JP6106602B2 - 横転限界検出システム - Google Patents

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Description

本発明は、横転に至る限界の横転限界高さを検出する横転限界検出システムに関する。
車両の横転を未然に防止するため、横転の危険性を報知する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1では、車両のロール角及びロール角速度をパラメータとする二次元マップ上に横転限界曲線を設定し、ロール角及びロール角速度が大きい領域を車両横転領域として設定するとともに、ロール角速度センサ1で検出したロール角速度とロール角の履歴が横転限界曲線を超えて車両横転領域に入ったときに車両が横転する可能性があると判断している。
また、特許文献2では、作業機全体の重心位置と転倒支点とを結ぶ線の鉛直線に対するなす角(安息角)が、限界安息角より大きいときは、車体は安全姿勢にあり、限界安息角以下のときは、危険領域と判断している。
特開2011−6068号公報 特開2007−186953号公報
しかしながら、従来技術では、重量や重量分布が明らかになっている車両が対象となっており、重量や重量分布が事前に明らかになっていない構造体の横転の危険性を判断することができないという問題点があった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、従来技術の問題を解決し、構造体が横転してしまう限界の重心高さを横転限界高さとして算出することで、算出した横転限界高さに基づいて、重量や重量分布が事前に明らかになっていない構造体の横転の危険性を判断することができる横転限界検出システムを提供することにある。
本発明の横転限界検出システムは、基準面の基準軸を挟んだ両側がそれぞれ弾性力によって支持された構造体と、前記基準面の上下方向の往復運動を検出する上下方向検出手段と、前記弾性力によって前記基準軸を挟んで前記構造体を支持している間隔と前記上下方向検出手段の検出結果から求めた前記基準面の上下方向の縦揺れ周波数とに基づき、前記構造体の重心が前記基準軸上に存在する場合における、前記構造体が前記基準面の前記基準軸を中心とした回転方向に横転してしまう限界の重心高さを横転限界高さとして算出する演算手段を具備することを特徴とする。
さらに、横転限界検出システムにおいて、手段は、前記弾性力によって前記構造体の重心に働く前記回転方向の力が、重力に抗する復元力を得ることができなくなる重心高さを前記横転限界高さとして算出するようにしても良い。
さらに、横転限界検出システムにおいて、前記基準面の前記基準軸を中心とした回転を検出する回転方向検出手段を具備し、前記演算手段は、前記回転方向検出手段の検出結果から求めた前記基準面の静止状態の傾斜角を用いて、前記構造体の前記基準面上の重心位置における前記横転限界高さを算出するようにしても良い。
さらに、横転限界検出システムにおいて、前記演算手段は、前記回転方向検出手段の検出結果から前記基準軸を中心とする揺動の中心角度を静止状態の前記傾斜角として求めるようにしても良い。
さらに、横転限界検出システムにおいて、前記演算手段は、前記縦揺れ周波数及び前記揺動の中心角度に基づき、前記横転限界高さを算出するようにしても良い。
さらに、横転限界検出システムにおいて、前記演算手段は、前記上下方向検出手段及び前記回転方向検出手段の検出結果に基づき、前記上下方向の前記基準軸から前記構造体の重心までの重心高さを算出するようにしても良い。
さらに、横転限界検出システムにおいて、前記演算手段によって算出された前記横転限界高さと前記重心高さとに基づいて、前記構造体の前記回転方向における横転危険性を判定する横転判定手段と、前記横転判定手段による判定結果を報知する報知手段とを具備するようにしても良い。
本発明によれば、基準面の上下方向の往復運動と、基準軸を中心とした回転方向の角度とに基づいて、構造体が横転してしまう限界の重心高さを横転限界高さとして算出することで、算出した横転限界高さに基づいて、重量や重量分布が事前に明らかになっていない構造体の横転の危険性を判断することができるという効果を奏する。
本発明に係る横転限界検出システムの第1の実施の形態の構成を示す斜視図である。 図1に示す振動検出装置の側面図である。 図2に示す載置板の形状及びバネの配置を説明するための説明図である。 図1に示すデータ処理装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す振動検出装置の動作を説明するための説明図である。 図1に示す振動検出装置の動作を説明するための説明図である。 図4に示す報知部に出力される報知画面例を示す図である。 本発明に係る横転限界検出システムの第2の実施の形態が搭載されたトレーラトラックの構成を示す側面図である。 本発明に係る横転限界検出システムの第2の実施の形態が搭載されたトレーラトラックの構成を示す背面図である。 本発明に係る横転限界検出システムの第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。 図10に示す報知部に出力される報知画面例を示す図である。 本発明に係る横転限界検出システムの第3の実施の形態が搭載されたクレーン車の構成を示す側面図である。 本発明に係る横転限界検出システムの第3の実施の形態が搭載されたクレーン車の構成を示す背面図である。
次に、本発明の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態の横転限界検出システムは、図1を参照すると、振動検出装置1と、データ処理装置3とを備えている。振動検出装置1は、弾性力によって支持された載置板10を備え、載置板10に載置された被検出対象物の揺動(固有振動)を検出する。データ処理装置3は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、振動検出装置1によって検出された被検出対象物の揺動(固有振動)に基づいて被検出対象物の横転限界高さと重心高さ及び重心位置とを求める。なお、横転限界高さとは、載置板10上に載置された被検出対象物が横転してしまう限界の重心高さであり、載置板10上において、横転限界高さ未満に被検出対象物の重心が位置しない場合には、被検出対象物は横転してしまうことになる。また、横転、転倒、転覆等の表現は、物体の重心が安定を保てず回転運動を進行させて、重力方向に抗すすべなく落下や崩落してゆく同義語とみなす。以下、本実施の形態では、この現象の総称として、横転をその代表語として用いる。
振動検出装置1は、図1及び図2を参照すると、被検出対象物が載置される基準面である載置板10と、底板11に植設され、載置板10を支えるバネ12とを備えている。なお、図2(a)は、振動検出装置1を図1に示すX軸方向から見た側面図であり、図2(b)は、振動検出装置1を図1に示すY軸方向から見た側面図である。
載置板10は、図1及び図3を参照すると、被検出対象物が載置される載置平面として機能する平面を有する矩形状の板である。載置板10には、載置平面と平行な基準軸である揺動中心軸16が、載置板10の両端から突出するように形成されている。なお、図3は、載置板10を裏面側から見た図である。載置板10としては、木材やプラスチック等の任意の素材を用いることができるが、被検出対象物に対して十分に軽量であることが望ましい。載置板10は、重量分布が均一な平板であると共に、揺動中心軸16に対して線対称な形状に構成されている。従って、載置板10における載置平面上の重心は、揺動中心軸16上に位置する。
なお、第1の実施の形態では、図1に示すように、載置板10の載置平面に対して垂直な方向を上下方向、揺動中心軸16に平行な方向を前後方向、載置板10の載置平面に対して平行且つ揺動中心軸16と直交する方向を左右方向とする。また、重力が作用する自重方向をZ軸方向、Z軸方向及び前後方向と直交する方向をX軸方向、Z軸方向及び左右方向と直交する方向をY軸方向とし、載置板10が水平な状態では、上下方向とZ軸方向とが、前後方向とY軸方向とが、左右方向とX軸方向とがそれぞれ一致する。
バネ12は、弾性力を有して載置板10を支持する支持手段として機能し、揺動中心軸16を挟んだ両側を同じ弾性力で支持するように構成されている。第1の実施の形態では、同一の弾性力を有するコイル状の圧縮バネであるバネ12が矩形状の載置板10の四隅にそれぞれ配置されており、図2(a)、(b)に示すように、被検出対象物が載置されていない状態の載置板10が水平に支持される。このように、同一の弾性力を有するバネ12を揺動中心軸16に対して線対称に配置することにより、載置板10の揺動中心軸16を挟んだ両側を同じ弾性力で支持することができる。なお、バネ12は、コイル状の圧縮バネに限定されることなく、板バネや、空気バネ等を用いるようにしても良い。また、載置板10の揺動中心軸16を挟んだ両側を同じ弾性力で支持できるのであれば、揺動中心軸16を挟んで異なる弾性力を有するバネ12を揺動中心軸16からの距離を変えて配置したり、異なる個数のバネ12を配置したりしても良い。さらに、揺動中心軸16上に配置させた1個もしくは複数のバネ12(例えば、径の大きいコイル状の圧縮バネや空気バネ等)によって、載置板10の揺動中心軸16を挟んだ両側を同じ弾性力で支持させるように構成しても良い。さらにまた、揺動中心軸16を挟んだ両側が同じ弾性力で支持されていることが理想ではあるが、両側を支持する弾性力が若干異なっている場合でも、被検出対象物の横転限界高さと重心高さ及び重心位置とを求めることが可能である。なお、左右の弾性力が異なっている場合には、揺動中心軸16を載置板10の中央から弾性力の強い側にずらすことにより、正確に測ることができる。
載置板10の裏面には、加速度センサ13と角速度センサ14とが載置板10の揺動を検出する揺動検出手段として設けられている。加速度センサ13は、上下(自重)方向(図1に示すZ軸方向)の加速度、すなわち基準面である載置板10の上下方向の縦揺れ(揺動)を検出するように感度軸が調整されている。また、角速度センサ14は、基準軸である揺動中心軸16を中心とした回転方向の角速度、すなわち揺動中心軸16を中心とした回転方向の横揺れ(揺動)を検出するように感度軸が調整されている。加速度センサ13及び角速度センサ14には、特に限定はなく、例えば水晶音叉式のセンサや振動式のセンサを用いることができ、加速度センサ13及び角速度センサ14として3軸(3次元)の角速度センサを用いても良い。
底板11には、揺動中心軸16の両端部の動きをそれぞれ規制する一対のX軸規制用ガイド部21が設けられている。X軸規制用ガイド部21には、Z軸方向(自重方向)を長手方向とする長穴が形成されており、揺動中心軸16の両端部が対象位置にあるX軸規制用ガイド部21のそれぞれの長穴に嵌合されている。これにより、揺動中心軸16は、X軸規制用ガイド部21の長穴に沿って移動されるため、載置板10は、X軸方向の動きが規制された状態で、上下方向の縦揺れ(揺動)と、揺動中心軸16を中心とした回転方向の横揺れ(揺動)とが可能な状態となる。
また、底板11には、バネ12と干渉しない位置にA/D(アナログ/デジタル)変換器15が設けられている。A/D変換器15は、加速度センサ13及び角速度センサ14から出力されるアナログ信号(検出結果)をデジタル信号に変換してデータ処理装置3に出力する。なお、A/D変換機能が内蔵された加速度センサ13及び角速度センサ14を用いた場合には、A/D変換器15を省略しても良い。
データ処理装置3は、図4を参照すると、マイクロプロセッサ等からなる演算部31と、ROM(リードオンリーメモリ)やRAM(ランダムアクセスメモリ)等からなる記憶部32と、キーボード等の操作部33と、液晶ディスプレイやスピーカ等の報知部34と、受信部35とを備え、各部はバス36によって接続されている。
記憶部32には、重心位置を導くための演算プログラムや、当該演算に必要な各種の入力用の定数が記憶されている。演算部31は、操作部33からの演算指示に基づいて、一定期間、加速度センサ13及び角速度センサ14から出力を記憶部32に記憶させる。次に、演算部31は、記憶部32に記憶されている演算プログラムに従って、記憶部32に記憶した加速度センサ13及び角速度センサ14から出力を演算することで、載置板10に載置された被検出対象物の横転限界高さと重心位置とを算出する。演算部31によって算出された被検出対象物の横転限界高さと重心位置とは、報知部34から表示通知や音声通知として出力される。
次に、第1の実施の形態における横転限界高さ検出動作について図5乃至図7を参照して詳細に説明する。
まず、図5に示すように、被検出対象物40を振動検出装置1の載置板10に載置する。被検出対象物40が載置板10に載置された状態では、載置板10を支持するバネ12の弾性力によって支えられ、被検出対象物40の重量及び重心位置に応じた高さに中立する。なお、本発明では、被検出対象物40の重量やバネ12のバネ定数は任意であるが、バネ12の弾性力は、被検出対象物40の重さに対して、適度な強さに設定されている必要があり、バネ12の弾性力が弱すぎても強すぎても好ましくない。すなわち、被検出対象物40の想定重量に応じ、被検出対象物40が載置板10に載置された状態では、被検出対象物40の重量に応じた高さに中立し、被検出対象物40を安定静止させるのみならず十分な搖動を発生するに足るようにバネ12の弾性力が設定されている。
次に、図5に矢印で示すように、被検出対象物に対して縦振動と横揺れとを同時に発生させる外乱を作用させ、載置板10に載置された被検出対象物40を揺動させる。なお、外乱は、載置板10に作用させても良く、また、振動検出装置1を台車や車両等の走行体に乗せて路面の凹凸によって作用させても良い。
載置板10に被検出対象物40に載置した状態で外乱を被検出対象物40もしくは載置板10に作用させると、被検出対象物40は、図5に示すように、バネ12の弾性力、被検出対象物40の総重量及びその重心位置Wに依存する固有の周期(周波数)を持つ運動に基づいて揺動(固有振動)する。この運動は、X軸規制用ガイド部21によって、X軸方向の動きが規制された状態で行われる。従って、加速度センサ13によって、被検出対象物40の重心Wの上下方向の往復運動が上下方向の縦揺れ(揺動)として正確に検出されると共に、角速度センサ14によって、被検出対象物40の重心Wの揺動中心軸16を中心とした単振子運動が回転方向の横揺れ(揺動)として正確に検出される。
加速度センサ13の検出結果(上下方向の加速度)と、角速度センサ14の検出結果(回転方向の角速度)とは、データ処理装置3に入力される。データ処理装置3の演算部31は、加速度センサ13の検出結果(上下方向の加速度)から上下方向の縦揺れ(揺動)の縦揺れ周波数「v」を求めると共に、角速度センサ14の検出結果(回転方向の角速度)から揺動中心軸16を中心とした回転方向の横揺れ(揺動)の横揺れ周波数「V」をそれぞれ求める。また、演算部31は、角速度センサ14の検出結果(回転方向の角速度)から揺動中心軸16を通る垂直中心ラインと、横揺れの中心を示す横揺れ中心ラインとの間の角度を揺動の中心角度「α」として求める。
なお、揺動の中心角度「α」は、静止状態における水平面に対する載置板10の回転方向の傾斜角「α」(以下、静止状態の傾斜角「α」と称す)である。従って、傾斜角センサ等の静止状態での載置板10の角度を測定するセンサを載置板10に取り付け、被検出対象物40を搖動させる前の静止状態の傾斜角「α」を測定するようにしても良い。また、手間が必要になるが、水準器等を用いて静止状態の傾斜角「α」を目視し、操作部33から入力設定することも可能である。さらに、載置板10の角度を測定できるジャイロ等の測定手段を設け、静止状態の傾斜角「α」を測定したり、測定結果から揺動の中心角度「α」を求めるようにしたりしても良い。
次に、演算部31は、求めた縦揺れ周波数「v」及び中心角度「α」に基づいて、被検出対象物40が左右方向に横転に至る重心高さの限界を示す横転限界高さlmaxを算出すると共に、求めた縦揺れ周波数「v」、横揺れ周波数「V」及び中心角度「α」に基づいて、揺動中心軸16から被検出対象物40の重心Wまでの上下方向の重心高さ「l(スモールエル)」と、揺動中心軸16から被検出対象物40の重心Wまでの左右方向の重心位置「s」とを算出する。
まず、横転限界高さlmaxの算出方法について説明する。
回転方向の横揺れ(揺動)は、揺動中心軸16を中心とした左右方向の単振子運動である。従って、回転モーメントの釣り合い式から、被検出対象物40の重心Wに働く回転方向の力「f」は、次式で表すことができる。
Figure 0006106602
〔数1〕において、「m」は被検出対象物40の重量、「g」は重力加速度、「k」はバネ12の弾性係数(バネ定数)、「b」は揺動中心軸16を挟んだバネ12の間隔である。また、「θ’」は水平面から回転方向に中心角度「α」傾斜した面に対する被検出対象物40の回転方向の角度であり、回転方向の横揺れ(揺動)に伴って時間と共に変化する。なお、ここで用いる弾性係数「k」は、揺動中心軸16を挟んだ左右片側全体のバネ12を一つのバネとして見立てたものである。
ここで、図6(a)に示すように、被検出対象物40の重心Wが垂直中心ライン上に存在する場合について考察する。被検出対象物40の重心Wが垂直中心ライン上に存在する場合には、「s」=0、中心角度「α」=0となる。従って、この状態の時の重心Wの高さを「l」とすると、〔数1〕は次式となる。
Figure 0006106602
〔数2〕において、「θ」は水平面に対する被検出対象物40の回転方向の角度であり、回転方向の横揺れ(揺動)に伴って時間と共に変化する。
〔数2〕において、重心Wに働く回転方向の力「f」が重力に抗する復元力となるためには、次式を満たす必要がある。
Figure 0006106602
換言すると、〔数3〕を満たさない場合には、重力に抗する復原力となる重心Wに働く回転方向の力「f」が得られず、被検出対象物40が横転に至ることになる。従って、被検出対象物40が横転に至る重心高さの限界を横転限界高さl0maxとすると、横転限界高さl0maxは、次式で表すことができる。
Figure 0006106602
また、「k」/「m」は、次式のように上下方向の縦揺れ(揺動)の縦揺れ周波数「v」を用いて表すことができる。なお、「π」は、円周率である。
Figure 0006106602
従って、横転限界高さl0maxは、次式のように、上下方向の縦揺れ(揺動)の縦揺れ周波数「v」と、揺動中心軸16を挟んだバネ12の間隔「b」とで表すことができ、「b」を設定しておき、縦揺れ(揺動)の縦揺れ周波数「v」を計測することで、横転限界高さl0maxを求めることができる。
Figure 0006106602
現実には、重心Wが垂直中心ライン上に存在するとは限らず、任意の位置に存在し、垂直中心ライン上の横転限界高さl0maxのみではなく、左右方向の横転限界位置を示す必要がある。
図5に示すように、横揺れ中心ラインが垂直中心ラインから中心角「α」傾いた状態で、垂線方向と水平位置方向の成分を考えると、垂線方向の「l」の長さは、lcosαであり、同様に、水平方向の「b」の長さは、bcosαである。従って、図5に示す状態は、図6(b)に示すように、lcosαという高さで垂線上にある重心W’が、bcosαの幅のばね構造体上で揺動している現象と置き換えることができる。図6(b)に示す状態を〔数2〕と〔数6〕とを用いて表すと次式になる。
Figure 0006106602
〔数7〕において、重心Wに働く回転方向の力「f」が重力に抗する復原力となるためには、次式を満たす必要がある。
Figure 0006106602
換言すると、左右方向の重心位置「s」がゼロでない場合には、〔数8〕を満たさないと、重力に抗する復原力となる重心Wに働く回転方向の力「f」が得られず、被検出対象物40が横転に至ることになる。従って、左右方向の重心位置「s」がゼロでない場合の、被検出対象物40が横転に至る重心高さの限界を横転限界高さlmaxとすると、横転限界高さlmaxは、次式で表すことができる。
Figure 0006106602
従って、左右方向の重心位置「s」がゼロでない場合の横転限界高さlmaxは、〔数6〕によって求めた横転限界高さl0maxと垂直中心ラインと横揺れ中心ラインとの間の中心角度「α」とから求めることができる。〔数9〕によると、横転限界高さlmaxは、横転限界高さl0maxよりも必ず小さい値となり、中心角「α」が大きくなるほど、すなわち左右方向の重心位置「s」が垂直中心ラインから離れるほど小さい値となることがわかる。
次に、上下方向の重心高さ「l(スモールエル)」と、左右方向の重心位置「s」との算出方法について説明する。
上下方向の重心高さ「l」及び左右方向の重心位置「s」は、加速度センサ13及び角速度センサ14の検出結果から求められる縦揺れ周波数「v」、横揺れ周波数「V」及び中心角度「α」を用いて次式で表すことができる。
Figure 0006106602
また、左右方向の重心位置「s」は、上下方向の重心高さ「l」と、加速度センサ13の検出結果から求められる縦揺れ周波数「v」及び中心角度「α」とを用いて次式で表すことができる。
Figure 0006106602
さらに、〔数11〕を〔数10〕に代入することで、次式で示す上下方向の重心高さ「l」による二次方程式が得られる。
Figure 0006106602
〔数12〕において、二次係数、一次係数及び定数項は、求めた縦揺れ周波数「v」、横揺れ周波数「V」及び中心角度「α」を用いて特定することができる。従って、データ処理装置3では、求めた縦揺れ周波数「v」、横揺れ周波数「V」及び中心角度αを用いて〔数3〕を演算することで上下方向の重心高さ「l」を求め、さらに、〔数2〕を演算することで左右方向の重心位置を「s」を求める。なお、上下方向の重心高さを「l」は、揺動中心軸16から被検出対象物40の重心Wまでの高さであるため、載置板10の厚さや揺動中心軸16の半径が無視できない値である場合には、当該値を減算した結果を上下方向の重心高さを「l」として求めると良い。
演算部31によって求められた横転限界高さlmaxと、上下方向の重心高さを「l」と、左右方向の重心位置「s」とは、報知部34によって出力される。報知部34は、例えば、図7に示すような報知画面50を報知部34に表示させ、横転限界高さlmaxと、上下方向の重心高さを「l」と、左右方向の重心位置「s」とを報知する。報知画面50には、上下方向を縦軸に、左右方向を横軸にしたグラフ51が設けられており、横転限界高さlmaxと、上下方向の重心高さを「l」と、左右方向の重心位置「s」とをグラフ化されて出力されるように構成されている。グラフ51において、×印が横転限界高さlmaxを、●印が上下方向の重心高さを「l」及び左右方向の重心位置「s」をそれぞれ示している。さらに、グラフ51中の点線は、左右方向の重心位置「s」に応じた横転限界高さlmaxの予想曲線であり、転倒に至る左右方向の重心位置「s」の限度を把握することができるようになっている。これにより、ユーザは、横転限界高さlmax、上下方向の重心高さを「l」及び左右方向の重心位置「s」を視覚的に簡単に認識することができる。また、報知画面50において、求めた縦揺れ周波数「v」、横揺れ周波数「V」及び中心角度「α」の表示欄や、揺動中心軸16を挟んだバネ12の間隔「b」、FFTの条件等を入力することができる入力欄を設けるようにしても良い。
以上説明したように、第1の実施の形態では、振動検出装置1(載置板10とバネ12)と、載置板10に載置された被検出対象物40とを、基準面(載置板10)の基準軸(揺動中心軸16)を挟んだ両側がそれぞれ弾性力(バネ12)によって支持された構造体とし、基準面(載置板10)の上下方向の往復運動を検出する加速度センサ13と、被検出対象物40が静止状態における水平面に対する基準面(載置板10)の基準軸(揺動中心軸16)を中心とする回転方向の傾斜角「α」と加速度センサ13の検出結果に基づき、構造体(被検出対象物40)の基準面(載置板10)上の重心位置において、載置板10に載置された被検出対象物40が回転方向に横転してしまう限界の重心高さを横転限界高さlmaxとして算出する演算部31とを備えている。この構成より、第1の実施の形態では、重量や重量分布が事前に明らかになっていない構造体においても、横転限界高さlmaxを算出することができ、算出した横転限界高さlmaxに基づいて、重量や重量分布が事前に明らかになっていない構造体の横転の危険性を判断することができるという効果を奏する。例えば、各種車両を模擬した振動検出装置1及び被検出対象物40を用い、被検出対象物40の重心高さ・位置を変更して横転限界高さlmaxをそれぞれ算出することで、様々な状況における横転の危険性をシミュレーションすることが可能になる。
さらに、第1の実施の形態では、演算部31において、弾性力(バネ12)によって構造体(被検出対象物40)の重心Wに働く回転方向の力が、重力に抗する復元力を得ることができなくなる重心高さを横転限界高さlmaxとして算出するように構成されている。この構成より、第1の実施の形態では、重量や重量分布が事前に明らかになっていない構造体においても、加速度センサ13の検出結果に基づき、簡単な計算式によって横転限界高さlmaxを算出することができる。
さらに、第1の実施の形態では、基準面(載置板10)の基準軸(揺動中心軸16)を中心とした回転を検出する角速度センサ14を具備し、演算部31において、角速度センサ14の検出結果から基準軸(揺動中心軸16)を中心とする揺動の中心角度「α」を静止状態の傾斜角「α」として求めるように構成されている。また、演算部31において、加速度センサ13の検出結果から基準面(載置板10)の上下方向の縦揺れ周波数「v」を求め、縦揺れ周波数「v」及び揺動の中心角度「α」に基づき、横転限界高さlmaxを算出するように構成されている。この構成より、第1の実施の形態では、静止状態の傾斜角を振動している状態で求めることができ、振動している状態で横転限界高さlmaxを算出することができる。
さらに、第1の実施の形態では、演算部31において、加速度センサ13及び角速度センサ14の検出結果に基づき、上下方向の基準軸(揺動中心軸16)から被検出対象物40の重心Wまでの重心高さを算出するように構成されている。この構成より、第1の実施の形態では、横転限界高さlmaxと重心高さとに基づいて、構造体の横転の危険性を判断することができるという効果を奏する。
(第2の実施の形態)
本発明の横転限界検出システムは、各種貨物自動車、各種バス、各種乗用車等の走行車両に搭載することができる。
第2の実施の形態では、貨物自動車としてコンテナを牽引するトレーラトラック60に本発明の横転限界検出システムを搭載している。
トレーラトラック60は、図8及び図9を参照すると、コンテナ61と、コンテナ61が積載される荷台62を備えた台車としてのコンテナシャーシ63と、コンテナシャーシ63と連結してコンテナシャーシ63を牽引又は駆動させるトラクタ(牽引車両)64とを備えている。図8に示すように、コンテナ61がコンテナシャーシ63に積載された状態では、コンテナ61を含むトレーラトラック60の車重がトラクタ64及びコンテナシャーシ63のタイヤ65や、図示しないサスペンションによる緩衝用弾性力に支えられ、路面66から一定の高さで中立する。トレーラトラック60が走行すると、タイヤ65が路面66の凹凸を踏み続けることにより、ランダムな外乱がタイヤ65及び図示しないサスペンションを通してトレーラトラック60の車体に伝わる。
なお、第2の実施の形態では、図8及び図9に示すように、荷台62の載置平面に対して垂直な方向を上下方向、トレーラトラック60の縦幅方向を前後方向、トレーラトラック60の横幅方向を左右方向とする。また、重力が作用する自重方向をZ軸方向、Z軸方向及び前後方向と直交する方向をX軸方向、Z軸方向及び左右方向と直交する方向をY軸方向とし、荷台62が水平な状態では、上下方向とZ軸方向とが、前後方向とY軸方向とが、左右方向とX軸方向とがそれぞれ一致する。
第2の実施の形態の横転限界検出システムは、トレーラトラック60の揺動を検出する振動検出器70と、データ処理装置3aとを備え、振動検出器70はトラクタ64の左右方向の中央に設置され、データ処理装置3はトラクタ64の室内に設置されている。なお、トレーラトラック60においては、コンテナシャーシ63とトラクタ64とが切り離し可能に構成されているため、便宜上、振動検出器70をトラクタ64に設置するように構成したが、貨物が載置される荷台62の揺動を正確に検出できるように、振動検出器70を荷台62に設置することが好ましい。
振動検出器70は、図10を参照すると、加速度センサ13と、角速度センサ14と、A/D変換器15とを備えている。なお、第1の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。また、振動検出器70は、第1の実施の形態の振動検出装置1に対応する構成であり、振動検出装置1の載置板10、バネ12、揺動中心軸16が、それぞれコンテナシャーシ63の荷台62、タイヤ65と図示しないサスペンションによる緩衝用弾性力、トレーラトラック60(コンテナシャーシ63)の車軸に相当するものとして、トレーラトラック60の揺動を検出している。
データ処理装置3aは、演算部31と、記憶部32と、操作部33と、報知部34と、受信部35と、横転警告の判定を行う横転判定部37とを備え、各部はバス36によって接続されている。
振動検出器70の加速度センサ13の検出結果(上下方向の加速度)と、角速度センサ14の検出結果(回転方向の角速度)とは、データ処理装置3aに入力される。データ処理装置3aの演算部31は、第1の実施の形態と同様に、縦揺れ周波数「v」及び中心角度「α」に基づいて、左右方向に横転する横転限界高さlmaxを算出すると共に、縦揺れ周波数「v」、横揺れ周波数「V」及び中心角度「α」に基づいて、車軸から重心Wまでの上下方向の重心高さ「l」と、車軸から重心Wまでの左右方向の重心位置「s」とを算出する。
加速度センサ13の検出結果(上下方向の加速度)と、角速度センサ14の検出結果(回転方向の角速度)とは、データ処理装置3aに常時入力されており、データ処理装置3aの演算部31は、走行時一定期間毎に、横転限界高さlmax、重心高さ「l」及び重心位置「s」を算出する。従って、横転限界高さlmax、上下方向の重心高さ「l」及び左右方向の重心位置「s」は、リアルタイムで随時更新されていくことになる。なお、過去分の横転限界高さlmaxと、上下方向の重心高さ「l」及び左右方向の重心位置「s」の変位とを記憶部32に記憶しておくようにしても良い。この場合には、横転限界高さlmaxの変位や、上下方向の重心高さ「l」及び左右方向の重心位置「s」の変位を検証することで、横転事故等の原因解析を行うことができる。
横転判定部37は、演算部31によって算出された横転限界高さlmaxと上下方向の重心高さ「l」との差を監視することで、横転危険性の有無を判定し、横転危険性が高まると、すなわち横転限界高さlmaxと上下方向の重心高さ「l」との差が所定の横転判定閾値以下になると、横転警告を報知部34から出力させる。
演算部31によって求められた横転限界高さlmaxと、上下方向の重心高さを「l」と、左右方向の重心位置「s」とは、報知部34によって出力される。報知部34は、例えば、図11に示すような報知画面50aを報知部34に表示させ、リアルタイムで随時更新されていく横転限界高さlmaxと、上下方向の重心高さを「l」と、左右方向の重心位置「s」とを報知する。これにより、走行中の貨物の荷崩れや移動をリアルタイムに検知することができる。報知画面50aには、トレーラトラック60を後部側から見たイラスト52が設けられており、イラスト52上に、横転限界高さlmaxと、上下方向の重心高さを「l」と、左右方向の重心位置「s」と出力されるように構成されている。イラスト52において、×印が現在の横転限界高さlmaxを、●印が現在の上下方向の重心高さを「l」及び左右方向の重心位置「s」をそれぞれ示している。さらに、イラスト52中の点線は、過去分の横転限界高さlmaxの推移を示しており、実線は、過去分の上下方向の重心高さを「l」及び左右方向の重心位置「s」の推移を示している。さらに、イラスト52中の網掛け箇所53は、横転判定部37によって横転警告が出力される範囲(横転判定閾値の範囲)を示している。これにより、運転手は、横転限界高さlmax、上下方向の重心高さを「l」及び左右方向の重心位置「s」を視覚的に捉え、横転危険性を容易に認識することができる。具体的には、上下方向の重心高さを「l」と横転限界高さlmaxの差が直線走行時にすでに余裕の無い状態(0に近い状態)であれば、速度を十分に落とさないとハンドルを切れないということが分る。また、上下方向の重心高さを「l」と横転限界高さlmaxの差に余裕があっても、ステアリングを切り始めると、その差はぐっと小さくなってゆくのが視覚的に判断できるので、運転手は曲路の入り口の段階で、その後危険に陥るか否かを判断できる。
以上説明したように、第2の実施の形態では、トレーラトラック60を、荷台62の車軸を挟んだ両側がそれぞれ弾性力(タイヤ65、図示しないサスペンション等)によって支持された構造体とし、荷台62の上下方向の往復運動を検出する加速度センサ13と、車軸を中心とした回転方向の単振子運動を検出する角速度センサ14と、加速度センサ13及び角速度センサ14の検出結果に基づき、トレーラトラック60の荷台62上の重心位置において、トレーラトラック60が回転方向に横転してしまう限界の重心高さを横転限界高さlmaxとして算出する演算部31とを備えている。この構成より、第2の実施の形態では、トレーラトラック60等の走行車両において、走行中に横転限界高さlmaxを算出することができ、算出した横転限界高さlmaxに基づいて、走行中の走行車両の横転の危険性を判断することができるという効果を奏する。なお、荷台62のない乗用車等の走行車両についても、シャーシ等を基準面とすることで、横転限界高さlmaxを算出することができ、同様に走行中の走行車両の横転の危険性を判断することができる。また、横転限界高さlmaxの変化によって、タイヤ65の空気圧の異常やサスペンションのへたり等を検出することも可能になる。
さらに、第2の実施の形態では、演算部31において、加速度センサ13及び角速度センサ14の検出結果に基づき、上下方向の基準軸(揺動中心軸16)から被検出対象物40の重心Wまでの重心高さを算出するように構成されている。また、第2の実施の形態では、演算部31によって算出された横転限界高さlmaxと重心高さとに基づいて、構造体(被検出対象物40)の回転方向における横転危険性を判定する横転判定部37と、横転判定部37による判定結果を報知する報知部34とを備えている。この構成より、第2の実施の形態では、横転限界高さlmaxと重心高さとに基づいて、構造体の横転の危険性を判断することができるという効果を奏する。
(第3の実施の形態)
本発明の横転限界検出システムは、移動式もしくは固定式のクレーンに搭載することができる。
第3の実施の形態では、第2の実施の形態の振動検出器70とデータ処理装置3aとが移動式のクレーンであるクレーン車80に搭載されている。
クレーン車80は、図12及び図13を参照すると、車輌81と、車輌81の搭載面82に旋回可能に搭載されている旋回台83と、旋回台83に伸縮及び起伏可能に設置されている伸縮ブーム84とを備えている。また、車輌81には、アウトリガー85が備わっており、クレーン作業は、アウトリガー85を車体横に張り出して、地面86に接地させることで車輌81を安定させた状態で行われる。
なお、第3の実施の形態では、図12及び図13に示すように、搭載面82の載置平面に対して垂直な方向を上下方向、クレーン車80の縦幅方向を前後方向、クレーン車80の横幅方向を左右方向とする。また、重力が作用する自重方向をZ軸方向、Z軸方向及び前後方向と直交する方向をX軸方向、Z軸方向及び左右方向と直交する方向をY軸方向とし、搭載面82が水平な状態では、上下方向とZ軸方向とが、前後方向とY軸方向とが、左右方向とX軸方向とがそれぞれ一致する。
クレーン車80においては、建設資材等の吊荷87がクレーン車80の運用耐荷重量より軽いにも拘わらず、吊り下げ上昇中に横転に至ることがある。このような横転事故は、軟弱地盤の地面86上でクレーン作業を行っている場合が多い。地面86が軟弱地盤である場合には、クレーン車80のエンジンや揚貨装置の振動が軟弱地盤に伝わり、軟弱地盤がクレーン車80と共にばね講造体を形或し、地面86が振動する。この地面86の振動がクレーン車80の固有運動を誘発し、横転事故に至ると考えられる。
そこで、第3の実施の形態では、第1の実施の形態の振動検出装置1の載置板10、バネ12、揺動中心軸16が、それぞれ車輌81の搭載面82、地面86(軟弱地盤)及び車輌81の図示しないサスペンションやタイヤ65、車輌81の車軸に相当するものとして、クレーン車80の揺動を検出している。
以下、第2の実施の形態と同様に、クレーン作業時一定期間毎に、横転限界高さlmax、重心高さ「l」及び重心位置「s」を算出し、報知部34に表示させると共に、横転限界高さlmaxと上下方向の重心高さ「l」との差を監視することで、横転危険性の有無を判定し、横転警告を報知部34から出力させる。
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
1 振動検出装置
3、3a データ処理装置
10 載置板
11 底板
12 バネ
13 加速度センサ
14 角速度センサ
15 A/D変換器
16 揺動中心軸
21 X軸規制用ガイド部
31 演算部
32 記憶部
33 操作部
34 報知部
35 受信部
36 バス
37 横転判定部
40 被検出対象物
50、50a 報知画面
51 グラフ
52 イラスト
53 網掛け箇所
60 トレーラトラック
61 コンテナ
62 荷台
63 コンテナシャーシ
64 トラクタ
65 タイヤ
66 路面
70 振動検出器
80 クレーン車
81 車輌
82 搭載面
83 旋回台
84 伸縮ブーム
85 アウトリガー
86 地面
87 吊荷

Claims (7)

  1. 基準面の基準軸を挟んだ両側がそれぞれ弾性力によって支持された構造体と、
    前記基準面の上下方向の往復運動を検出する上下方向検出手段と、
    前記弾性力によって前記基準軸を挟んで前記構造体を支持している間隔と前記上下方向検出手段の検出結果から求めた前記基準面の上下方向の縦揺れ周波数とに基づき、前記構造体の重心が前記基準軸上に存在する場合における、前記構造体が前記基準面の前記基準軸を中心とした回転方向に横転してしまう限界の重心高さを横転限界高さとして算出する演算手段を具備することを特徴とする横転限界検出システム。
  2. 前記演算手段は、前記弾性力によって前記構造体の重心に働く前記回転方向の力が、重力に抗する復元力を得ることができなくなる重心高さを前記横転限界高さとして算出することを特徴とする請求項1記載の横転限界検出システム。
  3. 前記基準面の前記基準軸を中心とした回転を検出する回転方向検出手段を具備し、
    前記演算手段は、前記回転方向検出手段の検出結果から求めた前記基準面の静止状態の傾斜角を用いて、前記構造体の前記基準面上の重心位置における前記横転限界高さを算出することを特徴とする請求項2記載の横転限界検出システム。
  4. 前記演算手段は、前記回転方向検出手段の検出結果から前記基準軸を中心とする揺動の中心角度を静止状態の前記傾斜角として求めることを特徴とする請求項3記載の横転限界検出システム。
  5. 前記演算手段は、前記縦揺れ周波数及び前記揺動の中心角度に基づき、前記横転限界高さを算出することを特徴とする請求項4記載の横転限界検出システム。
  6. 前記演算手段は、前記上下方向検出手段及び前記回転方向検出手段の検出結果に基づき、前記上下方向の前記基準軸から前記構造体の重心までの重心高さを算出することを特徴とする請求項3記載の横転限界検出システム。
  7. 前記演算手段によって算出された前記横転限界高さと前記重心高さとに基づいて、前記構造体の前記回転方向における横転危険性を判定する横転判定手段と、
    前記横転判定手段による判定結果を報知する報知手段とを具備することを特徴とする請求項6記載の横転限界検出システム。
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