JP6089483B2 - ボールねじ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械や産業用機械等の搬送や精密位置決めを行う装置に好適なボールねじ装置に係り、特に、ダブルナット式のボールねじ装置の予圧構造に関する。
ダブルナット式ボールねじ装置としては、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この特許文献1のボールねじ装置は、一本のねじ軸と、このねじ軸に螺合される対となる2個のナットとを備えている。2個のナットの間には、平板状の間座が挿入されている(両ナット間の隙間よりも予圧量分だけ厚いか薄い間座が挿入される)。これにより、この特許文献1のボールねじ装置によれば、ナットに予圧を付与することができる。
特開2004−257466号公報
しかしながら、平板状の間座は、2個のナットの各端面に面接触するので、対となる2個のナットを軸方向に拘束するだけでなく径方向にも拘束してしまう。そのため、組み立て具合によっては、両ナット間で相対的な芯ズレ誤差や傾き誤差が発生し、これにより両ナット内に組み込まれている転動ボールの負荷バランスが崩れる。そのため、ボールねじの作動性を悪化させるという課題があった。換言すれば、負荷分布が一定とならないため、場所により転動ボールが受ける予圧荷重が異なることになるという問題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、作動性が良好で、予圧調整作業が容易であるダブルナット式ボールねじ装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、一の実施形態に係るボールねじ装置は、外周面にボール転動溝を形成したねじ軸と、このねじ軸のボール転動溝に対応するボール転動溝を内周面に形成した複数のナットと、前記ねじ軸及び前記ナットのボール転動溝で形成される軌道に介装された複数の転動ボールと、前記複数のナットに反対向きの軸方向の力を作用させて予圧を与える予圧付与手段と、を有するボールねじ装置において、前記予圧付与手段は、隣接する2個の前記ナットの間に介装された複数の予圧用ボールと、前記予圧用ボールの外径より前記ねじ軸の軸方向の板厚が薄い円板形状の弾性部材であり、前記予圧用ボールを弾性的に保持する4箇所以上の前記予圧用ボールの直径より僅かに小さな直径の真円形状の収容部を形成した予圧用ボール保持具とを備えている。
また、一の実施形態に係るボールねじ装置は、外周面にボール転動溝を形成したねじ軸と、このねじ軸のボール転動溝に対応するボール転動溝を内周面に形成した複数のナットと、前記ねじ軸及び前記ナットのボール転動溝で形成される軌道に介装された複数の転動ボールと、前記複数のナットに反対向きの軸方向の力を作用させて予圧を与える予圧付与手段と、を有するボールねじ装置において、前記予圧付与手段は、隣接する2個の前記ナットの間に介装された複数の予圧用ボールと、前記予圧用ボールの外径より前記ねじ軸の軸方向の板厚が薄い円板形状の弾性部材であり、前記予圧用ボールを弾性的に保持する4箇所以上の前記予圧用ボールの直径より僅かに小さな寸法の長軸を有する楕円形状の収容部を形成し、前記収容部の各々に複数の前記予圧用ボールを収容している予圧用ボール保持具と、を備えている。
また、一の実施形態に係るボールねじ装置は、前記4箇所以上の収容部は、前記予圧用ボール保持具の同一円周上に等配に形成されている。
また、一の実施形態に係るボールねじ装置は、前記収容部の外周側を切り欠いて開口部を形成した。
また、一の実施形態に係るボールねじ装置は、前記開口部の最小幅が、前記予圧用ボールの直径より小さな寸法に設定されている。
また、一の実施形態に係るボールねじ装置は、前記予圧用ボールの直径は、転動用ボールの直径と同じ呼び寸法とされている。
本発明によれば、隣接する2つのナットの間に、4箇所以上の収容部を形成し、それら収容部に複数の予圧用ボールを収容した予圧用ボール保持具が配置されているので、接触部位では点接触となるため予圧用ボールが径方向に転がることにより2つのナットの径方向位置が容易に調整出きる。
したがって、隣接する2つのナットの間で相対的な芯ズレ誤差や傾き誤差が生じなく、ナット内に組み込まれている転動ボールには安定した予圧荷重が負荷されるので、ボールねじの作動性が悪化することがない。
また、隣接する2つのナットの間に複数の予圧用ボールを収納したボール保持具を組み込んで、予圧の状態を確認した後で大きさが違う予圧用ボールに入れ替えることにより最適予圧に調整することが可能なため、作業工数が大幅に低減することができる。
本発明に係るダブルナット予圧方式のボールねじ装置を示すものであり、同図(a)はねじ軸の軸線方向に沿った断面図、同図(b)はねじ軸の軸線に直交する断面図である。 本発明に係る第1実施形態のボール保持具を示す図であり、同図(a)は正面図、同図(b)はA−A線矢視図である。 本発明に係る第2実施形態のボール保持具を示す正面図である。 本発明に係る第3実施形態のボール保持具を示す正面図である。 本発明に係る第3実施形態のボール保持具の変形例を示す正面図である。 図5のB−B線矢視図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1のボールねじ装置10は、ダブルナット予圧方式を採用している。このボールねじ装置10は、ねじ軸1と、このねじ軸1に対して鋼球2を介して螺合する第1のナット3a及び第2のナット3bを有する。
ねじ軸1の外周面には、ボール転動溝9が螺旋状に形成されている。
第1のナット3a及び第2のナット3bは、ねじ軸1の外径よりも大きい内径で筒状に形成されている。第1のナット3aの一端には円環状のフランジが形成されている。また、各ナット3a,3bの内周面には、ねじ軸1のボール転動溝9に対向するボール転動溝8が形成されている。
そして、ねじ軸1のボール転動溝9と第1のナット3a及び第2のナット3bのボール転動溝9とによって形成された転動路に、複数の鋼球2が転動可能に介装されている。
第1のナット3a及び第2のナット3bは、回転方向の位相がずれないようにキー溝5に挿通された不図示のキーにより回転方向が位置決めされる。
第1のナット3a及び第2のナット3bの両端面には図示しないエンドデフレクターが嵌め込まれている。エンドデフレクターは、第1のナット3a及び第2のナット3bの両端面を結ぶ貫通穴4a,4bと挿通して、鋼球2の案内通路を形成している。
ねじ軸1のボール転動溝9と第1のナット3a及び第2のナット3bとの間を転動する鋼球2は、第1のナット3a及び第2のナット3bの片端部まで移動した後に、エンドデフレクターに掬い上げられ、貫通穴4a,4bを通って先程とは反対の片端部に移動し、エンドデフレクターにより再びねじ軸1のボール転動溝9と第1のナット3a及び第2のナット3bのボール転動溝8との間に入って戻るという循環構造が形成されている。
ここで、従来のダブルナット予圧方式においては、予圧を与える際には平板からなる間座をナットの間に挟んで、その厚みにより予圧量を調整している場合が多いが、本実施形態は、第1のナット3a及び第2のナット3bに挟まれる後述する複数のボール7の大きさを変えることで予圧量を調整するものである。
詳しくは、本実施形態では、第1のナット3a及び第2のナット3bに反対向きの軸方向の力を作用させて予圧を与える第1実施形態の予圧付与手段20を備えている。
第1実施形態の予圧付与手段20は、図2に示すように、第1のナット3a及び第2のナット3bの間に介装されて予圧調整に用いられる同一直径の4個のボール7と、これらボール7を弾性的に保持する4箇所の収容部6aを形成したボール保持具6とを備えている。
ボール保持具6は、ボール7の直径より板厚が薄く、樹脂などの弾性部材で形成されたものであり、同一円周上に、真円形状の収容部6aが4箇所の等配位置に形成されている。これら4箇所の収容部6aは、ボール7の直径より僅かに小さな直径の真円形状に形成されている。また、ボール7の調整入れ替えが容易なように、ボール保持具6の中心Oを通る分割線CL1,CL2に沿って左右二つ割りにされた分割構造である。
また、ボール保持具6は、真円形状の収容部6aの外周側を切り欠いて開口部6bが形成されている。この開口部6bは、収容部6aから離間して径方向外方に向かうに従い、開口幅が徐々に大きくなるように形成されており、収容部6a側の最も小さな寸法の開口幅は、ボール7の直径より小さな値に設定されている。
さらに、ボール保持具6の外周には、第1のナット3a及び第2のナット3bのキー溝5との干渉を避けるために、ニゲ部6cが形成されている。
予圧調整に用いられるボール7は、軸受やボールねじの部品として使用されている精密級の鋼球を使用しており、基本的には調質処理がされた鋼球を用いている。但し、必要に応じてセラミックなどの材質でもよい。一般にこれら精密級のボールは、ボール径の呼び寸法を基準として細かいサイズのボールが用意されている。(たとえば、1/4inchの鋼球の場合、ボール径φ6.35mmを基準として±30μm範囲で0.5〜数μm毎にボールが用意されている)。
ここで、本発明に係る転動ボールが鋼球2に対応し、本発明に係る予圧用ボールがボール7に対応し、本発明に係る予圧用ボール保持具がボール保持具6に対応する。
次に、第1実施形態の予圧付与手段20を備えたダブルナット予圧方式のボールねじ装置10の作用効果について説明する。
本実施形態のボールねじ装置10を組み立てる際には、ねじ軸1に対して第1のナット3a及び第2のナット3bを複数の鋼球2を介して螺合した状態でハウジング(不図示)に組み込む。その際、第1のナット3a及び第2のナット3bを互いに近づけ、2分割されたボール保持具6を径方向から対向させつつ、第1のナット3a及び第2のナット3bの間に挟み込む。次に、第1実施形態の予圧付与手段20を構成する4個のボール7を、ボール保持具6の外周に形成した開口部6bから収容部6aに軽圧入して収納する。
その際、収容部6aは、予圧用ボール7の直径より僅かに小さな直径の真円形状に形成されているので、ボール保持具6は、収納部6aに収納したボール7を弾性的に保持する。また、収容部6a側の最も小さな寸法の開口幅がボール7の直径より小さな値に設定されているので、予圧用ボール7は収納部6aから脱落することがない。
このように、ボール保持具6の収容部6aに簡単にボール7を収納することができるともに、収容部6aのボール7を確実に保持することができる。
ところで、従来のダブルナット予圧方式のボールねじ装置では、間座が2つのナット端面と面接触するため、両ナットの間に間座を挟んで軸方向に締め上げる際には、ナット端面と接触する間座の両端面には大きな摩擦力が発生し、接触面を径方向には容易に動かすことができなかった。そのため、ナットが芯ズレ誤差や傾き誤差を生じた状態で組立が始まると途中で調整することが困難となるため、最終組立状態でも芯ズレ誤差や傾き誤差を有することとなっていた。そのため、従来のダブルナット予圧方式のボールねじ装置では、両ナット内に組み込まれている鋼球の負荷バランスが崩れてしまって負荷分布が一定とならず、場所によって鋼球が受ける予圧荷重が異なり、ボールねじの作動性を悪化させるという問題があった。
これに対し、本実施形態のダブルナット予圧方式のボールねじ装置10は、第1のナット3a及び第2のナット3bの間に、4個のボール7を保持したボール保持具6からなる予圧付与手段30が挟まれており、4個のボール7はボール保持具6の同一円周上に等配に配置されているので、接触部位では点接触となるためボール7が径方向に転がることにより第1のナット3a及び第2のナット3bの径方向位置が容易に調整出きるため、最終組立状態でも芯ズレ誤差や傾き誤差が無くなり、ボールねじの作動性が悪化する事がない。
また、従来のダブルナット予圧方式のボールねじ装置の間座を用いた調整では、間座を組み込んで予圧を確認後に間座を取り外して、両面研磨加工などの厚み調整工程が必要であった。これに対し、本実施形態では、第1のナット3a及び第2のナット3bの間に4個のボール7を収納したボール保持具6を組み込んで、予圧の状態を確認した後で大きさが違うボール7に入れ替えることにより最適予圧に調整することが可能なため、作業工数が大幅に低減することができる。
ここで、予圧調整に用いられるボール7の大きさは、ボール転動溝8,9を転動する鋼球2と同一であることが望ましい。つまり、予圧付与手段20に用いるボール7の外径が、ボール転動溝8,9を転動する鋼球2の外径と同じ呼び寸法とされていれば、部品の種類を増やす必要がないので好適である。これは、通常、ボールねじ組立の際にはあらかじめ大きさの違う鋼球2が多数用意されているため、予圧調整用のボール7のために新たに大きさの違うボール7を用意する必要がなくなり、作業工数を大幅に低減する上で便利である。
次に、図3に示すものは、本発明に係る第2実施形態の予圧付与手段30を示すものである。なお、図1及び図2で示した構成と同一構成部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態の予圧付与手段30は、第1のナット3a及び第2のナット3bの間に介装されて予圧調整に用いられる同一直径の12個のボール7と、3個ずつのボール7を弾性的に保持する4箇所の収容部16aを形成したボール保持具16とを備えている。
ボール保持具16は、ボール7の直径より板厚が薄く、樹脂などの弾性部材で形成されたものであり、同一円周上に、楕円形状の収容部16aが4箇所の等配位置に形成されている。これら4箇所の収容部16aの長軸方向の寸法は、3個のボール7の直径を合わせた寸法より僅かに小さな寸法で形成されている。また、ボール7の調整入れ替えが容易なように、ボール保持具16の中心Oを通る分割線CL1,CL2に沿って左右二つ割りにされた分割構造である。
また、ボール保持具16は、楕円形状の収容部16aの外周側を切り欠いて開口部16bが形成されている。この開口部16bは、収容部16aから離間して径方向外方に向かうに従い、開口幅が徐々に大きくなるように形成されており、収容部16a側の最も小さな寸法の開口幅は、1個のボール7の直径より小さな値に設定されている。
ここで、本発明に係る予圧用ボール保持具がボール保持具16に対応する。
本実施形態のように、各収容部16aに3個のボール7を収容した予圧付与手段30を採用すると、大きな予圧荷重や外部荷重が負荷された場合、ボール7の一個当たりの荷重が小さくなるので、ボール7や第1のナット3a及び第2のナット3bの端面の破損を防止することができる。
また、各収容部16aの長軸方向の寸法は、3個のボール7の直径を合わせた寸法より僅かに小さな寸法で形成されており、3個のボール7を、開口部16bから収容部16aに軽圧入して収納すると、ボール保持具16は、3個のボール7を弾性的に保持するのでボール7がナット径方向にガタつくことがなく、振動及び異音の発生源となることのないボールねじ装置10の提供が可能となる。
そして、本実施形態の予圧付与手段30も、収容部16a側の最も小さな寸法の開口部16bの開口幅がボール7の直径より小さな値に設定されているので、予圧用ボール7は収納部16aから脱落することがなく、収容部16aのボール7を確実に保持することができる。
次に、図4に示すものは、本発明に係る第3実施形態の予圧付与手段40を示すものである。なお、図1及び図2で示した構成と同一構成部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態の予圧付与手段40は、第1のナット3a及び第2のナット3bの間に介装されて予圧調整に用いられる同一直径の12個のボール7と、3個ずつのボール7を弾性的に保持する4箇所の収容部26aを形成したボール保持具26とを備えている。
ボール保持具26は、ボール7の直径より板厚が薄く、樹脂などの弾性部材で形成されたものであり、同一円周上に沿って長穴形状の収容部26aが4箇所の等配位置に形成されている。これら4箇所の収容部26aの長軸方向の寸法は、3個のボール7の直径を合わせた寸法より僅かに小さな寸法で形成されている。また、ボール7の調整入れ替えが容易なように、ボール保持具26の中心Oを通る分割線CL1,CL2に沿って左右二つ割りにされた分割構造である。
また、ボール保持具26は、長穴形状の収容部26aの外周側を切り欠いて開口部26bが形成されている。開口部26bは、丸みを付けた一対の開口面26b1,26b2が互いに対向して構成されており、一対の開口面26b1,26b2の間の最も小さな開口幅が、1個のボール7の直径より小さな値に設定されている。
ここで、本発明に係る予圧用ボール保持具がボール保持具26に対応する。
本実施形態のように、各収容部26aに3個のボール7を収容した予圧付与手段40を採用すると、大きな予圧荷重や外部荷重が負荷された場合、ボール7の一個当たりの荷重が小さくなるので、ボール7や第1のナット3a及び第2のナット3bの端面の破損を防止することができる。
また、長穴形状の各収容部26aの長軸方向の寸法は、3個のボール7の直径を合わせた寸法より僅かに小さな寸法で形成されており、3個のボール7を、開口部26bから収容部26aに軽圧入して収納すると、ボール保持具26は、3個のボール7を弾性的に保持するので、ボール7がナット径方向にガタつくことがなく、振動及び異音の発生源となることのないボールねじ装置の提供が可能となる。
そして、本実施形態の予圧付与手段40も、開口部26bの最も小さな開口幅がボール7の直径より小さな値に設定されているので、予圧用ボール7は収納部26aから脱落することがなく、収容部26aのボール7を確実に保持することができる。
さらに、図5は、図4で示した第3実施形態の予圧付与手段40の変形例である。
本実施形態の予圧付与手段40を構成するボール保持具26は、長穴形状の各収容部26aの底面26a1を平坦面に形成している。
また、収容部26aとニゲ部6cとの間でボール保持具26の内周面から外周面まで貫通する給脂穴27が形成されているとともに、図6に示すように、給脂穴27の外周側には雌ねじ28が形成されている。
本実施形態によると、底面26a1を平坦面とした長穴形状の収容部26aは製作が容易であり、ボール保持具26の製造コストの低減化を図ることができる。
また、ボール保持具26の内周面から外周面まで貫通する給脂穴27からオイル又はグリースを供給すれば、ボール保持具26をより有効に活用することができ、第1のナット3a及び第2のナット3bの中央の予圧付与手段40からボールねじ装置10のナット全体に、オイル又はグリースを確実に供給することができる。
なお、ボール保持具26の内周面から外周面まで貫通して形成した給脂穴27を、図2のボール保持具6、図3のボール保持具16に適用すると、同様の効果を得ることができる。
なお、上述したダブルナット予圧方式のボールねじ装置10では、ボールねじの転動体の周知の循環構造において、転動する鋼球2の循環構造にエンドデフレクターを用いる例を説明したが、本発明がこれに限るものではなく、ボールねじ装置の構造はチューブ式、コマ式など、ナット端面が金属であれば、どのような循環方式でも実施可能である。
また、第1のナット3a及び第2のナット3bの間に、各予圧付与手段20,30,40との間にスキマが生じてしまうことになるが、このスキマを防ぐために、ナット全体又はスキマを含むナットの一部を覆うカバーを取付けることができる。このようなカバーを設ければ、スキマへの異物などの侵入を防ぐことができる。また、スキマの周囲をアルミテープ等のテープで密封したり、予圧付与手段20,30,40の外周に沿った表層部にシリコンなどの樹脂材料を用いて密封したり、表層部にメタルボンドを埋め込んで密封してもよい。
1…ねじ軸、2…鋼球、3a…第1のナット、3b…第2のナット、4a,4b…貫通穴、5…キー溝、6,16,26…ボール保持具、6a,16a,26a…収容部、6b,16b,26b…開口部、6c…ニゲ部、7…ボール、8…ボール転動溝、9…ボール転動溝、10…ボールねじ装置、20,30,40…予圧付与手段、26a1…収容部の平坦な底面、27…給脂穴、CL1,CL2…分割線

Claims (6)

  1. 外周面にボール転動溝を形成したねじ軸と、このねじ軸のボール転動溝に対応するボール転動溝を内周面に形成した複数のナットと、前記ねじ軸及び前記ナットのボール転動溝で形成される軌道に介装された複数の転動ボールと、前記複数のナットに反対向きの軸方向の力を作用させて予圧を与える予圧付与手段と、を有するボールねじ装置において、
    前記予圧付与手段は、
    隣接する2個の前記ナットの間に介装された複数の予圧用ボールと、
    前記予圧用ボールの外径より前記ねじ軸の軸方向の板厚が薄い円板形状の弾性部材であり、前記予圧用ボールを弾性的に保持する4箇所以上の前記予圧用ボールの直径より僅かに小さな直径の真円形状の収容部を形成した予圧用ボール保持具と、を備えていることを特徴とするボールねじ装置。
  2. 外周面にボール転動溝を形成したねじ軸と、このねじ軸のボール転動溝に対応するボール転動溝を内周面に形成した複数のナットと、前記ねじ軸及び前記ナットのボール転動溝で形成される軌道に介装された複数の転動ボールと、前記複数のナットに反対向きの軸方向の力を作用させて予圧を与える予圧付与手段と、を有するボールねじ装置において、
    前記予圧付与手段は、
    隣接する2個の前記ナットの間に介装された複数の予圧用ボールと、
    前記予圧用ボールの外径より前記ねじ軸の軸方向の板厚が薄い円板形状の弾性部材であり、前記予圧用ボールを弾性的に保持する4箇所以上の前記予圧用ボールの直径より僅かに小さな寸法の長軸を有する楕円形状の収容部を形成し、前記収容部の各々に複数の前記予圧用ボールを収容している予圧用ボール保持具と、を備えていることを特徴とするボールねじ装置。
  3. 前記4箇所以上の収容部は、前記予圧用ボール保持具の同一円周上に等配に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のボールねじ装置。
  4. 前記収容部の外周側を切り欠いて開口部を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のボールねじ装置。
  5. 前記開口部の最小幅は、前記予圧用ボールの直径より小さな寸法に設定されていることを特徴とする請求項記載のボールねじ装置。
  6. 前記予圧用ボールの直径は、転動用ボールの直径と同じ呼び寸法とされていることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のボールねじ装置。
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