JP6089792B2 - 製鋼スラグの処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、製鋼スラグの処理方法に関する。
製鉄所において、転炉、溶銑予備処理炉等の精錬工程から発生する製鋼スラグは、酸化鉄、CaSiO、CaSiO、CaO、MgO、SiO、Pなどを多く含んでおり、改質処理なしに路盤材、建造物の基礎材などの陸域に適用すると、製鋼スラグ中に不可避的に含まれるCaSiOやCaSiO、CaOが雨水と反応して、流出水のpHが上昇し、また、水酸化反応に伴って体積が5〜8%程度も膨張し、さらに、炭酸化によって白濁を引き起こしやすい。
これらの現象は下記の反応(1)〜(3)や溶解平衡によって起きている。
1)pH上昇と膨張:
CaO + HO → Ca(OH) …(1)
Ca(OH) → Ca2+ + 2OH(平衡pH>12) …(2)
2)その他のpH上昇:
CaSiOの溶解平衡pH=11.5、CaSiOの溶解平衡pH=10.4
3)炭酸化による白濁:
CaO +CO→ CaCO↓(CaCOの溶解平衡pH=10.5) …(3)
すなわち、製鋼スラグに雨水などがかかると、CaO単独では水と反応してCa(OH)を生成する。このCa(OH)は電離して、水中のOHイオン濃度を増大させ、pH>12に上昇する原因となる。また、空気中の炭酸ガスや酸性の雨水に溶解した炭酸によって炭酸化が進行し、不溶性のCaCOが生成し、白濁の主な原因となる。
そこで、現在では、製鋼スラグの水酸化反応に伴う膨張現象を抑制するために、製鋼スラグを自然冷却し、破砕した後、屋外で山積みするか、或いは人為的に水蒸気と接触させることにより、上記式(1)に示す反応を生じさせ、遊離CaOを安定化させている。
しかし、このエージングは、非常に長時間を要することであり、そのために製鉄所内に非常に広いスペースが必要であるという問題がある。また、人為的に蒸気エージング処理を行う場合には、処理コストが生じる。
このような取扱いが難しい製鋼スラグの処理技術として、平均粒径が1〜25mmの粒状の製鋼スラグを、硫酸溶液中に保持させることにより、製鋼スラグ粒子表層に硫酸カルシウム層を形成させる改質製鋼スラグの製造方法が知られている(特許文献1参照)。特許文献1の改質製鋼スラグは、製鋼スラグ粒子の表面に硫酸カルシウム層が形成されており、海水に浸漬したときにpH上昇や白濁、固結に対して優れた抵抗力を呈するので、海域の覆砂材や埋め戻し材などの海洋環境修復材として海水に浸漬して使用できると記載されている。
また、鋼滓を酸で溶解し、PHを調整することにより、鉄、珪酸及びカルシウム分を沈殿させ、分離回収する鋼滓の処理方法が知られている(特許文献2参照)。特許文献2の処理方法では、回収したCaSO及びSiOはセメント原料、骨材等に利用できることが記載されている。
特開2011−207653号公報 特開昭52−11190号公報
一方で、高炉原料の焼結での脱S剤や製鋼工程の脱P剤として利用されるCaOは、以下の式(4)に示すように、国内の全使用量が石灰石(CaCO)の脱炭酸化で生産されており、そのCO排出が問題になっている。
CaCO → CaO + CO …(4)
本発明の目的は、製鋼スラグから効率よく石膏成分を得ることができるとともに、この石膏成分を焼結副原料として利用することができる、製鋼スラグの処理方法を提供することにある。
本発明は、この知見に基づいて上記の課題を解決するためになされたものであり、その要旨とするところは、以下のとおりである。
(1)製鋼スラグを粒径500μm未満に分級する工程と、
前記分級して得られた製鋼スラグ粉末を溶解槽において硫酸溶液でpHが−0.8以上+0.8以下の範囲となるように処理することによりCa分は不溶性のCaSOに分離し、少なくともAl、Cr、Mn、P及びFe分は溶解液に分離する工程と、
前記処理した溶液を固液分離してCaSOを回収する工程と、
前記回収したCaSO高炉原料の焼結工程における焼結副原料として利用する工程と、
を実施することを特徴とする製鋼スラグの処理方法。
(2)上述の(1)に記載の製鋼スラグの処理方法であって、前記分級する製鋼スラグ粉末が粒径250μm以下であることを特徴とする製鋼スラグの処理方法。
)上述の(1)または(2)に記載の製鋼スラグの処理方法であって、前記硫酸溶液に使用される硫酸がコークス炉から排出されたS成分から製造された硫酸であることを特徴とする製鋼スラグの処理方法。
本発明の製鋼スラグの処理方法は、製鋼スラグから効率よく石膏成分を得ることができるとともに、この石膏成分を焼結副原料として利用することができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態の製鋼スラグの処理方法では、製鋼スラグを粒径500μm未満に分級する工程と、分級して得られた製鋼スラグ粉末を溶解槽において硫酸溶液で処理することによりCa分は不溶性のCaSOに分離し、少なくともAl、Cr、Mn、P及びFe分は溶解液に分離する工程と、処理した溶液を固液分離してCaSOを回収する工程と、回収したCaSOを焼結副原料として利用する工程と、を実施する。
<製鋼スラグの分級>
先ず、製鋼スラグを粒径500μm未満に分級する。分級して得られる製鋼スラグ粉末の粒径が500μm以上であると、後述する硫酸溶液処理をしても、製鋼スラグ粉末の表層部分のみが石膏化されるに留まり、製鋼スラグ粉末の内部は十分に石膏化されない不具合を生じる。このうち、分級して得られる製鋼スラグ粉末は、後述する硫酸溶液処理をして、製鋼スラグ粉末の表層部分だけでなく、製鋼スラグ粉末の内部も十分に石膏化される大きさである、粒径250μm以下がより好ましく、粒径125μm以下が特に好ましい。
製鋼スラグの分級は、所定の目開きを有するステンレス網などによる篩がけなど、分級可能な手法であれば、特に問わない。工業的グレードで行う際の分級手法としては、所定の目開きを有するスクリーンマット上に製鋼スラグを載せ、スクリーンマットを波動運動させることによってスクリーンマット上の製鋼スラグを高く跳ね上げ反転、解砕、及び分散させることで、所定の粒径に篩分けすることが好ましい。上記分級手法としては、ユーラステクノ社製のジャンピングスクリーン装置を使用することが好ましい。
<製鋼スラグ粉末の硫酸溶液処理>
次いで、分級して得られた製鋼スラグ粉末を溶解槽において硫酸溶液で処理する。製鋼スラグ粉末には遊離CaOやCa分を含むCaSiO、CaSiO、CaSiO、CaAl等の複合酸化物が含まれるが、この硫酸溶液処理によって製鋼スラグ粉末中のCa分は、石膏化され、不溶性であり、乾燥時に固化する特徴を有するCaSOとして分離される。また、この硫酸溶液処理によって、製鋼スラグ粉末中の、少なくともAl、Cr、Mn、P及びFe分は溶解液に分離される。
この硫酸溶液処理では、所定量の硫酸溶液が貯留された溶解槽中に、製鋼スラグ粉末を投入する際に、製鋼スラグ粉末と硫酸溶液との混合比、即ち、固液比(質量比)が1:2〜1:20の範囲内になるように、製鋼スラグ粉末投入量を調整することが好ましい。固液比が上記範囲内であれば、投入した製鋼スラグ粉末の石膏化がスムーズに行われる。一方、上記固液比が1:2よりも製鋼スラグ粉末の投入量が多いと、製鋼スラグ粉末の石膏化が十分に行われないおそれがある。他方、固液比が1:20よりも製鋼スラグ粉末の投入量が少なくても、その処理効果は変わらないため、処理コストが向上するおそれがある。このうち、硫酸溶液と製鋼スラグ粉末との固液比は、1:5〜1:15の範囲内がより好ましい。
硫酸溶液処理で使用される硫酸溶液は、硫酸濃度が10〜25%であることが好ましい。一方、硫酸濃度が10%未満では、製鋼スラグ粉末の石膏化が十分に行われないおそれがある。他方、硫酸濃度が25%を超えると、Ca以外の硫酸溶液への溶解量が急激に増加することにより、石膏の回収率が低下するおそれがある。
硫酸溶液に使用される硫酸は、コークス炉から排出されたS成分から製造された硫酸であることが好ましい。従来、コークス炉から余剰に排出されているS成分から製造された硫酸は、NaOHで中和した後に、海洋投棄処分していたが、この硫酸溶液処理において、コークス炉から排出されたS成分から製造された硫酸を使用することで、コークス炉起因の余剰硫酸の廃棄コストを低減するという更なる効果を奏することができる。
製鋼スラグ粉末の硫酸溶液による処理は、pHが−2以上+0.8以下の範囲で行われることが好ましい。溶解槽中のpHが上記範囲内となるように硫酸溶液処理を行うことで、製鋼スラグ粉末中のCa成分を石膏化させるだけでなく、FeやP等の有価物を溶解液中に移行させることができるので、FeやP等の有価物を選択的に分離できる。
製鋼スラグ粉末の硫酸溶液処理は、均一な反応を生じさせるために、製鋼スラグ粉末を投入した溶解槽中を撹拌しながら反応させることが好ましい。
製鋼スラグ粉末の硫酸溶液処理時間は、10分以上2時間以下が好ましい。より好ましくは20分以上30分以下である。処理時間が10分未満では溶解槽中に投入した製鋼スラグ粉末の全量を十分に石膏化させることができないおそれがあり、また、2時間を超えてもその処理効果は変わらないため、処理コストが増加するおそれがある。
<固液分離>
次に、上記処理した溶液を固液分離してCaSOを回収する。
固液分離としては、濾過、遠心分離、加圧脱水(ローラープレス、フィルタープレス、スクリュープレス)、多重円板回転脱水、多重板波動フィルターなどによる手法や、化学的作用を利用した凝集剤を用いる方法などが挙げられる。
固液分離後に回収したCaSOは、必要に応じて洗浄水により洗浄することが好ましい。洗浄水による洗浄によって、固液分離後の固形分中に含まれる硫酸成分やFe、Mg、Mnなどを洗浄水中に移行させることで、固形分中の不純物量を低減することができる。洗浄水による洗浄は、洗浄水を多段階で使用することが好ましく、例えば、一度洗浄に使用した洗浄廃水を循環させて再度洗浄水として利用することによって洗浄処理を高効率化できる。
固液分離後に回収したCaSO、或いは洗浄後のCaSOは、乾燥処理することが好ましい。乾燥処理は、特に手法は問わないが、例えば、室温環境下において放置することによる自然乾燥でよい。室温環境下であれば、例えば、12時間程度放置しておけば、十分に乾燥される。
乾燥処理後のCaSOは、必要に応じて、解砕し、後述の用途に供される。解砕の手法は特に問わず、後述の用途に適した大きさになるように解砕すればよい。
このように、上記処理をすることで製鋼スラグから効率よく石膏成分を得ることができる。
また、固液分離により固形分が除かれた硫酸溶液には、少なくともAl、Cr、Mn、P及びFe分が含まれている。また、SiやMg、Ti分なども含まれている。
この固液分離後の硫酸溶液は、中和処理され、Cr、Pなどが基準内であることを確認した後、海洋投棄してもよい。
<CaSOの利用>
そして、上記回収したCaSOを焼結副原料として利用する。上記回収したCaSOには、FeやSiOが含まれているため、従来から、焼結の副材料として使用されている、塩基度調整用の石灰石の一部代替えが可能となる。
なお、CaSOにはS分が含まれているが、CaSOを焼結副原料として使用しても、焼結で一般的に使用される脱硫装置によって、このS分は十分に脱硫処理することが可能である。
次に実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。
〔実施例1〕
先ず、粒径0〜2mmの製鋼スラグを用意し、この製鋼スラグを所定の目開きを有するステンレス製の網による篩がけをして、所定の粒径の製鋼スラグ粉末に分級した。分級した製鋼スラグ粉末は、粒径125μm未満、粒径250μm未満、及び、粒径500μm未満である。また、未分級の粒径0〜2mmの製鋼スラグも比較として用意した。次の表1に製鋼スラグ粉末の成分組成を示す。
また、20%濃度の硫酸溶液を用意した。
次に、硫酸溶液50gを溶解槽に貯留し、製鋼スラグ粉末と硫酸溶液との固液比が1:5になるように、上記分級して得られた製鋼スラグ粉末10gを投入した。製鋼スラグ粉末投入後は、溶解槽中の液温を65℃とし、撹拌しながら2時間保持した。溶解槽中のpHは、0.5であった。
次に、硫酸溶液処理を終えた溶液を濾過し、固形分と溶解液とに分離した。
分離回収後の固形物を乾燥させ、固形物に対して蛍光X線による成分分析を行い、固形物中のCaSO成分の回収量を求めた。その結果を次の表2に示す。
表2から明らかなように、各粒径にそれぞれ分級した製鋼スラグ粉末は、CaSOの回収量が高い結果が得られた。一方で、未分級の製鋼スラグ粉末は、粒径の大きな粒子が含まれていることもあり、CaSOの回収量が低い結果となった。
また、分級による粒径が細かいほどCaSOの回収量が高い結果となった。この結果から、分級して得られた製鋼スラグ粉末の粒径が500μm未満であれば、CaSOの回収量が大きいことが確認された。また、回収量が大きい、粒径250μm未満が好ましく、粒径125μm未満が特に好ましいことが確認された。
〔実施例2〕
先ず、粒径0〜5mmの製鋼スラグを用意し、この製鋼スラグをステンレス製の網による篩がけをして、粒径125μm未満の製鋼スラグ粉末に分級した。
また、20%濃度の硫酸溶液を用意した。
次に、硫酸溶液50gを溶解槽に貯留し、製鋼スラグ粉末と硫酸溶液との固液比が1:5になるように、上記分級して得られた製鋼スラグ粉末10gを投入した。製鋼スラグ粉末投入後は、溶解槽中の液温を65℃とし、撹拌しながら2時間保持した。溶解槽中のpHは、0.5であった。
次に、硫酸溶液処理を終えた溶液を濾過し、固形分と溶解液とに分離した。
分離した溶解液を乾固し、乾固物に対して蛍光X線による成分分析を行い、溶解液中に溶解している各成分量(酸化物換算)を求めた。その結果を次の表3に示す。
表3から明らかなように、乾固物はFeが主成分であり、AlやCr、Mn、Pなどが溶解液中に移行していることが確認された。また、SiやMg、Tiなども溶解液中に移行していることが確認された。
一方、この乾固物中にはCa分がほとんど含まれておらず、硫酸溶液処理によってCa成分と、その他の成分とを選択的に分離していることが確認された。
〔実施例3〕
硫酸濃度が10%、20%、25%、30%、40%、50%にそれぞれ調整された硫酸溶液を使用した以外は、上記実施例2と同様にして硫酸溶液処理を実施した。
硫酸溶液処理を終えた溶液は濾過し、固形分と溶解液とに分離した。
分離回収後の固形物を乾燥させ、固形物に対して蛍光X線による成分分析を行い、CaSOの回収量を求めた。その結果を次の表4に示す。
表4から明らかなように、硫酸溶液の硫酸濃度が高すぎると、回収率が徐々に低下する傾向がみられた。この結果から、硫酸溶液処理では、回収率が高くなる、20%濃度以下の硫酸溶液を使用することが好ましいことが確認された。なお、表4では、理論CaSO回収量を上回る量が回収されている例が示されている。このような回収量となった1つ目の理由としては、蛍光X線の定量性が低かったことで誤差を生じたものと推察される。2つ目の理由としては、CaSOは、空気中の水分でも比較的短時間でCaSO・1/2HOやCaSO・2HOに変化するため、成分分析時のCaO+SOの合計が、理論CaSO(無水)よりも上回ったものと推察される。
また、25%〜50%濃度の硫酸溶液処理結果では、20%濃度硫酸溶液処理結果に比べて、CaSO回収率が大幅に低下している結果になっているが、これは硫酸中にCaイオンの溶解量が増えること以外にも、析出するCaSOに一部付着するFe、Mg、Mn、Al、Siなどの溶解量が増えることで見掛け回収量が低下しているためである。
〔実施例4〕
処理量を工業的グレードに変更した以外は、実施例1と同様にして、硫酸溶液処理を実施した。硫酸溶液処理を終えた溶液は濾過し、固形分と溶解液とに分離した。分離回収後の固形物は洗浄水により洗浄した後、乾燥処理し、解砕することでCaSO粉を回収した。
次に、焼結の副原料である石灰石の一部に代えて、回収したCaSOを焼結副原料として、例えば、塩基度調整用に用いられるCaCOの一部もしくは全量を代替し、利用したところ、造粒性や焼結性は、CaSO粉を使用する前と比べても遜色がないことが確認された。

Claims (3)

  1. 製鋼スラグを粒径500μm未満に分級する工程と、
    前記分級して得られた製鋼スラグ粉末を溶解槽において硫酸溶液でpHが−0.8以上+0.8以下の範囲となるように処理することによりCa分は不溶性のCaSOに分離し、少なくともAl、Cr、Mn、P及びFe分は溶解液に分離する工程と、
    前記処理した溶液を固液分離してCaSOを回収する工程と、
    前記回収したCaSO高炉原料の焼結工程における焼結副原料として利用する工程と、
    を実施することを特徴とする製鋼スラグの処理方法。
  2. 請求項1に記載の製鋼スラグの処理方法であって、
    前記分級する製鋼スラグ粉末が粒径250μm以下である
    ことを特徴とする製鋼スラグの処理方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の製鋼スラグの処理方法であって、
    前記硫酸溶液に使用される硫酸がコークス炉から排出されたS成分から製造された硫酸である
    ことを特徴とする製鋼スラグの処理方法。
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