JP6087109B2 - 交流電動機制御装置とその電流検出器健全性確認方法 - Google Patents

交流電動機制御装置とその電流検出器健全性確認方法 Download PDF

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Description

本発明は、交流電動機を駆動制御する交流電動機制御装置と、その制御に用いる電流検出器の異常の有無を確認する電流検出器健全性確認方法に関する。
電力変換器を用いて交流電動機を制御する際には、交流電動機の巻線に流れる電流を電流検出器で検出した電流値と、交流電動機制御装置内で演算した電流指令とが一致するように、電圧を調整する制御ループが使用されている。しかし、電流検出器が未接続もしくは誤接続であった場合、実際には過剰な電流が流れているのにもかかわらず、過電流保護が作動せずに電力変換器自体を破損することがある。
その対策として、例えば特許文献1には、直流通電時の電流値で電流検出器の接続の正常・異常を判定し、接続が未接続であるか誤接続であるかを判定する技術が開示されている。
特開2010−183698号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術を含む従来技術においては、前記のように電流検出器の接続の異常のみを検出する機能では、電流検出器の接続は正常であって、電流検出器自体の損傷などにより出力信号が不適切な状態となった場合には、電流検出器の異常を判定することは困難であるという問題がある。
また、電流検出器自体、および、電流検出器の接続には問題がない場合でも、交流電動機制御装置に接続された交流電動機の内部抵抗値が大きい場合、発生する電流が小さいため電流検出器が検出する電流が小さくなる。この場合は電流検出器が未接続であると誤判断する可能性がある。
また、電力変換器の出力端子に対し、正常に接続されている電流検出器と、誤接続されている電流検出器の判定は困難であるという問題がある。
本発明は、前記した問題に鑑みて創案されたものであり、その目的および課題は、電力変換器(電動機駆動用電力変換器)の出力端子に対し、電流検出器が正常に接続されているか否かを事前に確認できる交流電動機制御装置を提供することである。
前記の課題を解決して、本発明の目的を達成するために、以下のように構成した。
すなわち、本発明の交流電動機制御装置は、供給される電力を可変電圧可変周波数の電力に変換し、交流電動機を可変速駆動する電動機駆動用電力変換器と、該電動機駆動用電力変換器の電力変換機能を制御するPWM制御装置と、前記交流電動機に流れる電流を検出する電流検出器の異常を判定する電圧指令信号を出力する異常判定用電圧指令演算手段と、前記電圧指令信号を前記電動機駆動用電力変換器に印加することによって前記電流検出器から得られる電流のパターンにより前記電流検出器の異常を判定する異常判定手段とを有する電流検出器異常判定装置と、を備え、前記電流検出器異常判定装置は、1次角周波数指令、d軸電圧指令、q軸電圧指令を演算する異常判定用電圧指令演算器と、前記電流検出器の各相検出電流を比較、演算して異常を判定する異常判定器と、を具備し、外部指令信号と前記電流検出器の検出信号とに基づき、前記PWM制御装置は、前記電動機駆動用電力変換器に制御信号を供給し、前記電流検出器異常判定装置が前記交流電動機の運転前に電流検出器が異常と判定した際に異常表示を出力することを特徴とする。
以上、本発明によれば、電力変換器の出力端子に対し、電流検出器が正常に接続されているか否かを事前に確認できる交流電動機制御装置とその方法を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る交流電動機制御装置の構成例と、この交流電動機制御装置と、交流電源と電流検出器および交流電動機との関連する構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る交流電動機制御装置における電流検出器の異常判定用電圧指令演算器において実施される電流検出器異常判定モードについて説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る交流電動機制御装置が、d軸とu相の位相関係を一致させてd軸電圧指令Vdrefに測定電圧をVd1、Vd2、Vd3を与えた場合のu相検出電流Iuとw相検出電流Iwとの関係を示した図であり、(a)はd軸上にd軸電圧指令Vdrefに測定電圧をVd1、Vd2、Vd3を印加した場合のベクトル関係を示し、(b)はu相、v相、w相のベクトル関係とu相検出電流Iuとw相検出電流Iwとのベクトル関係を示し、(c)はd軸電圧指令Vdとu相検出電流Iuとw相検出電流Iwとの関連を示し、(d)は電流検出器正常時のu相検出電流Iuとw相検出電流Iwとの関係式を示したものである。 本発明の第1実施形態に係る交流電動機制御装置を第2の制御方法でのd軸電圧指令Vdのかけ方を示す図であり、(a)はθd=0、(b)はθd=2π/3、(c)はθd=4π/3の場合を示している。 本発明の第1実施形態に係る交流電動機制御装置における電力変換器と電流検出器の接続の関係を表したものであり、(a)は正常な接続関係を示し、(b)は誤接続した接続関係例を示している。 本発明の第2実施形態に係る交流電動機制御装置の電力変換器の端子と電流検出器が正常に接続されている状態で、第2の測定条件の下にu軸とd軸の位相差θdを変化された場合のIuとIwの関係について示した図であり、(a)はθd=0、(b)はθd=2π/3、(c)はθd=4π/3の場合について示したものである。 本発明の第2実施形態に係る交流電動機制御装置の電力変換器の端子と電流検出器が正常に接続されている状態で、第2の測定条件の下にu軸とd軸の位相差θdを変化された場合のIuとIvの関係について示した図であり、(a)はθd=0、(b)はθd=2π/3、(c)はθd=4π/3の場合について示したものである。 本発明の第2実施形態に係る交流電動機制御装置の出力端子のu、v、w相に対し、電流検出器の接続位置とθdを変更して単相直流励磁を行った場合の電流検出器の検出電流Iu、Iv、Iwの関係を示した図である。 本発明の第2実施形態に係る交流電動機制御装置が電流検出器について正常に接続されているかの判定および、誤接続の電流検出器と、この電流検出器が測定時に接続されている相を判定し、正常な接続先を表示する方法を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る交流電動機制御装置が電流検出器の検出電流の関係式の組み合わせと、電流検出器の接続状態との対応を表すパターンマッチングを示した図である。 本発明の第2実施形態に係る交流電動機制御装置が、電流検出器の検出電流におけるパターンマッチングで判定された接続状態の場合と、誤接続されている電流検出器、および、この電流検出器が接続されている相との対応を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る交流電動機制御装置が電流検出器の検出電流におけるパターンマッチングで判定された接続状態の場合と、誤接続されている電流検出器、および、この電流検出器の正常な接続先との対応を示す図である。
以下に本願の発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称す)を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態として、交流電動機制御装置の構成の一例を説明する。
なお、以下においては装置としての構成や機能を主に説明するが、方法の説明も兼ねている。
図1は、本発明の第1実施形態に係る交流電動機制御装置24の構成例と、この交流電動機制御装置24と、交流電源10と電流検出器50および交流電動機30との関連する構成例を示す図である。
[全体の構成]
図1において、交流電源10から3相交流電力を供給された交流電動機制御装置24(実質的には交流電動機制御装置24のなかの電力変換器20)は、外部指令信号45Sの指令に基づき、可変電圧可変周波数の所望の3相交流電力に変換して出力する。そして、この出力された3相交流電力によって、交流電動機30が可変速駆動される。
なお、交流電動機制御装置24の電力変換器20(電動機駆動用電力変換器、電動機駆動用電力変換手段)と交流電動機30とを接続する3相配線には、電流検出器50が設置されていて、この電流検出器50が検出した電流値と前記外部指令信号45Sの指令を参照して交流電動機制御装置24は、交流電動機30を制御し、駆動する。
なお、電流検出器50においては、u相を検出するu相電流検出器51とw相を検出するw相電流検出器52の2台の場合を例示している。これは、3相交流の場合には、u相、v相、w相のベクトル和は0になるので、u相、w相を検出すれば、残りのv相は算出でき、電流検出器を3台必要としないからである。
また、交流電動機制御装置24には、電流検出器50(51、52)の異常を検出する機能が搭載されている。この機能の詳細については後記する。
[交流電動機制御装置24の構成]
交流電動機制御装置24は、電力変換器20と電力変換器制御装置40とを備えて構成されている。
電力変換器20は、整流器(もしくはコンバータ、不図示)とPWM(pulse width modulation)インバータ(不図示)とを備えている。この整流器もしくはコンバータによって、交流電源10から3相交流電力を一旦、直流電力に変換する。また、この直流電力を電源として、前記PWMインバータが、可変電圧可変周波数の3相交流電力に変換する。そして、前記したように、この3相電力を交流電動機30に供給する。
電力変換器制御装置40は、前記した電力変換器20の変換動作を制御する。なお、電力変換器制御装置40の詳細は次に説明する。
<電力変換器制御装置40の構成と動作>
電力変換器制御装置40は、PWM制御装置45と電流検出器異常判定装置48と切替器49とを備えて構成されている。
交流電動機30を運転、駆動する場合には、PWM制御装置45によるPWM信号を電力変換器20に送り、制御して可変速駆動する。
また、交流電動機30を運転する前に、電流検出器50の異常(故障や配線接続ミス等)を検出、判定する場合には、電流検出器異常判定装置48を動作させ、その測定信号を電力変換器20に送り、電流検出器50からのu相検出電流Iuとw相検出電流Iwを電流検出器異常判定装置48に入力して判定する。
このPWM制御装置45の信号と電流検出器異常判定装置48の信号とを、そのときの動作モードによって、切替器49で切り替える。
なお、PWM制御装置45と電流検出器異常判定装置48の詳細については後記する。
まず、PWM制御装置45について次に説明する。
《PWM制御装置45の構成と動作》
PWM制御装置45は、ベクトル制御器41と3相交流電圧座標変換器42と3相交流電流座標変換器44とパルス生成器43とを備えて構成される。
dq軸用の3相交流電流座標変換器44は、電流検出器50から入力されたu相検出電流Iu(51S)、w相検出電流Iw(52S)を、1次角周波数指令ω1ref(49S)に基づき、d軸電流Id、q軸電流Iqに変換して出力する。そして、これらのd軸電流Id、q軸電流Iqの情報は、ベクトル制御器41に入力される。
ベクトル制御器41は、外部指令信号45Sと3相交流電流座標変換器44から得られたd軸電流Id、q軸電流Iqの情報とを基に、交流電動機30の出力トルクや速度が所望の特性を満たすように制御するための交流電動機30のd軸電圧指令Vdrefとq軸電圧指令Vqref、および1次角周波数指令ω1refを演算して出力する。
dq軸用の3相交流電圧座標変換器42は、ベクトル制御器41の出力するd軸電圧指令Vdrefとq軸電圧指令Vqrefを、1次角周波数指令ω1refに基づき3相の交流電圧指令42Sに変換する。
なお、d軸電圧指令Vdrefは、適宜「d軸電圧指令Vd」と簡略化して表記する。
また、ベクトル制御器41と3相交流電圧座標変換器42との間に、前記した切替器49が配置されている。この場合には、切替器49の第1〜第3のスイッチは、それぞれ、Sd1、Sq1、Sω1側に投入されているものとする。
なお、d軸とは、交流電動機30が同期電動機の場合は界磁磁極の中心軸であり、誘導電動機の場合は主磁束の方向である。また、図3におけるq軸は、d軸と電気的に直角方向である。
パルス生成器43は、3相の交流電圧指令42Sをパルス幅制御のPWM制御信号43Sに変換して出力する。このPWM制御信号43Sは、電力変換器20に入力される。
以上の構成と動作によって、PWM制御装置45は、電力変換器20のスイッチング素子のオン・オフ信号(PWM信号)を出力し、電力変換器20の出力電圧が外部指令信号45Sの電圧指令値に一致するように電力変換器20を制御する。
《電流検出器異常判定装置48》
電流検出器異常判定装置48は、異常判定器46(異常判定手段、異常判定機能)と異常判定用電圧指令演算器47(異常判定用電圧指令演算手段、異常判定用電圧指令演算機能)とを備えて構成される。
異常判定器46は、電流検出器50からu相検出電流Iu(51S)、w相検出電流Iw(52S)を入力し、電流検出器50もしくは電流検出器に関連する状態が異常か正常かの判定をする。
異常判定用電圧指令演算器47は、電流検出器50の異常を検出、判定する電流検出器異常判定モードにおいて、所定の電圧を前記交流電動機30に電力変換器20を用いて印加するために、1次角周波数指令ω1ref、d軸電圧指令Vdref、q軸電圧指令Vqrefを出力する測定信号の発生手段を備えて構成されている。
なお、異常判定器46および異常判定用電圧指令演算器47の判定方法や演算方法の詳細は後記する。
《切替器49》
切替器49は、第1〜第3の3個のスイッチSd、Sq、Sωを備えている。この3個のスイッチによって、交流電動機30を運転、駆動する場合と前記した電流検出器異常判定モードとで信号を切り替える。
すなわち、交流電動機30を運転、駆動する場合には、第1〜第3のスイッチSd、Sq、Sωをそれぞれ、Sd1、Sq1、Sω1側にして、ベクトル制御器41のd軸電圧指令Vdrefとq軸電圧指令Vqref、および1次角周波数指令ω1refを3相交流電圧座標変換器42に伝送する。
また、電流検出器異常判定モード時には、3個のスイッチSd、Sq、Sωをそれぞれ、Sd2、Sq2、Sω2側にして、ベクトル制御器41を切り離し、異常判定用電圧指令演算器47の電流検出器異常を検出する測定条件(Vdref、Vqref、ω1ref)を3相交流電圧座標変換器42に伝送する。なお、測定条件の詳細は後記する。
<電流検出器異常判定モードについて:第1の制御方法>
次に、本発明の主要部である電流検出器の異常判定器46にて実施される電流検出器50の異常判定の方法(第1の制御方法)について述べる。
なお、電流検出器異常判定を行うのは、交流電動機30を運転する前に行う。これは交流電動機30の配線に接続された電流検出器50に異常があるか否かを試験、判定するものであるから、交流電動機と電流検出器を新しく配置した場合や、電流検出器を交換した場合や、電流検出器の定期点検などを行う際に、交流電動機30を停止した状態で電流検出器異常判定モードによる試験を行い、異常の有無を判定をする。
また、次の説明においては、電流検出器50が電力変換器20の3つの出力端子(u、v、w)のうち2つに接続している場合について説明する。
<電流検出器異常判定モード(第1の制御方法)のフローチャート>
図2は、本発明の第1実施形態に係る交流電動機制御装置24が電流検出器50の異常判定用電圧指令演算器47において実施される電流検出器異常判定モードについて説明するフローチャートである。
図2に基づいて、異常判定の方法の各手順(ステップ)について順に説明する。
《S21》
ステップS21は、電動機の銘板情報(定格電力容量、定格電圧、定格電流、定格回転数、極数などを記載)である定格電圧V1と定格電流I1を入力する工程である。この情報は、後記する異常検出モードにおける測定電圧の設定範囲や電流検出器による電流値の基準に用いられる。
なお、図2において、このステップS21を「銘板情報の入力:定格電圧、定格電流」と表記している。
《S22》
ステップS22は、電流検出器50(図1)の異常検出をするために電圧指令を出力して印加する工程である。
具体的には、切替器49(図1)のスイッチSd、Sq、Sωをそれぞれ、Sd2、Sq2、Sω2側にして、ベクトル制御器41を切り離し、異常判定用電圧指令演算器47の電流検出器異常を検出する測定条件(第1測定条件、条件1)を3相交流電圧座標変換器42に伝送する。
この第1測定条件とは、1次角周波数指令ω1ref=0、u相とd軸の位相差θd=0、q軸電圧指令Vqref=0であって、さらに、d軸電圧指令Vdrefに測定電圧を複数(Vmodel1(1)、Vmodel1(2)、Vmodel1(3))与えるものである。
なお、ω1ref=0は直流であることを意味し、位相差θd=0はu相とd軸の方向が一致していることを意味し、Vqref=0はd軸方向のみに電圧を印加することを意味している。また、Vmodel1(1)、Vmodel1(2)、Vmodel1(3)は、以降において、それぞれVd1、Vd2、Vd3と適宜、簡略化して表記する。
また、測定電圧を複数(Vd1、Vd2、Vd3)回、与えるのは、電力変換器20に接続されている電動機の出力が小さい場合には、電動機の内部抵抗値が大きく、印加する電圧が小さい場合(Vd1印加時など)、電流検出器が正常で、かつ接続も正常であっても、検出する電流値が小さいため正確な判定が不可能であるときがあるためである。そこで、大きさの異なる電圧を複数回印加し、後記する(式1)、(式2)に基づいて判定する。
また、この第1測定条件で単相直流励磁を行う電圧指令を出力し、3相交流電圧座標変換器42、パルス生成器43を介して、前記電力変換器20により前記交流電動機30に測定電圧を印加する。
なお、図2において、このステップS22を「異常検出モード1:単相直流励磁 条件1」と表記している。
《S23》
ステップS23は、ステップS22の測定条件の基に、電流検出器50で電力変換器20から出力されたu相電流とw相電流を検出する工程である。
なお、図2において、このステップS23を「u相電流、w相電流検出」と表記している。
《S24》
ステップS24は、d軸電圧指令Vd(Vdref)に測定電圧を複数(Vd1、Vd2、Vd3)与えて、電流検出を行った場合のu相検出電流Iu1、Iu2、Iu3とw相検出電流Iw1、Iw2、Iw3の検出信号の各値に変化があるか否かを判定をする工程である。
すなわち、測定電圧をVd1、Vd2、Vd3と順に変えて測定したにもかかわらず、u相検出電流Iu1、Iu2、Iu3の値、あるいは、w相検出電流Iw1、Iw2、Iw3の値が、ほぼ変化しない場合(S24:Yes)には、ステップS27に進む。
また、測定電圧をVd1、Vd2、Vd3と順に変えて測定した際に、u相検出電流Iu1、Iu2、Iu3の値と、w相検出電流Iw1、Iw2、Iw3の値とが変化した場合(S24:No)には、ステップ25に進む。
なお、図2において、このステップS24を「検出信号変化なし?」と表記している。
《S25》
ステップS25は、d軸電圧指令Vdに測定電圧を複数(Vd1、Vd2、Vd3)与え電流検出を行った場合のu相検出電流Iu1、Iu2、Iu3とw相検出電流Iw1、Iw2、Iw3との所定の各関係式が、測定電圧を変えた場合においても成立するか否かを判定する工程である。
なお、u相で検出されるu相検出電流Iu1、Iu2、Iu3、w相で検出されるIw1、Iw2、Iw3との間の正常な場合の関係式は次の(式1)となる。
Iu1=−2×Iw1、Iu2=−2×Iw2、Iu3=−2×Iw3
・・・(式1)
また、何故に(式1)の関係式が得られるかについては、後記する。
ステップS25において、u相検出電流Iu1、Iu2、Iu3とw相検出電流Iw1、Iw2、Iw3とにおいて、(式1)の正常な検出信号関係が成り立つ場合(S25:Yes)には、ステップS26に進む。
また、ステップS25において、(式1)の正常な検出信号関係が成り立っていない場合(S25:No)には、ステップS28に進む。
なお、図2においては、このステップS25を「正常な検出信号関係?」と表記している。
《S26》
ステップS26は、電流検出器が正常であることを示す「正常」、もしくはこれに相当する表示をする工程である。つまり、ステップS26に到達したことは、電流検出器は正常であり、配線の接続関係も正常であり、また接続箇所における接触状況も良好であることを意味しているので、正常と判定して、表示するものである。
また、「正常」の表示を表記した段階で「エンド」に進み、この電流検出器異常判定のフローを終了する。
なお、図2において、このステップS26を「電流検出器“正常” 表示」と表記している。
《S27》
ステップS27は、ステップ24において、「検出信号変化なし」(S24:Yes)と判定されたときに行われる工程である。
つまり、測定電圧をVd1、Vd2、Vd3と順に変えて測定したにもかかわらず、u相検出電流Iu1、Iu2、Iu3の検出信号が所定のレベル以下である場合である。
すなわち、電圧が変化したにもかかわらず電流検出値に変化がないということは、交流電動機と電力変換器のケーブルが未接続となっているか、もしくは検出信号が電流検出器から交流電動機制御装置に出力されていないと考えられる。
したがって、電流検出器51、52そのものが破損しているか、または未接続か断線していることを意味している。
以上から、ステップS27において、断線エラー、電流検出器の破損エラーを意味するエラー表示をする。
また、「断線エラー、電流検出器の破損エラー」の表示を表記した段階で「エンド」に進み、この電流検出器異常判定のフローを終了する。
なお、図2において、このステップS27を「・断線エラー ・電流検出器の破損エラー 表示」と表記している。
《S28》
ステップS28は、ステップ25において、「正常な検出信号関係でない」(S25:No)と判定されたときに行われる工程である。
つまり、(式1)が成立せずに次に示す(式2)の関係があるものとする。
Iu1≠−2×Iw1、Iu2≠−2×Iw2、Iu3≠−2×Iw3
・・・(式2)
例えば、u相の電流を検出する電流検出器51が異常であった場合、u相で検出される電流Iu(Iu1、Iu2、Iu3)が異常な値を出力する。
このため、電流検出器の異常判定器46で判定を行うときは(式2)のようになる。
ステップS28では、(式2)の関係があるとされたので、電流検出器51もしくは電流検出器52に異常があるとして、電流検出器の破損エラー表示をする。
なお、電流検出器の破損ではなく、断線などであれば、ステップS27に進む。
また、「電流検出器の破損エラー」の表示を表記した段階で「エンド」に進み、この電流検出器異常判定(モード)のフローを終了する。
なお、図2において、このステップS27を「・電流検出器の破損エラー 表示」と表記している。
以上のように、電流検出器50の異常判定用の信号を電力変換器20から交流電動機30に印加し、そのときの電流検出器50によって検出された電流値を解析することで、運転実施前に電流検出器の異常を検出でき、交流電動機制御装置24および交流電動機30の破損等の被害拡大を防止することが可能となる。
<単相直流励磁時の電圧、電流の関係>
次に、d軸電圧指令Vdrefに測定電圧を複数(Vd1、Vd2、Vd3)与え、単相直流励磁を行うときの電圧と電流の関係について説明する。
図3は、d軸とu相の位相関係を一致させてd軸電圧指令Vdrefに測定電圧をVd1、Vd2、Vd3を与えた場合のu相検出電流Iuとw相検出電流Iwとの関係を示した図であり、(a)はd軸上にd軸電圧指令Vd(Vdref)に測定電圧をVd1、Vd2、Vd3を印加した場合のベクトル関係を示し、(b)はu相、v相、w相のベクトル関係とu相検出電流Iuとw相検出電流Iwとのベクトル関係を示し、(c)はd軸電圧指令Vdとu相検出電流Iuとw相検出電流Iwとの関連を示し、(d)は電流検出器正常時のu相検出電流Iuとw相検出電流Iwとの関係式を示したものである。
図3(a)に示すように、d軸の方向に測定電圧Vd1、Vd2、Vd3をかける場合を示している。なお、Vd1<Vd2<Vd3である。また、u相とd軸とを同一方向にしている。
図3(b)に示すように、d軸の方向に測定電圧Vd1、Vd2、Vd3をかけた結果として、u相検出電流Iu1、Iu2、Iu3が発生し、またw相検出電流Iw1、Iw2、Iw3も発生している。
u相、v相、w相はベクトル的に互いに位相(位相角)が120度(2π/3)ずれた関係にある。
また、w相検出電流Iw1、Iw2、Iw3は、本来のw相に対して反対側(180度、π)に負の成分として発生する。すなわち、w相の負の軸とu相とはベクトル的に60度(π/3)ずれた関係にある。
なお、以降においては、位相差に相当する角度(位相角)は度ではなく、ラジアンで表記するものとする。例えば、位相差の120度は、2π/3と表記するものとする。
例えば、図3(b)に示すように、u相検出電流Iu3とw相の反対側に位置する負(−)のw相検出電流Iw3とにおいては、互いに位相差がπ/3であって、u相検出電流Iu3のw相の軸への射影の関係から、正負の方向も含めて表現すると、
−Iw3=Iu3×cos(π/3)=Iu3×(1/2)
の関係がある。したがって、
Iu3=−2×Iw3 ・・・(式3)
同様に、
Iu2=−2×Iw2 ・・・(式4)
Iu1=−2×Iw1 ・・・(式5)
の関係がある。
また、図3(c)のように、前記したu相検出電流Iu1、Iu2、Iu3とw相検出電流Iw1、Iw2、Iw3の関係を図示すれば、d軸電圧指令Vd(Vd1、Vd2、Vd3)とともにu相検出電流Iu1、Iu2、Iu3は、段階的に上昇している。
また、w相検出電流Iw1、Iw2、Iw3は、d軸電圧指令Vd(Vd1、Vd2、Vd3)とともに負方向に絶対値を段階的に増加させている。
なお、d軸電圧指令Vd(Vd1、Vd2、Vd3)は直流電圧であり、u相検出電流Iu1、Iu2、Iu3とw相検出電流Iw1、Iw2、Iw3は、直流電流であるので各値は直線的に表記している。
図3(d)は、電流検出器が正常の場合のu相検出電流Iu1、Iu2、Iu3とw相検出電流Iw1、Iw2、Iw3との関係式を表記したものであり、(式3)、(式4)、(式5)に対応している。
(式3)、(式4)、(式5)が同時に成立するか否かが、電流検出器50(51、52)が接続状態を含めて、正常であるか異常であるかの判定の根拠となる。
<第1実施形態の構成と方法のまとめ>
以上、本発明の第1実施形態においては、以下の構成と方法を採用する。
《1》本発明の交流電動機制御装置24は、供給される電力を可変電圧可変周波数の電力に変換し、交流電動機30を可変速駆動する電動機駆動用電力変換器20と、該電動機駆動用電力変換器20の電力変換機能を制御するPWM制御装置45と、前記交流電動機30に流れる電流を検出する電流検出器50の異常を判定する電圧指令信号を出力する異常判定用電圧指令演算手段47と、前記電圧指令信号を前記電動機駆動用電力変換器20に印加することによって前記電流検出器50から得られる電流のパターンにより前記電流検出器50の異常を判定する異常判定手段46とを有する電流検出器異常判定装置48と、
を備え、外部指令信号45Sと前記電流検出器50の検出信号とに基づき、前記PWM制御装置45は、前記電動機駆動用電力変換器20に制御信号43Sを供給し、前記電流検出器異常判定装置48が前記交流電動機30の運転前に電流検出器50が異常と判定した際に異常表示を出力するように構成する。
《2》あるいは、前記の交流電動機制御装置24において、電流検出器50の異常判断用の所定の指令信号を電力変換器20に供給する異常判定用電圧指令演算手段47は、前記交流電動機制御装置24を運転する前に、あらかじめ交流電動機30の各相に複数の電圧を印加する指令信号を与える(図3(a))ように構成する。
《3》あるいは、前記の交流電動機制御装置24において、前記電圧指令信号を電力変換器に供給する異常判定用電圧指令演算手段47は、交流電動機30に印加する直流電圧の大きさを複数に変更し印加する(図3(a))ように構成する。
《4》あるいは、前記の交流電動機制御装置24において、前記異常判定手段46は、異常判定用電圧指令演算手段47が複数回大きさを変更して直流電圧を印加したときに、前記電流検出器50の出力信号として所定レベル以下で、かつ複数回電圧を変更し印加した場合でも所定レベル範囲で同一の値を検出したとき、前記電流検出器50が破損もしくは接続異常(未接続、断線)の状態であると判定して、交流電動機制御装置24から電流検出器異常の警告を出力するように構成(図2:S24)する。
《5》あるいは、前記の交流電動機制御装置24において、前記異常判定手段46は、電流検出器50の破損エラーもしくは断線エラー(未接続を含む)と判定する(図2:S27)ように構成する。
《6》あるいは、前記の交流電動機制御装置24において、前記異常判定手段46は、電圧を印加したときに、前記複数の電流検出器の出力信号として、電圧を変更し印加した場合に印加した電圧に対し所定レベル以上の変化を検出し、また2つの電流検出器の出力信号の比率が<1>±2倍、<2>±1倍、<3>±1/2倍、のパターン(図3(d))のどれか1つに所定レベルの範囲内で一致しない場合、電流検出器50の破損と判定して、交流電動機制御装置24から電流検出器異常の警告を出力する(図2:S28)ように構成する。
《7》あるいは、前記の交流電動機制御装置24において、前記異常判定手段46は、電流検出器50の破損エラーと判定する(図2:S28)ように構成する。
<第1実施形態の効果>
以上の第1実施形態の構成と方法により、電流検出器50の異常検出用に印加する電圧を複数与えて、電力変換器20の出力端子に対し、電流検出器50が正常に接続されているか否かを事前に検出できる。したがって、交流電動機制御装置24の損傷による被害拡大が防止できる。
なお、交流電動機制御装置24がオートチューニング機能を搭載している場合には、オートチューニングの動作を流用して、電流検出器の健全性をチェックできる。また、運転前に電流検出器の健全性をセルフチェックが可能となる。また、電流検出器をチェックすることにより、オートチューニングの精度向上にも寄与する。
また、電流検出器を実装したまま、つまり電流検出器を取り外すことなくチェックできる方法である。
また、電流検出器のチェック用のハード追加をしなくとも、ソフトのみで対応することも可能であり、コスト上昇の少なく、修正期間も短縮できる方法である。
以上の機能と効果を有する交流電動機制御装置24を提供できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態として、図1で示した交流電動機制御装置24を第2の制御方法で動作させる例を説明する。
第2実施形態においては、第1実施形態において達成した「電流検出器が正常に接続されているか否かを事前に確認できる」という機能と効果に、さらに「誤接続場所の特定および正常な接続先を表示できる」という機能と効果を付加した交流電動機制御装置24の構成と方法について示す。
交流電動機30を交流電動機制御装置24を使用して正常に運転するには、電流検出器50(51、52)が正常に接続されていることを確認する必要がある。
例えば、交流電動機制御装置製造時には、電流検出器50(51、52)を電力変換器20の出力端子と交流電動機30とを接続するケーブル上に接続する作業が発生する。
また、第1実施形態において電流検出器の破損エラーと判定され、電流検出器50の交換が必要となった場合、電力変換器20の出力端子と交流電動機30を接続するケーブルと、ケーブル上に接続されている電流検出器50を取り外し、新しい電流検出器50を再接続する必要がある。
しかし、前記のケーブルおよび電流検出器50は、通常、各相とも同様の形式のものを使用するため、電流検出器50の接続時に電力変換器20の出力端子と電流検出器50を異なる相に接続する(誤接続)可能性がある。またケーブルおよび電流検出器50が各相とも同様の形式のものを使用するため、接続後の目視による接続確認は困難となる。
そこで、第2実施形態では第1実施形態と同様に単相直流励磁を行い、電流検出結果を解析することで、電力変換器20の端子u、v、wに対し、電流検出器50(51、52)が対応する相に正常に接続されているか否かを判定する。
また、異常と判定された場合には、正常な接続先を示す。
<電流検出器異常判定モードについて:第2の制御方法(その1)>
以下に、第2実施形態の第2の制御方法における測定方法の詳細について説明する。
なお、第1実施形態と同様に第2実施形態でも電力変換器20のu、v、wの出力端子に対し、u相とw相の2つの出力端子に電流検出器50が接続されている場合について説明する。
<d軸電圧指令Vdのかけ方>
図4は、本発明の交流電動機制御装置24を第2の制御方法でのd軸電圧指令Vd(Vd1、Vd2、Vd3)のかけ方を示す図であり、(a)はθd=0、(b)はθd=2π/3、(c)はθd=4π/3の場合を示している。
なお、θdとは、前記したようにu相とd軸との位相差、位相的な角度である。
図4(a)において、d軸はu相と同一方向にあって、d軸電圧指令Vd(Vd1、Vd2、Vd3)をu相と同一方向(θd=0)に印加する。なお、d軸電圧指令Vdは、Vd1、Vd2、Vd3の3回の印加と測定を行う。
図4(b)において、u相とd軸の位相差θdを2π/3に変更する。そのためd軸はv相と同一方向となる。なお、この状態でd軸電圧指令Vdは、Vd1、Vd2、Vd3の3回の印加と測定を行う。
図4(c)において、u相とd軸の位相差θdを4π/3に変更する。そのためd軸はw相と同一方向となる。なお、この状態でd軸電圧指令Vdは、Vd1、Vd2、Vd3の3回の印加と測定を行う。
<電流検出器の誤接続>
次に、電力変換器20に対して電流検出器51、52を誤接続した場合について説明する。
図5は電力変換器20と電流検出器の接続の関係を表したものであり、(a)は正常な接続関係を示し、(b)は誤接続した接続関係例を示している。
図5(a)において、電流検出器51は、u相電流検出用の電流検出器であり、電流検出器52はw相電流検出用の電流検出器であって正常に接続されている。
また、図5(b)においては、u相電流検出用の電流検出器51が電力変換器20のw相側と接続され、また、w相電流検出用の電流検出器52が電力変換器20のu相側と接続されている状態である。
このような誤接続は、電流検出器を新規に取り付ける場合や、不良となって交換作業を行った場合に起こる可能性がある。
<θd=0、2π/3、4π/3におけるIuとIwの関係>
次に、u相とd軸の位相差θdを0、2π/3、4π/3と変化させた場合のIuとIwの関係について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る交流電動機制御装置24の電力変換器20の端子と電流検出器51、52が正常に接続されている状態で、第2測定条件(条件2)の下にu軸とd軸の位相差θdを変化された場合のIuとIwの関係について示した図であり、(a)はθd=0、(b)はθd=2π/3、(c)はθd=4π/3の場合について示したものである。
なお、第2測定条件とは1次角周波数指令ω1ref=0、q軸電圧指令Vqref=0とし、d軸電圧指令Vdrefに測定電圧VdをVd1、Vd2、Vd3とし、さらにu相とd軸の位相差θdを0、2π/3、4π/3に変更して単相直流励磁を行う条件である。
図6では、この第2測定条件の基に、u相で検出される電流Iu(Iu1、Iu2、Iu3)、w相で検出される電流Iw(Iw1、Iw2、Iw3)を示している。
《θd=0の場合》
図6(a)の場合であるが、この場合は、図3と同様の関係があるので、図3(b)を基に計算した(式3)〜(式5)の通りであって、(式1)の関係式が得られる。再記すれば次の通りである。
Iu1=−2×Iw1、Iu2=−2×Iw2、Iu3=−2×Iw3
・・・(式1)
《θd=2π/3の場合》
図6(b)の場合であるが、d軸の方向がv相と一致しているので、w相検出電流のIw1、Iw2、Iw3は、本来のw相に対して反対側(π、180度)に負の成分として発生する。すなわち、w相の負の軸とv相とは、ベクトル的にπ/3ずれた関係がある。
例えばv相検出電流Iv3とw相検出電流とにおいては、正負の方向も含めて表現すると、v相のIv3をw相の負の方向へπ/3の角度で射影した関係にあるので、
−Iw3=Iv3×cos(π/3)=Iv3×(1/2)
の関係式が成り立つ。したがって、
Iv3=−2×Iw3 ・・・(式6)
が成立する。
また、u相検出電流はIu1、Iu2、Iu3は、本来のu相に対して反対側(π、180度)に負の成分として発生する。すなわちu相の負の軸とv相とはベクトル的にπ/3ずれた関係がある。
例えばv相検出電流Iv3とu相検出電流とにおいては、正負の方向も含めて表現すると、v相のIv3をu相の負の方向へπ/3の角度で射影した関係にあるので、
−Iu3=Iv3×cos(π/3)=Iv3×(1/2)
の関係式が成り立つ。したがって、
Iv3=−2×Iu3 ・・・(式7)
が成立する。
以上の(式6)と(式7)とから、
Iu3=Iw3 ・・・(式8)
が得られる。同様に、
Iu1=Iw1、Iu2=Iw2、Iu3=Iw3 ・・・(式9)
の関係がある。
《θd=4π/3の場合》
図6(c)の場合であるが、d軸の方向がw相と一致しているので、相検出電流はIw1、Iw2、Iw3は、そのまま出力する。
また、u相検出電流はIu1、Iu2、Iu3は、本来のu相に対して反対側に負の成分として発生する。すなわちu相の負の軸とw相とはベクトル的にπ/3ずれた関係がある。
例えばu相検出電流Iu3とw相検出電流とにおいては、正負の方向も含めて表現すると、
−Iu3=Iw3×cos(π/3)=Iw3×(1/2)
の関係がある。したがって、
Iu3=−(1/2)×Iw3 ・・・(式10)
が得られる。
同様に、
Iu1=−(1/2)×Iw1、Iu2=−(1/2)×Iw2、Iu3=−(1/2)×Iw3 ・・・(式11)
の関係式が得られる。
よって(式1)、(式9)、(式11)が成立している場合は、電流検出器51、52が正常に接続されていると判定でき、成立していない場合は電流検出器51、52が誤接続されていると判定できる。
<θd=0、2π/3、4π/3におけるIuとIvの関係>
次に、u相とd軸の位相差θdを0、2π/3、4π/3と変化させた場合のIuとIvの関係について説明する。
図7は本発明の第2実施形態に係る交流電動機制御装置24の電力変換器20の端子と電流検出器51、52が正常に接続されている状態で、前記の第2の測定条件の下にu相とd軸の位相差θdを変化された場合のIuとIvの関係について示した図であり、(a)はθd=0、(b)はθd=2π/3、(c)はθd=4π/3の場合について示したものである。
《θd=0の場合》
図7(a)の場合であるが、d軸の方向がu相と一致しているので、v相検出電流であるIv1、Iv2、Iv3は、本来のv相に対して反対側に負の成分として発生する。すなわち、v相の負の軸とu相とはベクトル的にπ/3ずれた関係がある。
例えばu相検出電流Iu3とv相検出電流とにおいては、正負の方向も含めて表現すると、u相のIu3をv相の負の方向へπ/3の角度で射影した関係にあるので、
−Iv3=Iu3×cos(π/3)=Iu3×(1/2)
の関係式が成り立つ。したがって、
Iu3=−2×Iv3 ・・・(式12)
の関係式が得られる。同様に、
Iu1=−2×Iv1、Iu2=−2×Iv2、Iu3=−2×Iv3
・・・(式13)
の関係がある。
《θd=2π/3の場合》
図7(b)の場合であるが、d軸の方向がv相と一致しているので、u相検出電流であるIu1、Iu2、Iu3は、本来のu相に対して反対側に負の成分として発生する。すなわち、u相の負の軸とv相とはベクトル的にπ/3ずれた関係がある。
例えばv相検出電流Iv3とu相検出電流とにおいては、正負の方向も含めて表現すると、v相のIv3をu相の負の方向へπ/3の角度で射影した関係にあるので、
−Iu3=Iv3×cos(π/3)=Iv3×(1/2)
の関係式が成り立つ。したがって、
Iu3=−(1/2)×Iv3 ・・・(式14)
の関係式が得られる。同様に、
Iu1=−(1/2)×Iv1、Iu2=−(1/2)×Iv2、Iu3=−(1/2)×Iv3 ・・・(式15)
の関係式が得られる。
《θd=4π/3の場合》
図7(c)の場合であるが、d軸の方向がw相と一致しているので、u相検出電流であるIu1、Iu2、Iu3は、本来のu相に対して反対側に負の成分として発生する。すなわち、u相の負の軸とw相とはベクトル的にπ/3ずれた関係がある。
例えばw相検出電流Iw3とu相検出電流Iu3とにおいては、正負の方向も含めて表現すると、w相のIw3をu相の負の方向へπ/3の角度で射影した関係にあるので、
−Iu3=Iw3×cos(π/3)=Iw3×(1/2)
の関係式が成り立つ。したがって、
Iu3=−(1/2)×Iw3 ・・・(式16)
の関係式が得られる。
また、v相検出電流はIv1、Iv2、Iv3は、本来のv相に対して反対側に負の成分として発生する。すなわちv相の負の軸とw相とはベクトル的にπ/3ずれた関係がある。
例えばw相検出電流Iw3とv相検出電流Iv3とにおいては、正負の方向も含めて表現すると、w相のIw3をv相の負の方向へπ/3の角度で射影した関係にあるので、
−Iv3=Iw3×cos(π/3)=Iw3×(1/2)
の関係式が成り立つ。したがって、
Iv3=−(1/2)×Iw3 ・・・(式17)
の関係式が得られる。
したがって、(式16)と(式17)とから、
Iu3=Iv3
の関係式が得られる。同様に、
Iu1=Iv1、Iu2=Iv2、Iu3=Iv3 ・・・(式18)
の関係がある。
<θd=0、2π/3、4π/3におけるIuとIvとIwとの関係>
次に、それぞれのθdにおけるIuとIvとIwとの関係について述べる。
なお、Iu1とIv1とIw1の関係について表記する。
《θd=0の場合》
(式1)と(式13)とにより、以下の関係式がある。
Iu1=−2×Iv1、Iu1=−2×Iw1、Iv1=Iw1 ・・・(式19)
なお、(Iu2、Iv2、Iw2)、(Iu3、Iv3、Iw3)における関係も同様の関係式で表現される。
《θd=2π/3の場合》
(式9)と(式15)とにより、以下の関係式がある。
Iu1=−(1/2)×Iv1、Iu1=Iw1、Iv1=−(1/2)×Iw1
・・・(式20)
なお、(Iu2、Iv2、Iw2)、(Iu3、Iv3、Iw3)における関係も同様の関係式で表現される。
《θd=4π/3の場合》
(式11)と(式18)とにより、以下の関係式がある。
Iu1=Iv1、Iu1=−(1/2)×Iw1、Iv1=−(1/2)Iw1
・・・(式21)
なお、(Iu2、Iv2、Iw2)、(Iu3、Iv3、Iw3)における関係も同様の関係式で表現される。
<電流検出器の接続位置と検出電流の関係>
次に、電流検出器50において、u相電流検出器51、w相電流検出器52の接続位置とθd=0、2π/3、4π/3時の検出電流との関係を示す。これは、後記するように、電流検出器の故障などにより電流検出器の交換作業をしたときにおいて、正しい位置に配置して接続したか否かの検査に活用するためのものである。
図8は、電力変換器20の出力端子のu、v、w相に対し、電流検出器50の接続位置とθdを変更して単相直流励磁を行った場合の電流検出器50の検出電流Iu、Iv、Iwの関係を示した図である。
図8において、左側から第1欄には、様々な電流検出器の接続位置の組み合わせの場合(Case)をC1〜C6として表記している。左側から第2欄には、電流検出器の接続位置を示している。電力変換器20と交流電動機30との間にu相電流検出器51とw相電流検出器52とを6パターンについて示している。
左側から第3欄〜第5欄には、それぞれθd=0、2π/3、4π/3時の検出電流Iu1〜Iu3とIw1〜Iw3との理論上の関係式を示している。
C1の場合は、u相電流検出器51とw相電流検出器52とを正しく配置し、接続した場合である。
C2の場合は、u相電流検出器51とw相電流検出器52とを逆に入れ換えて、接続してしまった場合である。
C3の場合は、w相に接続すべきw相電流検出器52をv相に接続した場合である。
C4の場合は、C3の場合において、さらにu相電流検出器51とw相電流検出器52とを逆に入れ換えて、接続してしまった場合である。
C5の場合は、u相に接続すべきu相電流検出器51をv相に接続した場合である。
C6の場合は、C5の場合において、さらにu相電流検出器51とw相電流検出器52とを逆に入れ換えて、接続してしまった場合である。
以上の各C1〜C6の場合におけるθd=0、2π/3、4π/3時の検出電流Iu1〜Iu3とIw1〜Iw3との理論上の関係式は、前記した(式19)〜(式21)の関係式に基づいている。
<電流検出器異常判定モードについて:第2の制御方法(その2)>
次に、電流検出器50が正常に接続されているかの判定および、誤接続の電流検出器50と、この電流検出器50が測定時に接続されている相を判定する方法である電流検出器異常判定モード(第2の制御方法)についてフローチャートで説明する。
<電流検出器異常判定モード(第2の制御方法)のフローチャート>
図9は、本発明の第2実施形態に係る交流電動機制御装置24が電流検出器50について正常に接続されているか否かを判定し、さらに、誤接続の電流検出器と、この電流検出器が測定時に接続されている相とを判定し、正常な接続先を表示する方法を示すフローチャートである。
図9に基づいて、異常判定の方法の各手順(ステップ)について順に説明する。
《S51》
ステップS51は、電動機の銘板情報である定格電圧V1と定格電流I1を入力する。この情報は、後記する異常検出モードにおける測定電圧の設定範囲や電流検出器による電流値の基準に用いられる。
なお、図9において、このステップS51を「銘板情報の入力:定格電圧、定格電流」と表記している。
《S52》
ステップS52は、電流検出器50(図1)の異常検出をするために電圧指令を出力して印加する工程である。すなわち電流検出器異常判定モードにする工程である。
具体的には、前記したように、切替器49(図1)のスイッチSd、Sq、Sωをそれぞれ、Sd2、Sq2、Sω2側にして、ベクトル制御器41を切り離し、異常判定用電圧指令演算器47の電流検出器異常を検出する測定条件を3相交流電圧座標変換器42に伝送する。
この測定条件(第2測定条件、条件2)とは、1次角周波数指令ω1ref=0、u相とd軸の位相差を最初にθd=0、q軸電圧指令Vqref=0であり、さらに、d軸電圧指令Vdrefに測定電圧を複数(Vd1、Vd2、Vd3)与え、さらに、u相とd軸の位相差をθd=2π/3、4π/3に変更した場合の単相直流励磁を行うことである。
なお、図9において、このステップS52を「異常検出モード1:単相直流励磁 条件2」と表記している。
《S53》
ステップS53は、ステップS52の測定条件の基に、電流検出器50(u相電流検出器51、w相電流検出器52)で電力変換器20から出力されたu相電流とw相電流もしくはv相電流を検出する工程である。
なお、図9において、このステップS53を「u相電流、w相電流検出」と表記している。
《S54》
ステップS54は、ステップS53で得られたu相電流とw相電流(もしくはv相電流)を解析する。
ここで、θdを変更して単相直流励磁を行った場合に検出される電流から求められるu相電流検出器51から得られるIuとw相電流検出器52から得られるIwとの関係式は、下記の3パターンとなる。
<1>:Iu=−2×Iw
<2>:Iu=Iw
<3>:Iu=−1/2×Iw
・・・(式22)
すなわち、u相電流Iuとw相電流Iwの関係が、(式22)における<1>、<2>、<3>のどの関係式に該当するかを解析する。
なお、図9において、このステップS54を「Iu,Iwの関係を解析 (θd=0、2π/3、4π/3時)」と表記している。
《S55》
ステップS55は、ステップS54で得られたIuとIwの関係式がどの組み合わせになっているかをチェック(検出)する工程である。
図10は、電流検出器の検出電流IuとIwの関係式の組み合わせと、電流検出器50の接続状態との対応を表すパターンマッチング(対応関係)を示した図である。
図10において、横方向の欄として、各場合(Case)のC1〜C6の項目がある。
また、縦方向の欄としては、θdが0、2π/3、4π/3の場合の項目がある。
各、θdにおけるIuとIwの関係式が(式22)のどの関係式かの結果と、図10の対応図とをつき合わせることによって、C1〜C6のどの場合に該当するかを、このステップS55で把握する。
例えば、電流検出器51、52が共に正常に接続されている場合は、θd=0のときに<1>のIu=−2×Iw、またθd=2π/3のときに<2>のIu=Iw、また、θd=4π/3のときに<3>のIu=−1/2×Iwとなるため、図10においては、C1の場合と判定する。
また、u相電流検出用の電流検出器51が電力変換器20の出力端子のw相に接続され、またw相電流検出用の電流検出器52が、電力変換器20の出力端子のu相に接続されていた場合は、θd=0のときに<3>のIu=−1/2×Iw、またθd=2π/3のときに<2>のIu=Iw、またθd=4π/3のときに<1>のIu=−2×Iwとなるため、図10においては、C2の場合と判定する。
同様に、θdおよびIuとIwの関係式から電流検出器50の接続状態をC1からC6に分類する。
なお、図9において、このステップS55を「パターンマッチング」と表記している。
《S56》
ステップS56は、電流検出器50の接続が正常か異常かを判定するステップである。
接続が正常である場合(Case)は、C1(図10)のみであるので、接続状態がC1(S56:Yes)であれば、ステップS57に進む。
また、接続状態がC2〜C6(S56:No)であれば、ステップS58に進む。
なお、図9において、このステップS56を「Case=C1 ?」と表記している。
《S57》
ステップS57は、接続状態が正常であることを判定して表示する工程である。
ステップS56において、接続状態がC1(S56:Yes)と判定し、ステップS57に進んでいるので、ステップ57において、正常と判定し、正常もしくは正常に該当する表示をする。
また、「正常」を意味する表示をした段階で「エンド」に進み、この電流検出器接続判定フローを終了する。
なお、図9において、このステップS57を「正常接続判定 表示」と表記している。
《S58》
ステップS58は、ステップ56において、接続状態がC1ではない(S56:No)と判定された後に行う工程である。C1以外のC2〜C6の場合は、すべて何らかの異常がある場合であるので、ステップS58では、異常と判定し、異常もしくは異常に該当する表示をする。
ただし、後記するステップS60において、正常接続先の表示をするので、このステップS60の表示が異常の表示を兼ねる場合には、ステップS58における異常表示を省略する場合もある。
ステップ58において、「異常」を意味する表示を必要に応じて行った後、ステップS59に進む。
なお、図9において、このステップS58を「異常接続判定 表示」と表記している。
《S59》
ステップS59は、誤接続されている電流検出器と、この電流検出器が接続されている相を判定する工程である。
図11は、電流検出器の検出電流におけるパターンマッチングで判定された接続状態の場合(Case)と、誤接続されている電流検出器、および、この電流検出器が接続されている相との対応を示す図である。
図11において、横方向の欄として、各場合(Case)のC2〜C6の項目がある。
また、縦方向の欄としては、u相電流検出器とw相電流検出器の項目がある。
なお、C1の場合は正常であるので、図11にはC1は存在していない。
ステップS59では、図11のC2〜C6のどの場合であるかを判定する。そして、C2〜C6のどれに該当しているかによって、誤接続されている電流検出器と、この電流検出器が接続されている相を判定する。
例えばC2と判定された場合は、u相電流検出用の電流検出器が電力変換器の出力端子のw相に接続され、w相電流検出用の電流検出器が電力変換器の出力端子のu相に接続されていることを示している。
これらのC2〜C6の判定と異常接続先の相の判定とを行った後、ステップS60に進む。
なお、図9において、このステップS59を「異常接続先判定」と表記している。
《S60》
ステップS60は、判定された接続状態のCase(C2〜C6)から電流検出器を正しく接続すべき相の表示を行う工程である。
図12は、電流検出器の検出電流におけるパターンマッチングで判定された接続状態の場合(Case)と、誤接続されている電流検出器、および、この電流検出器の正常な接続先との対応を示す図である。
図12において、横方向の欄として、各場合(Case)のC2〜C6の項目がある。
また、縦方向の欄としては、u相電流検出器とw相電流検出器の項目がある。
図12のC2〜C6のどれに該当しているかによって、誤接続されている電流検出器と、この電流検出器の正常な接続先を判定することができる。
例えばC2と判定された場合は、u相電流検出用の電流検出器51(図7)が電力変換器20(図7)の出力端子のw相に接続され、w相電流検出用の電流検出器52(図7)が電力変換器20の出力端子のu相に接続されているため、w相を外してu相に、u相を外してw相にそれぞれ接続を変更するように表示を行う。
また、図12において、電流検出器(51、52)の接続が正しい場合は、「Hold」と表記されている。
また、「正常な接続先」表示をした段階で「エンド」に進み、この電流検出器接続判定フローを終了する。
なお、図9において、このステップS60を「正常接続先の表示」と表記している。
以上の方法により、電流検出器の異常および誤接続の検出、誤接続場所の特定および正常な接続先の表示が可能となる。
<第2実施形態の構成と方法のまとめ>
本発明の第2実施形態においては、以下の構成と方法を採用する。
《8》本発明の交流電動機制御装置24は、供給される電力を可変電圧可変周波数の電力に変換し、交流電動機30を可変速駆動する電動機駆動用電力変換器20と、該電動機駆動用電力変換器20の電力変換機能を制御するPWM制御装置45と、前記交流電動機30に流れる電流を検出する電流検出器の異常を判定する電圧指令信号を出力する異常判定用電圧指令演算手段47と、前記電圧指令信号を前記電動機駆動用電力変換器20に印加することによって前記電流検出器50から得られる電流のパターンにより前記電流検出器50の異常を判定する異常判定手段46とを有する電流検出器異常判定装置48と、を備え、外部指令信号45Sと前記電流検出器50の検出信号とに基づき、前記PWM制御装置45は、前記電動機駆動用電力変換器20に制御信号を供給し、前記異常判定用電圧指令演算手段47は、前記電圧指令信号の位相を変更し複数回、前記電動機駆動用電力変換器20に供給し、前記異常判定手段46は、前記複数回の電圧指令信号のパターンから想定される検出電流パターンと前記電流検出器50の検出信号とを比較し、想定される検出電流パターンと一致しない場合は、電流検出器50の誤接続と判定して警告を出力するように構成する。
《9》あるいは、前記の交流電動機制御装置24において、前記異常判定手段46は、前記異常判定用電圧指令演算手段47が複数回大きさと位相を変更して直流電圧を印加したときに、2つの電流検出器の出力信号の比率と、前記指令信号印加時に設定した位相より、場合分け(図10)を行うように構成する。
《10》あるいは、前記の交流電動機制御装置24において、前記異常判定手段46は場合わけ(図10)の結果より電流検出器の誤接続を検出するように構成する。
《11》あるいは、前記の交流電動機制御装置において、前記異常判定手段46は、誤接続を検出した場合に、2つの電流検出器の出力信号の比率と前記指令信号印加時に設定した位相より場合わけ(図10)した結果より、あらかじめ設定した誤接続のパターン(図11)を判定するように構成する。
《12》あるいは、前記の交流電動機制御装置24において、前記異常判定手段46は誤接続のパターン(図11)よりあらかじめ設定した接続先修正パターン(図12)を出力するように構成する。
<第2実施形態の効果>
以上の第2実施形態の構成と方法により、電力変換器の出力端子に対し、電流検出器が正常に接続されているか否かを事前に確認でき、かつ電流検出器の異常および誤接続の検出、誤接続場所の特定および正常な接続先の表示が可能となる交流電動機制御装置を提供できる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、本発明はこれら実施形態およびその変形に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があってもよく、以下にその例をあげる。
《印加電圧の変化数》
第1実施形態の図2のフローチャートのステップS22、ステップS23において、d軸電圧指令Vdrefに測定電圧を3段階(Vd1、Vd2、Vd3)かける場合を例示したが、3段階に限定されるものではない。2段階でも4段階以上で行う方法もある。
また、最初の段階として、Vd1で測定を行い、この段階で所望の測定関係が把握できたならば、1回のみで終了する。ただし、Vd1のみでは不確定な状況が発生した場合には、2段階目であるVd2、さらには3段階目であるVd3を測定に用いるように、状況に応じて測定電圧を変化させる方法もある。
また、Vd1を低い電圧から段階的もしくは連続的に上昇させ、所望の測定が行なえる反応が観測できた段階で、そのときの電圧で測定し、1回の測定で終了する方法もある。
これらの3段階未満で実施する方法においては、順調な場合に測定回数が低減し、正常やエラーの表示を短時間で行える可能性がある。
《印加電圧波形》
第1実施形態の図2のフローチャートのステップS22、ステップS23において、d軸電圧指令Vdrefに単相直流励磁の測定電圧をかける方法について、説明したが、直流に限定されるものではない。単相の交流(単相交流励磁)をかける方法もある。この場合、図3において、(c)のd軸電圧指令においてVd1、Vd2、Vd3における電圧が直流の一定電圧の変わりに正弦波で表される電圧が測定電圧として適用されることになる。これにともない測定電流も正弦波の電流波形となる。
また、複数の測定回数のなかに直流電圧による測定と、交流電圧による測定を混在させてもよい。
《表示》
図2のフローチャートにおけるステップS26、S27、S28、また図9のフローチャートにおけるステップS57、S58、S60において、得られた情報を「表示」をする工程がある。
この場合の表示の形式、形態は様々である。静止した表示のみならず、動画で表示してもよい。また警告音や音声ガイドを用いてもよい。また、有線や無線で他の機器にこれらの信号や情報を伝達してもよい。
《電流検出器の相と数》
また、図1で示した第1実施形態や図5〜図8を示した第2実施形態において、u相とw相の電流検出器の場合で説明したが、v相を用いてもよい。
また、電流検出器が3台であって、電力変換器の3つの出力端子(u、v、w)すべてに接続されている場合でも、同様に判定が可能である。
《電力変換器制御装置の回路構成》
図1において、PWM制御装置45と電流検出器異常判定装置48と切替器49の回路構成例を示し、電流検出器異常判定装置48の異常判定用電圧指令演算器47の出力である指令信号を、PWM制御装置45のベクトル制御器41と3相交流電圧座標変換器42との間に切替器49を介して挿入していたが、回路構成はこの回路に限定されるものではない。
例えば、異常判定用電圧指令演算器47の出力の指令信号をパルス生成器43に入力する回路としてもよい。このように回路構成は様々に組み立てることは可能である。
《電力変換器制御装置のハード・ソフトによる具現化》
図1に示した電力変換器制御装置40は、ベクトル制御器41、3相交流電圧座標変換器42、パルス生成器43、3相交流電流座標変換器44、異常判定器46、異常判定用電圧指令演算器47、切替器49を備えて構成されている例を示したが、これらの回路はハード(Hardware)で構成してもよく、ソフト(Software)で構成してもよく、またハードとソフトを混在させてもよい。
また、電力変換器制御装置40をCPU(Central Processing Unit)、または、MPU(Micro Processing Unit)で構成し、前記の各器41〜44、46、47、49の一部または全部をソフトによるプログラミングで具現化してもよい。
さらに、電力変換器20の一部、または全部を前記の電力変換器制御装置40と併せてCPU、または、MPUで構成してもよい。
《電源》
図1において、交流電動機制御装置24に備えられた電力変換器20は、交流電源10の交流電力を一度、直流電力に変換し、この直流電力を可変電圧可変周波数の交流電力に変換して交流電動機30を駆動する例を示したが、供給される電力は交流電源とは限らない。電力変換器20は、直流電源(不図示)から直流電力の供給を受けて、この直流電力を可変電圧可変周波数の交流電力に変換して交流電動機30を駆動してもよい。
《負荷》
図1において、交流電動機制御装置24が駆動するのは交流電動機である場合を示したが、負荷としては交流電動機には限らない。3相交流電力を電源とする負荷であれば、本発明の交流電動機制御装置24を用いることは、電流検出器の正常か異常かの判定に効果的であり、新たに設備を設置する場合や保守管理に有効である。
10 交流電源
20 電力変換器(電動機駆動用電力変換器、電動機駆動用電力変換手段)
24 交流電動機制御装置
30 交流電動機
40 電力変換器制御装置
41 ベクトル制御器
42 3相交流電圧座標変換器
43 パルス生成器
44 3相交流電流座標変換器
45 PWM制御装置(PWM制御手段)
45S 外部指令信号
46 異常判定器(異常判定手段、異常判定機能)
47 異常判定用電圧指令演算器(異常判定用電圧指令演算手段、異常判定用電圧指令演算機能)
48 電流検出器異常判定装置(電流検出器異常判定手段)
49 切替器
50 電流検出器
51 u相電流検出器、電流検出器
52 v相電流検出器、電流検出器

Claims (13)

  1. 供給される電力を可変電圧可変周波数の電力に変換し、交流電動機を可変速駆動する電動機駆動用電力変換器と、
    該電動機駆動用電力変換器の電力変換機能を制御するPWM制御装置と、
    前記交流電動機に流れる電流を検出する電流検出器の異常を判定する電圧指令信号を出力する異常判定用電圧指令演算手段と、前記電圧指令信号を前記電動機駆動用電力変換器に印加することによって前記電流検出器から得られる電流のパターンにより前記電流検出器の異常を判定する異常判定手段とを有する電流検出器異常判定装置と、
    を備え、
    前記電流検出器異常判定装置は、1次角周波数指令、d軸電圧指令、q軸電圧指令を演算する異常判定用電圧指令演算器と、前記電流検出器の各相検出電流を比較、演算して異常を判定する異常判定器と、を具備し、
    外部指令信号と前記電流検出器の検出信号とに基づき、前記PWM制御装置は、前記電動機駆動用電力変換器に制御信号を供給し、
    前記電流検出器異常判定装置が前記交流電動機の運転前に電流検出器が異常と判定した際に異常表示を出力することを特徴とする交流電動機制御装置。
  2. 供給される電力を可変電圧可変周波数の電力に変換し、交流電動機を可変速駆動する電動機駆動用電力変換器と、
    該電動機駆動用電力変換器の電力変換機能を制御するPWM制御装置と、
    前記交流電動機に流れる電流を検出する電流検出器の異常を判定する電圧指令信号を出力する異常判定用電圧指令演算手段と、前記電圧指令信号を前記電動機駆動用電力変換器に印加することによって前記電流検出器から得られる電流のパターンにより前記電流検出器の異常を判定する異常判定手段とを有する電流検出器異常判定装置と、
    を備え、
    外部指令信号と前記電流検出器の検出信号とに基づき、前記PWM制御装置は、前記電動機駆動用電力変換器に制御信号を供給し、
    前記異常判定用電圧指令演算手段は、前記電圧指令信号の位相を変更して複数回、前記電動機駆動用電力変換器に供給し、前記異常判定手段は、複数回の電圧指令信号のパターンから想定される検出電流パターンと前記電流検出器の検出信号とを比較し、想定される検出電流パターンと一致しない場合は、電流検出器の誤接続と判定して警告を出力することを特徴とする交流電動機制御装置。
  3. 求項2において、
    前記電流検出器異常判定装置は、
    1次角周波数指令、d軸電圧指令、q軸電圧指令を演算する異常判定用電圧指令演算器と、
    前記電流検出器の各相検出電流を比較、演算して異常を判定する異常判定器と、
    を備えて構成されることを特徴とする交流電動機制御装置。
  4. 請求項1または請求項2において、
    前記PWM制御装置は、
    電流検出器から入力された各相検出電流をd軸電流とq軸電流に変換する3相交流電流座標変換器と、
    該3相交流電流座標変換器の出力するd軸電流とq軸電流の情報を基に前記交流電動機のd軸電圧指令とq軸電圧指令を演算するベクトル制御器と、
    該ベクトル制御器の出力するd軸電圧指令とq軸電圧指令に基づき3相の交流電圧指令に変換する3相交流電圧座標変換器と、
    前記3相の交流電圧指令をPWM制御信号に変換するパルス生成器と、
    を備えて構成されることを特徴とする交流電動機制御装置。
  5. 請求項1または請求項2において、
    前記交流電動機制御装置は、その一部または全部の機能がコンピュータのプログラムによって実現されることを特徴とする交流電動機制御装置。
  6. 供給される電力を可変電圧可変周波数の電力に変換し、交流電動機を可変速駆動する電動機駆動用電力変換手段と、
    該電動機駆動用電力変換手段の電力変換機能を制御するPWM制御手段と、
    前記交流電動機に流れる電流を検出する電流検出器の異常を判定する電圧指令信号を出力する異常判定用電圧指令演算機能と、前記電圧指令信号を前記電動機駆動用電力変換手段に印加することによって前記電流検出器から得られる電流のパターンにより前記電流検出器の異常を判定する異常判定機能とを有する電流検出器異常判定手段と、
    を備え、
    外部指令信号と前記電流検出器の検出信号に基づき、前記PWM制御手段は、前記電動機駆動用電力変換手段に制御信号を供給し、
    前記電流検出器異常判定手段は、前記交流電動機の運転前に異常と判定した際に異常表示を出力し、
    前記電流検出器異常判定手段は、前記交流電動機を運転する前に、あらかじめ前記交流電動機の各相に複数の電圧を印加する電圧指令信号を与え、
    前記電流検出器異常判定手段は、電圧指令信号の直流電圧の大きさを変更して複数回、印加した際においても所定のレベル範囲で概ね同一の値を検出したときに、前記電流検出器が破損もしくは接続異常の状態であると判定し、
    交流電動機制御装置から前記電流検出器の異常の警告を出力することを特徴とする交流電動機制御装置の電流検出器健全性確認方法。
  7. 請求項において、
    前記電流検出器異常判定手段は、前記電流検出器の異常の警告を出力する際に、電流検出器の未接続、電流検出器の破損エラー、断線エラーと判定することを特徴とする交流電動機制御装置の電流検出器健全性確認方法。
  8. 請求項において、
    前記電流検出器異常判定手段は、電圧指令信号の直流電圧の大きさを変更して複数回、印加した際に、印加電圧に対して所定レベル以上の変化を検出し、
    2つの電流検出器の出力信号の比率が<1>±2倍、<2>±1/2倍、<3>±1倍のパターンのいずれにも所定レベルの範囲内で一致しない場合には、電流検出器の破損と判定し、
    前記交流電動機制御装置より電流検出器の異常の警告を出力することを特徴とする交流電動機制御装置の電流検出器健全性確認方法。
  9. 供給される電力を可変電圧可変周波数の電力に変換し、交流電動機を可変速駆動する電動機駆動用電力変換手段と、
    該電動機駆動用電力変換手段の電力変換機能を制御するPWM制御手段と、
    前記交流電動機に流れる電流を検出する電流検出器の異常を判定する電圧指令信号を出力する異常判定用電圧指令演算機能と、前記電圧指令信号を前記電動機駆動用電力変換手段に印加することによって前記電流検出器から得られる電流のパターンにより前記電流検出器の異常を判定する異常判定機能とを有する電流検出器異常判定手段と、
    を備え、
    外部指令信号と前記電流検出器の検出信号に基づき、前記PWM制御手段は、前記電動機駆動用電力変換手段に制御信号を供給し、
    前記異常判定用電圧指令演算機能は、前記電圧指令信号の位相を変更して複数回、前記電動機駆動用電力変換手段に供給し、
    前記異常判定機能は、複数回の前記電圧指令信号のパターンから想定される検出電流パターンと前記電流検出器から出力される検出信号とを比較し、
    想定される検出電流パターンと一致しない場合は、前記電流検出器の誤接続と判定し、
    交流電動機制御装置より電流検出器の異常の警告を出力することを特徴とする交流電動機制御装置の電流検出器健全性確認方法。
  10. 請求項において、
    前記電流検出器異常判定手段は、直流電圧の大きさを変更して複数回、直流電圧を前記電動機駆動用電力変換手段に印加した際に、2つの電流検出器の出力信号の比率と、前記電圧指令信号の印加時に設定した位相より、前記電流検出器の誤接続の場合分けを行うことを特徴とする交流電動機制御装置の電流検出器健全性確認方法。
  11. 請求項10において、
    前記電流検出器異常判定手段は、電流検出器の誤接続を場合分けした結果から、電流検出器の誤接続を検出することを特徴とする交流電動機制御装置の電流検出器健全性確認方法。
  12. 請求項10または請求項11において、
    前記電流検出器異常判定手段は、誤接続を検出した場合は、2つの電流検出器の出力信号の比率と前記電圧指令信号の印加時に設定した位相によって電流検出器の誤接続を場合分けした結果から、あらかじめ設定した誤接続のパターンを判定することを特徴とする交流電動機制御装置の電流検出器健全性確認方法。
  13. 請求項12において、
    前記電流検出器異常判定手段は、誤接続のパターンからあらかじめ設定した所定の接続修正パターンを出力することを特徴とする交流電動機制御装置の電流検出器健全性確認方法。
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