JP6099017B2 - 分割床パンの防水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、分割された浴室床パンの防水構造に関する。
従来より、浴槽床パンと洗場床パンとに分割された浴室床パンが知られている。
例えば、下記特許文献1では、別体の浴槽載置パンと洗い場パンとを並置して連結してなる防水パンが提案されている。この防水パンは、浴槽載置パン及び洗い場パンの各側端縁に沿って立上部を設け、これらの側端縁同士をパッキンを介して突き合わせ、ビスによりこれらのパン同士を連結し、パン同士の突き合わせ面のパッキンの上側にコーキングを施して連結する構造とされている。
特開平5−214752号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された防水パンは、パン同士の突き合わせ面のパッキンの上側にコーキングを施して連結する構造とされている。つまり、コーキングが充填される箇所の底側にパッキンが位置することとなる。このようなパッキンは、比較的に柔軟で圧縮変形するため、表面側に凹凸が形成され易い。つまり、コーキングの充填箇所の深さが長手方向に沿って均一になり難く、そのため、コーキングを長手方向に沿って均一に充填し難くなることが考えられ、防水性の観点から更なる改善が望まれる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、分割された床パン同士の継目部における防水性を向上し得る分割床パンの防水構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る分割床パンの防水構造は、分割された浴槽床パン及び洗場床パン同士の対向する端部間のシーリング材充填用の隙間の底部を形成するように、これら端部の裏面側に硬質系材料からなるシーリング材受体が該隙間の全長に亘って設けられ、該隙間にシーリング材が充填され、かつ前記浴槽床パン及び前記洗場床パンの各端部の表面に跨るように前記シーリング材を覆う防水テープが前記隙間の全長に亘って貼着されていることを特徴とする。
本発明においては、前記浴槽床パン及び前記洗場床パンの各端部の隙間長手方向両端部に、壁パネルが載置される壁載置部と該壁載置部から上方に向けて立ち上がる立上部とをそれぞれに設け、前記防水テープを、これら両端側の壁載置部上面及び立上部の互いに対向する面にも貼着してもよい。
また、本発明においては、前記防水テープの厚さ寸法を0.5mm以下とし、前記浴槽床パン及び前記洗場床パンの各端部の隙間長手方向両端部の壁載置部上面に貼着された防水テープ上を含み、これら浴槽床パン及び洗場床パンの周端部に設けられた壁載置部上面に防水パッキンを貼着してもよい。
また、本発明においては、前記浴槽床パン及び前記洗場床パン同士の対向する端部を、これら浴槽床パン及び洗場床パンの各底部から立ち上がるように形成された立上部の上端部から互いに対向する方向に突出するように設けられた端部とし、前記防水テープ前記浴槽床パン及び前記洗場床パンの各端部の上面に跨るように貼着してもよい。
また、本発明においては、前記浴槽床パン及び前記洗場床パン同士の対向する前記各端部の上面及びこれら対向する端部が上端部に設けられた各立上部の少なくとも上側部位の表面を全長に亘って覆う下方開口形状のカバーを更に設けてもよい。
本発明に係る分割床パンの防水構造は、上述のような構成としたことで、分割された床パン同士の継目部における防水性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る分割床パンの防水構造の一例を模式的に示し、図7(a)におけるX−X線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図である。 (a)は、図7(b)におけるY−Y線矢視に対応させた一部を省略した一部破断概略縦断面図、(b)は、図7(a)におけるZ1部に対応させた一部を省略した一部破断概略平面図、(c)は、(b)に対応させた一部破断概略側面図である。 (a)は、同防水構造が適用される浴室床パンの一例を分割する前の一体成形された床パンの一例を模式的に示し、図1に対応させた一部破断概略縦断面図、(b)は、図1に対応させた一部破断概略分解縦断面図である。 (a)は、同浴室床パンが備える洗場床パンの一例を模式的に示す概略斜視図、(b)は、同浴室床パンの概略分解斜視図である。 (a)、(b)は、いずれも同防水構造の施工手順の一例を模式的に示す一部破断概略斜視図である。 (a)は、図2(a)におけるZ2部に対応させた一部破断概略縦断面図、(b)は、同防水構造の施工手順の一例を模式的に示す一部を省略した一部破断概略斜視図である。 (a)は、同浴室床パンの概略平面図、(b)は、同浴室床パンの概略底面図である。 同浴室床パンを備えた浴室ユニットの一例を模式的に示す一部省略概略平面図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図8は、本実施形態に係る分割床パンの防水構造の一例を模式的に示す図である。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、本実施形態に係る分割床パンの防水構造を適用した浴室床パン及びこれを備えた浴室ユニットを設置した状態を基準として、上下方向等の方向を説明する。
本実施形態に係る分割床パンの防水構造が適用される浴室床パン2は、図4(b)に示すように、分割された浴槽床パン10及び洗場床パン20を備えている。浴槽床パン10は、浴槽3が設置される浴室床部を構成し、洗場床パン20は、浴槽3の側方に設けられる洗場の浴室床部を構成する(図8参照)。
浴室ユニット1は、図8に示すように、この浴室床パン2と、この浴室床パン2に設置される浴槽3と、を少なくとも備えている。
まず、本実施形態に係る分割床パンの防水構造が適用される浴室床パン2の一例及びこれを備えた浴室ユニット1の一例について説明する。
浴槽3は、浴室床パン2の浴槽床パン10上に設置される。また、浴槽3は、平面視して浴槽床パン10の略全体を覆うように設置される。また、この浴槽3の洗場側の側部には、該側部を覆うようにパネル状のエプロンが取り付けられる。
また、浴室ユニット1は、浴室床パン2の四周端部に沿って立設される壁パネル4,4,4,4と、図示省略の天井パネルと、を備えた、いわゆるユニットバス(システムバス)とされている。この浴室ユニット1は、戸建住宅や集合住宅等の建物内の浴室部分に設置される。
また、浴室ユニット1は、当該浴室ユニット1の出入口を開閉する建具5を備えている。図例では、建具5を、戸幅方向一端側が回動自在に支持された開き戸とした例を示しているが、折戸や引戸等としてもよい。この建具5は、浴室床パン2の四周端部のうち、洗場床パン20の一端部上に位置するように設置される。
また、浴室ユニット1は、洗場床パン20の周囲に位置する壁パネル4に取り付けられるカウンター6や、水栓金具やシャワー等の給水・給湯器具7、鏡等を備えている。
なお、浴室ユニット1は、上記したような態様に限られず、その他、種々の態様とされたものとしてもよい。
浴室床パン2は、分割された浴槽床パン10と洗場床パン20とを連結して形成される。このような構成とすることで、一体成形の床パンと比べて小型化を図ることができ、取り扱い性を向上させることができる。これにより、特に搬入口が狭小となる傾向のある集合住宅等のリフォーム用としても好適なものとなる。
この浴室床パン2は、図7に示すように、平面視して略方形状とされている。本実施形態では、平面視して、浴槽床パン10と洗場床パン20との並設方向を長辺とした略長方形状とされた浴室床パン2を例示している。この浴室床パン2の平面視における外周寸法(浴槽床パン10と洗場床パン20との並設方向に沿う方向の寸法(幅寸法)及びこれに直交する方向の寸法(奥行寸法))は、建物内の浴室部分の躯体スペースに応じた寸法とされている。この浴室床パン2の外周寸法は、数種類にモジュール化(規格化)された浴室ユニット1の寸法に応じた寸法としてもよい。また、平面視して略正方形状とされた浴室床パン2としてもよい。
浴槽床パン10及び洗場床パン20は、平面視して略方形状とされており、互いに奥行寸法(上記並設方向に直交する方向の寸法)が略同寸法とされている。また、図例では、浴槽床パン10の幅寸法(上記並設方向に沿う方向の寸法)を、洗場床パン20の幅寸法よりも小さくした例を示しているが、これらの幅寸法を互いに略同寸法としてもよい。
また、これら浴槽床パン10及び洗場床パン20は、図4及び図7(a)に示すように、それぞれの底部11,21の四周端部に、四周端部から上方に向けて立ち上がるように一体的に形成された立上部12,13,22,23を設けた構成とされている。
これら浴槽床パン10及び洗場床パン20の底部11,21は、これら床パン10,20同士が連結された状態で、浴槽3が設置される床部となる浴槽床パン10の底部11が、洗場の床部となる洗場床パン20の底部21よりも下方側に位置する構成とされている(図1等参照)。また、これら浴槽床パン10及び洗場床パン20の立上部12,13,22,23は、これら床パン10,20同士が連結された状態で、それぞれの上端が略同高さに位置される。つまり、洗場床パン20よりも浴槽床パン10の深さ(高さ)が大きく形成されている。
また、これら床パン10,20同士が連結された状態で浴室床パン2の四周端部に位置する立上部12,22は、上記した壁パネル4,4,4,4が設置される壁立上部12,22を構成する。
これら壁立上部12,22は、図7(a)に示すように、床パン10,20同士が連結された状態で浴室床パン2の四周端部に沿って略一連状となるように形成されている。
また、これら壁立上部12,22の上下方向途中部位には、上方に向き、壁パネル4,4,4,4が載置される壁載置部12a,22aが設けられている(図2(a)及び図5も参照)。これら壁立上部12,22の壁載置部12a,22aは、床パン10,20同士が連結された状態で、それぞれの壁載置部12a,22aの上面(壁載置部上面)12b,22bが浴室床パン2の四周端部に沿って略一連状に略同高さに位置するように形成されている。
また、壁立上部12,22には、壁載置部12a,22aから上方に向けて立ち上がる立上部としての上側部位12c,22cが設けられている(図5及び図6も参照)。
なお、図4及び図7(a)に示すように、洗場床パン20の建具5の設置箇所となる部位には、壁立上部22が設けられておらず、建具5の設置部22eとされている。この建具5の設置部22eは、建具5の設置箇所に応じた位置に設けられる。
また、これら床パン10,20の互いの連結側に位置する立上部13,23は、連結側部を構成し、洗場側立上部13及び浴槽側立上部23をそれぞれ構成する。
また、本実施形態では、これら浴槽床パン10と洗場床パン20とを、図3(a)に示すように、一体成形された一体床パン9を切断して分割されたものとしている。このような構成とすることで、一体成形の床パンと同様に成形可能となり、一体成形の床パンと金型等を共通化できる。これにより、例えば、浴槽床パン10と洗場床パン20とを個別に成形するようなものと比べて成形性を向上させることができる。
また、本実施形態では、浴槽床パン10及び洗場床パン20の各底部11,21から立ち上がるように形成された堰部9aにおいて分割されたものとしている。つまり、各床パン10,20の連結側部となる立上部13,23は、堰部9aが分割されて形成されている。
この一体床パン9の堰部9aは、図3(a)に示すように、各床パン10,20の連結側の立上部13,23と、これらの上端を接続するように略水平に形成された天部9bと、を一体的に形成した構成とされている。堰部9aは、これら立上部13,23及び天部9bによってその裏面側に下方に向けて開口する凹溝を設けた形状とされている。また、堰部9aは、浴槽床パン10と洗場床パン20との境界部に沿うように、一体床パン9の奥行方向の略全長に亘って延びるように設けられている。なお、この堰部9aの天部9bは、その長手方向(床パン奥行方向)両端部が長手方向外方側に向かうに従い下方側に傾斜し、上記した壁載置部12a,22aに連なり、その両端が壁立上部12,22の上側部位12c,22cに連なるように形成されている(図2(a)、図5及び図6(b)も参照)。
また、本実施形態では、各床パン10,20の連結側の立上部13,23の互いに対向するように形成された外側面(裏面)13a,23aは、天部9bに向かうに従い互いに近接する側に傾斜する傾斜面とされている。つまり、上記凹溝の両側壁を構成する立上部13,23の外側面13a,23aが下方に向かうに従い拡開するような傾斜面とされている。
図例では、浴槽床パン10の立上部13の外側面13aの天部9bの下面(裏面)に対する傾斜角度(内角)を、洗場床パン20の立上部23の外側面23aの天部9bの下面に対する傾斜角度(内角)よりも大きくした例を示している。
また、本実施形態では、これら立上部13,23自体を傾斜状に形成し、それぞれの外側面13a,23aを上記のような傾斜面としている。つまり、これら立上部13,23の内側面(表面)側も同様の傾斜面とされている。
また、本実施形態では、図3(a)の二点鎖線で示すように、この堰部9aの天部9bにおいて一体床パン9を切断し、浴槽床パン10と洗場床パン20とに分割している。また、切断ラインを堰部9aの長手方向に沿わせて一体床パン9を切断し、浴槽床パン10と洗場床パン20とに分割している。
この一体床パン9の切断は、丸鋸等の適宜の切断機8によって切断するようにしてもよい。また、この一体床パン9の切断は、施工現場への搬送前の工場内等においてなされるものとしてもよく、または、施工現場等においてなされるものとしてもよい。
なお、図例では、堰部9aの天部9bの幅方向略中央よりも洗場床パン20側に寄った部位に沿って切断したような図となっているが、堰部9aの幅が狭くなっている排水口周囲の部位においては、堰部9aの天部9bの幅方向略中央において切断されている(図7(a)参照)。
また、この堰部9aの裏面には、堰部9aの長手方向に厚さ方向を沿わせた複数の縦リブ9cが堰部9aの長手方向に沿って間隔を空けて設けられている。つまり、これら複数の縦リブ9cは、切断ラインに沿うように一体床パン9の裏面側に間隔を空けて設けられている。
これら縦リブ9cは、堰部9aの天部9bの下面及び立上部13,23の外側面13a,23aに沿うように一連状に形成されている。また、これら縦リブ9cは、堰部9aの天部9bの下面から下方に向けて突出するように、また、立上部13,23の互いに対向するように形成された外側面13,23から対向方向に向けて突出するように形成されている。つまり、これら複数の縦リブ9cは、堰部9aの裏面側の凹溝を横断するようにそれぞれ設けられている。
また、図例では、これら縦リブ9cを、各床パン10,20の底部11,21の下面(裏面)側にも至るように一連状に設けた例を示している。また、この一体床パン9の裏面には、これら縦リブ9cを含み、幅方向及び奥行方向に間隔を空けて複数のリブが略格子状に設けられている(図7(b)参照)。これらリブは、各床パン10,20の裏面から下方に向けて突出するように設けられている。
また、これら縦リブ9cは、図3(a)の二点鎖線で示すように、堰部9aの天部9bとともに切断される。本実施形態では、堰部9aの天部9bを含み縦リブ9cを、浴槽床パン10側及び洗場床パン20側に分割するように、略垂直状(堰部9aの天部9bの厚さ方向に沿う方向)に切断している。
このように分割された浴槽床パン10及び洗場床パン20の各立上部13,23の上端部には、堰部9aの天部9bが切断されて連結側(切断側)の端部となる連結側端部14,24が形成される(図3(b)等も参照)。これら連結側端部14,24は、各立上部13,23の上端部から互いに対向する方向に突出するように設けられており、互いに略同厚さ寸法とされている。
また、このように分割された浴槽床パン10及び洗場床パン20の各立上部13,23には、互いに対向する方向に向けて突出し、かつ上下に延びる複数の凸片部15,25が形成される(図3(b)等も参照)。また、これら凸片部15,25は、浴槽床パン10及び洗場床パン20の各連結側端部14,24の下面及び各立上部13,23の外側面13a,23aから一連状に突出する構成とされている。また、これら凸片部15,25は、それぞれの連結側端部14,24の先端面(対向する端面)からは対向方向に突出しないような構成とされている。つまり、これら凸片部15,25の先端面15a,25aとそれぞれの連結側端部14,24の先端面とは、略同一平面状とされている。また、これら凸片部15,25の対向する先端面15a,25aは、互いに略平行状でかつ略垂直面とされている。
また、これら浴槽床パン10及び洗場床パン20には、図4及び図7に示すように、排水トラップ等と連通される排水口や、アジャスターボルト(支持脚)が固定される固定部等が設けられている。
また、本実施形態では、各床パン10,20の平面視及び底面視した状態における形状を、奥行方向中心線を対称軸としてそれぞれ線対称状としている。また、各床パン10,20のそれぞれの切断側面に対面した状態における形状を、奥行方向中心線を対称軸としてそれぞれ線対称状としている(図2(a)も参照)。
なお、浴槽床パン10及び洗場床パン20は、合成樹脂系材料や金属系材料等から形成されたものとしてもよい。また、合成樹脂系材料としては、ガラス繊維や炭素繊維、鉱物繊維等の強化繊維を含有した繊維強化合成樹脂系材料(いわゆるFRP)としてもよい。
これら浴槽床パン10と洗場床パン20とは、これらのうちの一方の床パン20(10)に取り付けられる連結部材30を介して互いに連結される。本実施形態では、図4(a)に示すように、洗場床パン20に連結部材30を取り付けた例を示している。この連結部材30に浴槽床パン10の連結側部としての立上部13が止具28によって締結され、浴槽床パン10と洗場床パン20とが連結される構造とされている。
本実施形態に係る分割床パンの防水構造は、図1に示すように、これら浴槽床パン10及び洗場床パン20同士の対向する連結側端部14,24間のシーリング材充填用の隙間19の底部を形成するように、これら連結側端部14,24の裏面側に硬質系材料からなるシーリング材受体31を隙間19の略全長に亘って設けた構造とされている。
本実施形態では、シーリング材受体31を、連結部材30が備える連結本体31とした例を示している。これによれば、床パン10,20同士を連結する連結部材30(連結本体31)を、後記するシーリング材29の充填箇所の底部として機能させることができ、別途にバックアップ材を設けるようなものと比べて、構造の簡略化を図ることができる。
この連結本体31には、隙間19の底部となるシーリング材受部32b,36bが隙間19の略全長に亘って設けられている。
この連結本体31は、合成樹脂系材料や金属系材料等の硬質系材料から形成されている。合成樹脂系材料としては、上記同様の繊維強化合成樹脂系材料としてもよい。
また、連結部材30は、この連結本体31及び洗場床パン20に止具26,27によって固定され、浴槽床パン10の立上部13が止具28によって固定される連結金具43を備えている。
また、本実施形態では、この連結本体31及び浴槽床パン10に、床パン10,20同士が連結された状態でこれら床パン10,20同士の連結側端部14,24間に所定の隙間19が形成されるように、止具28の締結方向と略同方向に沿って互いに当接する当接部13a,15a,33a,36cをそれぞれに設けている。つまり、本実施形態では、シーリング材受体となる連結本体31に、各床パン10,20の連結側端部14,24間にシーリング材充填用の所定の隙間19を形成するための隙間形成位置決め部を設けた構造としている。これによれば、当接部13a,15a,33a,36cが互いに当接することで止具28の締め付け過ぎを抑制できたり、止具28を締め付け過ぎたような場合にも当接部13a,15a,33a,36c同士の当接によって規制することができ、床パン10,20同士の連結側端部14,24間に所定の隙間19を確保することができる。
また、連結本体31に、洗場床パン20に対する浴槽床パン10の上下方向、床パン奥行方向(床パン10,20同士の継目部の長手方向に沿う方向)及び床パン幅方向(浴槽床パン10と洗場床パン20との並設方向に沿う方向)のうちの少なくとも一方向の位置決めを可能とする位置決め部32c,38,41,33a,36cを設けている。
また、連結本体31は、浴槽床パン10と洗場床パン20との継目部に沿うように全長に亘って配される構成とされている。上記した位置決め部32c,38,41,33a,36cは、このように長尺とされた連結本体31の全長または長手方向に間隔を空けて複数箇所に設けられている。
また、連結本体31に、洗場床パン20に対する当該連結本体31の上下方向、床パン奥行方向に沿う方向及び床パン幅方向に沿う方向のうちの少なくとも一方向の位置決めを可能とする位置決め部32a,38,40,36aを設けている。また、この位置決め部32a,38,40,36aを、連結本体31の全長または長手方向に間隔を空けて複数箇所に設けている。
本実施形態では、連結本体31に、洗場床パン20に対する浴槽床パン10の上下方向、床パン奥行方向及び床パン幅方向のそれぞれの方向への位置決めを可能とする位置決め部32c,38,41,33a,36cを設けている。また、連結本体31に、洗場床パン20に対する当該連結本体31の上下方向、床パン奥行方向に沿う方向及び床パン幅方向に沿う方向のそれぞれの方向への位置決めを可能とする位置決め部32a,38,40,36aを設けている。
連結本体31の上下方向位置決め部は、図1に示すように、洗場床パン20の連結側端部24の上面24aから浴槽床パン10の連結側端部14の厚さに応じて段下がり状に配され、浴槽床パン10の連結側端部14が載置される載置部32cとされている。この載置部32cは、シーリング材受部32b,36bと略同一平面状とされ、浴槽床パン10の連結側端部14の下面に当接される当接部ともなる。
また、洗場床パン20に対する連結本体31の上下方向位置決め部は、図1に示すように、洗場床パン20の連結側端部24の下面に当接される当接部32aとされている。
連結本体31の床パン奥行方向の位置決め部(奥行方向位置決め部)は、図1及び図2に示すように、浴槽床パン10側に向けて開口し、この浴槽床パン10の凸片部15を受け入れる凹所(浴槽側凹所)41とされている。
また、洗場床パン20に対する連結本体31の床パン奥行方向に沿う方向の位置決め部(奥行方向位置決め部)は、連結部材30が取り付けられる洗場床パン20に設けられた凸片部25を受け入れる、連結本体31の凹所(洗場側凹所)40とされている。
また、本実施形態では、連結本体31を、浴槽床パン10の連結側端部14の裏面形状に沿わせるように、載置部32c及び載置部32c間に浴槽床パン10の凸片部15をそれぞれに受け入れる複数の浴槽側凹所41を設けた構造としている。これによれば、シーリング材充填箇所の深さの長手方向に沿う均一化や、床パン10,20同士の奥行方向の位置決めを可能としながらも、シーリング材受部32b,36b外へのシーリング材29の過度の廻り込み(垂れ落ち)を抑制することができる。つまり、連結本体31の載置部32c及び浴槽側凹所41に嵌め込まれる浴槽床パン10の凸片部15によってシーリング材受部32b,36b外へのシーリング材29の過度の廻り込み(垂れ落ち)を抑制することができる。
また、本実施形態では、連結本体31を、洗場床パン20の連結側端部24の裏面形状に沿わせるように、当接部32a及び当接部32a間に洗場床パン20の凸片部25をそれぞれに受け入れる複数の洗場側凹所40を設けた構造としている。これによれば、洗場床パン20に対する連結部材30(連結本体31)の床パン奥行方向に沿う方向の位置決めを可能としながらも、上記と略同様、シーリング材受部32b,36b外へのシーリング材29の過度の廻り込み(垂れ落ち)を抑制することができる。
また、本実施形態では、連結本体31の浴槽側凹所41の凹底部に、浴槽床パン10が連結された状態で浴槽床パン10の凸片部15に押し潰される、厚さ方向を隙間19の深さ方向に沿わせた薄棚リブ状の受部37を設けている。これによれば、連結本体31の浴槽側凹所41とこれに嵌め込まれる浴槽床パン10の凸片部15との間にスムーズな連結を可能とするためのクリアランスや成形誤差等によって空隙が生じるような場合にも、浴槽側凹所41の箇所におけるシーリング材29の過度の廻り込み(垂れ落ち)を抑制することができる。なお、連結本体31の洗場側凹所40の凹底部にも、洗場床パン20の凸片部25に押し潰される、厚さ方向を隙間19の深さ方向に沿わせた薄棚リブ状の受部を設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、止具28の締結方向を、各床パン10,20の幅方向に略沿う方向とし、当接部13a,15a,33a,36cを洗場床パン20に対する浴槽床パン10の床パン幅方向の位置決めを可能とする幅方向位置決め部としている。
また、本実施形態では、隙間19の長手方向に沿って間隔を空けて複数箇所に止具28が締結される構造としている。また、連結本体31及び浴槽床パン10の当接部13a,15a,33a,36cを、少なくとも止具28,28間及び隙間19の長手方向に沿う方向の両側端部に位置するように複数箇所に設けている。
また、本実施形態では、浴槽床パン10の当接部13a,15aを、複数の凸片部15の先端面15aを含んだものとし、連結本体31の当接部33a,36cを、浴槽側凹所41の凹底面36cを含んだものとしている。これによれば、例えば、互いの平板状部を当接部とした場合と比べて、止具28の締結方向への規制が効果的になされ、より効果的に隙間19を確保することができ、また、隙間19の幅の長手方向に沿う均一化をより効果的に図ることができる。
また、本実施形態では、反隙間側となる裏面側の部位が互いに当接しないように、連結本体31の浴槽側凹所41及び浴槽床パン10の凸片部15のうちの少なくとも一方を形成している。例えば、成形誤差や成形後の変形等に起因して、浴槽側凹所41の凹底面36c及び凸片部15の先端面15aの互いの隙間19側となる表面側の部位が当接せずに、反隙間側となる裏面側の部位が当接するようなことが考えられ、この場合、隙間19が規定幅になり難くなることも考えられる。つまり、反隙間側となる裏面側の部位同士が当接すれば、隙間19が規定幅よりも大きくなることが考えられる。上記構成によれば、隙間19側となる表面側の部位を互いに効果的に当接させることができ、所定幅の隙間19をより効果的に確保することができ、また、隙間19の幅の長手方向に沿う均一化をより効果的に図ることができる。
また、洗場床パン20に対する連結本体31の床パン幅方向に沿う方向の位置決め部(幅方向位置決め部)は、洗場床パン20及び連結本体31にそれぞれ設けられ、洗場床パン20の幅方向に沿って互いに当接される当接部25a,36aとされている。
本実施形態では、洗場床パン20の当接部25aを、複数の凸片部25の先端面25aを含んだものとし、連結本体31の当接部36aを、洗場側凹所40の凹底面36aを含んだものとしている。これによれば、例えば、互いの平板状部を当接部とした場合と比べて、互いの床パン幅方向に沿う方向への規制が効果的になされ、より確実に床パン幅方向に沿う方向の位置決めを行うことができる。
次に、連結部材30の具体的構成の一例について説明する。
連結本体31は、図2(a)及び図4(a)に示すように、長尺状とされている。この連結本体31は、その長さ寸法が、各床パン10,20の奥行寸法と略同寸法とされている。
また、連結本体31は、図1に示すように、床パン10,20同士が連結された状態でこれらの境界部に形成される堰部(上記した堰部9aに略相当する堰部)の裏面側の凹溝に嵌め込まれるような形状とされている。
また、本実施形態では、上記のように線対称状とされた各床パン10,20の形状に対応させて、連結本体31を、長手方向中心線を対称軸として線対称状の形状としている。
また、連結本体31は、その外郭形状が、各床パン10,20の裏面形状に略沿うように形成されている。
この連結本体31は、上方に向く上面部32を備えている。この上面部32の幅寸法(各床パン10,20の幅方向に沿う寸法)は、各床パン10,20の連結側端部14,24の突出寸法(幅寸法)に隙間19の幅寸法を足し合わせた寸法と略同寸法とされている。また、本実施形態では、この上面部32を、各床パン10,20の連結側端部14,24の厚さ方向(上下方向)に厚さ方向を沿わせた薄板状としている。
この上面部32の洗場側上面32aが洗場床パン20の連結側端部24の下面に当接される当接部となり、洗場床パン20に対する連結本体31の上下方向の位置決めを可能とする上下方向位置決め部となる。
また、この上面部32の浴槽側上面32cが浴槽床パン10の連結側端部14が載置される載置部となり、また、浴槽床パン10の連結側端部14の下面に当接される当接部ともなる。つまり、この上面部32の浴槽側上面32cは、洗場床パン20に対する浴槽床パン10の上下方向の位置決めを可能とする上下方向位置決め部となる。
また、この上面部32の洗場側上面32aと浴槽側上面32cとの間の中間上面32bがシーリング材受部を構成し、シーリング材充填用の隙間19の底部を構成する。
また、図例では、この上面部32の幅方向両側を、それぞれに凹湾曲面形状とされた各床パン10,20の連結側の立上部13,23と連結側端部14,24との入隅部の形状に対応させて凸湾曲面形状としている。
また、連結本体31は、この上面部32の浴槽床パン10側に連なるように設けられた側面部33を備えている。この側面部33の浴槽床パン10側に向く浴槽側面33aは、浴槽床パン10の立上部13の外側面13aに沿う形状とされている。また、この側面部33の浴槽側面33a及び浴槽床パン10の立上部13の外側面13aが止具28の締結方向と略同方向に沿って互いに当接する当接部を構成し、洗場床パン20に対する浴槽床パン10の床パン幅方向の位置決めを可能とする幅方向位置決め部を構成する。
また、本実施形態では、この側面部33自体の形状を、上記した浴槽床パン10の立上部13の傾斜形状に沿わせた形状としており、側面部33を、この立上部13の厚さ方向に厚さ方向を沿わせた薄板状としている。
また、連結本体31には、洗場床パン20側及び浴槽床パン10側に向けてそれぞれ開口する洗場側凹所40及び浴槽側凹所41が設けられている。
これら洗場側凹所40及び浴槽側凹所41は、各床パン10,20に設けられた複数の凸片部15,25に対応した位置となるように複数箇所に設けられている(図2(a)参照)。上記した連結本体31の側面部33は、側面部33間のそれぞれに浴槽側凹所41を形成するように、これら浴槽側凹所41を隔てるようにして当該連結本体31の長手方向に沿って複数箇所に設けられている。
また、本実施形態では、これら洗場側凹所40及び浴槽側凹所41を、上方にも開口する形状としている。上記した連結本体31の上面部32は、上面部32間のそれぞれに洗場側凹所40及び浴槽側凹所41を形成するように、これら洗場側凹所40及び浴槽側凹所41を隔てるようにして当該連結本体31の長手方向に沿って複数箇所に設けられている。
また、これら洗場側凹所40及び浴槽側凹所41は、各床パン10,20の凸片部15,25に対応させて上下方向に延びるスリット状とされている。
これら洗場側凹所40及び浴槽側凹所41のそれぞれの両内側面(各凸片部15,25の厚さ方向両側面に対面する面)は、図2に示すように、互いに略平行状に形成された両側の凹所側壁部35,35の対向面とされている。
凹所側壁部35は、上面部32及び側面部33に連なるように形成されており、側面部33の端部(連結本体31の長手方向に沿う方向の端部)から洗場床パン20側に向けて突出するように形成されている。
この凹所側壁部35の突出方向先端面となる洗場床パン20側に向く面は、洗場床パン20の立上部23の外側面23aに沿う形状とされている。なお、この凹所側壁部35の突出方向先端面及び洗場床パン20の立上部23の外側面23aを、洗場床パン20の幅方向に沿って互いに当接される当接部を構成し、洗場床パン20に対する連結本体31の床パン幅方向に沿う方向の位置決めを可能とする幅方向位置決め部を構成するものとしてもよい。
また、図例では、この凹所側壁部35を、側面部33の下端よりも下方側に突出させるように形成している。
また、洗場側凹所40及び浴槽側凹所41のそれぞれの凹底面(各凸片部15,25の先端面15a,25aに対面する面)は、図2(b)、(c)に示すように、凹所底壁部36の両側面36a,36cとされている。
この凹所底壁部36は、厚さ方向を各床パン10,20の幅方向に沿わせた薄板状とされており、両側の凹所側壁部35,35を連結するように形成されている。
この凹所底壁部36の洗場床パン20側に向く洗場側凹底面36a及び洗場床パン20の凸片部25の先端面25aが洗場床パン20の幅方向に沿って互いに当接される当接部を構成し、洗場床パン20に対する連結本体31の床パン幅方向に沿う方向の位置決めを可能とする幅方向位置決め部を構成する。
また、この凹所底壁部36の浴槽床パン10側に向く浴槽側凹底面36c及び浴槽床パン10の凸片部15の先端面15aが止具28の締結方向と略同方向に沿って互いに当接する当接部を構成し、洗場床パン20に対する浴槽床パン10の床パン幅方向の位置決めを可能とする幅方向位置決め部を構成する。
この凹所底壁部36の厚さ寸法は、シーリング材充填用の隙間19の幅寸法に応じた寸法とされている。また、本実施形態のように、一体床パン9を切断して浴槽床パン10と洗場床パン20とに分割したものとした場合には、この凹所底壁部36の厚さ寸法を、切断機8の刃幅寸法に応じた寸法としてもよい。また、この凹所底壁部36の厚さ寸法(つまりは、隙間19の幅寸法)は、シーリング材充填用の隙間19が余りにも小さければ、シーリング材29の充填がし難くなり、余りにも大きければ、作業性や防水性が低下する傾向があることから、例えば、1mm〜20mm程度、好ましくは、3mm〜10mm程度としてもよい。
また、この凹所底壁部36の上面36bは、洗場側凹所40及び浴槽側凹所41の両側に位置する上面部32,32に連なるように形成されており、これら両側の上面部32,32の中間上面32b,32bと同一平面状とされている。この凹所底壁部36の上面36bが、上面部32の中間上面32bとともに、シーリング材受部を構成し、シーリング材充填用の隙間19の底部を構成する。これら凹所底壁部36の上面36b及び上面部32の中間上面32bによって底部が形成される隙間19の深さ寸法(各連結側端部14,24の厚さ寸法に応じた寸法)は、上記同様の観点から、例えば、1mm〜20mm程度、好ましくは、3mm〜10mm程度としてもよい。
また、本実施形態では、図2(c)に示すように、この凹所底壁部36を、洗場側凹所40及び浴槽側凹所41の反隙間側部位に互いに連通する開口が形成されるように、これらの隙間19側部位のみに設けている。つまり、凹所底壁部36を、反隙間側となる各凸片部15,25の下側部位には当接しないように、凹所底壁部36の上下寸法を、各凸片部15,25の先端部の上下寸法よりも小さくしている。図例では、凹所底壁部36の上下寸法を、各凸片部15,25の先端部の上下寸法の1/3程度とした例を示している。なお、このような態様に代えて、凹所底壁部36の上下寸法と各凸片部15,25の先端部の上下寸法とを略同寸法とし、凹所底壁部36の反隙間側部位を薄くしたような態様としてもよい。また、これらの態様に代えて、または加えて、浴槽床パン10の凸片部15(及び洗場床パン20の凸片部25)の先端部の反隙間側部位を凹ませたり、反隙間側部位を欠如させたりしたような態様としてもよい。
また、図2(b)、(c)に示すように、この凹所底壁部36の浴槽側凹底面36cから浴槽床パン10側に向けて突出するように、薄棚リブ状受部37を設けている。この薄棚リブ状受部37は、厚さ方向を上下方向に沿わせ、両側の凹所側壁部35,35間に架け渡されるように形成されている。
また、本実施形態では、凹所底壁部36の上端部近傍部位に、薄棚リブ状受部37を設けている。これによれば、浴槽側凹所41の箇所におけるシーリング材29の過度の廻り込み(垂れ落ち)をより効果的に抑制することができる。
なお、この薄棚リブ状受部37の突出寸法及び厚さ寸法は、浴槽床パン10の凸片部15によって概ね全体が押し潰されるように、適宜の寸法としてもよい。また、図例では、単一の薄棚リブ状受部37を浴槽側凹所41の凹底部に設けた例を示しているが、複数の薄棚リブ状受部37を、隙間19の深さ方向(本実施形態では、上下方向)に沿って間隔を空けて浴槽側凹所41の凹底部に設けるようにしてもよい。また、図例では、厚さ方向に見て略矩形状とされた薄棚リブ状受部37とした例を示しているが、厚さ方向に見て浴槽床パン10側に向けて開口する略コ字形状(略U字形状または略C字形状)とされた薄棚リブ状受部37としてもよい。
また、洗場側凹所40及び浴槽側凹所41のそれぞれの凹所下底面(各凸片部15,25の下端面に対面する面)は、図1及び図2に示すように、凹所下壁部38の上面とされている。
この凹所下壁部38は、厚さ方向を上下方向に沿わせた薄板状とされており、両側の凹所側壁部35,35の下端部を連結するように形成されている。このような構成により、洗場側凹所40及び浴槽側凹所41は、両側の凹所側壁部35,35、凹所底壁部36及び凹所下壁部38によって区画形成され、当該連結本体31の幅方向外方側及び上方に向けて開口するような形状とされている。
また、この凹所下壁部38は、各床パン10,20の凸片部15,25の下端部が当接される構成とされ、上下方向位置決め部を構成する。これによれば、連結本体31の上面部32に加え、この凹所下壁部38によって各床パン10,20に対する連結部材30(連結本体31)の上下方向の位置決めをより確実に行うことができる。
なお、図2(a)に示すように、連結本体31の浴槽床パン10側の上側部位には、浴槽床パン10の連結側端部14の下面に突出するように設けられたボス部を受け入れる凹所が設けられている。浴槽床パン10に設けられたボス部は、浴槽床パン10の連結側端部14の上面において開口し、ナット部材を受け入れる構成とされている。
また、図例では、連結本体31に、側面部33の下端部に連なるように洗場床パン20側に向けて突出する下面部34を設けている。この下面部34は、厚さ方向を上下方向に沿わせた薄板状とされ、上面部32と略平行状に形成されている。また、この下面部34は、側面部33の両側に連なるように形成された両側の凹所側壁部35,35間に架け渡されるように形成されている。
このような構成により、連結本体31は、上面部32、側面部33、この側面部33の両側の凹所側壁部35,35及び下面部34によって洗場床パン20側に向けて開口する凹所を、洗場側凹所40間に設けたような形状とされている(図1及び図2(a)参照)。
なお、連結本体31の長手方向両端側部位は、長手方向外方側に向かうに従い下方側に傾斜し、壁載置部12a,22aに連なるように形成された各床パン10,20の連結側端部14,24の隙間長手方向に沿う両端側部位の形状に応じた形状とされている(図2(a)参照)。つまり、連結本体31の長手方向両端側部位の上面部32及び凹所底壁部36の上面36bは、長手方向外方側に向かうに従い下方側に傾斜するように形成されている。
また、連結本体31の長手方向両端部には、各床パン10,20の連結側端部14,24の隙間長手方向に沿う両端部に連なるように設けられた壁載置部12a,22aの下面に当接される側端当接部39,39が設けられている(図2(a)及び図6(a)参照)。
これら両側の側端当接部39,39は、それぞれの上面が壁載置部12a,22aの下面に当接される。これら両側の側端当接部39,39の上面は、上記した上面部32の上面32a,32b,32c及び凹所底壁部36の上面36bと同様、上下方向位置決め部及びシーリング材受部として機能する。また、これら両側の側端当接部39,39には、各床パン10,20の連結側端部14,24の隙間長手方向に沿う両端縁下面に設けられた上記同様の凸片部の先端面に当接される側端リブが設けられている。これら両側の側端リブの厚さ方向両側面は、凹所底壁部36の両側面36a,36cと同様、当接部及び幅方向位置決め部として機能する。
なお、連結本体31は、その全長に亘って一体的に形成されたものに限られず、長手方向に分割された複数部材からなるものとし、これらを長手方向に突き合わせて接合して上記形状とされたものとしてもよい。
連結金具43は、図1に示すように、止具27によって連結本体31に固定される。また、連結金具43は、浴槽床パン10に止具28によって締結されて固定される第1固定片44と、洗場床パン20に止具26によって締結されて固定される第2固定片45と、を備えている。本実施形態では、連結金具43の連結本体31に固定される部位と浴槽床パン10に固定される部位とを、第1固定片44に設けている。
また、本実施形態では、第1固定片44を、浴槽床パン10と洗場床パン20との並設方向に厚さ方向を概ね沿わせるように浴槽床パン10の立上部13に対して平行状に配され、浴槽床パン10が固定されるものとしている。また、第2固定片45を、この第1固定片44に対して直交状に設けられ、かつ床パン奥行方向に厚さ方向を沿わせるように配され、洗場床パン20に固定されるものとしている。
また、本実施形態では、連結部材30を、連結本体31の長手方向に沿って間隔を空けて連結本体31にそれぞれ固定される複数の連結金具43を備えたものとしている。なお、図2(a)では、連結金具43の図示を省略している。
第1固定片44は、図1に示すように、連結本体31の側面部33の洗場床パン20側に向く洗場側面に沿うように、止具27によって連結本体31に固定される。
この第1固定片44には、当該第1固定片44を厚さ方向に貫通する止具27の挿通孔44aが設けられている。この挿通孔44aは、第1固定片44に複数設けるようにしてもよい。また、連結本体31の側面部33には、この第1固定片44の挿通孔44aに対応させて、止具27の止着箇所としての止具穴33cが洗場側面において開口するように設けられている(図2(a)も参照)。図例では、連結本体31の側面部33の止具穴33cを、洗場側面から厚さ方向に突出するように形成され、第1固定片44の挿通孔44aに挿入されるボス部に設けている。
連結金具43は、この第1固定片44の挿通孔44aを介して連結本体31の止具穴33cに止着した止具27によって連結本体31に固定される。
また、第1固定片44には、止具28の止着箇所としての止具孔44bが設けられている。図例では、この止具孔44bを、第1固定片44の厚さ方向に貫通させた貫通孔としている。連結本体31の側面部33には、この第1固定片44の止具孔44bに対応させて、当該側面部33を厚さ方向に貫通する止具28の挿通孔33bが設けられている。また、浴槽床パン10の立上部13には、この第1固定片44の止具孔44bに対応させて、当該立上部13を厚さ方向に貫通する止具28の挿通孔13bが設けられている。
このような構成により、浴槽床パン10の立上部13の内側面側から挿通孔13b,33bを介して第1固定片44の止具孔44bに止着した止具28によって浴槽床パン10が連結部材30(連結金具43)に固定される。また、図7(a)に示すように、隙間19の長手方向に沿って間隔を空けて浴槽床パン10の立上部13の複数箇所に止具28が締結されることとなる。また、これら複数の止具28,28間及び隙間19の長手方向に沿う方向の両側端部に少なくとも位置するように、連結本体31の当接部を構成する凹所底壁部36及び浴槽床パン10の当接部を構成する凸片部15が設けられることとなる。
第2固定片45は、図1に示すように、第1固定片44の一縁部から洗場床パン20側に向けて突出するように、かつこの第1固定片44に対して略直交状に形成されている。これら第1固定片44と第2固定片45とは、プレスや折り曲げ等によって一体的に形成されている。
また、この第2固定片45は、本実施形態では、その厚さ方向が洗場床パン20の凸片部25の厚さ方向に沿うように形成され、洗場床パン20の凸片部25に止具26によって固定される構成とされている。図例では、洗場床パン20の底部21の裏面側にも至るように一連状に設けられた凸片部25の底部21の裏面側部位に第2固定片45を固定した例を示している。
また、第2固定片45には、当該第2固定片45を厚さ方向に貫通し、洗場床パン20に止着される止具26の挿通孔45aが設けられている。本実施形態では、第2固定片45に複数(図例では、3つ)の挿通孔45aを設けている。
この連結金具43の第2固定片45の挿通孔45aを介して洗場床パン20の凸片部25に止着した止具26によって洗場床パン20に連結部材30が固定される。
また、図例では、第2固定片45を、厚さ方向に見て略L字形状とし、その一片部に第1固定片44を連なるように設け、他片部に複数の挿通孔45aを設けた例を示している。
なお、図2(a)及び図7(b)と図4とでは、連結本体31の各凹所40,41及び各床パン10,20の凸片部15,25の個数を異ならせたようなものを図示しているが、これらの個数は図例の個数に限られず、適宜の個数としてもよい。
また、連結本体31の外郭形状は、上記した例に限られず、各床パン10,20の裏面形状等に応じて、適宜、変形可能である。また、連結金具43の形状も同様、適宜、変形可能である。また、連結本体31と連結金具43とからなる連結部材30に限られず、これらを一体的に設けたような連結部材30としてもよい。
また、上記した連結部材30の洗場床パン20への固定は、施工現場への搬送前の工場内等においてなされるものとしてもよく、または、施工現場等においてなされるものとしてもよい。
上記構成とされた浴室床パン2は、以下のように施工するようにしてもよい。
まず、図4に示すように、連結部材30が固定された洗場床パン20を設置する。この際、洗場床パン20のアジャスターボルトを調整し、洗場床パン20の上下のレベル調整を行うようにしてもよい。
次いで、浴槽床パン10を設置する。この際、図3(b)及び図4(b)に示すように、設置された洗場床パン20の連結部材30に対して、浴槽床パン10を下方に移動させ、浴槽床パン10を設置するようにしてもよい。
また、この際、浴槽床パン10の各凸片部15を、連結部材30の各浴槽側凹所41に、それぞれの上方開口を介して嵌め入れるようにして浴槽床パン10を下方に移動させるようにしてもよい。これにより、洗場床パン20に対する浴槽床パン10の奥行方向の位置決めがなされる。また、これにより、各床パン10,20の奥行方向両側面(壁立上部12,22の外側面)が略同一平面状となる。
また、この際、浴槽床パン10の連結側端部14を、連結部材30の載置部としての浴槽側上面32cに載置するようにしてもよい。これにより、洗場床パン20の連結側端部24に対する浴槽床パン10の連結側端部14の上下方向の位置決めがなされる。また、これにより、各床パン10,20の連結側端部14,24の上面14a,24aが略同一平面状となる。
また、この際、浴槽床パン10のアジャスターボルトを調整し、浴槽床パン10の上下のレベル調整を行うようにしてもよい。
そして、浴槽床パン10の立上部13を、上記のように、止具28によって連結部材30に締結して固定する。この止具28の締め付けに伴い、浴槽床パン10の立上部13の外側面13aが連結部材30(連結本体31)の側面部33の浴槽側面33aに当接する(図1参照)。また、浴槽床パン10の凸片部15の先端面15aが連結部材30(連結本体31)の凹所底壁部36の浴槽側凹底面36cに当接する。これにより、各床パン10,20の連結側端部14,24間にシーリング材充填用の所定の隙間19が形成される。また、これにより、洗場床パン20に対する浴槽床パン10の幅方向の位置決めがなされる。
上記のように床パン10,20同士を連結した状態では、図1及び図2(b)に示すように、連結本体31のシーリング材受部32b,36bが、連結側端部14,24間に奥行方向の略全長に亘って形成された隙間19の底部を形成するように隙間19の略全長に亘って配される。
本実施形態に係る防水構造は、この隙間19にシーリング材29を充填し、浴槽床パン10及び洗場床パン20の各連結側端部14,24の表面14a,24aに跨るようにシーリング材29を覆う防水テープ46を隙間19の略全長に亘って貼着した構造とされている。本実施形態では、上記したように、浴槽床パン10と洗場床パン20とを、堰部9aの天部9bにおいて分割されたものとし、防水テープ46を堰部の天部上面となる浴槽床パン10及び洗場床パン20の各連結側端部14,24の上面14a,24aに跨るように貼着している。
シーリング材29は、ペースト状とされたシリコーン系シーラント等の樹脂系シーラントとしてもよい。
このシーリング材29は、隙間19の略全長に亘って充填されている。また、シーリング材29は、浴槽床パン10及び洗場床パン20の各連結側端部14,24の上面14a,24aから上方に突出しないように充填するようにしてもよい。例えば、シーリング材29を、その上面が各連結側端部14,24の上面14a,24aと略同一平面状または各連結側端部14,24の上面14a,24aよりも僅かに下側位置となるように充填するようにしてもよい。
また、このシーリング材29は、隙間19の幅方向両側の各床パン10,20の連結側端部14,24の上面14a,24aに、適宜、マスキングテープ(養生テープ)を隙間19の全長に亘って貼着した状態で充填するようにしてもよい。これにより、防水テープ46の被着面となる各連結側端部14,24の上面14a,24aを保護することができる。
また、各床パン10,20の連結側端部14,24の隙間長手方向に沿う両端部に連なるように設けられた壁載置部12a,22aから上方に突出する壁立上部12,22の上側部位12c,22c間の隙間にも一連状にシーリング材29を充填するようにしてもよい(図5(a)参照)。この場合は、壁立上部12,22の上側部位12c,22cの裏面(外側に向く面)に、これらの間の隙間を塞ぐように、アルミテープ等のテープを貼着するようにしてもよい。または、連結部材30(連結本体31)に、上側部位12c,22c間の隙間を裏面側から覆う部位を設けるようにしてもよい。
防水テープ46は、図5(a)に示すように、薄いシート状(フィルム状)とされており、ポリエチレンやEVA(エチレンー酢酸ビニル共重合樹脂)等の合成樹脂系材料からなる基材の裏面に粘着剤が塗布された粘着テープとしてもよい。
この防水テープ46の幅寸法は、堰部天部上面となる各連結側端部14,24の上面14a,24a及び隙間19の幅寸法に応じた寸法としてもよい。
また、本実施形態では、図5(b)及び図6(a)に示すように、防水テープ46を、各連結側端部14,24の隙間長手方向両端部の壁載置部上面12b,22b及び壁載置部12,22の上側部位12c,22cの互いに対向する面(内側面)12d,22dにも貼着している。また、本実施形態では、上側部位12c,22cの上端面及び外側に向く面(反対向面、裏面)にも防水テープ46を貼着している。
この防水テープ46は、上記した各部位に、一連状に切目なく貼着するようにしてもよい。
また、この防水テープ46の厚さ寸法は、防水性や貼着性等の観点から適宜の厚さ寸法とされたものとしてもよい。上記したように壁載置部上面12b,22bにも貼着した場合には、その上側に設置される壁パネル4や後記するように防水パッキン47が貼着される場合には防水パッキン47の浮き等を抑制する観点等から、防水テープ46の厚さ寸法を、0.5mm以下としてもよい。また、この防水テープ46の厚さ寸法は、薄くし過ぎれば破断し易くなる傾向があることから、0.1mm以上としてもよい。
また、本実施形態では、各連結側端部14,24の隙間長手方向両端部の壁載置部上面12b,22bに貼着された防水テープ46上を含み、浴槽床パン10及び洗場床パン20の周端部に設けられた壁載置部上面12b,22bに防水パッキン47を貼着している。
防水パッキン47は、天然ゴムや合成ゴム、独立気泡型の発泡系材料等から形成され、圧縮変形可能とされたものとしてもよい。また、このような基材の裏面に粘着剤が塗布されたものとしてもよい。また、粘着剤を保護する剥離紙(剥離フィルム)等が添着されたテープ状のものとしてもよい。
この防水パッキン47は、浴槽床パン10及び洗場床パン20の周端部(浴室床パン2の周端部)に設けられた壁載置部上面12b,22bの略全長に亘って貼着されている。
また、この防水パッキン47は、図5(b)及び図6(a)に示すように、厚さ方向を上下方向に沿わせ、幅方向一側部を壁立上部12,22の上側部位12c,22cに沿わせるように貼着されている。
この防水パッキン47の幅寸法は、壁載置部上面12b,22bの幅寸法に応じた寸法とされている。
この防水パッキン47の厚さ寸法は、壁載置部上面12b,22b(防水テープ46)と壁パネル4の下端部との間における防水性の観点等から適宜、設定するようにしてもよく、例えば、2mm〜10mm程度としてもよい。
この防水パッキン47上に、図6(a)に示すように、壁パネル4が設置される。図例では、壁パネル4の下端部に、壁立上部12,22の上側部位12c,22cが嵌め込まれる下向き開口形状の凹溝を設けた例を示している。
なお、この防水パッキン47は、例えば、コーナー部等においては重ね貼りとならないように突き合せて貼着するようにしてもよい。
また、本実施形態では、図1及び図6(b)に示すように、堰部の天部上面及び少なくとも上側部位の幅方向両側部を全長に亘って覆う下方開口形状のカバー48を更に設けている。つまり、このカバー48は、堰部の天部上面となる連結された各床パン10,20の連結側端部14,24の上面14a,24a及びシーリング材29の上面、並びに堰部の幅方向両側部となる各床パン10,20の立上部13,23の少なくとも上側部位の内側面(表面)を覆う構成とされている。図例では、このカバー48を、浴槽床パン10の立上部13の上端から1/4程度の部位を覆い、洗場床パン20の立上部23の上端から1/2程度の部位を覆う構成とした例を示しているが、このような態様に限られない。
このカバー48は、図1に示すように、堰部の表面形状に応じた形状とされている。また、カバー48の長手方向両端側部位は、長手方向外方側に向かうに従い下方側に傾斜し、壁載置部12a,22aに連なるように形成された各床パン10,20の連結側端部14,24の隙間長手方向に沿う両端側部位の形状に応じた形状とされている。
このカバー48は、連結側端部14,24の上面14a,24a及びシーリング材29の上面を覆う上カバー部48aを備えている。また、カバー48は、この上カバー部48aの幅方向両端から垂れ下がり、立上部13,23の内側面の上側部位を覆う両側カバー部48b,48cを備えている。これら上カバー部48a及び両側カバー部48b,48cは、いずれも薄板状とされ、互いに略同厚さ寸法とされている。
また、これら上カバー部48a及び両側カバー部48b,48cは、それぞれの裏面が対応する連結側端部14,24の上面14a,24a及び立上部13,23の内側面に近接または当接されるように形成されている。
また、両側カバー部48b,48cのうちの浴槽床パン10の立上部13を覆う側カバー部48bの下側部位は、立上部13の内側面から突出する止具28の頭部を受け入れ可能なように、堰部の幅方向外方側に向けて膨らむように屈曲した形状とされている。また、この側カバー部48bの長手方向途中部位の下端部に、上記のように排水口周囲において幅狭とされた堰部の形状に対応させて堰部側に突出する突片部を設けるようにしてもよい。
また、図例では、これら両側カバー部48b,48cの下端部に、各立上部13,23の内側面との間でシーリング材充填箇所となる凹所を設け、それぞれの凹所に上記同様のシーリング材49,49を充填した例を示している。なお、このカバー48の周縁部の全周に亘ってシーリング材49を充填するようにしてもよい。
このカバー48は、上記のように防水テープ46を貼着した後に、取り付けられる。
また、カバー48の上カバー部48aには、図6に示すように、上記した浴槽床パン10に設けられたボス部のナット部材に応じた位置となるように止具の挿通孔が形成されている。カバー48は、この挿通孔を介してナット部材に止着した止具によって浴室床パン2の堰部に取り付けるようにしてもよい。なお、このような態様に代えて、または加えて、カバー48を、接着剤や粘着材等によって浴室床パン2の堰部に取り付けるようにしてもよい。また、このカバー48は、壁パネル4を設置した後に取り付けるようにしてもよい。
なお、カバー48は、合成樹脂系材料や金属系材料等から形成されたものとしてもよく、合成樹脂系材料としては、上記同様の繊維強化合成樹脂系材料としてもよい。
また、図6(b)では、壁パネル4の図示を省略している。
また、図7(a)では、連結した状態の床パン10,20同士の連結側端部14,24間にシーリング材29を充填した状態を示しており、防水テープ46や防水パッキン47、カバー48、壁パネル4等の図示を省略している。
本実施形態に係る分割床パンの防水構造は、上述のような構成としたことで、分割された床パン10,20同士の継目部における防水性を向上させることができる。
つまり、分割された浴槽床パン10及び洗場床パン20の連結側端部14,24間のシーリング材充填用の隙間19の底部を形成するように、これら連結側端部14,24の裏面側に硬質系材料からなるシーリング材受体31を隙間19の全長に亘って設けている。また、この隙間19にシーリング材29を充填した構造としている。従って、従来のようなパッキン材がシーリング材(コーキング材)29の充填箇所の底部(バックアップ)を構成するようなものと比べて、シーリング材充填箇所の深さの長手方向に沿う均一化を図ることができる。これにより、隙間19に充填したシーリング材充填量の長手方向に沿う均一化を図ることができ、分割された床パン10,20同士の継目部における防水性を向上させることができる。また、パッキン材をバックアップ材とするようなものと比べて、経年変化を生じ難くすることができる。
また、浴槽床パン10及び洗場床パン20の各連結側端部14,24の表面(上面)14a,24aに跨るようにシーリング材29を覆う防水テープ46を隙間19の全長に亘って貼着した構造としている。従って、分割された床パン10,20同士の継目部における防水性をより向上させることができる。また、上記のように隙間19に充填したシーリング材29の充填量の長手方向に沿う均一化を図ることができるので、シーリング材充填後の隙間表面側に極端な凹凸等が形成され難く、防水テープ46を安定的に貼着することができる。
また、本実施形態では、防水テープ46を、浴槽床パン10及び洗場床パン20の各連結側端部14,24の隙間長手方向両端部の壁載置部上面12b,22b及び壁立上部12,22の上側部位12c,22cの互いに対向する面(内側面)12d,22dにも貼着している。従って、分割された床パン10,20同士の継目部における防水性をより向上させることができる。また、壁載置部上面12b,22b及び上側部位12c,22cの内側面12d,22dに貼着された防水テープ46の表面側には壁パネル4が配設されるため、当該部位における防水テープ46の剥がれ等を抑制することができる。また、これにより、防水テープ46を切目なく隙間長手方向に沿って一連状に貼着した構造とすれば、長手方向両端側における防水テープ46の剥がれ等を抑制することができる。なお、このような態様に代えて、上側部位12c,22cの内側面12d,22dには防水テープ46を貼着しないようにしてもよい。
また、本実施形態では、壁載置部上面12b,22bに防水パッキン47を貼着しているので、この防水パッキン47上に壁パネル4が配設されることとなり、浴室床パン2と壁パネル4との継目部における防水性を向上させることができる。
また、防水テープ46を0.5mm以下としているので、この防水テープ46上を含み、壁載置部上面12b,22bに一連状に貼着される防水パッキン47と防水テープ46両側の壁載置部上面12b,22bとの隙間を効果的に小さくすることができる。なお、このような態様に限られず、例えば、防水パッキン47を設けないようにしてもよい。
また、本実施形態では、浴槽床パン10と洗場床パン20とを、堰部9aの天部9bにおいて分割されたものとし、防水テープ46を堰部の天部上面となる浴槽床パン10及び洗場床パン20の各連結側端部14,24の上面14a,24aに跨るように貼着した構造としている。従って、分割された床パン10,20同士の継目部が各床パン10,20の底部11,21から立ち上がる堰部に形成されることとなり、継目部における防水性をより向上させることができる。また、この堰部の天部上面となる浴槽床パン10及び洗場床パン20の各連結側端部14,24の上面14a,24aに跨るように防水テープ46を貼着する構造としているので、例えば、底部上面や堰部の側面等に貼着するようなものと比べて、防水テープ46の貼着性を向上させることができ、防水テープ46をより安定的に貼着することができる。
また、本実施形態では、堰部の天部上面及び少なくとも上側部位の幅方向両側部を全長に亘って覆う下方開口形状のカバー48を設けている。従って、このカバー48によって防水性をより向上させることができ、また、防水テープ46を保護することができ、防水テープ46の剥がれ等を抑制することができる。なお、このようなカバー48を設けないようにしてもよい。
なお、洗場床パン20に対する浴槽床パン10の上記した各方向の位置決めを可能とする各位置決め部としては、上記した態様に限られず、種々の変形が可能である。
また、洗場床パン20に対する連結本体31の上記した各方向の位置決めを可能とする各位置決め部としては、上記した態様に限られず、種々の変形が可能である。
また、本実施形態では、各床パン10,20の連結側端部14,24間にシーリング材充填用の隙間19を形成するための隙間形成位置決め部として、浴槽床パン10の立上部13及び凸片部15にそれぞれ当接される側面部33及び浴槽側凹所41を連結部材30に設けた例を示しているが、このような態様に限られず、種々の変形が可能である。
また、本実施形態では、シーリング材充填用の隙間19の底部となるシーリング材受部を、連結部材30(連結本体31)の上面部32の中間上面32b及び凹所底壁部36の上面36bによって構成した例を示しているが、このような態様に限られず、種々の変形が可能である。
また、本実施形態では、洗場床パン20に取り付けた連結部材30に対して浴槽床パン10を固定する態様とした例を示しているが、これとは逆にしてもよい。つまり、浴槽床パン10に取り付けた連結部材30に対して洗場床パン20を固定する態様としてもよい。この場合は、各床パン10,20や連結部材30を、適宜、変形するようにすればよい。
また、本実施形態では、浴槽床パン10と洗場床パン20とを、一体成形された一体床パン9を切断して分割されたものとした例を示しているが、浴槽床パン10と洗場床パン20とを、それぞれ個別に成形されて分割されたものとしてもよい。
また、本実施形態では、上記のように、上下方向位置決め部、奥行方向位置決め部、幅方向位置決め部、隙間形成位置決め部及びシーリング材受部を設けた態様とした例を示しているが、このような態様に限られない。少なくともシーリング材受部を設けたシーリング材受体としての連結本体31を設けた態様としてもよい。
また、本実施形態では、シーリング材受体31を、上記したような種々の位置決め機能等を有した連結部材30が備える連結本体31とした例を示しているが、このような態様に限られない。シーリング材受体31としては、連結部材として機能するものに限られず、また、位置決め機能等を有していないものとしてもよい。例えば、浴槽床パン10及び洗場床パン20の連結側端部14,24の両方または一方の裏面に接着剤等によって接着されるものとしてもよい。
また、本実施形態に係る分割床パンの防水構造は、上記のような態様とされた分割された浴室床パン2に限られず、種々の態様とされた分割された浴室床パンに対して適用可能である。
4 壁パネル
9a 堰部
9b 天部
10 浴槽床パン
11 底部
12a 壁載置部
12b 壁載置部上面(端部の表面)
12c 壁立上部の上側部位(立上部)
12d 内側面(対向する面)
14 連結側端部(対向する端部)
14a 端部上面(端部の表面、堰部の天部上面)
19 隙間
20 洗場床パン
21 底部
22a 壁載置部
22b 壁載置部上面(端部の表面)
22c 壁立上部の上側部位(立上部)
22d 内側面(対向する面)
24 連結側端部(対向する端部)
24a 端部上面(端部の表面、堰部の天部上面)
29 シーリング材
31 連結本体(シーリング材受体)
46 防水テープ
47 防水パッキン
48 カバー

Claims (5)

  1. 分割された浴槽床パン及び洗場床パン同士の対向する端部間のシーリング材充填用の隙間の底部を形成するように、これら端部の裏面側に硬質系材料からなるシーリング材受体が該隙間の全長に亘って設けられ、該隙間にシーリング材が充填され、かつ前記浴槽床パン及び前記洗場床パンの各端部の表面に跨るように前記シーリング材を覆う防水テープが前記隙間の全長に亘って貼着されていることを特徴とする分割床パンの防水構造。
  2. 請求項1において、
    前記浴槽床パン及び前記洗場床パンの各端部の隙間長手方向両端部には、壁パネルが載置される壁載置部と該壁載置部から上方に向けて立ち上がる立上部とがそれぞれに設けられており、
    前記防水テープを、これら両端側の壁載置部上面及び立上部の互いに対向する面にも貼着していることを特徴とする分割床パンの防水構造。
  3. 請求項2において、
    前記防水テープの厚さ寸法を0.5mm以下とし、前記浴槽床パン及び前記洗場床パンの各端部の隙間長手方向両端部の壁載置部上面に貼着された防水テープ上を含み、これら浴槽床パン及び洗場床パンの周端部に設けられた壁載置部上面に防水パッキンを貼着していることを特徴とする分割床パンの防水構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記浴槽床パン及び前記洗場床パン同士の対向する端部は、これら浴槽床パン及び洗場床パンの各底部から立ち上がるように形成された立上部の上端部から互いに対向する方向に突出するように設けられた端部とされており、前記防水テープ前記浴槽床パン及び前記洗場床パンの各端部の上面に跨るように貼着されていることを特徴とする分割床パンの防水構造。
  5. 請求項4において、
    前記浴槽床パン及び前記洗場床パン同士の対向する前記各端部の上面及びこれら対向する端部が上端部に設けられた各立上部の少なくとも上側部位の表面を全長に亘って覆う下方開口形状のカバーを更に設けていることを特徴とする分割床パンの防水構造。
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