JP6094285B2 - 吸収体用基材 - Google Patents

吸収体用基材 Download PDF

Info

Publication number
JP6094285B2
JP6094285B2 JP2013052362A JP2013052362A JP6094285B2 JP 6094285 B2 JP6094285 B2 JP 6094285B2 JP 2013052362 A JP2013052362 A JP 2013052362A JP 2013052362 A JP2013052362 A JP 2013052362A JP 6094285 B2 JP6094285 B2 JP 6094285B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
absorbent
inorganic compound
cellulose
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013052362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014176510A (ja
Inventor
勝人 鈴木
勝人 鈴木
三上 英一
英一 三上
速雄 伏見
速雄 伏見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp, Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2013052362A priority Critical patent/JP6094285B2/ja
Publication of JP2014176510A publication Critical patent/JP2014176510A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6094285B2 publication Critical patent/JP6094285B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Description

本発明は、紙おむつ等の衛生用品に用いられる吸収体の基材(吸収体用基材)に関する。
吸収体用基材は、紙おむつ、失禁パッド、生理用ナプキン等に***物等に含まれる水分を吸収する吸収体の基材として使用されている。しかし、紙おむつ等の衛生用品使用時に***物に含まれる例えば、尿、便などの有害成分や微生物の作用により発生する悪臭が問題となっている。従って、吸収体用基材に例えば、消臭、抗菌等の効果のある機能性成分を含有させ、吸収体用基材にこれらの機能を付加させることができれば上記問題を解決することが可能であると考えられる。又、吸収体用基材に含有させる成分は人体の皮膚に接触する可能性があるため、安全性の高いものが望まれている。
吸収体用基材に機能を付加した例として、グレープフルーツ種子等の抗菌成分を含有した吸収剤組成物(特許文献1)、針葉樹木から抽出された消臭成分を含有した吸収体(特許文献2)等が報告されている。しかし、これらの吸収体用基材には、抗菌剤や消臭剤などの化学物質を使用しており、充分な効果を得るためには、吸収体に大量の化学物質を含有させる必要があり、コストの上昇が懸念される。化学物質の含有量が低くても効果を発揮する吸収体用基材の開発が望まれている。
もし、吸収体の基材の物性を変えることにより機能性物質の効果が発揮され易い状態にすることができれば、さらに効果を増大させることができる。また、添加する機能性物質の添加量を低減できるため、製造コストを低減できる。
特開平9−208787号公報 特開平11−241030号公報
本発明の課題は、おむつ等の衛生用品使用時に発生する悪臭に対して優れた吸着効果を有する吸収体用基材を提供することにある。
本発明は以下の発明を含有する。
(1)液透過性表面シートと、液不透過性裏面シートと、これら両シートの間に配置された吸収シートとを構成要素とする吸収体用基材において、少なくとも1つの構成要素の比表面積(前記比表面積は窒素吸着法により測定)が、10m/g以上であることを特徴とする吸収体用基材。
(2)前記吸収性素材の構成要素の平均孔径が1〜1000nmであることを特徴とする(1)に記載の吸収体用基材。
(3)前記吸収性素材の構成要素がセルロース繊維を含有することを特徴とする(1)項または(2)に記載の吸収体用基材。
(4)前記セルロース繊維は、平均繊維径が1〜1000nmのセルロース微細繊維であることを特徴とする(3)項に記載の吸収体用基材。
(5)前記吸収性素材の構成要素がセルロース繊維以外に無機化合物粒子を含有することを特徴とする(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の吸収体用基材。
(6)前記セルロース繊維と無機化合物粒子を含有するシートに含まれるセルロース繊維と無機化合物粒子の比率が、10000:1〜1:1であることを特徴とする(5)項に記載の吸収体用基材。
(7)前記無機化合物粒子の平均粒子径が1〜2000nmであることを特徴とする(5)項または(6)項に記載の吸収体用基材。
(8)前記無機化合物粒子が、金属にシリカが結合した粒子であることを特徴とする(5)項〜(7)項のいずれか1項に記載の吸収体用基材。
(9)前記無機化合物粒子が、酸化アルミニウム、二酸化珪素、二酸化チタン、金、白金、銀、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、コバルト、パラジウム、ゼオライトから選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする(5)項〜(7)項のいずれか1項に記載の吸収体用基材。
本発明の吸収体用基材は、おむつ等の衛生用品使用時に発生する悪臭に対して優れた吸着効果を有する。
本発明の吸収体用基材の一実施形態を示す断面図である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
図1に示すように、本発明の吸収体用基材10は、液透過性表面シート11、液不透過性裏面シート12、及び吸収シート13の構成要素から構成される。吸収シート13は、液透過性表面シート11と液不透過性裏面シート12の中間に挟み込まれた構造を有する。
本発明では、液透過性表面シート11、液不透過性裏面シート12、及び吸収シート13のうちの少なくとも1つの構成要素が下記の物性を有する。
[比表面積]
前記吸収体用基材の構成要素の比表面積(窒素ガス吸着法で測定)は、10m/g以上であり、30〜200m/gであることが好ましく、50〜200m/gであることがより好ましい。比表面積を前記範囲にすることにより、吸収体用基材の構成要素に無機化合物粒子を添加する場合、添加した無機化合物粒子がセルロース繊維に吸着する面積が大きくなるため、少量の無機化合物粒子の添加でも悪臭物質に対する効果が発揮される。
[密度]
前記吸収体用基材の構成要素の密度は、0.3〜1.0g/cmが好ましく、0.3〜0.9g/cmがさらに好ましい。前記構成要素の密度を調節する方法は特に限定されるものではないが、各構成要素(シート)を抄紙する際に、有機溶剤の添加量を調節することにより密度を制御することができる。本発明の密度はJIS P8118:1998に準じて測定する。
用いる有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコール系化合物、ジプロピレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテルなどのグライム類;1,2−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの2価アルコール類;ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが挙げられる。水への溶解性に優れ、沸点と表面張力と分子量のバランスが良いエチレングリコール系化合物、ジエチレングリコールジメチルエーテルやジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテルが、多孔性が得られやすいため特に好ましい。これらの有機溶媒は2種以上併用することもできる。
[平均孔径、空孔率]
前記吸収性素材の構成要素の平均孔径は、1〜1000nmであることが好ましい。平均孔径が前記下限値以上であれば、吸着効果をより高くできる。
前記吸収体用基材の構成要素の空孔率は、30〜80%が好ましく、40〜80%がさらに好ましい。本発明の空孔率は、JIS P8118に準じてシートの密度を測定し、その値から計算によって求める。
[坪量]
本発明の吸収体用基材を構成する構成要素の坪量は、5〜100g/mが好ましく、10〜80g/mがさらに好ましい。坪量が5g/m未満ではシート剛度が小さいためハンドリング性が悪く、また厚さが薄いためシートとしての引張破断強度が小さく、加工の際に紙切れを起こしやすい。一方、100g/mを超えると抄紙の際に濾水時間がかかるため、生産性の面で不適切である。本発明の坪量はJIS P8124:1998に準じて測定する。
本発明の吸収体用基材は、リグノセルロースを含有する。リグノセルロース原料としては、特に限定するものではないが、例えば、木本性植物(針葉樹、広葉樹)、草本性植物を用いるのが好ましい。木本性植物をクラフト法、サルファイト法、ソーダ法、ポリサルファイド法などで蒸解した化学パルプ、レファイナー、グラインダーなどの機械処理によってパルプ化した機械パルプ、薬品による前処理の後、機械処理でパルプ化したセミケミカルパルプ、或いは古紙パルプなどを例示でき、それぞれ未晒(漂白前)もしくは晒(漂白後)の状態で使用することができる。また、非木材パルプとしては、例えば綿、マニラ麻、亜麻、藁、竹、バガス、ケナフなどを木材パルプと同様の方法でパルプ化した繊維が挙げられる。
(セルロース繊維)
セルロース繊維は上記リグノセルロースを含有する原料を公知公用の方法で微細化して得ることが可能である。例えば、植物繊維含有原料をグラインダー(石臼型粉砕機)、高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザー、高圧衝突型粉砕機、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナーなどの機械的作用を利用する湿式粉砕でセルロース系繊維を細くする方法などが挙げられる。また、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシラジカル)触媒酸化、オゾン処理、酵素処理などの化学処理を施してから微細化する方法もある。勿論、木材を微粉砕後、脱リグニンなどの処理を行って得ることも可能である。一般的に、上記の方法で0.01〜20質量%程度のセルロース繊維懸濁液が得られる。
本発明の吸収体用基材には、セルロース繊維を含有させることもでき、微細セルロース繊維を含有させることもできる。微細セルロース繊維を含有させる場合は、平均繊維径が1000nm以下のセルロース微細繊維を含有させる。吸収体用基材に含有させるセルロース微細繊維の繊維径は、1〜1000nmが好ましく、20〜500nmがさらに好ましい。吸収体用基材を構成要素(シート)の全質量に対して、1〜1000nmのセルロース微細繊維を1〜50質量%含有させることが好ましく、20〜500nmのセルロース微細繊維を構成要素の全質量に対して1〜50質量%含有させることがさらに好ましい。繊維径が1000nmを超えると繊維間の空隙を埋めることが困難になり、繊維間の水素結合を補強する効果が小さくなるため好ましくない。
本発明のセルロース微細繊維の繊維径は走査型または透過型電子顕微鏡で観察した際に測定したものである。セルロース微細繊維は幅に分布があるため、2000〜100000倍の間に、顕微鏡の倍率を変え、測定回数を増やして測定し、繊維径を特定する。
セルロース繊維の長さは特に限定するものではないが、叩解時のフィブリル化と同時に生じる他の現象として、パルプ繊維の切断という短繊維化現象が発生し、紙力強度の低下を引き起こすことも考えられるため、長さは幅の10倍以上が好ましく、50倍以上がさらに好ましく、100倍以上が最も好ましい。そのようにするためには、例えば、繊維長の長い針葉樹パルプを選ぶことが有効である。
繊維の長さも繊維径と同様に走査または透過型電子顕微鏡で、視野に入るように倍率を変えて観察し、測定する。
セルロース繊維を配合したパルプスラリーは、通常の抄紙で用いられる長網式、円網式、傾斜式等の連続抄紙機のほか、これらを組み合わせた多層抄き合わせ抄紙機、さらに手抄き等公知の抄紙方法で抄紙されシート化が可能である。
上記一般紙用パルプとセルロース繊維以外に、本発明の吸収体用基材は他の紙と同様に填料、サイズ剤、紙力増強剤、歩留まり向上剤などの化学添加剤をセルロース繊維含有パルプスラリーに適宜添加する。
本発明の吸収体用基材を構成する構成要素には、無機化合物粒子を添加することができる。前記無機化合物粒子はナノ粒子(粒子径1〜2000nm)であることが、無機化合物粒子が有する効果が高まるため好ましい。無機化合物粒子のナノ粒子としては、粒子径が2nm〜300nmであることが好ましく、4nm〜200nmがさらに好ましく、6nm〜100nmが特に好ましい。ここで、上記ナノ粒子の粒子径は動的光散乱法による一次粒子の平均粒子径あるいは透過型電子顕微鏡観察による一次粒子の平均粒子径である。無機化合物粒子の添加方法は特に限定されない。
本発明において用いられる無機化合物粒子としては、抗菌、消臭等の機能性を有する無機化合物粒子が挙げられる。具体的には、二酸化珪素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化鉄(Fe)、酸化イットリウム(Y)、酸化インジウム(InO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化チタン(TiO)、二酸化セリウム(CeO)、四酸化三マンガン(Mn)、五酸化ニオブ(Nb)、炭化珪素(SiC)、炭化ホウ素(BC)、窒化アルミニウム(AlN)、ホウ化チタン(TiB)等が挙げられる。
また、金属のナノ粒子も本発明の無機化合物のナノ粒子として使用可能である。具体例としては、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄、白金、ルテニウム、亜鉛、パナジウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムなどが挙げられる。
また、ゼオライト、ハイドロキシアパタイト、シリカに前記無機化合物粒子が結合したナノプラチナーシリカ粒子等や、前記無機化合物粒子を含有する市販の抗菌剤や消臭剤等も特に制限なく用いることができる。
セルロース繊維と無機化合物粒子の混合比率は10000:1〜1:1が好ましく、10000:1〜5:1がさらに好ましく、10000:1〜10:1が特に好ましい。
前記吸収体用基材を構成する液透過性表面シート、液不透過性裏面シート、及び吸収シートから構成される構成要素のうちの少なくとも1つの構成要素の物性を前記範囲にすることにより、吸収体用基材が、悪臭に対して優れた吸着効果を有する。悪臭物質としては、アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、トリメチルアミン、ノネナール等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の吸収体用基材を衛生用品(おむつ、失禁パッド、生理用ナプキン等)に用いられる吸収体の基材として用いることにより、尿、便中に含まれる悪臭物質の低減が可能となる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、例中の部、及び%は特に断らない限り、それぞれ質量部及び質量%を示す。
<実施例1>
針葉樹晒クラフトパルプ(王子ホールディングス社製、水分50%、JIS P8121に準じて測定されるカナダ標準濾水度(CSF)は550ml)を濃度4.0%になるように水を加え、ディスインテグレーターで離解して、パルプ分散液を得た。このパルプ分散液を長径250mmのグラインダー部を有する増幸産業社製のマスコロイダーを用いて、処理回数3回で解繊処理を行って微細化した。得られた解繊液の上澄み濃度は3.25%であった。また、上澄み中の微細繊維の幅は60〜700nmの範囲にあり、平均繊維幅は140nmであった。
上記解繊液の上澄みの濃度が約3%になるように水を加えて希釈し、ホモミキサーで攪拌してセルロース微細繊維分散液を得た。このセルロース微細繊維分散液の固形分濃度を測定したところ、3.0%であった。
ナノプラチナ−シリカ粒子((株)エブリウェアー製、PN−100SP)をセルロース微細繊維分散液の固形分100重部に対し1部となるように添加した。
以上の操作で調製したセルロース微細繊維とナノプラチナ−シリカ粒子を含有する分散液を508ナイロンメッシュシート上で厚さが均一になるようにアプリケータ(クリアランス1mm)で表面を均し、さらに下部より吸引脱水した後に、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DEGDME、東邦化学社製、商品名:「ハイソルブMDM」、分子量134、沸点162℃、表面張力28N/m)を湿紙状態のシートの固形分100部に対して1200部を添加した。下部より吸引後、105℃に加熱したシリンダドライヤで0.2MPaに加圧しながら乾燥させた。以上の操作で無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シートを得た。
下記の液透過性表面シート、吸収シート、液不透過性裏面シートを用いて、吸収シートを液透過性表面シートと液不透過性裏面シートの中間に挿入した。次に、液透過性表面シートと液不透過性裏面シートを貼り付け、吸収シートが液透過性表面シートと液不透過性裏面シートとの間に包み込み、吸収体用基材を作製した。
(液透過性表面シート)
液透過性表面シートとしては、無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シートを用いた。
(吸収シート)
綿状パルプ150g/m、ポリアクリル酸ナトリウム(高吸収性ポリマー)135g/m、熱融着性繊維(ポリエステル/ポリエチレン)15g/m、を均一に分布させたものを不織布で包み込み、表面温度150℃の熱プレスロールにて吸収体全体の緊度が0.10g/cmとなるように調製し、吸収シートを得た。
(液不透過性裏面シート)
液不透過性裏面シートとしては、不織布を用いた。
<臭い評価試験>
前記で作製した吸水性物品をポリフッ化ビニル製バッグ)3Lに入れ、密封後、ポリフッ化ビニル製バッグ内に1mlのアンモニアガスを注入し、ポリフッ化ビニル製バッグを密閉し60分間静置した。10人の被験者が各々ポリフッ化ビニル製バッグ内の臭い下記の5段階評価で判定した。10名の評価結果の平均値を表1に示す。
[臭い評価法]
1:無臭である。
2:何の臭いかわからないが、ややかすかに何かを感じる強さである。
3:何の臭いであるかわかる弱い臭いである。
4:明らかに感じる臭いである。
5:強い臭いである。
<実施例2>
実施例1において、ジエチレングリコールジメチルエーテルを湿紙状態のシートの固形分100部に対して600部を添加した以外は全て実施例1と同様の方法で試験した。結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1において、ジエチレングリコールジメチルエーテルを湿紙状態のシートの固形分100部に対して300部を添加した以外は全て実施例1と同様の方法で試験した。結果を表1に示す。
<実施例4>
実施例1において、マスコロイダーの処理回数を1回にした以外は全て実施例1と同様の方法で試験した。結果を表1に示す。
<比較例1>
針葉樹晒クラフトパルプ(王子ホールディングス社製、水分50%、JIS P8121に準じて測定されるカナダ標準濾水度(CSF)は550ml)を濃度4.0%になるように水を加え、ディスインテグレーターで離解して、パルプ分散液を得た。この分散液の濃度が約0.2%になるように水を加えて希釈し、ホモミキサーで攪拌して微細繊維分散液を得た。この分散液の固形分濃度を測定したところ、0.2%であった。
ナノプラチナ−シリカ粒子((株)エブリウェアー製、PN−100SP)を分散液の固形分100部に対し1部となるように添加した。
このように調製した分散液を508ナイロンメッシュシート上に展開し、下部より吸引脱水した後に、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DEGDME、東邦化学社製、商品名:「ハイソルブMDM」、分子量134、沸点162℃、表面張力28N/m)を湿紙状態のシートの固形分100部に対して1200部を添加した。下部より吸引後、105℃に加熱したシリンダドライヤで0.2MPaに加圧しながら乾燥させた。以上の操作で、無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シートを得た。得られたシートを用いて、実施例1と同様の方法で吸収体用基材を作製し、臭いの評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006094285
表1に示すように、吸収体用基材の液透過性表面シートとして、ナノプラチナ−シリカ粒子を含有するセルロース微細繊維シートを用いた試験において、セルロースシートに含まれるセルロース微細繊維の比表面積が大きい程、アンモニア吸着効果が高かった。
<実施例5>
実施例1の<吸収シート>において、「綿状パルプ」の代わりに「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」を用いた。また、実施例1の<液透過性表面シート>において、「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」の代わりに「不織布」を用いた。それ以外の操作は全て実施例1と同様の方法で試験した。結果を表2に示す。
<実施例6>
実施例2の<吸収シート>において、「綿状パルプ」の代わりに「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」を用いた。また、実施例2の<液透過性表面シート>において、「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」の代わりに「不織布」を用いた。それ以外の操作は全て実施例2と同様の方法で試験した。結果を表2に示す。
<実施例7>
実施例3の<吸収シート>において、「綿状パルプ」の代わりに「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」を用いた。また、実施例3の<液透過性表面シート>において、「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」の代わりに「不織布」を用いた。それ以外の操作は全て実施例3と同様の方法で試験した。結果を表2に示す。
<実施例8>
実施例4の<吸収シート>において、「綿状パルプ」の代わりに「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」を用いた。また、実施例4の<液透過性表面シート>において、「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」の代わりに「不織布」を用いた。それ以外の操作は全て実施例4と同様の方法で試験した。結果を表2に示す。
<比較例2>
比較例1の<吸収シート>において、「綿状パルプ」の代わりに「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」を用いた。また、比較例1の<液透過性表面シート>において、「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」の代わりに「不織布」を用いた。それ以外の操作は全て比較例1と同様の方法で試験した。結果を表2に示す。
Figure 0006094285
表2に示すように、吸収体用基材の吸収シートとして、ナノプラチナ−シリカ粒子を含有する。セルロース微細繊維シートを用いた試験において、セルロースシートに含まれるセルロース微細繊維の比表面積が大きい程、アンモニア吸着効果が高かった。
<実施例9>
実施例1の<液不透過性裏面シート>において、「不織布」の代わりに「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」を用いた。また、実施例1の<液透過性表面シート>において、「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」の代わりに「不織布」を用いた。それ以外の操作は全て実施例1と同様の方法で試験した。結果を表3に示す。
<実施例10>
実施例2の<液不透過性裏面シート>において、「不織布」の代わりに「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」を用いた。また、実施例2の<液透過性表面シート>において、「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」の代わりに「不織布」を用いた。それ以外の操作は全て実施例2と同様の方法で試験した。結果を表3に示す。
<実施例11>
実施例3の<液不透過性裏面シート>において、「不織布」の代わりに「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」を用いた。また、実施例3の<液透過性表面シート>において、「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」の代わりに「不織布」を用いた。それ以外の操作は全て実施例3と同様の方法で試験した。結果を表3に示す。
<実施例12>
実施例4の<液不透過性裏面シート>において、「不織布」の代わりに「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」を用いた。また、実施例4の<液透過性表面シート>において、「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」の代わりに「不織布」を用いた。それ以外の操作は全て実施例4と同様の方法で試験した。結果を表3に示す。
<比較例3>
比較例1の<液不透過性裏面シート>において、「不織布」の代わりに「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」を用いた。また、比較例1の<液透過性表面シート>において、「無機化合物粒子を含むセルロース微細繊維シート」の代わりに「不織布」を用いた。それ以外の操作は全て比較例1と同様の方法で試験した。結果を表3に示す。
Figure 0006094285
表3に示すように、吸収体用基材の液不透過性裏面シートとして、ナノプラチナ−シリカ粒子を含有するセルロース微細繊維シートを用いた試験において、セルロースシートに含まれるセルロース微細繊維の比表面積が大きい程、アンモニア吸着効果が高かった。
<実施例13>
実施例1において、ナノプラチナ−シリカ粒子の代わりに銀粒子を用いた以外は全て実施例1と同様の方法で試験した。結果を表4に示す。
<実施例14>
実施例2において、ナノプラチナ−シリカ粒子の代わりに銀粒子を用いた以外は全て実施例2と同様の方法で試験した。結果を表4に示す。
<実施例15>
実施例3において、ナノプラチナ−シリカ粒子の代わりに銀粒子を用いた以外は全て実施例3と同様の方法で試験した。結果を表4に示す。
<実施例16>
実施例4において、ナノプラチナ−シリカ粒子の代わりに銀粒子を用いた以外は全て実施例4と同様の方法で試験した。結果を表4に示す。
<比較例4>
比較例1において、ナノプラチナ−シリカ粒子の代わりに銀粒子を用いた以外は全て比較例1と同様の方法で試験した。結果を表4に示す。
Figure 0006094285
表4に示すように、セルロース微細繊維を含有するシートに無機化合物粒子として銀を添加した試験において、セルロースシートに含まれるセルロース微細繊維の比表面積が大きい程、アンモニア吸着効果が高かった。
本発明により、悪臭物質に対して吸着効果の高い吸収体用基材が得られる。
10 吸収体用基材
11 液透過性表面シート
12 液不透過性裏面シート
13 吸収シート

Claims (7)

  1. 液透過性表面シートと、液不透過性裏面シートと、これら両シートの間に配置された吸収シートとを構成要素とする吸収体用基材において、
    少なくとも1つの構成要素が、セルロース繊維に消臭機能を有する無機化合物粒子が添加されたセルロース繊維シートであり、
    前記セルロース繊維シートの比表面積(前記比表面積は窒素吸着法により測定)が、10m/g以上であることを特徴とする吸収体用基材。
  2. 前記セルロース繊維シートの平均孔径が1〜1000nmであることを特徴とする請求項1に記載の吸収体用基材。
  3. 前記セルロース繊維は、平均繊維径が1〜1000nmのセルロース微細繊維であることを特徴とする請求項1または2に記載の吸収体用基材。
  4. 前記セルロース繊維シートに含まれるセルロース繊維と無機化合物粒子の比率が、10000:1〜1:1であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収体用基材。
  5. 前記無機化合物粒子の平均粒子径が1〜2000nmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収体用基材。
  6. 前記無機化合物粒子が、金属にシリカが結合した粒子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収体用基材。
  7. 前記無機化合物粒子が、酸化アルミニウム、二酸化珪素、二酸化チタン、金、白金、銀、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、コバルト、パラジウム、ゼオライトから選択される少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収体用基材。
JP2013052362A 2013-03-14 2013-03-14 吸収体用基材 Active JP6094285B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013052362A JP6094285B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 吸収体用基材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013052362A JP6094285B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 吸収体用基材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014176510A JP2014176510A (ja) 2014-09-25
JP6094285B2 true JP6094285B2 (ja) 2017-03-15

Family

ID=51697174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013052362A Active JP6094285B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 吸収体用基材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6094285B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102402122B1 (ko) * 2021-11-22 2022-05-24 장광양 가공식품 적층장치

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20180325748A1 (en) * 2014-07-28 2018-11-15 Chandra Shekhar Sharma Cellulose acetate based non-woven nanofiber matrix with high absorbency properties for female hygiene products
KR101771606B1 (ko) * 2015-07-24 2017-08-28 아시아나노셀룰로오스 주식회사 비목질계 바이오매스를 활용한 나노셀룰로오스 및 이를 포함하는 화장료 조성물, 고흡수성 소재
JP6669694B2 (ja) * 2017-06-28 2020-03-18 ユニ・チャーム株式会社 セルロースナノファイバー化用パルプ繊維を製造する方法、及びセルロースナノファイバー化用パルプ繊維
JP6488042B1 (ja) * 2018-03-29 2019-03-20 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP6643455B1 (ja) * 2018-11-09 2020-02-12 ユニ・チャーム株式会社 セルロースナノファイバー化用パルプ繊維を製造する方法
KR102180459B1 (ko) * 2018-11-30 2020-11-18 한국생산기술연구원 pH 감지 가능 창상피복재, 및 이의 제조 방법

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005263858A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Research Institute Of Innovative Technology For The Earth 吸水材及びその製造方法並びに吸水性物品
WO2010044169A1 (ja) * 2008-10-17 2010-04-22 株式会社日本吸収体技術研究所 耐水性高通気性複合シート及びその製造方法
JP5427405B2 (ja) * 2008-12-26 2014-02-26 大王製紙株式会社 テープタイプ使い捨ておむつ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102402122B1 (ko) * 2021-11-22 2022-05-24 장광양 가공식품 적층장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014176510A (ja) 2014-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6094285B2 (ja) 吸収体用基材
US6506282B2 (en) Steam explosion treatment with addition of chemicals
CA2589348C (en) Methods for producing plasticized fluff pulp
KR102116907B1 (ko) 금속이온 함유 셀룰로오스 섬유, 이를 이용한 위생 박엽지 및 흡수성 물품
US20070270070A1 (en) Chemically Stiffened Fibers In Sheet Form
RU2641136C2 (ru) Распушенная целлюлоза и сердцевина с высоким содержанием сап
TW201406354A (zh) 衛生產品
US20030172464A1 (en) Liquid ammonia explosion treatment of wood fibers
TW315393B (ja)
JP7238216B1 (ja) 吸収性物品
CN1478164A (zh) 具有低保水值和低毛细解吸压力的纤维素纤维
KR102136922B1 (ko) 벌크성과 수분흡수율이 증가된 바이오패드의 조성물 및 제조방법
US6413362B1 (en) Method of steam treating low yield papermaking fibers to produce a permanent curl
US20140041818A1 (en) Fluff pulp and high sap loaded core
AU707582B2 (en) Absorbent cellulosic material and production thereof
KR100611280B1 (ko) 영구적 섬유 형태를 갖는 고벌크 고강도 섬유 재료
JP6255683B2 (ja) 壁紙用原紙
Indumathi et al. Development of microfibril absorbent substantial for hygiene products using compostable agro-residuals
JPS6159733B2 (ja)
Divya et al. Investigation on potential application of non-wood pulp for hygiene products as absorbent core substantial
US6083347A (en) Absorbent material and production thereof
JP7293479B1 (ja) 吸収性物品用吸収体、及び吸収性物品
JP2014177724A (ja) 粘着テープ用原紙
SE2151591A1 (en) Fluff pulp
CA2293513A1 (en) Liquid ammonia explosion treatment of wood fibers

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141010

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150910

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20150910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160801

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6094285

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250