JP6108276B2 - 圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は圧縮機構部から吐出される冷媒ガスからオイルを分離するオイル分離機構部を設けた圧縮機に関する。
従来、空調装置や冷却装置などに用いられる圧縮機は、一般に、ケーシング内に圧縮機構部とその圧縮機構部を駆動する電動機部を備えており、冷凍サイクルから戻ってきた冷媒ガスを圧縮機構部で圧縮し、冷凍サイクルへと送り込む。一般的に、圧縮機構部で圧縮した冷媒ガスは、一旦電動機の周囲を流れることによって、電動機部を冷却し、その後、ケーシングに設けられた吐出配管から冷凍サイクルへと送り込まれる(例えば、特許文献1参照)。すなわち、圧縮機構部で圧縮した冷媒ガスは、吐出口から吐出空間へ吐出される。その後、冷媒ガスは、フレームの外周に設けられた通路を通り、圧縮機構部と電動機部との間の電動機空間の上部に吐出される。一部の冷媒ガスは、電動機部を冷却した後、吐出配管より吐出される。また、他の冷媒ガスは、電動機部とケーシングの内壁との間に形成されている通路によって、電動機部の上部と下部の電動機空間を連通し、電動機部を冷却した後、電動機部の回転子と固定子の隙間を通って、電動機部の上部の電動機空間に入り、吐出配管から吐出される。
特開平5−44667号公報
しかしながら、従来の構成では、圧縮機構部で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが、電動機部を流れるため、電動機部が冷媒ガスによって加熱され、電動機部の効率低下を引き起こしてしまうという課題を有していた。
また、フレームの外周に設けられた通路を通って、圧縮機構部の下部を高温の吐出ガスが流れるため圧縮機構部が加熱され、特に、冷凍サイクルから戻ってきた低温状態である冷媒ガスが、吸入経路を経て圧縮室へと送り込まれる過程で熱を受ける。そのため圧縮室にとじ込む時点では既に冷媒ガスが膨張しており、冷媒ガスの膨張によって循環量が低下してしまう課題を有していた。
さらには、吐出管から吐出される冷媒にオイルが多く含まれると、サイクル性能を悪化させるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電動機部の高効率化、体積効率の向上、および低オイル循環を実現する圧縮機を提供することにある。
本発明の圧縮機は、オイル分離機構部が、冷媒ガスを旋回させる円筒状空間と、圧縮機構部から吐出される冷媒ガスを円筒状空間に流入させる流入部と、円筒状空間から一方の容器内空間に、オイルを分離した冷媒ガスを送出する送出口と、分離したオイルと冷媒ガスの一部とを円筒状空間から他方の容器内空間に排出する排出口から構成されるオイル分離機構部を1つ以上有する圧縮機であって、流入部からオイル分離機構部に流入する冷媒ガスのシステム定格条件における循環量をGkg/hとし、オイル分離機構部を構成する流入部の円筒状空間への開口の断面積をEmmとし、オイル分離機構部の総数をNとすると、G/(E×N)が1以上4以下にしたものである。
これによって、電動機部の高効率化、体積効率の向上、および低オイル循環を実現する圧縮機を提供できる。
本発明によれば、圧縮機構部で圧縮されてオイル分離機構部から送出される、ほとんどの高温高圧の冷媒ガスは、一方の容器内空間に導かれて吐出管から吐出される。従って、ほとんどの高温高圧の冷媒ガスは、電動機部を通過しないため、電動機部が冷媒ガスにより加熱されることがなく、電動機部の高効率化が図れる。
また、本発明によれば、ほとんどの高温高圧の冷媒ガスを、一方の容器内空間に導くことで、他方の容器内空間に接する圧縮機構部の加熱を抑えることができるため、吸入冷媒ガスの加熱を抑制し、圧縮室内での高い体積効率を得ることができる。
また、本発明によれば、オイル分離機構部で分離されたオイルを、冷媒ガスとともに他方の容器内空間に排出するため、円筒状空間内にはオイルが滞留することがほとんど無い。従って、分離したオイルが、旋回する冷媒ガスによって円筒状空間内で吹き上げられて、送出口から冷媒ガスとともに送出することがなく、安定したオイル分離を行える。更に、円筒状空間内にオイルを滞留させないため、円筒状空間を小さく構成できる。
また、本発明によれば、吐出時の圧力損失を、圧縮機動力が増大しない範囲に抑えつつ、円筒状空間への冷媒ガスの流入速度を大きくし、遠心力による冷媒ガスとオイルの分離効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態1による圧縮機の縦断面図 図1における圧縮機構部の要部拡大断面図 本発明の実施の形態1における、G/(E×N)に対するオイル循環量基準比の関係を示すグラフ 本発明の実施の形態1における、G/(E×N)に対する圧縮機動力基準比の関係を示すグラフ 本発明の実施の形態2による圧縮機における圧縮機構部の要部拡大断面図 本発明の実施の形態3による圧縮機における圧縮機構部の要部拡大断面図 本発明の実施の形態4による圧縮機における圧縮機構部の要部拡大断面図 本発明の実施の形態5による圧縮機の縦断面図 本発明の実施の形態6による圧縮機における圧縮機構部の要部拡大断面図
1 密閉容器
2 貯オイル部
4 吐出管
10 圧縮機構部
11 主軸受部材
12 固定スクロール
17 吐出口
19 マフラー
20 電動機部
31 容器内空間
32 容器内空間
33 圧縮機構側空間
34 貯オイル側空間
40 オイル分離機構部
40c オイル分離機構部
41 円筒状空間
41a 第1の円筒状空間
41b 第2の円筒状空間
41c 第1の円筒状空間
41d 第2の円筒状空間
41e 第1の円筒状空間
42 流入部
42a 流入部
42b 流入部
43 送出口
43a 送出口
43b 送出口
43c 送出口
44 排出口
44a 排出口
44b 排出口
46 送出パイプ
47 送出パイプ
48 冷媒ガス旋回部材
第1の発明は、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電動機部とを密閉容器内に備え、圧縮機構部によって、密閉容器内を、一方の容器内空間と他方の容器内空間に分割し、一方の容器内空間から密閉容器の外部に冷媒ガスを吐出する吐出管を設け、他方の容器内空間に電動機部を配置した圧縮機であって、圧縮機構部から吐出される冷媒ガスからオイルを分離するオイル分離機構部を設け、オイル分離機構部が、冷媒ガスを旋回させる円筒状空間と、圧縮機構部から吐出される冷媒ガスを円筒状空間に流入させる流入部と、円筒状空間から一方の容器内空間に、オイルを分離した冷媒ガスを送出する送出口と、分離したオイルと冷媒ガスの一部とを円筒状空間から他方の容器内空間に排出する排出口とを有し、流入部からオイル分離機構部に流入する冷媒ガスのシステム定格条件における循環量をGkg/hとし、オイル分離機構部を構成する流入部の円筒状空間への開口の断面積をEmmとし、オイル分離機構部の総数をNとすると、G/(E×N)が1以上4以下になるように構成するものである。
この構成によれば、圧縮機構部で圧縮されてオイル分離機構部から送出される、ほとんどの高温高圧の冷媒ガスは、一方の容器内空間に導かれて吐出管から吐出される。従って、ほとんどの高温高圧の冷媒ガスは、電動機部を通過しないため、電動機部が冷媒ガスにより加熱されることがなく、電動機部の高効率化が図れる。
また、この構成によれば、ほとんどの高温高圧の冷媒ガスを、一方の容器内空間に導くことで、他方の容器内空間に接する圧縮機構部の加熱を抑えることができるため、吸入冷媒ガスの加熱を抑制し、圧縮室内での高い体積効率を得ることができる。
また、この構成によれば、オイル分離機構部で分離されたオイルを、冷媒ガスとともに送出口と対向した位置にある排出口から排出するため、円筒状空間内にはオイルが滞留することがほとんど無い。従って、分離したオイルが、旋回する冷媒ガスによって円筒状空間内で吹き上げられて、送出口から冷媒ガスとともに送出することがなく、安定したオイル分離を行える。更に、円筒状空間内にオイルを滞留させないため、円筒状空間を小さく構成できる。
この構成によれば、吐出時の圧力損失を、圧縮機動力が増大しない範囲に抑えつつ、円筒状空間への冷媒ガスの流入速度を大きくし、遠心力を増大させ、オイル分離を効率的に行うことができる。
第2の発明は、第1の発明において、圧縮機構部が、固定スクロールと、固定スクロールと対向配置された旋回スクロールと、旋回スクロールを駆動するシャフトを軸支する主軸受部材とを備え、円筒状空間を、固定スクロールと主軸受部材とに形成し、排出口を他方の容器内空間に連通したものである。
この構成によれば、オイル分離機構部を圧縮機構部に形成することで、吐出口から吐出管までの冷媒ガスが流れる経路を短く構成でき、密閉容器を小型化できる。
また、この構成によれば、オイル分離機構部で分離されたオイルを、冷媒ガスとともに他方の容器内空間に排出するため、円筒状空間内にはオイルが滞留することがほとんど無い。
第3の発明は、第1または第2の発明において、円筒状空間での冷媒ガスの流れ方向を全て統一するように、流入部を配置するものである。
この構成によれば、オイル分離機構部で分離しきれなかったオイルを含んだ冷媒ガスは、送出口から送出された後、一方の容器内空間で旋回流を発生させる。その結果、冷媒ガスは一方の容器内空間においても遠心力によりオイルが分離され、オイル循環量を低減させることができる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、冷媒ガスとして、二酸化炭素を用いるものである。
この構成によれば、高温冷媒である二酸化炭素を用いても、冷媒ガスによって電動機部及び圧縮機構部が加熱されることがないため、電動機部効率及び体積効率を低下させることがない。
第5の発明は、第1から4のいずれか1つの発明において、オイルの主成分をポリアルキレングリコールとするものである。
この構成によれば、二酸化炭素とポリアルキレングリコールは相溶性が低いため、遠心力によるオイル分離を効率的に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による圧縮機の縦断面図である。図1に示すように、本実施の形態による圧縮機は、密閉容器1内に、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部10と、圧縮機構部10を駆動する電動機部20とを備えている。
密閉容器1内は、圧縮機構部10によって、一方の容器内空間31と他方の容器内空間32に分割している。そして、他方の容器内空間32には、電動機部20を配置している。また、他方の容器内空間32は、電動機部20によって、圧縮機構側空間33と貯オイル側空間34に分割している。そして、貯オイル側空間34には、貯オイル部2を配置している。
密閉容器1には、吸接管3と吐出管4とが溶接によって固定されている。吸接管3と吐出管4とは密閉容器1の外部に通じ、冷凍サイクルを構成する部材と接続されている。吸接管3は密閉容器1の外部から冷媒ガスを導入し、吐出管4は一方の容器内空間31から密閉容器1の外部に冷媒ガスを導出する。
主軸受部材11は、密閉容器1内に溶接や焼き嵌めなどで固定され、シャフト5を軸支している。この主軸受部材11には、固定スクロール12がボルト止めされている。固定スクロール12と噛み合う旋回スクロール13は、主軸受部材11と固定スクロール12とで挟み込まれている。主軸受部材11、固定スクロール12、及び旋回スクロール13は、スクロール式の圧縮機構部10を構成している。
旋回スクロール13と主軸受部材11との間には、オルダムリングなどによる自転拘束機構14を設けている。自転拘束機構14は、旋回スクロール13の自転を防止し、旋回スクロール13が円軌道運動するように案内する。旋回スクロール13は、シャフト5の上端に設けている偏心軸部5aにて偏心駆動される。この偏心駆動により、固定スクロール12と旋回スクロール13との間に形成している圧縮室15は、外周から中央部に向かって移動し、容積を小さくして圧縮を行う。
吸接管3と圧縮室15との間には、吸入経路16が形成されている。吸入経路16は、固定スクロール12に設けられている。固定スクロール12の中央部には、圧縮機構部10の吐出口17が形成されている。吐出口17には、リード弁18が設けられている。固定スクロール12の一方の容器内空間31側には、吐出口17及びリード弁18を覆うマフラー19が設けられている。マフラー19は、吐出口17を一方の容器内空間31から隔離している。冷媒ガスは、吸接管3から、吸入経路16を経て圧縮室15に吸入される。圧縮室15で圧縮された冷媒ガスは、吐出口17からマフラー19内に吐出される。リード弁18は、冷媒ガスが吐出口17から吐出するときに押し開けられる。
シャフト5の下端にはポンプ6が設けられている。ポンプ6の吸い込み口は、密閉容器1の底部に設けられた貯オイル部2内に配置している。ポンプ6は、シャフト5によって駆動される。従って、貯オイル部2にあるオイルを、圧力条件や運転速度に関係なく、確実に吸い上げることができ、摺動部でのオイル切れは発生しない。ポンプ6で吸い上げたオイルは、シャフト5内に形成しているオイル供給穴7を通じて圧縮機構部10に供給される。なお、オイルをポンプ6で吸い上げる前、又は吸い上げた後に、オイルフィルタを用いてオイルから異物を除去すると、圧縮機構部10への異物混入が防止でき、更なる信頼性向上を図ることができる。
圧縮機構部10に導かれたオイルの圧力は、吐出口17から吐出される冷媒ガスの吐出圧力とほぼ同等であり、旋回スクロール13に対する背圧源ともなる。これにより、旋回スクロール13は、固定スクロール12から離れたり、片当たりすることなく、安定して動作する。さらにオイルの一部は、供給圧や自重によって、逃げ場を求めるようにして偏心軸部5aと旋回スクロール13との嵌合部、及びシャフト5と主軸受部材11との間の軸受部8に進入して潤滑し、その後に落下し、貯オイル部2に戻る。旋回スクロール13には経路7aが形成され、経路7aの一端は高圧領域35に開口し、経路7aの他端は背圧室36に開口している。自転拘束機構14は、背圧室36に配置されている。
従って、高圧領域35に供給されたオイルの一部は、経路7aを通って、背圧室36に進入する。背圧室36に進入したオイルは、スラスト摺動部及び自転拘束機構14の摺動部を潤滑し、背圧室36にて旋回スクロール13に背圧を与えている。
次に、図1及び図2を用いて、実施の形態1による圧縮機のオイル分離機構部について説明する。図2は図1における圧縮機構部の要部拡大断面図である。本実施の形態による圧縮機は、圧縮機構部10から吐出される冷媒ガスからオイルを分離するオイル分離機構部40を設けている。
オイル分離機構部40は、冷媒ガスを旋回させる円筒状空間41と、マフラー19内と円筒状空間41とを連通する流入部42と、円筒状空間41と一方の容器内空間31とを連通する送出口43と、円筒状空間41と他方の容器内空間32とを連通する排出口44とを有する。円筒状空間41は、固定スクロール12に形成した第1の円筒状空間41aと主軸受部材11に形成した第2の円筒状空間41bとで構成される。
流入部42は、第1の円筒状空間41aに連通し、好ましくは流入部42の開口を第1の円筒状空間41aの上端内周面に形成する。そして、流入部42は、圧縮機構部10から吐出される冷媒ガスをマフラー19内から円筒状空間41に流入させる。流入部42は、円筒状空間41に対し、接線方向に開口している。
送出口43は、円筒状空間41の上端側に形成し、少なくとも流入部42よりも一方の容器内空間31側に形成する。送出口43は、第1の円筒状空間41aの上端面に形成することが好ましい。そして、送出口43は、円筒状空間41から一方の容器内空間31に、オイルを分離した冷媒ガスを送出する。
排出口44は、円筒状空間41の下端側に形成し、少なくとも流入部42よりも他方の容器内空間32側に形成する。排出口44は、第2の円筒状空間41bの下端面に形成することが好ましい。そして、排出口44は、円筒状空間41から圧縮機構側空間33に、分離したオイルと冷媒ガスの一部とを排出する。
ここで、送出口43の開口部の断面積Aは、円筒状空間41の断面積Cよりも小さく、排出口44の開口部の断面積Bよりも大きい方が好ましい。送出口43の開口部の断面積Aが、円筒状空間41の断面積Cと同じ場合には、冷媒ガスの旋回流が排出口44の方向に導かれることなく、送出口43から吹き出してしまう。また、排出口44の開口部の断面積Bが円筒状空間41の断面積Cと同じ場合には、冷媒ガスの旋回流が排出口44から吹き出してしまう。また、送出口43の開口部の断面積Aを、排出口44の開口部の断面積Bよりも大きくすることで、送出口43における流路抵抗が減る。これにより、冷媒ガスは排出口44よりも送出口43に流れやすくなる。一例として、A/Bは9程度に設定することができる。
本実施の形態では、固定スクロール12の外周部に孔加工を施すことで第1の円筒状空間41aを形成し、主軸受部材11の外周部に孔加工を施すことで第2の円筒状空間41bを形成する。また、固定スクロール12の反ラップ側端面には、第1の円筒状空間41aに対し、接線方向に開口する溝を形成し、第1の円筒状空間41a側の溝の一部をマフラー19で覆うことで流入部42を構成している。また、送出口43は、マフラー19に形成した孔で構成し、この孔を第1の円筒状空間41aの開口に配置している。また、排出口44は、軸受けカバー45に形成した孔で構成し、この孔を第2の円筒状空間41bの開口に配置している。
以下に本実施の形態によるオイル分離機構部40の作用を説明する。マフラー19内に吐出された冷媒ガスは、固定スクロール12に形成された流入部42を経て、円筒状空間41に導かれる。流入部42は円筒状空間41に対し、接線方向に開口しているため、流入部42から送出される冷媒ガスは、円筒状空間41の内壁面に沿って流れ、円筒状空間41の内周面で旋回流が発生する。この旋回流は、排出口44に向かった流れとなる。冷媒ガスには圧縮機構部10に給油されたオイルが含まれており、冷媒ガスが旋回している間に、比重の高いオイルは遠心力により円筒状空間41の内壁に付着し、冷媒ガスと分離する。
円筒状空間41の内周面で発生した旋回流は、排出口44に到達後、又は排出口44近傍で折り返し、円筒状空間41の中心を通る上昇流に変わる。遠心力によりオイルを分離した冷媒ガスは、上昇流により送出口43に到達し、一方の容器内空間31に送出される。一方の容器内空間31に送出された冷媒ガスは、一方の容器内空間31に設けられた吐出管4から密閉容器1の外部に送り出され、冷凍サイクルに供給される。
また円筒状空間41で分離されたオイルは、少量の冷媒ガスとともに排出口44から圧縮機構側空間33に送り出される。圧縮機構側空間33に送り出されたオイルは、自重により密閉容器1の壁面や電動機部20の連通路を経て、貯オイル部2に至る。
圧縮機構側空間33に送り出された冷媒ガスは、圧縮機構部10の隙間を通過して一方の容器内空間31に至り、吐出管4から密閉容器1の外部に送り出される。
本実施の形態によるオイル分離機構部40は、送出口43を流入部42よりも一方の容器内空間31側に形成し、排出口44を流入部42よりも他方の容器内空間32側に形成する。そのため、流入部42から排出口44までの間では、円筒状空間41の内周面で旋回流が発生し、排出口44から送出口43までの間では、円筒状空間41の中心部で旋回流と逆方向の流れが発生する。従って、排出口44が流入部42から離れるに従い、冷媒ガスの旋回回数が増え、オイルの分離効果が高まる。また旋回後の冷媒ガスは、旋回流の中心部を通過するため、送出口43は、流入部42よりも反排出口側にあればよい。すなわち、流入部42と排出口44との距離を可能な限り大きくすることで、オイル旋回分離の効果を高めることができる。
また、本実施の形態によるオイル分離機構部40は、容器内空間32に分離したオイルを貯留することなく、オイルを冷媒ガスとともに排出口44から排出するため、円筒状空間41の内周面で発生する旋回流を、排出口44の方向に導く作用を備えている。
仮に、円筒状空間41に排出口44を形成せず、円筒状空間41内にオイルを貯留すると、排出口44から外部に引っ張る流れが発生しないため、オイル面に到達する前に旋回流が消滅してしまうか、オイル面に到達するとオイルを巻き上げてしまう。また円筒状空間41に排出口44を形成せずに、オイル分離機能を発揮させるためには、オイルを貯留するに十分な空間を形成する必要がある。
しかし、本実施の形態によるオイル分離機構部40のように、オイルを冷媒ガスとともに排出口44から排出することで、旋回流を排出口44に導くことができるとともに、オイルの巻き上げもない。
本実施の形態によれば、圧縮機構部10で圧縮されてオイル分離機構部40から送出される、ほとんどの高温高圧の冷媒ガスは、一方の容器内空間31に導かれて吐出管4から吐出される。従って、ほとんどの高温高圧の冷媒ガスは、電動機部20を通過しないため、電動機部20が冷媒ガスにより加熱されることがなく、電動機部20の高効率化が図れる。
また、本実施の形態によれば、ほとんどの高温高圧の冷媒ガスを、一方の容器内空間31に導くことで、他方の容器内空間32に接する圧縮機構部10の加熱を抑えることができるため、吸入冷媒ガスの加熱を抑制し、圧縮室15内での高い体積効率を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、オイル分離機構部40で分離されたオイルを、冷媒ガスとともに他方の容器内空間32に排出するため、円筒状空間41内にはオイルが滞留することがほとんど無い。従って、分離したオイルが、旋回する冷媒ガスによって円筒状空間41内で吹き上げられ、送出口43から冷媒ガスとともに送出することがなく、安定したオイル分離を行える。更に、円筒状空間41内にオイルを滞留させないため、円筒状空間41を小さく構成できる。
また、本実施の形態によれば、貯オイル部2を貯オイル側空間34に配置し、圧縮機構側空間33ではオイルを貯留しないため、密閉容器1を小型化できる。また、本実施の形態によれば、圧縮機構部10の吐出口17を一方の容器内空間31から隔離するマフラー19を配設し、流入部42によって、マフラー19内と円筒状空間41とを連通することで、圧縮機構部10で圧縮された冷媒ガスを確実にオイル分離機構部40に導くことができる。すなわち、全ての冷媒ガスがオイル分離機構部40を通過することになるので、冷媒ガスから効率よくオイルを分離することができる。また、吐出口17から吐出されたほとんどの高温の冷媒ガスは、他方の容器内空間32を通過することなく、吐出管4から密閉容器1の外部に吐出されるため、電動機部20や圧縮機構部10の加熱を抑えることができる。
また、本実施の形態によれば、円筒状空間41を、固定スクロール12と主軸受部材11に形成したことで、吐出口17から吐出管4までの冷媒ガスが流れる経路を短く構成でき、密閉容器1を小型化できる。
ここで、本実施の形態において、システム定格条件における冷媒ガスの循環量をGkg/hとし、流入部42の円筒状空間41への開口の断面積をEmmとし、オイル分離機構部40の総数をNとすると、G/(E×N)が1以上4以下になるように構成されている。
冷媒ガスとオイルを遠心力により効率的に分離させるためには、円筒状空間41での旋回速度を上げる必要がある。そのためには、円筒状空間41への流入部42の開口の断面積を小さくする必要がある。
しかし一方で、円筒状空間41への流入部42の開口の断面積を小さくしすぎると、吐出時の圧力損失が高まり圧縮機動力を増大させることになる。
そこで、圧縮機動力を増大させない範囲でオイル分離効率を向上させるために、G/(E×N)を1以上4以下としている。
ここで、G/(E×N)を1以上としたのは、オイル分離機構部40の円筒状空間41への流入速度を高め、遠心力によるオイル分離を効率的に行うためである。
図3は、G/(E×N)に対するオイル循環量基準比の関係を示している。ここで、オイル循環量基準比は、システム性能を急激に悪化させるオイル循環量を100%としている。図3に示すように、G/(E×N)が大きくなるに従って(=流入部42の円筒状空間41への開口の断面積を小さくする、若しくはオイル分離機構部40の数を少なくする)、オイル循環量基準比が小さくなることが分かる。そして、G/(E×N)が1以上になると、オイル循環量基準比の値が100%以下になる。
すなわち、G/(E×N)を1以上にすることで、システム性能に悪影響を及ぼさない範囲まで、オイル循環量を低減できる。
一方、G/(E×N)を4以下としたのは、圧縮機動力を増大させない範囲に吐出時の圧力損失を抑えるためである。
図4は、G/(E×N)に対する圧縮機動力基準比の関係を示している。ここで、圧縮機動力基準比は、オイル分離機構部40を設けていない従来の圧縮機動力を100%としている。図4に示すように、G/(E×N)が小さくなるに従って(=円筒状空間41への流入部42の開口の断面積を大きくする、若しくはオイル分離機構部40の数を増やす)、圧縮機機動力基準比が小さくなることが分かる。そして、G/(E×N)を4以下にすることで、圧縮機動力基準比が100%以下となる。
すなわち、G/(E×N)を4以下にすることで、圧縮機動力を増大させない範囲に吐出時の圧力損失を抑えることができ、サイクル性能を向上させることができる。
また、本発明におけるシステム定格条件とは、サイクル性能を評価する際に最も代表的な運転条件のことである。例えば、家庭用ヒートポンプ給湯機の場合では、日本工業規格において、JIS C9220という評価基準が定められており、システム定格条件とは、中間期標準加熱条件のことである。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2による圧縮機における圧縮機構部の要部拡大断面図である。本実施の形態の基本的な構成は、図1に開示した構成と同一であるので説明を省略する。また、図1及び図2で説明した構成と同一構成には同一符号を付して説明を一部省略する。
本実施の形態では、固定スクロール12の外周部に段付き孔加工を施すことで第1の円筒状空間41cと送出口43aを形成する。第1の円筒状空間41cは、主軸受部材11との締結面側端面(ラップ側端面)から貫通させない穴を加工して形成する。送出口43aは、主軸受部材11との締結面側端面(ラップ側端面)から、又は主軸受部材11との反締結面側端面(反ラップ側端面)から、第1の円筒状空間41cの断面よりも小さな孔を貫通させて形成する。
また、主軸受部材11の外周部に段付き孔加工を施すことで第2の円筒状空間41dと排出口44aを形成する。第2の円筒状空間41dは、固定スクロール12との締結面(スラスト受面)から貫通させない穴を加工して形成する。排出口44aは、固定スクロール12との締結面(スラスト面)から、又は固定スクロール12との反締結面(反スラスト面)から、第2の円筒状空間41dの断面よりも小さな孔を貫通させて形成する。
また、流入部42aは、固定スクロール12の主軸受部材11との反締結面側端面(反ラップ側端面)から、第1の円筒状空間41cに対し、接線方向に開口する貫通孔を形成することで構成している。
本実施の形態においても、オイル分離機構部40の作用は実施の形態1と同じであり、実施の形態1における作用、効果も同じであるので説明を省略する。
(実施の形態3)
図6は本発明の実施の形態3による圧縮機における圧縮機構部の要部拡大断面図である。本実施の形態の基本的な構成は、図1に開示した構成と同一であるので説明を省略する。また、図1及び図2で説明した構成と同一構成には同一符号を付して説明を一部省略する。
本実施の形態では、円筒状空間41内に筒状の送出パイプ46を設けている。送出パイプ46の一端46aは、送出口43を形成し、送出パイプ46の他端46bは円筒状空間41内に配置されている。なお、本実施の形態では、送出パイプ46の他端46bは第2の円筒状空間41b内に延出させている。送出パイプ46の外周にはリング状空間46cが形成され、流入部42がリング状空間46cに開口している。送出パイプ46の一端46aには、外方に延出させたフランジ46dを形成している。
流入部42から流入した冷媒ガスは、旋回流となって、リング状空間46cを通り、円筒状空間41の内周面に沿って排出口44に至り、その後、円筒状空間41の中心を逆流する。そして、送出パイプ46の他端46bから送出パイプ46内に流入し、送出パイプ46の一端46aから流出する。
本実施の形態では、第1の円筒状空間41eは、固定スクロール12の外周部に段付き孔加工を施すことで形成している。すなわち、固定スクロール12の反ラップ側端面には、第1の円筒状空間41eの内周断面よりも大きな孔が形成され、この孔に送出パイプ46のフランジ46dが収められる。ここで、第2の円筒状空間41bは、実施の形態1と同様に主軸受部材11に形成しているが、実施の形態2と同様に主軸受部材11の外周部に段付き孔加工を施して形成してもよい。
本実施の形態に示すように、円筒状空間41内に送出パイプ46を設けることで、例えば、周波数を高くして圧縮機を運転する場合でも、オイル分離効果を確実に得ることができる。なお、送出パイプ46を設ける場合には、円筒状空間41の軸心と送出パイプ46の軸心とを一致させることが重要である。
また、送出パイプ46を設ける場合には、送出パイプ46にフランジ46dを設け、このフランジ46dを円筒状空間41に形成した孔内に配置し、マフラー19で送出パイプ46を円筒状空間41に固定することが重要である。また、送出パイプ46の内径断面積Dは、排出口44の断面積Bよりも大きくする。これにより、冷媒ガスは排出口44よりも送出口43に流れやすくなる。一例として、D/Bは9程度に設定することができる。
本実施の形態によれば、円筒状空間41内に筒状の送出パイプ46を設けることで、円筒状空間41内でのオイル分離効果を高めることができる。送出パイプ46を設けた本実施の形態においても、オイル分離機構部40の基本的な作用は実施の形態1と同様であり、実施の形態1における作用、効果も同じであるので説明を省略する。
(実施の形態4)
図7は本発明の実施の形態4による圧縮機における圧縮機構部の要部拡大断面図である。本実施の形態の基本的な構成は、図1に開示した構成と同一であるので説明を省略する。また、図1及び図2で説明した構成と同一構成には同一符号を付して説明を一部省略する。
本実施の形態では、円筒状空間41内に筒状の送出パイプ47を設けている。本実施の形態における送出パイプ47は、マフラー19と一体に形成されている。送出パイプ47の一端47aは、送出口43を形成し、送出パイプ47の他端47bは円筒状空間41内に配置されている。なお、本実施の形態では、送出パイプ47の他端47bは第2の円筒状空間41b内に延出させている。
送出パイプ47の外周にはリング状空間47cが形成され、流入部42がリング状空間47cに開口している。流入部42から流入した冷媒ガスは、旋回流となって、リング状空間47cを通り、円筒状空間41の内周面に沿って排出口44に至り、その後、円筒状空間41の中心を逆流する。そして、送出パイプ47の他端47bから送出パイプ47内に流入し、送出パイプ47の一端47aから流出する。
本実施の形態に示すように、円筒状空間41内に送出パイプ47を設けることで、例えば、周波数を高くして圧縮機を運転する場合でも、オイル分離効果を確実に得ることができる。なお、送出パイプ47を設ける場合には、円筒状空間41の軸心と送出パイプ47の軸心とを一致させることが重要である。また、送出パイプ47を設ける場合には、送出パイプ47をマフラー19と一体に形成することで、送出パイプ47を円筒状空間41に固定することができる。また、送出パイプ47の内径断面積Dは、排出口44の断面積Bよりも大きくする。
本実施の形態によれば、円筒状空間41内に筒状の送出パイプ47を設けることで、円筒状空間41内でのオイル分離効果を高めることができる。
送出パイプ47を設けた本実施の形態においても、オイル分離機構部40の基本的な作用は実施の形態1と同様であり、実施の形態1における作用、効果も同じであるので説明を省略する。
なお、円筒状空間41は、実施の形態1と同様に固定スクロール12に形成した第1の円筒状空間41aと主軸受部材11に形成した第2の円筒状空間41bとで構成しているが、第2の円筒状空間41bを、実施の形態2と同様に主軸受部材11の外周部に段付き孔加工を施して形成してもよい。
(実施の形態5)
図8は本発明の実施の形態5による圧縮機の縦断面図である。本実施の形態の基本的な構成は、図1に開示した構成と同一であるので説明を省略する。
本実施の形態では、円筒状空間41を構成する冷媒ガス旋回部材48を一方の容器内空間31に配置している。冷媒ガス旋回部材48は、マフラー19の外周面に設置している。冷媒ガス旋回部材48には、流入部42b、送出口43b、排出口44bが形成されている。
流入部42bは、マフラー19内と円筒状空間41とを連通し、送出口43bは、円筒状空間41と一方の容器内空間31とを連通し、排出口44bは、円筒状空間41と一方の容器内空間31とを連通している。流入部42bの開口は、円筒状空間41の一端側内周面に形成する。そして、流入部42bは、圧縮機構部10から吐出される冷媒ガスをマフラー19内から円筒状空間41に流入させる。流入部42bは、円筒状空間41に対し、接線方向に開口している。
送出口43bは、円筒状空間41の一端側に形成し、少なくとも流入部42bよりも一端側に形成する。送出口43bは、円筒状空間41の一端側の端面に形成することが好ましい。そして、送出口43bは、円筒状空間41から一方の容器内空間31に、オイルを分離した冷媒ガスを送出する。
排出口44bは、円筒状空間41の他端側に形成し、少なくとも流入部42bよりも他端側に形成する。また、排出口44bは、送出口43bと対向して配置される。排出口44bは、円筒状空間41の他端側の端面の下部に形成することが好ましい。排出口44bは、円筒状空間41の他端側の側面に形成してもよい。ここで、対向とは、排出口44bが円筒状空間41の底面に設けられている場合だけでなく、円筒状空間41の側面に設けられている場合を含む。そして、排出口44bは、円筒状空間41から一方の容器内空間31に、分離したオイルと冷媒ガスの一部とを排出する。ここで、送出口43bの開口部の断面積Aは、円筒状空間41の断面積Cよりも小さく、排出口44bの開口部の断面積Bよりも大きくしている。
以下に本実施の形態によるオイル分離機構部40の作用を説明する。マフラー19内に吐出された冷媒ガスは、マフラー19の上面に形成された流入部42bを経て、円筒状空間41に導かれる。流入部42bは円筒状空間41に対し、接線方向に開口しているため、流入部42bから送出される冷媒ガスは、円筒状空間41の内壁面に沿って流れ、円筒状空間41の内周面で旋回流が発生する。この旋回流は、排出口44bに向かった流れとなる。冷媒ガスには圧縮機構部10に給油されたオイルが含まれており、冷媒ガスが旋回している間に、比重の高いオイルは遠心力により円筒状空間41の内壁に付着し、冷媒ガスと分離する。
円筒状空間41の内周面で発生した旋回流は、排出口44bに到達後、又は排出口44b近傍で折り返し、円筒状空間41の中心を通る逆流に変わる。遠心力によりオイルを分離した冷媒ガスは、円筒状空間41の中心を通る流れにより送出口43bに到達し、一方の容器内空間31に送出される。一方の容器内空間31に送出された冷媒ガスは、一方の容器内空間31に設けられた吐出管4から密閉容器1の外部に送り出され、冷凍サイクルに供給される。
また円筒状空間41で分離されたオイルは、自重により一方に偏って溜まり、排出口44bが他端側の端面の下部又は円筒状空間41の下部に形成しているので、オイルを容易に排出できる。分離されたオイルは、少量の冷媒ガスとともに排出口44bからマフラー19上面に送り出される。マフラー19上面に送り出されたオイルは、自重により圧縮機構部10の隙間を通って一方の容器内空間31から圧縮機構側空間33に至り、更に密閉容器1の壁面や電動機部20の連通路を経て、貯オイル部2に至る。排出口44bから送り出された冷媒ガスは、一方の容器内空間31に設けられた吐出管4から密閉容器1の外部に送り出され、冷凍サイクルに供給される。
本実施の形態によるオイル分離機構部40は、送出口43bを流入部42bよりも円筒状空間41の一端側に形成し、排出口44bを流入部42bよりも円筒状空間41の他端側に形成する。そのため、流入部42bから排出口44bまでの間では、円筒状空間41の内周面で旋回流が発生し、排出口44bから送出口43bまでの間では、円筒状空間41の中心部で旋回流と逆方向の流れが発生する。従って、排出口44bが流入部42bから離れるに従い、冷媒ガスの旋回回数が増え、オイルの分離効果が高まる。また旋回後の冷媒ガスは、旋回流の中心部を通過するため、送出口43bは、流入部42bよりも反排出口側にあればよい。すなわち、流入部42bと排出口44bとの距離を可能な限り大きくすることで、オイル旋回分離の効果を高めることができる。
また、本実施の形態によるオイル分離機構部40は、円筒状空間41に分離したオイルを貯留することなく、オイルを冷媒ガスとともに排出口44bから排出するため、円筒状空間41の内周面で発生する旋回流を、排出口44bの方向に導く作用を備えている。
仮に、円筒状空間41に排出口44bを形成せず、円筒状空間41内にオイルを貯留すると、排出口44bから外部に引っ張る流れが発生しないため、旋回流がオイルを巻き上げてしまう。また円筒状空間41に排出口44bを形成せずに、オイル分離機能を発揮させるためには、オイルを貯留するに十分な空間を形成する必要がある。しかし、本実施の形態によるオイル分離機構部40のように、オイルを冷媒ガスとともに排出口44bから排出することで、旋回流を排出口44bに導くことができるとともに、オイルの巻き上げもない。
本実施の形態によれば、圧縮機の軸方向寸法を変えることなく、旋回分離を行うことが可能となる。また冷媒ガスの旋回回数を多くするため、円筒状空間41、さらに詳しくは流入部42bと排出口44bとの距離を大きくすることも可能となる。これにより圧縮機自体の寸法を維持したまま、オイル分離機構部40を密閉容器1の内部に備えることができ、さらにはオイル旋回分離の効果も高めることができる。
また、本実施の形態によれば、円筒状空間41を構成する冷媒ガス旋回部材48を一方の容器内空間31に配置することで、吐出口17から吐出管4までの冷媒ガスが流れる経路を短く構成でき、密閉容器1を小型化できる。
本実施の形態によれば、圧縮機構部10で圧縮され、オイル分離機構部40から送出される高温高圧の冷媒ガスは、一方の容器内空間31に導かれて吐出管4から吐出される。従って、高温高圧の冷媒ガスは、電動機部20を通過しないため、電動機部20が冷媒ガスにより加熱されることがなく、電動機部20の高効率化が図れる。
また、本実施の形態によれば、高温高圧の冷媒ガスを、一方の容器内空間31に導くことで、他方の容器内空間32に接する圧縮機構部10の加熱を抑えることができるため、吸入冷媒ガスの加熱を抑制し、圧縮室15内での高い体積効率を得ることができる。
また、本実施の形態によれば、オイル分離機構部40で分離されたオイルを、冷媒ガスとともに一方の容器内空間31に排出するため、円筒状空間41内にはオイルが滞留することがほとんど無い。従って、分離したオイルが、旋回する冷媒ガスによって円筒状空間41内で吹き上げられ、送出口43bから冷媒ガスとともに送出することがなく、安定したオイル分離を行える。更に、円筒状空間41内にオイルを滞留させないため、円筒状空間41を小さく構成できる。また、本実施の形態によれば、貯オイル部2を貯オイル側空間34に配置し、圧縮機構側空間33ではオイルを貯留しないため、密閉容器1を小型化できる。
また、本実施の形態によれば、圧縮機構部10の吐出口17を一方の容器内空間31から隔離するマフラー19を配設し、流入部42bによって、マフラー19内と円筒状空間41とを連通することで、圧縮機構部10で圧縮された冷媒ガスを確実にオイル分離機構部40に導くことができる。すなわち、全ての冷媒ガスがオイル分離機構部40を通過することになるので、冷媒ガスから効率よくオイルを分離することができる。また、吐出口17から吐出された高温の冷媒ガスは、他方の容器内空間32を通過することなく、吐出管4から密閉容器1の外部に吐出されるため、電動機部20や圧縮機構部10の加熱を抑えることができる。
上記各実施の形態における圧縮機においては、円筒状空間41を2つ以上設けてもよい。
また、上記各実施の形態における圧縮機においては、冷媒として二酸化炭素を用いることができる。二酸化炭素は高温冷媒であり、このような高温冷媒を用いる場合には、本発明は更に有効である。また、冷媒として二酸化炭素を用いる場合には、オイルとしてポリアルキレングリコールを主成分とするオイル(PAG)を用いることが好ましい。PAGは難相溶性オイルであり、二酸化炭素冷媒と溶け合うことがなく、お互いに分離した状態で混在している。そのため、円筒状空間41に冷媒ガスとPAGが導入されると、冷媒ガスに対し比重の高いPAGには大きな遠心力が働く。結果として、PAGは外周方向へと飛ばされ、円筒状空間41の内壁に付着するため、冷媒ガスと分離することができる。すなわち、難相溶性オイル(もしくは非相溶性オイル)に対しては、本発明に係る効果が顕著に表れる。
(実施の形態6)
本実施の形態の基本的な構成は、図1に開示した構成と同一であるので説明を省略する。また、図1及び図2で説明した構成と同一構成には同一符号を付して説明を一部省略する。
図9は本発明の実施の形態6における圧縮機構部の要部拡大断面図である。
また、図9に示すように、円筒状空間41での冷媒ガスの旋回方向を統一させるように、対称となる位置関係に流入部42を2個配置している。
これにより、一方のオイル分離機構部40の送出口43から送出された冷媒ガスの一方の容器内空間31での流れの方向と、他方のオイル分離機構部40cの送出口43cから送出された冷媒ガスの一方の容器内空間31での流れ方向とが一致し、冷媒ガスは一方の容器内空間31の内壁面に沿って流れ、一方の容器内空間31の内周面で旋回流が発生する。一方の容器内空間31で発生する冷媒ガスの旋回流の流れ方向は、円筒状空間41で発生している冷媒ガスの旋回流の流れ方向と一致する。
オイル分離機構部40から一方の容器内空間31に送出された冷媒ガスには、オイル分離機構部40で分離しきれなかったオイルが含まれており、冷媒ガスが旋回している間に、比重の高いオイルは遠心力により一方の容器内空間31の内壁に付着し、冷媒ガスと分離する。その後、冷媒ガスは、一方の容器内空間31に設けられた吐出管4から密閉容器1の外部に送り出され、冷凍サイクルに供給される。
また、一方の容器内空間31で分離されたオイルは自重により、貯オイル部2に至る。その結果として、オイル循環量を低減できる。
なお、図9ではオイル分離機構部40を2個配置した形態を示しているが、本実施形態の効果を奏する範囲内で2個以上配置しても良い。
本発明は、スクロール圧縮機やロータリー圧縮機など、密閉容器内に圧縮機構部と電動機部を有する圧縮機に適用でき、特に高温冷媒を用いる圧縮機に適している。

Claims (5)

  1. 冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動する電動機部とを密閉容器内に備え、
    前記圧縮機構部によって、前記密閉容器内を、一方の容器内空間と他方の容器内空間に分割し、
    前記一方の容器内空間から前記密閉容器の外部に前記冷媒ガスを吐出する吐出管を設け、前記他方の容器内空間に前記電動機部を配置した圧縮機であって、
    前記圧縮機構部から吐出される前記冷媒ガスからオイルを分離するオイル分離機構部を設け、
    前記オイル分離機構部が、
    前記冷媒ガスを旋回させる円筒状空間と、
    前記圧縮機構部から吐出される前記冷媒ガスを前記円筒状空間に流入させる流入部と、
    前記円筒状空間から前記一方の容器内空間に、前記オイルを分離した前記冷媒ガスを送出する送出口と、分離した前記オイルと前記冷媒ガスの一部とを前記円筒状空間から前記他方の容器内空間に排出する排出口と、
    を有し、
    前記流入部から前記オイル分離機構部に流入する前記冷媒ガスのシステム定格条件における循環量をGkg/hとし、前記オイル分離機構部を構成する前記流入部の前記円筒状空間への開口の断面積をEmmとし、前記オイル分離機構部の総数をNとすると、G/(E×N)が1以上4以下であることを特徴とする圧縮機。
  2. 前記圧縮機構部が、
    固定スクロールと、
    前記固定スクロールと対向配置された旋回スクロールと、
    前記旋回スクロールを駆動するシャフトを軸支する主軸受部材とを備え、
    前記円筒状空間を、前記固定スクロールと前記主軸受部材とに形成し、
    前記排出口を前記他方の容器内空間に連通させたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記オイル分離機構部を複数配置した圧縮機において、前記オイル分離機構部を構成する前記円筒状空間での前記冷媒ガスの流れ方向を統一するように、前記流入部を配置させたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の圧縮機。
  4. 前記冷媒ガスが、二酸化炭素であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の圧縮機。
  5. 前記オイルの、主成分がポリアルキレングリコールであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の圧縮機。
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