以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る空調システム100の一例を概略的に示す。空調システム100は、空調室外機200、太陽光パネル302、及び架台400を備える。
空調室外機200は、不図示の空調室内機との間で熱を交換する。空調室外機200及び空調室内機が熱を交換することにより、空調室内機が配置された室内の温度が調節される。本実施形態では、空調室外機200及び空調室内機によって、室内の冷房が実現される場合について主に説明するが、暖房が実現されてもよい。
空調室外機200は、吸気口214及び排気口216を有する。吸気口214は、筐体202の底面204に配置されている。なお、ここでは、吸気口214が底面204のみに配置された場合を例示しているが、これに限らず、吸気口214は、筐体202の4つの側面208の少なくとも何れかに配置されてもよい。また、吸気口214は、筐体202の4つの側面208の少なくとも何れかと、筐体202の底面204とに配置されてもよい。
排気口216は、筐体202の上面206に配置されている。また、空調室外機200は、排気ファン217を有する。排気ファン217が駆動することによって、吸気口214から空気が吸気され、排気口216から空気が排出される。
図1に示すように、排気口216から排出された高温空気は、排気流30となる。吸気口214が吸気する空気の流れを示す吸気流20に、排気流30が合流すると、排気口216から排出された高温空気が吸気口214から吸気されることになり、空調効率が低下してしまう。そこで、本実施形態に係る空調システム100は、排気口216から排出された高温空気が吸気口214から吸気されることを防止するべく、排気口216と吸気口214との間に配置された太陽光パネル302を備える。
また、日光が吸気口214の周辺に到達した場合、吸気口214の周辺温度が高温になり、空調効率が低下してしまう。そこで、本実施形態に係る空調システム100は、排気口216から排出された高温空気が吸気口214から吸気されることを防止するとともに、日光が吸気口214の周辺に到達することを防止するべく、排気口216と吸気口214との間、かつ、吸気口214の周辺への日光を遮蔽する位置に配置された太陽光パネル302を備えてよい。
太陽光パネル302は、例えば、図1に示すように、架台400によって支持される。架台400によって支持された太陽光パネル302は、排気口216と吸気口214との間に配置される。排気口216と吸気口214との間とは、太陽光パネル302が配置されていない場合に、排気口216から排出された空気が吸気口214に吸気されるまでの経路上であってよい。太陽光パネル302によって、排気口216が排出した空気が吸気口214から吸気されることを防止できる。
架台400は、支持板402及び脚部404を有する。支持板402は、太陽光パネル302を支持する。脚部404は、支持板402を支持する。脚部404は、4つの脚によって、支持板402を支持してよい。また、脚部404は、4つの脚のうちの2つの脚によって、支持板402の一辺を片持ちしてよい。これにより、例えば、地震の発生等によって4つの脚が振動した場合に、対向する2組の脚に異なる方向の力が加わることによって発生する圧力によって、太陽光パネル302が損傷してしまうことを防止できる。なお、脚部404は、1つの脚によって支持板402を支持してもよい。例えば、脚部404は、1つの脚によって、支持板402の中心付近を支持する。
支持板402は、太陽光パネル302を、空調室外機200の上面206と平行に支持してよい。支持板402は、排気口216からの排気流30が、支持板402と空調室外機200との間を通過しないように、又は、通過する量を低減させるように配置されてよい。例えば、支持板402は、2つの空調室外機200の間に配置され、2つの空調室外機200の距離と略同じ長さを有し、空調室外機200の上面206と略同じ高さに配置される。これにより、支持板402と空調室外機200との間を排気流30が通過して、吸気口214から吸気されてしまうことを防止できる。
なお、2つの空調室外機200の距離と略同じ長さとは、2つ空調室外機200の間に支持板402が配置できる程度に、2つの空調室外機200の距離よりも短い長さであってよい。また、空調室外機200の上面206と略同じ高さとは、支持板402の底面が、上面206よりも上側に位置しない高さであってよい。支持板402が、空調室外機200の上面206と略同じ高さに配置されることによって、排気流30が吸気口214から吸気されることを防止できるとともに、太陽10から太陽光パネル302への日射が空調室外機200によって遮られてしまうことを防止できる。
太陽光パネル302によって発電された電力は、空調室外機200に供給されてよい。例えば、太陽光パネル302によって発電された電力は、排気ファン217を駆動させる駆動部に供給される。これにより、空調効率を向上させることができる。また、太陽光パネル302によって発電された電力は、空調システム100が設置された建物等に供給されてもよい。
図1では、太陽光パネル302が架台400によって支持される場合について例示したが、これに限らない。太陽光パネル302は、空調室外機200によって支持されてもよい。例えば、太陽光パネル302は、空調室外機200の上面206又は側面208に設置された支持部材によって支持される。太陽光パネル302は、空調室外機200によって直接支持されてよく、また、支持プレート等を介して支持されてもよい。
太陽光パネル302は、2つの空調室外機200の間に配置される場合であっても、2つの空調室外機200の両方によって支持されるのではなく、一方の空調室外機200によって片持ちされてよい。これにより、例えば、地震発生等によって2つの空調室外機200が振動した場合に、2つの空調室外機200の両方から加わる圧力によって、太陽光パネル302が損傷してしまうことを防止できる。
図2は、空調システム100の他の一例を概略的に示す。ここでは、図1に示す空調システム100とは異なる点を主に説明する。図2に示す空調システム100は、空調室外機200、太陽光パネル302、及び架台400に加えて、温度センサ222及びミスト供給部230を備える。また、図2に示す空調室外機200は、吸気口214、排気口216、及び排気ファン217に加えて、給気ファン219を有する。
給気ファン219は、吸気口214の周辺に空気を給気する。給気ファン219は、吸気口冷却部の一例であってよい。
ミスト供給部230は、吸気口214の周辺にミストを供給する。ミスト供給部230は、例えば、ドライミスト(登録商標)である。ミスト供給部230は、配管232及びノズル234を有する。ミスト供給部230は、配管232に供給された水を用いて、ノズル234からミストを供給する。ミスト供給部230は、吸気口冷却部の一例であってよい。
なお、図2では、空調室外機200の下方及び支持板402の下方に配管232及びノズル234が配置された場合を例示しているが、これに限らない。結果的に吸気口214の周辺が冷却されれば、他の形態であってもよい。例えば、ミスト供給部230は、空調室外機200の下方に対して任意の位置からミストを供給してもよい。また、ミスト供給部230は、支持板402の下方に対して任意の位置からミストを供給してもよい。また、ミスト供給部230は、空調室外機200の上方から、空調室外機200の全体に向けてミストを供給してもよい。
温度センサ222は、空調室外機200の周辺の温度を測定する。温度センサ222は、例えば、吸気口214の周辺の温度を測定する。空調システム100は、温度センサ222の出力に基づいて、給気ファン219及びミスト供給部230の少なくとも一方を駆動させてよい。
例えば、空調システム100は、温度センサ222の出力値が予め定められた閾値を超えた場合に、給気ファン219及びミスト供給部230の少なくとも一方を駆動させる。これにより、空調室外機200の周辺の温度が、閾値よりも上昇したときのみ、給気ファン219及びミスト供給部230の少なくとも一方を駆動させることができる。なお、空調システム100は、給気ファン219及びミスト供給部230の少なくとも一方を駆動させた結果、温度センサ222の出力値が予め定められた閾値よりも小さくなった場合に、駆動を停止させるように給気ファン219及びミスト供給部230を制御してもよい。
給気ファン219を駆動させる場合、空調システム100は、太陽光パネル302によって発電された電力を用いてよい。また、ミスト供給部230を駆動させる場合、空調システム100は、太陽光パネル302によって発電された電力を用いてよい。
なお、ここでは、吸気口冷却部の一例として、給気ファン219及びミスト供給部230を挙げて説明したが、これに限らない。吸気口冷却部は、吸気口214の周辺に散水するスプリンクラーであってもよい。
図3は、複数の空調室外機200、及びそれぞれが太陽光パネル302を支持する複数の架台400の配置例を概略的に示す。図3では、6つの空調室外機200と6つの架台400とが配置された例を示すが、配置される数は任意であってよい。図3に示すように、複数の架台400のそれぞれは、並列された複数の空調室外機200の間に配置されてよい。これにより、複数の架台400によって支持される太陽光パネル302は、複数の空調室外機200の排気口216から排出された空気が、複数の空調室外機200の吸気口214から吸気されることを防止できる。また、太陽光パネル302は、複数の空調室外機200のそれぞれが有する吸気口214の周辺に日光が到達することを防止できる。
図3に示すように、並列された複数の架台400の端部に配置された架台400は、側面部材408を有してよい。複数の架台400の端部に配置された架台400が側面部材408を有することによって、空調室外機200の排気口216から排出された空気が、架台400の側面の方向から流入して空調室外機200の吸気口214によって吸気されてしまうことを防止できる。
なお、図3に示す配置は例示であり、複数の空調室外機200及び複数の架台400は、空調室外機200の排気口216から排出される空気が吸気口214から吸気されるのを防止できる配置であれば、他の配置であってもよい。
図3に示す複数の空調室外機200及び複数の架台400は、例えば、データセンター及びオフィスビル等の建物の屋上に配置される。データセンター及びオフィスビル等の屋上には、空調設備及び発電設備などの様々な設備が設置されている場合が多い。そのため、ため、太陽光パネル302を設置できるスペースが少ない。これに対して、本実施形態に係る空調システム100によれば、太陽光パネル302が、排気口216から排出された空気が吸気口214から吸気されることを防止する役割と、日光が吸気口214の周辺に到達することを防止する役割と、発電する役割とを果たす。これにより、本実施形態に係る空調システム100によれば、効率的に太陽光パネル302の設置スペースを確保できる。
図4は、空調室外機200と、太陽光パネル302を有する太陽光発電装置300と、空調室外機200及び太陽光発電装置300が設置された建物が備える電気設備600の機能構成の一例を概略的に示す。空調室外機200は、熱交換部210、電力供給部212、電源接続部213、排気ファン217、温度センサ222、排気ファン駆動部227、給気ファン駆動部229、ミスト供給部230、及びミスト駆動部236を有する。
熱交換部210は、冷媒の循環及び冷媒からの熱の放出を行う。電力供給部212は、熱交換部210に電力を供給する。電力供給部212は、電源接続部213に接続された、電気設備600が有する電力供給部604から電力を受給して、熱交換部210に供給してよい。
排気ファン217は、吸気口214から空気を吸気して、排気口216から空気を排出させる。熱交換部210によって温められた空気は、排気口216から排出される。排気ファン駆動部227は、電力供給部212から供給された電力を用いて、排気ファン217を駆動させる。
給気ファン219は、吸気口214に対して、空気を給気する。給気ファン駆動部229は、電力供給部212から供給された電力を用いて、給気ファン219を駆動させる。給気ファン駆動部229は、冷却駆動部の一例であってよい。
ミスト供給部230は、吸気口214の周辺にミストを供給する。ミスト駆動部236は、電力供給部212から供給された電力を用いて、ミスト供給部230を駆動させる。ミスト駆動部236は、冷却駆動部の一例であってよい。
温度センサ222は、継続的に温度を測定する。そして、温度センサ222は、測定温度が予め定められた閾値を超えた場合に、給気ファン駆動部229に、給気ファン219を駆動させる。また、温度センサ222は、測定温度が予め定められた閾値を超えた場合に、ミスト駆動部236に、ミスト供給部230を駆動させる。
太陽光発電装置300は、太陽光パネル302、発電部304、蓄電部306、及び電力供給部308を有する。発電部304は、太陽光パネル302を用いて発電する。
蓄電部306は、発電部304が発電した電力を蓄電する。電力供給部308は、空調室外機200が備える電力供給部212及び電気設備600が有する電力受給部602の少なくともいずれかに対して電力を供給してよい。電力供給部308は、蓄電部306に蓄電された電力を電力供給部212及び電力受給部602の少なくともいずれかに供給してよい。また、電力供給部308は、発電部304によって発電された電力を電力供給部308から直接受給して、電力供給部212及び電力受給部602の少なくともいずれかに供給してよい。
電力供給部212は、電力供給部308から受給した電力を、熱交換部210、排気ファン駆動部227、給気ファン駆動部229、及びミスト駆動部236に供給してよい。これにより、太陽光パネルによって発電された電力により、空調の効率を向上させることができる。なお、電力供給部308は、電力供給部212を介さずに、熱交換部210、排気ファン駆動部227、給気ファン駆動部229、及びミスト駆動部236に電力を供給してもよい。電力供給部308は、冷却部電力供給部の一例であってよい。
なお、ここでは、発電部304が発電した電力を、電力供給部308が電力供給部212及び電力受給部602の少なくともいずれかに対して供給する例を挙げて説明したが、これに限らない。発電部304が発電した電力を電力会社に売電してもよい。例えば、太陽光発電装置300に接続されたスマートメータを利用して、発電部304によって発電された電力が売電される。
図5は、空調システム100の他の一例を概略的に示す。ここでは、図1に示す空調システム100と異なる点について主に説明する。図5に示す架台400は、可動部406、排気遮蔽部材収納部410及び排気遮蔽部材420を有する。
可動部406は、支持板402を介して太陽光パネル302を回動可能に支持する。支持板402及び可動部406は、太陽光パネル302を回動可能に支持するパネル支持部の一例であってよい。可動部406は、太陽光パネル302が空調室外機200の上面206と平行になる角度から、上側に向けて太陽光パネル302を回動させてよい。例えば、可動部406によって、太陽光パネル302が、太陽10に向かうように回動されることによって、太陽光パネル302による発電の効率を向上できる。
排気遮蔽部材収納部410は、排気遮蔽部材420を収納する。排気遮蔽部材420は、太陽光パネル302が空調室外機200の上面206と平行になる角度以外の角度に回動された場合に、排気口216からの排気が吸気口214に吸気されるのを防止する。
排気遮蔽部材収納部410は、例えば、ロールカーテンと同様に排気遮蔽部材420を収納する。排気遮蔽部材420は、布状の部材であってよい。排気遮蔽部材420の材質は、耐久性、防汚性、及び柔軟性を有する材質であることが望ましい。排気遮蔽部材420は、例えば、ポリエチレン製シートによって構成される。
排気遮蔽部材420は、例えば、一端が排気遮蔽部材収納部410に固定され、他端が支持板402に固定される。可動部406により支持板402が回動されることによって、排気遮蔽部材420が排気遮蔽部材収納部410から引き出される。排気遮蔽部材420が引き出されることにより、排気遮蔽部材420によって、排気口216から排出された空気が吸気口214に吸気されることが防止される。
排気遮蔽部材420は、例えば、支持板402に設けられた引掛け部材に固定可能である。この場合、排気遮蔽部材収納部410が排気遮蔽部材420の一端を支持し、支持板402に設けられた引掛け部材が排気遮蔽部材420の他端を支持する。
また、排気遮蔽部材420は、先端にフックが取り付けられていてよく、支持板402に取り付けられた留め具と、当該フックとによって、排気遮蔽部材420が支持板402に固定されてもよい。また、排気遮蔽部材420の先端に留め具が取り付けられ、支持板402にフックが取り付けられていてもよい。
支持板402は、排気遮蔽部材420及び支持板402の少なくとも一方に一定以上の力が加わった場合に、排気遮蔽部材420の支持を解除するように、排気遮蔽部材420を支持してよい。一定以上の力とは、例えば、強風等によって支持板402及び排気遮蔽部材420の少なくとも一方に加わることにより、支持板402及び排気遮蔽部材420の少なくとも一方が破損してしまう力である。支持板402は、支持板402が回動されることによって排気遮蔽部材420が排気遮蔽部材収納部410から引き出されるときには排気遮蔽部材420の支持を解除せず、一定以上の力が加わった場合に、排気遮蔽部材420の支持を解除するように、排気遮蔽部材420を支持してよい。
支持板402は、例えば、磁力によって排気遮蔽部材420を支持する。具体的には、排気遮蔽部材420の先端及び支持板402の少なくとも一方にマグネットが取り付けられ、他方に磁性体が取り付けられることにより、排気遮蔽部材420が支持板402に磁力で固定されてよい。排気遮蔽部材420が磁力によって支持板402に固定されることにより、例えば強風などで支持板402に力が加わったときに、磁力による固定が解除されることによって、太陽光パネル302及び架台400等が破損してしまうことを防止できる。
なお、ここでは、一例として支持板402が磁力によって排気遮蔽部材420を支持する場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。排気遮蔽部材420及び支持板402の少なくとも一方に一定以上の力が加わった場合に、排気遮蔽部材420の支持が解除されれば、支持板402は、他の機構によって排気遮蔽部材420を支持してもよい。例えば、支持板402は、吸盤等によって排気遮蔽部材420を支持する。
図5では、排気遮蔽部材収納部410が脚部404に配置された場合を例示しているが、これに限らず、排気遮蔽部材収納部410は支持板402に配置されてもよい。この場合、排気遮蔽部材420は、支持板402に配置された排気遮蔽部材収納部410から引き出されて、脚部404に固定されてよい。また、この場合、脚部404は、排気遮蔽部材420及び支持板402の少なくとも一方に一定以上の力が加わった場合に、排気遮蔽部材420の支持を解除するように、排気遮蔽部材420を支持してよい。
また、ここでは、排気遮蔽部材収納部410がロールカーテンと同様に排気遮蔽部材420を収納する例を挙げて説明したが、これに限らない。排気遮蔽部材収納部410は、蛇腹状の排気遮蔽部材420を収納する収納スペースを有することによって、排気遮蔽部材420を収納してよい。蛇腹状の排気遮蔽部材420は、太陽光パネル302が空調室外機200の上面206と平行になる角度である場合には収縮状態、太陽光パネル302が空調室外機200の上面206と平行になる角度以外の角度に回動された場合には伸張状態となる蛇腹状であってよい。蛇腹状の排気遮蔽部材420と支持板402との固定は、フックと留め具の組み合わせによる固定であってよく、また、磁力による固定であってもよい。
図6は、空調システム100の他の一例を概略的に示す。ここでは、図1に示す空調システム100と異なる点について主に説明する。図6に示す太陽光パネル302は、支持板421によって支持される。支持板421は、支柱405と、空調室外機200とによって支持される。図6に示す例では、支持板421の一端422が2つの脚を有する支柱405によって支持され、支持板421の他端423が一の空調室外機200によって支持されている。一の空調室外機200によって支持される支持板421の他端423と、一の空調室外機200とは、ワイヤー424及びワイヤー固定具425によっ連結される。
ワイヤー固定具425は、例えば、支持板421の他端423に配置される。また、ワイヤー固定具425は、一の空調室外機200の上面206上の、支持板421上に配置されたワイヤー固定具425に対応する位置に配置されてよい。支持板421の他端423に配置されたワイヤー固定具425と、それぞれに対応する位置に配置された上面206上のワイヤー固定具425とがワイヤー424によって連結される。これにより、支持板421の他端423が、例えば地震等の影響によって、一の空調室外機200の上面206からずれてしまうようなことがあっても、支持板421が落下してしまうことを防止できる。
なお、図6では、支持板421の一端422を脚部404が支持し、支持板421の他端423を空調室外機200及びワイヤー424が支持する例を挙げて説明したが、これに限らない。支持板421の一端422を、一の空調室外機200と一の空調室外機200に設置されたワイヤー固定具425及びワイヤー424とによって支持し、支持板421の他端423を他の空調室外機200と他の空調室外機200に設置されたワイヤー固定具425及びワイヤー424とによって支持してもよい。
また、図6では、支持板421の他端423を、空調室外機200の上面206で支持する場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。支持板421の他端423を、空調室外機200の側面208に取り付けられた支持部材によって支持してもよい。支持部材は、例えば、空調室外機200の側面208にねじ止めされる。また、支持板421の一端422を、一の空調室外機200の側面208に取り付けられた支持部材が支持し、支持板421の他端423を、他の空調室外機200の側面208に取り付けられた支持部材が支持してもよい。
図7は、空調システム100の他の一例を概略的に示す。ここでは、図1に示す空調システム100と異なる点について主に説明する。図7に示す太陽光パネル302は、支持板402上に設置された可動部250及び支持プレート252によって支持される。可動部250は、支持プレート252を介して、太陽光パネル302を回動可能に支持する。支持プレート252は、パネル支持部の一例であってよい。可動部250は、支持板402上で太陽光パネル302を回動可能に支持する回動支持部の一例であってよい。
可動部250は、太陽光パネル302が空調室外機200の上面206と平行になる角度から、上側に向けて太陽光パネル302を回動させてよい。例えば、可動部250によって、太陽光パネル302が、太陽10に向かうように回動されることによって、太陽光パネル302による発電の効率を向上できる。
可動部250によって太陽光パネル302が、空調室外機200の上面206と平行になる角度以外の角度に回動された場合、支持板402が、排気口216から排出される空気が吸気口214に給気されるのを防止する。
図8は、架台400の一例を概略的に示す。架台400は、太陽光パネル302を支持する支持板402と、支持板402を支持する脚部404と、脚部404を支持する土台409とを有する。脚部404は、支持板402を支持する2つの脚412と、支持板402をスライド可能に支持する2つの脚414とを有する。
脚412は、伸縮部430及び固定部440を有する。伸縮部430は、筒状の固定部440に内包されて、上下方向に移動可能である。すなわち、脚412は、伸縮部430が上下方向に移動することによって伸縮する。伸縮部430の先端には、ヒンジ機構432と、支持板402を支持する支持機構433とが設けられている。
脚414は、伸縮部430及び固定部440を有する。伸縮部430は、筒状の固定部440に内包されて、上下方向に移動可能である。すなわち、脚414は、伸縮部430が上下方向に移動することによって伸縮する。伸縮部430の先端には、ヒンジ機構432と、支持板402を支持する支持機構434とが設けられている。
脚414が有する支持機構434は、支持板402をスライド可能に支持する。脚414は、脚414と脚412とをつなぐ直線方向に対して、支持板402をスライド可能に支持してよい。脚412が有する支持機構433は、支持板402を固定して支持する。支持機構433が支持板402を固定して支持し、支持機構434が支持板402をスライド可能に支持することによって、脚412と脚414とは、支持板402を回動可能に支持する。
固定部440は、伸縮機構442及びスプリング444を有する。伸縮機構442は、伸縮部430を上下方向に移動可能に保持する。スプリング444は、固定部440の底部に設けられ、伸縮部430を支持する。スプリング444によって、脚部404の上方向への移動が補助される。
図9は、排気遮蔽部材420の一例を概略的に示す。図9に示す排気遮蔽部材420は、複数の穴部426を有する。また、支持板402は、複数の穴部426に対応する位置に複数の穴部452を有する。複数の穴部426及び複数の穴部452には、リング454が通されており、排気遮蔽部材420は、リング454によって、支持板402に固定される。穴部426、穴部452、及びリング454には、可動余地があってよく、これにより、支持板402の角度調整、支持板402の上下動、及び支持板402の振動等に追従できる。
排気遮蔽部材420の先端には、マグネット428が設けられる。排気遮蔽部材420は、マグネット428によって、例えば、空調室外機200の筐体202に固定される。排気遮蔽部材420がマグネット428によって筐体202に固定されることにより、固定する位置を自由に調整することができる。
図9では、排気遮蔽部材420の先端にマグネット428が設けられた場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。排気遮蔽部材420及び支持板402の少なくとも一方に一定以上の力が加わった場合に、排気遮蔽部材420の支持が解除されるような部材であれば、他の部材が設けられてもよい。なお、排気遮蔽部材420の先端に設けられる部材は、排気遮蔽部材420及び支持板402の少なくとも一方に一定以上の力が加わった場合に、排気遮蔽部材420の支持が解除されるような部材であることは必須ではなく、排気遮蔽部材420が空調室外機200に対して固定されるのであれば、他の部材であってもよい。
図10は、空調システム100が備える吸気冷却システム500の一例を概略的に示す。吸気冷却システム500は、空調室外機200の吸気口214に吸気される空気を冷却する。吸気冷却システム500は、冷却用プレート502、冷媒用パイプ504、冷媒用ポンプ506、熱交換器508、井戸水用パイプ510、井戸水用ポンプ512、採水用井戸514、及び還水用井戸516を有する。
冷却用プレート502は、吸気口214に吸気される空気を冷却する。冷却用プレート502は、例えば、複数の空調室外機200を支持する室外機台480の近傍に設置される。冷媒用パイプ504及び冷媒用ポンプ506は、冷却用プレート502と熱交換器508との間で、冷媒を循環させる。冷媒用パイプ504及び冷媒用ポンプ506は、冷媒循環部の一例であってよい。
井戸水用パイプ510及び井戸水用ポンプ512は、採水用井戸514、熱交換器508、及び還水用井戸516の間で井戸水を循環させる。井戸水用パイプ510及び井戸水用ポンプ512は、井戸水循環部の一例であってよい。熱交換器508は、井戸水用パイプ510及び井戸水用ポンプ512によって循環される井戸水によって、冷媒用パイプ504及び冷媒用ポンプ506によって循環される冷媒を冷却する。
太陽光パネル302によって発電された電力は、電力供給部308によって、電力線518を介して冷媒用ポンプ506及び井戸水用ポンプ512に供給されてよい。冷媒用ポンプ506は、電力線518を介して供給された電力を用いて、冷媒を循環させてよい。井戸水用ポンプ512は、電力線518によって供給された電力を用いて、井戸水を循環させてよい。これにより、空調システム100による空調の効率を向上させることができる。電力供給部308は、循環部電力供給部の一例であってよい。なお、図10では、太陽光パネル302によって発電された電力が、冷媒用ポンプ506及び井戸水用ポンプ512に供給される場合を例示しているが、太陽光パネル302によって発電された電力は、冷媒用ポンプ506及び井戸水用ポンプ512のいずれか一方に供給されてもよい。
また、ここでは、井戸水及び冷媒を用いて、吸気口214に吸気される空気を冷却する例を挙げて説明したが、これに限らない。井戸水を直接冷却用プレート502に循環させてもよい。また、井戸水用ポンプ512によって汲み上げた井戸水を、吸気口214の周辺にミストとして散布することにより、吸気口214に吸気される空気を冷却してもよい。
図11は、空調システム100が備える換気システム520の一例を概略的に示す。換気システム520は、空調室内機280が設置された室内の空気を換気する。空調室内機280は、例えば、複数の機器612が設置された機器室610に設置される。機器室610は、例えば、データセンター及びオフィスビル等が有する部屋である。
換気システム520は、吸気口522、排気口524、換気用ポンプ526、及び換気用パイプ528を有する。吸気口522は、機器室610の室内に配置される。排気口524は、吸気口214の付近に配置される。換気用ポンプ526及び換気用パイプ528は、機器室610の室内の空気を、吸気口522及び排気口524を介して、吸気口214の付近に排出させる。これにより、機器室610を換気できるとともに、換気によって排出される、空調室内機280によって冷却された空気により、吸気口214に吸気される空気を冷却できる。
太陽光パネル302によって発電された電力は、電力供給部308によって、電力線530を介して換気用ポンプ526に供給されてよい。換気用ポンプ526は、電力線530を介して供給された電力を用いて、機器室610の室内の空気を排気口524から排出してよい。換気用ポンプ526は、換気部の一例であってよい。電力供給部308は、換気部電力供給部の一例であってよい。換気システム520によって、空調システム100による空調の効率を向上させることができる。
上記実施形態では、太陽光パネル302が、架台400又は空調室外機200によって、手動で回動可能に支持される例を挙げて説明した。複数の太陽光パネル302、架台400、及び空調室外機200が並列される場合、太陽光パネル302は、個別に手動で回動可能に支持されてよい。また、複数の太陽光パネル302、架台400、及び空調室外機200が並列される場合、複数の太陽光パネル302は、まとめて手動で回動可能に支持されてもよい。例えば、図5に示した可動部406のような、太陽光パネル302を回動させる回動機構を複数連結させて、まとめて回動できるようにする。具体的には、複数連結させた回動機構を、ハンドルを回すことによってまとめて回動できるように構成してよい。また、太陽光パネル302は、自動で回動されてもよい。例えば、太陽光パネル302は、予め定められたスケジュールに従って、太陽の方向を向くように自動で回動されてよい。また、太陽光パネル302は、日光を自動で追従するべく、自動で回動されてもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。