JP6107215B2 - 数値制御装置および工作機械 - Google Patents

数値制御装置および工作機械 Download PDF

Info

Publication number
JP6107215B2
JP6107215B2 JP2013033352A JP2013033352A JP6107215B2 JP 6107215 B2 JP6107215 B2 JP 6107215B2 JP 2013033352 A JP2013033352 A JP 2013033352A JP 2013033352 A JP2013033352 A JP 2013033352A JP 6107215 B2 JP6107215 B2 JP 6107215B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workpiece
time
products
replacement
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013033352A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014164415A (ja
Inventor
浩行 増田
浩行 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Star Micronics Co Ltd
Original Assignee
Star Micronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Star Micronics Co Ltd filed Critical Star Micronics Co Ltd
Priority to JP2013033352A priority Critical patent/JP6107215B2/ja
Publication of JP2014164415A publication Critical patent/JP2014164415A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6107215B2 publication Critical patent/JP6107215B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Numerical Control (AREA)

Description

本発明は、数値制御装置および工作機械に関する。
工作機械を数値制御(Numerical Control)するNC装置においては、必要数の製品の加工が終了する時間(加工終了時間)を予測して、当該予測した時間を画面に表示してユーザに知らせていた。
関連技術として、加工開始後実際にワークの加工が行われた累積加工時間と、ワークの未加工部分のNCデータより求めた理論加工残時間とを合計し、加工完了予測時間を求め、加工完了予測時間を表示手段に表示する方法が知られている(特許文献1参照)。また、加工プログラムに汎用Mコードがあれば、汎用Mコードを考慮した加工時間を算出し、この加工時間を表示装置に表示する数値制御装置が知られている(特許文献2参照)。
特許第3975370号 実開平5‐63749号公報
棒状のワークから複数個の製品を製造する場合、一本のワークでは必要数の製品を製造できないことがある。そのような場合、短くなったワークを、新しいワークに交換する必要がある。ワークの交換にはある程度の時間を要する。従来(上記文献1,2を含む。)は、当該交換に要する時間を考慮せずに加工終了時間を予測していた。そのため、予測した時間と実際に全ての加工が終わる時間とにずれが生じていた。このようなずれは、ユーザの作業計画に狂いを生じさせ、ユーザの生産性を低下させるおそれがある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、従来よりも正確に加工終了時間を算出することが可能であり、真にユーザの役に立つ数値制御装置および工作機械を提供する。
本発明の態様の一つは、ワークから製品を加工する加工処理を制御する数値制御装置であって、複数の上記製品の加工が終了する加工終了時間を算出する算出部を備え、上記算出部は、上記ワークの交換に要する交換時間を算出し、当該交換時間を含んだ上記加工終了時間を算出する構成としてある。また本発明は、上記算出部は、加工すべき上記製品の数を一本の上記ワークから加工可能な上記製品の数で除算することにより上記ワークの交換予定回数を算出し、上記ワークの一回の交換に要する時間に当該交換予定回数を乗算することにより上記ワークの交換に要する交換時間を算出し、当該交換時間を含んだ上記加工終了時間を算出するとしてもよい。
本発明によれば、算出部は、ワークの交換に要する交換時間を含んだ加工終了時間を算出する。そのため、従来と比較して正確な加工終了時間が得られ、ユーザの作業効率や生産性が向上する。
本発明の技術的思想は、数値制御装置以外によっても実現可能である。例えば、数値制御装置が実行する処理工程を有する方法の発明や、当該処理工程をコンピュータ(数値制御装置)に実行させるプログラムの発明を捉えることができる。
また、数値制御装置を備える工作機械の発明を把握することができる。
また、数値制御装置については、上記算出された加工終了時間を所定画面に表示させる機能(表示制御部)を有する場合、表示制御装置と捉えることも可能である。例えば、複数の製品のワークからの加工が終了する加工終了時間を所定画面に表示させ、さらに、上記ワークの交換に要する交換時間を上記画面に表示させる表示制御装置を一つの発明として捉えることも可能である。
NC旋盤の構成を簡易的に示す図である。 NC旋盤における各部の電気的な接続関係を簡易的に示すブロック図である。 製品長および刃物幅を説明するための図である。 加工プログラムに従った処理を示すフローチャートである。 交換処理プログラムに従った材料交換処理を示すフローチャートである。 表示部における表示内容を例示する図である。
本発明の実施形態として、上記算出部は、上記ワークの一回の交換に要する時間に上記ワークの交換予定回数を乗算することにより、上記交換時間を算出するとしてもよい。当該構成によれば、交換時間を正確に算出することができる。
本発明の実施形態として、上記算出部は、加工すべき上記製品の数と上記ワークから加工可能な上記製品の数とに基づいて、上記交換予定回数を算出するとしてもよい。当該構成によれば、交換予定回数を正確に算出することができる。
本発明の実施形態として、上記算出部は、上記ワークの長さから上記ワークを支持するための所定長さを差し引いた長さを、上記ワークから上記製品を切り離すための刃物の幅を上記製品の長さに加えた長さで除算することにより、上記ワークから加工可能な上記製品の数を算出するとしてもよい。当該構成によれば、ワークから加工可能な製品の数を正確に算出することができる。
本発明の実施形態として、上記ワークの交換が実行される時点における加工が終了した上記製品の数に基づいて、上記ワークから加工可能な上記製品の数を算出するとしてもよい。当該構成によれば、ワークから加工可能な製品の数を、実態に基づいてより正確に算出することができる。
本発明の実施形態として、上記算出部は、少なくとも一本目の上記ワークに対する加工が終了していない期間においては、上記ワークの長さから上記ワークを支持するための所定長さを差し引いた長さを、上記ワークから上記製品を切り離すための刃物の幅を上記製品の長さに加えた長さで除算することにより、上記ワークから加工可能な上記製品の数を算出し、上記期間の後においては所定のタイミングで、上記ワークの交換が実行される時点における加工が終了した上記製品の数に基づいて、上記ワークから加工可能な上記製品の数を算出するとしてもよい。当該構成によれば、ワークから加工可能な製品の数を実態に基づいて算出できない期間は、理論上の計算を行うことによりワークから加工可能な製品の数を算出し、当該期間の経過後は、ワークから加工可能な製品の数を実態に基づいて算出することができる。
次に、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
1.装置の概略
図1は、本実施形態にかかるNC旋盤100の一例を簡易的に示している。NC旋盤100は工作機械の一種である。NC旋盤100は、概略、ワークWに対する加工を実施する加工部と、NC装置10とを含む。加工部は、例えば、主軸52を搭載した主軸台45や、ガイドブッシュ(GB)70や、刃物台44を含む。NC装置10はコンピュータであり、加工部の動作を数値制御する際の制御主体となる。また、NC旋盤100には、ワークWを加工部へ供給するための材料供給装置60が接続されている。
主軸台45は、主軸52の軸方向(Z1軸方向)に、主軸52とともに移動可能である。Z1軸は、図1においては左右方向を向いている。以下では便宜上、Z1軸方向のプラス側(図1においては右側)を「前」、Z1軸方向のマイナス側(図1においては左側)を「後」として説明を行う。主軸52は、主軸台45の後方からZ1軸上に供給される棒状のワークWを解放可能に把持するコレット52aを前端部に備える。GB70は、コレット52aに把持されて主軸52から前方に突出するワークWを、中央の貫通孔に挿入させ、ワークWがZ1軸方向に摺動可能な状態で支持する。GB70はワークWを貫通させた状態で、主軸52と同じ回転軸を中心として回転可能である。
GB70の、例えば略上方には、刃物台44が配置されている。刃物台44には、GB70から突出したワークWの加工に用いられる工具44aが装着される。刃物台44には、正面加工用のバイト、突っ切り加工用のバイト等を含む複数種類の工具が同時に取り付けられても良いし、これらの工具が交換可能に取り付けられてもよい。刃物台44が移動するX1軸方向は、Z1軸方向に対して垂直であり、図1においては上下方向を向いている。また、刃物台44が移動するY1軸方向は、X1軸方向およびZ1軸方向に対して垂直な方向(図1の紙面に対して垂直な方向)である。
図2は、NC旋盤100における各部の電気的な接続関係を、ブロック図により簡易的に示している。NC装置10は、少なくともCPU10a、RAM10b、ROM10cを有する。また、NC装置10に対しては、サーボアンプ40と、主軸用アンプ50と、材料供給装置60と、アクチュエータ80とが、バス10dによって通信可能に接続されている。サーボアンプ40は、X1軸サーボモータ41、Y1軸サーボモータ42、Z1軸サーボモータ43とそれぞれ接続しており、接続する各サーボモータ41,42,43に対して電力を供給する。X1軸サーボモータ41およびY1軸サーボモータ42は刃物台44と接続しており、供給された電力を刃物台44を移動させるための動力に変換し、刃物台44をX1軸方向およびY1軸方向へ移動させる。
1軸サーボモータ43は、主軸台45と接続し、供給された電力を主軸台45を移動させるための動力に変換し、主軸台45をZ1軸方向へ移動させる。主軸用アンプ50は、主軸モータ51と接続し、主軸モータ51に電力を供給する。主軸モータ51は主軸52と接続している。主軸モータ51は、供給された電力を主軸52を回転させるための動力に変換し、主軸52を回転させる。アクチュエータ80は、例えば、主軸52が備えるコレット52aの開閉動作を行なうための動力機構である。
NC装置10は、所定の起動ボタン(不図示)が押下げられたことを検知した場合に、CPU10aが、RAM10bをワークエリアとして加工プログラムP1に従った処理を実行し、各アンプ40,50による電力供給やアクチュエータ80等の動作を数値制御することが可能である。その結果、加工部によるワークWに対する加工が実現され、製品が製造される。また、NC装置10は、操作受付部20や表示部30を備える。操作受付部20は、ユーザの入力操作を受付ける複数のボタンやキー等からなり、表示部30上のタッチパネルを含むものであってもよい。表示部30は、ユーザが操作受付部20を介して入力した各種数値や設定の内容や、NC旋盤100に関する各種情報を画面に表示するディスプレイである。表示部30の表示内容は、NC装置10によって制御される。
材料供給装置60は、図1に示すように主軸台45の後方に位置し、内部に棒状の押出機構61を備える。押出機構61は、Z1軸上を進退可能であり、ワークWの後端に接触して前進することによりワークWを前方に押し出すことができる。ワークWは、押し出されることにより、少なくとも主軸52を通過し、加工部に供給された状態となる。なお、NC装置10によって制御される加工部の構成は上述した内容に限られない。例えば、主軸台45や刃物台44が移動する方向は上述した方向に限定する必要は無いし、また、加工部は、ワークWの前端部を把持して回転可能な背面主軸や、刃物台44以外の刃物台や各種工具等を有するとしてもよい。
2.加工終了時間の算出および表示に関する説明
NC装置10が、加工プログラムP1に従った処理を実行する前提として、NC装置10は、操作受付部20を介して、各種パラメータの設定を受け付ける。ここで言うパラメータには、予定加工数N、加工数M、材料長LW、残材長LR、製品長P、刃物幅Bが含まれる。つまりユーザは、加工プログラムP1に従った処理をNC装置10に開始させる前に、これら各種パラメータを操作受付部20を介して入力する。各種パラメータは所定のメモリー(RAM10b等)に保存される。
予定加工数Nとは、NC旋盤100によって加工する製品の総数を意味する。加工数Mとは、現時点で加工が終了した製品の数であり、ユーザはM=0に設定する。材料長LWとは、未加工状態のワークWの長さである。残材長LRとは、材料長LWのうち加工対象としない長さを意味する。ワークWは、加工中において主軸52によって把持されるため、その長さの全てを製品とすることはできず、ある程度の長さ、すなわち残材長を残して交換の対象となる。従って、残材長LRは、ワークWを支持するための所定長と表現することもできる。
図3は、製品長Pおよび刃物幅Bを説明するための図であり、GB70よりも前方に突出したワークWの前端部を示している。当該前端部に対して加工が施されることにより製品が出来上がる。図3では、このような(ワークWから切り離される前の)製品の長さを、製品長Pとして例示している。また図3では、当該製品長Pの部分をワークWから切り離すためにワークWに作用する刃物(突っ切りバイト。工具44aの一例。)の厚み(Z1軸方向における幅)を、刃物幅Bとして例示している。ワークWから1個の製品が製造される度に、ワークWは、製品長P+刃物幅Bの長さを失うと言える。
図4は、NC装置10(CPU10a)が、加工プログラムP1に従って実行する処理をフローチャートにより示している。当該処理は、上述したように起動ボタンが押下げられることにより開始される。
まず、CPU10aは、上述したユーザによる入力に従って加工数Mの値を設定(M=0)し(ステップS200)、かつ、予定加工数Nの値を設定する(ステップS205)。
ステップS210では、CPU10aは、加工プログラムP1に記述された順に指令を一つ読み込む。
ステップS215では、CPU10aは、直近のステップS210で読み込んだ指令が、加工の1サイクルの終了を意味する指令であるか否か判定する。1サイクル終了の指令でなければ(ステップS215において“No”)ステップS220へ進み、1サイクル終了の指令であれば(ステップS215において“Yes”)ステップS225へ進む。1サイクルとは、ワークWから1個の製品を作り出すための全ての動作(上記切り離しを含む動作)を言う。
ステップS220では、CPU10aは、直近のステップS210で読み込んだ指令に基づき加工部を数値制御する。つまり、ワークWに対する加工が実行される。本実施形態は、ワークWに対する加工の内容について特徴を有するものではないため、ここではどのような加工が実行されるかは問わない。
CPU10aは、ステップS215において“Yes”と判定した場合、過去のステップS215において“Yes”と判定した時点のうち直近の時点から現時点までの時間を、製品1個あたりの加工時間t1として取得し、所定のメモリーに保存する。なお、加工時間t1は、一度取得したものを保存し続けてもよいし、ステップS215において“Yes”と判定する度に保存内容を更新してもよい。あるいは、ステップS215において“Yes”と判定する度に取得した加工時間t1の平均値を、加工時間t1として保存してもよい。
ステップS225では、CPU10aは、現在の加工数Mに1を加えて加工数Mを更新する。
ステップS230では、CPU10aは、加工終了時間Tを算出(予測)し、加工終了時間Tの表示を当該算出結果により更新する。NC装置10は、当該フローチャートの実行中においては、予定加工数Nの製品の製造が終了するまでの時間を意味する加工終了時間Tを表示部30に表示させている。つまり、ステップS230のタイミングで、最新の情報に基づいて加工終了時間Tが再計算され、再計算後の時間が表示部30に表示される。
本実施形態では、「ワークWの交換に要する交換時間」を算出し、当該交換時間を含んだ加工終了時間Tを算出することを一つの特徴としている。この場合、ワークWの交換処理(後述のステップS245)が一度も実行されていない間は、当該交換時間の正確な値を含んだ加工終了時間Tを算出することができない。そのため、ステップS230では、ワークWの交換処理が実行される前であれば、当該交換時間を含まない加工終了時間Tを算出して表示するか、当該交換時間として予め適当に設定された値を含む加工終了時間Tを算出して表示する。一方、ワークWの交換処理が一度でも実行された後であれば、当該交換時間の正確な値を含む加工終了時間Tを算出して表示する。加工終了時間Tの算出方法については、後に詳述する。
ステップS235では、CPU10aは、予定加工数N≦加工数Mが成立するか否か判定し、成立する場合(N=Mである場合)はステップS255に進む。一方、予定加工数N≦加工数Mが成立しない場合(N>Mである場合)はステップS240に進む。
ステップS240では、CPU10aは、材料供給装置60から材欠信号が発信されているか否かを判断する。そして、材欠信号が発信されている場合はステップS245の材料交換処理に進み、材欠信号が発信されていない場合はステップS210へ戻る。
材欠信号とは、ワークWを交換すべき状態となった場合に材料供給装置60がNC装置10に対して発する信号であり、材欠信号が発せられている状況においては、ワークWは1個の製品を製造することが可能な長さを有していない(残材長LR程度の長さしかない)。材料供給装置60は、例えば、ワークWを押し出す押出機構61の位置をセンサーで検知し、押出機構61が所定位置まで前進した場合に、ワークWを交換すべき状態と判定し、材欠信号を発する。あるいは、材料供給装置60は、ワークWの後端等の位置をセンサーで検知し、当該後端等の位置が所定位置まで前進した場合に、ワークWを交換すべき状態と判定し材欠信号を発するとしてもよい。
図5は、NC装置10(CPU10a)が、交換処理プログラムP2(図2参照)に従って実行するステップS245の材料交換処理をフローチャートにより示している。
ステップS300では、CPU10aは、交換処理プログラムP2に記述された順に指令を一つ読み込む。
ステップS310では、CPU10aは、直近のステップS300で読み込んだ指令が、加工停止を意味する指令であるか否か判定する。加工停止の指令であればステップS320へ進み、加工停止の指令でなければステップS340へ進む。なお、交換処理プログラムP2では、最初の指令は加工停止であるため、当該フローチャートの最初のステップS310からはステップS320へ進むこととなる。
ステップS320では、CPU10aは、加工部に対して加工停止を指示する。これにより、加工部を構成する全ての可動部位(主軸52、主軸台45、刃物台44等)が動きを停止する。
ステップS330では、CPU10aは時間計測を開始しステップS300に戻る。つまり、これから実行される1回のワークWの交換に要する時間の計測を開始する。
ステップS340では、CPU10aは、直近のステップS300で読み込んだ指令に基づき、ワークWの交換に必要な加工部側の動作を制御する。ワークWの交換は、NC装置10と材料供給装置60との協同により、例えば以下のように実行される。
材料供給装置60は、押出機構61を後退させ、加工部に現在供給されているワークW(交換対象ワークWと呼ぶ。)の後端と押出機構61の前端との間に、新しく加工部に供給されるワークNW(図1参照)を置くことが可能な距離を確保する。そして、材料供給装置60は、当該距離が確保された交換対象ワークWの後端と押出機構61の前端との間のスペースに、ワークNWを供給する。
一方、加工部側では、主軸台45を後退させることにより、交換対象ワークWの先端をGB70から引き抜く。次に、コレット52aによる交換対象ワークWに対する把持を解除する。次に、材料供給装置60は、押出機構61を前進させてワークNWを押すことにより、ワークNWを介して交換対象ワークWを押し出す。これにより、交換対象ワークWは、主軸52とGB70との間から落下し、ワークNWが新たに加工部に供給された状態となる。材料供給装置60は、このようにワークWの交換を終えたタイミングで、NC装置10に対して材料送出信号を発信する。材料供給装置60は、例えば、押出機構61によってワークNWをある規定の位置(ワークNWが加工部に供給された状態となった位置)まで押し込んだタイミングでワークWの交換を終えたと判定し、材料送出信号を発する。材料供給装置60は、材料送出信号を発信する場合には、材欠信号の発信を停止する。
NC装置10側では、CPU10aは、材料供給装置60から材料送出信号が発信されているか否かを判定する(ステップS350)。そして、材料送出信号が発信されていない場合はステップS300へ戻り、材料送出信号が発信されている場合はステップS360へ進む。材料供給装置60は、ワークWの交換を終えたタイミングで材料送出信号を発信するのではなく、単に材欠信号の発信を停止するだけでもよい。その場合、NC装置10側では、ステップS350で材欠信号の有無を判定し、材欠信号の入力を確認できる場合はステップS300へ戻り、材欠信号の入力を確認できない場合はステップS360へ進む。
ステップS360では、ステップS330で開始した時間計測を停止する。CPU10aは、この時間計測によって計測した時間を、ワークWの1回の交換に要する交換時間t2として取得し、所定のメモリーに保存する。なお、交換時間t2は、一度取得したものを保存し続けてもよいし、ステップS245を実行する度に保存内容を更新してもよい。あるいは、ステップS245を実行する度に取得した交換時間t2の平均値を、交換時間t2として保持してもよい。
図4の説明に戻る。
ステップS250では、CPU10aは、ステップS230と同様に、最新の情報に基づいて加工終了時間Tを算出し、表示部30における加工終了時間Tの表示を当該算出結果により更新する。ステップS250の後はステップS210に戻る。
加工終了時間Tは下記の式(1)により算出される。
T=R×t1+(R/I)×t2 …(1)
Rは残り加工数を意味する。残り加工数Rは、予定加工数Nのうち未だ完成していない製品の数であり、R=N−Mで表される。残り加工数Rは、特許請求の範囲における、加工すべき製品の数に該当する。Iは1本のワークWから加工可能な製品数を意味し、材料あたりの加工数Iと呼ぶ。材料あたりの加工数Iは、例えば下記の式(2)により算出することができる。
I=(LW−LR)/(P+B) …(2)
R/Iは、現在以降におけるワークWを交換する回数(交換予定回数)を意味する。ただし、R/Iに余りが生じた場合は、R/Iの商に1を加えた値をR/Iとして扱う。そして、(R/I)×t2が、現在以降における「ワークWの交換に要する交換時間」を意味する。
図6は、ステップS230やステップS250で更新される表示部30における表示内容を、一例により示している。当該例では、表示部30の画面30aには、加工終了時間、実加工時間および交換時間がそれぞれ表示されている。図内の加工終了時間は加工終了時間Tの値であり、実加工時間はR×t1の値であり、交換時間は(R/I)×t2の値である。加工終了時間、実加工時間および交換時間の表示は、それらを全て同じ画面に表示するだけでなく、画面を切替えて個別に表示するなどしてもよい。また、加工終了時間については、その加工終了時間が何年何月何日の何時何分になるかというように日時で表示してもよい。
画面30aには、さらに、交換予定回数であるR/Iの値やワークWの1回の交換に要する交換時間t2が表示されるとしてもよい。交換予定回数を表示することで、ユーザは、材料供給装置60において新しいワークNWを何本用意しておくべきかを正確に知ることができる。また、1回の交換時間t2を表示することで、交換速度を高めるための改善に役立てることができる。むろん画面30aには、上述した各種パラメータや製品1個あたりの加工時間t1を表示してもよい。
また、上述したようにステップS230では、その時点でステップS245が一度も実行されていないこともあり、正確な「ワークWの交換に要する交換時間」が判らないこともある。そのような場合のステップS230における表示処理では、例えば、加工終了時間の表示を実加工時間の表示と同じ値とし、交換時間については空欄としておく。あるいは、交換時間については、予め適当に設定された値を表示し、加工終了時間については、当該適当に設定された値と実加工時間との和を表示するとしてもよい。
予定加工数Nの製品の製造が終了した場合、CPU10aは、ステップS255において、加工部に対して終了信号を送信し、加工部の全ての動作を停止させる。これにより、図4のフローチャートが終了する。
このように本実施形態によれば、NC装置10は、ワークWの交換に要する交換時間(R/I)×t2を算出し、当該交換時間を含んだ加工終了時間を算出する。そして、ワークWから製品が1個製造される度に(ステップS230)、また、ワークWの交換が行われる度に(ステップS250)、算出した最新の加工終了時間により表示部30における表示を更新させる。従って、ユーザは、当該表示を確認することで、NC旋盤100による加工処理が終わるまでにあとどれだけ時間を要するかや、そのうち材料交換に要するトータルの時間はどれだけであるか、といったことを容易かつ正確に知ることができる。そのため、ユーザは、加工終了時間を考慮して計画的、効率的に作業を進めることができ、生産性を向上させることができる。
また、ユーザは、画面30aで実加工時間と交換時間のそれぞれを確認することにより、加工終了時間の短縮化を目指す上でどのような処理がどの程度問題をはらんでいるか、といったこと知ることができ、生産性の向上に役立てることができる。
なおNC装置10は、上述したように複数の製品の加工が終了する加工終了時間を算出可能な構成である点で、算出部を備えると言える。また、NC装置10は、表示部30を制御して加工終了時間を画面30aに表示させることが可能な構成である点で、表示制御部を備えると言える。さらに、NC装置10は、加工終了時間を画面30aに表示させる表示制御装置であって、ワークWの交換に要する交換時間(R/I)×t2を画面30aに表示させる表示制御装置であるとも言える。
3.変形例
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば以下のような変形例も実施可能である。これまでに述べた実施形態と以下に述べる変形例とを適宜組み合わせた内容も、本発明の開示範囲に含まれる。
NC装置10は、材料あたりの加工数Iを、上記式(2)を用いて算出する替わりに、ワークWの交換が実行される時点における加工数Mに基づいて算出するとしてもよい。例えば、ステップS250において、現在の加工数Mを、これまでのワークWの交換回数(ステップS245の実行回数)で除算した値を材料あたりの加工数Iとしてもよい。あるいは、ステップS245を実行した時点での加工数Mから、前回のステップS245を実行した時点の加工数Mを差し引いた値を、材料あたりの加工数Iとしてもよい。このようにワークWの交換が実行される時点における加工数Mに基づいて材料あたりの加工数Iを得る場合、一度算出した材料あたりの加工数Iを継続的に加工終了時間Tの計算に用いても良いし、ステップS245の度に更新した材料あたりの加工数Iを加工終了時間Tの計算に用いても良い。
また、NC装置10は、材料あたりの加工数Iの算出方法について、上述した複数の手法を使い分けるとしてもよい。上記式(2)には、残材長LRが含まれる。残材長LRはユーザが設定する値であるが、材料供給装置60が材欠信号を発信する時点でのワークWの長さと必ず一致するとは限らない。この意味で、上記式(2)(第一の算出方法と呼ぶ。)により算出される材料あたりの加工数Iは理論値である。一方、上述のようにワークWの交換が実行される時点における加工数Mに基づいて材料あたりの加工数Iを算出する方法(第二の算出方法と呼ぶ。)によれば、現実に加工された製品の数に応じて計算結果が得られるため、理論値よりも正確な値が得られやすい。しかしながら、第二の算出方法は、少なくとも1回目の材欠信号が発せられるまでは、用いることができない。
そこでNC装置10は、少なくとも1本目のワークWに対する加工が終了していない期間においては、第一の算出方法により材料あたりの加工数Iを算出し、当該期間の後においては所定のタイミングで、第二の算出方法により材料あたりの加工数Iを算出するとしてもよい。この場合、1回目のワークWの交換のタイミングで第二の算出方法を採用してもよいが、加工実績がある程度蓄積された状態で第二の算出方法を採用した方が、より正確な材料あたりの加工数Iを得られると考えられる。そのため、NC装置10は、例えば、2回あるいは3回程度のワークWの交換を実行して以降、ワークWの交換を実行した時点の加工数Mから前回のワークWの交換を実行した時点の加工数Mを差し引いた値を、材料あたりの加工数Iとしてもよい。むろん、このような第二の算出方法を採用するまでは、第一の算出方法により得られる材料あたりの加工数Iを、加工終了時間Tの計算に用いる。
10…NC装置、10a…CPU、10b…RAM、10c…ROM、20…操作受付部、30…表示部、30a…画面、44…刃物台、45…主軸台、52…主軸、60…材料供給装置、61…押出機構、70…GB、100…NC旋盤、W…ワーク

Claims (4)

  1. ワークから製品を加工する加工処理を制御する数値制御装置であって、
    複数の上記製品の加工が終了する加工終了時間を算出する算出部を備え、
    上記算出部は、上記ワークの交換を実行した時点における加工が終了した上記製品の数から前回の上記ワークの交換を実行した時点における加工が終了した上記製品の数を差し引いた値、または、上記ワークの交換を実行した時点における加工が終了した上記製品の数をこれまでの上記ワークの交換回数で除算した値を、一本の上記ワークから加工可能な上記製品の数として算出し、加工すべき上記製品の数を一本の上記ワークから加工可能な上記製品の数で除算することにより上記ワークの交換予定回数を算出し、上記ワークの一回の交換に要する時間に当該交換予定回数を乗算することにより上記ワークの交換に要する交換時間を算出し、当該交換時間を含んだ上記加工終了時間を算出することを特徴とする数値制御装置。
  2. ワークから製品を加工する加工処理を制御する数値制御装置であって、
    複数の上記製品の加工が終了する加工終了時間を算出する算出部を備え、
    上記算出部は、上記ワークの長さ、上記ワークを支持するための所定長さ、上記製品の長さおよび上記ワークから上記製品を切り離すための刃物の幅を予め設定し、一本目の上記ワークに対する加工が終了していない期間においては、上記ワークの長さから上記所定長さを差し引いた長さを、上記刃物の幅を上記製品の長さに加えた長さで除算することにより、一本の上記ワークから加工可能な上記製品の数を算出し、上記期間の後においては所定のタイミングで、上記ワークの交換を実行した時点における加工が終了した上記製品の数から前回の上記ワークの交換を実行した時点における加工が終了した上記製品の数を差し引いた値、または、上記ワークの交換を実行した時点における加工が終了した上記製品の数をこれまでの上記ワークの交換回数で除算した値を、一本の上記ワークから加工可能な上記製品の数として算出し、加工すべき上記製品の数を一本の上記ワークから加工可能な上記製品の数で除算することにより上記ワークの交換予定回数を算出し、上記ワークの一回の交換に要する時間に当該交換予定回数を乗算することにより上記ワークの交換に要する交換時間を算出し、当該交換時間を含んだ上記加工終了時間を算出することを特徴とする数値制御装置。
  3. 上記算出された加工終了時間を所定画面に表示させる表示制御部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の数値制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載した数値制御装置を備える工作機械。
JP2013033352A 2013-02-22 2013-02-22 数値制御装置および工作機械 Active JP6107215B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013033352A JP6107215B2 (ja) 2013-02-22 2013-02-22 数値制御装置および工作機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013033352A JP6107215B2 (ja) 2013-02-22 2013-02-22 数値制御装置および工作機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014164415A JP2014164415A (ja) 2014-09-08
JP6107215B2 true JP6107215B2 (ja) 2017-04-05

Family

ID=51614986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013033352A Active JP6107215B2 (ja) 2013-02-22 2013-02-22 数値制御装置および工作機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6107215B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02112836A (ja) * 1988-10-20 1990-04-25 Amada Metrecs Co Ltd ワーク搬入出装置における運転管理装置
JP2537260Y2 (ja) * 1990-07-04 1997-05-28 株式会社アマダメトレックス 加工ラインのスケジュール運転装置
JPH0563749U (ja) * 1992-02-06 1993-08-24 オークマ株式会社 加工時間算出機能を有する数値制御装置
JPH0819902A (ja) * 1994-06-30 1996-01-23 Nakamura Tome Precision Ind Co Ltd 材料送り装置、材料送り装置付きnc旋盤及びその制御方法
JP2000005828A (ja) * 1998-06-25 2000-01-11 Murata Mach Ltd パンチプレス

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014164415A (ja) 2014-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101257275B1 (ko) 자동가공기능을 갖는 지능형 cnc공작기계 및 그 제어방법
JP4563507B1 (ja) 丸鋸切断機
US7167772B2 (en) Machining time calculating apparatus
JP6001720B1 (ja) 工作機械の駆動軸に関するデータ取得機能を備えた波形表示装置
EP2541355B1 (en) Machine control program creating device
JP5143005B2 (ja) 機械における加工プロセスの最適化のための方法
CN111687652B (zh) 握持力调整装置以及握持力调整***
JP4815907B2 (ja) 加工時間予測方法および予測装置ならびに加工時間予測機能を備えたncデータ編集装置
JP6209392B2 (ja) 干渉確認装置
CN102331749A (zh) 一种数控加工工艺参数优化方法
CN102298360B (zh) 一种自动生成数控加工代码***
US20180113436A1 (en) Numerical control device and control method for numerical control device
JP2021043854A (ja) 機械学習装置、制御装置、生成方法および制御方法
CN112904800A (zh) 一种机床智能优化方法及机床智能优化辅助***
JP5523875B2 (ja) ねじ切り制御方法
EP2871016A2 (en) Wire-cut electrical discharge machining machine and method of machining therein
JP6107215B2 (ja) 数値制御装置および工作機械
JP4300322B2 (ja) 加工情報生成による加工システム及び加工情報生成プログラム
JP3975370B2 (ja) Nc切削機械の加工完了時間予測方法及びその装置
TW201721317A (zh) Cnc工具機對話式控制器的切削路徑生成方法
CN107209495B (zh) 具有附加的功能性的生产***和运行方法
JP7198111B2 (ja) デンタル加工機の稼働履歴表示システム
CN115362419A (zh) 机床上切削过程的优化
CN110275447A (zh) 控制装置、控制方法以及控制程序
WO2023286151A1 (ja) 加工時間推定方法、加工時間推定装置、コンピュータプロブラム及び記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150824

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160727

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161226

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6107215

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250