、第2画像371,372のいずれかまで移動させると、処理が選択される。例えば、指で指示する位置が第2画像371と重なれば、プリント処理が選択され、指で指示する位置が第2画像372と重なれば、データ送信処理が選択される。
図17は、第2の実施の形態におけるデータ選択画面の一例を示す第2の図である。図17を参照して、第2の実施の形態におけるデータ選択画面391は、9つのデータのファイル名等の文字の画像を、第1画像341〜349として含む。さらに、第1画像346中を、ユーザーが指で指示していることを示している。さらに、第1画像346の上方の近傍に、2つの第2画像371,372が表示される。第2画像371は、プリント処理に対応し、プリンタを模した図柄の画像である。第2画像372は、データ送信処理に対応し、文書を送信する様子を模した図柄の画像である。2つの第2画像371,372は、第1画像361中でユーザーが指で指示した開始位置381よりも上方で、かつ、横方向に並べて配置される。
ユーザーが指でタッチパネル169に触れながら、第2画像371,372のいずれかまで移動させると、処理が選択される。例えば、指で指示する位置が第2画像371と重なれば、プリント処理が選択され、指で指示する位置が第2画像372と重なれば、データ送信処理が選択される。
以上説明したように、第2の実施の形態におけるMFP100は、データ処理装置として機能し、データ選択画面を表示することによって、データを識別するための第1画像を表示し、タッチパネル169によってユーザーにより指示された位置を検出し、第1画像が所定時間継続して指示されると、第1画像により識別されるデータを処理対象データに選択する。さらに、MFP100は、処理対象データが選択されることに応じて、処理対象データに対して実行可能な1以上の種類の処理のうち予め定められた2つの実行可能処理をそれぞれ識別するための2つの第2画像を、ユーザーにより指示された位置を基準に定まる位置に配置して表示する。そして、、ユーザーにより指示された位置が連続して検出されている間、ユーザーが指示する位置が2つの第2画像のいずれかと重なる場合、ユーザーにより指示された位置と重なった第2画像により識別される処理を候補処理に決定する。その後、ユーザーにより指示された位置が検出されなくなる場合、候補処理を、処理対象データに対して実行する実行処理に決定する。このため、処理対象データが選択されることに応じて、1以上の第2画像がユーザーにより指示された位置を基準に定まる位置に配置して表示されるので、ユーザーにより指示された位置を、1以上の第2画画像のいずれかと重なる位置に移動させる操作が容易となる。このため、データの指定と、そのデータに対して実行する処理を指定する操作を、1回の操作ですることができる。
また、予め定められた2つの処理に対応する2つの第2の画像を表示するので、2つの処理のうちから1つを指定することができる。さらに、2つの第2画像が、ユーザーにより指示された開始位置より上方に配置されるので、第1画像を指示するユーザーの手によってユーザーの視界が遮られて、ユーザーが2つの第2画像を見ることができなくなるのを防止することができる。
また、処理対象データに対して実行可能な1以上の種類の処理が2つ以上の場合に、2つの実行可能処理をそれぞれ識別するための2つの第2画像を、開始位置より上方に配置する。このため、処理対象データに対して実行可能な2つの処理のうちから1つを指定することができる。また、2つの第2画像が、ユーザーにより指示された開始位置より上方に配置されるので、第1画像を指示するユーザーの手によってユーザーの視界が遮られて、ユーザーが2つの第2画像を見ることができなくなるのを防止することができる。
さらに、2つの第2画像を、開始位置より上方で横方向に並べて配置するので、ユーザーにより指示された開始位置から異なる方向に2つの第2画像を配置することができる。
さらに、処理対象データに対して実行可能な1以上の種類の処理が3つ以上の場合に、3つ以上の実行可能処理をそれぞれ識別するための3つ以上の第2画像を、3つ以上の第2画像の3以上が同一の直線上に並ばない位置であって、ユーザーにより指示された開始位置の下方を除く位置に配置する。このため、処理対象データに対して実行可能な3つ以上の実行可能処理のうちから1つを指定することができる。また、3つ以上の第2画像を、3つ以上の第2画像の3以上が同一の直線上に並ばない位置に配置するので、3つ以上の第2画像が、ユーザーにより指示された開始位置からの方向が異なるように配置することができ、3つ以上の第2画像のいずれかを選択する操作を容易にすることができる。また、3つ以上の第2画像がユーザーにより指示された開始位置の下方を除く位置に配置されるので、第1画像を指示するユーザーの手によってユーザーの視界が遮られて、ユーザーが3つ以上の第2画像を見ることができなくなるのを防止することができる。
さらに、1つ以上の第2画像を、開始位置からの方向が異なる位置に配置されるから、ユーザは、1つ以上の第2画像のいずれかを選択するために、開始位置から指を移動させる操作の方向を異なるようにすればよく、操作が容易となる。また、1つ以上の第2画像が第1画像の下方を除く位置に配置されるので、第1画像を指示するユーザーの手によってユーザーの視界が遮られて、ユーザーが3つ以上の第2画像を見ることができなくなるのを防止することができる。
なお、上述した実施の形態においては、データ装置の一例としてMFP100について説明したが、図5〜図8または、図12〜図15に示した動作条件設定処理をMFP100に実行させる設定方法、またはその設定方法をMFP100を制御するCPU111に実行させるための設定プログラムとして発明を特定することができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記所定の相対的な位置関係は、前記クローン画像移動手段により表示される前記クローン画像と少なくとも一部が重なる位置関係である、請求項1〜5のいずれかに記載のデータ処理装置。
(2) 前記所定の相対的な位置関係は、前記クローン画像移動手段により表示される前記クローン画像を基準にして、当該クローン画像が移動する方向に配置される位置関係である、請求項1〜5のいずれかに記載のデータ処理装置。
(3) 前記所定の相対的な位置関係は、前記位置検出手段により検出される位置と重なる位置関係である、請求項7〜13のいずれかに記載のデータ処理装置。
(4) 前記所定の相対的な位置関係は、前記位置検出手段により検出される位置を基準にして、前記位置検出手段により連続して検出される位置が移動する方向に配置される位置関係である、請求項7〜13のいずれかに記載のデータ処理装置。
(5) 前記データ選択手段は、前記表示手段に表示された前記第1画像中の位置が前記位置検出手段により所定時間連続して検出されることに応じて、前記第1画像により識別されるデータを処理対象である処理対象データとして選択する、請求項1〜16、(1)〜(4)のいずれかに記載のデータ処理装置。
(6) 前記データ選択手段は、前記表示手段に表示された前記第1画像中の所定の領域が前記位置検出手段により検出されることに応じて、前記第1画像により識別されるデータを処理対象である処理対象データとして選択する、請求項1〜16、(1)〜(4)のいずれかに記載のデータ処理装置。
(7) 前記第1画像表示手段は、前記データ選択手段により前記処理対象データが選択されることに応じて、前処理対象データを識別するための第1画像を、前記データ選択手段により前記処理対象データが選択される前と異なる表示態様で表示する、請求項1〜16、および、(1)〜(6)のいずれかに記載のデータ処理装置。
(8) 前記表示手段の表示面の角度を、表示面の法線が地面に対して垂直方向から所定の角度の範囲内で変更する角度変更手段を、さらに備える、請求項1〜16、(1)〜(7)のいずれかに記載のデータ処理装置。