JP6102379B2 - 人頭型気流試験装置及び該装置を用いた防塵用具の品質検査を行う方法 - Google Patents

人頭型気流試験装置及び該装置を用いた防塵用具の品質検査を行う方法 Download PDF

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本発明は、クリーンルーム等の清浄な空間内で作業する作業者が人体からの発塵を防止するために着用する防塵フードや防塵マスク等の防塵用具について、その品質検査を行うための人頭型試験装置及び該装置を用いた防塵用具の品質検査を行う方法に関するものである。
半導体製造メーカー等では、例えばクリーンルーム等の清浄な空間内で作業する作業者は、クリーンルーム内に保管されている半導体ウェーハ等が、作業者に付着した埃等に起因する発塵或いは作業者のまつ毛や髪の毛の落下によって汚染されるのを防止するため、防塵素材で形成された防塵フードや防塵マスクといった防塵用具を身につけている。
これら防塵フードや防塵マスク等の防塵用具を製造するメーカーでは、製造後の製品又は製造過程における製品の品質チェックや品質管理が入念に行われており、またこれらを購入する半導体製造メーカー等においても、導入前に防塵用具の品質を検査することが多い。
このような防塵用具の品質検査を行う装置としては、従来、試験用人頭の前面に吸排気を行う鼻孔を設け、かつ該鼻孔に対応して吸排気部と塵検出部を設け、該鼻孔を覆う防塵被検体を装着するように構成された防塵性測定装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に示される防塵性測定装置では、上記試験用人頭等の構成により、防塵マスクを装着した時の実用的な防塵性を正確に評価できるとされている。また、人頭模型及び人工呼吸器を備え、人頭模型が人工呼吸器と繋がっている鼻孔及び/又は口孔をその前面に有しており、マスクが鼻孔及び/又は口孔を覆うように装着可能となされており、マスク外側及びマスク内側それぞれにおける被検出物の数を測定する被検出物数測定器を有しており、マスク外側及びマスク内側それぞれにおける圧力を測定する圧力測定器を有しているマスク性能測定装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。この特許文献2に示されるマスク性能測定装置では、マスク外側及びマスク内側それぞれに圧力を測定する圧力測定器等が設けられていることで、マスク内に吸引された被検出物の数を測定できると共に、マスク内外の差圧及び温湿度等も測定でき、マスク装着時の呼吸のし易さ又は眼鏡の曇り難さ等のマスク装着時の快適性も測定できるとされている。
一方、例えば半導体製造メーカー等では、防塵用具製造メーカーから一旦購入した防塵用具について、実際に使用する前に、より厳密な検査や選定を行うため、実際に作業者が着用して行う官能的な検査方法等も実施されている。この方法は、例えばクリーンルーム内にて、実際に作業者が防塵フード等を着用して一定時間発声や動作等を行い、目元、口元等にエアーパーティクルカウンタのチューブを当てて、防塵フード等から漏洩する粉塵の粒子数を検出する方法である。この他、JIS−B−9923に基づく、クリーンルーム用衣服等の汚染粒子測定方法(タンブリング法)等も広く知られている。このタンブリング法では、清浄空気が供給された所定の回転数で回転するドラム内にクリーンルーム用衣服等の被検査物を投入し、ドラム回転により被検査物を回転、落下させて発塵させ、装置の排気開口部からドラム内の空気を吸引し、その空気中に含まれる粒子濃度をエアーパーティクルカウンタにて測定することにより行われる。
特開昭62−263443号公報(特許請求の範囲、第2頁9〜11行目) 特開2007−212312号公報(請求項1、段落[0011])
しかし、上記従来の特許文献1に示された被検出物数測定器の場合、防塵マスクを実際に装着した時の実用的な防塵性を評価できるという点では優れるものの、呼気や粉塵等の漏洩箇所までは特定することができない。また、上記従来の特許文献2に示されたマスク性能測定装置においても、マスク内に吸引された粉塵等の被検出物の数やマスク内外での差圧等を測定できるという優れた点を有する反面、上記特許文献1に示された測定器と同様、呼気や粉塵等の漏洩箇所や、吸引位置等までは特定することができない。また、官能的な検査方法では、専用の検査装置を購入する必要はないが、実際に試験者が着用して検査を行うため、試験者によるばらつきが大きく、また同じ試験者であっても、その日の体調等によって状況が変化するため再現性も悪い。また、検査に伴う人体への負担や手間等の面で問題がある。また、上記タンブリング法による検査方法にあっては、被検査物からの発塵量については評価できるが、これらを装着した状態での実用的な防塵性能を評価するのは困難である。
本発明の目的は、防塵マスク等の防塵用具について、その品質検査を行うに際し、特に呼気や粉塵等の漏洩箇所を実際に着用した状態で特定することができる人頭型気流試験装置及び該装置を用いた防塵用具の品質検査を行う方法を提供することにある。
本発明の第1の観点は、清浄空間内で人体からの発塵を防止するために着用される防塵用具の品質検査を行うための人頭型気流試験装置であって、防塵用具を着用可能な人頭模型と発塵補助機器とを備え、上記人頭模型の鼻又は口元に相当する領域に排気口と呼吸気口が設けられ、上記発塵補助機器は、ミスト又は粉塵を人工的に発生させ、これらを人頭模型内部に送り出して上記排気口から排出させるための、上記人頭模型の排気口に連通手段を介して連結されたミスト又は粉塵発生器と、清浄な空間内の空気を呼吸気口から人頭模型内部に取り込んで呼吸気口から排出させる呼気模擬動作を行うための、上記人頭模型の呼吸気口に連通手段を介して連結されたポンプとを備え、該装置は排気口から排出され、かつ防塵用具から漏洩したミスト又は粉塵気流を可視化するための高輝度光源を更に備えると共に、人頭模型の表面に該可視化を強化するための光吸収処理が施されたことを特徴とする。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、上記防塵用具から漏洩し、可視化させたミスト又は粉塵気流を検知又は画像化するためのカメラを更に備えることを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく発明であって、上記防塵用具から漏洩したミスト又は粉塵気流の風向又は風速を計測する風速計又は風向計、或いは上記防塵用具から漏洩した粉塵の粒子数を計測するエアーパーティクルカウンタを更に備えたことを特徴とする。
本発明の第4の観点は、第1ないし第3の観点に基づく発明であって、更に上記光吸収処理が上記人頭模型の表面に光吸収テープを貼着することにより行われることを特徴とする。
本発明の第5の観点は、第1ないし第4の観点の人頭型気流試験装置を用いて防塵用具の品質検査を行う方法である。
本発明の第1の観点の装置は、清浄な空間内で人体からの発塵を防止するために着用される防塵用具の品質検査を行うための人頭型気流試験装置であって、上記防塵用具を着用可能な人頭模型と発塵補助機器とを備え、上記人頭模型の鼻又は口元に相当する領域に排気口と呼吸気口が設けられ、上記発塵補助機器は、ミスト又は粉塵を人工的に発生させ、これらを上記人頭模型内部に送り出して上記排気口から排出させるための、上記人頭模型の排気口に連通手段を介して連結されたミスト又は粉塵発生器と、上記清浄な空間内の空気を上記呼吸気口から上記人頭模型内部に取り込んで上記呼吸気口から排出させる呼気模擬動作を行うための、上記人頭模型の呼吸気口に連通手段を介して連結されたポンプとを備える。そして、この装置は排気口から排出され、かつ防塵用具から漏洩したミスト又は粉塵気流を可視化するための高輝度光源を更に備えると共に、人頭模型の表面に該可視化を強化するための光吸収処理が施される。これにより、本発明の人頭型気流試験装置では、防塵用具から漏洩するミスト又は粉塵気流を可視化することにより、その漏洩箇所を実際に作業者が着用した時とほぼ同じ状態で特定することができる。そして、上記人頭模型の表面には、光吸収処理を施しているため、防塵用具から漏洩するミスト又は粉塵気流の視認性が非常に高く、漏洩箇所をより正確に特定することができる。
本発明の第2の観点の装置では、防塵用具から漏洩し、可視化させたミスト又は粉塵気流を検知又は画像化するためのカメラを更に備える。これにより、防塵用具から漏洩したミスト又は粉塵気流を容易に画像化できるため、検査後に漏洩箇所を再度確認して詳細に観察することも可能であり、より正確な検査を行うことができる。また、画像化により、検査記録を残しておくこともできる。
本発明の第3の観点の装置では、防塵用具から漏洩したミスト又は粉塵気流の風速又は風向を計測する風速計又は風向計、或いは防塵用具から漏洩した粉塵の粒子数を計測するエアーパーティクルカウンタを更に備える。これにより、漏洩の状況を数値化することができる。
本発明の第4の観点の装置は、上記光吸収処理が上記人頭模型の表面に光吸収テープを貼着することにより行われる。これにより、光吸収テープを貼着するという非常に簡単な方法で、人頭模型表面の光吸収処理を行うことができ、その結果、防塵用具から漏洩するミスト又は粉塵気流の視認性が非常に高くなり、漏洩箇所をより正確に特定することができる。
本発明の第5の防塵用具の品質検査では、上記本発明の人頭型気流試験装置を用いることにより、特に呼気や粉塵等の漏洩箇所まで特定することができる。
本発明実施形態の人頭型気流試験装置を示す模式図である。 本願実施例において、防塵フードAについての検査結果を示す写真図である。 本願実施例において、防塵フードBについての検査結果を示す写真図である。 本願実施例において、防塵フードCについての検査結果を示す写真図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
本発明の人頭型気流試験装置は、清浄な空間内で人体からの発塵を防止するために着用される防塵用具の品質検査を行うための装置である。図1に示すように、この人頭型気流試験装置10は、上記防塵用具50を着用可能な人頭模型11と発塵補助機器14とを備える。
人頭模型11は、一般的な人間の頭部から肩の辺りまでの大きさ及び形状とほぼ同じ大きさ及び形状を有した中空状の模型であり、防塵フードや防塵マスク等の防塵用具を、実際に作業者がこれらを着用した時と同じ状態で保持できるようになっている。人頭模型11本体の材質等は、特に限定されず、例えば発泡スチロールを人頭型の形状に削って表面を発塵防止加工したものや、シリコンゴム、樹脂等を使用することができるが、ミストを使用する場合があることから、水分に強い材質のものがより望ましい。
上記人頭模型11の鼻又は口元に相当する領域には、排気口12と呼吸気口13が設けられる。排気口12は、連通手段を介してミスト又は粉塵発生器16に連結されており、ミスト又は粉塵発生器16で人工的に発生させたミスト又は粉塵が、該連通手段を通って人頭模型11内部を通過し、排気口12から外部へ排出される。ミスト発生器としては、例えば超音波発信器で純水を水蒸気ミストとし、これをトレーサーにしてミスト気流を可視化させるもの等を利用することができる。ミスト発生器にはドライアイスや液体窒素を使用しても良い。また、粉塵発生器とは、粒子を混入した純水をネブライザーで霧状した後、水分だけを除いて、粉塵を人工的に発生させるためのものである。発生させる粉塵の種類等は、特に限定されないが、具体的には、PSL(ポリスチレンラテックス)粒子やPAO(ポリアルファオレフィン)粒子、NaCl粒子等が挙げられる。また、粉塵を構成する微粒子の平均粒径は、視認性を向上させるため、1μm以上のものを使用するのが望ましい。また、上記連通手段及び後述の呼吸気口13とポンプ17を連結させる連通手段は、いずれも空洞を有し、ミスト又は粉塵発生器16から発生させたミストや粉塵或いはポンプ17から送り出される空気を排気口12又は呼吸気口13まで運搬可能なものであれば特に限定されないが、例えばチューブやパイプ等の配管を用いることができる。
一方、人頭模型11に設けられる呼吸気口13は、上記排気口12とミスト又は粉塵発生器16を連結する連通手段とは異なる他の連通手段を介してポンプ17に連結される。そして、ポンプ17を作動させることによって上記清浄な空間内の空気を上記呼吸気口13から上記人頭模型11内部に取り込んで呼吸気口13から再び排出させるという呼気模擬動作を繰り返し行うことができるように構成される。
一般的な人間の呼吸は、一分あたりの呼吸数は20回程度、一回あたりの呼吸量(呼気と吸気の合計量)は約0.5Lであり、これに近似する呼吸数、呼吸量等に合わせてポンプ17を作動させる。ポンプ17は手動によって作動させるものであっても良いが、人間が呼吸する際の上記呼吸量や呼吸数等に併せて自動で動作するものであっても良い。また、人頭模型11に設けられる呼吸気口13は、図1に示すように必ずしも一箇所である必要はない。例えば、鼻と口に相当する箇所にそれぞれ1つずつ呼吸気口13を設け、途中で2本に分岐する1本のチューブ等を連通手段に用いてポンプ17に連結させる構成や、複数本のチューブ等を連通手段に用いて1又は2以上のポンプ17にそれぞれ連結される構成等であっても良い。
そして、この装置10には、排気口12から排出され、かつ防塵用具50から漏洩したミスト又は粉塵気流を可視化するための高輝度光源21を備える。人頭模型11に防塵フード等の被検査物を着用させた状態で、ミスト又は粉塵発生器16で発生させたミスト又は粉塵を排気口12から排出すると共に、上記ポンプ17を動作させて呼気模擬動作を行うと、防塵フード等の防塵用具50と人頭模型11との間の空間に滞在していたミスト又は粉塵は、被検査物の防塵性能のムラや穴等の欠陥の有無等に応じて清浄空間内に漏洩する。防塵用具50から漏洩したミスト又は粉塵気流は、高輝度光源21から照射された光によって可視化される。このように、本発明の人頭型気流試験装置10では、漏洩したミスト又は粉塵気流を可視化させて検査を行うため、その漏洩箇所まで特定することができる。また、ミスト発生器を使用する場合には、防塵メガネのみを人頭模型11に装着させて検査を行うことで、防塵メガネ自体の曇り難さの度合い等についても検査することもできる。また、防塵メガネと防塵マスクを装着させて検査を行い、防塵メガネの曇度合いを検査することで、防塵マスクの吸湿性も検査することができる。
高輝度光源21としては、例えばミストを発生させて検査を行う場合は、部屋をある程度暗くした状態であれば、3400ルーメン以上の輝度を有するHID(High Intensity Discharge Lamp)ライト等を使用することも可能である。一方、PSL粒子等の粉塵を発生させて検査を行う場合には、部屋をある程度暗くした状態で、好ましくは100W以上の出力を有するレーザーシート光源を高輝度光源として用い、可視化させた粉塵気流を、後述の高感度カメラを使用して観察するのが望ましい。
また、本発明の人頭型気流試験装置10では、この装置10が備える上記人頭模型11の表面に、上記可視化を強化するための光吸収処理を施している。人頭模型11表面の光吸収処理は、被検査物から漏洩したミスト又は粉塵を、上述のように光照射によって可視化させる際に、光乱反射を防止し、コントラストを上げるための処理である。これによって、可視化が強化されて、視認性が更に向上し、漏洩箇所をより正確に特定することができる。
上記人頭模型11表面の光吸収処理は、作業が非常に容易であることやコスト面等から、上記人頭模型11の表面に黒色の光吸収テープを貼着することにより行われるのが望ましい。光吸収テープには、例えばShuretape社のShuretape等が挙げられる。また、この光吸収処理は、光吸収テープを貼着する方法以外に、墨等の光吸収効果のある黒色材料や塗料を塗布又は吹き付ける方法等で行われるものであってもよい。また、人頭模型11表面の光吸収処理は、人頭模型11全体に施しても良いが、人頭模型11に被検査物を着用させたときに、露出する箇所に部分的に施す方法であっても良い。
また、本発明の人頭型気流試験装置10は、防塵用具から漏洩し、可視化させたミスト又は粉塵気流を検知又は画像化するためのカメラ22を更に備えるのが望ましい。カメラ22としては、画像記録機能を備えた一般的なデジタルカメラや、高感度カメラ等を利用することができる。上述のレーザーシート光源と高感度カメラを併用することにより、ミスト又は粉塵気流をより精密に検知することができ、また画像化することによって、事後的な検証等を行うことができる。
また、本発明の人頭型気流試験装置10は、防塵用具から漏洩したミスト又は粉塵気流の風速又は風向を計測する風速計又は風向計23、或いは防塵用具から漏洩した粉塵の粒子数を計測するエアーパーティクルカウンタ24を更に備えるのが望ましい。本発明の装置10が備える風速計又は風向計23としては、超音波の送受信機2組を120度の間隔で3方向から備え、水平方向だけでなく、鉛直方向の風速までも測定できる三次元超音波風速計が望ましい。エアーパーティクルカウンタ24としては、例えば空気中に浮遊する微粒子の粒径及び個数を光散乱方式により測定し、所定の粒径区分ごとに、その粒子個数濃度を求めることができる光散乱式自動粒子計数器等を利用することができる。エアーパーティクルカウンタ24により粉塵の粒子数を計測するには、口元、目元等の計測したい位置にエアーパーティクルカウンタ24のチューブを設置する。なお、図1では、口元にエアーパーティクルカウンタ24のチューブを設置した状態を示している。風速計又は風向計23、或いはエアーパーティクルカウンタ24を更に備えることにより、可視化による検知が困難な微少な漏洩についても検知することができる。これらの結果から可視化条件を最適にチューニングすることで、漏洩箇所が特定できるようになる。
以上、本発明の人頭型気流試験装置10では、防塵用具から漏洩するミスト又は粉塵気流を可視化させて、防塵用具の防塵性能を検査するため、その漏洩箇所を実際に作業者が着用した時とほぼ同じ状態で特定することができる。そのため、本発明の人頭型気流試験装置10は、購入した防塵用具の品質検査や選定、或いは使用していた防塵用具の交換時期を判定する際に好適に用いられる他、防塵用具の設計又は開発段階で使用すれば、その開発、修繕、或いは設計変更等に迅速に対応できる。
次に本発明の実施例について詳しく説明する。
被検査物として、3つの防塵フードA、B、Cを用意し、これらの防塵フードについてそれぞれ、図1に示す本発明の人頭型気流試験装置10を用いて防塵性能の検査を行った。使用した上記人頭型気流試験装置10が備える人頭模型11は、自作した中空状の模型であり、その表面には光吸収テープ(Shuretape社 Shuretape)の貼着により、光吸収処理が施されたものである。ミスト発生器16には、超音波発信器で純水を水蒸気ミストとし、これをトレーサーにして気流を可視化させる機器を用い、このミスト発生器にチューブを介して連結する排気口12からミストを排出させた状態で、呼気模擬動作を行った。呼気模擬動作は、手動でポンプ17を作動させることにより行い、1分間あたりの呼吸数を20回、1回あたり呼吸量を約500mL程度に調整した。また、高輝度光源21には、3400ルーメンの輝度を有するHIDライトを用い、カメラ22に高感度カメラを使用して、防塵フードから漏洩するミスト気流の検知及びその撮影を行った。図2、図3、図4に、このとき撮影された防塵フードA、B、Cについての高感度カメラによる写真図をそれぞれ示す。
図2の写真図では、防塵フードAの目元周辺からミストが漏洩しているのが確認でき、この部分の防塵性能に欠陥があるのが確認できる。また、図3の写真図では、防塵フードBの目元付近から僅かにミストの漏洩が確認でき、更にアゴ下部分から大量にミストが漏洩しているのが確認できる。この結果から、防塵フードBでは、特にアゴ下の部分の防塵性能に比較的大きな欠陥があるのが確認できる。また、図4の写真図では、防塵フードCのマスク部分全体からミストが漏洩しているのが確認でき、この部分の防塵性能に欠陥があるのが確認できる。
このように、本発明の人頭型気流試験装置10では、防塵用具から漏洩するミスト気流等を可視化させて、防塵用具の防塵性能を検査するため、その漏洩箇所までを正確に特定することができる。
本発明の人頭型気流試験装置は、主に、クリーンルーム等の清浄な空間内で作業する作業者が人体からの発塵を防止するために着用する防塵フードや防塵マスク等の防塵用具についての品質検査、開発等に利用できる。
10 人頭型気流試験装置
11 人頭模型
12 排気口
13 呼吸気口
14 発塵補助機器
16 ミスト又は粉塵発生器
17 ポンプ
21 高輝度光源
22 カメラ
23 風速計又は風向計
24 エアーパーティクルカウンタ

Claims (5)

  1. 清浄空間内で人体からの発塵を防止するために着用される防塵用具の品質検査を行うための人頭型気流試験装置であって、
    前記防塵用具を着用可能な人頭模型と発塵補助機器とを備え、
    前記人頭模型の鼻又は口元に相当する領域に排気口と呼吸気口が設けられ、
    前記発塵補助機器は、ミスト又は粉塵を人工的に発生させ、これらを前記人頭模型内部に送り出して前記排気口から排出させるための、前記人頭模型の排気口に連通手段を介して連結されたミスト又は粉塵発生器と、前記清浄な空間内の空気を前記呼吸気口から前記人頭模型内部に取り込んで前記呼吸気口から排出させる呼気模擬動作を行うための、前記人頭模型の呼吸気口に連通手段を介して連結されたポンプとを備え、
    前記装置は前記排気口から排出され、かつ前記防塵用具から漏洩したミスト又は粉塵気流を可視化するための高輝度光源を更に備えると共に、前記人頭模型の表面に前記可視化を強化するための光吸収処理が施されたことを特徴とする人頭型気流試験装置。
  2. 前記防塵用具から漏洩し、可視化させたミスト又は粉塵気流を検知又は画像化するためのカメラを更に備えた請求項1記載の人頭型気流試験装置。
  3. 前記防塵用具から漏洩したミスト又は粉塵気流の風速又は風向を計測する風速計又は風向計、或いは前記防塵用具から漏洩した粉塵の粒子数を計測するエアーパーティクルカウンタを更に備えた請求項1記載の人頭型気流試験装置。
  4. 前記光吸収処理が前記人頭模型の表面に光吸収テープを貼着することにより行われる請求項1ないし3いずれか1項に記載の人頭型気流試験装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の人頭型気流試験装置を用いて前記防塵用具の品質検査を行う方法。
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